JP2015160440A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり抵抗及び耐久性と、耐リム外れ性とが両立されたタイヤの提供。【解決手段】タイヤ2のショルダー領域Sに、周方向に延びる溝28bが形成されている。バンド14は、フルバンド40と、一対のエッジバンド42とを備えている。このエッジバンド42が溝28bの底から軸方向10mm以上内側からベルト12の軸方向外端まで延在している。赤道面におけるトレッド4の厚さTaと、ベルト12の軸方向端部におけるトレッド4の厚さTbと、トレッド4の軸方向外端Ptを通る位置における、ウイング20の表面からカーカス10の表面までの厚さTcとが以下の数式を満たす。0.5 ≰ (Tb/Ta) ≰ 1.00.4 ≰ (Tc/Ta) ≰ 0.8【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤはリムに組み付けられて、車両に装着される。車両の旋回走行では、タイヤに横力が作用する。この横力は、タイヤをリムから外す向きに作用する。タイヤがリムから外れないように、タイヤには耐リム外れ性が要求される。
特開2004−58755号公報 特開2006−264595号公報
この耐リム外れ性を向上させる観点から、バットレス部及びトレッドのショルダー領域の剛性を向上させることが効果的である。しかし、バットレス部やトレッドのショルダー領域の剛性を向上させたタイヤでは、転がり抵抗が増大する。また、耐久性、特に高速走行での耐久性が低下し易い。更に、トレッドのショルダー領域に周方向に延びる主溝を備えるタイヤでは、バットレス部やトレッドのショルダー領域の剛性を効果的に向上させることは容易ではない。
本発明の目的は、転がり抵抗の増大と耐久性の低下とを抑制しつつ、耐リム外れ性を向上させたタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールの半径方向内側に位置する一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、このトレッドの軸方向外側部とサイドウォールの半径方向外側部とに接合される一対のウイングとを備えている。このトレッドは、軸方向中央に位置するセンター領域とセンター領域の軸方向外側に位置する一対のショルダー領域とを備えている。このショルダー領域のトレッド面に、周方向に延びる主溝が形成されている。バンドは、軸方向一方のショルダー領域から他方のショルダー領域まで延在するフルバンドと、ショルダー領域でフルバンドに積層される一対のエッジバンドとを備えている。このエッジバンドが、ショルダー領域の最も軸方向外側に位置する主溝の底から軸方向10mm以上内側から、ベルトの軸方向外端まで延在している。赤道面におけるトレッドの厚さTaと、ベルトの軸方向端部におけるトレッドの厚さTbと、トレッドの軸方向外端Ptを通る位置における、外面からカーカスの表面までの厚さTcとが以下の数式を満たす。
0.5 ≦ (Tb/Ta) ≦ 1.0
0.4 ≦ (Tc/Ta) ≦ 0.8
好ましくは、このタイヤのトレッドは、半径方向内側に位置するベース層と半径方向外側に位置するキャップ層とを備えている。このベース層の損失正接tanδbとキャップ層の損失正接tanδcとの比(tanδb/tanδc)は、0.5以上1.0未満である。
好ましくは、このタイヤでは、赤道面からショルダー領域に位置する主溝の底までの軸方向の距離Wgと、赤道面からトレッド端までの距離Weとの比(Wg/We)は、0.5以上である。
好ましくは、タイヤ高さHは、100mm以上120mm以下である。
このタイヤでは、ベルトと、フルバンドと一対のエッジバンドとを備えており、トレッドのセンターからバットレス部までの厚さが所定の範囲にされているので、ショルダー領域からバットレス部までの剛性が効果的に高められる。更に、このタイヤでは、転がり抵抗の増大が抑制され、耐久性の低下が抑制されている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤが示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ2が示された断面図である。この図1において上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面に垂直な方向が周方向である。一点鎖線CLは、赤道面を表す。一点鎖線BLは、ビードベースラインを表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16、チェーファー18及びウイング20を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプの空気入りタイヤである。このタイヤ2は、四輪自動車に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面22を備えている。このトレッド4は、軸方向において中央に位置するセンター領域Cと、センター領域Cの軸方向外側に位置する一対のショルダー領域Sとを備えている。このトレッド4は、半径方向において、内側に位置するベース層24と、このベース層24の外側に位置するキャップ層26とを備えている。このキャップ層26が、トレッド面22を形成している。図1の点Ptは、トレッド4とサイドウォール6との境界における、トレッド4の軸方向外端を示している。
トレッド面22には、溝28a及び溝28bが形成されている。溝28a及び溝28bは、周方向に形成されている。溝28a及び溝28bは、トレッド面22を周方向に一周して形成されている主溝である。溝28aは、トレッド4のセンター領域Cに形成されている。溝28bは、トレッド4のショルダー領域Sに形成されている。この溝28bは、トレッドのショルダー領域Sに形成されて、軸方向で最も外側に位置する主溝である。この溝28bの軸方向内側のトレッド面22に、更に主溝が形成されてもよい。
このベース層24及びキャップ層26は、それぞれ架橋されたゴム組成物からなっている。ベース層24及びキャップ層26の架橋ゴムは、それぞれ異なっている。キャップ層26の架橋ゴムの損失正接tanδcは、ベース層20の架橋ゴムの損失正接tanδbより大きい。例えば、この損失正接tanδcは、0.15以上0.6以下である。損失正接tanδbは、0.05以上0.4以下である。ここでは、ベース層24とキャップ層26とを備えるタイヤ2を例示しているが、トレッド4は一の架橋ゴムからなってもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋されたゴム組成物からなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6から半径方向略内向きに延びている。ビード8は、コア30と、このコア30から半径方向外向きに延びるエイペックス32とを備えている。エイペックス32は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス32は、架橋されたゴム組成物からなる。エイペックス32は、高硬度である。
カーカス10は、カーカスプライ34からなる。カーカスプライ34は、トレッド4及びサイドウォール6の内面に沿って延在している。カーカスプライ34は、コア30の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。図示されていないが、カーカスプライ34は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12は、カーカス10とトレッド4との間に位置している。ベルト12は、内側層36及び外側層38を備えている。内側層36の半径方向外側に外側層38が積層されている。この内側層36及び外側層38は、図示されていないが、コードとトッピングゴムとからなる。このコードの材質は、スチール又は有機繊維である。有機繊維の具体例としては、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維及びポリエチレンナフタレート繊維が挙げられる。ベルト12の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。
バンド14は、ベルト12の半径方向外側に位置している。バンド14は、フルバンド40と一対のエッジバンド42とを備えている。軸方向において、フルバンド40の幅はベルト12の幅よりも大きい。エッジバンド42は、ベルト12の半径方向外側であって、トレッド4のショルダー領域Sの半径方向内側に位置している。
フルバンド40は、軸方向の一方端40aから図示されない他方端40aまで延在している。フルバンド40は、赤道面において、ベルト12の半径方向外側に積層されている。エッジバンド42が位置するショルダー領域Sでは、フルバンド40は、エッジバンド42の半径方向外側に積層されている。このフルバンド40がベルト12に積層されて、エッジバンド42がフルバンド40の半径方向外側に積層されてもよい。
このエッジバンド42は、タイヤ2のショルダー領域Sに位置している。エッジバンド42は、ベルト12の半径方向外側に積層されている。エッジバンド42は、ショルダー領域Sにおいて、軸方向外側端42aから軸方向内側端42bまで延在している。図示されないが、このタイヤ2では、赤道面に対して対称に、エッジバンド42が位置している。エッジバンド42の軸方向内側端42bは、溝28bより軸方向内側に位置している。
図示されないが、このフルバンド40と一対のエッジバンド42とは、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このフルバンド40及び一対のエッジバンド42は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト12が拘束されるので、ベルト12のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このタイヤ2では、ベルト12及びバンド14は、補強層を構成している。
インナーライナー16は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー16は、架橋ゴムからなる。インナーライナー16には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー18は、ビード8の近傍に位置している。図示されないが、タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー18がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。
ウイング20は、トレッド4の軸方向端に位置している。ウイング20は、トレッド4とサイドウォール6との間に位置している。ウイング20は、トレッド4とサイドウォール6とを連結する。ウイング20は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。
点Peは、トレッド端を示している。点Pgは、溝28bにおいて最も半径方向内側に位置する点である。この点Pgは、溝28bの底を示している。両矢印Weは、トレッド4の軸方向の半幅を示している。この半幅Weは、赤道面からトレッド端Peまでの距離である。両矢印Wgは、赤道面から溝28bの底Pgまでの距離である。この巾We及びWgは、トレッド面22に沿って測られる。
両矢印Wbは、エッジバンド42の軸方向内側端42bから溝28bの底Pgまでの距離を示している。この距離Wbは、軸方向の直線距離として測られる。両矢印Hは、ビードベースラインからトレッド面22と赤道面との交点まで距離を示している。この距離Hは、タイヤ高さである。この高さHは、半径方向の距離として測られる。この距離Wb及び高さHは、タイヤ2から切り出された断面において測られる。
図2の両矢印Taは、赤道面におけるトレッド4の厚さを示している。両矢印Ta’は、センター領域Cの、ショルダー領域S側におけるトレッド4の厚さを示している。
両矢印Tbは、ベルト12の端部におけるトレッド4の厚さを示している。この厚さTbは、内側層36と外側層38とが半径方向に重なり合っている軸方向端で測定される。この厚さTbは、ベルト12の半径方向の厚さが最大での位置で測られている。両矢印Tb’は、ショルダー領域Sの、センター領域C側におけるトレッド4の厚さを示している。この厚さTb’は、エッジバンド42の軸方向内側端42bの位置で測られる。この厚さTb及びTb’は、半径方向に内側層36と外側層38とエッジバンド42とフルバンド40とが重なり合っている位置で測定される。両矢印Tb''は、トレッド端Peにおけるトレッド4の厚さを示している。
両矢印Tcは、トレッド4の軸方向外端Ptを通る位置における、タイヤ2の外面からカーカス10の表面までの厚さを示している。厚さTcは、タイヤ2の外面の法線方向に測られる。このタイヤ2では、ウイング20の表面からカーカス10の表面までの厚さを示している。サイドウォール6とウイング20とを合わせた厚さとして測られる。この厚さTcは、ウイング20の表面の法線方向に測られる。この厚さTcが測られる表面は、トレッド4の軸方向外端Ptを通る位置における、タイヤ2の外側の表面、即ち、タイヤ2の外面であればよく、ウィング20の表面に限られない。
トレッド4では、センター領域の厚さTaと厚さTa’とは、例えば、7.0mm以上12.0mm以下である。この厚さTa及び厚さTa’は、同じ厚さにされている。ショルダー領域の厚さTb、Tb’及びTb''は、例えば、6.0mm以上12.0mm以下である。この厚さTbは、厚さTb’より小さくされている。厚さTb''は、厚さTbより小さくされている。このタイヤ2のショルダー領域では、トレッド4の厚さは、軸方向外側に向かって、徐々に小さくされている。更に、厚さTcは、例えば、5.0mm以上9.5mm以下である。このタイヤ2のバットレス部44では、タイヤ2の外面からカーカス10の表面までの厚さが、半径方向外側から内側に向かって、徐々に小さくされている。この厚さTa、Ta’、Tb、Tb’、Tb''及びTcは、図1に示されるように、タイヤ2から切り出されたサンプルの断面において測定される。
このタイヤ2では、センター領域Cの厚さTaとショルダー領域Sの厚さTbとの比(Tb/Ta)は、以下の数式を満たしている。
0.5 ≦ (Tb/Ta) ≦ 1.0
この比(Tb/Ta)が0.5以上とされているので、ショルダー領域Sの剛性が向上している。この剛性の向上は、耐リム外れ性を向上させる。この観点から、この比(Tb/Ta)は、好ましくは0.6以上であり、更に好ましくは0.7以上である。一方で、この比(Tb/Ta)が1.0以下とされているので、ショルダー領域Sの接地圧が大きくなることが抑制されている。これにより、ベルト12及びバンド14の損傷が抑制されている。この観点から、この比(Tb/Ta)は、好ましくは0.9以下であり、更に好ましくは0.8以下である。
更に、このタイヤ2では、厚さTaと、トレッドの軸方向外端Ptを通る位置における厚さTcとが以下の数式を満たしている。
0.4 ≦ (Tc/Ta) ≦ 0.8
この比(Tc/Ta)が0.4以上とされていることで、バットレス部44の剛性が向上している。このバットレス部44の剛性の向上は、ショルダー領域Sの剛性の向上と共に、耐リム外れ性を向上させる。この観点から、この比(Tc/Ta)は、好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.6以上である。一方で、この比(Tc/Ta)が0.8以下とされているので、ショルダー領域Sの接地圧が大きくなることが抑制されている。これにより、ベルト12及びバンド14の損傷が抑制されている。この観点から、この比(Tc/Ta)は、好ましくは0.7以下であり、更に好ましくは0.6以下である。
更に、軸方向一方のショルダー領域Sから他方のショルダー領域Sまで延在するフルバンド40と、このフルバンド40に積層されて、溝28bの底Pgから軸方向10mm以上内側からベルト14の軸方向外端まで延在するエッジバンド42とを備えているので、底Pgでトレッド4の剛性が大きく低下することが抑制されている。このタイヤ2では、溝28a周辺でのトレッド4の剛性の低下が抑制されているので、耐リム外れ性が効果的に向上している。
グリップ性能と、転がり抵抗及び耐久性とを両立させる観点から、ベース層24の損失正接tanδbとキャップ層26の損失正接tanδcとの比(tanδb/tanδc)は、1.0未満が好ましい。この比(tanδb/tanδc)は、更に好ましくは、0.9以下であり、特に好ましくは0.8以下である。一方で、キャップ層26の損失正接tanδcが小さいタイヤでは、発熱が低く抑制されて、転がり抵抗の向上及び耐久性の向上に寄与する。この観点から、この比(tanδb/tanδc)は、好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.6以上であり、特に好ましくは0.7以上である。
溝28bがショルダー領域Sの軸方向外側に位置すると、耐リム外れ性が低下し易い。このタイヤ2では、トレッド4からバットレス部44までの剛性が向上させられており、更にエッジバンド42を備えることで、溝28bの底Pgでの剛性の低下が抑制されている。このタイヤ2では、ショルダー領域Sの軸方向外側に位置する溝28bによる剛性の低下が抑制されている。この観点から、赤道面から溝28bの底Pgまでの軸方向の距離Wgと、赤道面からトレッド端Peまでの距離Weとの比(Wg/We)が大きいタイヤ2において、特に大きな効果が得られうる。この観点から、この比(Wg/We)は、好ましくは0.5以上である。溝28aはトレッド面22に形成されているので、この比(Wg/We)は0.95以下である。
タイヤ2の高さHが小さいタイヤ2は、ショルダー領域S及びバットレス部44の剛性の向上により、耐リム外れ性の向上効果が得られやすい。この観点から、タイヤ2の高さHは、120mm以下である。一方で、この高さHは、好ましくは100mm以上である。
本発明の損失正接tanδb及びtanδcは、以下の方法で測定される。架橋ゴムの組成物から2mm×130mm×130mmのゴムスラブシートが作製される。このゴムスラブシートから測定試験片が切り出される。この損失正接tanδb及びtanδcは、この測定試験片を用いて、以下の条件下で測定される。
測定装置 :粘弾性スペクトロメーター「VES・F−3型」(岩本製作所社製)
初期歪み :10%
動歪み :2%
周波数 :10Hz
変形モード:引張
測定温度 :70℃
本発明では、特に言及がない限り、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構造を備えたタイヤを得た。このタイヤサイズは、「205/55R16 91V」である。このタイヤの、赤道面におけるトレッドの厚さTaとベルトの端部におけるトレッドの厚さTbとの比(Tb/Ta)と、厚さTaと図1に示されたトレッドの軸方向外端Ptを通るウイングの表面からカーカスの表面までの厚さTcとの比(Tc/Ta)とが、表1に示されている。このタイヤでは、エッジバンドの軸方向内側端から軸方向最も外側に位置する主溝の底までの距離Wbと、ベース層の損失正接tanδbとキャップ層の損失正接tanδcとの比(tanδb/tanδc)とは、表1に示される通りであった。
[実施例2−3及び比較例1−2]
比(Tb/Ta)が表1に示される通りとされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例4−5及び比較例3−4]
比(Tc/Ta)が表2に示された通りとされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[比較例5−6]
エッジバンドの距離Wbが表2に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例6−7及び比較例7−8]
比(tanδb/tanδc)が表3に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[耐リム外れ性評価]
FMVSS139で定める試験条件に準拠して、正規リムにリム組した後、内圧を抜き、タイヤのビード部に横力を加えて、ビード部がリム外れを生じたときの横力を測定した。測定された横力の値が、表1から3に示されている。このFMVSS139で定める試験条件で、規格を満たす横力の値は、11250N以上である。測定された横力の値が大きいほど、耐リム外れ性の観点で好ましい。
[耐久性評価]
FMVSS139で定める試験条件に準拠して、ドラム試験機で走行試験をした。走行試験後のタイヤの故障の有無を判定した。その結果が表1から3に示されている。「良好」は、故障が見られなかったことを示している。「CHK−NG」は、トレッドのゴムの欠け現象、所謂チャンキングの発生を示している。「BEL−NG」は、ベルト端部の疲労によるトッピングゴムの破壊現象、所謂BELの発生を示している。
[高速走行評価]
ECE−R30で定める試験条件に準拠して、ドラム試験機で走行試験をした。この条件での規格を満たす結果は、速度230km/hで、時間20minである。この規格の速度及び時間で故障の発生が認められなかったタイヤは、さらに10分ごとに10km/hずつ速度を上げて故障するまで走行を続けた。その結果が表1から3に示されている。例えば、実施例1の「250−10」は、速度250km/hで時間10minの走行で故障が発生しなかったことを示している。他の実施例及び比較例も、実施例1と同様にして表記されている。この速度が大きいほど、高速走行耐久性に優れていることを示している。
[転がり抵抗評価]
正規リムに組み込まれたタイヤについて、JATMA規格の条件で、転がり抵抗試験機を用いて転がり抵抗を測定した。この試験の内圧、荷重及び速度は、以下の通りであった。測定された転がり抵抗の値が表1から3に示されている。この値は、小さいほど良好であることを示している。
内圧:200kPa
荷重:4.35kN
速度:80km/h
Figure 2015160440
Figure 2015160440
Figure 2015160440
表1から3に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、転がり抵抗の増大と耐久性の低下とを抑制しつつ、耐リム外れ性を向上させている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
16・・・インナーライナー
18・・・チェーファー
20・・・ウイング
22・・・トレッド面
24・・・ベース層
26・・・キャップ層
28・・・溝
30・・・コア
32・・・エイペックス
34・・・カーカスプライ
36・・・内側層
38・・・外側層
40・・・フルバンド
42・・・エッジバンド
44・・・バットレス部

Claims (4)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールの半径方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、このトレッドの軸方向外側部とサイドウォールの半径方向外側部とに接合される一対のウイングとを備えており、
    上記トレッドが軸方向中央に位置するセンター領域とセンター領域の軸方向外側に位置する一対のショルダー領域を備えており、このショルダー領域のトレッド面に周方向に延びる主溝が形成されており、
    バンドが軸方向一方のショルダー領域から他方のショルダー領域まで延在するフルバンドと、ショルダー領域でフルバンドに積層される一対のエッジバンドとを備えており、
    このエッジバンドが、ショルダー領域の最も軸方向外側に位置する主溝の底から軸方向10mm以上内側から、ベルトの軸方向外端まで延在しており、
    赤道面におけるトレッドの厚さTaと、ベルトの軸方向端部におけるトレッドの厚さTbと、トレッドの軸方向外端Ptを通る位置における、外面からカーカスの表面までの厚さTcとが以下の数式を満たす空気入りタイヤ。
    0.5 ≦ (Tb/Ta) ≦ 1.0
    0.4 ≦ (Tc/Ta) ≦ 0.8
  2. トレッドが半径方向内側に位置するベース層と半径方向外側に位置するキャップ層とを備えており、
    このベース層の損失正接tanδbとキャップ層の損失正接tanδcとの比(tanδb/tanδc)が0.5以上1.0未満である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 赤道面からショルダー領域に位置する主溝の底までの軸方向の距離Wgと、赤道面からトレッド端までの距離Weとの比(Wg/We)が0.5以上である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. タイヤ高さHが100mm以上120mm以下である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
JP2014034774A 2014-02-26 2014-02-26 空気入りタイヤ Active JP6315667B2 (ja)

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