JP2015160317A - ゴム成型体又は樹脂成型体 - Google Patents

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山田 充宏
Mitsuhiro Yamada
充宏 山田
岳人 出井
Taketo Dei
岳人 出井
清原 好晴
Yoshiharu Kiyohara
好晴 清原
康弘 青木
Yasuhiro Aoki
康弘 青木
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Abstract

【課題】繊維の配向方向への圧縮性能を向上させることで、繊維の配向方向への耐久性を従来よりも向上させることのできるゴム成型体又は樹脂成型体を提供する。
【解決手段】ゴム成型体又は樹脂成型体100は、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体10に短繊維11を含有してなる繊維含有層1と、繊維含有層1の一方の面1aに積層され、該積層方向と略同じ方向に短繊維11を通過可能な間隙20aを有する布状体20からなる布状体層2と、を備え、布状体層2の間隙20aを通過した短繊維11の一部11aが、布状体層2において繊維含有層1が形成されている側と反対側の面2aに現れている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト及びボールねじ等の摺動部材、カップリング部材、シール材、及び、歯車等を構成する各種部品(以下では、単に「各種部品」と略記することがある)に適用可能なゴム成型体又は樹脂成型体に関する。
従来、市販自動車へ装着可能なスタッドレスタイヤに代表される冬タイヤには、氷路面との摩擦力を高めて氷上性能を向上させるために、氷路面と接触するトレッド部をなすトレッドゴムに含まれる非金属の短繊維を、トレッドゴムの厚さ方向に配向させたスタッドレスタイヤが公知となっている。
また、従来のスタッドレスタイヤの製造方法では、短繊維の配向方向を無理なくコントロール可能なスタッドレスタイヤの製造方法が公知となっている(特許文献1参照)。より具体的に、この製造方法では、円管押出機を用いて円管状に押し出されたゴム組成物を一定の幅で切り出しながら、連続的にドラムの円周方向に沿って巻き付けることで、ゴム組成物に含まれる短繊維を、ドラムの円周方向に対して略直交する方向に配向させることができる(特許文献1参照)。
特開2003−80615号公報
上記特許文献1で開示されたスタッドレスタイヤの製造方法では、ゴム組成物に含まれる短繊維を、ドラムの円周方向に対して略直交する方向に配向させることで、短繊維の配向方向を無理なくコントロール可能なスタッドレスタイヤを製造できるが、短繊維を配向させる方法が大がかりになる。
そこで、本発明は、繊維を簡単に配向でき、繊維の配向方向への耐久性を従来よりも向上させることのできるゴム成型体又は樹脂成型体を提供することを目的とする。
(1)本発明のゴム成型体又は樹脂成型体は、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体に繊維を含有してなる繊維含有層と、前記繊維含有層の一方の面に積層され、該積層方向と略同じ方向に前記繊維を通過可能な間隙を有する布状体からなる布状体層と、を備え、前記布状体層の前記間隙を通過した前記繊維の一部が、前記布状体層において前記繊維含有層が形成されている側と反対側の面に現れていることを特徴とする。本発明において「布状体」とは、「織布」及び「編布」を総称するものとし、「間隙」とは、「織布の織目」及び「編布の編目」を含む。
上記(1)の構成によれば、布状体層が、繊維含有層に対する積層方向と略同じ方向に繊維を通過可能な間隙を有する布状体からなるので、繊維含有層に含まれる繊維がゴム及び/又は樹脂と一緒に布状体の間隙を通過することで、繊維含有層に含まれる繊維が、布状体層の積層方向と略同じ方向に配列される。これにより、ゴム成型体又は樹脂成型体の硬度を上げることなく(ゴム成型体又は樹脂成型体の柔軟性を損なうことなく)、繊維含有層に含まれる繊維を、布状体層の積層方向と略同じ方向に配向させることができる。その結果、繊維の配向方向(布状体層の積層方向と略同じ方向)への圧縮性能が向上し、繊維の配向方向への耐久性を従来よりも向上させることができる。ひいてはゴム成型体又は樹脂成型体の繊維配向に対し垂直方向は柔軟性が保持されるので、ゴム成型体又は樹脂成型体の引裂力は保持される。
また、上記(1)の構成によれば、布状体層の間隙を通過した繊維の一部が、布状体層において繊維含有層が形成されている側と反対側の面に現れているので、現れた繊維の一部が布状体と絡まり合うアンカー効果によって、繊維含有層及び布状体層の接着強度を向上させることができる。その結果、繊維含有層及び布状体層を強固に纏め上げることができ、ひいてはゴム成型体又は樹脂成型体の形状を維持することができる。さらに、現れた繊維の一部によって、布状体層において繊維含有層が形成されている側と反対側の面が、各種部品と接触する際の摺動抵抗を低減することができる。
(2)上記(1)のゴム成型体又は樹脂成型体においては、前記布状体層において前記繊維含有層が形成されている側と反対側の面に、研磨処理が施されていることが好ましい。
上記(2)の構成によれば、布状体層において繊維含有層が形成されている側と反対側の面に、研磨処理が施されるので、布状体層において繊維含有層が形成されている側と反対側の面に現れたゴム及び/又は樹脂を取り除き、繊維の一部を毛羽立たせて突出させることができる。その結果、繊維の一部が引き揃えられるので、布状体層において繊維含有層が形成されている側と反対側の面が、各種部品と接触する際の摺動抵抗をより一層低減することができる。
(3)上記(1)又は(2)のゴム成型体又は樹脂成型体においては、前記繊維含有層の他方の面に、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体が形成されていることが好ましい。ここでの「積層体」には、上記(1)の構成で言う「繊維」は含有されていない。
上記(3)の構成によれば、前記繊維含有層の他方の面(繊維含有層において布状体層が形成されている側の面と反対側の面)に、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体が形成されるので、積層方向の剛性が上がりすぎてしまった場合に剛性の調整を容易に調整することが可能となり、またこの積層体の繊維含有層と反対側に金属などとを接着させる場合、接着力の高い積層体にすることで金属とゴム成型体又は樹脂成型体の耐久性を向上させることも可能となる。
(4)上記(1)〜(3)のゴム成型体又は樹脂成型体においては、前記繊維含有層に含有された前記繊維の長手方向が、前記布状体層の積層方向と略同じ方向に揃えられていることが好ましい。
上記(4)の構成によれば、繊維含有層に含有された繊維の長手方向が、前もって(繊維を含有するゴム及び/又は樹脂に流動性がある状態で既に)、布状体層の積層方向と略同じ方向を向いているので、繊維含有層に含有された繊維が布状体層の間隙を通過し易くなる。この結果、繊維含有層に含まれる繊維を、より確実に、布状体層の積層方向と略同じ方向に配向させることができる。
(a)本発明の第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の断面構造の一例をモデル的に示す概略図である。(b)本発明の第2実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の断面構造の一例をモデル的に示す概略図である。(c)本発明の第3実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の断面構造の一例をモデル的に示す概略図である。 (a)本発明の第4実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の断面構造の一例をモデル的に示す概略図である。(b)本発明の第5実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の断面構造の一例をモデル的に示す概略図である。 図1(a)に示したゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図1(a)及び図3を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体について説明する。
<ゴム成型体又は樹脂成型体>
図1(a)に示すように、ゴム成型体又は樹脂成型体100は、繊維含有層1と、布状体層2と、を備えて構成されている。
<繊維含有層>
繊維含有層1は、ゴム及び、又は樹脂からなる材料10に短繊維(繊維)11を含有してなる。積層体10のゴムは、例えば、ウレタンゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等を単独で、又はこれらのゴムを各種変性処理したものを使用することができる。これらのゴムは、単独で使用することができるほか、複数種のゴムをブレンドして用いることもできる。また、ゴムには、加硫剤のほか、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、及び、着色剤等の従来からゴムの配合剤として使用していたものを適量配合することができる。
また、積層体10の樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PET樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、アルキド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の熱可塑性樹脂、又は熱硬化樹脂を用いることができる。
短繊維11は、アラミド繊維、ナイロン、ウレタン、木綿、絹、麻、アセテート、レーヨン、フッ素を含む繊維、及び、ポリエステル等によって形成可能である。繊維の形状は、例えば短繊維形状又は長繊維形状であってもよい。図1(a)に示すように、積層体10に含有した短繊維11の一部11aは、布状体層2において繊維含有層1が形成されている側と反対側の面2aに現れている。図1(a)に示すように、短繊維11のうち、短繊維11Aの長手方向は、布状体層2の積層方向D1(図1(a)中の白抜きで示す矢印方向)と略直交しているが、必ずしも、短繊維11の長手方向が布状体層2の積層方向D1と略直交していなくてもよい。例えば、図1(a)に示すように、短繊維11のうち、短繊維11Bの長手方向は、布状体層2の積層方向D1と略同じ方向に延在している。また例えば、短繊維11のうち、短繊維11Cの長手方向は、布状体層2の積層方向D1と鋭角をなす方向に延在している。
なお、図1では、短繊維11の一部11aが、面2aに向かって倒れ込んでいるが、これは、布状体20の間隙20aを短繊維11と一緒に通過するゴムの流動性の影響を受けたものであって、倒れ込んだ短繊維11の一部11aは、面2aの自然摩耗によって徐々に立たせてもよく、面2aに研磨加工を施して人工的に立たせてもよい。
<布状体層>
布状体層2は、アラミド繊維、ナイロン、ウレタン、木綿、絹、麻、アセテート、レーヨン、フッ素を含む繊維、及び、ポリエステル等の織布又は編布によって形成可能である。布状体層2は、図1(a)に示すように、繊維含有層1の一方の面1aに積層され、該積層方向と略同じ方向に短繊維11を通過可能な間隙20aを有する布状体20からなる。図1(a)中の面2bは、布状体層2において繊維含有層1が形成されている側と同じ側の面である。本発明において、「布状体」とは、「織布」及び「編布」を総称するものとし、「間隙」とは、「織布の織目」及び「編布の編目」を含む。布状体20の間隙20aは、図1(a)に示すように、布状体層2の積層方向D1と略直交する方向に複数形成されている。繊維含有層1に含まれる短繊維11は、各間隙20aを通過することで、布状体層2の積層方向D1と略同じ方向に配列される。つまり、繊維含有層1に含まれる短繊維11は、各間隙20aを通過することによって、布状体層2の積層方向D1と略同じ方向に配向されている。
<ゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例>
図3は、図1(a)に示したゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例を示す図である。ゴム成型体又は樹脂成型体100の製造工程の一例としては、(A1)複数の短繊維11を含有する積層体10に流動性がある状態(積層体10が軟化している状態)で(図3(a)参照)、布状体20の間隙20aを介してゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維11の一部11aが面2a上に現れるまで、布状体層2の面2bに対して繊維含有層1の面1aを圧出する(圧力を加えて押し込む)工程(図3(b)参照)、(B1)その後、積層体10を硬化させる工程(図3(c)参照)、を順次行うことによる製法を挙げることができる。なお、図3(b)中の矢印F1は、面2bで面1aを圧出する際の圧出方向(プレス方向)を示す。また、矢印F2は、積層体10のゴムの流れを示す。
<第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の特徴>
上記構成によれば、布状体層2が、繊維含有層1に対する積層方向D1と略同じ方向に短繊維11を通過可能な間隙20aを有する布状体20からなるので、繊維含有層1に含まれる短繊維11がゴム及び/又は樹脂と一緒に布状体20の間隙20aを通過することで、繊維含有層1に含まれる短繊維11が、布状体層2の積層方向D1と略同じ方向に配列される。これにより、ゴム成型体又は樹脂成型体100の柔軟性を損なうことなく、繊維含有層1に含まれる短繊維11を、布状体層2の積層方向D1と略同じ方向に配向させることができる。
また、上記構成によれば、布状体20の間隙20aを通過した短繊維11の一部11aが、布状体層2において繊維含有層1が形成されている側と反対側の面2aに現れているので、現れた短繊維11の一部11aが布状体20と絡まり合うアンカー効果によって、繊維含有層1及び布状体層2の接着強度を向上させることができる。その結果、繊維含有層1及び布状体層2を強固に纏め上げることができ、ひいてはゴム成型体又は樹脂成型体100の形状を維持することができる。さらに、現れた短繊維11の一部11aによって、布状体層2において繊維含有層1が形成されている側と反対側の面2aが、各種部品と接触する際の摺動抵抗を低減することができる。
また、上記構成では、ゴム成型体又は樹脂成型体100の製造工程において、布状体20の間隙20aに積層体10のゴムを通すことで、短繊維11の長手方向を一方向(布状体層2の積層方向D1と略直交する方向)に配向させる点に特徴がある。上記特許文献1に開示されたスタッドレスタイヤとの違いは、簡単に短繊維11を配向できる点、ゴム成型体又は樹脂成型体100の表面に布状体層2があるため短繊維11単体より剛性が高く、且つ、ゴム成型体又は樹脂成型体100表面の摺動性が良好な点である。また、ゴム全体を硬くすると柔軟性が損なわれるため、柔らかいゴムで剛性が必要な一方向のみに短繊維11を配向させることで、図3(c)中の白抜きで示す矢印のように、布状体層2において短繊維11の配向方向に剛性を高く(硬度を上げる)ことができる。
<第2実施形態>
以下、図1(b)を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体について説明する。なお、第1実施形態の部位1,10,11と、本実施形態の部位201,210,211とは、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
<ゴム成型体又は樹脂成型体>
図1(b)に示すように、ゴム成型体又は樹脂成型体200は、繊維含有層201と、布状体層202と、を備えて構成されている。
<布状体層>
布状体層202は、第1実施形態の布状体層2と同様の材料を用いて形成可能である。布状体層202は、図1(b)に示すように、繊維含有層201の一方の面201aに積層され、該積層方向と略同じ方向に短繊維(繊維)211を通過可能な間隙220aを有する布状体220からなる。図1(b)中の面202bは、布状体層202において繊維含有層201が形成されている側と同じ側の面である。布状体220の間隙220aは、図1(b)に示すように、布状体層202の積層方向D2と略直交する方向に複数形成されている。繊維含有層201に含まれる短繊維211は、ゴム及び/又は樹脂と一緒に各間隙220aを通過することによって、布状体層202の積層方向D2と略同じ方向に配向されている。また、布状体層202において繊維含有層201が形成されている側と反対側の面202aには、研磨処理が施されている。
<ゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例>
ゴム成型体又は樹脂成型体200の製造工程の一例としては、(A2)複数の短繊維211を含有する積層体210に流動性がある状態(積層体210が軟化している状態)で、布状体220の間隙220aを介してゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維211の一部211aが面202a上に現れるまで、布状体層202の面202bに対して繊維含有層201の面201aを圧出する工程、(B2)その後、積層体210を硬化させる工程、(C2)面202aに研磨処理を施すことで、短繊維211の一部211aを毛羽立たせて面202aから突出させる工程、を順次行うことによる製法を挙げることができる。なお、上記工程(A2)においては、複数の短繊維211の長手方向が、布状体層202の積層方向D2と略直交する方向に揃えられている。
<第2実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の特徴>
上記構成によれば、第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体100と同様の効果を得ることができる。
また、上記構成によれば、布状体層202において繊維含有層201が形成されている側と反対側の面202aに、研磨処理が施されるので、ゴム及び/又は樹脂が取り除かれ、面202aに現れた短繊維211の一部211aを毛羽立たせて、面202aから突出させることができる。その結果、短繊維211の一部211aが引き揃えられるので、面202aが各種部品と接触する際の摺動抵抗をより一層低減することができる。
<第3実施形態>
以下、図1(c)を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体について説明する。なお、第1実施形態の部位1,2,10,11,20と、本実施形態の部位301,302,310,311,320とは、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
<ゴム成型体又は樹脂成型体>
図1(c)に示すように、ゴム成型体又は樹脂成型体300は、繊維含有層301と、布状体層302と、積層体303と、を備えて構成されている。
<積層体>
積層体303は、第1実施形態の積層体10と同様の材料を用いて形成可能であるが、積層体10のような短繊維11は含まれていない。積層体303は、図1(c)に示すように、繊維含有層301の他方の面301b(繊維含有層301において布状体層302が形成されている側の面301aと反対側の面301b)に形成されている。
<ゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例>
ゴム成型体又は樹脂成型体300の製造工程の一例としては、(A3)複数の短繊維311を含有する積層体310に流動性がある状態(積層体310が軟化している状態)で、布状体320の間隙320aを介してゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維311の一部311aが面302a上に現れるまで、布状体層302の面302bに対して繊維含有層301の面301aを圧出する工程、(B3)その後、積層体310を硬化させる工程、(C3)繊維含有層301の面301bに積層体303を積層する工程、を順次行うことによる製法を挙げることができる。なお、上記工程(A3)においては、複数の短繊維311の長手方向が、布状体層302の積層方向D3と略直交する方向に揃えられている。
<第3実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の特徴>
上記構成によれば、第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体100と同様の効果を得ることができる。
また、上記構成によれば、繊維含有層301の他方の面301b(繊維含有層301において布状体層302が形成されている側の面301aと反対側の面301b)に、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体303が形成されるので、積層方向の剛性が上がりすぎてしまった場合に剛性の調整を容易に調整することが可能となり、またこの積層体303の繊維含有層301と反対側に金属などとを接着させる場合、接着力の高い積層体303にすることで金属とゴム成型体又は樹脂成型体300の耐久性を向上させることも可能となる。
<第4実施形態>
以下、図2(a)を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体について説明する。なお、第1実施形態の部位2,10,20と、本実施形態の部位402,410,420とは、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
<ゴム成型体又は樹脂成型体>
図2(a)に示すように、ゴム成型体又は樹脂成型体400は、繊維含有層401と、布状体層402と、を備えて構成されている。
<繊維含有層>
繊維含有層401は、短繊維(繊維)411を含有する積層体410からなる。積層体410は、第1実施形態の積層体10と同様の材料を用いて形成可能である。
短繊維411は、第1実施形態の短繊維11と同様の材料を用いて形成可能である。図2(a)に示すように、積層体410に含有した短繊維411の一部411aは、布状体層402において繊維含有層401が形成されている側と反対側の面402aに現れている。図2(a)に示すように、短繊維411の長手方向は、布状体層402の積層方向D4と略同じ方向に揃えられている。
<ゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例>
ゴム成型体又は樹脂成型体400の製造工程の一例としては、(A4)複数の短繊維411を含有する積層体410に流動性がある状態(積層体410が軟化している状態)で、布状体420の間隙420aを介してゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維411の一部411aが面402a上に現れるまで、布状体層402の面402bに対して繊維含有層401の面401aを圧出する工程、(B4)その後、積層体410を硬化させる工程、を順次行うことによる製法を挙げることができる。なお、上記工程(A4)においては、複数の短繊維411の長手方向が、布状体層402の積層方向D4と略同じ方向に揃えられている。
<第4実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の特徴>
上記構成によれば、第1実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体100と同様の効果を得ることができる。
また、上記構成によれば、繊維含有層401に含有された短繊維411の長手方向が、前もって(短繊維411を含有する積層体410に流動性がある状態で既に)、布状体層402の積層方向D5と略同じ方向を向いているので、繊維含有層401に含有された短繊維411が布状体層402の間隙420aを通過し易くなる。この結果、繊維含有層401に含まれる短繊維411を、より確実に、布状体層402の積層方向D5と略同じ方向に配向させることができる。
<第5実施形態>
以下、図2(b)を参照しつつ、本発明の第5実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体について説明する。なお、第4実施形態の部位401,402と、本実施形態の部位501,502とは、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。
<ゴム成型体又は樹脂成型体>
図2(b)に示すように、ゴム成型体又は樹脂成型体500は、繊維含有層501と、布状体層502と、積層体503と、を備えて構成されている。
<積層体>
積層体503は、第1実施形態の積層体10と同様の材料を用いて形成可能であるが、積層体10のような短繊維11は含まれていない。積層体503は、図2(b)に示すように、繊維含有層501の他方の面501b(繊維含有層501において布状体層502が形成されている側の面501aと反対側の面501b)に形成されている。
<ゴム成型体又は樹脂成型体の製造工程の一例>
ゴム成型体又は樹脂成型体500の製造工程の一例としては、(A5)複数の短繊維511を含有する積層体510に流動性がある状態(積層体510が軟化している状態)で、布状体520の間隙520aを介してゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維511の一部511aが面502a上に現れるまで、布状体層502の面502bに対して繊維含有層501の面501aを圧出する工程、(B5)その後、積層体510を硬化させる工程、(C5)繊維含有層501の面501bに樹脂層503を積層する工程、を順次行うことによる製法を挙げることができる。なお、上記工程(A5)においては、複数の短繊維511の長手方向が、布状体層502の積層方向D5と略同じ方向に揃えられている。
<第5実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体の特徴>
上記構成によれば、第4実施形態に係るゴム成型体又は樹脂成型体400と同様の効果を得ることができる。
また、上記構成によれば、繊維含有層501の他方の面501b(繊維含有層501において布状体層502が形成されている側の面501aと反対側の面501b)に、ゴム及び/又は樹脂からなる積層体503が形成されるので、積層方向の剛性が上がりすぎてしまった場合に剛性の調整を容易に調整することが可能となり、またこの積層体503の繊維含有層501と反対側に金属などとを接着させる場合、接着力の高い積層体503にすることで金属とゴム成型体又は樹脂成型体500の耐久性を向上させることも可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないことは言うまでもない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、上記第1実施形態では、ゴム成型体又は樹脂成型体100の製造工程(A1)において、ゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維11の一部11aが面2a上に現れるまで、布状体層2の面2bに対して繊維含有層1の面1aを圧出する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、短繊維11の一部11aが面2a上に現れるまで、繊維含有層1の面1aに対して布状体層2の面2bを圧出しても良い。
なお、上記第2実施形態では、ゴム成型体又は樹脂成型体200の製造工程(A2)において、ゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維211の一部211aが面202a上に現れるまで、布状体層202の面202bに対して繊維含有層201の面201aを圧出する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、短繊維211の一部211aが面202a上に現れるまで、繊維含有層201の面201aに対して布状体層202の面202bを圧出しても良い。
なお、上記第3実施形態では、ゴム成型体又は樹脂成型体300の製造工程(A3)において、ゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維311の一部311aが面302a上に現れるまで、布状体層302の面302bに対して繊維含有層301の面301aを圧出する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、短繊維311の一部311aが面302a上に現れるまで、繊維含有層301の面301aに対して布状体層302の面302bを圧出しても良い。
なお、上記第4実施形態では、ゴム成型体又は樹脂成型体400の製造工程(A4)において、ゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維411の一部411aが面402a上に現れるまで、布状体層402の面402bに対して繊維含有層401の面401aを圧出する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、短繊維411の一部411aが面402a上に現れるまで、繊維含有層401の面401aに対して布状体層402の面402bを圧出しても良い。
なお、上記第5実施形態では、ゴム成型体又は樹脂成型体500の製造工程(A5)において、ゴム及び/又は樹脂と一緒に短繊維511の一部511aが面502a上に現れるまで、布状体層502の面502bに対して繊維含有層501の面501aを圧出する例について述べたが、本発明はこれに限定されず、短繊維511の一部511aが面502a上に現れるまで、繊維含有層501の面501aに対して布状体層502の面502bを圧出させても良い。
1、201、301、401、501 繊維含有層
1a、2a、2b、201a、202a、202b、301a、301b、302a、302b、401a、402a、402b、501a、501b、502a、502b 面
2、202、302、402、502 布状体層
10、210、303、310、410、503、510 積層体
11、11A〜11C、211、211A〜211C、311、311A〜311C、411、511 短繊維(繊維)
11a、211a、311a、411a、511a 短繊維の一部
20、220、320、420、520 布状体
20a、220a、320a、420a、520a 間隙
100、200、300、400、500 ゴム成型体又は樹脂成型体
D1〜D5 積層方向

Claims (4)

  1. ゴム及び/又は樹脂からなる積層体に繊維を含有してなる繊維含有層と、
    前記繊維含有層の一方の面に積層され、該積層方向と略同じ方向に前記繊維を通過可能な間隙を有する布状体からなる布状体層と、
    を備え、
    前記布状体層の前記間隙を通過した前記繊維の一部が、
    前記布状体層において前記繊維含有層が形成されている側と反対側の面に現れている
    ことを特徴とするゴム成型体又は樹脂成型体。
  2. 前記布状体層において前記繊維含有層が形成されている側と反対側の面に、
    研磨処理が施されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴム成型体又は樹脂成型体。
  3. 前記繊維含有層の他方の面に、
    ゴム及び/又は樹脂からなる積層体が形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム成型体又は樹脂成型体。
  4. 前記繊維含有層に含有された前記繊維の長手方向が、
    前記布状体層の積層方向と略同じ方向に揃えられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴム成型体又は樹脂成型体。
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