JP2015159920A - ステントデリバリーシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ステント1が屈曲しながら拡張するとともに、ステント1において隣り合う部分同士が重なり難いステントデリバリーシステム100を提供することを課題とする。
【解決手段】
本発明に係るステントデリバリーシステム100は、ステント1と、バルーンカテーテル50と、を備え、バルーンカテーテル50は、第1シャフト52と、第1シャフト52の外周に沿って螺旋状に延び、隣り合う部分61、61同士の間に間隙L1が在るバルーン60と、バルーン60内に流体を供給するための第2シャフト53と、を有し、ステント1は、バルーン60の外周にマウントされて螺旋状を呈し、隣り合う部分1a、1a同士の間に間隙L2が在ることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、生体内管腔、特に冠状動脈血管に生じた挟窄部を拡張する血管再建術に使用されるステントデリバリーシステムに関する。
ステントデリバリーシステムは、ステントとバルーンカテーテルを備え、生体内管腔の狭窄部内にステントを搬送し、バルーンカテーテルでステントを拡張させるものである。これによれば、拡張したステントが血管の内壁に密着し、狭窄部の内腔が確保される。
また、バルーンカテーテルは、一般に、血管内に挿通される第1シャフト(内管)と、第1シャフトの先端側外周を覆う袋状のバルーンと、バルーンに流体を供給するための第2シャフト(外管)と、を備える。そして、流体が供給されたバルーンが拡張することで、バルーンがステントを第1シャフトの径方向外側に押し出すように構成されている。
なお、以下において、第1シャフトと第2シャフトとを総称して「シャフト部」と呼ぶ場合がある。
ここで、下記特許文献1のバルーンは、拡張後の形状が直線状である。このため、バルーンに第1シャフトの径方向外側に押し出されるステントも直線状に拡張する。
特公平7−24688号公報
ところで、狭窄部は、直線状に限らず、屈曲している場合が多い。
このため、屈曲した狭窄部で、上記特許文献1のバルーンを拡張させ、直線状に拡張したステントを留置すると、狭窄部が直線状に矯正され、血管にストレスがかかってしまう。このような理由から、屈曲した狭窄部に対応して、ステントが屈曲しながら拡張することが望まれている。
一方で、ステントが屈曲しながら拡張した場合、ステントにおいて軸方向に隣り合う部分同士において、狭窄部の外周側に配置される部位同士が離間するものの、狭窄部の内周側に配置される部位同士が近接して重なり合い、圧着不良のおそれがある。
本発明は、前記の問題を解決するために創作された発明であって、ステントが屈曲しながら拡張するとともに、ステントにおいて隣り合う部分同士が重なり難いステントデリバリーシステムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、第1発明に係るステントデリバリーシステムは、ステントとバルーンカテーテルとを備え、前記バルーンカテーテルは、第1シャフトと、前記第1シャフトの外周に沿って螺旋状に延び、隣り合う部分同士の間に間隙が在るバルーンと、前記バルーン内に流体を供給するための第2シャフトと、を有し、前記ステントは、前記バルーンの外周にマウントされて螺旋状を呈し、隣り合う部分同士の間に間隙が在ることを特徴とする。
前記する構成によれば、第1シャフトの先端側に設けられたバルーンとステントとには隙間が在り、バルーンとステントとが第1シャフトの屈曲を妨げない。このため、狭窄部が屈曲している場合、第1シャフトが狭窄部の内壁に沿って屈曲し易い。
また、バルーンが第1シャフトの外周に沿っていることから、第2シャフトからバルーンに流体が供給されると、バルーンは、第1シャフトの形状に沿って屈曲しながら拡張する。このため、バルーンの外周にマウントされたステントも屈曲しながら拡張する。
そして、ステントにおいて隣り合う部分同士の間に隙間が在ることから、ステントが屈曲しながら拡張したとしても、ステントにおいて軸方向に隣り合う部分同士において、屈曲した狭窄部の内周側に配置された部位同士が重なり難い。
また、前記バルーンと前記ステントとが同一方向に巻き回しされて、前記ステントが前記バルーンに沿って螺旋状に延びることが好ましい。
ここで、前記する構成を備えていない場合、言い換えれば、バルーンとステントとの螺旋方向が異なる場合や、バルーンとステントとの螺旋ピッチが異なる場合、螺旋状のステントは、バルーンの外周にマウントすることなく、バルーンのピッチ間を跨ぐ部分がある。そして、ステントにおいてバルーンのピッチ間を跨ぐ部分は、バルーンの拡張時に押圧されず、ステントの径の均一性を確保できないおそれがある。
しかしながら、前記する構成によれば、ステントの全部がバルーン上にマウントされているため、バルーンの拡張により径方向外側に押圧され、ステントの径の均一性が確保される。
また、前記バルーンは、螺旋方向に対する外周側の厚みよりも内周側の厚みの方が肉厚であることが好ましい。
ここで、バルーンの肉厚が均一な場合、以下のような不利益がある。
直線状のバルーンを第1シャフトに巻き付けて螺旋状にした場合であって、バルーン内に供給した流体が多すぎたとき、バルーンは螺旋状でなく、直線状に拡張するおそれがある。
しかしながら、前記構成によれば、バルーンの螺旋方向に対する外周側よりも内周側の方が変形(拡張)し難い。このため、バルーン内に供給した流体が多すぎたとしても、バルーンの外周側の変形量(拡張量)よりも内周側の変形量(拡張量)の方が小さく、バルーンが螺旋状に拡張する。
また、前記課題を解決するために、第2発明に係るステントデリバリーシステムは、ステントと、バルーンカテーテルと、を備えるステントデリバリーシステムであって、前記バルーンカテーテルは、第1シャフトと、前記第1シャフトの外周に沿って螺旋状に延びるバルーンと、前記バルーン内に流体を供給するための第2シャフトと、を有し、前記ステントは、前記バルーンの外周にマウントされて螺旋状を呈していることを特徴とする。
前記構成によれば、螺旋状となっているバルーンは屈曲し易く、第1シャフトの屈曲を妨げない。このため、狭窄部が屈曲している場合、第1シャフトが狭窄部の内壁に沿って屈曲し易い。
また、螺旋状のバルーンと螺旋状のステントとにおいて、通常、バルーンの方が幅広である。このため、ステントがバルーンの外周にマウントされると、ステントにおいて隣り合う部分同士の間に隙間が生じる。そして、ステントが屈曲しながら拡張した場合には、ステントにおいて軸方向に隣り合う部分同士において、屈曲した狭窄部の内周側に配置された部位同士が重なり難い。
本発明によれば、屈曲しながら拡張したステントが血管(狭窄部)の内壁に密着するため、血管にストレスがかかり難い。また、ステントにおいて隣り合う部分同士が重なり難く、圧着不良のおそれが少ない。
実施形態に係るステントデリバリーシステムの構成を示す概略図である。 図1の破線Aで囲まれた範囲の拡大図である。 第1シャフトを径方向に切った場合の断面図である。 (a)は、図3に図示されるバルーンとステントとを拡大した断面図であり、(b)は、バルーンに加圧流体が供給された場合の断面図である。 狭窄部に第1シャフトの先端部が挿通された状態を示す図である。 加圧流体が供給され始めた状態を示す図である。 加圧流体が供給し終えた状態を示す図である。 (a)と(b)とは、変形例を示す図である。
つぎに、本発明に係るステントデリバリーシステム100の実施の形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1、図2に示すように、ステントデリバリーシステム100は、一端側にバルーン60を有するバルーンカテーテル50と、そのバルーン60にマウントされたステント1と、を備える。
なお、以下の説明において、バルーンカテーテル50の両端のうち、バルーン60が設けられた側を「先端」と称し、その反対側を「基端」と称する。
バルーンカテーテル50は、シャフト部51と、シャフト部51の先端側に配置されたバルーン60と、を備える。
図1に示すように、シャフト部51は、第1シャフト52と、その第1シャフト52に沿って延びる第2シャフト53と、第1シャフト52及び第2シャフト53の基部側に取り付けられたハブ54と、を備える。
図3に示すように、第1シャフト52は、円筒体であり、ポリオレフィン、ポリアミドエラストマ等の可撓性を有する合成樹脂材料から形成されている。
第1シャフト52の内径は、ガイドワイヤーW1、W2を挿通することができる大きさに形成され、第1シャフト52の内部空間52bがガイドワイヤールーメンを構成している。
また、図1に示すように、第1シャフト52の基部側には、ガイドワイヤーポート52dが形成されている。このガイドワイヤーポート52dにガイドワイヤーW1を挿入すると、ガイドワイヤーW1が第1シャフト52の内部空間52bを通過し、第1シャフト52の先端部52aの開口から延出するようになっている。
図2に示すように、第1シャフト52の先端部52aの外周面52cには、マーカ56が固定されている。
このマーカ56は、プラチナ等の金属などのX線不透過材料で形成され、生体内管腔に挿入された第1シャフト52の先端部52aの位置をX線透視装置で視認し、その先端部52aに設けられたステント1を留置させる位置を確認するためのものである。
なお、マーカ56は、第1シャフト52の先端部52aに、軸方向に離間して2つ設けられている(図2においては1つだけ図示されている)。これは、ステント1の両端の位置を確認するためである。
図3に示すように、第2シャフト53は、円筒体であり、ポリオレフィン、ポリアミドエラストマ等の可撓性を有する合成樹脂材料により形成されている。
第2シャフト53の外周面が第1シャフト52の外周面52cに接合され、第1シャフト52と第2シャフト53とが一体になっている。
なお、本実施形態では、第2シャフト53は、第1シャフト52の外周側に接合されているが、本発明はこれに限定されない。第2シャフト53の内部空間53b内に第1シャフト52を挿通してなる二重管構造(第1シャフト52が内管、第2シャフト53が外管を構成する)であってもよい。
図1に示すように、ハブ54は、第1拡張ポート54aと第2拡張ポート54bとを有している。
第2拡張ポート54bは、第2シャフト53の内部空間53bに連通している。このため、この第2拡張ポート54bに加圧流体を流し込むことで、第2シャフト53の内部空間53bに加圧流体が流入する。
なお、上記実施形態で説明したシャフト部51は、ラピッドエクスチャンジタイプ(RXタイプ)であるが、本発明はこれに限定されない。ハブ54の第1拡張ポート54aからガイドワイヤーW2を挿入し、第1シャフト52の内部空間52bを通過させて、第1シャフト52の先端部52aの開口から延出する、オーバーザワイヤタイプ(OTWタイプ)であってもよい。
図2〜図4に示すように、バルーン60は、直線状に延びて基部60a側が開口した袋状部材であり、ポリオレフィン、ポリアミドエラストマ等の可撓性を有する合成樹脂材料で形成されている。
バルーン60は、内部空間60bが閉じた状態(図4(a)参照)で、第1シャフト52の先端部52aにピッチ巻きされ、第1シャフト52の外周面52cに沿って螺旋状に延びている。このため、図5に示すように、第1シャフト52の先端部52aの変形(屈曲)に伴い、バルーン60も変形(屈曲)する。
また、第1シャフト52部が屈曲した状態でバルーン60の内部空間60bに加圧流体が供給されると、図7に示すように、バルーン60が第1シャフト52に沿って屈曲した状態で拡張する。
なお、ピッチ巻きとは、バルーン60の隣り合う部分61、61同士の間に間隙L1(クリアランス)が存在する巻き方をいう。
また、本実施形態では、バルーン60の螺旋状の部分が第1シャフト52に接合されていないが、本発明はこれに限定されず、接合しても良い。
図3に示すように、バルーン60の基部60aは、第2シャフト53の先端部53aに接合されており、バルーン60の内部空間60bと、第2シャフト53の内部空間53bとが連続している。このため、この第2拡張ポート54bに加圧流体を流し込むと、バルーン60の内部空間60bに加圧流体が供給されて、バルーン60が拡張するようになっている(図4(b)参照)。
図2、図3に示すように、ステント1は、線状部材を螺旋状にピッチ巻きすることで形成され、バルーン60の外周側にマウントされて(被せられて)いる。ステント1を構成する線状部材は、SUS(ステンレス鋼)や、コバルト−クロム合金やニッケル−チタン合金等の生体適合性を有する金属材料で形成されている。また、ステント1は、金属材料だけでなく、ポリ乳酸などの生分解性材料であってもよい。
なお、図2に示すように、ステント1において、巻き回しされた螺旋方向に延びる軸線O1と重なる部分を、ステント1の中央部2aという。
ステント1は、中央部2aよりも基端側向かってに屈曲する基端側屈曲部2bと、中央部2aよりも先端側向かってに屈曲する先端側屈曲部2cと、を有している。
そして、バルーン60の拡張によって、ステント1の中央部2aが第1シャフト52の径方向外側に押圧された場合、基端側屈曲部2bと先端側屈曲部2cが延びて、ステント1が拡径(拡張)するようになっている。
次に、バルーン60とステント1との詳細について説明する。
図2、図3に示すように、バルーン60とステント1との巻き回し方向(螺旋方向)は、第1シャフト52の基端側から先端側を見た場合に共に右回りである。また、バルーン60とステント1との巻き回しピッチが同一である。そして、ステント1がバルーン60の外周面に沿って延在し、ステント1全体がバルーン60の外周面にマウントしている。
このため、バルーン60が拡張すると、ステント1の全周が第1シャフト52の径方向外側に押し出されるようになり、ステント1が成す円筒形の外径L3が均一になる(図7参照)。
図4(a)に示すように、ステント1がバルーン60にクリンプされている(かしめられている)。このため、図5に示すように、第1シャフト52の先端部52aの屈曲に伴ってバルーン60が屈曲すると、ステント1も屈曲する。
また、図7に示すように、バルーン60が第1シャフト52に沿って屈曲した状態で拡張すると、ステント1も屈曲した状態で拡径(拡張)する。
図4(a)に示すように、バルーン60の厚みに関し、外周側の壁部62よりも内周側の肉厚部63の方が肉厚に形成されている。なお、外周側の壁部62と内周側の肉厚部63との比は、外周側の壁部62を1とした場合、内周側の肉厚部63は1.1以上である。
これによれば、バルーン60の内部空間60bに加圧流体が供給された場合の変形量(拡張量)は、バルーン60の外周側よりも内周側の方が小さいため、バルーン60が螺旋状に拡張する。また、仮にバルーン60の内部空間60bに加圧流体を供給しすぎたとしても、バルーン60が直線状に拡張することが回避される。
バルーン60とステント1とのそれぞれは、ピッチ巻きにより形成され、バルーン60の隣り合う部分61、61同士の間と、ステント1の隣り合う部分1a、1a同士の間とには、間隙L1、L2が存在している。
このため、図5に示すように、第1シャフト52が屈曲した場合、バルーン60の隣り合う部分61、61同士が接触し難く、かつ、ステント1の隣り合う部分1a、1a同士も接触し難いため、第1シャフト52の屈曲が容易となる。
さらに、ステント1の隣り合う部分1a、1a同士の間とには、間隙L2が存在していることから、図7に示すように、ステント1も屈曲した状態で拡径(拡張)したとしても、ステント1の隣り合う部分1a、1a同士が重なり難い。
なお、ステント1の隣り合う部分1a、1aの間の間隙L2は、0.1mm〜0.5mmである(図3参照)。
なお、本発明は間隙L1、L2が存在する実施形態として説明しているが、これに限らない。上記説明のように、間隙L1、L2が存在することは好適ではあるが、間隙がない、すなわち、すき間がなくても構わない。例えば、目的部位である狭窄部が緩やかな曲がり方をしている場合、ステント1の隣り合う部分1a、1a同士が重なり合う可能性が目的部位である狭窄部が急な曲がり方をしている場合に比べ低いため、すき間がなくても構わない。また、状況に応じて、すき間の有無を調節可能とした構成にしても良い。例えば、第1シャフト52の内部に第1シャフト52よりも先端側に突出し、長手方向に伸びることが可能な第3シャフト(不図示)を設け、バルーン60の先端のみ第3シャフトに固定されていれば、第3シャフトを動かすことでバルーン60の間隙の有無を選択でき、さらに第3シャフトの移動距離を調節すれば、間隙の距離も調節することが可能となる。
つぎに、本発明のステントデリバリーシステム100の使用方法について、冠状動脈血管に生じた狭窄部を拡張する血管再建術に使用される場合を例にとって説明する。
本発明のステントデリバリーシステム100は、以下の手順で使用される。
まず、X線照射下で、ガイドワイヤーW1を目的部位となる狭窄部200に位置決めする。そして、位置決めされたガイドワイヤーW1に沿って、ステントデリバリーシステム100を冠状動脈血管内に挿入する。
つぎに、図5に示すように、X線照射下で、第1シャフト52部の先端部52aの位置を確認しながら、第1シャフト52部の先端部52aを目的部位である屈曲した狭窄部200に位置決めする。ここで、上記したように、第1シャフト52部の先端部52aは屈曲容易であり、狭窄部200に沿って第1シャフト52部の先端部52aが屈曲する。
位置決めされたことが確認されたら、加圧流体を第2拡張ポート54bに流し込んで、バルーン60に供給する。これにより、図6に示すように、バルーン60の基部側から次第に拡張する。そして、その拡張されたバルーン60に押圧されたステント1の基部側が狭窄部200の内壁201に密着する。
さらに、加圧流体を第2拡張ポート54bに流し込み続けると、バルーン60の先端側も拡張し、ステント1の全体が拡張する。
また、図7に示すように、バルーン60は、第1シャフト52に沿って屈曲しながら拡径(拡張)して、ステント1全体が狭窄部200の内壁201に密着するようになる。
この結果、狭窄部200の内壁201の内径は、拡径するとともに均一となり、狭窄部200での内腔が確保される。
その後、冠状動脈血管内からステントデリバリーシステム100およびガイドワイヤーW1を抜き取って、手技を終了する。
上記する実施形態のステントデリバリーシステム100によれば、屈曲した狭窄部200に沿ってステント1が屈曲しながら拡張する。このため、ステント1が圧着しても血管(狭窄部)にストレスがかかり難い。
また、ステント1の隣り合う部分同士が、屈曲した狭窄部の内周側で重なり難くなっており、圧着不良のおそれが少ない。
以上、実施形態に係るステントデリバリーシステム100について説明したが、本発明は、実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、第1シャフト52の先端部52aの外周面52cに、穴や周方向に延びる溝を形成し、先端部52aが屈曲し易く加工してもよい。
また、本実施形態では、ステント1がバルーン60にクリンプされた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ステント1の中央部2aとバルーン60とを接合しても良く、又は、位置ずれしない場合には、ステント1をバルーン60にそのままマウントさせても(被せても)よい。
また、実施形態のバルーン60は、直線状の袋状部材を、第1シャフト52の先端部52aに巻き回すことで構成されているが、本発明はこれに限定されない。
たとえば、拡張した場合に直線状となる袋状部材の外周面に、螺旋状の溝部が設けられたバルーン60であってもよい。また、このような変形例に係るバルーン60を使用する場合には、バルーン60内を第1シャフト52が通過するように設け、バルーン60の先端を第1シャフト52に固定し、基部側を第2シャフト部53に固定する。
このような変形例に係るバルーン60であっても、拡張時に螺旋状の溝部が潰れることでバルーン60が屈曲し、ステント1を屈曲させながら拡張することができる。
なお、上記した変形例のバルーン60では、両端のみが固定されているところ、実施形態のバルーン60は、第1シャフト52に巻き回しされて、第1シャフト52から離間し難い。
このため、実施形態のバルーン60の方が、変形例のバルーン60によりも、第1シャフトの形状(屈曲)に追従して変形し易く、第1シャフトの形状(屈曲)により近似した状態で拡張するようになる。
この結果、実施形態のバルーン60でステント1を拡張させた場合には、ステント1の屈曲と狭窄部200の屈曲とが極めて近似し、狭窄部200に対するストレスをさらに低減させることができる。
そのほか、図8(a)に示すように、バルーン60の螺旋方向に対し、ステント1Aの螺旋方向が反対であってもよい。または、図8(b)に示すように、ステント1のピッチ間隔に対し、バルーン60Aのピッチ間隔が大きく、ステント1の巻数よりもバルーン60Aの巻数が少なくしてもよい。
上記する変形例のステント1、1Aによれば、バルーン60、60Aのピッチ間を跨ぐ部分3、4を有し、この跨ぐ部分3、4がバルーン60、60Aにマウントされていない。よって、バルーン60の拡張時に、跨ぐ部分3、4がバルーン60、60Aに径方向外側に押圧されず、ステント1、1Aの径の均一化を図れないおそれがあるものの、ステント1、1Aは、屈曲しながら拡張することができ、かつ、ステント1、1Aにおいて隣り合う部分同士が重なり難くなっている。
なお、上記した図8(b)では、ステント1の巻数とバルーン60Aの巻数とが一致しない場合の例として、ステント1の巻数よりもバルーン60Aの巻数が少ない例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。ステント1のピッチ間隔に対し、バルーン60Aのピッチ間隔が小さく、ステント1の巻数よりもバルーン60Aの巻数が多い場合であってもよい。この場合であっても、ステント1は、屈曲しながら拡張することができ、ステント1において隣り合う部分同士が重なり難い、という効果を得ることができる。
また、上記した実施形態では、螺旋状のバルーンは、第1シャフト52の先端部52aにピッチ巻きされ、隣り合う部分61、61同士の間に間隙L1(クリアランス)が存在しているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、隣り合う部分61、61同士の間に間隙(クリアランス)が存在しない密着巻された螺旋状のバルーンであってもよい。
このようなバルーンであっても、螺旋状となっていることから屈曲し易く、第1シャフトの屈曲を妨げない。このため、狭窄部が屈曲している場合、第1シャフトが狭窄部の内壁に沿って屈曲し易い。
そして、このようなバルーンを用いる場合には、バルーンよりも幅狭なステントを用いて、バルーンの外周に沿ってマウントさせる必要がある。当該構成によれば、ステントにおいて隣り合う部分同士の間に隙間が生じ、ステントが屈曲しながら拡張した場合には、ステントにおいて軸方向に隣り合う部分同士において、屈曲した狭窄部の内周側に配置された部位同士が重なり難い。
100 ステントデリバリーシステム
1 ステント
50 バルーンカテーテル
51 シャフト部
52 第1シャフト
53 第2シャフト
60 バルーン
L1,L2 間隙
200 狭窄部
W1、W2 ガイドワイヤー

Claims (4)

  1. ステントと、バルーンカテーテルと、を備えるステントデリバリーシステムであって、
    前記バルーンカテーテルは、
    第1シャフトと、
    前記第1シャフトの外周に沿って螺旋状に延び、隣り合う部分同士の間に間隙が在るバルーンと、
    前記バルーン内に流体を供給するための第2シャフトと、
    を有し、
    前記ステントは、前記バルーンの外周にマウントされて螺旋状を呈し、隣り合う部分同士の間に間隙が在ることを特徴とするステントデリバリーシステム。
  2. 前記バルーンと前記ステントとが同一方向に巻き回しされて、前記ステントが前記バルーンに沿って螺旋状に延びることを特徴とする請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  3. 前記バルーンは、螺旋方向に対する外周側の厚みよりも内周側の厚みの方が肉厚であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のステントデリバリーシステム。
  4. ステントと、バルーンカテーテルと、を備えるステントデリバリーシステムであって、
    前記バルーンカテーテルは、
    第1シャフトと、
    前記第1シャフトの外周に沿って螺旋状に延びるバルーンと、
    前記バルーン内に流体を供給するための第2シャフトと、
    を有し、
    前記ステントは、前記バルーンの外周にマウントされて螺旋状を呈していることを特徴とするステントデリバリーシステム。
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CN107896485A (zh) * 2015-05-05 2018-04-10 海峡接入控股(私人)有限公司 非闭塞扩张和展开式导管装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107896485A (zh) * 2015-05-05 2018-04-10 海峡接入控股(私人)有限公司 非闭塞扩张和展开式导管装置
CN107896485B (zh) * 2015-05-05 2020-09-11 海峡接入控股(私人)有限公司 非闭塞扩张和展开式导管装置

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