JP6855679B2 - 消化管ステント - Google Patents

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本発明は、消化管ステントに関し、より詳細には、消化管における狭窄部位や閉塞部位への留置に好適に用いられる消化管ステントに関する。
生体内の胆管、食道、十二指腸、小腸、大腸等の消化器系体内管腔の管腔に、例えば癌細胞等により狭窄部分や閉塞部分が生じた場合、ステントをその狭窄部分あるいは閉塞部分に挿入して留置し、狭窄の改善、管腔の確保あるいは管腔の径の維持等を図ることが医療現場において行われている(例えば特許文献1参照)。
この種のステントとしては種々の形態のものが使用されているが、金属製で網目の周面を有する円管状のステントが一般的である。また、そのようなステントとしては、製造方法に起因する主なものとして、線材(フィラメント)を織り込み又は編み込みして形成される編み込みタイプのものと、円管状素材をレーザー切断して多数の屈曲部を有する線材によって構成される網目状筒体を形成するレーザーカットタイプのものとを挙げることができる。レーザーカットタイプのステントは、ショートニングが少なく、また設計の自由度が高く、近年広く普及している(例えば特許文献2参照)。
特開2011−156083号公報 特開2007−014675号公報
ところで、レーザーカットタイプのステントは、ショートニングが少なくなるような設計をするために、そのステントを構成する線材の屈曲部分が鋭利になりやすい傾向にある。ステントが鋭利な屈曲部を有していると、体内管腔に留置された際に、鋭利な屈曲部が体内管腔壁を穿孔する危険性が生じてしまうという問題がある。例えば、収縮と弛緩を繰り返す蠕動運動が活発な大腸壁を有する大腸にステントを留置する場合には、ステント留置後における大腸の運動により、大腸壁がステントに強く押し当てられる可能性があるため、従来の消化管ステントは、穿孔の防止という点について課題を有している。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、留置後における管腔壁への負荷を低減した消化管ステントを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る消化管ステントは、
屈曲を繰り返しながら周方向に延びる線材で構成されるリング状の環状単位を複数有しており、前記環状単位が、軸方向に沿って複数接続されて管状を呈する管状部と、
前記管状部における前記軸方向の一方である第1方向側の端部に接続しており、屈曲を繰り返しながら前記周方向に延びる線材で構成される第1線材部を有する第1端部と、を有しており、
前記環状単位は、前記第1方向側に凸となる第1屈曲部と、前記軸方向の他方である第2方向側に凸となる第2屈曲部と、を有しており、
前記第1線材部は、前記第1方向側に凸となる第3屈曲部と、前記第2方向側に凸となる第4屈曲部と、を有しており、
前記第3屈曲部は、前記第1屈曲部より緩やかに屈曲していることを特徴とする。
本発明に係る消化管ステントにおいて、第3屈曲部は、ステント全体における第1方向側の先端に位置しており、留置時において管腔壁に対して強く接触する可能性が高い部分である。しかし、本発明に係るステントは、第3屈曲部が管状部における第1屈曲部より緩やかに屈曲しているため、先端の鋭利さが低減されており、端部に位置する屈曲部が鋭利である従来のステントより、管腔壁との接触面積が拡大されている。したがって、このようなステントは、留置後における管腔壁への負荷を低減することができ、管腔壁の穿孔を防止できる。また、管状部の第1屈曲部は、第3屈曲部より急激に屈曲させることにより、留置時にステントを収縮状態から拡張状態に変化させた際にステントの軸方向に沿った長さが短くなる度合いを小さく、すなわちショートニングを少なくすることができる。
また、例えば、1つの前記第1線材部の中で隣接する前記第3屈曲部と前記第4屈曲部との間の長さは、1つの前記環状単位の中で隣接する前記第1屈曲部と前記第2屈曲部との間の長さより長くてもよい。
第3屈曲部と第4屈曲部との間が長いため、このようなステントでは、第1端部が変形し易い。したがって、このようなステントでは、管腔壁に対して強く接触する可能性が高い第1端部が柔軟であり、留置後における管腔壁への負荷を低減することができる。
また、例えば、前記第1端部は、前記第4屈曲部に設けられるX線不透過マーカーを有してもよい。
X線不透過マーカーを、第1端部において第2方向側へ凸となる第4屈曲部に設けることにより、X線不透過マーカーが管腔壁に強く押し当てられることを防止し、X線不透過マーカーが損傷又は脱落する問題を防止できる。
前記第4屈曲部は、前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部のいずれにも接続されていなくてもよい。
このような第4屈曲部を有する第1端部は柔軟で変形し易いため、このような第1端部を有するステントは、留置後における管腔壁への負荷を低減することができる。
本発明に係る消化管ステントは、前記管状部に対して、前記第2方向側の端部に接続しており、屈曲しながら前記周方向に延びる線材で構成される第2線材部を有する第2端部と、を有しており、
前記第2線材部は、前記第1方向側に凸となる第5屈曲部と、前記第2方向側に凸となる第6屈曲部と、を有しており、
前記第6屈曲部は、前記第2屈曲部より緩やかに屈曲していてもよい。
第2端部の第6屈曲部も、第1端部の第3屈曲部と同様に、留置時において管腔壁に対して強く接触する可能性が高い部分である。しかし、第6屈曲部が管状部における第2屈曲部より緩やかに屈曲しているステントは、第2方向側の先端の鋭利さが低減されており、端部に位置する屈曲部が鋭利である従来のステントより、管腔壁との接触面積が拡大されている。したがって、このようなステントは、留置後における管腔壁への負荷を低減することができ、管腔壁の穿孔を防止できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る消化管ステントにおける第1端部付近の構造を概略的に示す正面図である。 図2は、図1に示す消化管ステントの第1端部付近の斜視図である。 図3は、図1に示す消化管ステントの第1端部付近の展開図である。 図4は、図3の部分拡大図である。 図5は、図1に示す消化管ステントの第2端部付近の展開図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る消化管ステントにおける第1端部付近の構造を概略的に示す正面図である。 図7は、図6に示す消化管ステントの第1端部付近の斜視図である。 図8は、図6に示す消化管ステントの第1端部付近の展開図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る消化管ステント10における第1端部30付近の構造を概略的に示す正面図であり、図2は消化管ステント10の概略斜視図である。なお、図1及び図2では、消化管ステント10が拡張した状態を示している。
図1及び図2に示すように、消化管ステント10は円筒状の外形状を有しており、胆管、食道、十二指腸、小腸、大腸等の消化器系体内管腔に留置され、主として管腔を確保する目的で使用される。本実施形態の消化管ステント10は、その外周面側を樹脂フィルム等で被覆したいわゆるカバードステントではなく、フィルム等で被覆されないベアステントである。ただし、消化管ステント10は、樹脂フィルム等で被覆してカバードステントとして用いることもできる。
消化管ステント10は、管状を呈する管状部20と、管状部20の第1方向51側の端部に接続された第1端部30とを有している。管状部20は、リング状の環状単位22を複数有しており、環状単位22が軸方向50に沿って複数接続された構造を有している。各環状単位22は、隣接する環状単位22に対して、接続部28を介して接続されている。
各環状単位22は、屈曲を繰り返しながら周方向56に延びる線材で構成されている。環状単位22は、第1方向51側に凸となる第1屈曲部23と、第2方向52側に凸となる第2屈曲部24とを有しており、第1屈曲部23と第2屈曲部24とが、周方向56に交互に繰り返されるジグザグ形状である。
図2等に示すように、接続部28は、接続部28に対して第2方向52側に位置する環状単位22の第1屈曲部23と、接続部28に対して第1方向51側に位置する環状単位22の第2屈曲部24とを接続する。消化管ステント10の展開図である図3に示すように、各環状単位22は、第1屈曲部23と第2屈曲部24とを20ずつ有しており、隣接する環状単位22は、周方向56に等間隔に配置された5つの接続部28によって接続されている。接続部28は、逆S字型の湾曲形状(図4参照)を有し、隣接する環状単位22同士を相対的に動かせるようにフレキシブルに環状単位22を接続している。ただし、環状単位22に含まれる第1屈曲部23及び第2屈曲部24の数や、接続部28の数、配置、及び形状は、特に限定されない。
図1に示すように、第1端部30は、屈曲を繰り返しながら周方向56に延びる線材で構成される第1線材部32と、X線不透過マーカー38とを有する。第1線材部32は、管状部20における第1方向51側の端部に接続している。第1線材部32は、第1方向51側に凸となる第3屈曲部33と、第2方向52側に凸となる第4屈曲部34とを有している。
消化管ステント10の展開図である図3に示すように、第1端部30は、5つの第1線材部32を有しており、各第1線材部32は、管状部20における第1方向51側の端部に位置する環状単位22の第1屈曲部23に接続している。また、X線不透過マーカー38は、略円盤状の形状を有しており、第4屈曲部34において第1線材部32に設けられたアイレットに嵌め込まれて、第1線材部32に接合されている。したがって、X線造影等によりX線不透過マーカー38の位置を確認することによって、消化管ステント10の体内での留置位置を確認することができる。なお、第1端部30が有する第1線材部32の数や、消化管ステント10におけるX線不透過マーカー38の有無、形状及びX線不透過マーカー38を設ける位置は、特に限定されない。
図3の部分拡大図である図4に示すように、第1線材部32は、第3屈曲部33と第4屈曲部34とが、周方向56に交互に配置されるジグザグ形状である。第1線材部32は、2つの第3屈曲部33と1つの第4屈曲部34とを有しており、屈曲の繰り返し回数は3回である。ただし、第1線材部32に含まれる第3及び第4屈曲部33、34の数は特に限定されない。
第1線材部32は、第1屈曲部23と第4屈曲部34とを接続する直線状の接続直線部35aを2つ有しており、第1線材部32は、その周方向56の両側において、接続直線部35aを介して2つの第1屈曲部23に接続されている。一方で、第1線材部32の第4屈曲部34は、第1屈曲部23及び第2屈曲部24のいずれにも接続されておらず、環状単位22と第4屈曲部34を直接接続する線材は設けられていない。
図4に示すように、環状単位22において、1つの第1線材部32が接続する2つの第1屈曲部23に挟まれる部分には、3つの第2屈曲部24と2つの第1屈曲部23とが含まれ、第2屈曲部24と第1屈曲部23とを合わせた屈曲の繰り返し回数は5回である。これに対して、接続する2つの第1屈曲部23の間に挟まれる第1線材部32における屈曲の繰り返し回数は3回であるから、単位周方向56長さ当たりの屈曲回数は、第1線材部32の方が、環状単位22より少ない。
第1線材部32の第3屈曲部33における屈曲角度θ3は、環状単位22の第1屈曲部23における屈曲角度θ1より大きく、第3屈曲部33は、第1屈曲部23より緩やかに屈曲している。
図1及び図2では図示していないが、消化管ステント10は、管状部20の第2方向側の端部に接続された第2端部40を有している。図5は、第2端部40の周辺の概略構造を表す展開図である。
図5に示すように、第2端部40は、図3に示す第1端部30と略対称な形状を有している。第2端部40は、屈曲を繰り返しながら周方向56に延びる線材で構成される第2線材部42を有しており、第2線材部42は、第1方向51側に凸となる第5屈曲部43と、第2方向52側に凸となる第6屈曲部44とを有している。
第2端部40は、5つの第2線材部42を有しており、各第2線材部42は、管状部20における第2方向52側の端部に位置する環状単位22の第2屈曲部24に接続している。また、第2端部40は、第5屈曲部43に設けられるX線不透過マーカー48を有している。
第2線材部42の形状は、図3に示す第1線材部32と略対称な形状を有しており、第3屈曲部33と第4屈曲部34とが、周方向56に交互に配置されるジグザグ形状である。また、第2線材部42の第6屈曲部44における屈曲角度θ6は、環状単位22の第2屈曲部24における屈曲角度θ2より大きく、第6屈曲部44は、第2屈曲部24より緩やかに屈曲している。
消化管ステント10の環状単位22、第1線材部32及び第2線材部42を構成する線材の線径は、0.05〜1mm程度であることが好ましい。また、線材の断面が断面長方形の帯状体である場合には、例えば長辺方向の長さが0.1〜1mmであって短辺方向の長さが0.05〜0.5mm程度であることが好ましい。
消化管ステント10の外形寸法は、消化管ステント10が留置される体内管腔の大きさによって異なるが、例えば、外径が2〜40mm、内径が1〜29mm、長さが5〜200mmである。また、胆管ステントとして用いられる消化管ステント10の場合、その外形寸法は、外径が5〜20mm、内径が4〜19mm、長さが10〜100mmとすることが好ましい。また、消化管ステント10は蠕動運動が活発な大腸に留置する大腸ステントとして特に好適に用いられるが、大腸ステントとして用いられる消化管ステント10の場合、その寸法は、外径が10〜40mm、内径が9〜39mm、長さが20〜200mmとすることが好ましい。また、消化管ステント10の外径は、消化管ステント10がステントデリバリー装置などによって留置部位まで搬送される際には、上述の値の数分の1程度に径方向に収縮されて搬送される。
消化管ステント10の材料としては、例えば、ニッケルチタン(Ni−Ti)合金、ステンレス鋼、タンタル、チタン、コバルトクロム合金、マグネシウム合金等の金属が挙げられる。消化管ステント10は、セルフエキスパンダブル型のステントであってもよく、バルーンエキスパンダブル型のステントであってもよいが、本実施形態の消化管ステント10は、超弾性合金であるNi−Ti合金で形成されたセルフエキスパンダブル型のステントである。
また、X線不透過マーカー38、48に使用されるX線造影性材料としては、例えば、金、プラチナ、プラチナイリジウム合金、白金、銀、ステンレス等が挙げられる。また、X線不透過マーカー38、48は、X線造影性材料の粉末を含有する樹脂成形物によって構成されていてもよい。X線不透過マーカー38、48に用いられるX線造影性材料の粉末としては、硫酸バリウム粉末、次炭酸ビスマス粉末、タングステン粉末及び上述した金属の粉末等を使用できる。
このような構成の消化管ステント10を製造する場合、例えば、まず、消化管ステント10を形成するための材料で形成された円筒体(パイプ)に対して、例えば、YAGレーザー等を用いたレーザー加工(レーザーカット)をすることによって、図示のようなパターンの成形を行う。次に、所定の熱処理を行って形状付け(形状記憶)を行う。その後、電界研磨等の研磨を行い、マーカー付けを行い、消化管ステント10が製造される。
また、セルフエキスパンダブル型である消化管ステント10は、いわゆるステントデリバリー装置により消化器系体内管腔内の狭窄部等に留置できる。ステントデリバリー装置は、内管と、内管がスライド可能に挿通された外管とを有するカテーテル部を有し、内管の遠位端近傍に設けられたステント配置部に消化管ステント10を配置して外管の遠位端近傍の内側で消化管ステント10を径方向に収縮させた状態で保持し、カテーテル部の遠位端を目的とする留置部位に導く。この際、カテーテル部は、内管内に挿通され先行して管腔内に挿入されたガイドワイヤーに沿って進行され、その遠位端が消化管ステント10を留置する部位まで導入される。そして、ステント配置部がその留置部位に達したら、カテーテル部の近位端側において外管を内管に対して近位端側にスライドさせることにより、消化管ステント10が外管から露出し、消化管ステント10の弾性によってその場で拡張され、留置される。
以上に述べたように、図1〜図5に示す消化管ステント10は、消化管ステント10の両端に配置される第1端部30の第3屈曲部33及び第2端部40の第6屈曲部44が、消化管ステント10の中央部分に配置される環状単位22の第1屈曲部23や第2屈曲部24より緩やかに屈曲している。したがって、第3屈曲部33及び第6屈曲部44は、体内の管腔壁に押し当てられた場合に、第1屈曲部23や第2屈曲部24が同様に管腔壁に押し当てられた場合に比べて、管腔壁との接触面積が広く、管腔壁への負荷が小さい。
また、消化管ステント10の両端は、留置時において体内の管腔壁に対して強く接触する可能性が高い部分である。したがって、このような両端に、緩やかに屈曲している第3屈曲部33及び第6屈曲部44を配置することで、消化管ステント10は、管腔壁への負荷を低減し、管腔壁の穿孔リスクを低減できる。
消化管ステント10において、第1端部30及び第2端部40に含まれるX線不透過マーカー38、48は、管状部20側(軸方向50中央側)に凸となる第4屈曲部34及び第5屈曲部43に設けられている。そのため、X線不透過マーカー38、48は、より両端側に配置される第1線材部32及び第2線材部42に保護され、消化管ステント10は、X線不透過マーカー38、48が管腔壁に強く押し当てられる問題を防止できる。したがって、消化管ステント10は、X線不透過マーカー38、48が、損傷又は脱落する問題を防止できる。
また、消化管ステント10において、第4及び第5屈曲部34、43は、第1屈曲部23及び第2屈曲部24のいずれにも、直接的に接続されてはいない。このような構造を有する消化管ステント10は、管状部20の両端に接続する第1端部30及び第2端部40が柔軟で変形し易いため、留置後における管腔壁への負荷を低減し、管腔壁の穿孔を防止することができる。
また、消化管ステント10の中央部に配置される管状部20に含まれる第1屈曲部23及び第2屈曲部24は、両端部の第3屈曲部33や第6屈曲部44より鋭く屈曲しており、また、管状部20での単位周方向56長さ当たりの屈曲回数は、第1端部30及び第2端部40のそれよりも多い。これにより、消化管ステント10は、径方向に収縮させた状態から拡張させる際のショートニング(消化管ステント10の全長が短くなる現象)の度合いが小さいものとなる。したがって、消化管ステント10は、消化器系体内管腔内における目的とする位置に留置しやすいものとなる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る消化管ステント100における第1端部130付近の構造を概略的に示す正面図であり、図7は、消化管ステント100の概略斜視図である。消化管ステント100は、第1端部130及び図示しない第2端部の形状及び構造が、消化管ステント10とは異なるが、管状部20については消化管ステント10と同様である。消化管ステント100の説明では、消化管ステント10との共通点については、説明を省略する。
図6に示すように、消化管ステント100の第1端部130は、図1に示す消化管ステント10と同様に、屈曲を繰り返しながら周方向56に延びる線材で構成される第1線材部132と、X線不透過マーカー138aを有している。また、一部の第1線材部132は、X線不透過マーカー138bをさらに有する。第1線材部132は、管状部20における第1方向51側の端部に接続しており、第1方向51側に凸となる第3屈曲部133と、第2方向52側に凸となる第4屈曲部134とを有している。
消化管ステント100の展開図である図8に示すように、第1端部130は、4つの第1線材部132を有しており、各第1線材部132は、管状部20における第1方向51側の端部に位置する環状単位22の第1屈曲部23に接続している。X線不透過マーカー138a、138bのうち、X線不透過マーカー138aは、第1線材部132における第4屈曲部134に設けられており、X線不透過マーカー138bは第3屈曲部133に設けられている。
第1線材部132は、第1線材部32と同様に、2つの第3屈曲部133と1つの第4屈曲部134とを有している。第1線材部132は、第1屈曲部23と第3屈曲部133とを接続する直線状の接続直線部135aを2つ有しており、第1線材部132は、その周方向56の両側において、接続直線部135aを介して2つの第1屈曲部23に接続されている。また、第1線材部132の第4屈曲部134は、X線不透過マーカー138aを介して環状単位22の第1屈曲部23に接続されている。
環状単位22において、第1線材部132が接続する2つの第1屈曲部23に挟まれる部分には、4つの第2屈曲部24と3つの第1屈曲部23とが含まれ、第2屈曲部24と第1屈曲部23とを合わせた屈曲の繰り返し回数は7回である。したがって、単位周方向56長さ当たりの屈曲回数は、第1線材部132の方が、環状単位22より少ない。また、第1線材部132の中で隣接する第3屈曲部133と第4屈曲部134との間の長さL34は、1つの環状単位22の中で隣接する第1屈曲部23と第2屈曲部24との間の長さL12より長い。
第1線材部132の第3屈曲部133における屈曲角度θ13は、環状単位22の第1屈曲部23における屈曲角度θ1より大きく、第3屈曲部133は、第1屈曲部23より緩やかに屈曲している。また、図6〜図8では図示していないが、消化管ステント100は、消化管ステント10と同様に、管状部20の第2方向側の端部に接続された第2端部を有している。
図6〜図8に示す消化管ステント100は、消化管ステント100における第1端部130の第3屈曲部133が、環状単位22の第1屈曲部23より緩やかに屈曲している。したがって、このような第3屈曲部133を有する消化管ステント100は、図1等に示す消化管ステント10と同様に、留置時において体内の管腔壁への負荷を低減し、管腔壁の穿孔リスクを低減できる。
また、消化管ステント100では、第3屈曲部133と第4屈曲部134との間の長さL34が、第1屈曲部23と第2屈曲部24との間の長さL12より長いため、第1端部130が柔軟で変形し易い。したがって、消化管ステント100は、この点でも、留置後における管腔壁への負荷を低減し、管腔壁の穿孔を防止することができる。
なお、消化管ステント100は、図3等に示す消化管ステント10とは異なり、第1線材部132の第4屈曲部134が、環状単位22の第1屈曲部23に対して接続されている。しかし、消化管ステント100は、第3屈曲部133と第4屈曲部134との間の長さL34の長さが長く、また、第3屈曲部133の屈曲角度θ13が十分に大きいため、第4屈曲部134が第1屈曲部23に接続されていても、管腔壁の穿孔を適切に防止することができる。
消化管ステント100は、第4屈曲部134に設けられるX線不透過マーカー138aと、第3屈曲部133に設けられるX線不透過マーカー138bとを有している。消化管ステント100の端部である第3屈曲部133に設けられるX線不透過マーカー138bは、留置時における脱落を防止するため、第3屈曲部133に対して強固に固定されていることが好ましい。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
例えば、前述した各実施形態において、環状単位22、第1線材部32、132及び第2線材部42は、周方向56に沿ったジグザグパターンとした。しかしながら、各部を構成する線材の形状は、これに限られるものではなく、拡張可能、変形可能で適度な柔軟性を発揮できるように屈曲を繰り返すパターンであれば任意の形状でよい。また、第1端部又は第2端部は、実施形態に示すように、周方向56に不連続な複数の第1線材部32、132又は第2線材部42を有していてもよいが、周方向56に連続する1つの第1線材部又は第2線材部を有していてもよい。
なお、消化管ステント10、100では、第1端部30、130及び第2端部40が、管状部20から軸方向50にまっすぐ伸びていて、消化管ステント10、100全体として、直胴円筒形状を有している。ただし、本発明に係る消化管ステントの形状はこれに限定されず、例えば、第1端部30、130及び第2端部40を、管状部20に対して径方向内側に曲がった形状としてもよい。
10、100…消化管ステント
20…管状部
22…環状単位
23…第1屈曲部
24…第2屈曲部
30、130…第1端部
32、132…第1線材部
33、133…第3屈曲部
34、134…第4屈曲部
38、48、138a、138b…X線不透過マーカー
40…第2端部
42…第2線材部
43…第5屈曲部
44…第6屈曲部
50…軸方向
51…第1方向
52…第2方向
56…周方向

Claims (4)

  1. 屈曲を繰り返しながら周方向に延びる線材で構成されるリング状の環状単位を複数有しており、前記環状単位が、軸方向に沿って複数接続されて管状を呈する管状部と、
    前記管状部における前記軸方向の一方である第1方向側の端部に接続しており、屈曲を繰り返しながら前記周方向に延びる線材で構成される第1線材部を有する第1端部と、を有しており、
    前記環状単位は、前記第1方向側に凸となる第1屈曲部と、前記軸方向の他方である第2方向側に凸となる第2屈曲部と、を有しており、
    前記第1線材部は、前記第1方向側に凸となる第3屈曲部と、前記第2方向側に凸となる第4屈曲部と、を有しており、
    前記第1線材部は、前記第3屈曲部と前記環状単位の前記第1屈曲部とを接続する接続直線部を有し、周方向の両側において前記接続直線部を介して前記環状単位の前記第1屈曲部に接続されており、
    前記第3屈曲部は、前記第1屈曲部より緩やかに屈曲しており、
    前記第4屈曲部は、前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部のいずれにも接続されておらず、
    前記第1端部は、相互に接続されていない複数の前記第1線材部を有していることを特徴とする消化管ステント。
  2. 1つの前記第1線材部の中で隣接する前記第3屈曲部と前記第4屈曲部との間の長さは、1つの前記環状単位の中で隣接する前記第1屈曲部と前記第2屈曲部との間の長さより長いことを特徴とする請求項1に記載の消化管ステント。
  3. 前記第1端部は、前記第4屈曲部に設けられるX線不透過マーカーを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消化管ステント。
  4. 前記管状部に対して、前記第2方向側の端部に接続しており、屈曲しながら前記周方向に延びる線材で構成される第2線材部を有する第2端部と、を有しており、
    前記第2線材部は、前記第1方向側に凸となる第5屈曲部と、前記第2方向側に凸となる第6屈曲部と、を有しており、
    前記第6屈曲部は、前記第2屈曲部より緩やかに屈曲していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の消化管ステント。
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