JP2015157318A - レーザー溶接装置及びワーク補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークをその据え付け位置から取り外すことなく、ワークの据え付け現場においてワークの補修ができるようにする。【解決手段】溶接機本体10とは分離したレーザーヘッド支持体30を備え、レーザーヘッド20が光ファイバーケーブル15を介してレーザーヘッド支持体30に支持されていると共に、溶接機本体10及びレーザーヘッド支持体30が共に移動可能である。従って、ワークをテーブル上に設置する必要がなく、据え付け位置からワークを移動しなくても、ワークに対して溶接作業が可能であり、可搬困難な大型ないしは重量のあるワーク、例えば数百キロから数十トンもある金型の補修に適している。【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザー溶接装置及びワーク補修方法に関する。
金型は、長く使用され、加熱と冷却を繰り返すことによりクラックが生じたり、パンチやダイの欠損が生じたりする場合がある。しかし、近年、コストの削減等から予備の金型を保持せずに、このような金型の故障発生時には、その都度補修して使用するケースが多くなっている。補修方法として、レーザー溶接により所定箇所に肉盛りして補修する技術が知られている。レーザー溶接の手法を用いることで補修作業を効率よく短時間で実施できる。この際に使用するレーザー溶接装置として、例えば、特許文献1に示されているようなものが用いられている。すなわち、補修対象の金型をテーブルにセットし、YAGレーザー等を発振するレーザーヘッドを備えたロボットアームで所望の位置を加工する。また、加工対象部をより正確に位置合わせするため、ワーク(金型)をセットするテーブルがX、Y、Z軸方向に可動なものも知られている。
特開平9−99381号公報
特許文献1では、図面上レーザー発振器とロボットアームとが分離しているが、実際には、これらは一体のものがほとんどであり、非常に重量がある。また、分離されているものでも、ロボットアーム自体かなりの重量がありベースにしっかり固定されている。すなわち、このようなレーザー溶接装置は、容易には移動できない構造となっており、溶接加工する場合には、加工対象としてのワーク(金型)をテーブル上に搬送しなければならない。
従って、レーザー溶接によって金型を修理する場合、金型を成形機から取り外さなければならない。しかも、成形機が設置された現場ではなく、この取り外した金型を外部の溶接業者に持ち込んで補修してもらうことが多い。これは、レーザー溶接装置自体が上記のように移動を前提としておらず、可搬性に乏しいからである。そのため、金型の脱着、溶接業者への持ち込み等に時間を要し、金型の補修期間にはロスが大きかった。特に、大型あるいは重量のある金型の場合には、その脱着作業、運搬作業に非常に手間と時間がかかっていた。また、大型になればなるほど、それを載置可能なテーブルを備えたレーザー溶接装置を有する業者が限定され、さらに時間的なロスがあった。
一方、金型は、製品量産の基礎になるものであり、その構造は極めて機密性の高いものであり、そのような金型を外部の溶接業者の管理下におくことは、一時的にせよ、また機密契約を結んでいるにせよ、メーカーとして情報漏洩等の不安を拭いきれない面もあった。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、ワークをその据え付け位置から取り外すことなく、ワークの据え付け現場において溶接作業を行うことができ、可搬困難な大型ないしは重量のあるワーク、特に金型の補修に適するレーザー溶接装置及びワーク補修方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のレーザー溶接装置は、レーザー発振器を含むと共に、移動手段を備えてなる溶接機本体と、光ファイバーケーブルを介して前記溶接機本体と接続され、前記レーザー発振器から発振されるレーザー光を照射するレーザーヘッドと、移動手段を備え、前記溶接機本体とは独立して移動可能であると共に、前記レーザーヘッドを保持する保持部を有し、ワークの加工対象部に、前記レーザー光を照射可能に、前記レーザーヘッドの位置及び姿勢を制御するレーザーヘッド支持体とを有することを特徴とする。
前記レーザーヘッド支持体が、移動手段により移動可能なベースと、先端に前記保持部を備えたアームとを有し、前記保持部が前記アームの動きによって変位可能であることが好ましい。前記レーザーヘッド支持体が、前記ベースに立設された支柱部を備え、前記支柱部に、前記アームが上下動可能に支持されていることが好ましい。前記アームが、複数の略直線上のアーム構成部から構成され、各アーム構成部を連結する関節部にて角度の調整が可能であることが好ましい。前記アームが、複数の略直線上のアーム構成部から構成され、各アーム構成部がアーム構成部の軸周りに回転可能であることが好ましい。前記保持部が、前記ワークの加工対象部に離接する方向に前記アームとは独立して変位可能であることが好ましい。前記レーザーヘッド支持体が、分解可能であることが好ましい。前記ワークが金型であり、前記金型の据え付けた状態での補修に適用されることが好ましい。
本発明のワーク補修方法は、レーザー発振器を含む移動可能な溶接機本体と、光ファイバーケーブルを介して前記溶接機本体と接続され、前記レーザー発振器から発振されるレーザー光を照射するレーザーヘッドとを有するレーザー溶接装置を用いたワーク補修方法であって、前記溶接機本体とは独立して移動可能に設けられたレーザーヘッド支持体に、前記レーザーヘッドを保持させ、前記レーザーヘッド支持体を、ワークの据え付け位置付近に移動し、前記レーザーヘッドを保持した保持部の位置及び姿勢を制御しながら、前記ワークの加工対象部に前記レーザー光を照射して前記ワークを据え付けた状態で補修を行うことを特徴とする。
前記ワークとして金型の補修に適用することが好ましい。
本発明は、溶接機本体とは分離したレーザーヘッド支持体を備え、レーザーヘッドが光ファイバーケーブルを介してこのレーザーヘッド支持体に支持されていると共に、溶接機本体及びレーザーヘッド支持体が共に移動可能である。従って、ワークをテーブル上に設置する必要がなく、据え付け位置からワークを移動しなくても、ワークに対して溶接作業が可能である。このため、可搬困難な大型ないしは重量のあるワーク、例えば数百キロから数十トンもある金型の補修に適している。また、溶接機本体及びレーザーヘッド支持体をそれぞれ独立して移動できるため、ワークが設置されている工場内の狭い場所での移動も容易である。しかも、レーザーヘッド支持体は、ワークの加工対象部に、レーザー光を照射可能にレーザーヘッドの位置及び姿勢を制御できる構成であり、これにより、溶接箇所の隣接部(いわゆる溶接2番部)への熱影響を極力少なくでき、ワーク据え付け現場における作業であっても精度の高い溶接を行うことができる。
図1は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置の概要を示した図である。 図2は、アーム、保持部、レーザーヘッドの取り付け関係を示した図である。 図3は、保持部の動作を説明するための図である。 図4は、本発明の一の実施形態に係るワーク補修方法を説明するための図である。 図5は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置のアームの関節部を示した図である。 図6は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置のアームの関節部の断面を示した図である。 図7は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置の関節部と第2アームとの接合部分を示した図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るレーザー溶接装置1の全体構成を示した図である。この図に示したように、レーザー溶接装置1は、溶接機本体10と、レーザーヘッド20と、レーザーヘッド支持体30等を有して構成される。
溶接機本体10は、例えばYAGレーザーを生成するレーザー発振器(図示せず)あるいはファイバーレーザー発振器を内蔵している。溶接機本体10には光ファイバーケーブル15の一端が接続されており、光ファイバーケーブル15の他端にはレーザーヘッド20が接続されている。従って、レーザー発振器により発振されたレーザー光は光ファイバーケーブル15を介してレーザーヘッド20に供給されて照射される。溶接機本体10は、移動手段としてのキャスタ11が下部に設けられており、床面上を移動可能となっている。なお、移動手段は、床面上を移動できるものであれば例えば摺動部材であってもよくキャスタ11に限定されるものではない。
レーザーヘッド20は、レーザー光保護機能を備えた拡大鏡21が付設されており、操作者がワークにおける加工対象部に溶接材を位置合わせしながら、レーザー光を照射して肉盛等の加工を行う。
レーザーヘッド20は、レーザーヘッド支持体30により支持されるが、レーザーヘッド支持体30は、溶接機本体10からは独立した構造体として形成され、その下部には、移動手段としてのキャスタ31が設けられている。この場合、レーザーヘッド20の位置は、直行する三方向のそれぞれの方向へ移動可能とすることもできる。従って、レーザーヘッド支持体30によって支持されるレーザーヘッド20と溶接機本体10とは、上記のように光ファイバーケーブル15で接続されているが、それぞれが独立して移動可能であり、溶接機本体30から所定距離離間した位置でレーザー光を照射できる。例えば工場内の狭いスペースにおいて、レーザーヘッド支持体30のみを移動させ、成形機に据え付けられたままのワーク(金型)にレーザー加工を行うことができる。レーザーヘッド支持体30の単独での移動範囲が大きいほど、工場内の狭いスペースにおける移動の自由度が増すと共に、より大型のワークに対しての加工も可能となる。但し、取り扱いやすさ等を考慮すると、光ファイバーケーブル15は、5〜20m程度のものを用いることが好ましく、さらには10〜15m程度のものを用いることが実用上好ましい。
レーザーヘッド支持体30は、より詳しくは、ベース32、支柱部33、アーム34及び保持部35を有している。ベース32の下面には上記したキャスタ31が設けられ、床面上を移動可能である。但し、移動手段がキャスタ31に限定されるものではないことは溶接機本体10の移動手段と同様である。支柱部33は、ベース32の上面に立設されている。そして、この支柱部33に沿ってガイドねじ33bが配設されており、このガイドねじ33bにアーム34の基部34aが螺合して上下動可能に支持されている。なお、符号33cはガイドねじ33bを回転駆動させるモータであり、符号33dはガイドねじ33bの周囲を被覆するカバーである。
支柱部33は、ベース32に対して回転可能に取り付けされていることが好ましい。また、支柱部33は、ベース32に着脱可能に取り付けられることが好ましく、例えば、両者間にマグネット33aを介して取り付けることができる。マグネット33aを用いれば容易にベース32から取り外しできる。例えば、切り替えスイッチでON/OFFを操作することでマグネット33aの磁力を発生させたり、磁力を遮断させたりすることで、支柱部33とベース32の着脱を容易に行うことができる。もちろん、マグネット33aに限らず、ボルト及びナット(図示せず)を用いて連結してもよい。なお、マグネット33aを用いた場合には、必要に応じて、ベース32から支柱部33を取り外し、ワークである金型にマグネット33aを吸着して加工を施すことも可能である。
アーム34は、上記のように基部34aが支柱部33に支持され上下動可能になっている。アーム34は、第1アーム341、第2アーム342及び第3アーム343を有する多関節アームからなり、第3アーム343の先端にレーザーヘッド20を保持する保持部35を有している。また、第1アーム341及び第2アーム342は軸部材371,372を介して連結され、第2アーム342は、第1アーム341に対して水平回転可能になっており、好ましくは360度近くまで回転可能になっている。第2アーム342及び第3アーム343も同じく軸部材373,374を介して連結され、第2アーム342に対して水平回転可能に、好ましくは270度以上回転できるようになっている。
また、第1アーム341、第2アーム342及び第3アーム343のうちのいずれか少なくとも一つに、1本以上の支え棒36を設けることが好ましい。図1に示した例では、第2アーム342にこの支え棒36を設けている。アーム34は、上記したように第1アーム341、第2アーム342及び第3アーム343を有し、レーザーヘッド20を支持する保持部35までの距離が相当程度、例えば、各アームに沿った距離で2〜5m前後あるため、基部34aを支柱部33に支持しただけでは、レーザーヘッド20の重量によってその位置が安定しない可能性がある。そこで、基部34aから保持部35までの間のいずれかの位置に少なくとも1本以上の支え棒36を設けることが好ましい。また、この支え棒36は、それが設けられている第1アーム341、第2アーム342及び第3アーム343のいずれかに沿って、図1の例では第2アーム342に沿って移動可能に設けられていることが好ましい。それにより、支え棒36の位置を調整して、レーザーヘッド20をより確実に安定して支持することができる。なお、支え棒36は、マグネットを利用して接地面に固定することもかのである。
保持部35は、第3アーム343に対して独立してワークの加工対象部に離接する方向に変位可能になっている。具体的には、図2に示したように、保持部35は、レーザーヘッド20が固定されるブラケット35aを有し、このブラケット35aが、第3アーム343の先端に上下方向に支持されたガイド軸35bに沿って上下動可能に取り付けられている。従って、例えば、図3に示したように、ワークである金型Wの加工対象部が深い凹部である場合、アーム34を下降させて当該加工対象部に接近させようようとしても、アーム34の下面が金型Wの周縁に当接してしまう場合がある。ところが、本実施形態のように保持部35をアーム34に対して独立して変位可能とすることにより、アーム34を金型Wの周縁に当接しない高さまで下降させ、その後、ブラケット35aをガイド軸35bに沿って下降させることで保持部35(レーザーヘッド20)のみを、加工対象部へのレーザー加工に適した位置まで変位させることができる。
また、保持部35は第3アーム343に回転軸345を介して連結されており、回転軸345回りに360度回転可能となっている。保持部35を回転軸345回りに回転させることにより、レーザーヘッド20を適宜の角度に調整できるようになっている。
上記したベース32上の支柱部33、アーム34を上下方向に、あるいは、前後・左右を含む水平方向に動かし、さらに保持部35を上下動させたり、回転軸345を中心として回転させたりすることで、レーザーヘッド20は適宜の位置及び姿勢に制御される。レーザーヘッド20の位置及び姿勢をこのようにして制御することにより、ワークを成形機等に据え付けた状態であっても、レーザー加工を施す加工対象部に略直角方向からレーザー光を照射できる。レーザー光は、略直角方向から加工対象部に照射することが好ましく、それにより、いわゆる溶接2番部への熱影響を低減できることは上記したとおりである。なお、ここでいう「略直角方向」とは、溶接2番部が生じないような角度をいい、通常、加工対象部に対して正確に直角である場合のほか、若干斜めに照射される場合、例えば直角に対して±20度の範囲で斜めに照射される場合も含む。
なお、レーザーヘッド支持体30は分解可能になっていることが好ましい。例えば、ベース32と支柱部33をマグネット33aを介して、あるいは、ボルト・ナットを介して連結する構造とすることで容易に分解できる。また、アーム34は、第1アーム341と第2アーム342との関節部、第2アーム342と第3アーム343との関節部を、それぞれ軸部材371〜374を介して連結して構成することで、軸部材371〜374を取り外すだけで容易に分解できる。保持部35は、ブラケット35aをガイド軸35bから取り外せば容易に分解できる。
次に、本実施形態のレーザー溶接装置1を用いてワークとしての金型Wを補修する方法を説明する。金型Wは、例えば、図4に示したように、工場内に設置された成形機(プレス成形機等)に据え付けられた上型及び下型を有してなる。従来、この金型Wに故障が発生した際には、上記のように、取り外して修理する必要があったが、本実施形態によれば、まず、この金型Wの据え付け位置付近まで、レーザー溶接装置1を移動させる。この際、本実施形態のレーザー溶接装置1は溶接機本体10とレーザーヘッド支持体30とが分離され、それぞれ移動手段としてのキャスタ11,31を備えている。従って、工場内では、これら溶接機本体10とレーザーヘッド支持体30とはそれぞれ分離して移動できる。溶接機本体10とレーザーヘッド支持体30とが一体となっている従来の装置では、移動が前提とされていないこともあるが全体が大型であるため、種々の機械や部品等が存在する工場内の移動は困難である。しかし、本実施形態では、溶接機本体10とレーザーヘッド支持体30とを分離独立させたため、このような工場内であっても容易に所定の位置に移動できる。また、レーザーヘッド支持体30に支持されたレーザーヘッド20と溶接機本体10とは、所定長の光ファイバーケーブル15で接続されているため、レーザーヘッド支持体30を金型Wの付近に移動させればよく、溶接機本体10は、光ファイバーケーブル15の長さでカバーされる範囲で移動しやすい適宜の位置にセットすればよい。
なお、本実施形態のレーザーヘッド支持体30は上記のように分解可能であるため、溶接作業者は、金型Wが据え付けられている工場までは分解状態で搬送でき、工場内の適宜のスペースで組み立てればよいため、金型Wに異常が生じた後、溶接作業者によるレーザー溶接装置1の設置を迅速、かつ簡易に行うことができる。
補修対象の金型Wが据え付けられた成形機の近くにレーザーヘッド支持体30を移動したならば、アーム34を支柱部33に対して上下動させる。また、支柱部33をベース32に対して所定角度回転させてアーム34の全体角度の調整を行い、さらに、第1アーム341、第2アーム342及び第3アーム343の各角度の調整を行い、金型Wを構成する上型及び下型の間に保持部35を位置させる。そして、図4に示したように、例えば、下型を補修する場合には、レーザーヘッド20を、照射方向が下向きとなるようにその姿勢を調整する。なお、アーム34を構成する第1から第3アーム341〜343のいずれか少なくとも一つをその軸回りに適宜の角度、例えば360度回転可能に取り付けておけば、各アーム341〜343をその軸回りに回転させてレーザーヘッド20の照射方向をより高い精度で調整することもできる。
上型及び下型の間にレーザーヘッド20をセットしたならば、下型の加工対象部との距離が加工に適した距離となるまで、アーム34を下降させる。そして、加工対象部が凹部の場合には、アーム34を所定の高さまで下降させたならば、上記のように、保持部35のみをアーム34に独立して下降させて加工対象部との距離を微調整し、加工対象部に対して適切な焦点距離でかつ略直角方向からレーザー光を照射できるようにレーザーヘッド20の位置及び姿勢を調整する。このようにして位置合わせしたならば、レーザーヘッド20からレーザー光を照射し、溶接材を用いた肉盛を行うなどして必要な補修を行う。上型を補修する場合には、保持部35を回転軸345を中心として回転させ、上記と逆に、アーム34を上昇させ、さらに保持部35を上昇させるなどしてレーザーヘッド20の位置及び姿勢を調整してレーザー光を照射して実施する。なお、上記したアーム34や保持部35の調整はモータ(例えば、アーム34の上下動を調整するモータ33c)により電動で行うことができるが、モータの回転速度を適宜に調整可能とし、大きく動かす場合には高速で、焦点距離を合わせるときのような微調整の際には低速で調整することが好ましい。
本実施形態によれば、レーザーヘッド20が溶接機本体10とは分離され、独立して移動可能なレーザーヘッド支持体30の保持部35に支持され、所定長の光ファイバーケーブル15を介して溶接機本体10にて生成されたレーザー光をレーザーヘッド20に供給し照射する構造である。従って、金型Wが成形機に据え付けられた状態であっても、その加工対象部に対するレーザーヘッド20の位置及び姿勢を容易かつ適切に制御できる。このため、成形機から取り外すことが困難な数百kgから数十トンレベルの大型で重量のある金型Wの補修に好適である。そして、金型Wを取り外すことなく補修できるため、補修に要する時間の大幅な短縮、手間の簡素化に貢献でき、運送費等を含めた補修コストも大幅に低減できる。
なお、上記説明では、ワークとして金型を取り上げているが、金型に限らず、可搬困難なワークをレーザー加工する場合にも本発明は適している。また、可搬困難な大型、重量物に限らず、小型、軽量なものであっても、それらを据え付け位置から動かさないで加工する場合にも本発明を適用可能であることは、もちろんである。
次に、第1アーム341と第2アーム342の関節部38について説明する。なお、ここでは、第1アーム341と第2アーム342により形成される関節部38について説明するが、第2アーム342と第3アーム342により形成される関節部など、アームの他の関節部も同様の構造を有することができる。図5は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置のアームの関節部を示した図である。図6(a)は、アームの関節部の上断面図であり、図6(b)は、アームの関節部の横断面図である。
第1関節部材381は第1アーム341に固定されている。第1アーム341は略正方形の断面を有しており、第1関節部材381に固定されている。第1関節部材381は、略正方形状の断面を有する部位に、所定の厚さを有し、且つ、略半円と略長方形が結合した形状の平面を有する上側挟持部382及び下側挟持部383が上下に平行に連結されている。上側挟持部382及び下側挟持部383は所定の間隔を有しており、第2関節部材384は、上側挟持部382の下側と下側挟持部383の上側に内接し、軸部材371を介して挟持されている。第2関節部材384は、例えば、上側挟持部382及び下側挟持部383と同様に、略半円と略長方形が結合した形状の平面を有していてもよい。第2関節部材384の上面部には、第1アーム341側の略半円の円周に沿って凹部が所定の角度ごと(例えば、約30°)に設けられている。この凹部は、例えば、略円形状を有している。上側挟持部382を貫通した固定部材390がこの凹部のいずれかに嵌合することで、第2関節部材384の上側挟持部382及び下側挟持部383に対する角度を固定することができる。つまり、複数の凹部のうち、いずれの凹部に固定部材390を嵌合させるかによって、第2関節部材384の角度を調整することが可能となる。
また、第2関節部材384は、第3関節部材385の下側と、第4関節部材386の上側で内接し、固定部材392〜394を介して挟持されている。第3関節部材385及び第4関節部材386は、略半円と略長方形が結合した形状の平面を有しており、長方形側で第2関節部材384が固定されている。一方、第3関節部材385及び第4関節部材386は、第2関節部材384が固定された側とは反対側、つまり、半円側で、第5関節部材388の被挟持部387を、軸部材372を介して挟持している。被挟持部387は、略半円と略長方形が結合した形状の平面を有しており、第3関節部材385の下側と、第4関節部材386の上側で内接している。被挟持部387の上面部には、略半円の円周に沿って複数の略円形状の凹部387a〜387gが所定の角度ごと(例えば、約30°)に設けられている。第3関節部材385を貫通した固定部材391がこの凹部387a〜387gのいずれかに嵌合することで、第3関節部材385及び第4関節部材386に対する、第5関節部材388の角度を固定することができる。つまり、凹部387a〜387gのうち、いずれの凹部に固定部材391を嵌合させるかによって、第5関節部材388の角度を調整することが可能となる。また、第5関節部材388は第2アーム342に固定されているため、以上のような構成とすることで、第1アーム341と第2アーム342の角度を適宜調整することが可能となる。
第1アーム341と第2アーム342の関節部38だけでなく、他の関節部38も同様の構成とすることで、アーム間の角度を適宜調整し、保持部35の位置を自在に調整することができる。また、ベース32及び支柱部33と、ワークとの距離に応じて、アームを追加することができる。
次に、第2アーム342の軸周りの回転機能について説明する。図7は、本発明の一の実施形態に係るワーク溶接装置の関節部と第2アームとの接合部分を示した図である。図7(a)は、該接合部分の横断面図であり、図7(b)は、該接合部分の縦断面図である。図7(c)は、第5関節部材の斜視図である。第5関節部材388は、略直方体状の関節部材本体388aと、被保持部387(図7では図示しない)と、略円柱状の円柱部388bとから構成される。第2アーム342のアーム端部342aは略円柱状の空洞を有しており、この空洞にて円柱部388bと嵌合する。アーム端部342aと円柱部388bを嵌合させた状態で、アーム端部342aを回転させることで、第1アーム341に対する第2アーム342の軸周りの角度を調整することができる。円柱部388bの円柱側面には、等間隔で(例えば、約30°の間隔で)、略円形状の凹部389が設けられている。アーム端部342aに設けられた貫通孔に挿入された固定部材395と凹部389a〜389hのいずれかとが嵌合することで、第1アーム341に対する第2アーム342の角度を固定することができる。
レーザー溶接の際には、ワークの加工対象部に略直角方向からレーザー光を照射する必要があるが、加工面は必ずしも、地面と水平な面であるとは限らない。そのため、上で述べたように、多軸関節により360°方向への溶接が可能となり、レーザーヘッドの角度を加工面に合わせた適切な角度に調整することが可能となる。
1 レーザー溶接装置
10 溶接機本体
11 キャスタ
15 光ファイバーケーブル
20 レーザーヘッド
30 レーザーヘッド支持体
31 キャスタ
32 ベース
33 支柱部
34 アーム
35 保持部

Claims (10)

  1. レーザー発振器を含むと共に、移動手段を備えてなる溶接機本体と、
    光ファイバーケーブルを介して前記溶接機本体と接続され、前記レーザー発振器から発振されるレーザー光を照射するレーザーヘッドと、
    移動手段を備え、前記溶接機本体とは独立して移動可能であると共に、前記レーザーヘッドを保持する保持部を有し、ワークの加工対象部に、前記レーザー光を照射可能に、前記レーザーヘッドの位置及び姿勢を制御するレーザーヘッド支持体と
    を有することを特徴とするレーザー溶接装置。
  2. 前記レーザーヘッド支持体が、
    移動手段により移動可能なベースと、先端に前記保持部を備えたアームとを有し、
    前記保持部が前記アームの動きによって変位可能である請求項1記載のレーザー溶接装置。
  3. 前記レーザーヘッド支持体が、前記ベースに立設された支柱部を備え、
    前記支柱部に、前記アームが上下動可能に支持されている請求項2記載のレーザー溶接装置。
  4. 前記アームが、複数の略直線上のアーム構成部から構成され、各アーム構成部を連結する関節部にて角度の調整が可能である請求項2又は3記載のレーザー溶接装置。
  5. 前記アームが、複数の略直線上のアーム構成部から構成され、各アーム構成部がアーム構成部の軸周りに回転可能である請求項2〜4のいずれか1に記載のレーザー溶接装置。
  6. 前記保持部が、前記ワークの加工対象部に離接する方向に前記アームとは独立して変位可能である請求項2〜5のいずれか1に記載のレーザー溶接装置。
  7. 前記レーザーヘッド支持体が、分解可能である請求項1〜6のいずれか1に記載のレーザー溶接装置。
  8. 前記ワークが金型であり、前記金型の据え付けた状態での補修に適用される請求項1〜7のいずれか1に記載のレーザー溶接装置。
  9. レーザー発振器を含む移動可能な溶接機本体と、光ファイバーケーブルを介して前記溶接機本体と接続され、前記レーザー発振器から発振されるレーザー光を照射するレーザーヘッドとを有するレーザー溶接装置を用いたワーク補修方法であって、
    前記溶接機本体とは独立して移動可能に設けられたレーザーヘッド支持体に、前記レーザーヘッドを保持させ、
    前記レーザーヘッド支持体を、ワークの据え付け位置付近に移動し、
    前記レーザーヘッドを保持した保持部の位置及び姿勢を制御しながら、前記ワークの加工対象部に前記レーザー光を照射して前記ワークを据え付けた状態で補修を行うことを特徴とするワーク補修方法。
  10. 前記ワークが金型である請求項9記載のワーク補修方法。
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