JP2015155998A - 光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法 - Google Patents

光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間での光ファイバの切り替えの際に、曲げ対象の光ファイバと切替先の光ファイバとの間における信号光の入出力効率を高めることができる光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法を提供する。
【解決手段】光ファイバ切替装置1Aは、光ファイバ心線F1と接触することにより光ファイバ心線F1に曲げを付与する曲げ支柱11と、光ファイバF2の一端を光ファイバ心線F1の側面に光結合させる光結合構造12とを備える。光結合構造12は、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間に介在して信号光を透過する光透過部材13を有する。光ファイバ心線F1に曲げが付与された際に、光透過部材13と光ファイバ心線F1の側面とは互いに当接する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法に関するものである。
特許文献1には、側方入射装置が記載されている。この側方入射装置は、屋外への光ファイバの設置や光ファイバの接続変更をする際に、設置後の光ファイバの接続状態を検証するため、光ファイバの側面から該光ファイバの内部へ信号光を入力する。この側方入射装置は、基板と、基板の主表面上に設置された、ビーム状の信号光を光ファイバに供給する信号光供給部材と、基板の主表面上に設置された、光ファイバを湾曲した状態で固定する案内部材とを備えている。案内部材は、光ファイバを湾曲した状態で保持する外周面を有している。信号光供給部材のうち、信号光が放出される端部には楔状部材を有している。楔状部材は、外周面に固定された光ファイバに接触して光ファイバとの光学的な接触を保持する。
また、非特許文献1には、光伝送路を切り替える技術が開示されている。この文献に記載された技術では、信号光を伝搬する光ファイバを短時間に強度限界まで曲げ、その曲げ部から出射した光を別の光ファイバに入射させることにより光伝送路を切り替えている。
特開2012−42455号公報
東裕司、「光ファイバ技術研究最前線」、NTT技術ジャーナル、2013年2月、42−45頁
光通信ネットワークにおいて故障等の修理及び復旧を速やかに行うため、伝送路を構成する光ファイバの一部を別の光ファイバに短時間で切り替える技術(いわゆる短瞬断切替技術)がある。このような光ファイバ切替技術においては、光ファイバ内の信号光を十分な強度で取り出すために、光ファイバの強度限界付近の曲げが付与されることが望ましい。また、通信が遮断される時間をできるだけ短くする為に、光ファイバの曲げが高速で(例えば100ミリ秒以内に)付与されることが望ましい。
短瞬断技術については、例えば上述した非特許文献1に記載されている。しかしながら、非特許文献1には、光ファイバの強度限界付近の曲げを短時間で付与するための具体的な構成については開示されていない。また、非特許文献1に記載された図では、曲げ対象の光ファイバと切替先の光ファイバ(プローブファイバ)の先端との間に隙間があいているが、そのような場合、曲げ対象のファイバから漏れる信号光が拡散してしまうので、これらの光ファイバ間での高い入出力効率を得ることが難しい。これらの光ファイバ間に屈折率整合剤を介在させることも考えられるが、曲げ対象の光ファイバに高速で曲げを付与する際に、屈折率整合剤に気泡が混入したり或いは屈折率整合剤が飛散してしまう等のおそれがある。更に、伝送路が元に戻される際に屈折率整合剤を拭き取る作業が必要となるが、屈折率整合剤が残っていると伝送損失の原因となってしまう。
なお、特許文献1に記載された装置は、光ファイバに曲げを付与する際に、短時間ではなく時間をかけて付与する構成を備える。すなわち、この装置では、案内部材に光ファイバを巻き付ける作業が必要であり、このような作業を短時間で行うことは難しい。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、短時間での光ファイバの切り替えの際に、曲げ対象の光ファイバと切替先の光ファイバとの間における信号光の入出力効率を高めることができる光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本願発明による光ファイバ切替装置は、信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える装置であって、第1の光ファイバと接触することにより第1の光ファイバに曲げを付与する曲げ付与部材と、第2の光ファイバの一端を第1の光ファイバの側面に光結合させる光結合構造とを備え、光結合構造は、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間に介在して信号光を透過する光透過部材を有し、第1の光ファイバに曲げが付与された際に光透過部材と第1の光ファイバの側面とが互いに当接する。
また、本願発明による光ファイバ切替方法は、信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える方法であって、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間に介在して信号光を透過する光透過部材を設置する第1ステップと、第1の光ファイバを光透過部材と曲げ付与部材との間に配置する第2ステップと、第1の光ファイバと曲げ付与部材とを相互に接触させることにより第1の光ファイバに曲げを付与する第3ステップと、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせる第4ステップと、を備え、第3ステップにおいて第1の光ファイバに曲げが付与された際に、光透過部材と第1の光ファイバの側面とを互いに当接させる。
本発明による光ファイバ切替装置および光ファイバ切替方法によれば、短時間での光ファイバの切り替えの際に、曲げ対象の光ファイバと切替先の光ファイバとの間における信号光の入出力効率を高めることができる。
図1は、第1実施形態による光ファイバ切替装置を概略的に示す断面図である。 図2は、第1実施形態の光ファイバ切替装置の動作を説明するフローチャートである。 図3は、第1の光ファイバの側面から漏洩した光のNFP(Near Field Pattern)画像を示す図である。 図4は、第2実施形態に係る光ファイバ切替装置の構成を示す平面図である。 図5は、第2実施形態に係る光ファイバ切替装置の構成を示す平面図である。 図6は、図4のVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、第1の光ファイバの曲げ位置付近の、第1の光ファイバの軸方向に垂直な断面を拡大して示す図である。 図8は、一変形例を示す断面図であって、光結合構造を示している。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明による光ファイバ切替装置は、(1)信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える装置であって、第1の光ファイバと接触することにより第1の光ファイバに曲げを付与する曲げ付与部材と、第2の光ファイバの一端を第1の光ファイバの側面に光結合させる光結合構造とを備え、光結合構造は、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間に介在して信号光を透過する光透過部材を有し、第1の光ファイバに曲げが付与された際に光透過部材と第1の光ファイバの側面とが互いに当接する。
また、本願発明による光ファイバ切替方法は、(2)信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える方法であって、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間に介在して信号光を透過する光透過部材を設置する第1ステップと、第1の光ファイバを光透過部材と曲げ付与部材との間に配置する第2ステップと、第1の光ファイバと曲げ付与部材とを相互に接触させることにより第1の光ファイバに曲げを付与する第3ステップと、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で信号光の授受を行わせる第4ステップと、を備え、第3ステップにおいて第1の光ファイバに曲げが付与された際に、光透過部材と第1の光ファイバの側面とを互いに当接させる。
上記の光ファイバ切替装置及び切替方法では、信号光を透過する光透過部材が、曲げ対象である第1の光ファイバの側面と、切替先である第2の光ファイバの一端との間に介在している。そして、第1の光ファイバに曲げが付与された際には、光透過部材と第1の光ファイバの側面とが互いに当接する。これにより、光透過部材と第1の光ファイバの側面との間の隙間が無くなるので、第1の光ファイバに屈折率整合剤を塗布しなくても信号光の拡散が抑制され、第1の光ファイバと第2の光ファイバとの間における信号光の入出力効率を高めることができる。
(3)上記の光ファイバ切替装置では、曲げ付与部材が、第1の光ファイバの位置決めを行うガイド溝を有するとよい。これにより、第1の光ファイバに所望の曲げを精度良く付与するとともに、第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間の入出力効率を更に高めることができる。
(4)上記の光ファイバ切替装置では、第2の光ファイバの一端、若しくは該一端に結合された光導波部材の一端と光透過部材とが互いに隙間をあけて配置されているとよい。上記の光ファイバ切替装置では、第1の光ファイバに曲げが高速で(例えば100ミリ秒以下)付与されつつ、第1の光ファイバと光透過部材とが互いに当接する。このとき、光透過部材に振動が発生する場合がある。一方、第2の光ファイバの一端(若しくは、該一端にロッドレンズ等の光導波部材が結合されている場合には、光導波部材の一端)は、効率の良い光入出力のため、精度良く位置決めされ、静止していることが望ましい。上記の光ファイバ切替装置では、第2の光ファイバ(若しくは光導波部材)の一端と光透過部材とが互いに隙間をあけて配置されていることによって、光透過部材の振動が第2の光ファイバ(若しくは光導波部材)に直接伝わることを防ぎ、第2の光ファイバ(若しくは光導波部材)の一端の静止状態を好適に保って高い光入出力効率を維持することができる。また、この場合、(5)光透過部材が板状であり、該板状の一方の板面に第1の光ファイバの側面が当接した際に光透過部材が撓んでもよい。第2の光ファイバ(若しくは光導波部材)の一端と光透過部材とが互いに隙間をあけて配置されていることによって、光透過部材の撓みを許容することができる。また、この場合、(6)光結合構造が、第2の光ファイバを支持する第1の支持部と、光透過部材を支持する第2の支持部とを有し、第1及び第2の支持部が互いに別の部材によって構成されているとよい。これにより、光透過部材の振動が第2の光ファイバ(若しくは光導波部材)に伝わることを更に効果的に防ぐことができる。
(7)上記の光ファイバ切替装置は、曲げ付与部材との間に第1の光ファイバを挟む位置に配置され、第1の光ファイバが曲げ付与部材の表面に沿って湾曲するように第1の光ファイバを押さえるガイド部材を更に備えるとよい。これにより、第1の光ファイバの所望の曲げ径を精度良く実現することができる。
(8)上記の光ファイバ切替装置では、第1の光ファイバの側面を構成する部分の屈折率と光透過部材の第1の光ファイバに当接する部分の屈折率とが互いに略等しいとよい。これにより、第1の光ファイバの側面と光透過部材との境界部分における損失を低減することができ、その結果、第1の光ファイバと第2の光ファイバとの間の光入出力効率を更に高めることができる。
(9)上記の光ファイバ切替装置は、第1の光ファイバに曲げが付与された際に曲げ付与部材と光透過部材との間隔を規定する機構を更に備えるとよい。これにより、光透過部材に対する第1の光ファイバの相対位置を精度良く実現し、例えば第1の光ファイバの側面が所定量だけ押し潰されるようにすることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態にかかる光ファイバ切替装置及び光ファイバ切替方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態による光ファイバ切替装置を概略的に示す断面図である。図1に示される光ファイバ切替装置1Aは、信号光を伝搬している敷設済みの光ファイバ心線F1(第1の光ファイバ)に曲げを付与して光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2(第2の光ファイバ)の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を光ファイバF2に切り替える装置である。なお、図1は曲げを付与している状態を表す。この光ファイバ切替装置1Aは、曲げ支柱11と、光結合構造12と、曲げガイド18a及び18bとを備えている。また、光ファイバ心線F1は、コア及びクラッドを含むガラス部分F1aと、ガラス部分F1aを覆う樹脂部分F1bとを有する。
曲げ支柱11は、本実施形態における曲げ付与部材である。曲げ支柱11は、光ファイバ心線F1の軸方向と交差する直線(図中の一点鎖線A1)に沿った方向に移動可能に設けられている。曲げ支柱11は、曲面を有しており、光ファイバ心線F1の曲げ位置P1において該曲面が光ファイバ心線F1と接触しつつ押し付けられることにより光ファイバ心線F1の曲げ位置P1に曲げを付与する。曲げ支柱11の曲面は例えば円柱面である。光ファイバ心線F1は、このような曲げ支柱11の曲面に当接することにより、円弧状に変形する。このときの曲率半径は、曲げ支柱11の曲面の半径により決定され、例えば1mm以上3mm以下である。また、曲げ角度が例えば30°以上であることにより、切替元である光ファイバ心線F1から効率的に信号光を漏洩させることができる。また、曲げ角度が120°以下であることによって、切り替え時の光ファイバ心線F1の損傷を防止できる。このような曲げ支柱11による光ファイバ心線F1の曲げによって、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端とが光学的に結合される。すなわち、光ファイバ心線F1を伝搬する信号光が光ファイバ心線F1の側面から出射して光ファイバF2に入射し、また、光ファイバF2を伝搬する信号光が光ファイバF2から光ファイバ心線F1の側面に入射する。
光結合構造12は、光ファイバF2の一端を光ファイバ心線F1の側面に光結合させる。光結合構造12は、光透過部材13と、プローブファイバ14とを有する。光透過部材13は、光ファイバ心線F1と光ファイバF2との間で授受される信号光の波長域を透過する材質からなり、一実施例ではガラス若しくは樹脂からなる。光透過部材13は、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間、より具体的には光ファイバ心線F1の側面とプローブファイバ14の一端との間に介在する。本実施形態では、光透過部材13は板状を呈しており、曲げ支柱11の移動方向(図中の一点鎖線A1)と交差する平面A2に沿って延びる一対の板面13a及び13bを有する。一方の板面13aは光ファイバ心線F1に向けられており、他方の板面13bはプローブファイバ14に向けられている。
図1に示されるように、光ファイバ心線F1に曲げが付与された際には、光透過部材13の板面13aと光ファイバ心線F1の側面とが互いに当接する。より好適には、光ファイバ心線F1の側面が光透過部材13の板面13aに押し付けられて樹脂部分F1bが部分的に押し潰される。その結果、光ファイバ心線F1の中心軸線と板面13aとの間隔が、曲げ付与前の光ファイバ心線F1の半径よりも短くなる。光ファイバ心線F1の側面を構成する部分(樹脂部分F1b)の屈折率と、光透過部材13の光ファイバ心線F1に当接する部分の屈折率とは、互いに略等しいことが好ましい。光結合構造12には、光透過部材13の板面13aの位置を調整するための可動機構が設けられてもよい。
プローブファイバ14は、本実施形態における光導波部材である。プローブファイバ14の一端14aは、光透過部材13の板面13bに光結合され、曲げが付与された状態での光ファイバ心線F1の曲げ位置P1と対向する位置に配置されている。プローブファイバ14の他端は、光ファイバF2の一端に光結合されている。プローブファイバ14は、例えばGRINレンズ等の集光部を含んでもよい。光ファイバ心線F1の側面から出射された信号光は、プローブファイバ14の一端14aに入射して光ファイバF2へ導かれる。また、光ファイバF2から出射された信号光は、プローブファイバ14の一端14aから光ファイバ心線F1の側面に入射する。
曲げガイド18a及び18bは、本実施形態におけるガイド部材である。曲げガイド18a及び18bは、光ファイバ心線F1の曲げ位置P1の前後において、曲げ支柱11との間に光ファイバ心線F1を挟む位置に配置されている。曲げガイド18a及び18bは、曲げ支柱11とは反対側から光ファイバ心線F1の曲げ位置P1の前後の部分と接触し、光ファイバ心線F1が曲げ支柱11の表面に沿って湾曲するように、光ファイバ心線F1を押さえて支持する。但し、光ファイバ心線F1に過剰な負荷がかかることを防ぐため、曲げ支柱11と曲げガイド18a及び18bとの隙間は、光ファイバ心線F1の外径よりも大きい。
図2は、本実施形態の光ファイバ切替装置1Aの動作を説明するフローチャートである。以下、図2を参照しながら、光ファイバ切替装置1Aの動作とともに、本実施形態による光ファイバ切替方法について説明する。なお、この光ファイバ切替方法は、信号光を伝搬している光ファイバ心線F1に曲げを付与して光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える方法である。
まず、第1ステップとして、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間(より具体的には、光ファイバ心線F1の側面とプローブファイバ14の一端との間)に介在して信号光を透過する光透過部材13と曲げ支柱11とを、曲げ支柱11の移動方向に並べて設置する(ステップS11)。また、このとき、光ファイバF2に結合されたプローブファイバ14の一端を、光透過部材13の板面13bに対向させる。
次に、第2ステップとして、光ファイバ心線F1を光透過部材13と曲げ支柱11との間に配置する(ステップS12)。このとき、例えば曲げ位置P1に対して光ファイバ心線F1の軸方向の一方の側に位置する光ファイバホルダと、他方の側に位置する光ファイバホルダとを用いて、光ファイバ心線F1を把持(クランプ)することにより保持するとよい。
続いて、第3ステップとして、曲げ支柱11を高速で移動させ、光ファイバ心線F1と曲げ支柱11とを相互に接触させることにより光ファイバ心線F1に曲げを付与する(ステップS13)。このとき、光ファイバ心線F1に曲げが付与された状態において、光透過部材13の板面13aと光ファイバ心線F1の側面とを互いに当接させる。
最後に、第4ステップとして、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を光ファイバF2に切り替える(ステップS14)。以上のステップS11〜S14により、伝送路の切り替えが完了する。
以上の構成を備える本実施形態の光ファイバ切替装置1A及び切替方法によって得られる効果は次の通りである。本実施形態の光ファイバ切替装置1A及び切替方法では、信号光を透過する光透過部材13が、曲げ対象である光ファイバ心線F1の側面と、切替先である光ファイバF2の一端との間に介在している。そして、光ファイバ心線F1に曲げが付与された際には、光透過部材13と光ファイバ心線F1の側面とが互いに当接する。これにより、光透過部材13と光ファイバ心線F1の側面との間の隙間が無くなるので、光ファイバ心線F1に屈折率整合剤を塗布しなくても信号光の拡散が抑制され、光ファイバ心線F1と光ファイバF2との間における信号光の入出力効率を高めることができる。また、屈折率整合剤が不要なので、作業現場における装置の運用性および作業性を向上させることができる。
そして、本実施形態の光ファイバ切替装置1A及び切替方法によれば、短時間で光伝送路を切り替えて通信を継続しつつ、切替元の光伝送路において適宜の工事を行い、完了後は工事先の光伝送路に再び切り替えることによって、通信を瞬断することなく工事することが可能となる。
ここで、図3は、光ファイバ心線F1の側面から漏洩した光のNFP画像を示す図である。図3(a)は、曲げが付与された状態において光ファイバ心線F1の側面と光透過部材13の板面13aとが互いに離れている(当接していない)場合を示しており、図3(b)及び図3(c)は、光ファイバ心線F1の側面と板面13aとが互いに当接する場合を示している。図3(b)は、光ファイバ心線F1の中心軸線と板面13aとの距離が光ファイバ心線F1の半径と略等しい(すなわち光ファイバ心線F1と板面13aとが軽く接している)場合を示している。図3(c)は、光ファイバ心線F1の中心軸線と板面13aとの距離が光ファイバ心線F1の半径よりも50μm短い(すなわち光ファイバ心線F1の樹脂部分F1bが50μmほど押し潰されている)場合を示している。なお、図中において、実線で示される円の直径は0.2mmであり、破線で示される円の直径は0.1mmである。
図3(a)に示されるように、曲げが付与された状態において光ファイバ心線F1と光透過部材13とが互いに離れている場合、光が拡散してしまい、直径0.2mmの円を超えて拡がってしまうことがわかる。この場合、プローブファイバ14のコアに入射する光は僅かであり、入出力効率が低く抑えられてしまう。これに対し、図3(b)及び図3(c)に示されるように、曲げが付与された状態において光ファイバ心線F1と光透過部材13とが互いに当接する場合には、図3(a)と比較して光の拡散が抑えられ、プローブファイバ14のコアに入射する光量をより大きくすることができる。従って、光ファイバ心線F1と光ファイバF2との間における光の入出力効率を高めることができる。特に、光ファイバ心線F1の樹脂部分F1bが押し潰される場合(図3(c))には、NFPの径を極めて小さくでき、直径0.1mmの円内にほぼ収めることができる。
また、本実施形態のように、光ファイバ切替装置1Aは、曲げガイド18a及び18bを備えてもよい。これにより、光ファイバ心線F1の所望の曲げ径を精度良く実現することができる。
また、本実施形態のように、光ファイバ心線F1の側面を構成する部分の屈折率と、光透過部材13の光ファイバ心線F1に当接する部分の屈折率とは、互いに略等しくてもよい。これにより、光ファイバ心線F1の側面と光透過部材13との境界部分における損失を低減することができ、その結果、光ファイバ心線F1と光ファイバF2との間の光入出力効率を更に高めることができる。
(第2の実施の形態)
図4及び図5は、第2実施形態に係る光ファイバ切替装置1Bの構成を示す平面図である。また、図6は、図4のVI−VI線に沿った断面図であり、光ファイバ切替装置1Bが備える光ファイバホルダ22,23及びワイヤ24と光ファイバ心線F1との位置関係を示している。
第1実施形態の光ファイバ切替装置1Aと同様に、本実施形態の光ファイバ切替装置1Bは、信号光を伝搬している敷設済みの光ファイバ心線F1に曲げを付与して光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を光ファイバF2に切り替える。なお、図4は曲げを付与する前後の状態を表し、図5は曲げを付与している状態を表す。図4〜図6に示されるように、この光ファイバ切替装置1Bは、主面20aを有するベース部材20と、曲げ支柱21と、光ファイバホルダ22及び23と、ワイヤ24(図6にのみ図示)と、張力付与部材25a及び25bと、リニアモータテーブル26と、光結合構造27と、曲げガイド28a及び28bとを備えている。
曲げ支柱21は、本実施形態における曲げ付与部材である。曲げ支柱21は、ベース部材20の主面20a上において、光ファイバ心線F1の軸方向と交差する方向(図中の矢印A3)に移動可能に設けられている。曲げ支柱21は、曲面を有しており、光ファイバ心線F1の曲げ位置P1において該曲面が光ファイバ心線F1と接触しつつ押し付けられることにより光ファイバ心線F1の曲げ位置P1に曲げを付与する。曲げ位置P1は、光ファイバ心線F1の軸方向において、後述する保持位置P2と保持位置P3との間に位置する。曲げ支柱21の曲面は例えば円柱面である。曲げ支柱21による光ファイバ心線F1の曲げによって、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2とが光学的に結合される。
光ファイバホルダ22は、曲げ位置P1に対して光ファイバ心線F1の軸方向の一方の側に位置する保持位置P2において、光ファイバ心線F1を把持(クランプ)することにより保持する。また、光ファイバホルダ23は、曲げ位置P1に対して光ファイバ心線F1の軸方向の他方の側に位置する保持位置P3において、光ファイバ心線F1を把持(クランプ)することにより保持する。光ファイバホルダ22及び23それぞれは、例えば互いに対向する面を有する一対の部材により光ファイバ心線F1の保持位置P2及びP3それぞれを挟持することによって好適に実現される。
また、光ファイバホルダ22,23それぞれは、ベース部材20の主面20a上において、保持位置P2,P3それぞれにおける光ファイバ心線F1の軸方向(図中の矢印A4,A5)に沿って移動可能なように、リニアガイド上に設けられている。これにより、光ファイバ心線F1に曲げが付与されたときに光ファイバホルダ22,23が保持位置P2,P3の移動にそれぞれ追従するので、光ファイバ心線F1に過剰な引張力が生じない。
図6に示されるように、ワイヤ24は光ファイバ心線F1と並んで配置されており、光ファイバ心線F1の軸方向に沿って延びている。ワイヤ24は、例えば金属から成る線状体である。ワイヤ24の一端は光ファイバホルダ22に固定されており、ワイヤ24の他端は光ファイバホルダ23に固定されている。また、曲げ支柱21が光ファイバ心線F1に接触して曲げを付与する際、ワイヤ24は、光ファイバ心線F1と共に曲げ支柱21に接触する。これにより、ワイヤ24にも曲げが付与される。このとき、ワイヤ24の張力によって光ファイバホルダ22,23が曲げ位置P1に向けて引っ張られ、光ファイバホルダ22,23が移動する。光ファイバ心線F1に掛かる負荷を軽減するため、ワイヤ24の構成材料及び外径は、ワイヤ24の軸方向の弾性率が光ファイバ心線F1の軸方向の弾性率よりも大きくなるような材料及び外径であるとよい。一実施例では、ワイヤ24の軸方向の弾性率は光ファイバ心線F1の軸方向の弾性率の10倍以上である。
再び図4,図5を参照する。張力付与部材25a,25bは、光ファイバホルダ22,23を曲げ位置P1から離れる向きにそれぞれ付勢することにより、光ファイバ心線F1及びワイヤ24に張力を与えるための部材である。張力付与部材25a,25bは、例えばバネ等の弾性部材によって好適に構成される。張力付与部材25a,25bそれぞれの各一端は光ファイバホルダ22,23それぞれに固定されており、他端はベース部材20に固定されている。
リニアモータテーブル26は、ベース部材20の主面20a上に設けられている。リニアモータテーブル26は、駆動バッテリ30から電源供給を受け、曲げ支柱21を光ファイバ心線F1の軸方向と交差する方向(図中の矢印A3)に駆動することによって、光ファイバ心線F1及びワイヤ24に曲げ支柱21を押し付ける。なお、リニアモータテーブル26は、コントローラ29によって再現性良く制御される。本実施形態のリニアモータテーブル26は、曲げ支柱21と光ファイバ心線F1との接触が開始されてから、例えば100ミリ秒以内、より好ましくは50ミリ秒以内といった極めて短い時間内に、所定の曲げを付与し終わって停止するように構成されている。
光結合構造27は、光ファイバF2の一端を光ファイバ心線F1の側面に光結合させる。光結合構造27は、光ファイバF2に加えて、光透過部材13と、プローブファイバ14と、光ファイバ保持部31とを有する。なお、光透過部材13及びプローブファイバ14の構成は、前述した第1実施形態と同様である。光ファイバ保持部31は、ベース部材20に直接又は間接に固定されており、光ファイバF2の端部およびプローブファイバ14を支持する。
曲げガイド28a及び28bは、本実施形態におけるガイド部材である。曲げガイド28a及び28bは、光ファイバ心線F1の曲げ位置P1及びその前後において、曲げ支柱21との間に光ファイバ心線F1及びワイヤ24を挟む位置に配置されている。曲げガイド28a及び28bは、曲げ支柱21とは反対側から光ファイバ心線F1の曲げ位置P1の前後の部分と接触し、光ファイバ心線F1が曲げ支柱21の表面に沿って湾曲するように、光ファイバ心線F1を押さえて支持する。但し、光ファイバ心線F1及びワイヤ24に過剰な負荷がかかることを防ぐため、曲げ支柱21と曲げガイド28a及び28bとの隙間は、光ファイバ心線F1の外径及びワイヤ24の外径よりも大きい。なお、曲げガイド28aと曲げガイド28bとの間には、光結合構造27のプローブファイバ14が配置されるための空隙28cが設けられている。
光ファイバ切替装置1Bは、位置決めピン33を更に備える。位置決めピン33は、光ファイバ心線F1に曲げを付与している状態での曲げ支柱21の位置決めを行うために設けられている。位置決めピン33は、曲げ支柱21をリニアモータテーブル26に固定するための部材34に取り付けられており、光ファイバ心線F1及びワイヤ24と対向する部材34の表面から、曲げ支柱21の移動方向A3に沿って突出して設けられている。曲げガイド28aにおける位置決めピン33と対向する位置には、位置決めピン33と嵌合する孔28dが形成されている。光ファイバ心線F1に曲げが付与される際、位置決めピン33が孔28dによって案内されることにより、曲げ支柱21の位置(特に、光ファイバ心線F1の軸方向及び曲げ支柱21の移動方向A3の双方と直交する方向の位置)が精度良く決定される。
また、光ファイバ切替装置1Bは、位置決め用突起35を更に備える。位置決め用突起35は、光ファイバ心線F1に曲げを付与している状態での曲げ支柱21と光透過部材13との間隔を規定するための機構である。位置決め用突起35は、部材34に取り付けられており、光ファイバ心線F1及びワイヤ24と対向する部材34の表面から、曲げ支柱21の移動方向A3に沿って突出して設けられている。位置決め用突起35と対向する位置には、曲げガイド28bが配置されている。光ファイバ心線F1に曲げが付与される際、位置決め用突起35が曲げガイド28bに当接することにより、曲げ支柱21と光透過部材13との間隔が精度良く決定される。
図7は、光ファイバ心線F1の曲げ位置P1付近の、光ファイバ心線F1の軸方向に垂直な断面を拡大して示す図である。図7に示されるように、本実施形態の曲げ支柱21の曲面には、V字状断面を有する二本のガイド溝21a,21bが形成されている。ガイド溝21aは、光ファイバ心線F1の軸方向に沿って延びており、光ファイバ心線F1を収容して光ファイバ心線F1の位置決めを行う。また、ガイド溝21bは、ガイド溝21aと略平行に延びており、ワイヤ24を収容してワイヤ24の位置決めを行う。なお、前述した張力付与部材25a,25bによって付与される張力は、光ファイバ心線F1及びワイヤ24それぞれがガイド溝21a及び21bそれぞれから外れないように作用する。ガイド溝21a,21bの深さは、例えば0.1mmである。
以下、光ファイバ切替装置1Bの動作とともに、本実施形態による光ファイバ切替方法について説明する。なお、この光ファイバ切替方法は、信号光を伝搬している光ファイバ心線F1に曲げを付与して光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を切り替える方法である。
まず、第1ステップとして、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間(より具体的には、光ファイバ心線F1の側面とプローブファイバ14の一端との間)に介在して信号光を透過する光透過部材13と曲げ支柱21とを、光透過部材13の一方の板面が曲げ支柱21と対向するように、曲げ支柱21の移動方向に並べて設置する(図2のステップS11に相当)。また、このとき、光ファイバF2に結合されたプローブファイバ14の一端を、光透過部材13の裏面に対向させる。更に、光ファイバホルダ22,23それぞれにワイヤ24の一端及び他端それぞれを固定するとともに、ワイヤ24に張力を与える。
続いて、第2ステップとして、光ファイバ心線F1を光透過部材13と曲げ支柱21との間に配置する(図2のステップS12に相当)。このとき、光ファイバホルダ22,23を用いて、光ファイバ心線F1を把持(クランプ)することにより保持する。なお、一例では、この第2ステップは作業者によって行われる。また、このとき、光ファイバ心線F1を曲げ支柱21のガイド溝21aに沿わせておくとよい。
続いて、第3ステップとして、リニアモータテーブル26を動作させることにより曲げ支柱21を高速で移動させ、光ファイバ心線F1と曲げ支柱21とを相互に接触させることにより光ファイバ心線F1に曲げを付与する(図2のステップS13に相当)。このとき、光ファイバ心線F1に曲げが付与された状態において、光透過部材13の一方の板面と光ファイバ心線F1の側面とを互いに当接させる。また、このとき、曲げ支柱21をワイヤ24にも接触させることにより、ワイヤ24にも曲げを付与する。
最後に、第4ステップとして、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間で信号光の授受を行わせることにより、信号光の伝送路を光ファイバF2に切り替える(図2のステップS14に相当)。以上のステップにより、伝送路の切り替えが完了する。
以上の構成を備える本実施形態の光ファイバ切替装置1B及び切替方法は、第1実施形態と同様に、次の効果を奏することができる。本実施形態の光ファイバ切替装置1B及び切替方法では、信号光を透過する光透過部材13が、曲げ対象である光ファイバ心線F1の側面と、切替先である光ファイバF2の一端との間に介在している。そして、光ファイバ心線F1に曲げが付与された際には、光透過部材13と光ファイバ心線F1の側面とが互いに当接する。これにより、光透過部材13と光ファイバ心線F1の側面との間の隙間が無くなるので、屈折率整合剤を用いなくても信号光の拡散が抑制され、光ファイバ心線F1と光ファイバF2との間における信号光の入出力効率を高めることができる。
また、本実施形態のように、光ファイバ切替装置1Bは、曲げガイド28a及び28bを備えることが好ましい。これにより、光ファイバ心線F1の所望の曲げ径を精度良く実現することができる。
また、本実施形態のように、曲げ支柱21は、光ファイバ心線F1の位置決めを行うガイド溝21aを有してもよい。これにより、光ファイバ心線F1に所望の曲げを精度良く付与するとともに、光ファイバ心線F1とプローブファイバ14の一端との相対位置精度を向上させて、光ファイバ心線F1の側面と光ファイバF2の一端との間の入出力効率を更に高めることができる。また、光ファイバ心線F1の位置決めを行うガイド溝は光透過部材13に形成されてもよいが、その場合、光透過部材13の厚さをガイド溝の深さ分だけ厚くする必要がある。光透過部材13における透過損失を考慮すれば、光透過部材13は薄いほどよい。本実施形態のように曲げ支柱21にガイド溝21aが形成されることにより、光透過部材13を薄くすることができ、透過損失を低減して信号光の入出力効率を更に高めることができる。また、常に静止している光透過部材13ではなく、移動を行う曲げ支柱21にガイド溝21aが形成されていることによって、光ファイバ心線F1の高い位置精度を繰り返し実現することができる。
また、本実施形態のように、光ファイバ切替装置1Bは、光ファイバ心線F1に曲げが付与された際に曲げ支柱21と光透過部材13との間隔を規定する機構(位置決め用突起35)を備えてもよい。これにより、光透過部材13に対する光ファイバ心線F1の相対位置を精度良く実現し、例えば光ファイバ心線F1の側面が所定量だけ押し潰されるようにすることができる。
また、本実施形態のように、切替対象である光ファイバ心線F1と並んでワイヤ24が配置されてもよい。これにより、光ファイバ心線F1の軸方向の引張力から光ファイバ心線F1を保護して、伝送路の切り替えの際に光ファイバ心線F1にかかる負荷を低減することができる。
また、本実施形態のように、光ファイバ切替装置1Bは、光ファイバ心線F1に曲げを付与している状態での曲げ支柱21の位置決めを行うガイド機構(位置決めピン33及び孔28d)を備えてもよい。これにより、光ファイバ心線F1に曲げを付与している状態での曲げ支柱21の位置精度を高めることができるので、光ファイバ心線F1の側面と、プローブファイバ14を介した光ファイバF2の一端との光結合効率を更に高めることができる。
(変形例)
図8は、上述した各実施形態の一変形例を示す断面図であって、光結合構造40を示している。上述した各実施形態では、図1に示された光結合構造12、或いは図4に示された光結合構造27に代えて、光結合構造40が設置されてもよい。
光結合構造40は、光透過部材13と、プローブファイバ14と、光ファイバ保持部31と、光透過部材13を支持するための支持部材41とを有する。光ファイバ保持部31は、本変形例における第1の支持部である。支持部材41は、本変形例における第2の支持部であって、光ファイバ保持部31とは別の部材によって構成されている。支持部材41は、プローブファイバ14及び光ファイバ保持部31を囲むように配置されており、平面A2に沿って延びる支持面41a,41bを有する。支持面41a,41bは互いに離間して配置されており、光透過部材13の一端部は支持面41a上に固定され、光透過部材13の他端部は支持面41b上に固定される。支持部材41は、ベース部材20の主面20a上に固定されている。光ファイバ保持部31は、支持部材41の底面に、フランジ形状等の介在部材32を介して、ネジ等の固定具を用いて固定されている。
本変形例では、プローブファイバ14の一端は光透過部材13の板面13bと対向して配置されており、プローブファイバ14の一端と光透過部材13との間には隙間Bがあいている。なお、プローブファイバ14が設けられず、光ファイバF2が光透過部材13の板面13bと直接対向している場合には、光ファイバF2の一端と光透過部材13とが互いに隙間をあけて配置されてもよい。本変形例の光透過部材13は、このようにプローブファイバ14と間隔をあけて設置されているので、一方の板面13aに光ファイバ心線F1の側面が当接した際に、曲げ支柱21からの押圧力に応じて撓むことができる。なお、隙間Bには屈折率整合剤が設けられてもよい。
上記各実施形態の光ファイバ切替装置1A,1Bでは、光ファイバ心線F1に曲げが高速で(例えば100ミリ秒以下)付与されつつ、光ファイバ心線F1と光透過部材13とが互いに当接する。このとき、光透過部材13への衝撃によって、光透過部材13に振動が発生する場合がある。一方、プローブファイバ14の一端(プローブファイバ14が設けられていない場合には光ファイバF2の一端)は、効率の良い光入出力のため、精度良く位置決めされ、静止していることが望ましい。本変形例では、プローブファイバ14(若しくは光ファイバF2)の一端と光透過部材13とが互いに隙間をあけて配置されていることによって、光透過部材13の振動がプローブファイバ14(若しくは光ファイバF2)に直接伝わることを防ぎ、プローブファイバ14(若しくは光ファイバF2)の一端の静止状態を好適に保って高い光入出力効率を維持することができる。
また、本変形例では、光ファイバF2を支持する光ファイバ保持部31(第1の支持部)と、光透過部材13を支持する支持部材41(第2の支持部)とが、互いに別の部材によって構成されている。これにより、光透過部材13の振動がプローブファイバ14(若しくは光ファイバF2)に伝わることを更に効果的に防ぐことができる。更に、本変形例では、曲げ支柱21と対向する面とは反対側の支持部材41の底面に光ファイバ保持部31が固定されている。これにより、光透過部材13の振動がプローブファイバ14(若しくは光ファイバF2)に伝わることをより一層効果的に防ぐことができる。
本発明による光ファイバ切替装置及び切替方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記各実施形態及び変形例では、光透過部材として板状のものが例示されているが、光透過部材は、光ファイバ心線F1と当接する面(平面に限らない)を有しさえすれば、どのような形状を有していてもよい。また、上記各実施形態では第2の光ファイバと光透過部材との間に光導波部材が介在しているが、光導波部材は省略されてもよい。
1A,1B…光ファイバ切替装置、11,21…曲げ支柱、12,27,40…光結合構造、13…光透過部材、14…プローブファイバ、18a,18b,28a,28b…曲げガイド、20…ベース部材、21a,21b…ガイド溝、22,23…光ファイバホルダ、24…ワイヤ、25a,25b…張力付与部材、26…リニアモータテーブル、29…コントローラ、30…駆動バッテリ、31…光ファイバ保持部、35…位置決め用突起、41…支持部材、41a,41b…支持面、B…隙間、F1…光ファイバ心線、F1a…ガラス部分、F1b…樹脂部分、F2…光ファイバ、P1…曲げ位置。

Claims (9)

  1. 信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して前記第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で前記信号光の授受を行わせることにより、前記信号光の伝送路を切り替える装置であって、
    前記第1の光ファイバと接触することにより前記第1の光ファイバに曲げを付与する曲げ付与部材と、
    前記第2の光ファイバの前記一端を前記第1の光ファイバの前記側面に光結合させる光結合構造と、
    を備え、
    前記光結合構造は、前記第1の光ファイバの前記側面と前記第2の光ファイバの前記一端との間に介在して前記信号光を透過する光透過部材を有し、
    前記第1の光ファイバに曲げが付与された際に前記光透過部材と前記第1の光ファイバの前記側面とが互いに当接する、光ファイバ切替装置。
  2. 前記曲げ付与部材が、前記第1の光ファイバの位置決めを行うガイド溝を有する、請求項1に記載の光ファイバ切替装置。
  3. 前記第2の光ファイバの前記一端、若しくは該一端に結合された光導波部材の一端と前記光透過部材とが互いに隙間をあけて配置されている、請求項1または2に記載の光ファイバ切替装置。
  4. 前記光透過部材が板状であり、該板状の一方の板面に前記第1の光ファイバの前記側面が当接した際に前記光透過部材が撓む、請求項3に記載の光ファイバ切替装置。
  5. 前記光結合構造は、前記第2の光ファイバを支持する第1の支持部と、前記光透過部材を支持する第2の支持部とを有し、
    前記第1及び第2の支持部が互いに別の部材によって構成されている、請求項3または4に記載の光ファイバ切替装置。
  6. 前記曲げ付与部材との間に前記第1の光ファイバを挟む位置に配置され、前記第1の光ファイバが前記曲げ付与部材の表面に沿って湾曲するように前記第1の光ファイバを押さえるガイド部材を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ファイバ切替装置。
  7. 前記第1の光ファイバの前記側面を構成する部分の屈折率と前記光透過部材の前記第1の光ファイバに当接する部分の屈折率とが互いに略等しい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光ファイバ切替装置。
  8. 前記第1の光ファイバに曲げが付与された際に前記曲げ付与部材と前記光透過部材との間隔を規定する機構を更に備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光ファイバ切替装置。
  9. 信号光を伝搬する第1の光ファイバに曲げを付与して前記第1の光ファイバの側面と第2の光ファイバの一端との間で前記信号光の授受を行わせることにより、前記信号光の伝送路を切り替える方法であって、
    前記第1の光ファイバの前記側面と前記第2の光ファイバの前記一端との間に介在して前記信号光を透過する光透過部材を設置する第1ステップと、
    前記第1の光ファイバを前記光透過部材と曲げ付与部材との間に配置する第2ステップと、
    前記第1の光ファイバと前記曲げ付与部材とを相互に接触させることにより前記第1の光ファイバに曲げを付与する第3ステップと、
    前記第1の光ファイバの前記側面と前記第2の光ファイバの前記一端との間で前記信号光の授受を行わせる第4ステップと、
    を備え、
    前記第3ステップにおいて前記第1の光ファイバに曲げが付与された際に、前記光透過部材と前記第1の光ファイバの前記側面とを互いに当接させる、光ファイバ切替方法。
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