JP2015152775A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2015152775A
JP2015152775A JP2014026637A JP2014026637A JP2015152775A JP 2015152775 A JP2015152775 A JP 2015152775A JP 2014026637 A JP2014026637 A JP 2014026637A JP 2014026637 A JP2014026637 A JP 2014026637A JP 2015152775 A JP2015152775 A JP 2015152775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
circuit
electro
optical device
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2014026637A
Other languages
English (en)
Inventor
河西 利幸
Toshiyuki Kasai
利幸 河西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014026637A priority Critical patent/JP2015152775A/ja
Publication of JP2015152775A publication Critical patent/JP2015152775A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of El Displays (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

【課題】発光ばらつきが生じる問題を回避し、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる電気光学装置および電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】電気光学装置は、階調電圧供給回路と、基準電圧供給回路と、発光素子と、階調電圧と基準電圧との差分に応じた電流を発光素子に供給する駆動トランジスターと、駆動トランジスターのゲートノードの電位を補償する特性補償部と、電圧制御回路と、を備える。電圧制御回路は、階調電圧供給回路と基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器に関する。
近年、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、以下「OLED」という)素子などの発光素子を用いた電気光学装置が各種提案されている。この電気光学装置では、走査線とデータ線との交差に対応して、上記発光素子やトランジスターなどを含む画素回路が、表示すべき画像の画素に対応して設けられる構成が一般的である。このような構成において、画素の階調レベルに応じた電位のデータ信号が当該トランジスターのゲートに印加されると、当該トランジスターは、ゲート・ソース間の電圧に応じた電流を発光素子に供給する。これにより、当該発光素子は、階調レベルに応じた輝度で発光する。このとき、トランジスターの閾値電圧などの特性が画素回路毎にばらついていると、表示画面の一様性を損なうような表示ムラが発生する。このため、トランジスターの特性を補償する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
詳細は後述するが、トランジスターの特性を補償するとは、発光期間において、画素回路を構成する駆動トランジスターのゲートとソースとの間の電圧VgsをVel−Vth+(Vref−Vd)として、この値に応じた駆動電流をOLEDに供給することである。なお、ここで、駆動トランジスターのソースに印加される電源電圧をVel、駆動トランジスターの閾値電圧をVthとし、複数の画素回路に共通に供給される基準電圧をVref、各データ線に供給される階調電圧をVdとしている。
特開2013−88611号公報
しかしながら、従来の電気光学装置では、基準電圧Vrefと階調電圧Vdとは、別々の回路において、それぞれ異なる電源の電源電圧から形成されている。このため、各回路の電源電圧に予期せぬ電源ノイズが発生した場合、基準電圧Vrefと階調電圧Vdへのノイズの影響の度合いが異なったものとなる。そのため、駆動トランジスターのゲートとソースとに印加される電圧が上記の値とは異なる値となり、OLEDに供給される電流が本来の電流値からずれてしまう。この結果、画素回路における輝度が本来出したい輝度とは異なった輝度となる発光ばらつきが生じてしまい、表示画面の一様性を損なうような表示ムラが発生するという問題があった。
本発明は、前記の点に鑑み為されたものであり、発光ばらつきが生じる問題を回避し、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる電気光学装置および電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、上記の課題を解決するためになされたものであり、階調電圧を供給する階調電圧供給回路と、基準電圧を供給する基準電圧供給回路と、発光素子と、前記階調電圧と前記基準電圧との差分に応じた電流を前記発光素子に供給する駆動トランジスターと、前記駆動トランジスターのゲートノードの電位を補償する特性補償部と、前記階調電圧供給回路と前記基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる電圧制御回路と、を備える電気光学装置である。
この構成により、電圧制御回路では、階調電圧供給回路と基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる。これにより、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いが同じものとなるので、駆動トランジスターは、発光素子に階調電圧と基準電圧との差分に応じた電流を供給することができる。そのため、駆動トランジスターが供給する電流がずれることはなく、発光素子における輝度を本来出したい輝度にすることができ、発光ばらつきを回避することができる。これにより、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる電気光学装置を提供することができる。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記駆動トランジスターのゲートノードに出力電圧を供給するレベルシフト回路をさらに備え、前記階調電圧供給回路が供給する階調電圧及び前記基準電圧供給回路が供給する前記基準電圧は、前記レベルシフト回路に入力電圧として供給される構成が用いられてもよい。本発明の一態様は、電気光学装置において、前記レベルシフト回路と画素回路との間に電気的に接続された信号配線をさらに備え、前記画素回路は、前記発光素子と、前記駆動トランジスターと、前記特性補償部と、前記駆動トランジスターのゲートノードと前記信号配線との間に電気的に接続されたスイッチング素子と、を有し、前記レベルシフト回路の出力電圧は、前記信号配線及び前記スイッチング素子を介して前記画素回路に供給される構成が用いられてもよい。
この構成により、信号配線に画素回路を複数接続する構成とすることにより、電気光学装置では、複数の画素回路を備える場合に、すべての画素回路において発光ばらつきを回避することができる。また、電圧制御回路と画素回路とを離間した場所に形成することにより画素回路におけるスイッチングによる動作ノイズが電源に重畳することを抑制できるので、ノイズの電圧レベルを低下させることができる。
本発明の一態様は、電気光学装置において、レベルシフト回路は、第1端及び第2端を有する容量素子を含み、前記第1端には、前記階調電圧及び前記基準電圧が供給可能であり、前記第2端には、前記信号配線が電気的に接続されてもよい。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記第1端に前記基準電圧が供給される期間において、前記特性補償部により補償されたゲートノードの電位が前記スイッチング素子を介して前記信号配線及び前記容量素子の第2端に出力可能に構成されてもよい。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記電圧制御回路は、前記階調電圧供給回路に前記階調電圧を供給する第1回路、及び前記基準電圧供給回路に前記基準電圧を供給する第2回路を有する、構成が用いられてもよい。
この構成により、電圧制御回路が有する第1回路と第2回路とから、それぞれ階調電圧と基準電圧とを画素回路に供給することができるので、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いを同じものとすることができるとともに、階調電圧、及び基準電圧それぞれの電圧値設定の自由度が向上する。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記電圧制御回路は、前記階調電圧、及び前記基準電圧を生成する共通回路を有する、構成が用いられてもよい。
この構成により、電圧制御回路が有する共通回路から、階調電圧と基準電圧とを画素回路に供給することができるので、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いを同じものとすることができるとともに、電圧制御回路の小面積化が可能となる。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記電圧制御回路は、第1の動作電圧と、前記第1の動作電圧より低い第2の動作電圧とが供給され、前記前記階調電圧、及び前記基準電圧を生成する、構成が用いられてもよい。
この構成により、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いを同じものとすることができるとともに、第1の動作電圧と第2の動作電圧を調整することで階調電圧、及び基準電圧を容易に変更できる。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記第1の動作電圧は、前記画素回路に供給される最大動作電圧より低く、前記第2の動作電圧は、前記画素回路に供給される最小動作電圧より高い、構成が用いられてもよい。
この構成により、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いを同じものとすることができるとともに、画素回路に対する過度な電界ストレスを未然に防ぐことができる。
本発明の一態様は、電気光学装置において、前記電圧制御回路は、前記画素回路と同一の基板上に形成される、構成が用いられてもよい。
この構成により、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いを同じものとすることができるとともに、集積化による電気光学装置の小型化が可能となる。
また、本発明の一態様は、上記の課題を解決するためになされたものであり、上記いずれかに記載の電気光学装置を備える、ことを特徴とする電子機器である。
この構成により、電子機器では、電圧制御回路が、階調電圧供給回路と基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる。これにより、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いが同じものとなるので、駆動トランジスターは、発光素子に階調電圧と基準電圧との差分に応じた電流を供給することができる。そのため、発光素子に供給される電流がずれることはなく、画素回路における輝度を本来出したい輝度にすることができ、発光ばらつきを回避することができる。これにより、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる電子機器を提供することができる。
以上の様に、本発明によれば、電圧制御回路が、階調電圧供給回路と基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる。これにより、画素回路に供給される階調電圧と基準電圧とでは、ノイズの影響の度合いが同じものとなるので、駆動トランジスターは、発光素子に階調電圧と基準電圧との差分に応じた電流を供給することができる。そのため、発光素子に供給される電流がずれることはなく、画素回路における輝度を本来出したい輝度にすることができ、発光ばらつきを回避することができる。これにより、本発明によれば、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる電子機器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電気光学装置の構成を示す斜視図である。 一実施形態における電気光学装置1の構成を示す図である。 電気光学装置1における駆動制御回路を示す図である。 電気光学装置1における画素回路を示す図である。 電気光学装置1の動作を示すタイミングチャートである。 電気光学装置1の動作説明図である。 電気光学装置1の動作説明図である。 電気光学装置1の動作説明図である。 電気光学装置1の動作説明図である。 補償期間及び書込期間における、ゲートノードg及びノードh1の各々の電位変化について説明するための図である。 電気光学装置1におけるデータ信号の振幅圧縮を示す説明図である。 電気光学装置1におけるトランジスターの特性を示す説明図である。 基準電圧供給回路71及び階調電圧供給回路70の具体例を説明するための図である。 階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71の他の具体例を説明するための図である。 実施形態に係る電気光学装置を用いたHMDを示す斜視図である。 HMDの光学構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気光学装置1の構成を示す斜視図である。電気光学装置1は、例えばヘッドマウント・ディスプレイにおいて画像を表示するマイクロ・ディスプレイである。
図1に示すように、電気光学装置1は、表示パネル2と、表示パネル2の動作を制御する制御部3とを備える。表示パネル2は、複数の画素回路と、当該画素回路を駆動する駆動回路とを備える。本実施形態において、表示パネル2が備える複数の画素回路及び駆動回路は、シリコン基板に形成され、画素回路には、発光素子の一例であるOLEDが用いられる。また、表示パネル2は、例えば、表示部で開口する枠状のケース82に収納されるとともに、FPC(Flexible Printed Circuits)基板84の一端が接続される。
FPC基板84には、半導体チップの制御部3が、COF(Chip On Film)技術によって実装されるとともに、複数の端子86が設けられて、図示省略された上位回路に接続される。
図2は、一実施形態における電気光学装置1の構成を示す図である。上述のとおり、電気光学装置1は、表示パネル2と、制御部3とを備える。このうち、制御部3は、表示制御回路4と、駆動制御回路5とを備える。
表示制御回路4には、図示省略された上位回路よりデジタルの画像データVideoが同期信号に同期して供給される。ここで、画像データVideoとは、表示パネル2(厳密には、後述する表示部100)で表示すべき画像の画素の階調レベルを例えば8ビットで規定するデータである。また、同期信号とは、垂直同期信号、水平同期信号、及び、ドットクロック信号を含む信号である。
表示制御回路4は、同期信号に基づいて、制御信号Ctrを生成し、これを表示パネル2及び駆動制御回路5に対して供給する。なお、制御信号Ctrとは、パルス信号や、クロック信号、イネーブル信号などを含む信号である。
次に、表示制御回路4は、画像データVideoに基づいて、デジタルの画像信号Vidを、以下のように生成する。すなわち、表示制御回路4は、画像データVideoに規定される輝度に対応した、ビット値を出力し、画像信号Vidを生成する。そして、表示制御回路4は、生成した画像信号Vidを表示パネル2に対して供給する。
駆動制御回路5は、表示制御回路4から供給される制御信号Ctrに基づいて、各種制御信号と各種電位とを生成し、これらを表示パネル2に供給する。
具体的には、駆動制御回路5は、表示パネル2に対して、制御信号Sel(1)、Sel(2)、Sel(3)と、これらの信号に対して論理反転の関係にある制御信号/Sel(1)、/Sel(2)、/Sel(3)と、負論理の制御信号/Giniと、正論理の制御信号Grefと、所定のリセット電位である電位Vorstと、電位制御信号VrefSとを供給する。なお、以下では、制御信号Sel(1)、Sel(2)、Sel(3)を、制御信号Selと総称し、制御信号/Sel(1)、/Sel(2)、/Sel(3)を、制御信号/Selと総称する場合がある。電位制御信号VrefSは、例えば、ユーザーの設定する表示画面の明るさを示す情報に基づき、駆動制御回路5において設定されてもよい。
図2に示すように、表示パネル2は、表示部100と、これを駆動する駆動回路(データ線駆動回路10及び走査線駆動回路20)とを備える。
表示部100には、表示すべき画像の画素に対応した画素回路110がマトリクス状に配列されている。詳細には、表示部100において、m行の走査線12が図において横方向(X方向)に延在して設けられ、また、3列毎にグループ化された(3n)列のデータ線14が図において縦方向(Y方向)に延在し、かつ、各走査線12と互いに電気的な絶縁を保って設けられている。そして、m行の走査線12と(3n)列のデータ線14との交差部に対応して画素回路110が設けられている。このため、本実施形態において画素回路110は、縦m行×横(3n)列でマトリクス状に配列されている。
ここで、m、nは、いずれも自然数である。走査線12および画素回路110のマトリクスのうち、行(ロウ)を区別するために、図において上から順に1、2、3、…、(m−1)、m行と呼ぶ場合がある。同様にデータ線14および画素回路110のマトリクスの列(カラム)を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、(3n−1)、(3n)列と呼ぶ場合がある。また、データ線14のグループを一般化して説明するために、1以上n以下の整数jを用いると、左から数えてj番目のグループには、(3j−2)列目、(3j−1)列目および(3j)列目のデータ線14が属している、ということになる。
なお、同一行の走査線12と同一グループに属する3列のデータ線14との交差に対応した3つの画素回路110は、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)の画素に対応して、これらの3画素が表示すべきカラー画像の1ドットを表現する。すなわち、本実施形態は、RGB(Red/Green/Blue)に対応したOLEDの発光によって1ドットのカラーを加法混色で表現する構成となっている。
また、図2に示すように、表示部100において、(3n)列の給電線16(第3給電線)が、縦方向に延在し、かつ、各走査線12と互いに電気的な絶縁を保って設けられる。
各給電線16には、電位Vorstが共通に給電されている。ここで、給電線16の列を区別するために、図において左から順に1、2、3、…、(3n)、(3n+1)列目の給電線16と呼ぶ場合がある。1列目〜(3n)列目の給電線16の各々は、1列目〜(3n)列目のデータ線14の各々に沿って設けられる。すなわち、1以上(3n)以下の整数をpとしたとき、p列目の給電線16およびp列目のデータ線14は、互いに隣り合うように設けられる。
また、表示パネル2には、1列目〜(3n)列目のデータ線14の各々に対応して、(3n)個の保持容量50が設けられる。保持容量50の一端はデータ線14に接続され、他端が給電線16に接続される。すなわち、保持容量50は、データ線14の電位を保持する第1保持容量として機能する。保持容量50は、互いに隣り合う給電線16及びデータ線14が絶縁体(誘電体)を挟持することで形成されることが好ましい。この場合、互いに隣り合う給電線16とデータ線14との間の距離は、必要とされる大きさの容量が得られるように定められる。なお、以下では、保持容量50の容量値をCdtと表記する。
図2において、保持容量50は、表示部100の外側に設けられているが、これはあくまでも等価回路であり、表示部100の内側に設けてもよい。また、保持容量50は、表示部100の内側から外側にわたって設けられてもよい。
走査線駆動回路20は、フレームの期間にわたって走査線12を1行毎に順番に走査するための走査信号Gwrを、制御信号Ctrにしたがって生成するものである。ここで、1、2、3、…、(m−1)、m行目の走査線12に供給される走査信号Gwrを、それぞれGwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m−1)、Gwr(m)と表記している。
なお、走査線駆動回路20は、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)のほかにも、当該走査信号Gwrに同期した各種の制御信号を行毎に生成して表示部100に供給するが、図2においては図示を省略している。また、フレームの期間とは、電気光学装置1が1カット(コマ)分の画像を表示するのに要する期間をいい、例えば同期信号に含まれる垂直同期信号の周波数が120Hzであれば、その1周期分の8.3ミリ秒の期間である。
データ線駆動回路10は、(3n)列のデータ線14の各々と1対1に対応して設けられる(3n)個のレベルシフト回路LS、各グループを構成する3列のデータ線14毎に設けられるn個のデマルチプレクサーDM、階調電圧供給回路70、及び基準電圧供給回路71を備える。
電圧制御回路60は、例えば複数の分圧抵抗を備えている。この複数の分圧抵抗は、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの間に直列接続され、差電圧(VH−VL)を分圧し、複数の分圧電圧、すなわち複数の電圧値の階調電圧及び基準電圧を生成する。
階調電圧供給回路70は、制御部3より供給される画像信号Vidと制御信号Ctrとに基づいて、デマルチプレクサーDMに対して供給するデータ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を生成する。具体的には、階調電圧供給回路70は、詳細は後述するが、電圧制御回路60から供給される階調度を示す電圧を、画像信号Vidにより選択して、データ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)として出力する。また、階調電圧供給回路70は、デマルチプレクサーDM及びレベルシフト回路を介して、データ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、データ線14により画素回路110に対して供給する。また、階調電圧供給回路70は、DAC(Digital Analog Converter)を有し、画像信号Vidのビット値に対応して複数の階調電圧のうちのいずれか一つの階調電圧を選択して、データ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を生成する。そして、階調電圧供給回路70は、生成したデータ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、1、2、…、n番目のグループに対応するデマルチプレクサーDMに対して、それぞれ供給する。なお、データ信号Vd(1)〜Vd(n)が取り得る電位の最高値をVmaxとし、最低値をVminとする。
基準電圧供給回路71は、制御部3より供給される電位制御信号VrefSと制御信号Ctrとに基づいて、電圧制御回路60から供給される複数の分圧電圧からいずれか一つを選択し、レベルシフト回路LSに供給する基準電圧Vrefとして出力する。また、基準電圧供給回路71は、基準電圧Vrefをレベルシフト回路に対して供給する。また、基準電圧供給回路71は、階調電圧供給回路70と同様に、DAC(Digital Analog Converter)を有し、制御部3より供給される電位制御信号VrefSのビット値に対応して複数の分圧電圧のうちのいずれか一つの分圧電圧を選択して、基準電圧Vrefを生成する。そして、階調電圧供給回路70は、生成した基準電圧Vrefを、(3n)個のレベルシフト回路LSに対して、それぞれ供給する。なお、基準電圧Vrefが取り得る電位については後述する。
上述した、電圧制御回路60、階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71の各々は、例えば、同一の基板上に形成されている。
図3は、デマルチプレクサーDMとレベルシフト回路LSとの構成を説明するための回路図である。なお、図3は、j番目のグループに属するデマルチプレクサーDMと、当該デマルチプレクサーDMに接続された3個のレベルシフト回路LSとを、代表的に表している。なお、以下では、j番目のグループに属するデマルチプレクサーDMをDM(j)と表記する場合がある。以下では、図2と図3とを参照しながら、デマルチプレクサーDM及びレベルシフト回路LSの構成について説明する。
図3に示すように、デマルチプレクサーDMは、列毎に設けられたトランスミッションゲート34の集合体であり、各グループを構成する3列に、データ信号を順番に供給するものである。ここで、j番目のグループに属する(3j−2)、(3j−1)、(3j)列に対応したトランスミッションゲート34の入力端は互いに共通接続されて、その共通端子にそれぞれデータ信号Vd(j)が供給される。j番目のグループにおいて左端列である(3j−2)列に設けられたトランスミッションゲート34は、制御信号Sel(1)がHレベルであるとき(制御信号/Sel(1)がLレベルであるとき)にオン(導通)する。同様に、j番目のグループにおいて中央列である(3j−1)列に設けられたトランスミッションゲート34は、制御信号Sel(2)がHレベルであるとき(制御信号/Sel(2)がLレベルであるとき)にオンし、j番目のグループにおいて右端列である(3j)列に設けられたトランスミッションゲート34は、制御信号Sel(3)がHレベルであるとき(制御信号/Sel(3)がLレベルであるとき)にオンする。
レベルシフト回路LSは、保持容量44とNチャネルMOS型のトランジスター43とPチャネルMOS型のトランジスター45との組を列毎に有し、各列のトランスミッションゲート34の出力端から出力されるデータ信号の電位をシフトするものである。ここで、保持容量44の一端は、対応する列のデータ線14とトランジスター45のソースノードまたはドレインノードの一方とに接続される一方、保持容量44の他端は、トランスミッションゲート34の出力端とトランジスター43のソースノードまたはドレインノードの一方とに接続される。図3では省略しているが、保持容量44の容量値をCrf1とする。
各列のトランジスター45のソースノードまたはドレインノードの他方は、給電線61(第1給電線)に各列にわたって共通に接続され、ゲートノードには、駆動制御回路5から制御信号/Giniが各列にわたって共通に供給される。このため、トランジスター45は、保持容量44の一端であるノードh2(及びデータ線14)と、給電線61とを、制御信号/GiniがLレベルのときに電気的に接続し、制御信号/GiniがHレベルのときに電気的に非接続とする。なお、給電線61には、駆動制御回路5から電位Vini(初期電位)が供給される。
また、各列のトランジスター43のソースノードまたはドレインノードの他方は、給電線62(電位制御線)に各列にわたって共通に接続され、ゲートノードには、駆動制御回路5から制御信号Grefが各列にわたって共通に供給される。このため、トランジスター43は、保持容量44の他端であるノードh1と給電線62とを、制御信号GrefがHレベルのときに電気的に接続し、制御信号GrefがLレベルのときに電気的に非接続とする。なお、給電線62には、基準電圧供給回路71から電位Vref(基準電圧)が供給される。
図4を参照して画素回路110について説明する。各画素回路110については電気的にみれば互いに同一構成なので、ここでは、i行目であって、j番目のグループのうち左端列の(3j−2)列目に位置するi行(3j−2)列の画素回路110を例にとって説明する。なお、iは、画素回路110が配列する行を一般的に示す場合の記号であって、1以上m以下の整数である。
図4に示されるように、画素回路110は、PチャネルMOS型のトランジスター121〜125と、OLED130と、保持容量132とを含む。この画素回路110には、走査信号Gwr(i)、制御信号Gel(i)、Gcmp(i)、Gorst(i)が供給される。ここで、走査信号Gwr(i)、制御信号Gel(i)、Gcmp(i)、Gorst(i)は、それぞれi行目に対応して走査線駆動回路20によって供給されるものである。このため、走査信号Gwr(i)、制御信号Gel(i)、Gcmp(i)、Gorst(i)は、i行目であれば、着目している(3j−2)列以外の他の列の画素回路にも共通に供給される。
トランジスター122は、ゲートノードがi行目の走査線12に接続され、ドレインまたはソースノードの一方が(3j−2)列目のデータ線14に接続され、他方がトランジスター121におけるゲートノードgと、保持容量132の一端と、トランジスター123のソースノードまたはドレインノードの一方とにそれぞれ接続されている。すなわち、トランジスター122は、トランジスター121のゲートノードgとデータ線14との間に電気的に接続され、トランジスター121のゲートノードgと、データ線14との間の電気的な接続を制御する、書込トランジスターとして機能する。ここで、トランジスター121のゲートノードについては、他のノードと区別するためにgと表記する。
トランジスター121は、ソースノードが給電線116に接続され、ドレインノードがトランジスター123のソースノードまたはドレインノードの他方と、トランジスター124のソースノードとにそれぞれ接続されている。ここで、給電線116には、画素回路110において電源の高位側となる電位Velが給電される。なお、トランジスター121、122において、ドレインノード又はソースノードが他の構成要素と電気的に接続されると述べたが、電位関係が変わる場合に、ドレインノードとして説明したノードがソースノードとなり、ソースノードとして説明したノードがドレインノードとなることもあり得る。これは、以下で説明するトランジスター123〜125についても同様である。いずれにしても、例えば、トランジスター121のソースノード及びドレインノードのいずれか一方は、給電線116に電気的に接続される。そして、トランジスター121のソースノード及びドレインノードのいずれか他方は、トランジスター124を介してOLED130のアノードに電気的に接続されている。トランジスター121が飽和領域で動作する場合には、トランジスター121のゲート・ソース間の電圧に応じて導通状態が制御され、この導通状態に応じた電流をOLED130に供給する。すなわち、トランジスター121は、トランジスター121のゲートノードおよびソースノード間の電圧に応じた電流を流す駆動トランジスターとして機能する。
トランジスター123のゲートノードには制御信号Gcmp(i)が供給され、ソースノードがトランジスター121のゲートノードgに接続され、ドレインノードがトランジスター121のドレインノードとトランジスター124のソースノードとに接続されている。このトランジスター123は、トランジスター121のドレインノードおよびゲートノードgの間の電気的な接続を制御する、閾値補償トランジスターとして機能する。ここで、トランジスター123は、権利範囲における「特性補償部」に対応する。
トランジスター124のゲートノードには制御信号Gel(i)が供給され、ソースノードがトランジスター121のドレインノードとトランジスター123のドレインノードとに接続され、ドレインノードがトランジスター125のソースノードとOLED130のアノードとにそれぞれ接続されている。すなわち、トランジスター124は、トランジスター121のドレインノードと、OLED130のアノードとの間の電気的な接続を制御する、発光制御トランジスターとして機能する。
トランジスター125のゲートノードにはi行目に対応した制御信号Gorst(i)が供給され、ドレインノードは(3j−1)列目の給電線16に接続されて電位Vorstに保たれている。このトランジスター125は、給電線16と、OLED130のアノードとの間の電気的な接続を制御する初期化トランジスターとして機能する。
本実施形態において表示パネル2はシリコン基板に形成されるので、トランジスター121〜125の基板電位については電位Velとしている。
保持容量132は、一端がトランジスター121のゲートノードgに接続され、他端が給電線116に接続される。保持容量132は、トランジスター121のゲート・ソース間の電圧を保持する。なお、保持容量132の容量値をCpixと表記する。このとき、保持容量50の容量値Cdtと、保持容量44の容量値Crf1と、保持容量132の容量値Cpixとは、Cdt>Crf1≫Cpixとなるように設定される。すなわち、CdtはCrf1よりも大きく、CpixはCdtおよびCrf1よりも十分に小さくなるように設定される。なお、保持容量132としては、トランジスター121のゲートノードgに寄生する容量を用いても良いし、シリコン基板において互いに異なる導電層で絶縁層を挟持することによって形成される容量を用いても良い。
OLED130のアノードは、画素回路110毎に個別に設けられる画素電極である。これに対して、OLED130のカソードは、画素回路110のすべてにわたって共通の共通電極118であり、画素回路110において電源の低位側となる電位Vctに保たれている。OLED130は、上記シリコン基板において、アノードと光透過性を有するカソードとで白色有機EL層を挟持した素子である。そして、OLED130の出射側(カソード側)にはRGBのいずれかに対応したカラーフィルターが重ねられる。
このようなOLED130において、アノードからカソードに電流が流れると、アノードから注入された正孔とカソードから注入された電子とが有機EL層で再結合して励起子が生成され、白色光が発生する。このときに発生した白色光は、シリコン基板(アノード)とは反対側のカソードを透過し、カラーフィルターによる着色を経て、観察者側に視認される構成となっている。
<電気光学装置1の動作>
以下、電気光学装置1の動作の説明を行い、その後、本実施形態の特徴である階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71の構成について説明を行う。まず、図5を参照して電気光学装置1の動作について説明する。図5は、電気光学装置1における各部の動作を説明するためのタイミングチャートである。図5に示されるように、走査線駆動回路20は、走査信号Gwr(1)〜Gwr(m)を順次Lレベルに切り替えて、1フレームの期間において1〜m行目の走査線12を1水平走査期間(H)毎に順番に走査する。1水平走査期間(H)での動作は、各行の画素回路110にわたって共通である。そこで以下については、i行目が水平走査される走査期間において、特にi行(3j−2)列の画素回路110について着目して動作を説明する。
i行目の走査期間は、大別すると、図5において(b)で示される初期化期間と(c)で示される補償期間と(d)で示される書込期間とに分けられる。そして、(d)の書込期間の後、(a)で示される発光期間となり、1フレームの期間経過後に再びi行目の走査期間に至る。このため、時間の順でいえば、(発光期間)→初期化期間→補償期間→書込期間→(発光期間)というサイクルの繰り返しとなる。なお、図5において、i行目に対し1行前の(i−1)行目に対応する走査信号Gwr(i−1)、制御信号Gel(i−1)、Gcmp(i−1)、Gorst(i−1)の各々については、i行目に対応する走査信号Gwr(i)、制御信号Gel(i)、Gcmp(i)、Gorst(i)よりも、それぞれ時間的に1水平走査期間(H)だけ時間的に先行した波形となる。
<発光期間>
説明の便宜上、初期化期間の前提となる発光期間から説明する。図5に示されるように、i行目の発光期間において、走査線駆動回路20は、走査信号Gwr(i)をHレベルに、制御信号Gel(i)をLレベルに、制御信号Gcmp(i)をHレベルに、制御信号Gorst(i)をHレベルに、それぞれ設定する。このため、図6に示されるようにi行(3j−2)列の画素回路110においては、トランジスター124がオンする一方、トランジスター122、123、125がオフする。したがって、トランジスター121は、ゲート・ソース間の電圧Vgsに応じた電流IdsをOLED130に供給する。後述するように、本実施形態において発光期間でのトランジスター121におけるゲート・ソース間の電圧Vgsは、トランジスター121の閾値電圧から、データ信号の電位に応じてレベルシフトした値である。このため、OLED130には、階調レベルに応じた電流がトランジスター121の閾値電圧を補償した状態で供給されることになる。
なお、i行目の発光期間は、i行目以外が水平走査される期間であるから、データ線14の電位は適宜変動する。ただし、i行目の画素回路110において、トランジスター122がオフしているので、ここでは、データ線14の電位変動を考慮していない。また、図6においては、動作説明で重要となる経路を太線で示している(以下の図7〜図9においても同様である)。
<初期化期間>
次にi行目の走査期間に至ると、まず、第1期間として(b)の初期化期間が開始する。初期化期間において、走査線駆動回路20は、図5に示されるように、走査信号Gwr(i)をHレベルに、制御信号Gel(i)をHレベルに、制御信号Gcmp(i)をHレベルに、制御信号Gorst(i)をLレベルに、それぞれ設定する。このため、図7に示されるように、i行(3j−2)列の画素回路110において、トランジスター124がオフし、トランジスター125がオンする。これによってOLED130に供給される電流の経路が遮断されるとともに、OLED130のアノードが電位Vorstにリセットされる。OLED130は、上述したようにアノードとカソードとで有機EL層を挟持した構成であるので、アノード・カソードの間には、図において破線で示されるように容量Coledが並列に寄生する。発光期間においてOLED130に電流が流れていたときに、当該OLED130のアノード・カソード間の両端電圧が当該容量Coledによって保持されるが、この保持電圧は、トランジスター125のオンによってリセットされる。このため、本実施形態では、後の発光期間においてOLED130に再び電流が流れるときに、当該容量Coledで保持されている電圧の影響を受けにくくなる。例えば高輝度の表示状態から低輝度の表示状態に転じるときに、リセットしない構成であると、輝度が高い(大電流が流れた)ときの高電圧が保持されてしまう。そのため、次に、小電流を流そうとしても、過剰な電流が流れてしまって、低輝度の表示状態にさせることができなくなる。これに対して、本実施形態では、トランジスター125のオンによってOLED130のアノードの電位がリセットされるので、低輝度側の再現性が高められることになる。なお、本実施形態において、電位Vorstについては、当該電位Vorstと共通電極118の電位Vctとの差がOLED130の発光閾値電圧を下回るように設定される。このため、初期化期間(次に説明する補償期間および書込期間)において、OLED130はオフ(非発光)状態である。
一方、初期化期間において、駆動制御回路5は、図5に示されるように、制御信号/GiniをLレベルに、制御信号GrefをHレベルに、それぞれ設定する。このため、図7に示されるように、レベルシフト回路LSでは、トランジスター43及びトランジスター45がオンした状態となる。これにより、保持容量44の一端と給電線61とが電気的に接続され、保持容量44の一端と電気的に接続されるノードh2及びデータ線14は電位Viniに初期化される一方、保持容量44の他端と給電線62とが電気的に接続され、保持容量44の他端と電気的に接続されるノードh1は電位Vrefに初期化される。
本実施形態において電位Viniは、(Vel−Vini)がトランジスター121の閾値電圧|Vth|よりも大きくなるように設定される。なお、トランジスター121はPチャネル型であるので、ソースノードの電位を基準とした閾値電圧Vthは負である。そこで、高低関係の説明で混乱が生じるのを防ぐために、閾値電圧については、絶対値の|Vth|で表し、大小関係で規定することにする。
<補償期間>
i行目の走査期間では、次に第2期間として(c)の補償期間となる。補償期間におい
て、駆動制御回路5は、図5に示されるように、制御信号/GiniをHレベルに、制御信号GrefをHレベルに、それぞれ設定する。このため、図8に示されるように、レベルシフト回路LSにおいて、トランジスター43はオンした状態となる一方、トランジスター45はオフした状態となる。これにより、保持容量44の他端と給電線62とが電気的に接続され、ノードh1が電位Vrefに設定される。
また、補償期間において、走査線駆動回路20は、図5に示されるように、走査信号Gwr(i)をLレベルに、制御信号Gel(i)をHレベルに、制御信号Gcmp(i)をLレベルに、制御信号Gorst(i)をLレベルに、それぞれ設定する。このため、図8に示されるように、トランジスター123がオンするので、トランジスター121はゲートノードとドレインノードが同電位となりダイオード接続となる。これにより、トランジスター121にはドレイン電流が流れて、トランジスター121のゲートノードgおよびデータ線14を充電する。詳細には、電流が、給電線116、トランジスター121、トランジスター123、トランジスター122、及び(3j−2)列目のデータ線14という経路で流れる。従って、トランジスター121のオンによって互いに接続状態にあるデータ線14およびトランジスター121のゲートノードgは、電位Viniから上昇する。ただし、上記経路に流れる電流は、トランジスター121のゲートノードgが電位(Vel−|Vth|)に近づくにつれて流れにくくなるので、補償期間の終了に至るまでに、データ線14およびトランジスター121のゲートノードgは電位(Vel−|Vth|)で飽和する。したがって、保持容量132は、補償期間の終了に至るまでにトランジスター121の閾値電圧|Vth|を保持することになる。なお、以下では、補償期間終了時のトランジスター121のゲートノードgの電位(Vel−|Vth|)を、電位Vpと表記する場合がある。
<書込期間>
補償期間の後、第3期間として(d)の書込期間に至る。書込期間において、走査線駆動回路20は、図5に示されるように、走査信号Gwr(i)をLレベルに、制御信号Gel(i)をHレベルに、制御信号Gcmp(i)をHレベルに、制御信号Gorst(i)をLレベルに、それぞれ設定する。これにより、トランジスター121のダイオード接続が解除される。また、駆動制御回路5は、図5に示されるように、制御信号/GiniをHレベルに、制御信号GrefをLレベルに、それぞれ設定する。これにより、トランジスター45はオフした状態を維持するとともに、トランジスター43もオフした状態となる。このため、(3j−2)列目のデータ線14からi行(3j−2)列の画素回路110におけるトランジスター121のゲートノードgに至るまでの経路はフローティング状態になるものの、当該経路における電位は、保持容量50、132によって(Vel−|Vth|)、すなわち、電位Vpに維持される。
i行目の書込期間において階調電圧供給回路70は、j番目のグループでいえば、データ信号Vd(j)を順番に、i行(3j−2)列、i行(3j−1)列、i行(3j)列の画素の階調レベルに応じた電位に切り替える。一方、駆動制御回路5は、データ信号の電位の切り替えに同期して制御信号Sel(1)、Sel(2)、Sel(3)を順番に排他的にHレベルとする。駆動制御回路5は、図5では省略しているが、制御信号Sel(1)、Sel(2)、Sel(3)とは論理反転の関係にある制御信号/Sel(1)、/Sel(2)、/Sel(3)についても出力している。これによって、デマルチプレクサーDMでは、各グループにおいてトランスミッションゲート34がそれぞれ左端列、中央列、右端列の順番でオンする。
ここで、左端列のトランスミッションゲート34が制御信号Sel(1)、/Sel(1)によってオンしたとき、図9に示されるように、保持容量44の他端であるノードh1は、補償期間において設定された電位Vrefから、データ信号Vd(j)の電位に、すなわちi行(3j−2)列の画素の階調レベルに応じた電位に変化する。
このときのトランジスター121のゲートノードgの電位変化について、図10を参照しつつ詳細に説明する。図10は、補償期間及び書込期間における、トランジスター121のゲートノードg及びノードh1の各々の電位変化について説明するための図である。図10(A)は、補償期間終了時(厳密には、補償期間終了時から、保持容量44の他端にデータ信号Vd(j)が供給されるまでの期間)におけるトランジスター121のゲートノードg及びノードh1の電位について表している。また、図10(B)は、書込期間終了時(厳密には、書込期間のうち、保持容量44の他端にデータ信号Vd(j)が供給された後の期間)におけるトランジスター121のゲートノードg及びノードh1の電位について表している。なお、以下において、変化後のトランジスター121のゲートノードgの電位をVgateと表す。
図8及び図9に示したように、補償期間及び書込期間において、保持容量50及び保持容量132は電気的に並列に接続される。簡略化のため、VelとVorstとが同電位とした場合、保持容量50及び保持容量132の合成容量の容量値C0は、以下の式(1)で表される。
C0=Cpix+Cdt…式(1)
従って、補償期間終了時に保持容量50及び保持容量132の合成容量に蓄積された電荷をQ0aとし(図10(A))、書込期間終了時に当該合成容量に蓄積されている電荷を
Q0bとすると(図10(B))、書込期間において、保持容量50及び保持容量132の合成容量から流出する電荷(Q0a−Q0b)は、以下の式(2)で表される。
Q0a−Q0b=C0*(Vp−Vgate)…式(2)
同様に、補償期間終了時における、保持容量44に蓄積された電荷をQ1aとし(図10(A))、書込期間終了時に保持容量44に蓄積されている電荷をQ1bとすると(図10(B))、書込期間において、保持容量44に流入する電荷(Q1b−Q1a)は、以下の式(3)で表される。
Q1b−Q1a=Crf1*{(Vgate−Vd(j))−(Vp−Vref)}…式(3)
書込期間において、保持容量50及び保持容量132の合成容量から流出する電荷と、保持容量44に流入する電荷とは等しいため、以下の式(4)が成立する。
Q0a−Q0b=Q1b−Q1a…式(4)
従って、式(1)〜式(3)より、書込期間におけるトランジスター121のゲートノードgの電位Vgateを算出することができる。具体的には、電位Vgateは以下の式(5)で表される。
Vgate={Crf1/(Crf1+C0)}*{Vd(j)−Vref}+Vp…式(5)
ここで、以下の式(6)に示す容量比k1を導入すると、トランジスター121のゲートノードgの電位Vgateは、以下の式(7)で表すこともできる。
k1=Crf1/(Crf1+Cdt+Cpix)…式(6)
Vgate=k1*{Vd(j)−Vref}+Vp…式(7)
このときのノードh1の電位変化量{Vd(j)−Vref}をΔVで表し、トランジスター121のゲートノードgの電位変化量(Vgate−Vp)をΔVgで表すと、以下の式(8)が成立する。
ΔVg=k1*ΔV…式(8)
このように、トランジスター121のゲートノードgの電位Vgateは、補償期間における電位Vp=(Vel−|Vth|)から、ノードh1の電位変化量ΔVに容量比k1を乗じた値(k1*ΔV)だけ、上昇方向にシフトした下記式(9)で表す値となる。
Vgate=Vel−|Vth|+k1・ΔV
=Vel−|Vth|+k1・{Vd(j)−Vref}…式(9)
このとき、トランジスター121のゲートノードgの電圧Vgsの絶対値|Vgs|は、閾値電圧|Vth|からトランジスター121のゲートノードgの電位上昇したシフト分だけ減じた値となる。すなわち、以下の式(10)が成立する。
|Vgs|=|Vth|−k1*ΔV…式(10)
次に、図11は、書込期間におけるデータ信号の電位とトランジスター121のゲートノードgの電位との関係を示す図である。駆動制御回路5から供給されるデータ信号は、上述したように画素の階調レベルに応じて最小値Vminから最大値Vmaxまでの電位範囲を取り得る。本実施形態では、当該データ信号が直接にトランジスター121のゲートノードgに書き込まれるのではなく、図11に示されるようにレベルシフトされて、ゲートノートgに書き込まれる。
このとき、トランジスター121のゲートノードgの電位範囲ΔVgateは、以下の式(11)に示すように、データ信号の電位範囲ΔVdata(=Vmax−Vmin)に容量比k1を乗じた値に圧縮される。
ΔVgate=k1*ΔVdata…(11)
上述のとおり、容量値Cpixは、容量値Crf1及び容量値Cdtに比べて十分に小さいので、例えば、Crf1:Cdt=1:9となるように保持容量44、50の容量を設定したとき、トランジスター121のゲートノードgの電位範囲ΔVgateをデータ信号の電位範囲ΔVdataの1/10に圧縮することができる。
また、トランジスター121のゲートノードgの電位範囲ΔVgateを、データ信号の電位範囲ΔVdataに対してどの方向にどれだけシフトさせるかについては、電位Vp(=Vel−|Vth|)、電位Vrefで定めることができる。これは、データ信号の電位範囲ΔVdataが、電位Vrefを基準にして容量比k1で圧縮されるとともに、その圧縮範囲が電位Vpを基準にシフトされたものが、トランジスター121のゲートノードgの電位範囲ΔVgateとなるためである。
このようにi行目の書込期間において、i行目の画素回路110のゲートノードgには、補償期間における電位Vp(=Vel−|Vth|)から、ノードhの電位変化量ΔVに容量比k1を応じた分だけシフトした電位(Vel−|Vth|+k1・ΔV)が書き込まれる。
<発光期間>
i行目の書込期間の終了した後、発光期間が開始される。本実施形態では、i行目の書込期間の終了した後、1水平走査期間の間をおいて発光期間が開始される。発光期間において、走査線駆動回路20は、上述したように、走査信号Gwr(i)をHレベルに設定するため、トランジスター122がオフする。これによって、ゲートノードgの電位は、シフトした電位(Vel−|Vth|+k1・ΔV)に維持される。また、発光期間において、走査線駆動回路20は、上述したように、制御信号Gel(i)をLレベルに設定するので、i行(3j−2)列の画素回路110において、トランジスター124がオンする。ゲート・ソース間の電圧Vgsは、(|Vth|−k1・ΔV)であるから、OLED130には、先の図6に示したように、階調レベルに応じた電流がトランジスター121の閾値電圧を補償した状態で供給されることになる。
このような動作は、i行目の走査期間において、(3j−2)列目の画素回路110以外のi行目の他の画素回路110においても時間的に並列して実行される。さらに、このようなi行目の動作は、実際には、1フレームの期間において1、2、3、…、(m−1)、m行目の順番で実行されるとともに、フレーム毎に繰り返される。
まず、本実施形態の電気光学装置1によれば、トランジスター121によってOLED130に供給される電流Idsは、閾値電圧の影響が相殺される。このため、本実施形態によれば、トランジスター121の閾値電圧が画素回路110毎にばらついても、そのばらつきが補償されて、階調レベルに応じた電流がOLED130に供給されるので、表示画面の一様性を損なうような表示ムラの発生を抑えられる結果、高品位の表示が可能になる。この相殺について図12を参照して説明する。図12において、Aは閾値電圧|Vth|が大きいトランジスターを、Bは閾値電圧|Vth|が小さいトランジスターを、それぞれ示している。なお、図12において、ゲート・ソース間の電圧Vgsは、実線で示される特性と電位Velとの差である。また、図12において、縦スケールの電流は、ソースからドレインに向かう方向を対数で示している。補償期間においてトランジスター121のゲートノードgは、電位Vref_Hから電位(Vel−|Vth|)となる。このため、閾値電圧|Vth|が大きいトランジスターAは、動作点がSからAaに移動する。一方、閾値電圧|Vth|が小さいトランジスターBは、動作点がSからBaに移動する。
次に、2つのトランジスターが属する画素回路110へのデータ信号の電位が同じ場合、つまり同じ階調レベルが指定された場合に、書込期間においては、動作点Aa、Baからの電位シフト量は、ともに同じk1・ΔVである。このため、トランジスターAについては動作点がAaからAbに移動し、トランジスターBについては動作点がBaからBbに移動するが、電位シフト後の動作点における電流は、トランジスターA、Bともに、ほぼ同じIdsで揃うことになる。
また、本実施形態の電気光学装置1によれば、ゲートノードgにおける電位範囲ΔVgateは、データ信号の電位範囲ΔVdataに対し狭められるので、データ信号を細かい精度で刻まなくても、階調レベルを反映した電圧を、トランジスター121のゲート・ソース間に印加することができる。このため、画素回路110においてトランジスター121のゲート・ソース間の電圧Vgsの変化に対しOLED130に流れる微小電流が相対的に大きく変化する場合であっても、OLED130に供給する電流を精度良く制御することが可能になる。
また、図4において破線で示されるようにデータ線14と画素回路110におけるゲートノードgとの間には容量Cprsが寄生する場合がある。この場合、データ線14の電位変化幅が大きいと、当該容量Cprsを介してゲートノードgに伝播し、いわゆるクロストークやムラなどが発生して表示品位を低下させてしまう。当該容量Cprsの影響は、画素回路110が微細化されたときに顕著に現れる。これに対して、本実施形態においては、データ線14の電位変化範囲についても、データ信号の電位範囲ΔVdataに対し狭められるので、容量Cprsを介した影響を抑えることができる。
上述の通り、書き込み期間において、トランジスター121のゲートノードgの電位Vgateは、[Vel−|Vth|+k1・{Vd(j)−Vref}]となる(上記式(9)参照)。発光期間においては、この値に応じた駆動電流がOLED130に供給される。
ここで、一般に、基準電圧Vref及びデータ信号Vd(j)の各々は、異なる電源電圧、すなわち異なった電源線を用いて形成されている。このため、動作ノイズが基準電圧Vref及びデータ信号Vd(j)の各々を生成する回路の電源電圧に電源ノイズとして重畳する。各々の回路の電源に対して異なる電圧レベルのノイズが重畳した場合、生成される基準電圧Vref及びデータ信号Vd(j)の各々に重畳する電源ノイズの電圧レベルも異なる。例えば、基準電圧Vrefを生成するための回路に供給される電源に重畳するノイズの電圧値をΔV2とし、データ信号Vd(j)を生成するための回路に供給される電源に重畳するノイズの電圧値をΔV1とすると、上記(9)式は、以下に示す(12)式として表される。
Vgate=
Vel−|Vth|+k1・{Vd(j)+ΔV1−(Vref+ΔV2)}
…式(12)
この(12)式において、ΔV1≠ΔV2である場合、ノイズの電圧値ΔV1と電圧値ΔV2とが大きく異なる場合や、ノイズの電圧値ΔV1と電圧値ΔV2とが異なる極性を有している場合など、ΔV1−ΔV2の差電圧が無視できないレベルとなり、トランジスター121のゲートノードgの電位Vgateに対するノイズの影響が大きくなる。この結果、OLED130に対して供給される電流が、表示しようとしている画素の本来の輝度を表現する電流値から大きくずれてしまい、表示される画素に発光ムラが発生し、映像表示の品質が低下することになる。
このため、本実施形態においては、基準電圧Vref及びデータ信号Vd(j)の各々が、同一の電源(電源電圧)、すなわち同一の電源線から電源が供給される階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71のそれぞれにより生成される構成となっている。この階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71それぞれの電源線を共通化する構成により、基準電圧Vref及びデータ信号Vd(j)の各々に対し、同様の電圧レベルかつ同一の極性の電圧のノイズが重畳する。したがって、上記(12)式におけるノイズの電圧値ΔV1と電圧値ΔV2とは同様の数値と見なすことができる。そして、データ信号Vd(j)とノイズの電圧値ΔV1との加算結果から、基準電圧Vrefとノイズの電圧値ΔV2との加算結果を減算する。電圧値ΔV1及びΔ2が同様の数値のため、電圧値ΔV1からの電圧値ΔV2の減算結果がほぼ「0」となり、電源に重畳するノイズの影響がキャンセルされる。この結果、(12)式はすでに説明した(9)式と等化な式となる。
上述したように、同一の電源線から階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71に対して共通の電源電圧を供給し、ノイズの電圧値ΔV1と電圧値ΔV2とを同様の値とすることで、トランジスター121のゲートノードgにおける電位Vgateにノイズが重畳することを抑制することが可能となり、OLED130に供給する電流を精度良く制御することができる。OLED130の各々に高精度で電流を供給することで、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる。
すなわち、同一の極性及び同一の電圧レベルのノイズを有するデータ信号Vd(j)及び基準電圧Vrefの各々が、デマルチプレクサーDM(j)、レベルシフターLSそれぞれを介して、トランジスター121のゲートノードgに電位を与える。このため、ゲートノードgへのノイズがキャンセルされ、表示したい階調レベルを示す画像信号Vidに対応した電流をOLED130に流すことができる。
次に、図13を参照して電圧供給回路である階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71について説明する。図13は、電圧制御回路60、階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71の具体例を説明するための図である。
図13に示すように、電圧制御回路60は、電圧発生回路60−1と電圧発生回路60−2とから構成されている。電圧発生回路60−1は、複数の分圧抵抗、例えば具体的には6個の分圧抵抗R11、R12、R13、R14、R15及びR16を備えている。すなわち、電圧発生回路60−1は、この分圧抵抗R11、R12、R13、R14、R15及びR16の各々が、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの間に直列接続されて構成されている。電圧発生回路60−1は、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの差電圧(VH−VL)を分圧し、分圧抵抗R11、R12、R13、R14、R15及びR16それぞれの接続点において5段階の階調電圧を示すデータ信号Vd(j)を生成する。
また、電圧発生回路60−2は、複数の分圧抵抗、例えば具体的には7個の分圧抵抗R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27を備える。すなわち、電圧発生回路60−2は、この分圧抵抗R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27の各々が、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの間に直列接続されて構成されている。これにより、電圧発生回路60−2における7個の分割抵抗は、階調電圧供給回路70と同様に、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの差電圧(VH−VL)を分圧し、分圧抵抗R21、R22、R23、R24、R25、R26及びR27それぞれの接続点において6段階の基準電圧Vrefを生成する。
第1の電源電圧VH及び第2の電源電圧VLの各々は、それぞれ同一の電源線により、電圧発生回路60−1、電圧発生回路60−2それぞれに対して、共通に電源電圧を供給している。それぞれの電圧の関係は、Vel≧VH>VL≧Vctである。すなわち、第1電源電圧VHは第2の電源電圧VLより高い電圧であり、第1電源電圧VHは電源の高位側となる電位Vel以下であり、第2の電源電圧VLは電源の低位側となる電位Vct以上である。ここで、例えば、第1の電源電圧VH及び第2の電源電圧VLの各々は、電圧制御回路60に設けられた図示しない電圧回路により、電源の高位側となる電位Vel、低位側となる電位Vctそれぞれから生成してもよい。
階調電圧供給回路70−jは、複数のスイッチから構成されるDACを備えている。この階調電圧供給回路70−jにおけるDACは、電圧発生回路60−1における分圧抵抗の各々の接続点に一端が接続され、オン状態においてこの接続点の分圧された電圧を他端から出力するスイッチ素子を備えている。すなわち、分圧抵抗R11と分圧抵抗R12との接続点にはスイッチ素子SW11の一端が接続されている。同様に、分圧抵抗R12と分圧抵抗R13との接続点にはスイッチ素子SW12の一端が接続されている。分圧抵抗R13と分圧抵抗R14との接続点にはスイッチ素子SW13の一端が接続されている。分圧抵抗R14と分圧抵抗R15との接続点にはスイッチ素子SW14の一端が接続されている。分圧抵抗R15と分圧抵抗R16との接続点にはスイッチ素子SW15の一端が接続されている。そして、スイッチ素子SW11、SW12、SW13、SW14、SW15の各々の他端が共通に接続されており、共通に接続された共通接続点からは画像信号Vidがオン状態としたスイッチ素子の一端が接続された接続点のデータ信号Vd(j)が出力される。階調電圧供給回路70−jは、図示しないが画像信号Vidで選択されたスイッチ素子のオン状態を、画像信号Vidとともに入力される制御信号Ctrにより、次の制御信号Ctrが供給されるまで保持しておく回路を備えている。
階調電圧供給回路70−jにおけるこのスイッチ素子SW11、SW12、SW13、SW14、SW15の各々は、画像信号Vidのビット値に対応していずれか一つがオン状態となる。すなわち、画像信号Vidのビット値により、スイッチ素子SW11、SW12、SW13、SW14、SW15のいずれか一つがオン状態となり、スイッチ素子SW11、SW12、SW13、SW14、SW15の各々の他端の共通接続からオン状態となったスイッチ素子の一端が接続された、電圧発生回路60−1における分圧抵抗の接続点の電圧がVrefとして出力される。
具体的には、画像信号Vidの指示によりスイッチ素子SW11がオン状態の場合、データ信号Vd(j)として、分圧抵抗R11と分圧抵抗R12との接続点の分圧電圧が各スイッチ素子の共通接続から出力される。また、画像信号Vidの指示によりスイッチ素子SW12がオン状態の場合、データ信号Vd(j)として、分圧抵抗R12と分圧抵抗R13との接続点の分圧電圧が各スイッチ素子の共通接続から出力される。画像信号Vidの指示によりスイッチ素子SW13がオン状態の場合、データ信号Vd(j)として、分圧抵抗R13と分圧抵抗R14との接続点の分圧電圧が各スイッチ素子の共通接続から出力される。画像信号Vidの指示によりスイッチ素子SW14がオン状態の場合、データ信号Vd(j)として、分圧抵抗R14と分圧抵抗R15との接続点の分圧電圧が各スイッチ素子の共通接続から出力される。画像信号Vidの指示によりスイッチ素子SW15がオン状態の場合、データ信号Vd(j)として、分圧抵抗R15と分圧抵抗R16との接続点の分圧電圧が各スイッチ素子の共通接続から出力される。
例えば、画像信号Vidがスイッチ素子SW11のオン状態を指示する信号である場合、スイッチ素子SW11のみがオン状態となり、スイッチ素子SW12、SW13、SW14、SW15がオフ状態となる。階調電圧供給回路70−jは、画像信号Vidのビット値に対応して、電圧発生回路60−1が出力する複数の階調電圧(分圧された電圧)のうちのいずれか一つの階調電圧を選択して、データ信号Vd(j)を生成する。
そして、分圧抵抗R11と分圧抵抗R12との接続点の分圧電圧が、データ信号Vd(j)がスイッチ素子SW11を介して共通接続点から、デマルチプレクサーDM(j)に対して出力される。
上述したように、本実施形態においては、1≦j≦nである。すなわち、階調電圧供給回路70には、階調電圧供給回路70−jが全数でn個備えられている。これにより、階調電圧供給回路70は、制御部3より供給される画像信号Vidと制御信号Ctrとに基づいて、データ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を生成し、デマルチプレクサーDM(1)、DM(2)、…、DM(n)それぞれに出力する。
そして、階調電圧供給回路70は、生成したデータ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、1、2、…、n番目のグループに対応するデマルチプレクサーDMに対して、それぞれ供給する。なお、データ信号Vd(1)〜Vd(n)が取り得る電位の最高値をVmaxとし、最低値をVminとする。ここで、階調電圧供給回路70−jは、階調電圧供給回路70において、図2におけるj番目のグループであるDM(j)に対応している。この結果、階調電圧供給回路70は、デマルチプレクサーDM及びレベルシフト回路を介して、データ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、データ線14により画素回路110に対して供給する。
また、基準電圧供給回路71は、制御部3より供給される電位制御信号VrefSと制御信号Ctrとに基づいて、レベルシフト回路LSに供給する、RGBの画素に対応する基準電圧Vref(R)、Vref(G)、Vref(B)の各々を生成する。具体的には、基準電圧供給回路71は、階調電圧供給回路70−jと同様に、複数のスイッチから構成されるDACを有している。この基準電圧供給回路71のDACは、電圧発生回路60−2における分圧抵抗の各々の接続点に一端が接続され、オン状態においてこの接続点の分圧された電圧を他端から出力するスイッチ素子を備えている。すなわち、分圧抵抗R21と分圧抵抗R22との接続点にはスイッチ素子SW21の一端が接続されている。同様に、分圧抵抗R22と分圧抵抗R23との接続点にはスイッチ素子SW22の一端が接続されている。分圧抵抗R23と分圧抵抗R24との接続点にはスイッチ素子SW23の一端が接続されている。分圧抵抗R24と分圧抵抗R25との接続点にはスイッチ素子SW24の一端が接続されている。分圧抵抗R25と分圧抵抗R26との接続点にはスイッチ素子SW25の一端が接続されている。分圧抵抗R26と分圧抵抗R27との接続点にはスイッチ素子SW26の一端が接続されている。そして、スイッチ素子SW21及びSW24の各々の他端が共通接続点に接続されており、共通に接続された共通接続点から基準電圧Vref(R)が出力される。スイッチ素子SW22及びSW25の各々の他端が共通接続点に接続されており、共通に接続された共通接続点から基準電圧Vref(G)が出力される。スイッチ素子SW23及びSW26の各々の他端が共通接続点に接続されており、共通に接続された共通接続点から基準電圧Vref(B)が出力される。
電位制御信号VrefSにより、スイッチSW21、SW22及びSW23の各々がオン状態であり、スイッチSW24、SW25及びSW26の各々がオフ状態である場合と、スイッチSW21、SW22及びSW23の各々がオフ状態であり、スイッチSW24、SW25及びSW26の各々がオン状態である場合とのいずれかに制御される。
スイッチSW21、SW22及びSW23の各々がオン状態であり、スイッチSW24、SW25及びSW26の各々がオフ状態である場合、分圧抵抗R21と分圧抵抗R22との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(R)として出力され、分圧抵抗R22と分圧抵抗R23との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(G)として出力され、分圧抵抗R23と分圧抵抗R24との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(B)として出力される。
一方、スイッチSW21、SW22及びSW23の各々がオフ状態であり、スイッチSW24、SW25及びSW26の各々がオン状態である場合、分圧抵抗R24と分圧抵抗R25との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(R)として出力され、分圧抵抗R25と分圧抵抗R26との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(G)として出力され、分圧抵抗R26と分圧抵抗R27との接続点の分圧電圧が基準電圧Vref(B)として出力される。基準電圧供給回路71は、電位制御信号VrefSの指示により生成された基準電圧Vref、すなわち基準電圧Vref(R)、Vref(G)及びVref(B)を、レベルシフト回路LSの各々に対して出力する。この結果、基準電圧供給回路71は、レベルシフト回路LSを介して、基準電圧Vref、Vref(G)及びVref(B)の各々を、データ線14により画素回路110に対して供給する。
これにより、図13の電圧制御回路60において、電圧発生回路60−1及び60−2各々は、同一の電源線から同一の電源電圧が供給されているため、データ信号Vd(j)及び基準電圧Vrefに重畳されるノイズの電圧値を同様とすることができ、トランジスター121のゲートノードgにおける電位Vgateに重畳するノイズをより低減させることができる。したがって、図13の電圧制御回路60の構成は、OLED130に供給する電流の精度を、従来に比較してより向上させることができる。これにより、OLED130の各々に高精度で電流を供給することが可能となり、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる。
また、本実施形態においては、RGBの各々の画素に対応させて、電位制御信号VrefSの指示により、それぞれ異なる基準電圧Vref(R)、Vref(G)、Vref(B)を生成させる構成としたがこの構成に限らない。例えば、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの差電圧(VH−VL)を分圧し、複数の異なる分圧された分圧電圧を生成し、電位制御信号VrefSにより制御されたスイッチ素子の選択する分圧電圧を、RGBの画素各々に共通の基準電圧Vrefとして出力する構成としても良い。
次に、図14を参照して電圧供給回路である階調電圧供給回路70及び基準電圧供給回路71の他の構成について説明する。図14は、階調電圧供給回路70−j及び基準電圧供給回路71の他の具体例を説明するための図である。
図14に示すように、電圧制御回路60は、複数の分圧抵抗、例えば具体的には8個の分圧抵抗R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67及びR68を備えている。すなわち、電圧制御回路60は、この分圧抵抗R61、R62、R63、R64、R65、R66、R67及びR68の各々が、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの間に直列接続されて構成されている。電圧制御回路は、第1の電源電圧VHと第2の電源電圧VLとの差電圧(VH−VL)を分圧し、それぞれの接続点において7段階の分圧電圧を生成する。
階調電圧供給回路70−jは、複数のスイッチから構成されるDACを有している。この階調電圧供給回路70−jのDACは、電圧制御回路60における分圧抵抗の所定の接続点に一端が接続され、オン状態においてこの所定の接続点の分圧電圧を他端から出力するスイッチ素子を備えている。すなわち、分圧抵抗R61と分圧抵抗R62との接続点にはスイッチ素子SW76の一端が接続されている。同様に、分圧抵抗R63と分圧抵抗R64との接続点にはスイッチ素子SW77の一端が接続されている。分圧抵抗R65と分圧抵抗R66との接続点にはスイッチ素子SW78の一端が接続されている。分圧抵抗R67と分圧抵抗R68との接続点にはスイッチ素子SW79の一端が接続されている。そして、スイッチ素子SW76、SW77、SW78及びSW79の各々の他端が共通に共通接続点に接続されており、共通に接続された共通接続点からデータ信号Vd(j)が出力される。
図13の階調電圧供給回路70−jと同様に、図14の階調電圧供給回路70−jのDACは、スイッチ素子SW76、SW77、SW78及びSW79の各々が、画像信号Vidのビット値により、いずれか一つがオン状態となり、スイッチ素子SW76、SW77、SW78及びSW79の各々の他端が共通に接続された共通接続点からオン状態となったスイッチ素子の一端が接続された、分圧抵抗の接続点の電圧がデータ信号Vd(j)として、対応するデマルチプレクサーDM(j)に対して出力される。また、図13の階調電圧供給回路70−jと同様に、図14の階調電圧供給回路70−jも、図示しないが画像信号Vidで選択されたスイッチ素子のオン状態を、画像信号Vidとともに入力される制御信号Ctrにより、次の制御信号Ctrが供給されるまで保持しておく回路を備えている。
基準電圧供給回路71は、階調電圧供給回路70−jと同様に、複数のスイッチから構成されるDACを有している。この基準電圧供給回路71のDACは、電圧制御回路60における分圧抵抗の各々の接続点に一端が接続され、オン状態においてこの分圧抵抗の接続点における分圧電圧を他端から基準電圧Vrefとして出力するスイッチ素子を備えている。すなわち、分圧抵抗R62と分圧抵抗R63との接続点にはスイッチ素子SW71の一端が接続されている。同様に、分圧抵抗R64と分圧抵抗R65との接続点にはスイッチ素子SW72の一端が接続されている。分圧抵抗R66と分圧抵抗R67との接続点にはスイッチ素子SW73の一端が接続されている。そして、スイッチ素子SW71、SW72及びSW73の各々の他端が共通に共通接続点に接続されており、共通に接続された共通接続点から基準電圧Vrefが出力される。基準電圧供給回路71のDACは、スイッチ素子SW76、SW77、SW78及びSW79の各々が、電位制御信号VrefSにより、いずれか一つがオン状態となり、スイッチ素子SW71、SW72及びSW73の各々の他端の共通接続からオン状態となったスイッチ素子の一端が接続された接続点の電圧が基準電圧Vrefとしてレベルシフト回路LSの各々に出力される。
また、電圧制御回路60における直列に接続される分圧抵抗の数を増加させ、図13に示すように、RGBの各々の画素に対応させて、基準電圧Vref(R)、Vref(G)、Vref(B)を生成させる構成としても良い。
この図14の構成においては、図14の構成においては、図13の構成と同様に、同一の電源線から供給される同一の電源電圧を用いている。しかしながら、階調電圧供給回路70−j及び基準電圧供給回路71の双方で、分圧回路を共通化して共有回路としたため、同一の電源線かつ同一の接続点から供給される第1の電源電圧VH及び第2の電源電圧VLにより、データ信号Vd(j)及び基準電圧Vrefが生成される。この結果、データ信号Vd(j)及び基準電圧Vrefの各々に同一の電圧値のノイズが重畳される。これにより、図14の電圧制御回路60の構成は、データ信号Vd(j)及び基準電圧Vrefに重畳されるノイズの電圧値を同一(V1=V2)とすることで、図13に比較して、トランジスター121のゲートノードgにおける電位Vgateに重畳するノイズをより低減させることができる。したがって、図14の電圧制御回路60の構成は、図13に比較して、OLED130に供給する電流の精度をより向上させることができる。これにより、OLED130の各々に高精度で電流を供給することが可能となり、発光ムラのない良好な映像表示を得ることができる。
<応用・変形例>
本発明は、上述した実施形態や応用例などの実施形態等に限定されるものではなく、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。また、次に述べる変形の態様は、任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
<制御回路>
実施形態において、データ信号を供給する制御部3については電気光学装置1とは別体としたが、制御部3についても、走査線駆動回路20やデマルチプレクサーDM、レベルシフト回路LSとともに、シリコン基板に集積化しても良い。
<基板>
実施形態においては、電気光学装置1をシリコン基板に集積した構成としたが、他の半導体基板に集積した構成しても良い。また、ポリシリコンプロセスを適用してガラス基板等に形成しても良い。いずれにしても、画素回路110が微細化して、トランジスター121において、ゲートとソースの間の電圧Vgsの変化に対しドレイン電流が指数関数的に大きく変化する構成に有効である。
<デマルチプレクサー>
実施形態等では、データ線14を3列毎にグループ化するとともに、各グループにおいてデータ線14を順番に選択して、データ信号を供給する構成としたが、グループを構成するデータ線数については「2」であっても良いし、「4」以上であっても良い。また、グループ化せずに、すなわちデマルチプレクサーDMを用いないで各列のデータ線14にデータ信号を一斉に線順次で供給する構成でも良い。
<トランジスターのチャネル型>
上述した実施形態等では、画素回路110におけるトランジスター121〜125をPチャネル型で統一したが、Nチャネル型で統一しても良い。また、Pチャネル型およびNチャネル型を適宜組み合わせても良い。
<その他>
実施形態等では、電気光学素子として発光素子であるOLEDを例示したが、例えば無機発光ダイオードやLED(Light Emitting Diode)など、電流に応じた輝度で発光するものであれば良い。
<電子機器>
次に、実施形態等や応用例に係る電気光学装置1を適用した電子機器について説明する。電気光学装置1は、画素が小サイズで高精細な表示な用途に向いている。そこで、電子機器として、ヘッドマウント・ディスプレイを例に挙げて説明する。
図15は、実施形態に係る電気光学装置を用いたHMD(Head Mounted Display、ヘッドマウント・ディスプレイ)を示す斜視図である。図16は、HMDの光学構成を示す図である。
まず、図15に示されるように、ヘッドマウント・ディスプレイ300は、外観的には
、一般的な眼鏡と同様にテンプル310や、ブリッジ320、レンズ301L、301R
を有する。また、ヘッドマウント・ディスプレイ300は、図16に示されるように、ブ
リッジ320近傍であってレンズ301L、301Rの奥側(図において下側)には、左
眼用の電気光学装置1Lと右眼用の電気光学装置1Rとが設けられる。
電気光学装置1Lの画像表示面は、図26において左側となるように配置している。こ
れによって電気光学装置1Lによる表示画像は、光学レンズ302Lを介して図において
9時の方向に出射する。ハーフミラー303Lは、電気光学装置1Lによる表示画像を6
時の方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
電気光学装置1Rの画像表示面は、電気光学装置1Lとは反対の右側となるように配置
している。これによって電気光学装置1Rによる表示画像は、光学レンズ302Rを介し
て図において3時の方向に出射する。ハーフミラー303Rは、電気光学装置1Rによる
表示画像を6時方向に反射させる一方で、12時の方向から入射した光を透過させる。
この構成において、ヘッドマウント・ディスプレイ300の装着者は、電気光学装置1
L、1Rによる表示画像を、外の様子と重ね合わせたシースルー状態で観察することがで
きる。
また、このヘッドマウント・ディスプレイ300において、視差を伴う両眼画像のうち、左眼用画像を電気光学装置1Lに表示させ、右眼用画像を電気光学装置1Rに表示させ
ると、装着者に対し、表示された画像があたかも奥行きや立体感を持つかのように知覚さ
せることができる(3D表示)。
なお、電気光学装置1については、ヘッドマウント・ディスプレイ300のほかにも、ビデオカメラやレンズ交換式のデジタルカメラなどにおける電子式ビューファインダーにも適用可能である。
1…電気光学装置、2…表示パネル、3…制御部、4…表示制御回路、5…駆動制御回路、10…データ線駆動回路、12…走査線、14…データ線、16…給電線、20…走査線駆動回路、43、45…トランジスター、44、50…保持容量、60…電圧制御回路 60−1、60−2…電圧発生回路、61、62…給電線、70、70−j…階調電圧供給回路、71…基準電圧供給回路、100…表示部、110…画素回路、121〜125…トランジスター、130…OLED、132…保持容量、LS…レベルシフト回路、DM…デマルチプレクサー、Vd…データ信号、VrefS…電位制御信号

Claims (11)

  1. 階調電圧を供給する階調電圧供給回路と、
    基準電圧を供給する基準電圧供給回路と、
    発光素子と、
    前記階調電圧と前記基準電圧との差分に応じた電流を前記発光素子に供給する駆動トランジスターと、
    前記駆動トランジスターのゲートノードの電位を補償する特性補償部と、
    前記階調電圧供給回路と前記基準電圧供給回路とを同一の電源電圧で動作させる電圧制御回路と、
    を備える電気光学装置。
  2. 前記駆動トランジスターのゲートノードに出力電圧を供給するレベルシフト回路をさらに備え、
    前記階調電圧供給回路が供給する階調電圧及び前記基準電圧供給回路が供給する前記基準電圧は、前記レベルシフト回路に入力電圧として供給されてなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記レベルシフト回路と画素回路との間に電気的に接続された信号配線をさらに備え、
    前記画素回路は、前記発光素子と、前記駆動トランジスターと、前記特性補償部と、前記駆動トランジスターのゲートノードと前記信号配線との間に電気的に接続されたスイッチング素子と、を有し、
    前記レベルシフト回路の出力電圧は、前記信号配線及び前記スイッチング素子を介して前記画素回路に供給される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記レベルシフト回路は、第1端及び第2端を有する容量素子を含み、
    前記第1端には、前記階調電圧及び前記基準電圧が供給可能であり、
    前記第2端には、前記信号配線が電気的に接続されてなる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1端に前記基準電圧が供給される期間において、前記特性補償部により補償されたゲートノードの電位が前記スイッチング素子を介して前記信号配線及び前記容量素子の第2端に出力可能に構成されてなる、
    ことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記電圧制御回路は、
    前記階調電圧供給回路に前記階調電圧を供給する第1回路、及び前記基準電圧供給回路に前記基準電圧を供給する第2回路を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記電圧制御回路は、
    前記階調電圧、及び前記基準電圧を生成する共通回路を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記電圧制御回路は、
    第1の動作電圧と、前記第1の動作電圧より低い第2の動作電圧とが供給され、前記前記階調電圧、及び前記基準電圧を生成する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記第1の動作電圧は、前記駆動トランジスター及び前記発光素子に供給される最大動作電圧より低く、
    前記第2の動作電圧は、前記駆動トランジスター及び前記発光素子に供給される最小動作電圧より高い、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置。
  10. 前記電圧制御回路は、
    前記駆動トランジスターと同一の基板上に形成される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の電気光学装置を備える、
    ことを特徴とする電子機器。
JP2014026637A 2014-02-14 2014-02-14 電気光学装置および電子機器 Withdrawn JP2015152775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014026637A JP2015152775A (ja) 2014-02-14 2014-02-14 電気光学装置および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014026637A JP2015152775A (ja) 2014-02-14 2014-02-14 電気光学装置および電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015152775A true JP2015152775A (ja) 2015-08-24

Family

ID=53895082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014026637A Withdrawn JP2015152775A (ja) 2014-02-14 2014-02-14 電気光学装置および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015152775A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114694581A (zh) * 2018-08-13 2022-07-01 精工爱普生株式会社 发光装置和电子设备

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09288259A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Hitachi Ltd 液晶表示装置およびその駆動方法
US20040036706A1 (en) * 2002-08-26 2004-02-26 Shinji Endou Display panel driver
JP2004170787A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Toshiba Corp 表示装置およびその駆動方法
JP2005352411A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Sharp Corp 電流駆動型表示素子の駆動回路およびそれを備えた表示装置
JP2006313189A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Seiko Epson Corp 発光装置、その駆動方法および電子機器
JP2007219155A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Seiko Epson Corp 半導体集積回路
JP2008134442A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd アクティブマトリックス型表示装置及び表示方法
WO2010016316A1 (ja) * 2008-08-07 2010-02-11 シャープ株式会社 表示装置およびその駆動方法
JP2011053635A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Samsung Mobile Display Co Ltd 有機電界発光表示装置及びその駆動方法
JP2011059683A (ja) * 2009-09-04 2011-03-24 Samsung Mobile Display Co Ltd ディスプレイ装置、電源電圧生成装置、及び電源電圧生成方法
JP2012168221A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Seiko Epson Corp 頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法
JP2013171234A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Seiko Epson Corp 電気光学装置および電子機器

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09288259A (ja) * 1996-04-23 1997-11-04 Hitachi Ltd 液晶表示装置およびその駆動方法
US20040036706A1 (en) * 2002-08-26 2004-02-26 Shinji Endou Display panel driver
JP2004170787A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Toshiba Corp 表示装置およびその駆動方法
JP2005352411A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Sharp Corp 電流駆動型表示素子の駆動回路およびそれを備えた表示装置
JP2006313189A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Seiko Epson Corp 発光装置、その駆動方法および電子機器
JP2007219155A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Seiko Epson Corp 半導体集積回路
JP2008134442A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd アクティブマトリックス型表示装置及び表示方法
WO2010016316A1 (ja) * 2008-08-07 2010-02-11 シャープ株式会社 表示装置およびその駆動方法
JP2011053635A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Samsung Mobile Display Co Ltd 有機電界発光表示装置及びその駆動方法
JP2011059683A (ja) * 2009-09-04 2011-03-24 Samsung Mobile Display Co Ltd ディスプレイ装置、電源電圧生成装置、及び電源電圧生成方法
JP2012168221A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Seiko Epson Corp 頭部装着型表示装置および頭部装着型表示装置の制御方法
JP2013171234A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Seiko Epson Corp 電気光学装置および電子機器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114694581A (zh) * 2018-08-13 2022-07-01 精工爱普生株式会社 发光装置和电子设备
CN114694581B (zh) * 2018-08-13 2024-05-14 精工爱普生株式会社 电光装置和电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11087683B2 (en) Electro-optical device, driving method of electro-optical device and electronic apparatus
US10332450B2 (en) Electro-optical device, electronic apparatus, and method of driving electro-optical device
US10002563B2 (en) Electro-optical device having pixel circuit and driving circuit, driving method of electro-optical device and electronic apparatus
CN107767818B (zh) 电光学装置以及电子设备
JP5887973B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法および電子機器
JP6111531B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法および電子機器
JP6079859B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP5845963B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動方法および電子機器
JP6581951B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法
JP5929087B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP6052365B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP2015152775A (ja) 電気光学装置および電子機器
JP6626802B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP6269799B2 (ja) 電気光学装置および電子機器
JP2019008325A (ja) 電気光学装置および電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20181005