JP2015152518A - 光学式検体検出装置の信号補正装置 - Google Patents

光学式検体検出装置の信号補正装置 Download PDF

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悠一 京極
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Abstract

【課題】光検出手段の出力のノイズを低減させ、暗時出力の測定を不要にして測定時間の短縮する光学式検体検出装置の信号補正装置を提供する。【解決手段】励起光を照射する光源と、照射により生じる検体からの発光を検出する光検出手段を備え、金属薄膜に誘電体部材を介して励起光を照射して検体を検出する光学式検体検出装置において、光検出手段から出力され、信号増幅回路を含む信号出力回路により増幅されるセンサ出力を補正する信号補正装置であって、光源のON/OFFの状態により、ON/OFFが切り替わるスイッチと、信号増幅回路からのサンプル信号を保持するサンプルホールドアンプとを含むサンプルホールド回路とを備え、スイッチは、サンプルホールドアンプの前段に設けられるとともに、光源がOFF時に、ONとなるように構成され、サンプル信号が反転された状態で、サンプルホールドアンプから信号増幅回路に入力されるように構成する。【選択図】図3

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Plasmon Resonance)現象を応用した表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS:Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)の原理に基づいた、表面プラズモン励起増強蛍光測定装置などの光学式検体検出装置に関する。
従来、極微少な物質の検出を行う場合において、物質の物理的現象を応用することでこのような物質の検出を可能とした様々な検体検出装置が用いられている。
このような検体検出装置の一つとして、ナノメートルレベルなどの微細領域中で電子と光が共鳴することにより、高い光出力を得る現象(表面プラズモン現象(SPR:Surface Plasmon Resonance)現象)を応用し、例えば、生体内の極微少なアナライトの検出を行うようにした表面プラズモン共鳴装置(以下、「SPR装置」と言う)が挙げられる。
また、表面プラズモン共鳴(SPR)現象を応用した、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS:Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy)の原理に基づき、SPR装置よりもさらに高精度にアナライト検出を行えるようにした表面プラズモン増強蛍光分光測定装置(以下、「SPFS装置」と言う)も、このような検体検出装置の一つである。
この表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)は、光源より照射したレーザー光などの励起光が、金属薄膜表面で全反射減衰(ATR:Attenuated Total Reflectance)する条件において、金属薄膜表面に表面プラズモン光(疎密波)を発生させることによって、光源より照射した励起光が有するフォトン量を数十倍〜数百倍に増やして、表面プラズモン光の電場増強効果を得るようになっている。
図7は、従来のSPFS装置の構成を説明するための概略構成図である。
従来のSPFS装置100は、鉛直断面形状が略台形であるプリズム形状の誘電体部材102と、この誘電体部材102の水平な上面102aに形成された金属薄膜104とからなるセンサーチップ106を備えており、このセンサーチップ106は、SPFS装置100のセンサーチップ装填部108に装填されている。
センサーチップ106の金属薄膜104上には、蛍光物質で標識されたアナライトを細くするための固相膜138と、この固相膜138上にアナライトを含有する検体液を導入するための反応空間形成部材140として、検体液を一時的に貯留するためのウェル部材141が設けられている。
また、誘電体部材102の上方には、金属薄膜104上に発生した表面プラズモン光(疎密波)により励起された蛍光物質により発光される蛍光128の強度を測定するための光検出手段130が設けられている。
また、光検出手段130は、信号増幅回路を含む信号出力回路119を介して演算装置120に接続されており、光検出手段130において測定された蛍光128の発光シグナルが、演算装置120に送信されるように構成されている。
また、誘電体部材102と光検出手段130との間には、光を効率よく集光するための集光部材134と、蛍光128のみを選択的に透過するように形成された波長選択機能部材136が設けられている。
また、誘電体部材102の下方の一方の側面102bの側には、図7に示すように、光源110が配置されており、この光源110から照射される励起光116が、集光レンズ114を介して、誘電体部材102の外側下方から、誘電体部材102の側面102bに入射して、誘電体部材102を介して、誘電体部材102の上面102aに形成された金属薄膜104に向かって、励起光116が全反射減衰する所定の入射角で照射されるようになっている。
このように、構成された従来のSPFS装置100では、光源110から金属薄膜104に向かって励起光116を照射することにより、金属薄膜104表面に表面プラズモン光(疎密波)が発生し、この表面プラズモン光(疎密波)によって、アナライトを標識する蛍光物質が励起され、蛍光128が発光する。
この蛍光128を、集光部材134及び波長選択機能部材136を介して、光検出手段130によって検出し、検出した蛍光128の強度を信号増幅回路を含む信号出力回路119により増幅し、蛍光シグナルとして演算装置120に送信している。
演算装置120では、光検出手段130から受信した蛍光シグナルと、事前に求められた蛍光シグナルとアナライトの量の関係を示す検量線とから、アナライトの量を算出している。
特開2012−52949号公報
ところで、光検出手段130を用いて蛍光検出を行う場合、図8に示すように、光源110から励起光116が照射されていない状態における光検出手段130からのセンサ出力(暗時出力)と、光源110から励起光116が照射された状態において、金属薄膜104上に発生した表面プラズモン光により励起された蛍光物質から発光する蛍光128を受光した際の光検出手段130からのセンサ出力(明時出力)との差を蛍光シグナルとして用いている。
なお、光検出手段130からのセンサ出力は、温度などに影響を受けて出力にばらつきが生じるため、暗時出力も都度測定する必要がある。
また、蛍光シグナルの標準偏差σは、暗時出力の標準偏差をσD、明時出力の標準偏差をσBとした場合、下記式(1)で表されるように、暗時出力、明時出力両方のノイズの影響を受けることになり、ばらつきが大きくなってきてしまう。
Figure 2015152518
また、従来のSPFS装置100では、光検出手段130としてフォトンカウンティング方式の光電子増倍管が用いられることが多い。これは、検体液中に極微少量しか含まれないアナライトに起因する蛍光128を超高感度で計測し、精度良く検体検出を行うためである。
光電子増倍管は、検出される蛍光強度が低い場合には、出力される蛍光シグナルに含まれるノイズの量は少ないが、蛍光強度が高い場合には、出力される蛍光シグナルに含まれるノイズの量が多くなってしまう。
さらに、光電子増倍管は、その検出構造から、ダイナミックレンジが狭く高光量の検出に向いておらず、高光量の蛍光が光電子増倍管に入射した場合には、飽和した蛍光シグナルが出力されることとなり、正確に検出することができない。
また、光検出手段130として、アバランシェ増倍と呼ばれる現象を利用して受光感度を向上させたアバランシェフォトダイオード(APD)を用いることも検討されている。APDは、半導体素子であるため素子毎の性能のばらつきが小さい、素子のサイズが小さい、ダイナミックレンジが広い、コストが安いなどのメリットがある。
しかしながら、APDは検出する蛍光強度(出力されるセンサ出力)に関係なく、ショットノイズが乗ってきてしまい、検出する蛍光強度が低い場合には、ノイズの影響が大きく正確に蛍光を検出することができない。
本発明では、このような現状に鑑み、光検出手段から出力されるセンサ出力に含まれるノイズを低減させるとともに、暗時出力の測定を不要とすることで測定時間の短縮を図ることができる光学式検体検出装置の信号補正装置を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した光学式検体検出装置の信号補正装置は、励起光を照射する光源と、
前記励起光の照射により生じる検体からの発光を検出する光検出手段と、を備え、
金属薄膜に誘電体部材を介して前記励起光を照射することで前記検体の検出を行う光学式検体検出装置において、前記光検出手段から出力され、信号増幅回路を含む信号出力回路により増幅されるセンサ出力を補正するための信号補正装置であって、
前記光源のON/OFFの状態に基づいて、ON/OFFが切り替わるように構成されたスイッチと、前記信号増幅回路から出力されたサンプル信号を保持するためのサンプルホールドアンプとを含むサンプルホールド回路を備え、
前記スイッチは、前記サンプルホールドアンプ内もしくは前記サンプルホールドアンプの前段に設けられるとともに、前記光源がOFFの状態の場合に、ONとなるように構成され、
前記サンプル信号が反転された状態で、前記サンプルホールドアンプから前記信号増幅回路に入力されるように構成される。
本発明によれば、信号補正装置からは、明時出力と暗時出力の差分に相当するセンサ出力、すなわち、蛍光シグナルに相当するセンサ出力が出力されるため、暗時出力の測定が不要となり、測定時間の短縮を図ることができるとともに、ノイズを低減することができる。
さらに、信号補正装置により補正された信号出力回路から出力される明時出力は、暗時出力の分だけ低い出力値となるため、測定のダイナミックレンジを広くすることができる。
図1は、本発明の光学式検体検出装置の一態様であるSPFS装置の概略を模式的に示す概略図である。 図2は、反応空間形成部材の一例を説明するための概略構成図であって、図2(a)は、ウェル部材の例を示す概略構成図、図2(b)は、流路部材の例を示す概略構成図である。 図3は、信号補正装置の回路構成を説明するための概略回路図である。 図4は、図3の信号補正装置から出力される信号の出力値を説明するためのグラフである。 図5は、信号補正装置の別の回路構成を説明するための概略回路図である。 図6は、信号補正装置の別の回路構成を説明するための概略回路図である。 図7は、従来のSPFS装置の構成を説明するための概略構成図である。 図8は、図7の光検出手段から出力される信号の出力値を説明するためのグラフである。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいて、より詳細に説明する。
図1は、本発明の光学式検体検出装置の一態様であるSPFS装置の概略を模式的に示す概略図である。
この実施例のSPFS装置10は、鉛直断面形状が略台形であるプリズム形状の誘電体部材12と、この誘電体部材12の水平な上面12aに形成された金属薄膜14とからなるセンサーチップ16を備えており、このセンサーチップ16は、SPFS装置10のセンサーチップ装填部18に装填されている。
なお、センサーチップ16の金属薄膜14上には、蛍光物質で標識されたアナライトを捕捉するための固相膜48と、この固相膜48上にアナライトを含有する検体液を導入するための反応空間形成部材50とが設けられている。
固相膜48は、アナライトを捕捉するためのリガンドが固定化されたものであって、例えば、SAM(Self-Assembled Monolayer:自己組織化単分子膜)及びSAM上に形成された固相化層によって構成することができる。
なお、固相化層としては、例えば、グルコース,カルボキシメチル化グルコース,ならびにビニルエステル類,アクリル酸エステル類,メタクリル酸エステル類,オレフィン類,スチレン類,クロトン酸エステル類,イタコン酸ジエステル類,マレイン酸ジエステル類,フマル酸ジエステル類,アリル化合物類,ビニルエーテル類およびビニルケトン類それぞれに包含される単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体から構成される高分子を含むことが好ましく、デキストランおよびデキストラン誘導体などの親水性高分子ならびにビニルエステル類,アクリル酸エステル類,メタクリル酸エステル類,オレフィン類,スチレン類,クロトン酸エステル類,イタコン酸ジエステル類,マレイン酸ジエステル類,フマル酸ジエステル類,アリル化合物類,ビニルエーテル類およびビニルケトン類それぞれに包含される疎水性単量体から構成される疎水性高分子を含むことがより好ましく、カルボキシメチルデキストラン(CMD)などのデキストランが生体親和性、非特異的な吸着反応の抑制性、高い親水性の観点から特に好適である。
また、反応空間形成部材50としては、検体液を一時的に貯留するためのウェル部材51や、検体液を固相膜48の反応エリア48aに対して循環させることができる流路部材52などを用いることができる。
ウェル部材51は、図2(a)に示すように、固相膜48の反応エリア48aを囲繞するように反応エリア48aの壁を構成し、反応空間54を形成するための部材である。
この反応空間54に、例えば、ピペットなどを用いて検体液を注入することによって、検体液中のアナライトと固相膜48とが反応して、固相膜48にアナライトが捕捉されることになる。
また、流路部材52は、図2(b)に示すように、誘電体部材12と流路部材52とによって流路56を形成し、検体液が反応エリア48aに対して循環するように構成するための部材である。
すなわち、流路56内の反応エリア48a上が反応空間54となっており、この反応空間54に検体液を流通させることによって、検体液中のアナライトと固相膜48とが反応して、固相膜48にアナライトが捕捉されることになる。
なお、流路56に検体液を流通させる方法としては、特に限定されるものではないが、流路56の両端部56a,56bにポンプ(図示せず)を接続して、検体液を一方向に循環させてもよいし、流路56の端部56aからピペットを用いて検体液を注入するとともに、ピペットによって検体液を吸排することによって、反応エリア48aに対して検体液を往復移動させてもよい。
特に、反応エリア48aに対して検体液を往復移動させることによって、少量の検体液であっても、アナライトと固相膜48との反応効率が高くなり、アナライトの検出精度を向上させることができる。
また、このような反応空間形成部材50(ウェル部材51、流路部材52)の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、セラミックスなどの各種の無機物、天然ポリマー、合成ポリマーなどを用いることができる。
なお、流路部材52のように反応エリア48aを反応空間形成部材50によって覆う場合には、後述する光検出手段40によって蛍光38を観測可能なように、光学的に透明な材料を用いる必要がある。
なお、このような検体液としては、血液、血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、便、体腔液(髄液、腹水、胸水等)などが挙げられる。
また、検体液中に含有されるアナライトは、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などが挙げられ、具体的には、AFP(αフェトプロテイン)等のがん胎児性抗原や腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモンなどであってもよく、特に限定されない。
また、アナライトを蛍光物質により標識する方法としては、特に限定されるものではないが、反応空間形成部材50内にアナライトを含有する検体液を注入してアナライトを固相膜48に捕捉させた後、アナライトと特異的に吸着する標識用抗体及びこの標識用抗体と特異的に吸着する蛍光物質を反応空間形成部材50内に順次注入することにより行うことができる。
なお、蛍光物質としては、所定の励起光を照射するか、または電界効果を利用することで励起し、蛍光を発する物質であれば、特に限定されない。本明細書において、「蛍光」とは、燐光などの各種の発光も含まれる。
また、誘電体部材12の上方には、金属薄膜14上に発生した表面プラズモン光(疎密波)により励起された蛍光物質により発光される蛍光38の強度を測定するための光検出手段40が設けられている。
光検出手段40としては、特に限定されるものではないが、例えば、超高感度の光電子増倍管や、多点計測が可能なCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、アバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)などを用いることができる。
なお、光検出手段40は、信号出力回路74を介して演算装置30に接続されており、後述するように光検出手段40からのセンサ出力が信号出力回路74を介して演算装置30に送信されるように構成されている。
また、信号出力回路74には、本実施例における信号補正装置32が接続され、光検出手段40からのセンサ出力を補正するように構成されている。
また、誘電体部材12と光検出手段40との間には、光を効率よく集光するための集光部材44と、蛍光38のみを選択的に透過するように形成された波長選択機能部材46が設けられている。
集光部材44としては、光検出手段40に蛍光を効率よく集光することを目的とするものであれば、任意の集光系でよい。簡易な集光系としては、例えば、顕微鏡などで使用されている市販の対物レンズを転用してもよい。対物レンズの倍率としては、10〜100倍が好ましい。
また、波長選択機能部材46としては、光学フィルタ、カットフィルタなどを用いることができる。
光学フィルタとしては、減光(ND)フィルタ、ダイアフラムレンズなどが挙げられる。さらに、カットフィルタとしては、外光(装置外の照明光)、励起光(励起光の透過成分)、迷光(各所での励起光の散乱成分)、プラズモンの散乱光(励起光を起源とし、センサーチップ表面上の構造体または付着物などの影響で発生する散乱光)、酸素蛍光基質の自家蛍光などの各種ノイズ光を除去するフィルタであって、例えば、干渉フィルタ、色フィルタなどが挙げられる。
また、誘電体部材12の下方の一方の側面12bの側には、図1に示すように、投光ユニット20と、投光ユニット20から照射された励起光26を平行光束とするためのコリメートレンズ24とが設けられている。
投光ユニット20は、例えば、LD(Laser Diode:レーザーダイオード)やLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)、HID(High Intensity Discharge)ランプ(高輝度放電ランプ)などからなる光源27と、光源27から照射された光を平行光束とするコリメートレンズ28を含んで構成されている。
また、投光ユニット20は、信号補正装置32と接続されており、投光ユニット20のON/OFFの状態信号が信号補正装置32に送信されるように構成されている。
図3は、信号補正装置32の回路構成を説明するための概略回路図である。
図3に示すように、光検出手段40からのセンサ出力は、電流電圧変換回路60、第1ローパスフィルタ62、増幅アンプ64から構成される信号出力回路74から分岐されたサンプル信号を、反転増幅する反転アンプ66と、反転アンプ66の出力を保持するためのサンプルホールドアンプ72とを含むサンプルホールド回路76を備えた信号補正装置32へ出力するようになっている。
なお、本実施例の信号補正装置32は、反転アンプ66と、スイッチ68と、第2ローパスフィルタ70と、バッファ回路であるサンプルホールドアンプ72とから構成されており、スイッチ68は、投光ユニット20のON/OFFの状態信号に基づいて、ON/OFFが切り替わるように構成されている。
このスイッチ68は、投光ユニット20がON状態の場合にはOFFとなり、投光ユニット20がOFF状態の場合にはONとなる。すなわち、投光ユニット20から励起光26が照射されていない間だけ、サンプルホールド回路76が閉回路となるようにスイッチ68の切り替えがなされることになる。
なお、第2ローパスフィルタ70は、第1ローパスフィルタ62よりもカットオフ周波数の低いローパスフィルタとすることができる。このように、第2ローパスフィルタ70にカットオフ周波数の低いローパスフィルタを採用することによって、暗時出力に含まれるノイズを充分に除去できる。また、投光ユニット20から励起光26が照射され、サンプルホールド回路76が開回路となっている状態では、第2ローパスフィルタ70の影響を受けないため、明時出力に基づく信号を演算装置30へ出力する際の信号遅延が大きくなることもない。
このように構成された信号補正装置32では、投光ユニット20から励起光26が照射されておらず、OFFの状態信号がスイッチ68に入力されている場合、光検出手段40からのセンサ出力(暗時出力)が電流電圧変換回路60、第1ローパスフィルタ62、増幅アンプ64を介して、サンプル信号としてサンプルホールド回路76に入力される。
サンプルホールド回路76に入力されたサンプル信号は、反転アンプ66、第2ローパスフィルタ70、サンプルホールドアンプ72を経由することで、増幅アンプ64には反転増幅されたサンプル信号(暗時出力)が入力されることになる。これにより、光検出手段40から信号補正装置32に暗時出力が入力されている状態では、増幅アンプ64から演算装置30へゼロ信号が出力されることになる。
一方で、投光ユニット20から励起光26が照射され、ONの状態信号がスイッチ68に入力されている場合、サンプルホールド回路76は開回路となり、増幅アンプ64からサンプルホールド回路76には電流が流れなくなり、サンプルホールドアンプ72に保持された信号、すなわち、反転されたサンプル信号(暗時出力)が増幅アンプ64に出力されることになる。
この状態で、光検出手段40からのセンサ出力(明時出力)が電流電圧変換回路60、第1ローパスフィルタ62、増幅アンプ64を介して、演算装置30へ出力されることになる。
これにより、演算装置30では、暗時出力を測定する必要なく、投光ユニット20から励起光26が照射された状態で出力される明時出力のみを測定すればよいため、測定時間の短縮を図ることができる。
さらに、信号補正装置32により補正された信号出力回路74から出力される明時出力に基づく信号は、暗時出力の分だけ低い出力値となるため、測定のダイナミックレンジを広くすることができる。
また、信号補正装置32により補正された信号出力回路74から出力される明時出力に基づく信号の標準偏差σは、明時出力の標準偏差σBと等しくなるため、暗時出力のノイズの影響を受けず、信号のばらつきを小さくすることができる。
なお、本実施例では増幅アンプ64として計装アンプを用いているが、図5に示すように、反転アンプを用いることもできる。この場合、サンプルホールド回路76に反転アンプ66を設ける必要はないが、ローパスフィルタ62と反転アンプにより構成された増幅アンプ64とを分離するため、バッファアンプ63を介して接続する必要がある。
また、第1ローパスフィルタ62、第2ローパスフィルタ70としては、特に限定されるものではなく、図5に示すように、オペアンプを用いたアクティブフィルタを用いることもできる。
なお、図5に示すように、第2ローパスフィルタ70として反転増幅機能を有するアクティブフィルタとした場合には、信号の反転をキャンセルするため、サンプルホールドアンプ72の後段に反転増幅アンプ73を設ける必要がある。
なお、反転増幅アンプ73のゲインを数十分の一から数百分の一とすることによって、サンプルホールドコンデンサ72aにおけるリーク電流や誘電体吸収などによる変動の影響を小さくすることができる。
また、本実施例では、サンプルホールドアンプ72の前段にスイッチ68を設けているが、図6に示すように、サンプルホールドアンプ72の内部にスイッチ68を設けることもできる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、SPFS装置における光検出手段のセンサ出力を補正する信号補正装置として説明してきたが、光源と光検出手段を備えた他の光学式検体検出装置にも適用できるなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)を用いた、血液検
査などの臨床試験のような、高精度の検出が要求される分野において、検体検出を高精度かつ迅速に行うことができる。
10 SPFS装置
12 誘電体部材
12a 上面
12b 側面
14 金属薄膜
16 センサーチップ
18 センサーチップ装填部
20 投光ユニット
24 コリメートレンズ
26 励起光
27 光源
28 コリメートレンズ
30 演算装置
32 信号補正装置
38 蛍光
40 光検出手段
44 集光部材
46 波長選択機能部材
48 固相膜
48a 反応エリア
50 反応空間形成部材
51 ウェル部材
52 流路部材
54 反応空間
56 流路
56a,56b 端部
60 電流電圧変換回路
62 第1ローパスフィルタ
63 バッファアンプ
64 増幅アンプ
66 反転アンプ
68 スイッチ
70 第2ローパスフィルタ
72 サンプルホールドアンプ
72a サンプルホールドコンデンサ
73 反転増幅アンプ
74 信号出力回路
76 サンプルホールド回路
100 SPFS装置
102 誘電体部材
102a 上面
102b 側面
104 金属薄膜
106 センサーチップ
108 センサーチップ装填部
110 光源
114 集光レンズ
116 励起光
119 信号出力回路
120 演算装置
128 蛍光
130 光検出手段
134 集光部材
136 波長選択機能部材
138 固相膜
140 反応空間形成部材
141 ウェル部材

Claims (5)

  1. 励起光を照射する光源と、
    前記励起光の照射により生じる検体からの発光を検出する光検出手段と、を備え、
    金属薄膜に誘電体部材を介して前記励起光を照射することで前記検体の検出を行う光学式検体検出装置において、前記光検出手段から出力され、信号増幅回路を含む信号出力回路により増幅されるセンサ出力を補正するための信号補正装置であって、
    前記光源のON/OFFの状態に基づいて、ON/OFFが切り替わるように構成されたスイッチと、前記信号増幅回路から出力されたサンプル信号を保持するためのサンプルホールドアンプとを含むサンプルホールド回路を備え、
    前記スイッチは、前記サンプルホールドアンプ内もしくは前記サンプルホールドアンプの前段に設けられるとともに、前記光源がOFFの状態の場合に、ONとなるように構成され、
    前記サンプル信号が反転された状態で、前記サンプルホールドアンプから前記信号増幅回路に入力されるように構成された信号補正装置。
  2. 前記信号出力回路において、前記信号増幅回路の前段に第1ローパスフィルタを備え、
    前記サンプルホールド回路において、前記サンプルホールドアンプの前段に第2ローパスフィルタを備え、
    前記第2ローパスフィルタは、前記第1ローパスフィルタよりもカットオフ周波数の低いローパスフィルタである請求項1に記載の信号補正装置。
  3. 前記光検出手段が、光電子増倍管、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、アバランシェフォトダイオードのいずれかである請求項1または2に記載の信号補正装置。
  4. 前記光学式検体検出装置が、表面プラズモン増強蛍光分光測定装置である請求項1から3のいずれかに記載の信号補正装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の信号補正装置を備えた表面プラズモン増強蛍光分光測定装置。
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