JP2015150962A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】細リブの耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、これらの周方向主溝に区画されて成る複数の陸部とを備える。また、空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する細溝4と、この細溝4により区画されて成る細リブとを、ショルダー陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部に備える。また、細溝4が、溝長さ方向および溝深さ方向の双方に向かってそれぞれ屈曲しつつ延在する三次元形状を有する。
【選択図】図3

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、細リブの耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
近年の空気入りタイヤは、ショルダー陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部に沿ってタイヤ周方向に延在する細溝と、この細溝により区画された細リブとを備えている。かかる構成では、タイヤ転動時にて、細リブが、いわゆる摩耗犠牲リブとして機能してショルダー陸部の本体の偏摩耗を抑制する。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する。かかる構成を採用する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特許3357721号公報
一方、上記の構成では、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、細リブがもげ易いという課題がある。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、細リブの耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画されて成る複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、タイヤ周方向に延在する細溝と、前記細溝により区画されて成る細リブとを、タイヤ幅方向の最も外側にある前記陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部に備え、且つ、前記細溝が、溝長さ方向および溝深さ方向の双方に向かってそれぞれ屈曲しつつ延在する三次元形状を有することを特徴とする。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、細溝が三次元形状を有するので、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、対向する細溝の溝壁が相互に噛み合う。これにより、細リブがショルダー陸部の本体に支持されて、細リブのティアが抑制される。これにより、タイヤの耐ティア性能が向上する利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤの細溝および細リブを示す説明図である。 図3は、図2に記載したショルダー陸部の細溝の溝壁を示す説明図である。 図4は、図2に記載したショルダー陸部の細溝の溝壁を示す説明図である。 図5は、図2に記載したショルダー陸部の細溝の溝壁を示す説明図である。 図6は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図7は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図8は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図9は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図10は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図11は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図12は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、タイヤ径方向の断面図の片側領域の断面図を示している。また、同図は、空気入りタイヤの一例として、長距離輸送用のトラック、バスなどに装着される重荷重用ラジアルタイヤを示している。
同図において、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。また、符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面をいう。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
この空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17を備える(図1参照)。
一対のビードコア11、11は、複数のビードワイヤを束ねて成る環状部材であり、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、ローワーフィラー121およびアッパーフィラー122から成り、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を構成する。
カーカス層13は、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13は、スチールあるいは有機繊維材(例えば、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で85[deg]以上95[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの繊維方向の傾斜角)を有する。
ベルト層14は、複数のベルトプライ141〜145を積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。これらのベルトプライ141〜145は、例えば、高角度ベルト141と、一対の交差ベルト142、143と、ベルトカバー144と、周方向補強層145とから構成される。また、各ベルトプライ141〜145は、コートゴムで被覆されたスチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードを圧延加工して構成され、所定のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの繊維方向の傾斜角)を有する。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側にそれぞれ配置されて、リムフランジに対する左右のビード部の接触面を構成する。
[ショルダー陸部の細リブ]
図2は、図1に記載した空気入りタイヤの細溝および細リブを示す説明図である。同図は、ショルダー部のタイヤ子午線方向の拡大断面図を示している。
図1に示すように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝2と、これらの周方向主溝2に区画されて成る複数の陸部3とをトレッド部に備える。
また、図2に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する細溝4と、この細溝4により区画されて成る細リブ5とを、タイヤ幅方向の最も外側にある陸部(ショルダー陸部)3sのタイヤ幅方向外側のエッジ部に備える。細溝4は、ショルダー陸部3sの踏面に開口し、タイヤ全周に渡って連続的に延在する。細リブ5は、ショルダー陸部3sのエッジ部に沿ってタイヤ全周に渡って連続的に延在する。
かかる構成では、タイヤ転動時にて、細リブ5が、いわゆる摩耗犠牲リブとして機能してショルダー陸部3sの本体の偏摩耗を抑制する。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する。
細溝4の溝幅Wは、0.5[mm]≦W≦5.0[mm]の範囲に設定される。また、細溝4の溝深さDは、7.0[mm]≦D≦30.0[mm]の範囲に設定される。
溝幅Wは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、溝開口部における溝幅として測定される。
溝深さDは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、溝開口部から溝底までのタイヤ径方向の距離として測定される。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
[細溝の溝壁]
近年の空気入りタイヤは、上記のように、細溝により区画された細リブ(摩耗犠牲リブ)をショルダー陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部に備えることにより、ショルダー陸部の偏摩耗を抑制している。
一方で、かかる構成では、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、細リブがもげ易いという課題がある。
そこで、この空気入りタイヤ1では、細リブのもげを抑制して耐ティア性能を向上させるために、以下の構成を採用している。
図3〜図5は、図2に記載したショルダー陸部の細溝の溝壁を示す説明図である。これらの図において、図3は、細溝4の溝壁の透過斜視図を示している。また、図4は、細溝4を溝長さ方向に垂直な平面(溝幅方向および溝深さ方向を含む平面)で切断したときの断面図を示し、図5は、細溝4を溝深さ方向に垂直な平面(溝長さ方向および溝幅方向を含む平面)で切断したときの断面図を示している。
図3に示すように、この空気入りタイヤ1では、細溝4が、溝長さ方向および溝深さ方向の双方に向かってそれぞれ屈曲しつつ延在する三次元形状を有する。すなわち、細溝4の左右の溝壁が、溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)にて、溝幅方向に屈曲しつつ溝深さ方向に延在する形状を有する。同時に、細溝4の左右の溝壁が、溝深さ方向に垂直な断面視(図5参照)にて、溝幅方向に屈曲しつつ溝長さ方向に延在する形状を有する。また、細溝4の対向する左右の溝壁が、凹凸を逆にした同一の三次元形状を有する。
かかる構成では、細溝4が三次元形状を有するので、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、対向する細溝4の溝壁が相互に噛み合う。かかる三次元形状の細溝4では、細溝が溝長さ方向あるいは溝深さ方向の一方向にのみ屈曲する構成(いわゆる二次元形状の細溝。図示省略。)と比較して、対向する溝壁の噛み合い力が強い。これにより、細リブ5がショルダー陸部3sの本体に支持されて、細リブ5のティアが効果的に抑制される。
また、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)にて、細溝4の屈曲のピッチ長Aと、細溝4の溝深さDとが、0.15≦A/D≦0.50の関係を有することが好ましい。すなわち、細溝4が、溝開口部から溝底までの間に2回〜6回ほど屈曲することが好ましい。これにより、比A/Dが適正化される。
ピッチ長Aは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、細溝4の全域における溝中心線のピッチ長の平均値として測定される。なお、細溝4が三次元形状を有する構成では、屈曲のピッチ長が、細溝4の溝長さ方向および溝深さ方向の各測定位置に応じて変化し得る。
また、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)にて、細溝4の屈曲の振幅Bと、細溝4の溝幅Wとが、0.025≦B/W≦1.000の関係を有することが好ましい。すなわち、屈曲の振幅Bが溝幅Wに対して同等以下であることが好ましい。これにより、比B/Wが適正化される。
振幅Bは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、細溝4の全域における溝中心線の振幅の平均値として測定される。
また、細溝4の溝深さ方向に垂直な断面視(図5参照)にて、細溝4の屈曲のピッチ長Cと、細溝4の周長L(図示省略)とが、0.0001≦C/L≦0.0300の関係を有することが好ましい。これにより、比C/Lが適正化される。
ピッチ長Cは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、細溝4の全域における溝中心線のピッチ長の平均値として測定される。
周長Lは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、細溝4の溝開口部における周長として測定される。
また、細溝4の溝深さ方向に垂直な断面視(図5参照)にて、細溝4の屈曲の振幅Eと、細溝4の溝幅Wとが、0.025≦E/W≦1.000の関係を有する。すなわち、屈曲の振幅Eが溝幅Wに対して同等以下であることが好ましい。これにより、比E/Wが適正化される。
振幅Eは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、細溝4の全域における溝中心線の振幅の平均値として測定される。
また、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)にて、細溝4の溝開口部から最初の屈曲点までの距離H1と、次の屈曲点までの距離H2とが、0.6≦H1/H2≦0.9の関係を有することが好ましい。すなわち、細溝4の溝開口部における屈曲形状が、溝開口部側に長辺を有するように構成される。これにより、比H1/H2が適正化される。
距離H1、H2は、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときの、タイヤ径方向の距離として測定される。
また、図2および図4に示すように、細溝4が、溝深さ方向に向かってタイヤ幅方向内側に傾斜することが好ましい。このとき、タイヤ径方向に対する細溝4の傾斜角α(図2参照)が、1[deg]≦α≦30[deg]の範囲にあることが好ましい。これにより、細溝4の溝底における細リブ5の剛性が確保されて、細リブ5のティアが効果的に抑制される。
傾斜角αは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態としたときのタイヤ子午線方向の断面視にて、細溝4の溝開口部から溝底に引いた仮想線とタイヤ径方向とのなす角として測定される。
また、図4に示すように、細溝4が、膨出部41を溝底に有することが好ましい。例えば、図4の構成では、膨出部41が、一様な円形断面あるいは楕円形断面から成る滑らかな周面を有し、細溝4の溝底に沿ってタイヤ全周に渡って形成されている。また、膨出部41が、0.2[mm]〜3.0[mm]程度の曲率半径を有し、溝幅Wよりも大きい外径を有している。かかる構成では、膨出部41が細溝4の溝底における応力集中を緩和することにより、細リブ5のティアが効果的に抑制される。
[変形例]
図6〜図9は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。これらの図は、細溝4の溝壁の透過斜視図を示している。
図3の構成では、三次元形状を有する細溝4の溝壁が、ブロック形状を有する複数の角柱を溝深さ方向に対して傾斜させつつ溝深さ方向および溝長さ方向に連結した構造を有する。また、細溝4の溝壁が、溝開口部にて、溝幅方向に屈曲しつつ溝長さ方向に延在するジグザグ形状を有する(図5参照)。また、細溝4の溝壁が、2箇所以上で溝幅方向に屈曲しつつ溝深さ方向に延在するジグザグ形状を有する(図4参照)。また、溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)における細溝4の振幅Bが、任意の周方向位置にて略一定であり、また、溝深さ方向に垂直な断面視(図5参照)における細溝4の振幅Eが、任意の溝深さ位置にて略一定である。また、図3および図4に示すように、上記複数の角柱は、溝長さ方向に垂直な断面視(図4参照)における細溝4のジグザグ形状を構成する2辺が、溝開口部側にて長尺となり、溝底側にて短尺となるように傾斜して連結される。これにより、細リブ5の反り返りが抑制されて、細リブ5のティアが効果的に抑制される。
これに対して、図6の構成では、細溝4の溝壁が、三角錐と逆三角錐とを溝長さ方向に連結した構造を有する。また、細溝4の溝壁が、溝開口部側のジグザグ形状と溝底側のジグザグ形状とを互いに溝幅方向にピッチをずらせ、溝開口部側と溝底側とのジグザグ形状の相互間で互いに対向し合う凹凸を有する。また、細溝4の溝壁が、これらの凹凸において、溝長さ方向に見たときの凹凸で、溝開口部側の凸屈曲点と溝底側の凹屈曲点との間、溝開口部側の凹屈曲点と溝底側の凸屈曲点との間、溝開口部側の凸屈曲点と溝底側の凸屈曲点とで互いに隣接し合う凸屈曲点同士の間をそれぞれ稜線で結ぶと共に、これら稜線間を溝幅方向に順次平面で連結することにより形成される。また、一方の細溝4の溝壁が、凸状の三角錐と逆三角錐とを交互に溝幅方向に並べた凹凸面を有し、他方の細溝4の溝壁が、凹状の三角錐と逆三角錐とを交互に溝幅方向に並べた凹凸面を有する。
また、図7の構成では、細溝4の溝壁が、陸部の踏面の平面視にて直線形状となる開口部を有する。また、細溝4の溝壁が、溝開口部から陸部の少なくとも80[%]摩耗位置まで溝深さが深くなるに連れて振れ幅を漸増しながら溝長さ方向に湾曲または屈曲を繰り返す波状形状を有する。
また、図8の構成では、細溝4の溝壁が、溝幅方向の一方側へ突き出した第一オフセット部と、第一オフセット部よりも溝底側の位置で溝幅方向の他方側へ突き出した第二オフセット部とを有する。また、80[%]摩耗時の細溝4のペリフェリ長さが、タイヤ新品時の細溝4のペリフェリ長さに対して1.10倍以上1.50倍以下の範囲にある。また、80[%]摩耗時における細溝4の平面形状が、タイヤ新品における細溝4の平面形状に対して平行部分を有する。また、この平行部分の総長さが、タイヤ新品時の細溝4の溝長さに対して0.20倍以上0.80倍以下の範囲にある。
図9は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。同図は、ショルダー部のタイヤ子午線方向の拡大断面図を示している。
図1の構成では、図2に示すように、細リブ5の踏面が、ショルダー陸部3sの踏面に対して面一となるように配置されている。
これに対して、図9の構成では、細リブ5の踏面が、ショルダー陸部3sの踏面に対してタイヤ径方向内側にオフセットして配置される。また、細リブ5のオフセット量Gが0.5[mm]≦G≦3.0[mm]の範囲にあることが好ましい。これにより、細リブ5の摩耗犠牲リブとして機能が向上して、ショルダー陸部3sの偏摩耗が効果的に抑制される。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝2と、これらの周方向主溝2に区画されて成る複数の陸部3とを備える(図1参照)。また、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する細溝4と、この細溝4により区画されて成る細リブ5とを、タイヤ幅方向の最も外側にある陸部(ショルダー陸部)のタイヤ幅方向外側のエッジ部に備える(図2参照)。また、細溝4が、溝長さ方向および溝深さ方向の双方に向かってそれぞれ屈曲しつつ延在する三次元形状を有する(図3〜図5参照)。
かかる構成では、細溝4が三次元形状を有するので、タイヤが縁石等に乗り上げたときに、対向する細溝4の溝壁が相互に噛み合う。これにより、細リブ5がショルダー陸部3sの本体に支持されて、細リブ5のティアが抑制される。これにより、タイヤの耐ティア性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視にて、細溝4の屈曲のピッチ長Aと、細溝4の溝深さDとが、0.15≦A/D≦0.50の関係を有する(図4参照)。これにより、比A/Dが適正化される利点がある。すなわち、0.15≦A/Dであることにより、三次元形状の細溝4における溝壁の噛み合い力が適正に緩和されて、細リブ5が摩耗犠牲リブとして適正に機能する。また、A/D≦0.50であることにより、細リブ5の剛性が適正に確保されて、細リブ5のティアが適正に抑制される。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視にて、細溝4の屈曲の振幅Bと、細溝4の溝幅Wとが、0.025≦B/W≦1.000の関係を有する(図4参照)。これにより、比B/Wが適正化される利点がある。すなわち、0.025≦B/Wであることにより、三次元形状の細溝4における溝壁の噛み合い力が適正に緩和されて、細リブ5が摩耗犠牲リブとして適正に機能する。また、B/W≦1.000であることにより、細リブ5の剛性が適正に確保されて、細リブ5のティアが適正に抑制される。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4の溝深さ方向に垂直な断面視にて、細溝4の屈曲のピッチ長Cと、細溝4の周長Lとが、0.0001≦C/L≦0.0300の関係を有する(図5参照)。これにより、比C/Lが適正化される利点がある。すなわち、0.0001≦C/Lであることにより、三次元形状の細溝4における溝壁の噛み合い力が適正に緩和されて、細リブ5が摩耗犠牲リブとして適正に機能する。また、C/L≦0.0300であることにより、細リブ5の剛性が適正に確保されて、細リブ5のティアが適正に抑制される。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4の溝深さ方向に垂直な断面視にて、細溝4の屈曲の振幅Eと、細溝4の溝幅Wとが、0.025≦E/W≦1.000の関係を有する(図5参照)。これにより、比E/Wが適正化される利点がある。すなわち、0.025≦E/Wであることにより、三次元形状の細溝4における溝壁の噛み合い力が適正に緩和されて、細リブ5が摩耗犠牲リブとして適正に機能する。また、E/W≦1.000であることにより、細リブ5の剛性が適正に確保されて、細リブ5のティアが適正に抑制される。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4の溝長さ方向に垂直な断面視にて、細溝4の溝開口部から最初の屈曲点までの距離H1と、次の屈曲点までの距離H2とが、0.6≦H1/H2≦0.9の関係を有する(図4参照)。これにより、細リブ5の反り返りが抑制されて、細リブ5のティアが効果的に抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4が、溝深さ方向に向かってタイヤ幅方向内側に傾斜すると共に、タイヤ径方向に対する細溝4の傾斜角αが、1[deg]≦α≦30[deg]の範囲にある(図2参照)。これにより、細溝4の溝底における細リブ5の剛性が確保されて、細リブ5のティアが効果的に抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、細溝4が、膨出部41を溝底に有する(図4参照)。かかる構成では、膨出部41が細溝4の溝底における応力集中を緩和することにより、細リブ5のティアが効果的に抑制される利点がある。
図10〜図12は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、複数種類の試験タイヤについて、(1)耐偏摩耗性能および(2)耐ティア性能に関する評価が行われた。また、タイヤサイズ11R22.5(14PR)試験タイヤがリムサイズ22.5”×7.50”のリムに組み付けられ、この試験タイヤに700[kPa]の空気圧および26.72[kN]の荷重が付与される。また、試験タイヤが、試験車両である2D(前2駆動輪)車のフロント軸に装着される。
(1)耐偏摩耗性能に関する評価では、試験車両が舗装路を10万[km]走行し、その後にショルダー陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部の摩耗量と最外周方向主溝側のエッジ部の摩耗量との差が測定されて、指数評価が行われる。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
(2)耐ティア性能に関する評価では、試験車両が、コース内に設けられた段差に対して一定角度で進入および退出を10回繰り返し、細溝におけるティアの発生が観察される。そして、この観察結果に基づいて、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この数値は、大きいほど好ましい。
実施例1〜実施例28の試験タイヤは、図1〜図5に記載した構成を備え、細溝4が、三次元形状の溝壁を有する。また、細溝4の溝幅Wが、W=1.5[mm]であり、溝深さDが、D=12.0[mm]であり、周長Lが、L=3246[mm]である。
従来例1の試験タイヤでは、実施例1の構成において、細溝4が、平面形状の溝壁を有する。また、従来例2の試験タイヤでは、実施例1の構成において、細溝4が、溝深さ方向に屈曲し、且つ、溝長さ方向に一様な断面を有する二次元形状の溝壁を有する。
試験結果が示すように、実施例1〜実施例28の試験タイヤでは、タイヤの耐偏摩耗性能および耐ティア性能が向上することが分かる。
1:空気入りタイヤ、2:周方向主溝、3:陸部、3s:ショルダー陸部、4:細溝、41:膨出部、5:細リブ、11:ビードコア、12:ビードフィラー、121:ローアーフィラー、122:アッパーフィラー、13:カーカス層、14:ベルト層、141〜145:ベルトプライ、15:トレッドゴム、16:サイドウォールゴム、17:リムクッションゴム

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画されて成る複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    タイヤ周方向に延在する細溝と、前記細溝により区画されて成る細リブとを、タイヤ幅方向の最も外側にある前記陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部に備え、且つ、
    前記細溝が、溝長さ方向および溝深さ方向の双方に向かってそれぞれ屈曲しつつ延在する三次元形状を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記細溝の溝長さ方向に垂直な断面視にて、前記細溝の屈曲のピッチ長Aと、前記細溝の溝深さDとが、0.15≦A/D≦0.50の関係を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記細溝の溝長さ方向に垂直な断面視にて、前記細溝の屈曲の振幅Bと、前記細溝の溝幅Wとが、0.025≦B/W≦1.000の関係を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記細溝の溝深さ方向に垂直な断面視にて、前記細溝の屈曲のピッチ長Cと、前記細溝の周長Lとが、0.0001≦C/L≦0.0300の関係を有する請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記細溝の溝深さ方向に垂直な断面視にて、前記細溝の屈曲の振幅Eと、前記細溝の溝幅Wとが、0.025≦E/W≦1.000の関係を有する請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記細溝の溝長さ方向に垂直な断面視にて、前記細溝の溝開口部から最初の屈曲点までの距離H1と、次の屈曲点までの距離H2とが、0.6≦H1/H2≦0.9の関係を有する請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記細溝が、溝深さ方向に向かってタイヤ幅方向内側に傾斜すると共に、タイヤ径方向に対する前記細溝の傾斜角αが、1[deg]≦α≦30[deg]の範囲にある請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記細溝が、膨出部を溝底に有する請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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