JPS61196806A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、トラック、バス等に用いられる重荷重用空気
入りラジアルタイヤに係り、特に、良路高速走行に好適
なトレッドパターンを備えたタイヤに関する。

（従来の技術） 従来、良路を高速走行する重荷重用空気入りラジアルタ
イヤのトレッドパターンとしては一般的にいわゆるリブ
タイプのトレッドパターン、即ちトレッドを通常３〜４
本の巾広の主溝により複数本のリブに分割したパターン
が用いられている。

又、この種のパターンの改良型として、例えば２本の巾
広の主溝と数本の巾狭の副溝とを併用したものが特公昭
４５−８０１号公報に開示されている。

これらの従来技術に共通する大きな欠点の１つとして、
上記リブのうちトレッドの量も外側に位置するショルダ
ーリブに発生する偏摩耗の問題があった。この偏摩耗は
種々複雑な様相を呈するが、基本的にはショルダーリブ
の外側端部領域に端を発した摩耗が、多くの場合タイヤ
の周上不均一にトレッドの内側に進展してゆくものであ
り、甚だしい場合にはショルダーリブを越えてさらに内
側のリブにまで波及することもある。

このショルダーリブに発生する偏摩耗の対策の一つとし
て、出願人は先に、第３図に典型例を示したようにトレ
ッド３１の最も外側に位置するショルダーリブ３２を、
タイヤの概ね周方向に延びる少なくとも１本の巾狭の副
溝３３により少なくとも２本の小リブ３４に分割し、こ
の小リブ３４の副溝３３に面する外側端部領域３５を多
数の薄い切込み３７により柔軟にすることを提案した（
特願昭５９−２６９１）９号）。

この対策によれば確かにショルダーリブ３２の外側端に
発生した局部摩耗３８が内部にまで進展するのを有効に
阻止し得るが、反面、副溝３３より外側に位置する小リ
ブ３４に何ら対策を施さない場合には、そこに偏摩耗４
０の発生を解消し得ず、第３図の斜線で示したような摩
耗状況を呈するといううらみが残る。

前記の対策においては、この外側の小リブに発生する偏
摩耗による影響はそれほど重大ではないということでこ
れを甘受することを前提としたわけであるが、しかし、
やはりかような外側の小リブ３４の偏摩耗４０も、外観
上の見苦しさを伴うばかりでなく、操縦性能、特にワン
ブリング（わだちを乗り越し、またはレーンチェンジを
する場合のハンドルとられ現象）性能やスラローム性能
に悪影響を及ぼす。

特に上記のような偏摩耗４０は、操縦性能に直接関係す
るステアリング（すなわち、前輪）軸に装着されたタイ
ヤにおいて著しく発生するものであるから、高速走行時
の安全性にいまだ問題を残すおそれがある。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、上記従来の技術に見られた問題点を解決する
とともに、ショルダーリブの偏摩耗をさらに有効に防止
することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤは、タイヤの
概ね周方向に延びる少なくとも１本の巾広の主溝により
トレッドを少なくとも２本のリブに分割したタイヤにお
いて、前記リブのうちトレッドの最も外側に位置するシ
ョルダーリブを、タイヤの概ね周方向に延びる少なくと
も１本の巾狭の副溝により少なくとも２本の小リブに分
割してこれら各小リブの外側端部領域を多数の薄い切込
みにより柔軟にするとともに、この薄い切込みの量をト
レッドの内側に位置する小リブほど小としたことを特徴
としている。

ここに「外側」とはタイヤの軸方向外側を意味する。又
「Ｈい切込みの量」というのは、典型的には、タイヤの
半径面内への各切込みの投影面積の総和を意味し、従っ
て、切込みのトレッド表面におけるタイヤの軸方向の長
さ、タイヤの半径面内における深さ、タイヤの周方向の
配設ピッ千等で代表される。

（作用） 本発明によれば最外側の小リブの外側端部領域も薄い切
込みにより柔軟にされるので最外側の小リブに発生する
偏摩耗も有利に防止される。

しかもショルダーリブの偏摩耗は旋回時に働く横力が主
要因となって発生するが、この横力はトレッドの外側ほ
ど大きいので、本発明のように薄い切込みの量をトレッ
ドの外側ほど多く、内側ほど少なくすれば上記偏摩耗は
より適切に防止し得る。

ここに、偏摩耗対策としてそれほど必要のない部分にま
で多量の切込みを入れたとすると、切込みを入れた部分
でのリブ欠けや基本的な耐摩耗の低下など余計な弊害の
出るおそれがある。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

（実施例） 第１図は、本発明を適用した重荷重用空気入りラジアル
タイヤのトレッドパターンの一実施例を示す平面図であ
る。なお、タイヤの内部構造については、ラジアルカー
カスとそのクラウン部を取り囲んで配置された剛性の高
いベルトとベルトの外周面を取り囲むトレッドとを組合
わせたこの種のタイヤとしてはごく一般的なものなので
、以下、説明は省略する。

トレッド１は、タイヤの周方向に沿ってジグザグ状に延
びる少なくとも１本（゛この実施例では３本）の巾広の
主溝２により少なくとも２本（この実施例では４本）の
リブ３．４に分割され、さらにこれらのリブのうち、ト
レッドの雨量外側に位置するショルダーリブ３は、タイ
ヤの周方向に沿ってジグザグ状に延びる少なくとも１本
（この実施例では２本）の巾狭の副溝５により少なくと
も２本（この実施例では３本）の小リブ６．７　（この
実施例の場合、３本であり、内側７ｂ、さらに内側７Ｃ
とする）に分割されている。

ここに、特にショルダーリブ３は、周方向の連続性を実
質上阻害するような（タイヤの回転軸方向の）横溝を含
まない。主溝２はタイヤの負荷転勤時、接地領域におい
て溝壁同士が接触しない程度に巾広のものであり、好ま
しくはその巾Ｗ２はトレッドの接地領域の巾Ｔの４〜８
％とする。

また、副溝５は、ショルダーリブ３内に接地圧の急激な
段差が生じないようにその巾Ｗ、をトレッド巾Ｔの３％
以下の巾狭とするのが良く、さらに好ましくはタイヤの
負荷転勤時、接地領域において溝壁同士が実質上接触す
るようにトレッド巾Ｔの０．３〜２％程度とする。

第２図は第１図Ａ−Ａ断面を示すが、この図で副溝深さ
ｄ、は主溝深さｄ２の３０〜１００％とするのが好まし
い。なお、最外側の小リブ６の巾Ｗ６はショルダーリブ
の巾Ｗ、の２θ〜６０％とするのが良い。

次に、ショルダーリブ３中の各小リブ６．７ｂ、７Ｃ（
この実施例では３本）の外側端１０の近傍での局部摩耗
の発生を極力小さく抑えるとともに外側から進行してき
た摩耗がさらに内側へ進展するのを有効に阻止すべく、
小リブ６のショルダ一部１）に面する外側端部領域８、
および、小すブマの副溝５に面する外側端部領域８に、
この領域の剛性を十分低下させる多数の薄い切込み９を
配設することによって外側端部領域８を柔軟にするとと
もに、この薄い切込み９の量をトレッドの内側に位置す
る小リブほど少なくしである。すなわち、薄い切込み９
の量は小リブ６に最も多く配設され、トレッド内側の小
すブフは内側になる程、少なく配設されている。

第１図の実施例では、薄い切込み９は、タイヤの周方向
にほぼ一様の小さな間隔をおいて、タイヤの概ね軸方向
に向けて、トレッド表面からほぼ垂直に切込むよう配設
されている。この場合、切込み９は、各外側端部領域８
を本発明の効果が得られる程度に柔軟とするためには、
副溝５のジグザグの１ピツチに最低１本は付すべきであ
る。

薄い切込み９の量は、最外側小リブ６において、タイヤ
の周方向の単位長さく１ｃｍとする、以下同じ）当たり
の各切込み９ａのタイヤの半径面内への投影面積の総和
を、好ましくは１００〜８００ＴｔｌＩＩｌｔさらに好
ましくは２００〜６００　ｍｍとし、また、隣接する小
リブ６．７ｂおよび同じく小すブフｂ、７０間において
、タイヤの周方向の単位長さ当たりに配設した各薄い切
込み９ａ、９ｂ、９Ｃのタイヤの半径面内への投影面積
の総和の比を、それぞれ、好ましくは０．２〜０．８、
さらに好ましくは０．３〜０．７として、トレッドの内
側に位置する小リブほどこれを少なくするのが良い。か
ような切込み９の量の漸減は、例えば以下のようにして
具現することができる。

薄い切込み９のトレッド表面におけるタイヤの軸方向の
長さｌをトレッドｌの内側に位置する小リブほど小とす
る。この場合、最外側小リブ６のショルダ一部１）に面
して配設された切込み９ａの長さｌａは、トレッド巾Ｔ
の好ましくは２％以上、さらに好ましくは３％以上とし
、かつ、トレッド１の内側に位置する２つの小リブ７ｂ
、７ｃに配設された切込み９ｂ、９Ｃの長さ７！ｂ、ｊ
！ｃはそれぞれそれらが配設された小リブ７ｂ、７Ｃの
巾Ｗｂ、Ｗｃの１０％以上とするのが好ましい。

薄い切込み９のタイヤ半径面内における深さｈをトレッ
ド１の内側に位置する小リブほど小としてもよい。この
場合、最外側小リブ６のショルダ一部１）に面して配設
された切込み９ａの深さｈａは、ショルダーリブ３に隣
接する主溝２の深さｄ２の好ましくは３０〜１２０％、
さらに好ましくは５０〜１００％とし、かつ、トレ・ノ
ド１の内側に位置する２つの小リブ７ｂ、７ｃに配設さ
れた切込み９ｂ、９Ｃの深さｈｂＳｈｃをそれぞれ、そ
れらの切込みに隣接した副溝深さｄ５の２０〜１２０％
とするのが良い。

また、薄い切込み９のタイヤの周方向の配設ピッチＳを
トレッド１の内側に位置する小リブほど大とすることも
できる。このとき、最外側小リブ６に配した切込み９ａ
の配設ピッチＳａをトレッド巾Ｔの好ましくは２〜７％
、さらに好ましくは３〜６％とする。

ここに、以上述べた長さ、深さ、配設ピッチ等のうち、
２者以上を同時に変化させて、切込み９の量を各小リブ
間で変えてもよいことは勿論である。

薄い切込み９の長さβ、深さｈ、配設ピッチＳがタイヤ
の周方向で異なる場合（例えば、この実施例の切込み９
ｂ、９Ｃの長さ）には、その長さβ、深さｈおよび配設
ピッチＳは、それぞれ、周方向での平均でみる。また、
薄い切込み９は、少なくともタイヤの負荷転勤中、接地
領域で実質上閉じ合わされるほどの厚みで、副溝５の巾
Ｗ。

よりもさらに薄いものとし、好ましくは厚みｔが０．３
〜１．５ｍｍである。この厚みｔを変化させてもよい。

また、操縦性能の面からは、第２図に示すように、トレ
ッド端が好ましくはトレッド巾Ｔの２０％以下の曲率半
径になる丸みを有するのが良い。

この場合、トレッド巾Ｔは、タイヤ断面上にてトレ・７
ド１の外表面の延長線とショルダ一部１）の外表面の延
長線との交点１２をトレッド端として測定するものとす
る。

また、主溝２のジグザグの振り巾ｇは副ｉ５のジグザグ
の振り巾ｒと同じか、または振り巾ｆより大きくするこ
とが好ましい。

さらにトレッド１のどちらか片側のみに本発明を適用す
ることもできる。

（発明の効果） 次のような３種類のタイヤを準備して本発明の効果を試
験した。

タイヤサイズはいずれもは１２　Ｒ２２，５１６Ｐ　Ｒ
の重荷重用空気入りラジアルタイヤであり、内部構造は
従来一般のものである。供試タイヤＣ（実施例）は、本
発明に係る重荷重用空気入りラジアルタイヤであり、第
１図に示した、３本の主溝２とショルダーリプ３内に各
２本の副溝５を有し、かつショルダ一部１）および副溝
５に隣接して各小リブ間で量の異なる軸方向切込み９を
配したトレッドパターンを有する。これに対し、従来タ
イヤＡ（比較例１）は、副溝５と切込み９を有しないほ
かは供試タイヤＣ（実施例）と同じである。又、比較タ
イヤＢ（比較例２）はショルダーリブ３において、小リ
ブ６の切込み９ａを有せず、また、小リブ７ｂ、７Ｃの
切込み９ｂ、９Ｃの量を供試タイヤＣ（実施例）の小リ
ブ６の切込み９ａの量に合わせた以外は供試タイヤＣ（
実施例）と同じ構成のタイヤである。これらのタイヤの
トレッドの諸元を表１に示す。

これら３種類のタイヤを、１００％良路、平均速度８０
ｋｍ／ｈ、ＥＴＲＴＯ規格規定荷重の条件下で実車走行
テストを行い、５万ｋｍ走行時点でのショルダーリブ３
の耐摩耗、およびショルダーリブ３　（タイヤＡ）また
は最外側小リブ６（タイヤＢ、Ｃ）に生じた周方向の局
所偏摩耗の個数を測定したところ、表２のような結果を
得た。ここに耐摩耗の数値は従来タイヤＡ（比較例１）
のショルダーリブ３の耐摩耗を１００として指数表示し
てあり、数値は大きいほど耐摩耗性が良いことを示す。

なお、ショルダーリブ３の耐摩耗は、外側の主溝２のシ
ョルダーリブ３側の溝壁での溝深さの減少量を測定し、
走行距離をこれらの値で除して得る。

この結果から明らかなように、本発明を適用した供試タ
イヤＣ（実施例）は、比較タイヤＢに比してさらにショ
ルダーリブ３での耐摩耗が向上するとともに、特にショ
ルダ一部の小リブ６の外側端部領域の局所偏摩耗は極め
て小さく、高速走行時の操縦性能を甚だしく向上させる
ことができた。

以上のようにして、本発明によれば、リブクイプのトレ
ッドパターンを有する重荷重用空気入りラジアルタイヤ
に従来見られた肩落ち摩耗の問題を有効に解決して、特
にショルダーリブ全体の早期摩耗を防止し、タイヤの摩
耗寿命をさらに大巾に向上させることができる。

（以下、本頁余白） 表２

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明に係る重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤの実施例を示す図であり、第１図はそのト
レッドの一部展開図、第２図は第１図のＡ−Ａ矢視断面
図である。第３図は比較タイヤのトレッドの一部展開図
である。 ■−・−トレッド、　　　２−−−−一主溝、３−ショ
ルダーリブ、 ４−−−−リブ（センターリブ）、 ５−−−一副溝、　　　　　６−−−−一部リプ、７−
−−−小リブ、　　　８−−−一外側端部領域、９．９
ａ、９ｂ、９　ｃ　・−・−切込み、Ｔ　−−−−−−
）レッド中、 β、ｊ２ａ　、ｊｏｂ　％　ｇｃ　−−−−−’切込み
の長さ、ｈ、　ｈＯ、ｈｌ）　、　ｈ（−・−−−−一
切込みの深さ、Ｓ、Ｓつ、５ｂＳＳｏ・・・・−切込み
の配設ピッチ。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）タイヤの概ね周方向に延びる少なくとも１本の巾
   広の主溝によりトレッドを少なくとも２本のリブに分割
   したタイヤにおいて、前記リブのうちトレッドの最も外
   側に位置するショルダーリブを、タイヤの概ね周方向に
   延びる少なくとも１本の巾狭の副溝により少なくとも２
   本の小リブに分割してこれら各小リブの外側端部領域を
   多数の薄い切込みにより柔軟にするとともに、この薄い
   切込みの量をトレッドの内側に位置する小リブほど小と
   したことを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ
   。
2. （２）薄い切込みを、トレッド表面上でタイヤのほぼ軸
   方向に向けてトレッド表面からほぼ垂直に切込んでなる
   特許請求の範囲第１項記載の重荷重用空気入りラジアル
   タイヤ。
3. （３）隣接する小リブ間において、タイヤの周方向の単
   位長さ当たりに配設した各薄い切込みのタイヤの半径面
   内への投影面積の総和の比を０．２〜０．８とした特許
   請求の範囲第１項または第２項記載の重荷重用空気入り
   ラジアルタイヤ。
4. （４）薄い切込みのトレッド表面におけるタイヤの軸方
   向の長さをトレッドの内側に位置する小リブほど小とし
   た特許請求の範囲第１項、第２項、または第３項記載の
   重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
5. （５）薄い切込みのタイヤの半径面内における深さをト
   レッドの内側に位置する小リブほど小とした特許請求の
   範囲第１項、第２項、または第３項記載の重荷重用空気
   入りラジアルタイヤ。
6. （６）薄い切込みのタイヤの周方向の配設ピッチをトレ
   ッドの内側に位置する小リブほど大とした特許請求の範
   囲第１項、第２項、または第３項記載の重荷重用空気入
   りラジアルタイヤ。