JP2010013074A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイプティアの発生を抑制しつつ耐偏摩耗性を向上すること。
【解決手段】ショルダーリブ421の体積を、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cを境にタイヤ幅方向内側の領域Rinとタイヤ幅方向外側の領域Routとに分け、領域Rinでサイプの体積の占める割合をαとし、領域Routでサイプの体積の占める割合をβとして、0≦1.5α≦β≦0.3の範囲に設定すると共に、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cから、領域Rin側に5[mm]離れた位置でのサイプの深さをaとし、領域Rout側に5[mm]離れた位置でのサイプの深さをbとして、2≦b/aの範囲に設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐偏摩耗性を向上できる空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤ、特に、高速連続走行主体の重荷重用空気入りタイヤでは、例えばステア軸に装着されて駆動されない使用条件にあるとき、トレッドのタイヤ幅方向外側のショルダーリブに偏摩耗が発生する問題がある。このため、近年では、ショルダーリブにサイプを形成することにより、耐偏摩耗性の向上が図られている。
しかしながら、サイプの配置や形態によっては、ショルダーリブの剛性が低下してサイプを起点としたサイプティアが発生する課題がある。
なお、ショルダーリブにサイプを有する従来の空気入りタイヤには、耐エッジセパレーション性を改善する目的であるが、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開平9−58223号公報
本発明は、サイプティアの発生を抑制しつつ耐偏摩耗性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝および該周方向主溝により区画された少なくとも3本のリブを有したトレッドを備え、前記ショルダーリブの体積を、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央を境にタイヤ幅方向内側の領域Rinとタイヤ幅方向外側の領域Routとに分け、前記領域Rinで前記サイプの体積の占める割合をαとし、前記領域Routで前記サイプの体積の占める割合をβとして、0≦1.5α≦β≦0.3の範囲に設定されていると共に、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央から、前記領域Rin側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをaとし、前記領域Rout側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをbとして、2≦b/aの範囲に設定されていることを特徴とする。なお、ショルダーリブの体積は、子午断面にて、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝の溝底位置からタイヤ幅方向外側に至り、ショルダーリブの踏面からの距離が等しい基準線で区画された領域をショルダーリブの断面積とし、このショルダーリブの断面積をタイヤ周方向長さで積分したものである。
この空気入りタイヤによれば、ショルダーリブでのサイプの密度を規定することにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブでの耐偏摩耗性を向上できる。しかも、サイプの密度を規定しているため、ショルダーリブの剛性が弱すぎることがなくサイプティアの発生を抑えることができる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記領域Rinでの前記サイプの長さ方向の断面積をSとし、前記領域Routでの前記サイプの長さ方向の断面積をTとして、1.5≦T/Sの範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ショルダーリブでのサイプの密度をさらに規定したことにより、ショルダーリブでの耐偏摩耗性をさらに向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記トレッドの内部に配置された少なくとも3つのベルトからなるベルト層を備え、前記ベルト層のうち2番目にタイヤ幅方向幅の広いベルトのタイヤ幅方向端が、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央位置に概ね一致することを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ベルト層における2番目にタイヤ幅方向幅の広いベルトのタイヤ幅方向端の位置を規定したことにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブでの耐偏摩耗性をさらに向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記サイプは、タイヤ周方向に投影したタイヤ幅方向長さが異なる態様で複数設けられていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ショルダーリブでのサイプの密度をより細部にわたり規定でき、このため、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブでの耐偏摩耗性をさらに向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記領域Rout側にかかり設けられた前記サイプの総数をNとし、タイヤ外周長さをPとして、0.05≦N/P≦0.25の範囲に設定されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、ショルダーリブでのサイプの密度をタイヤ周方向で規定したことにより、ゴム材のタイヤ周方向での動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブでの耐偏摩耗性をさらに向上できる。
また、本発明にかかる空気入りタイヤでは、前記サイプは、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央に接近する位置でタイヤ周方向に連続する周方向サイプを含むことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、周方向サイプにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routで分けて抑制されるので、ショルダーリブでの耐偏摩耗性をさらに向上できる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、ショルダーリブでのサイプの密度を規定したことにより、ショルダーリブの剛性が弱すぎることがなくゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、サイプティアの発生を抑えつつショルダーリブでの耐偏摩耗性を向上できる。
以下に、本発明にかかる空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示す子午断面図、図2は、図1に示した空気入りタイヤのトレッドの一部展開平面図、図3は、本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Eに向かう側、タイヤ幅方向外側とは、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Eから離れる側をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とは、タイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周方向である。
また、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面Eを中心としてほぼ対称になるように構成されている。タイヤ赤道面Eとは、空気入りタイヤ1の回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤ1のタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から最も離れている部分間の距離である。また、タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面E上にあって空気入りタイヤの周方向に沿う線をいう。そして、以下に説明する空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道面Eを中心としてほぼ対称になるように構成されていることから、空気入りタイヤ1の回転軸を通る平面で該空気入りタイヤ1を切った場合の子午断面図においては、タイヤ赤道面Eを中心とした一側のみを図示して当該一側のみを説明し、他側の説明は省略する。
本実施の形態に係る空気入りタイヤ1は、重荷重用の空気入りラジアルタイヤであり、カーカス2と、ベルト層3とを含み構成されている。
カーカス2は、各タイヤ幅方向端部が、一対のビード部(図示せず)で折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス2は、カーカスコード(図示せず)が、ゴム材で被覆されたものである。カーカスコードは、タイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線に対する角度が90[度]で配置されている。
ベルト層3は、後述するトレッド4の内部に配置されてカーカス2の外周を覆うものである。ベルト層3は、少なくとも3つ(3層)のベルトからなり、本実施の形態では、タイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かって補強ベルト31、交差ベルト32,33、保護ベルト34の順で4層構造をなしている。このベルト層3において、最もタイヤ径方向内側に配置される補強ベルト31は、ゴム材の中に埋設されるベルトコードが、タイヤ周方向つまりタイヤ赤道線に対して、例えば50〜60度の角度をつけて敷設されている。補強ベルト31のタイヤ径方向外側に配置される交差ベルト32,33のうち、タイヤ径方向内側に配置された内側交差ベルト32は、タイヤ赤道線に対して、補強ベルト31と同方向で例えば15〜30度の角度をつけてベルトコードが敷設されている。また、交差ベルト32,33のうち、タイヤ径方向外側に配置された外側交差ベルト33は、タイヤ赤道線に対して、内側交差ベルト32とは反対方向に傾き、例えば15〜30度の角度をつけてベルトコードが敷設されている。交差ベルト(外側交差ベルト)33のタイヤ径方向外側に配置される保護ベルト34は、タイヤ赤道線に対して外側交差ベルト33と同方向に傾き、例えば15〜30度の角度をつけてベルトコードが敷設されている。そして、本実施の形態では、ベルト層3のうち最もタイヤ幅方向幅の広いベルトが内側交差ベルト32であり、2番目に広いベルトが外側交差ベルト33とされている。
トレッド4は、ゴム材からなり、空気入りタイヤ1の外部に露出して、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。トレッド4には、タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝41と、この周方向主溝41により区画形成された少なくとも3本のリブ42とを有する。例えば、本実施の形態では、4本の周方向主溝41が形成され、これら周方向主溝41により5本のリブ42が区画形成されている。
トレッド4のタイヤ幅方向最外側(ショルダー域)に形成されたショルダーリブ421には、サイプ5が設けられている。サイプ5には、主サイプ51、副サイプ52および周方向サイプ53が含まれる。
主サイプ51は、ショルダーリブ421の表面、つまり走行時に路面と接触する踏面421aに設けられた1[mm]以下の溝幅の極細の切れ込み溝として形成されている。この主サイプ51は、タイヤ幅方向、もしくはタイヤ幅方向に対して所定角度をつけて延在し、かつタイヤ周方向に沿って複数配列されている。さらに、主サイプ51は、図2に示すように、延在した一端がショルダーリブ421のタイヤ幅方向外側端に開放し、他端がショルダーリブ421で閉塞する形態、もしくは図には明示しないが、延在した両端がショルダーリブ421で閉塞する形態や、両端がショルダーリブ421のタイヤ幅方向に貫通する形態で設けられている。
副サイプ52は、ショルダーリブ421の表面、つまり走行時に路面と接触する踏面421aに設けられた1[mm]以下の溝幅の極細の切れ込み溝として形成されている。この副サイプ52は、タイヤ幅方向、もしくはタイヤ幅方向に対して所定角度をつけて延在し、かつタイヤ周方向に沿って複数配列されている。さらに、副サイプ52は、延在した一端がショルダーリブ421のタイヤ幅方向外側端に開放し、他端がショルダーリブ421で閉塞する形態で設けられている。
周方向サイプ53は、ショルダーリブ421の表面、つまり走行時に路面と接触する踏面421aに設けられた1[mm]以下の溝幅の極細の切れ込み溝として形成されている。この周方向サイプ53は、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cからタイヤ幅方向に3.0[mm]以内の範囲でタイヤ幅方向中央Cに接近する位置であって、好ましくはタイヤ幅方向中央Cに一致する位置で、タイヤ周方向に連続して無端状に設けられている。
そして、サイプ5の配置は、以下のように規定されている。まず、図1に示す子午断面にて、タイヤ幅方向最外側の周方向主溝41の溝底41a位置からタイヤ幅方向外側に至り、ショルダーリブ421の踏面421aからの距離が等しいリブ底基準線Rで区画された領域をショルダーリブ421の断面積とする。次に、ショルダーリブ421の断面積をタイヤ周方向長さ(タイヤ周方向の単位長さ、もしくはタイヤ周方向全長さ)で積分することで、ショルダーリブ421の体積を求める。次に、ショルダーリブ421の体積を、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cを境にしてタイヤ幅方向内側の領域Rinと、タイヤ幅方向外側の領域Routとに分ける。次に、領域Rinにおけるショルダーリブ421の体積(サイプ5の体積を含むショルダーリブ421の体積)をVrinとする。次に、領域Rinにおけるサイプ5の深さ、幅、長さから得たサイプ5の体積(容積)をVsinとする。次に、領域Rinでのサイプ5の体積の占める割合αを、α=Vsin/Vrinとして求める。一方、領域Routにおけるショルダーリブ421の体積(サイプ5の体積を含むショルダーリブ421の体積)をVroutとする。次に、領域Routにおけるサイプ5の深さ、幅、長さから得たサイプ5の体積(容積)をVsoutとする。次に、領域Routでのサイプ5の体積の占める割合βを、β=Vsout/Vroutとして求める。そして、これら割合αおよびβの関係において、サイプ5の配置が、0≦1.5α≦β≦0.3(好ましくは、0≦1.5α≦β≦0.1)の範囲に設定されている。
さらに、サイプ5は、図1に示すように、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cから、前記領域Rin側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをaとし、前記領域Rout側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをbとして、2≦b/aの範囲に設定されている。なお、深さaと深さbとの間は、漸次相互に近づくように変化していることが好ましい。
ところで、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向内側の領域Rinの下方では、そのタイヤ径方向内側にベルト層3が延在しているが、タイヤ幅方向内側の領域Routの下方では、そのタイヤ径方向内側にベルト層3が一部延在していない。このため、各領域Rin,Routでショルダーリブ421をなすゴム材の動きが異なる。特に領域Routでは、タイヤ幅方向外側からの負荷の影響により、ゴム材の動きが大きく偏摩耗が生じ易い。そこで、上述した空気入りタイヤ1のように、ショルダーリブ421でのサイプ5の密度を規定すれば、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性を向上することが可能になる。しかも、サイプ5の密度を規定しているため、ショルダーリブ421の剛性が弱すぎることがなくサイプティアの発生を抑えることが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、領域Rinでの1つのサイプ5(主サイプ51)の長さ方向の断面積をSとし、領域Routでのサイプ5(主サイプ51)の長さ方向の断面積をTとして、1.5≦T/Sの範囲に設定されていることが好ましい。
かかる構成によれば、ショルダーリブ421でのサイプ5の密度をさらに規定したことにより、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性をさらに向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、ベルト層3のうち2番目にタイヤ幅方向幅の広い外側交差ベルト33のタイヤ幅方向端33aが、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cの位置に概ね一致することが好ましい。なお、概ね一致とは、図1に示すように、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cの位置に外側交差ベルト33のタイヤ幅方向端33aが一致している形態であり、さらに、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cから、前記領域Rin側に5[mm]以下離れた範囲、および前記領域Rout側に5[mm]以下離れた範囲、すなわち、ショルダーリブ421のタイヤ幅方向中央Cの位置を基準にして、タイヤ幅方向内側およびタイヤ幅方向外側に5[mm]以下の範囲に外側交差ベルト33のタイヤ幅方向端33aが配置されている形態を含む。
かかる構成によれば、上記ショルダーリブ421でのサイプ5の密度の規定に加え、ベルト層3における2番目にタイヤ幅方向幅の広い外側交差ベルト33のタイヤ幅方向端33aの位置を規定したことにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性をさらに向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、サイプ5(主サイプ51および副サイプ52)は、タイヤ周方向に投影したタイヤ幅方向長さL(図2参照)が異なる態様で複数設けられていてもよい。
かかる構成によれば、上記ショルダーリブ421でのサイプ5の密度をより細部にわたり規定でき、これにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性をさらに向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、前記領域Rout側にかかり設けられたサイプ5(主サイプ51および副サイプ52)の総数をNとし、タイヤ外周長さをPとして、0.05≦N/P≦0.25の範囲に設定されていることが好ましい。なお、タイヤ外周長さPとは、最もタイヤ径方向外側でのタイヤ周方向長さであり、通常はタイヤ赤道線の長さを言う。
かかる構成によれば、上記ショルダーリブ421でのサイプ5の密度をタイヤ周方向で規定したことにより、ゴム材のタイヤ周方向での動きが各領域Rin,Routに合わせて抑制されるので、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性をさらに向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤ1では、周方向サイプ53を設けたことにより、ゴム材の動きが各領域Rin,Routで分けて抑制されるので、ショルダーリブ421での耐偏摩耗性をさらに向上することが可能になる。
[実施例]
本実施の形態では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、耐偏摩耗性および耐サイプティア性に関する性能試験が行われた(図3参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ11R22.5の空気入りタイヤを、正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、正規荷重を加え、2−Dの試験車両のフロントのステア軸に装着して実施した。ここでいう正規リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、正規荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。
評価方法は、耐偏摩耗性の性能試験では、空気入りタイヤが装着された試験車両で舗装路を50,000km走行し、走行後にショルダーリブの踏面に発生した偏摩耗量([タイヤ幅方向での幅]×[深さ])を測定し、タイヤ周方向に1周分の合計量を指数化することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きいほど、耐偏摩耗性が優れていることを示している。耐サイプティア性の性能試験では、同様に、舗装路を50,000km走行後、ショルダーリブに発生したサイプティアの個数および大きさを指数化することにより行った。評価結果は、従来例の評価結果を100とする指数で示し、指数が大きい(サイプティアが少ない程)ほど、耐サイプティア性が優れていることを示している。
従来例の空気入りタイヤは、領域Rinでサイプの占める割合αと領域Routでサイプの占める割合βとの関係、サイプ面積比率T/S、サイプ深さ比率b/a、タイヤ外周長とサイプ個数の比率N/P、ショルダーリブのタイヤ幅方向中央に対する外側交差ベルト端の位置、サイプおよび外側交差ベルト端が全て適正化されていない。比較例1の空気入りタイヤは、ショルダーリブのタイヤ幅方向中央に対する外側交差ベルト端の位置が適正化されているが、サイプに関して適正化されていない。比較例2の空気入りタイヤは、割合αと割合βとの関係、およびサイプ面積比率T/Sが適正化されているが、サイプ深さ比率b/aおよびその他が適正化されていない。一方、実施例1の空気入りタイヤは、サイプが主サイプであって、割合αと割合βとの関係、サイプ面積比率T/S、およびサイプ深さ比率b/aが適正化されている。実施例2の空気入りタイヤは、サイプが主サイプであって、実施例1に加えてショルダーリブのタイヤ幅方向中央に対する外側交差ベルト端の位置が適正化されている。実施例3の空気入りタイヤは、サイプが主サイプおよび副サイプであって、他の全て適正化されている。実施例4の空気入りタイヤは、サイプが主サイプであって、他の全て適正化されている。実施例5の空気入りタイヤは、サイプが主サイプおよび周方向サイプであって、他の全て適正化されている。
図3の試験結果に示すように、実施例1〜実施例5の空気入りタイヤでは、それぞれ耐偏摩耗性が向上し、サイプティアの発生が抑制されていることが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、サイプティアの発生を抑制しつつ耐偏摩耗性を向上することに適している。
本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示す子午断面図である。 図1に示した空気入りタイヤのトレッドの一部展開平面図である。 本発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 カーカス
3 ベルト層
31 補強ベルト
32 内側交差ベルト
33 外側交差ベルト(2番目にタイヤ幅方向幅の広いベルト)
33a 外側交差ベルトのタイヤ幅方向端
34 保護ベルト
4 トレッド
41 周方向主溝
41a 溝底
42 リブ
421 ショルダーリブ
421a ショルダーリブの踏面
5 サイプ
51 主サイプ
52 副サイプ
53 周方向サイプ
C ショルダーリブのタイヤ幅方向中央
R リブ底基準線
E タイヤ赤道面
Rin ショルダーリブのタイヤ幅方向中央を境にタイヤ幅方向内側の領域
Rout ショルダーリブのタイヤ幅方向中央を境にタイヤ幅方向外側の領域
α Rinでのサイプの体積の占める割合
β Routでのサイプの体積の占める割合
a,b サイプの深さ
S,T サイプの断面積

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在する少なくとも2本の周方向主溝および該周方向主溝により区画された少なくとも3本のリブを有したトレッドを備え、タイヤ幅方向最外側のショルダーリブの踏面に複数のサイプが設けられた空気入りタイヤにおいて、
    ショルダーリブの体積を、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央を境にタイヤ幅方向内側の領域Rinとタイヤ幅方向外側の領域Routとに分け、前記領域Rinで前記サイプの体積の占める割合をαとし、前記領域Routで前記サイプの体積の占める割合をβとして、0≦1.5α≦β≦0.3の範囲に設定されていると共に、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央から、前記領域Rin側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをaとし、前記領域Rout側に5[mm]以上離れた位置での前記サイプの深さをbとして、2≦b/aの範囲に設定されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記領域Rinでの前記サイプの長さ方向の断面積をSとし、前記領域Routでの前記サイプの長さ方向の断面積をTとして、1.5≦T/Sの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッドの内部に配置された少なくとも3つのベルトからなるベルト層を備え、
    前記ベルト層のうち2番目にタイヤ幅方向幅の広いベルトのタイヤ幅方向端が、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央位置に概ね一致することを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプは、タイヤ周方向に投影したタイヤ幅方向長さが異なる態様で複数設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記領域Rout側にかかり設けられた前記サイプの総数をNとし、タイヤ外周長さをPとして、0.05≦N/P≦0.25の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイプは、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向中央に接近する位置でタイヤ周方向に連続する周方向サイプを含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の空気入りタイヤ。
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