JPH11180107A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH11180107A JPH11180107A JP9350342A JP35034297A JPH11180107A JP H11180107 A JPH11180107 A JP H11180107A JP 9350342 A JP9350342 A JP 9350342A JP 35034297 A JP35034297 A JP 35034297A JP H11180107 A JPH11180107 A JP H11180107A
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Abstract
副溝を有するパターンのトレッドを備えた空気入りタイ
ヤにおいて、トレッドのゴム組成物が、スチレン・ブタ
ジエン共重合体ゴムを10〜70重量%含有し、残部が
天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴムの混合物より
なるゴム成分100重量部に対して、シリカを5〜30
重量部と、カーボンブラックを、前記シリカより多い割
合(重量部)で、かつ前記シリカとの合計重量部で40
〜60重量部配合してなることを特徴とする。
Description
関し、特に、トラックやバス等の重荷重用空気入りタイ
ヤの寿命を向上させる技術に関する。
耗を防止するために、より広幅の主溝を有するセンター
リブとより狭幅の副溝(ディフェンスグルーブ)を有す
るショルダーリブを有するトレッドパターンを採用した
トレッドにおいて、副溝の位置や深さを特定の範囲にす
る技術がある(特公平6−4364号公報参照)。
うち副溝を形成した位置より外側が、犠牲的に偏摩耗す
ることにより、主溝周辺の偏摩耗を遅らせ、さらに、負
荷転動時の接地域で副溝の両側の壁が接触する溝幅とす
ることにより、副溝により分割されていたショルダーリ
ブが一体化し、横力による剪断力を分散して、副溝のエ
ッジ落ちを防止するというものである。しかし、この場
合、副溝は、タイヤの転動時、常に開閉運動を繰り返す
ことになるので、この部分のトレッドゴムは屈曲疲労が
促進される。通常の走行条件では問題ないので、実用上
は支障ないが、発熱耐久上、極度に厳しい条件での走行
では、トレッド部が高温となって、ゴムの破断強度が低
下することも影響して、副溝にクラックやティアが生じ
る可能性がある。そこで、この不都合を回避するため
に、副溝の深さや形状等について設計上の配慮が払われ
ている。このことは、換言すると、設計の自由度が制限
されて、副溝本来の性能が充分に生かされていないこと
になる。
ム自体を改良することにより、副溝の設計の自由度を高
めて、偏摩耗の防止効果を高め、結果として、空気入り
タイヤの寿命を向上させることを目的とする。
め、本発明の空気入りタイヤは以下の構成とする。 (1)センターリブに主溝、ショルダーリブに副溝を有
するパターンのトレッドを備えた空気入りタイヤにおい
て、トレッドのゴム組成物が、スチレン・ブタジエン共
重合体ゴム(SBR)を10〜70重量%含有し、残部
が天然ゴム(NR)単独か天然ゴムとブタジエンゴム
(BR)の混合物よりなるゴム成分100重量部に対し
て、シリカを5〜30重量部と、カーボンブラックを、
前記シリカより多い割合(重量部)で、かつ前記シリカ
との合計重量部で40〜60重量部配合してなることを
特徴とする。 (2)上記(1)の特徴に加え、副溝が、ショルダーリ
ブの幅の5〜40%の長さ分だけトレッド端からセンタ
ーリブよりの位置に形成されており、負荷転動時に接地
域で、対向した両側副溝壁が互いに接触するような溝幅
を有しているとすると好ましい。 (3)上記(1)または(2)の特徴に加え、シランカ
ップリング剤を、シリカ重量の1/15〜1/8の割合
で、さらに配合すると好ましい。 (4)上記(1)、(2)または(3)の特徴に加え、
シリカが、120〜240m2 /gの窒素吸着法比表面
積(N2 SA)および170〜250cc/100gの
ジブチルフタレート(DBP)吸油量の特性を有すると
好ましい。 (5)上記(1)、(2)、(3)または(4)の特徴
に加え、カーボンブラックが、70〜170m2 /gの
窒素吸着法比表面積(N2 SA)および100〜200
cc/100gのジブチルフタレート(DBP)吸油量
の特性を有するとすると好ましい。
発明の空気入りタイヤは、図1に示すように、センター
リブ1に主溝2、ショルダーリブ3に副溝4を有するパ
ターンのトレッド5を備えており、副溝4が、ショルダ
ーリブ3の幅Swの5〜40%の長さL分だけトレッド
端Eからセンターリブ1よりの位置に形成されており、
負荷転動時に接地域で、対向した両側副溝壁が互いに接
触するような溝幅Gwを有する構成である。これは、前
記の通り、ショルダーリブ3のうち副溝を形成した位置
より外側3aが、犠牲的に偏摩耗することにより、主溝
2周辺の偏摩耗を遅らせ、さらに、負荷転動時の接地域
で副溝4の両側の壁が接触することにより、副溝4によ
り分割されていたショルダーリブ3a,3bが一体化
し、横力による剪断力を分散して、副溝4のエッジ落ち
を防止するためである。なお、図中、Twはトレッド幅
を示す。
のゴム組成物は、SBRを10〜70重量%で、残部が
天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴムの混合物より
なるゴム成分を規定する。SBRを配合するのは、SB
Rが耐偏摩耗性に優れるからであり、特に、ポリマー鎖
の少なくとも一方の末端がスズ変性された溶液重合SB
Rが好ましく、これにより、SBR自体の発熱性を改良
して、低発熱性とすることができる。このSBRの配合
割合を10〜70重量%としたのは、これを配合した偏
摩耗の効果を得つつ、発熱を抑えるためであり、同様の
観点から、20〜70重量%が好ましい。また、ゴム成
分中、残部は天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴム
の混合物より構成するが、これは、天然ゴムの伸長結晶
性からくる耐破壊性、すなわち耐クラック、ティア性お
よび、場合によりブタジエンゴムの耐屈曲疲労性を付加
するためである。この観点から、天然ゴムは30〜80
重量%、ブタジエンゴムは40重量%以下が好ましい。
また、天然ゴムのうち一部あるいは全部をイソプレンゴ
ムで置換することも可能である。
部に対して、シリカを5〜30重量部配合する。これ
は、耐屈曲疲労性および低発熱性を高めつつ、多量配合
の際の分散不良による不都合を生じさせないためであ
る。この観点から、シリカのコロイダル特性は、120
〜240m2 /gの窒素吸着法比表面積(N2 SA)お
よび170〜250cc/100gのジブチルフタレー
ト吸収量(DBP)であることが好ましい。また、本発
明に好適に使用できるシリカとしては、例えば、商品
名:VN3SP(デグッサ社製)、商品名:ZEOZI
L55(コフラン社製)、商品名:トクシールSR(ト
クヤマ社製)等が挙げられる。
記シリカより多い割合(重量部)で、かつゴム成分10
0重量部に対して、前記シリカとの合計重量部で40〜
60重量部配合する。これは、カーボンブラックの配合
量をシリカの配合量より多くした理由は、カーボンブラ
ックの方が補強効果が高いからであり、カーボンブラッ
クの配合量を、ゴム100重量部に対して、前記シリカ
との合計重量部で40〜60重量部としたのは、耐摩耗
性を市場からの要求レベルで満足させつつ、多量配合の
際の分散不良による不都合を生じさせないためである。
同様の観点から、40〜55重量部が好ましく、カーボ
ンブラックのコロイダル特性は、70〜170m2 /g
の窒素吸着法比表面積(N2 SA)および100〜20
0cc/100gのジブチルフタレート(DBP)吸油
量であることが好ましい。また、本発明に好適に使用で
きるカーボンブラックとしては、N234(旭カーボン
社製の商品名:No.78、東海カーボン社製の商品
名:シースト7HM)、N220(旭カーボン社製の商
品名:No.100、東海カーボン社製の商品名:シー
スト600K)等が挙げられる。補強充填剤として、上
記のように、シリカを配合した場合には、同量のカーボ
ンブラックを配合した場合に比べて、耐屈曲疲労性で3
0%以上、低発熱性で10〜20%の効果が得られる。
ップリング剤を、シリカ重量の1/15〜1/8の割合
でさらに配合するが、これは、シリカの分散性を向上さ
せるためと、シリカを配合したことによる作業性の低下
や加硫阻害を防止するためである。同様の観点から、カ
ップリング剤としては、分子中に硫黄原子が平均して
2.5個連結したものが好ましい。この硫黄原子の連結
個数は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
法により得られるピーク面積から算出できる。本発明に
好適に使用できるシランカップリング剤としては、商品
名:ABC856(信越化学社製)等が挙げられる。
説明する。実験に使用したタイヤは、タイヤサイズ:1
1R22.5であり、トレッドパターンは、4本の主溝
を備え、副溝がショルダーリブの幅の30%の長さ分だ
けトレッド端からセンターリブよりの位置に形成された
ものであり、副溝の幅Gwは1.5mm、深さは12m
mである。内部構造は、1層のスチールラジアルカーカ
ス、4層のスチールベルト層を備えたものである。この
タイヤのトレッドゴムとして、表1および表2記載の配
合のゴム組成物を使用して、通常の条件で加硫し、下記
の測定方法により、ゴム組成物の物性およびタイヤ特性
を調べた。その結果を、実験番号1の従来例を100と
して指数表示した。各測定項目とも、数値が大きい程良
好であることを表す。
までの時間を調べた。試験条件は、室温下である。 低発熱性 室温にて、2%の歪み入力下で、52Hzにおけるta
nδを測定した。タイヤ特性(実地走行試験による) 耐偏摩耗性 5万km走行し、ショルダーリブとセンターリブとの間
に生じた段差を測定し、その最大値を求めた。 耐クラック・ティア性 良路を50000km走行したときのクラック・ティア
の発生した総長さを測定した。 耐摩耗性 良路を50000km走行したときの摩耗量を測定し
た。
ァイアストンケミカル社製、Sn変性溶液重合SBRの
商品名であり、「JSR♯1500」は、日本合成ゴム
株式会社製、乳化重合SBR(Sn変性なし)の商品名
である。また、シランカップリング剤は、信越化学社
製、商品名:ABC856である。これは、前記の方法
による測定の結果、分子中に、平均して、2.5個の連
結した硫黄原子部分があることが分かった。さらに、加
硫促進剤は、大内新興化学工業株式会社製の商品名:ノ
クセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジ
ルスルフェンアミド)である。
労性および低発熱性を改良することにより、ゴムの破壊
限界を向上させて、副溝部分のクラックおよびティアの
発生を抑制し、これにより、副溝の設計自由度を高め、
副溝本来の機能を充分に発揮させることを可能とし、結
果として、トラック・バス等の重荷重用空気入りタイヤ
の耐摩耗性のみならず、耐偏摩耗性を向上させて、タイ
ヤの寿命を延ばすことに成功した。
の一部展開図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 センターリブに主溝、ショルダーリブに
副溝を有するパターンのトレッドを備えた空気入りタイ
ヤにおいて、トレッドのゴム組成物が、 スチレン・ブタジエン共重合体ゴムを10〜70重量%
含有し、残部が天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴ
ムの混合物よりなるゴム成分100重量部に対して、 シリカを5〜30重量部と、 カーボンブラックを、前記シリカより多い割合(重量
部)で、かつ前記シリカとの合計重量部で40〜60重
量部配合してなることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 副溝が、ショルダーリブの幅の5〜40
%の長さ分だけトレッド端からセンターリブよりの位置
に形成されており、負荷転動時に接地域で、対向した両
側副溝壁が互いに接触するような溝幅を有していること
を特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 シランカップリング剤を、シリカ重量の
1/15〜1/8の割合で、さらに配合することを特徴
とする請求項1または2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 シリカが、120〜240m2 /gの窒
素吸着法比表面積(N2 SA)および170〜250c
c/100gのジブチルフタレート(DBP)吸油量の
特性を有することを特徴とする請求項1、2または3記
載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 カーボンブラックが、70〜170m2
/gの窒素吸着法比表面積(N2 SA)および100〜
200cc/100gのジブチルフタレート(DBP)
吸油量の特性を有することを特徴とする請求項1、2、
3または4記載の空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
JP35034297A JP3652867B2 (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 重荷重用空気入りタイヤ |
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JPH11180107A true JPH11180107A (ja) | 1999-07-06 |
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JP35034297A Expired - Fee Related JP3652867B2 (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 重荷重用空気入りタイヤ |
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JP (1) | JP3652867B2 (ja) |
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
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- 1997-12-19 JP JP35034297A patent/JP3652867B2/ja not_active Expired - Fee Related
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