JP2015149327A - 半導体装置、半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイシング時の半導体チップのチッピングやクラックの発生を低減可能な半導体装置、該半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】半導体装置100Wは、チップ領域100Eと、複数のチップ領域100Eの間に設けられたスクライブ領域100Sとを有し、スクライブ領域100Sに設けられた複数の検査用電極107と、チップ領域100Eとスクライブ領域100Sとを覆う絶縁膜103と、絶縁膜103の複数の検査用電極107と重なる部分に形成された第1の開口としての開口部103bと、開口部103bの縁部の少なくとも一部を覆う樹脂層108と、樹脂層108で覆われていない開口部103bの部分を埋めて、検査用電極107と接する導電層109−1と、を備えている。これによれば、絶縁膜103や樹脂層108によるダイシングブレード150の目詰まりが抑制され、チッピングやクラックの発生が低減される。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1には、チップ領域と、このチップ領域の周辺にモニタリング用の電極パッドが設けられたスクライブ領域とを有し、チップ領域には、電極パッドを用いた測定処理よりも前に第1の表面保護膜が設けられ、電極パッド上には、上記測定処理よりも後に第2の表面保護膜を設けた半導体チップが開示されている。
特許文献1によれば、電極パッドが第2の表面保護膜で覆われているので、スクライブ領域をダイシングにより切断する際に、電極パッドを構成する金属材料の切削屑が発生することを防止して、切削屑に起因する不良の発生を抑制できるとしている。
また、特許文献2には、複数の半導体チップ領域とスクライブ領域とを有し、スクライブ領域には、モニター素子と、モニター素子に電気的に接続する電極部と、該電極部を覆う絶縁膜とが設けられた半導体ウェハが開示されている。
特許文献2によれば、スクライブ領域をダイシングする際に、チッピングやクラックが発生し難い半導体ウェハを提供できるとしている。
特開2006−108593号公報 特開2008−124437号公報
上記特許文献1や特許文献2によれば、スクライブ領域をダイシングして半導体ウェハを切断する際に、切削屑の発生やチッピング、クラックの発生を抑制できるとしているが、ダイシングを繰り返しているうちに、第2の表面保護膜や絶縁膜によってダイシングブレードが目詰まりするおそれがある。ダイシングブレードに目詰まりが生ずると、半導体ウェハを効率的に切断できなくなるばかりか、ダイシング時に半導体ウェハに無理な力が働いてチッピングやクラックの発生を招くという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る半導体装置は、チップ領域と、複数の前記チップ領域の間に設けられたスクライブ領域とを有する半導体装置であって、前記スクライブ領域に設けられた複数の検査用電極と、前記チップ領域と前記スクライブ領域とを覆う絶縁膜と、前記絶縁膜の前記複数の検査用電極と重なる部分に形成された第1の開口と、前記第1の開口の全てを覆わずに、前記第1の開口の縁部の少なくとも一部を覆う樹脂層と、前記樹脂層で覆われていない前記第1の開口の部分を埋めて、前記検査用電極と接する導電層と、を備えることを特徴とする。
本適用例の構成によれば、複数の検査用電極を絶縁膜や樹脂層で完全に覆うことなく、検査用電極上に形成された第1の開口の部分に導電層を配置することで、複数の検査用電極のそれぞれが導電層で保護される。したがって、スクライブ領域をダイシングする際に、絶縁膜や樹脂層によりダイシンブレードが目詰まりすることを抑制することができる。ゆえに、ダイシングブレードの目詰まりに起因してチップ領域すなわち半導体チップにチッピングやクラックが発生することを低減可能な半導体装置を提供することができる。
上記適用例に記載の半導体装置において、前記樹脂層と前記導電層とは、前記スクライブ領域内に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、スクライブ領域の樹脂層及び導電層をダイシングすることに起因する応力の集中がチップ領域に及ぶことを避けることができる。
上記適用例に記載の半導体装置において、前記樹脂層は、前記第1の開口の内側に第2の開口を形成するように、前記第1の開口の縁部を覆って形成されていることが好ましい。
この構成によれば、ダイシング時に第1の開口において応力が集中しても絶縁膜にクラックなどが生ずることを抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置において、前記樹脂層は、前記複数の検査用電極ごとに独立して形成されていることが好ましい。
また、上記適用例に記載の半導体装置において、前記樹脂層は、前記第1の開口上において前記スクライブ領域のスクライブラインと交差すると共に、前記スクライブラインに沿った方向に間隔を置いて配置され、前記導電層は、前記間隔を埋めて配置されているとしてもよい。
これらの構成によれば、複数の検査用電極に亘って樹脂層を形成する場合に比べて、ダイシングブレードが樹脂層に接する割合を低減できるので、ダイシングブレードの目詰まりをさらに抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置において、前記導電層は、前記第1の開口の縁部において前記樹脂層と重なると共に、前記樹脂層が形成された領域から外側にはみ出ないように形成されていることが好ましい。
この構成によれば、導電層の形成領域の端部では、樹脂層と導電層とが重なっているので、ダイシング時に導電層の端部に応力が集中しても、応力が樹脂層で緩和されクラックなどが生ずることを抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置において、前記導電層に積層された無電解めっき層を有することが好ましい。
この構成によれば、複数の検査用電極のそれぞれが導電層と無電解めっき層とにより保護されるので、検査におけるプローブの接触による検査用電極の損傷を低減すると共に、プローブとの接触抵抗を低減して確実に半導体装置の検査を行うことができる。
また、検査用電極に直に無電解めっき層を積層する場合に比べて、検査用電極と無電解めっき層との間に導電層が介在しているので、無電解めっき層を形成する際に、検査用電極のエッチングや腐食、あるいは溶出や再付着といった不具合が防止される。
[適用例]本適用例に係る半導体装置の製造方法は、チップ領域と、複数の前記チップ領域の間に設けられたスクライブ領域とを有する半導体装置の製造方法であって、前記チップ領域に半導体素子を含む電気回路を形成する工程と、前記スクライブ領域に複数の検査用電極を形成する工程と、前記チップ領域と前記スクライブ領域とを覆う絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜の前記複数の検査用電極のそれぞれと重なる部分に第1の開口を形成する工程と、前記第1の開口の全てを覆わずに、前記第1の開口の縁部の少なくとも一部を覆う樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層で覆われていない前記第1の開口の部分を埋めて、前記検査用電極と接する導電層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本適用例の方法によれば、複数の検査用電極を絶縁膜や樹脂層で完全に覆うことなく、検査用電極上に形成された第1の開口の部分に導電層を形成することで、複数の検査用電極のそれぞれが導電層で保護される。したがって、スクライブ領域をダイシングする際に、絶縁膜や樹脂層によりダイシンブレードが目詰まりすることを抑制することができる。ゆえに、ダイシングブレードの目詰まりに起因してチップ領域すなわち半導体チップにチッピングやクラックが発生することを低減可能な半導体装置の製造方法を提供することができる。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記チップ領域内に前記電気回路を保護する保護層を形成する工程と、前記保護層上に前記電気回路に電気的に接続する配線パターンを形成する工程と、を有し、前記保護層を形成する工程は、前記スクライブ領域内に前記樹脂層を形成する工程を含み、前記配線パターンを形成する工程は、前記スクライブ領域内に前記導電層を形成する工程を含むことが好ましい。
この方法によれば、チップ領域内の配線パターンの下層に、実装などに起因する応力を緩和する保護層を形成する工程で、スクライブ領域内の導電層にダイシング時に加わる応力を緩和する樹脂層が形成される。これにより、ダイシング時の応力がチップ領域に及ぶことを避けることができる。つまり、実装時にも不具合が生じ難く、且つダイシング時のチッピングやクラックの発生を抑制して、歩留まり良く半導体装置を製造可能な半導体装置の製造方法を提供できる。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1の開口の内側に第2の開口を形成するように、前記第1の開口の縁部を覆って前記樹脂層を形成することが好ましい。
この方法によれば、ダイシング時に第1の開口において応力が集中しても絶縁膜にクラックなどが生ずることを抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記複数の検査用電極ごとに独立して前記樹脂層を形成することが好ましい。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1の開口上において前記スクライブ領域のスクライブラインと交差すると共に、前記スクライブラインに沿った方向に間隔を置いて前記樹脂層を形成し、前記間隔を埋めて前記導電層を形成するとしてもよい。
これらの方法によれば、複数の検査用電極に亘って樹脂層を形成する場合に比べて、ダイシングブレードが樹脂層に接する割合を低減できるので、ダイシングブレードの目詰まりをさらに抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1の開口の縁部において前記樹脂層と重なると共に、前記樹脂層が形成された領域から外側にはみ出ないように前記導電層を形成することが好ましい。
この方法によれば、導電層の形成領域の端部では、樹脂層と導電層とが重なって形成されるので、ダイシング時に導電層の端部に応力が集中しても、応力が樹脂層で緩和されクラックなどが生ずることを抑制できる。
上記適用例に記載の半導体装置の製造方法において、前記導電層に無電解めっきを施す工程を有することが好ましい。
この方法によれば、複数の検査用電極のそれぞれが導電層と無電解めっき層とにより保護されるので、検査時にプローブの接触で検査用電極が損傷することを低減可能であると共に、プローブとの接触抵抗を低減して確実に半導体装置を検査することができる。
また、検査用電極に直に無電解めっきを施す場合に比べて、検査用電極と無電解めっき層との間に導電層が介在しているので、無電解めっきを施す際に、検査用電極のエッチングや腐食、あるいは溶出や再付着といった不具合の発生を防止できる。つまり、半導体装置を歩留まり良く製造することができる。
半導体チップの構成を示す概略平面図。 半導体装置の概略平面図。 半導体装置におけるチップ領域とスクライブ領域とを示す拡大平面図。 スクライブ領域における検査用電極パッドを示す拡大平面図。 図4のA−A‘線で切った半導体装置の要部構造を示す概略断面図。 半導体装置の製造方法を示すフローチャート。 (a)〜(d)は半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 (e)〜(h)は半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 (i)〜(k)は半導体装置の製造方法を示す概略断面図。 (a)は変形例の検査用パッドの構成を示す概略平面図、(b)は(a)のスクライブラインに沿った概略断面図。 他の変形例の検査用パッドの構成を示す概略平面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
<半導体チップ>
まず、本発明の半導体装置に含まれる半導体チップの構成例について、図1を参照して説明する。図1は半導体チップの構成を示す概略平面図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体チップ100は、主面101aに半導体素子を含む電気回路が形成されたチップ本体101と、主面101a側に設けられた、複数(6個)の接続用パッド105A〜105Fと、を有している。
チップ本体101は、例えば厚みが300μm〜750μmのシリコンなどの半導体基板からなり、一辺の長さが例えば数mmから十mm程度の四角形(長方形)である。以降、チップ本体101の短辺に沿った方向をX方向、長辺に沿った方向をY方向として説明する。また、チップ本体101の主面101a側から見ることを平面視と言う。
接続用パッド105A〜105Fは、平面視で例えば1辺の長さが200μm〜250μmの四角形であって、主面101aに形成された電気回路に繋がる電極102に接続されており、該電気回路と外部回路との電気的な接続を図る接続部である。主面101aにおいて、3つの接続用パッド105A,105B,105Cと、3つの接続用パッド105D,105E,105FとがそれぞれY方向に略等間隔で配置されている。また、3つの接続用パッド105A,105B,105Cと、3つの接続用パッド105D,105E,105Fとは、X方向において略等間隔で互いに対向するように配置されている。複数(6個)の接続用パッド105A〜105Fを総称して接続用パッド105と呼ぶ。
接続用パッド105を除く主面101aを覆って、オーバーコート層106が形成されている。言い換えれば、主面101aを覆うオーバーコート層106には、接続用パッド105を露出させる開口部106aが形成されている。オーバーコート層106は、主面101aにキズなどの機械的な損傷が発生したり、水分などが浸入したりして電気的な性能が損なわれることを防止するための保護層である。オーバーコート層106は、チップ本体101の外縁部分を除いて主面101aを覆うように形成されている。以降、説明の都合上、オーバーコート層106をOC層106と表記する。
半導体チップ100における各構成の形成方法については後述するが、主面101aにおける接続用パッド105の数、あるいは形状や配置は、これに限定されるものではない。
<半導体装置>
次に、本実施形態の半導体装置について、図2〜図5を参照して説明する。図2は半導体装置の概略平面図、図3は半導体装置におけるチップ領域とスクライブ領域とを示す拡大平面図、図4はスクライブ領域における検査用電極パッドを示す拡大平面図、図5は図4のA−A‘線で切った半導体装置の要部構造を示す概略断面図である。
図2に示すように、本実施形態の半導体装置100Wは、ウェハ状の半導体基板に前述した半導体チップ100が複数レイアウトされたものである。半導体チップ100は、ウェハ状の半導体基板の外周の一部を切り欠いたオリフラを基準として、X方向とY方向とにマトリックス状に配置されている。半導体チップ100は、X方向とY方向とに延びるスクライブラインSLに沿って半導体装置100Wをダイシングすることにより、半導体装置100Wから取り出される。
図3に示すように、半導体装置100Wは、半導体チップ100が形成されるチップ領域100Eと、X方向とY方向とにおいてチップ領域Eを囲むスクライブ領域100Sを有している。X方向とY方向とに延在するスクライブ領域100Sには、スクライブラインSL上に複数の検査用パッド110が配置されている。複数の検査用パッド110は、チップ領域100Eの半導体チップ100に形成された電気回路の動作あるいは電気特性をウェハ段階において検査するために設けられている。
例えば、図4に示すように、検査用パッド110の1つは、接続用パッド105(105F)が繋がる電極102の近傍におけるスクライブ領域100Sに配置されている。当該検査用パッド110は、半導体装置100Wにおいて電極102と同層に形成された検査用電極107を有している。検査用電極107は平面視で例えば正方形である。電極102と検査用電極107とが形成された主面101a(ここでは、チップ領域100Eとスクライブ領域100Sとを含む面を指す)は、絶縁膜103によって覆われている。絶縁膜103の電極102と重なる部分には開口部103aが形成され、検査用電極107と重なる部分には開口部103bが形成されている。開口部103bが本発明の第1の開口に相当するものである。また、チップ領域100Eを覆う絶縁膜103には、スクライブ領域100Sに沿って溝103cが形成されている。
検査用パッド110は、上記検査用電極107と、開口部103bの縁部と重なって設けられた樹脂層108と、開口部103b内の検査用電極107と接するように設けられた導電部109とを有している。なお、樹脂層108は複数の検査用電極107ごとに独立して設けられている。
また、検査用パッド110は、スクライブ領域100Sをダイシングする際に検査用パッド110に加わる切削応力によって、開口部103bの角部から絶縁膜103にクラックが生ずることを避けるために、開口部103bの角部及び導電部109の角部を円弧状に形成することが好ましい。
次に、図5を参照して半導体装置100Wの構造について詳しく説明する。なお、図5では、半導体基板に形成される半導体素子を含む電気回路などの構成については図示を省略する。
図5に示すように、半導体基板101Wの主面101aには、チップ領域100Eにおいて電極102が形成され、スクライブ領域100Sにおいて検査用電極107が形成されている。これらの電極102,107は、例えば低抵抗配線材料であるAl(アルミニウム)やAlを含む合金を用いて形成される。これらの電極102,107の厚みは例えば0.5μmである。
前述したように、電極102と検査用電極107とが形成された主面101aを覆って絶縁膜103が形成される。絶縁膜103の電極102と重なる部分には開口部103aが形成され、同じく検査用電極107と重なる部分には開口部103bが形成される。また、電極102と検査用電極107との間の絶縁膜103に溝103cが形成される。電極102と検査用電極107との間に溝103cを形成することで、スクライブ領域100Sをダイシングする際に、スクライブ領域100Sを覆う絶縁膜103にクラックが生じても、当該クラックがチップ領域100Eに及ばなくなる。
絶縁膜103は、例えば酸化シリコンなどの無機絶縁材料からなり、その厚みは例えば0.1μm〜1.5μmである。
チップ領域100Eにおいて、絶縁膜103を覆うと共に、電極102と重なる部分に開口部104aを構成するように保護層104が形成される。保護層104は、例えばポリイミド樹脂などの有機絶縁材料からなり、その厚みは例えば5μm〜15μmである。
保護層104の開口部104aにおいて電極102と接するように、保護層104上に例えばCu(銅)などの配線材料を用いて配線パターン105−1が形成される。配線パターン105−1の厚みは例えば5μm〜13μmである。そして、チップ領域100Eを覆うOC層106が形成される。OC層106は、例えばポリイミド樹脂などの有機絶縁材料からなり、その厚みは例えば5μm〜13μmである。OC層106には、配線パターン105−1の一部と重なる部分に開口部106aが形成される。開口部106a内に露出した配線パターン105−1に無電解めっきが施され、第1の無電解めっき層105−2と、第2の無電解めっき層105−3とが積層される。接続用パッド105(105F)は、配線パターン105−1の一部と、配線パターン105−1の一部に積層された第1の無電解めっき層105−2及び第2の無電解めっき層105−3を含むものである。
本実施形態では、後に、接続用パッド105(105F)にAu(金)のスタッドバンプ122を設け、スタッドバンプ122にAu(金)のボンディングワイヤー121をボンディングすることで、半導体チップ100と外部電気回路との接続を図っている。したがって、接続用パッド105(105F)の表層である第2の無電解めっき層105−3は、スタッドバンプ122との接合を考慮してAu(金)の無電解めっきによって形成される。第2の無電解めっき層105−3の厚みはおよそ0.02μm(20nm)以下である。
接続用パッド105(105F)の下層には、前述したように保護層104が設けられている。保護層104は、有機絶縁材料を用いて形成され、厚みが5μm以上の厚膜であるため、スタッドバンプ形成時やワイヤーボンディング時に接続用パッド105(105F)に加わる応力を緩和する応力緩和層として機能する。
なお、半導体チップ100と外部電気回路との電気的な接続は、ワイヤーボンディングによる方法に限定されず、接続用パッド105に例えば半田バンプを形成して、リフローなどにより外部電気回路が形成された基板に半導体チップ100を平面実装する方法を採用してもよい。
接続用パッド105の第1の無電解めっき層105−2は、配線パターン105−1と第2の無電解めっき層105−3との接合を図るための下地処理層であって、例えばNi(ニッケル)の無電解めっきとPd(パラジウム)の無電解めっきとを施すことによって形成される。Niで構成される部分の厚みは0.5μm〜3.0μmであり、Pdで構成される部分の厚みは0.05μm(50nm)以下である。つまり、第1の無電解めっき層105−2と第2の無電解めっき層105−3とからなる無電解めっき層は、Ni/Pd/Auがこの順に積層されたものである。Ni層とAu層との間にPd層を挟むことで、ワイヤーボンディングやリフローなど実装工程で、NiがAu層に熱拡散してAu層の表面に析出し酸化物となって、接合が不安定となることを防止することができる。つまり、接続用パッド105と外部電気回路との電気的な接続を確実に実施できる。
スクライブ領域100Sにおいて、絶縁膜103の開口部103bの縁部と重なる位置に樹脂層108が形成される。これにより、第1の開口である開口部103bの内側に第2の開口としての開口部108aが形成される。樹脂層108は、チップ領域100Eの保護層104と同じ有機絶縁材料を用いて形成される。樹脂層108の厚みは保護層104の厚みと同じである。
樹脂層108の開口部108aにおいて露出する検査用電極107と接すると共に、樹脂層108と重なるように導電層109−1が形成される。導電層109−1は、チップ領域100Eの配線パターン105−1と同じ配線材料を用いて形成される。導電層109−1の厚みは配線パターン105−1の厚みと同じである。
導電層109−1の表面を覆う第3の無電解めっき層109−2が形成され、さらに第3の無電解めっき層109−2を覆う第4の無電解めっき層109−3が形成される。つまり、導電層109−1と、第3の無電解めっき層109−2と、第4の無電解めっき層109−3とにより、検査用パッド110の導電部109が構成されている。
第3の無電解めっき層109−2は、チップ領域100Eの第1の無電解めっき層105−2と同じ無電解めっきにより形成され、第4の無電解めっき層109−3は、同じくチップ領域100Eの第2の無電解めっき層105−3と同じ無電解めっきにより形成されている。したがって、第3の無電解めっき層109−2と第4の無電解めっき層109−3とからなる無電解めっき層は、Ni/Pd/Auがこの順に積層されたものである。
導電層109−1と、第3の無電解めっき層109−2と、第4の無電解めっき層109−3とにより構成される導電部109は、絶縁膜103の開口部103bの縁部において樹脂層108と重なると共に、樹脂層108が形成された領域から外側にはみ出ないように形成される。このような導電部109と、樹脂層108と、検査用電極107とを含む検査用パッド110は、前述したようにスクライブ領域100S内においてスクライブラインSL上に形成され、その大きさは、ダイシングブレード150の厚みよりも小さく、例えば1辺の長さが50μm〜80μmの四角形(正方形)である。
<半導体装置の製造方法>
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について、図6〜図9を参照して説明する。図6は半導体装置の製造方法を示すフローチャート、図7(a)〜(d)、及び図8(e)〜(h)、並びに図9(i)〜(k)は半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。なお、図7〜図9は、図4のA−A‘線で切った概略断面図、つまり図5に相当する概略断面図である。
本実施形態の半導体装置100Wの製造方法は、電気回路形成工程(ステップS1)と、絶縁膜形成工程(ステップS2)と、樹脂層形成工程(ステップS3)と、導電層形成工程(ステップS4)と、オーバーコート(OC)層形成工程(ステップS5)と、前処理工程(ステップS6)と、無電解めっき層形成工程(ステップS7)と、検査工程(ステップS8)と、ダイシング工程(ステップS9)とを備えている。
なお、ステップS1の電気回路形成工程は、チップ領域100E(半導体チップ100)に半導体素子を含む電気回路を形成するものであって、公知の方法を採用することができるので、ステップS2の絶縁膜形成工程から順に説明する。また、半導体装置100Wの製造方法は、ステップS7の無電解めっき層形成工程まで、あるいはステップS8の検査工程までとしてもよい。言い換えれば、検査工程(ステップS8)やダイシング工程(ステップS9)を含まなくてもよい。
図6のステップS2では、図7(a)に示すように、電極102や検査用電極107が形成された半導体基板101Wの主面101aを覆って絶縁膜103を形成する。絶縁膜103の形成方法としては、例えば酸化シリコンをスパッタ法やCVD法で形成する方法が挙げられる。絶縁膜103の厚みは、電極102や検査用電極107を確実に覆うことができる程度でよく、前述したように、0.1μm〜1.5μmである。そして、絶縁膜103の残す部分をレジストで覆い、レジストで覆われていない絶縁膜103の部分をウェットエッチングまたはドライエッチングする。これにより、図7(b)に示すように、電極102と重なる絶縁膜103の部分に開口部103aを形成し、検査用電極107と重なる絶縁膜103の部分に開口部103bを形成する。また、電極102と検査用電極107との間の絶縁膜103の部分に溝103cを形成する。なお、溝103cは、図4に示したように、スクライブ領域100Sに沿って、チップ領域100Eの外縁側に形成される。そして、ステップS3へ進む。
図6のステップS3では、図7(c)に示すように、絶縁膜103が形成された主面101aを覆う感光性樹脂層104Lを形成する。感光性樹脂層104Lの形成方法は、例えば感光性のポリイミド樹脂を含む溶液をスピンコート法により塗布して乾燥・固化する方法が挙げられる。感光性樹脂層104Lの厚みは5μm〜15μmである。このように形成された感光性樹脂層104Lを露光・現像することにより、図7(d)に示すように、電極102と重なる感光性樹脂層104Lの部分に開口部104aを有する保護層104を形成する。また同時に、検査用電極107と重なる感光性樹脂層104Lの部分に開口部108aを有する樹脂層108を形成する。樹脂層108は絶縁膜103の開口部103bの内側の端部を覆って形成される。そして、ステップS4へ進む。
図6のステップS4では、図8(e)に示すように、保護層104や樹脂層108が形成された主面101aを覆う導電膜105Lを形成する。導電膜105Lの形成方法としては、まず、例えば、スパッタ法によりTiW(チタン・タングステン)とCu(銅)とを連続して成膜する。そして、成膜されたTiW/Cu膜を電極として電解めっき法によりCu(銅)をさらに成膜する。このようにすれば、厚みが5μm〜13μmと比較的に厚い導電膜105Lを容易に成膜することができる。
次に、導電膜105Lの残す部分をレジストで覆い、レジストで覆われていない導電膜105Lの部分をウェットエッチングまたはドライエッチングする。これにより導電膜105Lをパターニングして、図8(f)に示すように、開口部104aにおいて電極102に接する配線パターン105−1を形成する。また同時に、開口部108aにおいて検査用電極107に接する導電層109−1を形成する。例えば、Cu膜は塩化第二鉄溶液を用いてエッチングすることができ、TiW膜は過酸化水素溶液を用いてエッチングすることができる。そして、ステップS5へ進む。
図6のステップS5では、図8(g)に示すように、配線パターン105−1や導電層109−1が形成された主面101aを覆う感光性樹脂層106Lを形成する。感光性樹脂層106Lの形成方法は、例えば感光性のポリイミド樹脂を含む溶液をスピンコート法により塗布して乾燥・固化する方法が挙げられる。感光性樹脂層106Lの厚みは5μm〜13μmである。このように形成された感光性樹脂層106Lを露光・現像することにより、図8(h)に示すように、配線パターン105−1の一部と重なる感光性樹脂層106Lの部分に開口部106aを有するOC層106を形成する。なお、OC層106は、チップ領域100Eの外周部分を除いた領域に亘って形成する。そして、ステップS6へ進む。
図6のステップS6では、次のステップS7における無電解めっきの前処理を実施する。具体的には、ステップS7において選択的にNiの無電解めっき層を形成可能とするために、Cuからなる配線パターン105−1の露出部分と、同じくCuからなる導電層109−1の露出部分とに触媒としてのPd(パラジウム)を析出させる。より具体的には、Pdイオンを含む溶液に半導体基板101Wを浸漬する。CuとPdのイオン化傾向の違いから、露出した部分のCuが溶解してPdと置き換わる。Pdの析出が完了したら半導体基板101Wの表面を純水により洗浄して前処理液を除去する。そして、ステップS7へ進む。
図6のステップS7では、まず、還元剤としての次亜リン酸塩を含むNiの無電解めっき液に半導体基板101Wを浸漬する。これにより、ステップS6で析出させたPdが触媒として機能して、還元剤である次亜リン酸イオン([H2PO2-)の脱水反応が起こり、原子状水素Hと、メタ亜リン酸イオン(PO2 -)となる。原子状水素Hの一部は直接結合して水素ガスになり、一部はNiイオンの還元剤となりNiを析出させる。また、原子状水素Hの一部は次亜リン酸イオン([H2PO2-)を還元してP(リン)となり、Niと合金をつくる。つまり、Niの無電解めっき層にはP(リン)が含まれる。
次に、Pdの無電解めっき液に半導体基板101Wを浸漬して、Niの無電解めっき層の表面に自己還元方式によりPdの無電解めっき層を形成する。つまり、図9(i)に示すように、開口部106aに露出した配線パターン105−1の一部にNi/Pdからなる第1の無電解めっき層105−2を形成する。同時に、導電層109−1の表面にNi/Pdからなる第3の無電解めっき層109−2を形成する。
次に、Auの無電解めっき液に半導体基板101Wを浸漬して、図9(j)に示すように、Ni/Pdからなる第1の無電解めっき層105−2の表面に、置換方式によりAuからなる第2の無電解めっき層105−3を形成する。同時に、Ni/Pdからなる第3の無電解めっき層109−2の表面に、同じく置換方式によりAuからなる第4の無電解めっき層109−3を形成する。これにより、配線パターン105−1の一部と、第1の無電解めっき層105−2と、第2の無電解めっき層105−3とを含む接続用パッド105が形成される。また、検査用電極107(Al)と、樹脂層108と、導電部109(導電層109−1(TiW/Cu)/第3の無電解めっき層109−2(Ni/Pd)/第4の無電解めっき層109−3(Au))とを含む検査用パッド110が形成される。そして、ステップS8へ進む。
図6のステップS8では、チップ領域100Eに形成された電気回路の検査を行う。該電気回路の検査は、複数の検査用パッド110のそれぞれにプローブを接触させ、電気信号を該電気回路に入力する一方で、該電気回路からの出力信号を検出する。これにより、該電気回路に含まれる半導体素子が正常に動作しているかどうか、あるいは所望の電気特性が得られるかを検査する。そして、ステップS9へ進む。
図6のステップS9では、図9(k)に示すように、スクライブラインSLに沿ってスクライブ領域100Sをダイシングして、半導体基板101Wを切断する。ダイシングブレード150は、検査用パッド110が形成されたスクライブ領域100Sを回転しながら切削して行く。Alからなる検査用電極107は、樹脂層108と、導電部109とにより保護されているので、ダイシングによる検査用電極107の切削屑の飛散が抑制される。
樹脂層108は検査用電極107の縁部を保護するように検査用電極107ごとに形成されているので、複数の検査用電極107に亘って樹脂層108を形成する場合に比べて、ダイシング時にダイシングブレード150が樹脂層108と接触する割合が少なくなる。したがって、樹脂層108に起因するダイシングブレード150の目詰まりが抑制される。
また、導電部109は、樹脂層108が形成された領域から外側にはみ出ないように形成されているので、ダイシングブレード150によって導電部109が切削される際の応力が樹脂層108によって緩和される。
上記実施形態の半導体装置100Wとその製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)半導体装置100Wのスクライブ領域100Sに設けられた複数の検査用パッド110のそれぞれは、主面101aに形成された検査用電極107と、検査用電極107の縁部に重なって形成された樹脂層108と、樹脂層108で覆われていない検査用電極107の部分に接して形成された導電部109と、を有している。これにより検査用電極107は、樹脂層108と導電部109とにより保護されているので、ダイシングによる検査用電極107の切削屑の飛散と、樹脂層108によるダイシングブレード150の目詰まりとが抑制される。したがって、ダイシングに係る不良が低減され、歩留まり良くダイシングを行うことができる。とりわけ、ダイシングブレード150の目詰まりに起因するチッピングやクラックの発生を低減できる。
(2)導電部109は、Alからなる検査用電極107に接して形成されたTiW/Cuからなる導電層109−1と、導電層109−1に無電解めっきを施すことによって積層されたNi/Pdからなる第3の無電解めっき層109−2及びAuからなる第4の無電解めっき層109−3とにより構成されている。したがって、検査工程におけるプローブの接触で検査用電極107が損傷し難く、且つ接触抵抗が低減されるので、確実に検査を行うことができる。
(3)導電層109−1は、チップ領域100E内の保護層104上に配線パターン105−1を形成する工程で同時に形成される。また、スクライブ領域100S内の樹脂層108が形成された領域から外側にはみ出ないように形成されるので、ダイシングブレード150によって導電部109が切削される際の応力が樹脂層108によって緩和され、導電部109の端部に応力が集中してクラックなどが生ずることを低減できる。
加えて、上記効果で説明したように、ダイシング時に導電部109に加わる応力が樹脂層108で緩和されるため、Niの無電解めっきにおける膜厚の制御を気にせずに、配線パターン105−1にNiの無電解めっきを施す工程で同時に導電層109−1にNiの無電解めっきを施すことができる。言い換えれば、導電層109−1にNiの無電解めっきを施す工程を専用に設ける必要がないので、高い生産性を実現できる。
また、検査用電極107に直に第3の無電解めっき層109−2を積層する場合に比べて、検査用電極107と第3の無電解めっき層109−2との間に導電層109−1が介在しているので、第3の無電解めっき層109−2を形成する際に、検査用電極107のエッチングや腐食、あるいは溶出や再付着といった不具合が防止される。つまり、半導体装置100Wを歩留まり良く製造することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う半導体装置および該半導体装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)検査用パッド110における樹脂層108及び導電部109の形成の仕方は、これに限定されない。図10(a)は変形例の検査用パッドの構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のスクライブラインに沿った概略断面図である。なお、上記実施形態と同じ構成には、同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図10(a)及び(b)に示すように、変形例の検査用パッド110Bは、半導体基板101W上に形成された検査用電極107と、検査用電極107の縁部を覆って形成され、検査用電極107上に第1の開口を構成する絶縁膜103と、該第1の開口をスクライブラインSLに沿った方向に複数(3つ)の領域に分割するように形成された樹脂層108と、分割されたそれぞれの領域を埋めて形成された複数(3つ)の導電部109A,109B,109Cと、を有する。導電部109A,109B,109Cのそれぞれは、導電層109−1と、導電層109−1に無電解めっきを施して積層された無電解めっき層109−2,109−3とを含む。また、導電部109A,109B,109Cのそれぞれは、スクライブラインSLと交差する方向に延在している。したがって、検査用パッド110BをスクライブラインSLに沿ってダイシングする際に、上記実施形態の面一に形成された導電部109に比べて、ダイシングブレードが接触する割合が低下する。ゆえに、検査用パッド110Bに加わる切削応力をより分散させることができるので、チッピングやクラックの発生をより効果的に抑制できる。
また、図11に示した変形例の検査用パッド110Cのように、該第1の開口上においてスクライブラインSLと交差すると共に、スクライブラインSLに沿った方向に間隔を置いて樹脂層108を配置する形態としてもよい。これによれば、ダイシングブレードが樹脂層108に接触する割合が上記実施形態の検査用パッド110や上記変形例の検査用パッド110Bに比べてさらに低下する。したがって、樹脂層108によるダイシングブレードの目詰まりをさらに抑制できる。
(変形例2)検査用パッド110におけるAl(アルミニウム)からなる検査用電極107を保護する構造は、導電層109−1にさらに無電解めっき層を重ねることに限定されない。例えば、導電層109−1に無電解めっきを施さなくてもよい。これによれば、無電解めっき層を形成する場合に比べて、スクライブ領域100Sを容易にダイシングすることができる。
100…半導体チップ、100E…チップ領域、100S…スクライブ領域、100W…半導体装置、101…チップ本体、101W…半導体基板、102…電極、103…絶縁膜、103b…第1の開口としての開口部、104…保護層、105…接続用パッド、105−1…配線パターン、106…オーバーコート(OC)層、107…検査用電極、108…樹脂層、108a…第2の開口としての開口部、109…導電部、109−1…導電層、109−2,109−3…無電解めっき層、110…検査用パッド、SL…スクライブライン。

Claims (14)

  1. チップ領域と、複数の前記チップ領域の間に設けられたスクライブ領域とを有する半導体装置であって、
    前記スクライブ領域に設けられた複数の検査用電極と、
    前記チップ領域と前記スクライブ領域とを覆う絶縁膜と、
    前記絶縁膜の前記複数の検査用電極と重なる部分に形成された第1の開口と、
    前記第1の開口の全てを覆わずに、前記第1の開口の縁部の少なくとも一部を覆う樹脂層と、
    前記樹脂層で覆われていない前記第1の開口の部分を埋めて、前記検査用電極と接する導電層と、を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記樹脂層と前記導電層とは、前記スクライブ領域内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記樹脂層は、前記第1の開口の内側に第2の開口を形成するように、前記第1の開口の縁部を覆って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記樹脂層は、前記複数の検査用電極ごとに独立して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記樹脂層は、前記第1の開口上において前記スクライブ領域のスクライブラインと交差すると共に、前記スクライブラインに沿った方向に間隔を置いて配置され、
    前記導電層は、前記間隔を埋めて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  6. 前記導電層は、前記第1の開口の縁部において前記樹脂層と重なると共に、前記樹脂層が形成された領域から外側にはみ出ないように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記導電層に積層された無電解めっき層を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. チップ領域と、複数の前記チップ領域の間に設けられたスクライブ領域とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記チップ領域に半導体素子を含む電気回路を形成する工程と、
    前記スクライブ領域に複数の検査用電極を形成する工程と、
    前記チップ領域と前記スクライブ領域とを覆う絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜の前記複数の検査用電極のそれぞれと重なる部分に第1の開口を形成する工程と、
    前記第1の開口の全てを覆わずに、前記第1の開口の縁部の少なくとも一部を覆う樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層で覆われていない前記第1の開口の部分を埋めて、前記検査用電極と接する導電層を形成する工程と、を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記チップ領域内に前記電気回路を保護する保護層を形成する工程と、
    前記保護層上に前記電気回路に電気的に接続する配線パターンを形成する工程と、を有し、
    前記保護層を形成する工程は、前記スクライブ領域内に前記樹脂層を形成する工程を含み、
    前記配線パターンを形成する工程は、前記スクライブ領域内に前記導電層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第1の開口の内側に第2の開口を形成するように、前記第1の開口の縁部を覆って前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記複数の検査用電極ごとに独立して前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第1の開口上において前記スクライブ領域のスクライブラインと交差すると共に、前記スクライブラインに沿った方向に間隔を置いて前記樹脂層を形成し、
    前記間隔を埋めて前記導電層を形成することを特徴とする請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記第1の開口の縁部において前記樹脂層と重なると共に、前記樹脂層が形成された領域から外側にはみ出ないように前記導電層を形成することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記導電層に無電解めっきを施す工程を有することを特徴とする請求項8乃至13のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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