JP2015149126A - 異方性導電フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】単層で配列された導電粒子を有する多層構造の異方性導電フィルムにおいて、良好な接続信頼性、良好な絶縁性、及び良好な導電粒子捕捉率を実現する。【解決手段】異方性導電フィルム1は、順次積層した、第1絶縁性樹脂層2、第2絶縁性樹脂層3及び第3絶縁性樹脂層4を有する。第1絶縁性樹脂層2は光ラジカル重合樹脂で形成され、第2絶縁性樹脂層3及び第3絶縁性樹脂層4が、それぞれ熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、第1絶縁性樹脂層2の第2絶縁性樹脂層3側表面に、異方性導電接続用の導電粒子10が単層で配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、異方性導電フィルム及びその製造方法に関する。
ICチップなどの電子部品の実装に異方性導電フィルムは広く使用されており、近年では、高実装密度への適用の観点から、接続信頼性や絶縁性の向上、導電粒子捕捉率の向上、製造コストの低減等を目的に、単層に配置された異方性導電接続用の導電粒子と2層構造の絶縁性樹脂層で形成された異方性導電フィルムが提案されている(特許文献1)。
この異方性導電フィルムは、粘着層に単層且つ密に導電粒子を配置し、その粘着層を2軸延伸処理することにより導電粒子が配列したシートを形成し、そのシート上の導電粒子を熱硬化性樹脂と潜在性硬化剤とを含有する絶縁性樹脂層に転写し、更に転写した導電粒子上に、熱硬化性樹脂を含有するが潜在性硬化剤を含有しない別の絶縁性樹脂層をラミネートすることにより製造される(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1の異方性導電フィルムは、潜在性硬化剤を含有していない絶縁性樹脂層を使用しているために、異方性導電接続時の加熱により、潜在性硬化剤を含有していない絶縁性樹脂層に比較的大きな樹脂流れが生じ易く、その流れに沿って導電粒子も流れ易くなるため、2軸延伸により導電粒子を単層で均等な間隔に配列させたにもかかわらず、導電粒子捕捉率の低下、ショートの発生(絶縁性の低下)等の問題が生じる。
本発明の目的は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、単層に配置した導電粒子を有する多層構造の異方性導電フィルムにおいて、良好な導電粒子捕捉率、良好な接続信頼性及び良好な絶縁性を実現することである。
本発明者は、光重合性樹脂層の片面に導電粒子を単層で配置し、紫外線を照射することにより光重合樹脂に導電粒子を固定化し、更に固定化した導電粒子上に、熱又は光により重合する重合性樹脂層を2層積層した異方性導電フィルムにより、上述の本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、第1絶縁性樹脂層の片面に第2絶縁性樹脂層が積層し、第1絶縁性樹脂層の他面に第3絶縁性樹脂層が積層している異方性導電フィルムであって、
第1絶縁性樹脂層が、光重合樹脂で形成され、
第2絶縁性樹脂層及び第3絶縁性樹脂層が、それぞれ熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、
プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定した第3絶縁性樹脂層のタック力が3kPaより大きく、
第1絶縁性樹脂層の第2絶縁性樹脂層側表面に、異方性導電接続用の導電粒子が単層で配置されている異方性導電フィルムを提供する。
第1絶縁性樹脂層が、光重合樹脂で形成され、
第2絶縁性樹脂層及び第3絶縁性樹脂層が、それぞれ熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、
プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定した第3絶縁性樹脂層のタック力が3kPaより大きく、
第1絶縁性樹脂層の第2絶縁性樹脂層側表面に、異方性導電接続用の導電粒子が単層で配置されている異方性導電フィルムを提供する。
なお、第2絶縁性樹脂層及び第3絶縁性樹脂層は、加熱により重合反応を開始する熱重合開始剤を使用した熱重合性樹脂層であることが好ましいが、光により重合反応を開始する光重合開始剤を使用した光重合性樹脂層であってもよい。熱重合開始剤と光重合開始剤とを併用した熱・光重合性樹脂層であってもよい。
また、本発明は、上述の異方性導電フィルムの製造方法であって、以下の工程(A)〜(D):
工程(A)
光重合性樹脂層の片面に、導電粒子を単層で配置する工程;
工程(B)
導電粒子を配置した光重合性樹脂層に対して紫外線を照射することにより光重合反応させ、表面に導電粒子が固定化された第1絶縁性樹脂層を形成する工程;
工程(C)
第1絶縁性樹脂層の導電粒子側表面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層を積層する工程;
工程(D)
熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定したタック力が3kPaよりも大きい第3絶縁性樹脂層を積層する工程;
を有し、
工程(D)を、工程(A)の前に、光重合性樹脂層に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行うか、又は工程(C)の後に、第1絶縁性樹脂層の、第2絶縁性樹脂層と反対側の表面に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行う異方性導電フィルムの製造方法を提供する。
工程(A)
光重合性樹脂層の片面に、導電粒子を単層で配置する工程;
工程(B)
導電粒子を配置した光重合性樹脂層に対して紫外線を照射することにより光重合反応させ、表面に導電粒子が固定化された第1絶縁性樹脂層を形成する工程;
工程(C)
第1絶縁性樹脂層の導電粒子側表面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層を積層する工程;
工程(D)
熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定したタック力が3kPaよりも大きい第3絶縁性樹脂層を積層する工程;
を有し、
工程(D)を、工程(A)の前に、光重合性樹脂層に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行うか、又は工程(C)の後に、第1絶縁性樹脂層の、第2絶縁性樹脂層と反対側の表面に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行う異方性導電フィルムの製造方法を提供する。
加えて、本発明は、上述の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続した接続構造体を提供する。
本発明の異方性導電フィルムは、光重合性樹脂層を光重合させた第1絶縁性樹脂層と、その片面に積層された、熱又は光で重合する第2絶縁性樹脂層を有しており、更に、第1絶縁性樹脂層の第2絶縁性樹脂層側表面には、異方性導電接続用の導電粒子が単層で配置されている。このため、導電粒子を、光重合した第1絶縁性樹脂層によってしっかりと固定化できる。しかも、第1絶縁性樹脂層を形成するにあたり、光重合性樹脂を光重合させるときに紫外線を導電粒子側から照射すると、導電粒子の下方(裏側)の光重合性樹脂は、導電粒子の影になるために紫外線が十分に照射されなくなる。そのため、導電粒子の影になった光重合樹脂は、影にならなかった光重合樹脂に対して相対的に硬化率が低くなり、異方性導電接続時に導電粒子が良好に押し込まれる。したがって、本発明の異方性導電フィルムは、良好な導電粒子捕捉率、導通信頼性、絶縁性(低いショート発生率)を実現することができる。
さらに、本発明の異方性導電フィルムは、第1絶縁性樹脂層の、第2絶縁性樹脂層と反対側の表面に第3絶縁性樹脂層が積層され、この第3絶縁性樹脂層がタック性を有するので、本発明の異方性導電フィルムを電子部品の異方性導電接続に使用する際に、異方性導電フィルムを電子部品に歪み無く仮貼りすることができ、仮貼りによる導電粒子の位置ずれを防止することができる。このため、異方性導電フィルムにおいて導電粒子を所定の配列で配置した場合に得られる導電粒子捕捉率の向上効果を享受しやすくなる。
また第3絶縁性樹脂層の積層により、異方性導電接続した接続構造体の接着強度も向上する。
また第3絶縁性樹脂層の積層により、異方性導電接続した接続構造体の接着強度も向上する。
なお、本発明の異方性導電フィルムにおいて、第2絶縁性樹脂層又は第3絶縁性樹脂層が熱で反応する重合性樹脂で形成されている場合、それを用いた電子部品の異方性導電接続は、通常の異方性導電フィルムを用いる接続方法と同様に行うことができる。
一方、本発明の異方性導電フィルムにおいて、第2絶縁性樹脂層又は第3絶縁性樹脂層が光で反応する重合性樹脂で形成されている場合、それを用いた第1電子部品と第2電子部品の異方性導電接続は、接続ツールによる押し込みを、光反応が終了するまでに行えばよい。この場合においても、接続ツール等は樹脂流動や粒子の押し込みを促進するため加熱してもよい。また、第2絶縁性樹脂層又は第3絶縁性樹脂層において、熱で反応する重合性樹脂と光で反応する重合性樹脂が併用されている場合も、上記と同様に光反応が終了するまでに接続ツールによる押し込みを行い、かつ加熱を行えばよい。
一方、本発明の異方性導電フィルムにおいて、第2絶縁性樹脂層又は第3絶縁性樹脂層が光で反応する重合性樹脂で形成されている場合、それを用いた第1電子部品と第2電子部品の異方性導電接続は、接続ツールによる押し込みを、光反応が終了するまでに行えばよい。この場合においても、接続ツール等は樹脂流動や粒子の押し込みを促進するため加熱してもよい。また、第2絶縁性樹脂層又は第3絶縁性樹脂層において、熱で反応する重合性樹脂と光で反応する重合性樹脂が併用されている場合も、上記と同様に光反応が終了するまでに接続ツールによる押し込みを行い、かつ加熱を行えばよい。
以下、本発明の異方性導電フィルムの一例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は、同一又は同等の構成要素を表わしている。
<<異方性導電フィルム>>
<<異方性導電フィルム>>
図1は、本発明の一実施例の異方性導電フィルム1の断面図である。この異方性導電フィルム1では、第1絶縁性樹脂層2の片面に第2絶縁性樹脂層3が積層し、第1絶縁性樹脂層2の他面に第3絶縁性樹脂層4が積層し、第1絶縁性樹脂層2の第2絶縁性樹脂層3側の表面2aに、異方性導電接続用の導電粒子10が単層に配置されている。
<第1絶縁性樹脂層2>
本発明の異方性導電フィルム1を構成する第1絶縁性樹脂層2は、光重合樹脂で形成されている。より具体的には、例えば、アクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤とを含む光ラジカル重合性樹脂層を光ラジカル重合させたもので形成される。第1絶縁性樹脂層2が光重合していることにより、導電粒子10を適度に固定化できる。即ち、異方性導電接続時に異方性導電フィルム1が加熱されても第1絶縁性樹脂層2は流れ難いので、樹脂流れにより導電粒子10が不用に流されてショートが発生することを大きく抑制することができる。
本発明の異方性導電フィルム1を構成する第1絶縁性樹脂層2は、光重合樹脂で形成されている。より具体的には、例えば、アクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤とを含む光ラジカル重合性樹脂層を光ラジカル重合させたもので形成される。第1絶縁性樹脂層2が光重合していることにより、導電粒子10を適度に固定化できる。即ち、異方性導電接続時に異方性導電フィルム1が加熱されても第1絶縁性樹脂層2は流れ難いので、樹脂流れにより導電粒子10が不用に流されてショートが発生することを大きく抑制することができる。
特に、本実施例の異方性導電フィルム1では、第1絶縁性樹脂層2において、導電性粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在する領域2X(即ち、導電粒子10と第1絶縁性樹脂層2の第3絶縁性樹脂側表面2bとの間に位置する領域)の硬化率が、導電粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在しない領域2Yの硬化率に比して低いことが好ましい。第1絶縁性樹脂層2の領域2Xには、光硬化が進行していないアクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤が残存していてもよい。異方性導電フィルム1がこのような領域2Xを有することにより、異方性導電接続時に領域2Xの絶縁性樹脂が排除されやすくなるので、導電粒子10が第1絶縁性樹脂層2の平面方向には移動しにくいが、厚み方向には良好に押し込まれるようになる。従って、導電粒子捕捉率を向上させ、さらに接続信頼性と絶縁性も向上させることができる。
ここで、硬化率はビニル基の減少比率と定義される数値であり、第1絶縁性樹脂層の領域2Xの硬化率は好ましくは40〜80%であり、領域2Yの硬化率は好ましくは70〜100%である。
ここで、硬化率はビニル基の減少比率と定義される数値であり、第1絶縁性樹脂層の領域2Xの硬化率は好ましくは40〜80%であり、領域2Yの硬化率は好ましくは70〜100%である。
(アクリレート化合物)
アクリレート単位となるアクリレート化合物としては、従来公知の光重合性アクリレートを使用することができる。例えば、単官能(メタ)アクリレート(ここで、(メタ)アクリレートにはアクリレートとメタクリレートとが包含される)、二官能以上の多官能(メタ)アクリレートを使用することができる。本発明においては、異方性導電接続時に絶縁性樹脂層を熱硬化できるように、アクリル系モノマーの少なくとも一部に多官能(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
アクリレート単位となるアクリレート化合物としては、従来公知の光重合性アクリレートを使用することができる。例えば、単官能(メタ)アクリレート(ここで、(メタ)アクリレートにはアクリレートとメタクリレートとが包含される)、二官能以上の多官能(メタ)アクリレートを使用することができる。本発明においては、異方性導電接続時に絶縁性樹脂層を熱硬化できるように、アクリル系モノマーの少なくとも一部に多官能(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
第1絶縁性樹脂層2におけるアクリレート化合物の含有量は、少なすぎると異方性導電接続時に第1絶縁性樹脂層2と第2絶縁性樹脂層3との粘度差を付けにくくなる傾向があり、多すぎると硬化収縮が大きく作業性が低下する傾向があるので、好ましくは2〜70質量%、より好ましくは10〜50質量%である。
(重合開始剤)
第1絶縁性樹脂層の形成に使用する光重合開始剤としては、例えば、光ラジカル重合開始剤等を使用することができる。より具体的には、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、リン系光重合開始剤等が挙げられる。
また、光ラジカル重合開始剤に加えて、熱ラジカル重合開始剤を使用してもよい。熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物やアゾ系化合物等をあげる事ができる。特に、気泡の原因となる窒素を発生しない有機過酸化物を好ましく使用することができる。
第1絶縁性樹脂層の形成に使用する光重合開始剤としては、例えば、光ラジカル重合開始剤等を使用することができる。より具体的には、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、リン系光重合開始剤等が挙げられる。
また、光ラジカル重合開始剤に加えて、熱ラジカル重合開始剤を使用してもよい。熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物やアゾ系化合物等をあげる事ができる。特に、気泡の原因となる窒素を発生しない有機過酸化物を好ましく使用することができる。
光重合開始剤の使用量は、アクリレート化合物100質量部に対し、少なすぎると光重合が十分に進行せず、多すぎると剛性低下の原因となるので、好ましくは0.1〜25質量部、より好ましくは0.5〜15質量部である。
(その他の樹脂と重合開始剤)
第1絶縁性樹脂層2には、必要に応じて、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有させてもよい。これにより、層間剥離強度を向上させることができる。エポキシ化合物と共に使用する重合開始剤については、第2絶縁性樹脂層3で説明する。第1絶縁性樹脂層2には、必要に応じて、更にフェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などの膜形成樹脂を併用することができる。
第1絶縁性樹脂層2には、必要に応じて、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有させてもよい。これにより、層間剥離強度を向上させることができる。エポキシ化合物と共に使用する重合開始剤については、第2絶縁性樹脂層3で説明する。第1絶縁性樹脂層2には、必要に応じて、更にフェノキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などの膜形成樹脂を併用することができる。
第1絶縁性樹脂層2の層厚は、薄すぎると導電粒子捕捉率が低下する傾向があり、厚すぎると導通抵抗が高くなる傾向があるので、好ましくは1.0〜6.0μm、より好ましくは2.0〜5.0μmである。
第1絶縁性樹脂層2の形成は、例えば、光ラジカル重合性樹脂と光ラジカル重合開始剤とを含有する光重合性樹脂層に、フィルム転写法、金型転写法、インクジェット法、静電付着法等の手法により導電粒子を単層に付着させ、紫外線を導電粒子側から照射し、必要に応じて導電粒子と反対側からも照射して光重合することにより行うことができる。特に、紫外線を導電粒子側からのみ照射することが、第1絶縁性樹脂層の領域2Xの硬化率を、領域2Yの硬化率に対して相対的に低く抑制することができる点から好ましい。
一方、第1絶縁性樹脂層を形成する光重合性樹脂への紫外線を導電粒子と反対側から行う場合、第1絶縁性樹脂層におけて領域Xと領域Yとにおける硬化率の差が実質的に無くなる。これにより、導電粒子への第1絶縁性樹脂層への固定化が進行し、異方性導電フィルムの製造ラインで安定な品質を確保することができる。また、異方性導電フィルムを長尺に形成し、リールに巻く場合に、巻き始めからと巻き終わりまで導電粒子にかかる圧力を略同一にすることができ、導電粒子の配列の乱れも防止することができる。
なお、紫外線を導電粒子側から照射して光重合を行う場合に、光重合を一段階(即ち、一回の光照射)で行ってもよいが、二段階(即ち、二回の光照射)で行ってもよい。この場合、二段階目の光照射は、第1絶縁性樹脂層2の片面に第2絶縁性樹脂層3を形成した後に、酸素含有雰囲気(大気中)下で第1絶縁性樹脂層2の他面側から、領域2Xの硬化率が領域2Yの硬化率よりも低くなるように照射強度を調整し、又はマスクを使用して行うことが好ましい。
このような二段階の光ラジカル重合を行う場合に、第1絶縁性樹脂層の領域2Xの第一段階における硬化率は好ましくは10〜50%であり、第二段階における硬化率は好ましくは40〜80%であり、領域2Yの第一段階における硬化率は好ましくは30〜90%であり、第二段階における硬化率は好ましくは70〜100%である。
また、二段階の光ラジカル重合を行う場合に、ラジカル重合開始剤として1種類だけ使用することもできるが、ラジカル反応を開始する波長帯域が異なる2種類の光ラジカル重合開始剤を使用することがタック性向上のために好ましい。例えば、LED光源からの波長365nmの光でラジカル反応を開始するイルガキュア(IRGACURE)369(BASFジャパン(株))と、高圧水銀ランプ光源からの光でラジカル反応を開始するイルガキュア(IRGACURE)2959(BASFジャパン(株))とを併用することが好ましい。このように2種類の異なる硬化剤を使用することで樹脂の結合が複雑化するため、異方性導電接続時の樹脂の熱流動の挙動をより精緻に制御することが可能になる。
光重合後の第1絶縁性樹脂層2の最低溶融粘度は、第2絶縁性樹脂層3の最低溶融粘度よりも高いことが好ましく、具体的にはレオメータで測定した[第1絶縁性樹脂層2の最低溶融粘度(mPa・s)]/[第2絶縁性樹脂層3の最低溶融粘度(mPa・s)]の数値が、好ましくは1〜1000、より好ましくは4〜400である。なお、それぞれの好ましい最低溶融粘度は、第1絶縁性樹脂層2については100〜100000mPa・s、より好ましくは500〜50000mPa・sである。第2絶縁性樹脂層3については好ましくは0.1〜10000mPa・s、より好ましくは0.5〜1000mPa・sである。
<導電粒子>
導電粒子10としては、従来公知の異方性導電フィルムに用いられているものの中から適宜選択して使用することができる。例えばニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどの金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。2種以上を併用することもできる。
導電粒子10としては、従来公知の異方性導電フィルムに用いられているものの中から適宜選択して使用することができる。例えばニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどの金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。2種以上を併用することもできる。
導電粒子の平均粒径としては、小さすぎると配線の高さのばらつきを吸収できず抵抗が高くなる傾向があり、大きすぎてもショートの原因となる傾向があるので、好ましくは1〜10μm、より好ましくは2〜6μmである。
このような導電粒子の第1絶縁性樹脂層2中の粒子量は、少なすぎると粒子捕捉数が低下して異方性導電接続が難しくなり、多すぎるとショートすることが懸念されるので、好ましくは1平方mm当たり50〜50000個、より好ましくは200〜30000個である。
第1絶縁性樹脂層2の厚み方向における導電粒子10の位置は、図1に示すように、第1絶縁性樹脂層2内に埋没せずに、第2絶縁性樹脂層3に食い込んでいることが好ましい。導電粒子10が第1絶縁性樹脂層2に埋没していると、異方性導電接続時に導電粒子10の押し込みが不均一になり、電子部品を異方性導電接続した接続構造体の導通抵抗が高くなることが懸念されるからである。第2絶縁性樹脂層3への導電粒子10の食い込みの程度は、大きすぎると異方性導電接続時の樹脂流動によりバンプにおける導電粒子捕捉率が少なくなることが懸念され、小さすぎると導通抵抗が高くなることが懸念されるので、好ましくは導電粒子10の平均粒子径の10〜90%、より好ましくは20〜80%である。
<第2絶縁性樹脂層3>
<第2絶縁性樹脂層3>
第2絶縁性樹脂層3は、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成される。より具体的には、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤とを含有する、熱又は光により重合する重合性樹脂層、又はアクリレート化合物と、熱ラジカル又は光ラジカル重合開始剤とを含有する熱又は光によりラジカル重合する重合性樹脂層からなるものである。
(エポキシ化合物)
第2絶縁性樹脂層3を形成するエポキシ化合物としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物もしくは樹脂が好ましく挙げられる。これらは液状であっても、固体状であってもよい。
第2絶縁性樹脂層3を形成するエポキシ化合物としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物もしくは樹脂が好ましく挙げられる。これらは液状であっても、固体状であってもよい。
(熱カチオン重合開始剤)
第2絶縁性樹脂層3を形成する熱カチオン重合開始剤としては、エポキシ化合物の熱カチオン重合開始剤として公知のものを採用することができ、例えば、熱により酸を発生するヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、フェロセン類等を用いることができ、特に、温度に対して良好な潜在性を示す芳香族スルホニウム塩を好ましく使用することができる。
第2絶縁性樹脂層3を形成する熱カチオン重合開始剤としては、エポキシ化合物の熱カチオン重合開始剤として公知のものを採用することができ、例えば、熱により酸を発生するヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、フェロセン類等を用いることができ、特に、温度に対して良好な潜在性を示す芳香族スルホニウム塩を好ましく使用することができる。
熱カチオン重合開始剤の配合量は、少なすぎても硬化不良となる傾向があり、多すぎても製品ライフが低下する傾向があるので、エポキシ化合物100質量部に対し、好ましくは2〜60質量部、より好ましくは5〜40質量部である。
(熱アニオン重合開始剤)
第2絶縁性樹脂層3を形成する熱アニオン重合開始剤としては、エポキシ化合物の熱アニオン重合開始剤として公知のものを採用することができ、例えば、熱により塩基を発生する脂肪族アミン系化合物、芳香族アミン系化合物、二級又は三級アミン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリメルカプタン系化合物、三フッ化ホウ素−アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジッド等を用いることができ、特に温度に対して良好な潜在性を示すカプセル化イミダゾール系化合物を好ましく使用することができる。
第2絶縁性樹脂層3を形成する熱アニオン重合開始剤としては、エポキシ化合物の熱アニオン重合開始剤として公知のものを採用することができ、例えば、熱により塩基を発生する脂肪族アミン系化合物、芳香族アミン系化合物、二級又は三級アミン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリメルカプタン系化合物、三フッ化ホウ素−アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジッド等を用いることができ、特に温度に対して良好な潜在性を示すカプセル化イミダゾール系化合物を好ましく使用することができる。
熱アニオン重合開始剤の配合量は、少なすぎても硬化不良となる傾向があり、多すぎても製品ライフが低下する傾向があるので、エポキシ化合物100質量部に対し、好ましくは2〜60質量部、より好ましくは5〜40質量部である。
(光カチオン重合開始剤及び光アニオン重合開始剤)
エポキシ化合物用の光カチオン重合開始剤又は光アニオン重合開始剤としては、公知のものを適宜使用することができる。
エポキシ化合物用の光カチオン重合開始剤又は光アニオン重合開始剤としては、公知のものを適宜使用することができる。
(アクリレート化合物)
第2絶縁性樹脂層3を形成するアクリレート化合物は、第1絶縁性樹脂層2に関して説明したアクリレート化合物の中から適宜選択して使用することができる。
第2絶縁性樹脂層3を形成するアクリレート化合物は、第1絶縁性樹脂層2に関して説明したアクリレート化合物の中から適宜選択して使用することができる。
(熱ラジカル重合開始剤)
また、第2絶縁性樹脂層3にアクリレート化合物を含有させる場合に、アクリレート化合物と共に使用する熱ラジカル重合開始剤としては、第1絶縁性樹脂層2に関して説明した熱ラジカル重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる
また、第2絶縁性樹脂層3にアクリレート化合物を含有させる場合に、アクリレート化合物と共に使用する熱ラジカル重合開始剤としては、第1絶縁性樹脂層2に関して説明した熱ラジカル重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる
熱ラジカル重合開始剤の使用量は、少なすぎると硬化不良となり、多すぎると製品ライフの低下となるので、アクリレート化合物100質量部に対し、好ましくは2〜60質量部、より好ましくは5〜40質量部である。
(光ラジカル重合開始剤)
アクリレート化合物用の光ラジカル重合開始剤としては、公知の光ラジカル重合開始剤を使用することができる。
アクリレート化合物用の光ラジカル重合開始剤としては、公知の光ラジカル重合開始剤を使用することができる。
光ラジカル重合開始剤の使用量は、少なすぎると硬化不良となり、多すぎると製品ライフの低下となるので、アクリレート化合物100質量部に対し、好ましくは2〜60質量部、より好ましくは5〜40質量部である。
(第2絶縁性樹脂層3の層厚)
第2絶縁性樹脂層3の層厚は、接続後の導電粒子捕捉性の点から、好ましくは3〜20μm、より好ましくは5〜15μmである。
第2絶縁性樹脂層3の層厚は、接続後の導電粒子捕捉性の点から、好ましくは3〜20μm、より好ましくは5〜15μmである。
<第3絶縁性樹脂層4>
第3絶縁性樹脂層4は、第2絶縁性樹脂層と同様に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成される。より具体的には、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤とを含有する、熱又は光により重合する重合性樹脂層、又はアクリレート化合物と、熱ラジカル又は光ラジカル重合開始剤とを含有する熱又は光によりラジカル重合する重合性樹脂層から形成される。
第3絶縁性樹脂層4は、第2絶縁性樹脂層と同様に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成される。より具体的には、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤とを含有する、熱又は光により重合する重合性樹脂層、又はアクリレート化合物と、熱ラジカル又は光ラジカル重合開始剤とを含有する熱又は光によりラジカル重合する重合性樹脂層から形成される。
本発明においては、この第3絶縁性樹脂層4にタック性を付与する。より具体的には、プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定した第3絶縁性樹脂層のタック力を3kPaより大きくし、好ましくは5kPaより大きく、より好ましくは10kPaより大きくする。ここで、タック性は、プローブ法で測定した加圧プロファイルにおけるピーク強度から求められる数値である。
このため、第3絶縁性樹脂層4は、ロジン誘導体型、テルペンフェノール型樹脂、アクリルアクリレートオリゴマー(ポリマー)、ウレタンアクリレートオリゴマー、可塑型エポキシ、反応希釈型エポキシ(単官能エポキシ)樹脂等から選ばれる樹脂で形成することが好ましく、形成方法としては、塗布ないしは噴霧後に乾燥することが好ましい。
このため、第3絶縁性樹脂層4は、ロジン誘導体型、テルペンフェノール型樹脂、アクリルアクリレートオリゴマー(ポリマー)、ウレタンアクリレートオリゴマー、可塑型エポキシ、反応希釈型エポキシ(単官能エポキシ)樹脂等から選ばれる樹脂で形成することが好ましく、形成方法としては、塗布ないしは噴霧後に乾燥することが好ましい。
このように第3絶縁性樹脂層4にタック性を付与することにより、本発明の異方性導電フィルムを電子部品の異方性導電接続に使用する際に、異方性導電フィルムを電子部品に歪み無く仮貼りし、電子部品に仮貼りした状態の異方性導電フィルムに当初の導電粒子の配置を維持させることができる。よって、導電粒子を所定の配列で配置することにより得られる導電粒子捕捉率を向上させることができる。即ち、異方性導電フィルムを、異方性導電接続する電子部品の端子のファインピッチ化に対応させるため、異方性導電フィルム中の導電粒子を所定間隔及び所定方向に配列させる場合がある。一方、異方性導電フィルムを異方性導電接続に使用する場合、一般に、リールに巻かれた長尺の異方性導電フィルムをリールから引き出し、第1の電子部品に仮貼し、截断し、第2の電子部品を重ね合わせ、異方性導電接続を行う。この場合の截断サイズは、例えばガラス等の透明性基板とICチップを接続する場合、一般的には幅1〜2mm、長さ15〜30mm程度であり、異方性導電フィルムを歪み無く電子部品に仮貼りすることが重要となる。この仮貼りで異方性導電フィルムが歪むと導電粒子の配列が乱れ、接続すべき端子が導電粒子を捕捉する割合が低減し、導通抵抗が高くなってしまう。これに対し、第3絶縁性樹脂層4にタック性を付与すると、異方性導電フィルムを歪みなく電子部品に仮貼りすることが容易となり、異方性導電接続における導電粒子捕捉率を向上させることができる。
また、第3絶縁性樹脂層4にタック性を付与することにより、異方性導電接続した接続構造体の接着強度も向上させることができる。
<<異方性導電フィルムの製造方法>>
本発明の異方性導電フィルムは、次の工程(A)〜(D)を行い、製造することができる。
本発明の異方性導電フィルムは、次の工程(A)〜(D)を行い、製造することができる。
(工程(A))
図2に示すように、必要に応じて剥離フィルム30上に形成した光重合性樹脂層20に、導電粒子10を単層で配置する。導電粒子10を単層で光重合性樹脂層20に配置する方法としては、特に制限はなく、特許第4789738号の実施例1に記載されているように、導電粒子を粘着剤で固定した樹脂フィルムの2軸延伸操作を利用する方法や、特開2010−33793号公報の金型を使用する方法等を採用することができる。なお、導電粒子10の配置としては、縦横に所定間隔で配列させることが好ましい。また、接続対象のサイズ、導通信頼性、絶縁性、導電粒子捕捉率等を考慮し、2次元的な最近接粒子間距離を1〜100μm程度とすることが好ましい。
図2に示すように、必要に応じて剥離フィルム30上に形成した光重合性樹脂層20に、導電粒子10を単層で配置する。導電粒子10を単層で光重合性樹脂層20に配置する方法としては、特に制限はなく、特許第4789738号の実施例1に記載されているように、導電粒子を粘着剤で固定した樹脂フィルムの2軸延伸操作を利用する方法や、特開2010−33793号公報の金型を使用する方法等を採用することができる。なお、導電粒子10の配置としては、縦横に所定間隔で配列させることが好ましい。また、接続対象のサイズ、導通信頼性、絶縁性、導電粒子捕捉率等を考慮し、2次元的な最近接粒子間距離を1〜100μm程度とすることが好ましい。
(工程(B))
次に、図3Aに示すように、導電粒子4が配列した光重合性樹脂層20に対して、導電粒子10側から紫外線(UV)を照射することにより光重合反応させ、表面に導電粒子10が固定化された第1絶縁性樹脂層2を形成する。これにより、図3Bに示すように、第1絶縁性樹脂層2において、導電性粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在する領域2X(第1絶縁性樹脂層2の剥離フィルム30側表面2bと導電粒子10との間に位置する領域)の第1絶縁性樹脂層の硬化率を、導電粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在しない領域2Yの硬化率よりも低くすることができる。したがって異方導電接続時の導電粒子10の押し込みが容易になり、且つ導電粒子10の接続平面方向の流動を抑制することもできる。
次に、図3Aに示すように、導電粒子4が配列した光重合性樹脂層20に対して、導電粒子10側から紫外線(UV)を照射することにより光重合反応させ、表面に導電粒子10が固定化された第1絶縁性樹脂層2を形成する。これにより、図3Bに示すように、第1絶縁性樹脂層2において、導電性粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在する領域2X(第1絶縁性樹脂層2の剥離フィルム30側表面2bと導電粒子10との間に位置する領域)の第1絶縁性樹脂層の硬化率を、導電粒子10が第2絶縁性樹脂層3側に存在しない領域2Yの硬化率よりも低くすることができる。したがって異方導電接続時の導電粒子10の押し込みが容易になり、且つ導電粒子10の接続平面方向の流動を抑制することもできる。
(工程(C))
次に、図4Aに示すように、第1絶縁性樹脂層2の導電粒子10側表面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層3を積層する。より具体的には、例えば、剥離フィルム31に常法により形成した第2絶縁性樹脂層3を、第1絶縁性樹脂層2の導電粒子10側表面に載せ、過大な熱重合が生じない程度に熱圧着する。そして剥離フィルム30を取り除くことにより図4Bの異方性導電フィルムを得ることができる。
次に、図4Aに示すように、第1絶縁性樹脂層2の導電粒子10側表面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層3を積層する。より具体的には、例えば、剥離フィルム31に常法により形成した第2絶縁性樹脂層3を、第1絶縁性樹脂層2の導電粒子10側表面に載せ、過大な熱重合が生じない程度に熱圧着する。そして剥離フィルム30を取り除くことにより図4Bの異方性導電フィルムを得ることができる。
(工程(D))
次に、図5に示すように、第1絶縁性樹脂層2の、第2絶縁性樹脂層3と反対側の面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第3絶縁性樹脂層4を積層し、剥離フィルム31を除去する。これにより図1の異方性導電フィルム1を得ることができる。
次に、図5に示すように、第1絶縁性樹脂層2の、第2絶縁性樹脂層3と反対側の面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第3絶縁性樹脂層4を積層し、剥離フィルム31を除去する。これにより図1の異方性導電フィルム1を得ることができる。
あるいは、工程(D)を工程(C)の前に行う。即ち、図6に示すように、予め第1絶縁性樹脂層を形成する光重合性樹脂層20と第3絶縁性樹脂層4の積層体5を剥離フィルム30上に形成しておき、その積層体5の光重合性樹脂層20に導電粒子10を配置する工程(A)を行う。次に、前述と同様に工程(B)(図7)を行い、工程(C)(図8)で第2絶縁性樹脂層3を、第1絶縁性樹脂層2の導電粒子10側表面に積層し、剥離フィルム30、31を除去することにより図1の異方性導電フィルム1を得てもよい。
<<接続構造体>>
本発明の異方性導電フィルム1は、ICチップ、ICモジュールなどの第1電子部品と、フレキシブル基板、ガラス基板などの第2電子部品とを異方性導電接続する際に好ましく適用することができる。このようにして得られる接続構造体も本発明の一部である。なお、異方性導電フィルムの第1絶縁性樹脂層2側をフレキシブル基板等の第2電子部品側に配し、第3絶縁性樹脂層4側をICチップなどの第1電子部品側に配することが、接続信頼性を高める点から好ましい。
本発明の異方性導電フィルム1は、ICチップ、ICモジュールなどの第1電子部品と、フレキシブル基板、ガラス基板などの第2電子部品とを異方性導電接続する際に好ましく適用することができる。このようにして得られる接続構造体も本発明の一部である。なお、異方性導電フィルムの第1絶縁性樹脂層2側をフレキシブル基板等の第2電子部品側に配し、第3絶縁性樹脂層4側をICチップなどの第1電子部品側に配することが、接続信頼性を高める点から好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1〜12、比較例1
特許第4789738号の実施例1の操作に準じて導電粒子が単層に配列しており、表1に示す配合(質量部)に従って形成した第1絶縁性樹脂層と第2絶縁性樹脂層を有する比較例1の異方性導電フィルム、さらに第3絶縁性樹脂も有する実施例1〜12の異方性導電フィルムを作製した。
特許第4789738号の実施例1の操作に準じて導電粒子が単層に配列しており、表1に示す配合(質量部)に従って形成した第1絶縁性樹脂層と第2絶縁性樹脂層を有する比較例1の異方性導電フィルム、さらに第3絶縁性樹脂も有する実施例1〜12の異方性導電フィルムを作製した。
具体的には、まず、アクリレート化合物及び光ラジカル重合開始剤等を酢酸エチル又はトルエンにて固形分が50質量%となるように混合液を調製した。この混合液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥厚が3μmとなるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥することにより、第1絶縁性樹脂層の前駆層である光ラジカル重合性樹脂層を形成した。
次に、得られた光ラジカル重合性樹脂層の表面に、平均粒子径4μmの導電粒子(Ni/Auメッキ樹脂粒子、AUL704、積水化学工業(株))を、導電粒子間の最近接距離を4μmとなるように単層に格子状に配列させた。更に、この導電粒子側から光ラジカル重合性樹脂層に対し、波長365nm、積算光量4000mJ/cm2の紫外線を照射することにより、表面に導電粒子が固定された第1絶縁性樹脂層を形成した。
熱硬化性樹脂及び重合開始剤等を酢酸エチル又はトルエンにて固形分が50質量%となるように混合液を調製した。この混合液を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥厚が12μmとなるように塗布し、80℃のオーブン中で5分間乾燥することにより、第2絶縁性樹脂層を形成した。また、同様にして第3絶縁性樹脂層を形成した。
このようにして得られた第1絶縁性樹脂層と第2絶縁性樹脂層とを、導電粒子が内側となるようにラミネートすることにより比較例1の異方性導電フィルムを得た。更に、第1絶縁性樹脂層と第2絶縁性樹脂層の積層体の第1絶縁性樹脂層の表面に第3絶縁性樹脂層をラミネートすることにより実施例1〜12の異方性導電フィルムを得た。
実施例13
光ラジカル重合型樹脂層への紫外線照射を、導電粒子側と、導電粒子と反対側から、積算光量2000mJ/cm2ずつ行う以外は実施例1と同様にして異方性導電フィルムを得た。
光ラジカル重合型樹脂層への紫外線照射を、導電粒子側と、導電粒子と反対側から、積算光量2000mJ/cm2ずつ行う以外は実施例1と同様にして異方性導電フィルムを得た。
評価
各実施例及び比較例の異方性導電フィルムを用いて、0.5×1.8×20.0mmの大きさのICチップ(バンプサイズ30×85μm、バンプ高さ15μm、バンプピッチ50μm)を、0.5×50×30mmの大きさのコーニング社製のガラス配線基板(1737F)に180℃、80MPa、5秒という条件で実装して接続構造体サンプルを得た。
各実施例及び比較例の異方性導電フィルムを用いて、0.5×1.8×20.0mmの大きさのICチップ(バンプサイズ30×85μm、バンプ高さ15μm、バンプピッチ50μm)を、0.5×50×30mmの大きさのコーニング社製のガラス配線基板(1737F)に180℃、80MPa、5秒という条件で実装して接続構造体サンプルを得た。
得られた接続構造体サンプルについて、以下に説明するように、「タック力」、「接着強度」、「初期導通性」、「導通信頼性」及び「ショート発生率」を試験評価した。結果を表1に示す。
「タック力」
JISZ0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じ、タック試験機(TACII、(株)レスカ)を用い、22℃の雰囲気下において、プローブ直径5mm(ステンレス製鏡面、円柱状)、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/minの測定条件で、プローブを異方性導電フィルムの第3絶縁性樹脂層に押し付けて測定した。測定チャートのピーク強度をタック力(kPa)とした。
JISZ0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準じ、タック試験機(TACII、(株)レスカ)を用い、22℃の雰囲気下において、プローブ直径5mm(ステンレス製鏡面、円柱状)、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/minの測定条件で、プローブを異方性導電フィルムの第3絶縁性樹脂層に押し付けて測定した。測定チャートのピーク強度をタック力(kPa)とした。
「接着強度(ダイシェア)」
作製した各接合体について、ダイシェア機(品名:Dage2400、デイジ社製)を用い、室温にてダイシェア強度の測定を行った。
実用上、600N以上が好ましい。
作製した各接合体について、ダイシェア機(品名:Dage2400、デイジ社製)を用い、室温にてダイシェア強度の測定を行った。
実用上、600N以上が好ましい。
「初期導通性」
接続構造体サンプルの導通抵抗を測定した。
接続構造体サンプルの導通抵抗を測定した。
「導通信頼性」
接続構造体サンプルを、85℃、85%RHの高温高湿環境下に500時間放置した後の導通抵抗を、初期導通性と同様に測定した。この導通抵抗は、接続した電子部品の実用的な導通安定性の点から、5Ω以上であると好ましくない。
接続構造体サンプルを、85℃、85%RHの高温高湿環境下に500時間放置した後の導通抵抗を、初期導通性と同様に測定した。この導通抵抗は、接続した電子部品の実用的な導通安定性の点から、5Ω以上であると好ましくない。
「ショート発生率」
ショート発生率の評価用ICとして、7.5μmスペースの櫛歯TEGパターンのIC(外径1.5×13mm、厚み0.5mm、Bump仕様:金メッキ、高さ15μm、サイズ25×140μm、Bump間Gap7.5μm)を用意し、各実施例及び比較例の異方性導電フィルムを、ショート発生率の評価用ICと、それに対応したパターンのガラス基板との間に挟み、初期導通性と同様の条件で加熱加圧して接続体を得た。そして、その接続体のショート発生率を、「ショート発生数/7.5μmスペース総数」により算出した。ショート発生率は、実用上、100ppm以下であることが望ましい。
ショート発生率の評価用ICとして、7.5μmスペースの櫛歯TEGパターンのIC(外径1.5×13mm、厚み0.5mm、Bump仕様:金メッキ、高さ15μm、サイズ25×140μm、Bump間Gap7.5μm)を用意し、各実施例及び比較例の異方性導電フィルムを、ショート発生率の評価用ICと、それに対応したパターンのガラス基板との間に挟み、初期導通性と同様の条件で加熱加圧して接続体を得た。そして、その接続体のショート発生率を、「ショート発生数/7.5μmスペース総数」により算出した。ショート発生率は、実用上、100ppm以下であることが望ましい。
表1から分かるように、実施例1〜12の異方性導電フィルムは、タック力及び接着強度に優れ、初期導通性、導通信頼性、ショート発生率の全ての評価項目について実用上好ましい結果を示した。
実施例13は、実施例1に対して導通信頼性がやや劣っていたが、実用上問題はなく、タック力、接着強度、初期導通性、ショート発生率については実施例1と同様に好ましい結果を示した。
実施例13は、実施例1に対して導通信頼性がやや劣っていたが、実用上問題はなく、タック力、接着強度、初期導通性、ショート発生率については実施例1と同様に好ましい結果を示した。
それに対し、比較例1の異方性導電フィルムは、タック力及び接着強度が劣っていた。
本発明の異方性導電フィルムは、光重合性樹脂層を光重合させた第1絶縁性樹脂層と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層が積層され、第1絶縁性樹脂層の第2絶縁性樹脂層側表面に導電粒子が単層で配置されているので、良好な導電粒子捕捉率による優れた初期導通性、導通信頼性、絶縁性(低いショート発生率)を示す。さらに、第1絶縁性樹脂層上には、タック性を有する第3絶縁性樹脂層が積層されているため、異方性導電フィルムを異方性導電接続に使用した場合の異方性導電フィルムの歪みが抑制され、導電粒子捕捉率が一層向上し、また、異方性導電接続した接続構造体の接着強度も向上する。よって、本発明の異方性導電フィルムは、ICチップなどの電子部品の配線基板への異方性導電接続に有用である。電子部品の配線は狭小化が進んでおり、本発明は、狭小化した電子部品を異方性導電接続する場合に特に有用となる。
1 異方性導電フィルム
2 第1絶縁性樹脂層
2a 第1絶縁性樹脂層の表面
2b 第1絶縁性樹脂層の表面
2X 第1絶縁性樹脂層において、第2絶縁性樹脂層側に導電粒子が存在する領域
2Y 第1絶縁性樹脂層において、第2絶縁性樹脂層側に導電粒子が存在しない領域
3 第2絶縁性樹脂層
4 第3絶縁性樹脂層
10 導電粒子
20 光重合性樹脂層
30 剥離フィルム
31 剥離フィルム
2 第1絶縁性樹脂層
2a 第1絶縁性樹脂層の表面
2b 第1絶縁性樹脂層の表面
2X 第1絶縁性樹脂層において、第2絶縁性樹脂層側に導電粒子が存在する領域
2Y 第1絶縁性樹脂層において、第2絶縁性樹脂層側に導電粒子が存在しない領域
3 第2絶縁性樹脂層
4 第3絶縁性樹脂層
10 導電粒子
20 光重合性樹脂層
30 剥離フィルム
31 剥離フィルム
Claims (16)
- 第1絶縁性樹脂層の片面に第2絶縁性樹脂層が積層し、第1絶縁性樹脂層の他面に第3絶縁性樹脂層が積層している異方性導電フィルムであって、
第1絶縁性樹脂層が、光重合樹脂で形成され、
第2絶縁性樹脂層及び第3絶縁性樹脂層が、それぞれ熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、
プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定した第3絶縁性樹脂層のタック力が3kPaより大きく、
第1絶縁性樹脂層の第2絶縁性樹脂層側表面に、異方性導電接続用の導電粒子が単層で配置されている異方性導電フィルム。 - 第1絶縁性樹脂層において、導電性粒子が第2絶縁性樹脂層側に存在する領域の硬化率が、導電粒子が第2絶縁性樹脂層側に存在しない領域の硬化率に対して低い請求項1記載の異方性導電フィルム。
- 第1絶縁性樹脂層が、アクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤とを含む光ラジカル重合性樹脂層を光ラジカル重合させたものである請求項1又は2記載の異方性導電フィルム。
- 第1絶縁性樹脂層に、アクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤が残存している請求項3記載の異方性導電フィルム。
- 第1絶縁性樹脂層が、アクリレート化合物と熱ラジカル重合開始剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
- 第1絶縁性樹脂層が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
- 第2絶縁性樹脂層が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する重合性樹脂、又はアクリレート化合物と、熱ラジカル若しくは光ラジカル重合開始剤を含有する重合性樹脂で形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
- 第3絶縁性樹脂層が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する重合性樹脂、又はアクリレート化合物と熱ラジカル若しくは光ラジカル重合開始剤を含有する重合性樹脂で形成されている請求項1〜7のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
- 請求項1記載の異方性導電フィルムの製造方法であって、以下の工程(A)〜(D):
工程(A)
光重合性樹脂層の片面に、導電粒子を単層で配置する工程;
工程(B)
導電粒子を配置した光重合性樹脂層に対して紫外線を照射することにより光重合反応させ、表面に導電粒子が固定化された第1絶縁性樹脂層を形成する工程;
工程(C)
第1絶縁性樹脂層の導電粒子側表面に、熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成された第2絶縁性樹脂層を積層する工程;
工程(D)
熱カチオン若しくは熱アニオン重合性樹脂、光カチオン若しくは光アニオン重合性樹脂、熱ラジカル重合性樹脂、又は光ラジカル重合性樹脂で形成され、プローブ法(ステンレス円柱状プローブ、直径5mm、押し付け荷重196kgf、押し付け速度30mm/min、剥離速度5mm/min)により測定したタック力が3kPaよりも大きい第3絶縁性樹脂層を積層する工程;
を有し、
工程(D)を、工程(A)の前に、光重合性樹脂層に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行うか、又は工程(C)の後に、第1絶縁性樹脂層の、第2絶縁性樹脂層と反対側の表面に第3絶縁性樹脂層を積層することにより行う異方性導電フィルムの製造方法。 - 工程(B)において、紫外線を導電粒子側から照射する請求項9記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 第1絶縁性樹脂層を形成する光重合性樹脂が、アクリレート化合物と光ラジカル重合開始剤を含む請求項9又は10記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 第1絶縁性樹脂層を形成する光重合性樹脂が、熱ラジカル重合開始剤を含有する請求項9〜11のいずれかに記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 第1絶縁性樹脂層を形成する光重合性樹脂が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する請求項9〜12のいずれかに記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 第2絶縁性樹脂層が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する重合性樹脂、又はアクリレート化合物と熱ラジカル若しくは光ラジカル重合開始剤を含有する重合性樹脂で形成されている請求項9〜13のいずれかに記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 第3絶縁性樹脂層が、エポキシ化合物と、熱カチオン若しくは熱アニオン重合開始剤又は光カチオン若しくは光アニオン重合開始剤を含有する重合性樹脂、又はアクリレート化合物と熱ラジカル若しくは光ラジカル重合開始剤を含有する重合性樹脂で形成されている請求項9〜14のいずれかに記載の異方性導電フィルムの製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の異方性導電フィルムで第1電子部品を第2電子部品に異方性導電接続した接続構造体。
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