JP2015147427A - 異形タイヤインナーライナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】改良されたバリヤー特性を与え、機械的性質を維持又は改良し、かつ最終硬化タイヤ中の一様なゲージを有する異形 DVA インナーライナーを提供する。【解決手段】この開示はエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含むタイヤインナーライナーに関するものであり、前記インナーライナーは異形形態である。その開示は更にこのようなインナーライナーの製造方法及びこのようなインナーライナーから製造されたタイヤに関する。【選択図】図2

Description

本記載はタイヤ用インナーライナー、特にエラストマーをベースとする異形(contoured) 動的加硫アロイインナーライナー及びタイヤの構成部品に形成されるためのそれらの調製方法に関する。
空気入りタイヤのインナーライナーはタイヤの総合の性能に重要である。一層低い空気透過性を有する材料を使用することはインナーラーナーのゲージングダウン(gauging down)を可能にし、これは順に燃料効率を改良する。動的加硫アロイ(“DVA”)を使用する一層新しい技術がこれを可能にし得る。DVA インフレートフィルムはエラストマー及び熱可塑性樹脂の動的加硫ブレンドであるバリヤーフィルム技術である。この技術の例がTracey及びTsouにより“動的加硫アロイインナーライナー” RUBBER WORLD, 2007 年9月1日発行、17-21 頁に記載されている。
タイヤケーシングが構築される際にタイヤが成形工程を受けるため、異形インナーライナーはタイヤ、特に大アスペクト比タイヤに重要である。この成形工程のために、ライナーがセンターライン領域及びショルダー領域で延伸する。これを相殺するために、センターライン及び相当するショルダーゾーン中の一層ヘビーなゲージを非アロイインナーライナーに使用することにより、最終硬化タイヤにおいて一様なゲージが得られるようにしてきた。
しかしながら、DVA インナーライナーは典型的にはインフレートフィルム方法により製造されて一様なゲージを有する傾向があり、それ故、生タイヤ中で異形構造(contour)を欠いている。成形工程中に、DVA インナーライナーは、特にショルダー領域及びセンターライン領域中で、タイヤドラム上で典型的に非一様に延伸し、その結果、硬化タイヤのインナーライナーが非一様なゲージを有し得る。例えば、ショルダー領域及びセンターライン領域中のような薄い領域は、より大きな空気透過性を有する可能性があり、それにより内部タイラゴム構成部品の酸化及びエージングの増大をもたらし得る。
従って、改良されたバリヤー特性を与え、機械的性質を維持又は改良し、かつ最終硬化タイヤ中の一様なゲージを有する異形 DVA インナーライナーについての要望がある。
この開示はエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む、タイヤインナーライナーとして有益なバリヤーフィルムに関するものであり、そのフィルムは異形形態(contoured)である。
更に、この開示は異形タイヤインナーライナーから形成された物品、特にタイヤに関する。タイヤは実質的に一様なゲージを有するインナーライナーを含む。
また、この開示は異形タイヤインナーライナーを提供する工程を含むバリヤーフィルム及び/又はタイヤインナーライナーの製造方法に関するものであり、前記異形タイヤインナーライナーはエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む。
また、この開示は(i) 実質的に一様なゲージを有する、シームレスタイヤインナーライナー(そのシームレスインナーライナーはスリーブの形態である)を用意する工程(そのシームレスタイヤインナーライナーはエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む)、(ii)前記シームレスタイヤインナーライナーを半径方向及び軸方向の少なくとも一つの延伸にかける工程、及び(iii) 異形タイヤインナーライナーを製造する工程を更に含む方法に関する。
また、この開示は異形タイヤインナーライナーを提供する工程を含む空気入りタイヤの製造方法に関するものであり、前記異形タイヤインナーライナーはエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む。
代表的なタイヤの断面を示す。 本発明のインナーライナーの例示の断面図を示す。 キャストフィルムから製造された例示のDVA インナーライナーのゲージプロフィールを示す。
本発明の種々の特別な実施態様、別型、及び例が今記載され、特許請求された発明を理解する目的のために本明細書で採用される好ましい実施態様及び定義を含む。例示の実施態様が特殊性でもって記載されたが、種々のその他の改良が本発明の精神及び範囲から逸脱しないで当業者に明らかであり、また当業者により直ぐになし得ることが理解されるであろう。侵害を決めるために、“本発明”の範囲は請求項のいずれか一つ以上(それらの均等物並びに言及されるものに均等である要素又は制限を含む)に関係するであろう。
定義
現在記載される発明に適用し得る定義は以下に記載されるとおりである。
“ゴム”はASTM D1566 定義:“大きい変形から回復でき、かつそれが沸騰溶媒に本質的に不溶性である(が膨潤し得る)状態に変性でき、又は既に変性されている材料”と合致するあらゆるポリマー又はポリマーの組成物を表す。更に、ゴムは無定形材料である。エラストマーはゴムという用語と互換可能に使用し得る用語である。エラストマー組成物は先に定義された少なくとも一種のエラストマーを含むあらゆる組成物を表す。
ASTM D1566により定義される、加硫ゴムコンパウンドは、“変形力の除去後にほぼその初期の寸法及び形状に迅速に、力強く回復し得る小さい力による大きい変形を受け易い、エラストマーから配合された架橋弾性材料”を表す。硬化エラストマー組成物は硬化プロセスを受け、かつ/又は有効量の硬化剤もしくは硬化パッケージを含み、もしくはこれらを使用して製造されるあらゆるエラストマー組成物を表し、加硫ゴムコンパウンドという用語と互換可能に使用される用語である。
“phr”という用語は100 部のゴム当りの部数又は“部数”であり、当業界で普通の目安であり、組成物の成分がエラストマー成分の全ての合計に対して質量により測定される。全てのゴム成分(一種、2種、3種、又はそれより多い異なるゴム成分が所定のレシピで存在するのかを問わない)についての合計phr 又は部数は100 phr と常に定義される。全てのその他の非ゴム成分が100 部のゴムに対して質量により比率で表され、phr で表される。この方法で、例えば、唯一、又はそれより多い、成分のレベルを調節した後に夫々の成分について%を再度計算することを必要としないで、ゴムの同じ相対比率に基づいて異なる組成物間で、硬化剤のレベル又は充填剤配合量等を容易に比較することができる。
“アルキル”はアルカンから1個以上の水素をその式から取り去ることにより誘導し得るパラフィン系炭化水素基、例えば、メチル基(CH3) 、又はエチル基(CH3CH2)等を表す。
“アリール”は芳香族化合物、例えば、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の特徴の環構造を形成する炭化水素基を表し、典型的にはその構造内に交互の二重結合(“不飽和”)を有する。こうして、アリール基は芳香族化合物から1個以上の水素をその式から取り去ることにより誘導し得る基、例えば、フェニル、即ち、C6H5である。
置換は化学化合物又は成分の少なくとも1個の水素の置換を表す。こうして、例えば、“置換”スチレン単位として、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン等が挙げられる。
本明細書に使用される“質量%”は質量パーセントを意味し、“モル%”はモルパーセントを意味し、“容量%”は容量パーセントを意味し、また全ての分子量は、特にことわらない限り、g/モルの単位である。
異形DVA インナーライナー
本開示は異形DVA インナーライナー及び、特にタイヤ用の、それらの製造方法に関する。現在の技術を使用して製造されるDVA インナーライナーは実質的に一様のゲージを有する傾向がある。本明細書に使用される“実質的に一様なゲージ”は25%未満(好ましくは20%未満、好ましくは15%未満、又は好ましくは10%未満)のゲージ変化を意味する。フィルムゲージはASTM D374-94方法Cに従って測定される。フィルムゲージ変化はメジャーテク・シリーズ200 装置を使用して測定される。この装置はキャパシタンスゲージを使用してフィルム厚さを測定する。夫々のフィルムサンプルについて、フィルムが横方向にゲージ中を通される際に、10フィルム厚さデータ点がフィルム1インチ(2.54cm)当り測定される。三つのフィルムサンプルがゲージ変化を測定するのに使用される。ゲージ変化はフィルム厚さの全範囲(最大マイナス最小)を平均厚さにより割り、その結果を2で割ることにより測定される。ゲージ変化は平均付近の変化%として表される。
タイヤ構築方法中に、実質的に一様なゲージを有するインナーライナーが構築ドラムに置かれ、そのドラムがトロイダル形に膨張する時に、インナーライナーが非一様な延伸にかけられる。最大延伸を経験する領域がタイヤのセンターライン及びショルダー領域である。従って、DVA インナーライナーがこの領域で一層薄く、最終タイヤが非一様なゲージを有するDVA インナーライナーを有する。この非一様なゲージは不利であるかもしれない。タイヤ中の不規則なインナーライナーゲージは空気が一層薄いインナーライナーの領域中を一層迅速に透過することを可能にし得る。これが内部タイヤゴム成分の酸化及び不当なエージングの増大をもたらし得る。
対照的に、本発明の実施態様はエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含むインナーライナーに関するものであり、この場合、インナーライナーが異形形態である。有利には、異形DVA インナーライナーはタイヤ構築方法中に生じる非一様な延伸中にゲージを標準化することにより改良された空気不透過性を可能にし、その結果、硬化タイヤが一層一様なゲージを有するDVA インナーライナーを含む。異形DVA バリヤーフィルム又はインナーライナー、及びそれらから製造された物品(タイヤを含む)が、以下に説明される。また、これらの異形物品の製造方法が以下に説明される。
本明細書に使用される“異形(contoured)”は、非一様なゲージを有することを意味する。本明細書に使用される“非一様”はインナーライナーのゲージを表し、インナーライナーの最も厚い部分及び最も薄い部分における厚さが25.0%より大きく(好ましくは50.0%より大きく、75%より大きく、又は100.0 %より大きく)異なることを意味する。インナーライナーゲージはタイヤのサイズ、製造業者、及びタイヤの性能要件に応じて変化する。例えば、トラックライナーは一般に約2.0 mmの厚さであり、約1.8 mmから約2.5 mmまでの厚さの範囲であってもよい。他方で、乗用車タイヤは一般に約1.0 mmの厚さであり、約0.6 mmから約1.2 mmまでの範囲であってもよい。
記載の容易のために、タイヤインナーライナーの異形構造は最終タイヤ中のその位置に関して記載される。図1は代表的なタイヤの断面を表す。インナーライナー1、ビード2、ビードトウ3、ビードヒール4、側壁5、及びベルト6が本発明に特に重要である。本発明にまた妥当である寸法はショルダー領域7、最大ベルト幅(ベルト幅の半分が8として示される)、タイヤ高さ9、及びショルダー10である。ショルダーは、典型的には最大ベルト幅の約50%のセンターラインからの距離に見られる、ショルダー領域の中間点と考えられる。
インナーライナーの異形構造がタイヤ中のその最終位置に関して説明されるが、当業者はインナーライナーがタイヤ構築方法の前に異形形態であることを認めるであろう。例えば、センターラインの両側のベルト幅の約30,0%の距離内にある厚さは、異形インナーライナー中で、タイヤ構築方法の前に、異形構造の一層厚い部分が最終タイヤ中の所望のベルト幅の約30.0%の距離に移されることを意味し、そのインナーラーナーのほぼ中央位置がタイヤ構築方法中にタイヤのセンターラインに並ぶであろう。
本発明のインナーライナーの異形構造はタイヤ構築方法中に消失して異形構造を実質的に欠いているインナーライナーを有するタイヤを生じ、かつ実質的に一様なゲージを有することが好ましい。本発明者らはタイヤ中の実質的に一様のインナーライナーゲージがタイヤケーシングへの最小の空気透過を確実にすることを助け、それにより一層良好な性能を有利にもたらし得ることを示唆する。経済的利益がまたDVA フィルムの一つのサイズを使用して幾つかのサイズのタイヤを構築することができることにより得られる。ストック異形DVA インナーライナーが製造され、幾つかのタイヤインナーライナーサイズが本明細書に記載されるように、延伸により、ストックインナーライナーから誘導し得ることが予知し得る。
インナーライナーの異形構造の一層厚い部分はまたインナーライナーの水平軸のまわりで半径方向に移されると記載し得る。図2は例示のインナーライナー断面図(構造A〜D)である。図2は拡大断面図であり、実尺ではない。図2に関して、インナーライナー11の水平軸が構造A〜Dの夫々について破線により示される。好ましい実施態様において、厚さが構造Aに示されるように、水平軸のまわりで等しく変えられる。厚さが構造B〜Dに示されるように水平軸のまわりで不均等に変えられることがまた本発明の範囲内にある。或る実施態様において、インナーライナーが異形形態であり、その結果、異形構造の端部が構造C及びDのように丸められる。当業者はこれがフィルムを形成する場合のDVA の自然のメルトフローのために生じ得ることを認めるであろう。その他の実施態様において、異形構造の端部が構造A及びBに示されるように一層良く形成し得る。
これらの本発明のインナーライナーの異形構造はインナーライナーの一層厚い領域がタイヤ構築方法中に一層大きい引張及び増大された延伸を経験する領域に相当するように戦略的に配置される。図2、構造A、B、及びCに関して、異形タイヤインナーライナーがセンターライン12及び対向端部14を有し、そのタイヤインナーライナーが端部におけるゲージよりも大きいセンターラインにおけるゲージを有する。センターラインが端部よりも厚い場合、一層厚い部分がインナーライナー幅の15.0%〜40.0%の距離、好ましくはインナーライナー幅の20.0%〜40.0%の範囲内の距離、好ましくはインナーライナー幅の30.0%〜40.0%の範囲内の距離、又は最も好ましくはインナーライナー幅の35.0%〜40.0%の範囲内の距離だけセンターライン12の夫々の側から延び得る。このような実施態様において、異形インナーライナーが約3.0:1.0 、約2.5:1.0 、約2.0:1.1 、約1.8:1.0 、又は約1.5:1.0 のセンターライン対端部ゲージ比を有し得る。端部における厚さが約10μmから500 μmまで、約50μmから500 μmまで、100 μmから450μmまで、又は200 μmから400 μmまでの範囲である。
更に図2、構造Dに関して、インナーライナーのショルダー領域13がセンターラインよりも厚い。そのタイヤ中で、ショルダー領域が、センターラインから測定して、最大ベルト幅の40%〜60%の距離をスパンしてベルト端部に重なる。インナーライナー中で、一層厚いショルダー部分間の、インナーライナーの中央部分がインナーライナー幅の25%〜40%の幅を有し、夫々の一層厚いショルダー部分がインナーライナー幅の10%〜25%の幅を有する。ショルダー領域がセンターラインよりも厚い場合、その一層厚い部分がショルダー領域の中間点から測定される。ショルダー領域の中間点がセンターラインよりも厚いことが好ましい。ショルダー領域中間点が図1中で10として、また図2中で15として示される。ショルダー領域中間点がまた、端部に向かって下にスレッド領域から測定して、タイヤ高さの約1/4 に近似する。また、タイヤが負荷条件下で車両に取り付けられ、膨張され、設置される場合、ショルダー領域がタイヤトレッドフットプリントのアウトボード端部の上に垂直に配置されたインナーライナーの領域と考えられてもよい。タイヤトレッドフットプリントは、車両が静止している場合に、タイヤ−路面全接触領域を表す。アウトボード端部はフットプリントの横側(周囲側とは反対の)を表す。
或る実施態様において、一層厚い部分がショルダー領域中間点の両側に、ショルダー領域の全長の15%の距離以内(好ましくはショルダー領域の全長の20%の距離以内、ショルダー領域の全長の30.0%の距離以内、又はショルダー領域の全長の40.0%の距離以内(全てショルダー領域中間点の両側で測定して))に配置される。このような実施態様において、異形インナーライナーが約3.0:1.0 、約2.5:1.0 、約2.0:1.1 、約1.8:1.0 、又は約1.5:1.0 のショルダー領域対センターラインゲージ比を有し得る。
本発明者らは、異形DVA インナーライナーがタイヤを構築するのに使用される場合に、最終タイヤがビードからビードまでの実質的に一様なゲージを有するDVA インナーライナーを有利に有することを提案する。このようなタイヤは通常の完全エラストマーインナーライナーを有するタイヤに対し改良された不透過性特性、及び維持又は改良された機械的性質を有すると予想される。
本発明のインナーライナーはエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む。エラストマー成分及びエンジニアリング樹脂成分だけでなく、DVA が以下に説明される。相溶性付与剤、例えば、第二エラストマー、及び添加剤、例えば、充填剤、クレー、及びプロセスオイルがまた以下に説明される。
或る実施態様において、DVA が55:45 〜80:20 、好ましくは60:40 〜75:25 、又は更に好ましくは65:35 〜75:25 のエラストマー対樹脂の質量比のエラストマー及びエンジニアリング樹脂を含む。
エラストマー
エンジニアリング樹脂は典型的にはDVA 中で連続マトリックスを形成し、DVA に不透過性特性を与え、一方、エラストマーは可撓性を与える。タイヤに有益であることが知られている殆どあらゆるエラストマーがDVA 中に使用し得る。高められた不透過性のために、本発明に格別有益なエラストマー組成物はモノマーの混合物を含み、その混合物は少なくとも(1) C4-C7 イソオレフィンモノマー成分と(2) マルチオレフィン、モノマー成分を有する。イソオレフィンは一実施態様では全モノマーの70質量%から99.5質量%まで、また別の実施態様では85質量%から99.5質量%までの範囲で存在する。マルチオレフィンは一実施態様では30質量%から約0.5 質量%まで、また別の実施態様では15質量%から0.5 質量%までの範囲の量で存在する。更に別の実施態様において、モノマー混合物の8質量%から0.5 質量%までがマルチオレフィンである。
イソオレフィンはC4-C7 化合物であり、その非限定例はイソブチレン、イソブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、1-ブテン、2-ブテン、メチルビニルエーテル、インデン、ビニルトリメチルシラン、ヘキセン、及び4-メチル-1-ペンテンの如き化合物である。マルチオレフィンはC4-C14マルチオレフィン、例えば、イソプレン、ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、ミルセン、6,6-ジメチル-フルベン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、及びピペリレンである。その他の共重合性モノマー、例えば、スチレン及びジクロロスチレンがまたブチルゴム中のホモ重合又は共重合に適している。
エラストマーの例は所謂ブチルゴム、又はイソブチレンモノマー及びイソプレンモノマーを含むブチルエラストマーである。ブチルエラストマーはハロゲン化されてもよい。ハロゲン化はあらゆる手段により行なうことができ、本明細書ではハロゲン化方法により制限されない。一実施態様において、ブチルエラストマーがハロゲン化剤として臭素(Br2) 又は塩素(Cl2) を使用して4〜60℃でヘキサン希釈剤中でハロゲン化される。ハロゲン化ブチルエラストマーの商業上の実施態様として、ブロモブチル2222及びブロモブチル2255(エクソン・モービル・ケミカル社)が挙げられるが、これらに限定されない。
ハロゲン化ブチルエラストマーの別の有益な実施態様はハロゲン化された、分岐又は“星型-分岐”ブチルエラストマーである。一実施態様において、星型-分岐ブチルエラストマー(“SBB”)がブチルエラストマー及びポリジエン又はブロックコポリマーを含む組成物である。ポリジエン、ブロックコポリマー、又は分岐剤(以下、“ポリジエン”と称する)は、典型的にはカチオン反応性であり、ブチルエラストマー又はハロゲン化ブチルエラストマーの重合中に存在し、又はブチルエラストマーとブレンドされてSBB を生成し得る。分岐剤又はポリジエンがあらゆる好適な分岐剤であってもよい。本明細書に使用される分岐又は“星型-分岐”ブチルエラストマーはハロゲン化されることが好ましい(“HSBB”)。ポリジエン/ブロックコポリマー、又は分岐剤(以下、“ポリジエン”と称する)は、典型的にはカチオン反応性であり、ブチルエラストマー又はハロゲン化ブチルエラストマーの重合中に存在し、又はブチルエラストマーもしくはハロゲン化ブチルエラストマーとブレンドされてHSBBを生成し得る。HSBBの商業上の実施態様はブロモブチル6222(エクソン・モービル・ケミカル社)である。
エラストマーはまた官能化インターポリマーを含んでもよく、そのスチレンモノマー単位に存在するそのアルキル置換基の少なくとも一部がベンジルハロゲン、例えば、臭化スチレン基又は臭化アルキルスチレン基、又は以下に更に記載される別の官能基を含む。イソオレフィンコポリマー中の望ましいスチレンモノマーとして、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン、インデン及びインデン誘導体、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。特別な実施態様において、エラストマーがスチレンインターポリマーである。インターポリマーはC4-C7 イソモノオレフィン、例えば、イソブチレンとパラ-アルキルスチレンコモノマー、例えば、パラ-メチルスチレン(少なくとも80質量%、また更に好ましくは少なくとも90質量%のパラ-異性体を含む)のランダムエラストマーコポリマーであってもよく、必要により官能化インターポリマー(そのスチレンモノマー単位に存在するアルキル置換基の少なくとも1個以上がベンジルハロゲン又は或る種のその他の官能基を含む)を含んでもよい。これらは本明細書に記載された官能基を有する、官能化ポリ(イソブチレン-コ-アルキルスチレン)(“FIMS”)と称し得る。
本発明の実施に有益な好ましいエラストマーとして、イソブチレンをベースとするコポリマーが挙げられる。前述のように、イソブチレンをベースとするエラストマー又はポリマーは少なくとも70モル%のイソブチレンからの反復単位及び少なくとも一種のその他の重合性単位を含むエラストマー又はポリマーを表す。イソブチレンをベースとするコポリマーはハロゲン化されていてもよく、又はハロゲン化されていなくてもよい。
本発明の一実施態様において、エラストマーがブチル型ゴム又は分岐ブチル型ゴム、特にこれらのエラストマーのハロゲン化別型である。有益なエラストマーは不飽和ブチルゴム、例えば、オレフィン又はイソオレフィンとマルチオレフィンのコポリマーである。本発明の方法及び組成物に有益な不飽和エラストマーの非限定例はポリ(イソブチレン-コ-イソプレン)、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ポリ(スチレン-コ-ブタジエン)、天然ゴム、星型分岐ブチルゴム、及びこれらの混合物である。本発明に有益なエラストマーは当業界で知られているあらゆる好適な手段により製造され、本発明は本明細書ではエラストマーの製造方法により限定されない。
本発明のブチルゴムポリマーの一実施態様は95〜99.5質量%のイソブチレンを0.5 〜8質量%のイソプレン、又は更に別の実施態様では、0.5 〜5.0 質量%のイソプレンと反応させることにより得られる。
本発明のエラストマー組成物はまたC4-C7 イソモノオレフィン、例えば、イソブチレン、及びアルキルスチレンコモノマー、例えば、パラ-メチルスチレン(少なくとも80%、更に別に少なくとも90質量%のパラ-異性体を含む)を含む少なくとも一種のランダムコポリマーを含んでもよく、必要により官能化インターポリマーを含んでもよく、スチレンモノマー単位中に存在するアルキル置換基の少なくとも一つ以上がベンジルハロゲン又は或る種のその他の官能基を含む。別の実施態様において、ポリマーがC4-C6 α-オレフィンとアルキルスチレンコモノマー、例えば、少なくとも80%、また少なくとも90質量%のパラ-異性体を含むパラ-メチルスチレンのランダムエラストマーコポリマーであってもよく、必要により官能化インターポリマーを含んでもよく、スチレンモノマー単位中に存在するアルキル置換基の少なくとも一つ以上がベンジルハロゲン又は或る種のその他の官能基を含む。例示の物質がポリマー鎖に沿ってランダムに隔置された下記のモノマー単位を含むポリマーと特徴づけられるかもしれない:
式中、R及びR1は独立に水素、低級アルキル、例えば、C1-C7 アルキル及び一級又は二級アルキルハライドであり、かつXは官能基、例えば、ハロゲンである。実施態様において、R及びR1が夫々水素である。ランダムポリマー構造中に存在するパラ-置換スチレンの60モル%までが一実施態様では上記官能化構造(2) であってもよく、また別の実施態様では0.1 モル%から5モル%までがそうであってもよい。更に別の実施態様において、官能化構造(2) の量が0.2 モル%から3モル%までである。
官能基Xはハロゲン又は或る種のその他の官能基であってもよく、これらはその他の基、例えば、カルボン酸、カルボキシ塩、カルボキシエステル、アミド、及びイミド、ヒドロキシ、アルコキシド、フェノキシド、チオレート、チオエーテル、キサンテート、シアニド、シアネート、アミノ、及びこれらの混合物によるベンジルハロゲンの求核置換によりとり込まれてもよい。これらの官能化イソモノオレフィンコポリマー、それらの調製方法、官能化の方法、及び硬化が、更に特別に米国特許第5,162,445号に開示されている。
別の実施態様において、官能基はポリマー成分が高温で混合される時にそれが望ましい組成のマトリックスポリマー中に存在する官能基、例えば、酸官能基、アミノ官能基又はヒドロキシル官能基と反応でき、又は極性結合を形成し得るように選ばれる。特別な実施態様において、エラストマーがハロゲン化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)であり、更に特別な実施態様において、臭化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)“BIMSM”である。
実施態様において、エラストマーがイソブチレンと0.5 〜20モル%のパラ-メチルスチレンのランダムポリマーを含み、そのベンジル環に存在するメチル置換基の60モル%までがハロゲン、例えば、臭素又は塩素(パラ-(ブロモメチルスチレン))、酸、又はエステルで官能化される。
別の実施態様において、官能基はポリマー成分が高温で混合される時にそれがマトリックスポリマー中に存在する官能基、例えば、酸官能基、アミノ官能基又はヒドロキシル官能基と反応でき、又は極性結合を形成し得るように選ばれる。
一実施態様において、臭化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)“BIMSM”ポリマーは一般にそのコポリマー中のモノマー誘導単位の合計量に対し0.1 モル%から5モル%までのブロモメチルスチレン基を含む。別の実施態様において、ブロモメチル基の量が0.2 モル%から3.0 モル%まで、また更に別の実施態様では0.3 モル%から2.8 モル%まで、また更に別の実施態様では0.4 モル%から2.5 モル%まで、また更に別の実施態様では0.3 モル%から2.0 モル%までであり、望ましい範囲はあらゆる上限とあらゆる下限のあらゆる組み合わせであってもよい。別の方法で表して、例示のコポリマーが、ポリマーの質量を基準として、0.2 質量%から10質量%までの臭素、別の実施態様では0.4 質量%から6質量%までの臭素、また別の実施態様では0.6 質量%から5.6 質量%までを含み、環ハロゲン又はポリマー主鎖中のハロゲンを実質的に含まない。一実施態様において、ランダムポリマーがC4-C7 イソオレフィン誘導単位(又はイソモノオレフィン)、パラ-メチルスチレン誘導単位、及びパラ-(ハロメチルスチレン)誘導単位のコポリマーであり、そのパラ-(ハロメチルスチレン) 単位がパラ-メチルスチレンの合計数を基準として0.4 モル%から3.0 モル%までポリマー中に存在し、かつそのパラ-メチルスチレン誘導単位が一実施態様ではポリマーの合計質量を基準として3質量%から15質量%まで、また別の実施態様では4質量%から10質量%まで存在する。別の実施態様において、パラ-(ハロメチルスチレン) がパラ-(ブロモメチルスチレン)である。
本発明における使用に適したその他のC4-C7 イソオレフィン誘導単位含有エラストマーとして、イソオレフィン及び2種のマルチオレフィンを含むターポリマーが挙げられ、これらのマルチオレフィンが重合の前に異なる主鎖構造を有する。このようなターポリマーとして、C4-C8 イソオレフィン誘導単位、C4-C14マルチオレフィン誘導単位、及びアルキルスチレン誘導単位のブロックターポリマー及びランダムターポリマーの両方が挙げられる。このようなターポリマーはイソブチレンモノマー、イソプレンモノマー、及びアルキルスチレンモノマー、好ましくはメチルスチレンモノマーから生成されてもよい。別の好適なターポリマーはイソブチレンモノマー、シクロペンタジエンモノマー、及びアルキルスチレンモノマーから重合されてもよい。このようなターポリマーはカチオン重合条件下で得られる。
エンジニアリング樹脂
有益な熱可塑性樹脂又はエンジニアリング樹脂(これらの用語は互換可能に使用される)は500 MPa より大きいヤング率、そして、必要により170 ℃〜270 ℃の融点を有するあらゆる熱可塑性ポリマー、コポリマー又はこれらの混合物であると定義され、下記の一種以上が挙げられるが、これらに限定されない:a)ポリアミド樹脂:ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66) 、ナイロン46(N46) 、ナイロン11(N11) 、ナイロン12(N12) 、ナイロン610 (N610)、ナイロン612 (N612)、ナイロン6/66コポリマー(N6/66) 、ナイロン6/66/610(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T(N6T) 、ナイロン6/6Tコポリマー、ナイロン66/PP コポリマー、ナイロン66/PPSコポリマー;b)ポリエステル樹脂:ポリブチレンテレフタレート(PBT) 、ポリエチレンテレフタレート(PET) 、ポリエチレンイソフタレート(PEI) 、PET/PEI コポリマー、ポリアクリレート(PAR) 、ポリブチレンナフタレート(PBN) 、液体結晶性ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレートテレフタレートコポリマー及びその他の芳香族ポリエステル:c)ポリニトリル樹脂:ポリアクリロニトリル(PAN) 、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル-スチレンコポリマー(AS)、メタクリロニトリル-スチレンコポリマー、メタクリロニトリル-スチレン-ブタジエンコポリマー;d)ポリメタクリレート樹脂:ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート;e)ポリビニル樹脂:酢酸ビニル(EVA) 、ポリビニルアルコール(PVA) 、ビニルアルコール/エチレンコポリマー(EVOA)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC) 、ポリビニル/ポリビニリデンコポリマー、ポリ塩化ビニリデン/メタクリレートコポリマー;f)セルロース樹脂:セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート;g)フッ素樹脂:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF) 、ポリクロロフルオロエチレン(PCTFE) 、テトラフルオロエチレン/エチレンコポリマー(ETFE);h)芳香族ポリイミド;i)ポリスルホン;j)ポリアセタール;k)ポリラクトン;l)ポリフェニレンオキサイド及びポリフェニレンスルフィド;m)スチレン-無水マレイン酸;n)芳香族ポリケトン;並びにo) a)〜n)のいずれか及び全ての混合物だけでなく、a)〜n)の夫々の中の例示のエンジニアリング樹脂のいずれかの混合物。本開示の目的のために、エンジニアリング樹脂の定義はオレフィンのポリマー、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンを除く。好ましいエンジニアリング樹脂として、ポリアミド樹脂及びこれらの混合物が挙げられ、特に好ましい樹脂として、ナイロン6、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610 、ナイロン612 及びそれらのブレンドが挙げられる。
第二エラストマー
その他のエラストマー(即ち“第二エラストマー”)がハロゲン化イソブチレンをベースとするエラストマーと組み合わせて使用し得る。一般に、異形タイヤインナーライナーに有益な第二エラストマーとして、例えば、天然エラストマー(NR)、高ジエンエラストマー、イソプレンエラストマー(IR)、エポキシ化天然エラストマー、スチレンブタジエンエラストマー(SBR) 、ポリブタジエンエラストマー(BR)(高シス-BR 及び低シス-BR を含む)、ニトリルブタジエンエラストマー(NBR) 、水素化NBR 、水素化SBR 、オレフィンエラストマー(例えば、エチレンプロピレンエラストマー(EPDM及びEPM の両方を含む)、マレイン酸変性エチレンプロピレンエラストマー(M-EPM) 、ブチルエラストマー(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエンモノマーコポリマー、アクリルエラストマー(ACM) 、イオノマー、その他のハロゲン含有エラストマー(例えば、クロロプレンエラストマー(CR)、ヒドリンエラストマー(CHR) 、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM) 、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M-CM)、シリコーンエラストマー(例えば、メチルビニルシリコーンエラストマー、ジメチルシリコーンエラストマー、メチルフェニルビニルシリコーンエラストマー)、硫黄含有エラストマー(例えば、ポリスルフィドエラストマー)、フルオロエラストマー(例えば、フッ化ビニリデンエラストマー、フッ素含有ビニルエーテルをベースとするエラストマー、テトラフルオロエチレン-プロピレンエラストマー、フッ素含有シリコーンエラストマー、フッ素含有ホスファーゲンエラストマー)、熱可塑性エラストマー(例えば、スチレン含有エラストマー、オレフィンエラストマー、エステルエラストマー、ウレタンエラストマー、又はポリアミドエラストマー)、及びそれらの混合物が挙げられる。
注目されるような、小粒子の形態で熱可塑性マトリックス中に分散された、第二エラストマーは、イソブチレンをベースとするエラストマー又はハロゲン化イソブチレンをベースとするエラストマーに関して記載されたように、必要により部分的に、実質的に、又は完全に硬化、架橋又は加硫し得る。このような架橋はハロゲン化エラストマー成分に適用されるのと同じ動的加硫方法を使用することにより第二エラストマーをポリアミドマトリックス中に分散する過程で達成し得る。
その他の相溶性付与剤として、熱可塑性樹脂及びエラストマーポリマーの両方もしくは一方の構造又は熱可塑性樹脂もしくはエラストマーポリマーと反応し得るエポキシ基,カルボニル基、ハロゲン基、アミン基、マレイン化基、オキサゾリン基、ヒドロキシ基等を有するコポリマーの構造を有するものの如きコポリマーが挙げられる。第二エラストマーは混合される熱可塑性樹脂ポリマー及びエラストマーポリマーの型に基づいて選ばれる。有益な第二エラストマーが無水マレイン酸グラフトエラストマー、例えば、無水マレイン酸グラフトABS (アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)、EPDM(エチレン-プロピレン-ジエンエラストマー)、SEBS(スチレン-エチレン/ブタジエン-スチレン)等及びマレイン化エチレンコポリマーエラストマー、例えば、マレイン化エチレン-プロピレン(EPM) 、エチレン-ブテン、エチレン-ヘキセン、エチレン-オクテン、エチレン-デセン、エチレン-プロピレン-ジエン(EPDM)、エチレン-酢酸ビニル、エチレン-メチルアクリレート、エチレン-エチルアクリレート、エチレン-アクリル酸等並びにこれらの混合物からなる群から選ばれる。また、潜在的に有益なエラストマーとして、EPDM/スチレン、EPDM/アクリロニトリルグラフトコポリマー及びそれらのマレイン酸変性形態、スチレン/マレイン酸コポリマー、反応性フェノキシ熱可塑性樹脂、及びそれらの混合物が挙げられる。
存在する場合、第二エラストマー(官能化又は非官能化)の量は典型的には20質量%未満、好ましくは10質量%未満、一般に0.5 質量%〜20質量%、例えば、5質量%〜15質量%、例えば、7.5 質量%〜12.5質量%である。
添加剤
本明細書に記載された組成物は一種以上の充填剤成分、例えば、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ及びシリケート、タルク、二酸化チタン、澱粉並びにその他の有機充填剤、例えば、木粉、及びカーボンブラックを有してもよい。好適な充填剤として、カーボンブラック、例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、変性カーボンブラック、例えば、シリカ処理又はシリカ被覆カーボンブラック等が挙げられる。強化等級のカーボンブラックが好ましい。充填剤として、またその他の強化材又は非強化材、例えば、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン等が挙げられる。充填剤は組成物中に存在するエラストマーの0質量%から30質量%までのレベルで存在してもよい。
表層剥離クレー、内位添加クレー、又は分散クレーがまた組成物中に存在してもよい。これらのクレー(また、“ナノクレー”と称される)が公知である。本開示の目的に適した膨潤可能な層状クレー材料として、天然又は合成フィロシリケート、特にスメクタイトクレー、例えば、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデルライト、ボルコンスコイト、ラポナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マグダイト、ケニヤイト、ステベンサイト等だけでなく、バーミキュライト、ハロイサイト、酸化アルミネート、ハイドロタルサイト等が挙げられる。これらの層状クレーは一般に一緒に結合され、層間表面に存在する交換可能なカチオン、例えば、Na+ 、Ca+2、K+又はMg+2を含む、一実施態様では典型的には4〜20Å、また別の実施態様では8〜12Åの厚さを有する多数のシリケート小板状体を含む粒子を含む。
層状クレーは層状シリケートの層間表面に存在するカチオンとイオン交換反応を行ない得る有機分子(膨潤剤)による処理により内位添加され、表層剥離されてもよい。好適な膨潤剤として、カチオン表面活性剤、例えば、脂肪族、芳香族又はアリール脂肪族アミン、ホスフィン及びスルフィドのアンモニウム誘導体、アルキルアミン又はアルキルアンモニウム誘導体(一級、二級、三級及び四級)、ホスホニウム誘導体又はスルホニウム誘導体が挙げられる。
存在する場合、本明細書に記載された組成物中に含まれる表層剥離、内位添加、又は分散されたクレーの量は組成物の機械的性質又はバリヤー特性、例えば、引張強さ又は空気/酸素不透過性の改良を生じるのに充分な量である。これらの量は典型的には組成物のポリマー含量を基準として、一実施態様では0.5 〜15質量%、また別の実施態様では1〜10質量%、また更に別の実施態様では1〜5質量%であってもよい。
本明細書に使用される“プロセスオイル”という用語は石油由来プロセスオイル及び合成可塑剤の両方を意味する。プロセスオイル又は可塑剤オイルは空気バリヤー組成物中に存在してもよい。このようなオイルは主として層の調製中の組成物の加工、例えば、混合、カレンダー掛け等を改良するのに使用される。特に一種以上のエラストマー成分のための、好適な可塑剤オイルとして、脂肪酸エステル又は炭化水素可塑剤オイル、例えば、パラフィン系又はナフテン系の石油が挙げられる。通常の、DVA 、エンジニアリングを含まないインナーライナー組成物中の使用に好ましい可塑剤オイルはパラフィン系石油であり、このようなインナーライナー中の使用に適した炭化水素可塑剤オイルは下記の一般特性を有するオイルを含む。
一般に、プロセスオイルはパラフィン系オイル、芳香族オイル、ナフテン系オイル、及びポリブテンオイルから選ばれてもよい。ポリブテンプロセスオイルは3個から8個までの炭素原子、更に好ましくは4〜6個の炭素原子を有するオレフィン誘導単位の低分子量(15,000Mn未満)ホモポリマー又はコポリマーである。別の実施態様において、ポリブテンオイルがC4ラフィネートのホモポリマー又はコポリマーである。また、ゴムプロセスオイルはそれらがパラフィン系、ナフテン系又は芳香族の炭化水素質プロセスオイルのクラスに入るのかに応じてASTM表示を有する。利用されるプロセスオイルの型はエラストマー成分の型と連係して通例使用されるものであり、熟練エラストマー化学者はどの型のオイルが特別な適用で特別なエラストマーとともに利用されるべきかを認識しているであろう。熱可塑性エラストマー組成物について、オイルは全組成物の0もしくは0.5 又は1質量%から20又は40質量%までのレベルで存在してもよく、組成物の不透過性を最大にするためにオイルが含まれないことが好ましい。
或る実施態様において、2009年8月27日に出願された、米国特許出願第12/548,797号に記載されたものの如き相溶性付与剤、好ましくはポリイソブチレン無水コハク酸(PIBSA) エラストマーが、使用し得る。
動的加硫アロイ
上記エラストマーのいずれかの少なくとも一種及び上記エンジニアリング樹脂のいずれかの少なくとも一種がブレンドされて動的加硫アロイを生成する。“動的加硫”という用語は加硫可能なエラストマーが高せん断及び高温の条件下で熱可塑性樹脂の存在下で加硫される加硫方法を意味するために本明細書に使用される。結果として、加硫可能なエラストマーが同時に架橋されて、好ましくは熱可塑性マトリックス内に“ミクロゲル”の微細なミクロン以下のサイズの粒子として分散されるようになる。エラストマーは数平均均等ドメイン直径が0.1 ミクロンから1ミクロンの範囲である場合に小粒子サイズを有する。得られる物質が動的加硫アロイ(“DVA”)としばしば称される。
動的加硫はロールミル、バンバリーTMミキサー、連続ミキサー、ニーダー又は混合押出機、例えば、2軸押出機の如き装置中で、エラストマーをDVA 製造装置の滞留時間内で、そしてまた熱可塑性樹脂成分の溶融温度より上で高度に硬化するのに充分に高い温度で成分を混合することにより行なわれる。典型的なDVA 混合温度は物質成分に応じて、200 ℃〜270 ℃、又はそれより高い範囲である。動的硬化組成物の特異な特性は、エラストマー成分が硬化されるかもしれないという事実にかかわらず、組成物が通常の熱可塑性樹脂加工技術、例えば、押出、射出成形、圧縮成形等により加工でき、また再加工し得ることである。スクラップ又はフラッシングがまた回収でき、再加工でき、当業者はエラストマーポリマーのみを含む、通常の弾性熱硬化スクラップが加硫ポリマーの架橋特性のために直ぐに再加工し得ないことを認めるであろう。
熱可塑性樹脂はポリマーブレンドを基準として約10質量%から98質量%までの範囲の量で存在してもよく、また、熱可塑性樹脂は20〜95質量%、30〜70質量%、又は40〜60質量%の範囲のいずれか一つ内の量で存在する。
エラストマーは熱可塑性樹脂/エラストマーブレンドを基準として、一実施態様では90質量%まで、別の実施態様では70質量%まで、別の実施態様では60質量%まで、更に別の実施態様では40質量%までの質量の量で組成物中に存在してもよい。更に別の実施態様(これらのいずれかは上記最大質量%のいずれかと組み合わされてもよい)において、エラストマーが少なくとも2質量%で、別の実施態様では少なくとも10質量%で、更に別の実施態様では少なくとも20質量%で、更に別の実施態様では少なくとも35質量%で存在してもよい。
DVA を調製する際に、添加剤及び加硫剤がエラストマー又は熱可塑性樹脂とブレンドされてもよく、その後にエラストマー及び熱可塑性樹脂がブレンダー中で合わされ、又は熱可塑性樹脂及びエラストマーが既に互いに導入される間、又はその後にミキサーに添加される。これらのその他の物質はDVA の調製を助けるため、又は所望の物理的性質をDVA に与えるために添加されてもよい。このような付加的な物質として、硬化剤、相溶性付与剤、エキステンダー、及び可塑剤が挙げられるが、これらに限定されない。開示された発明のエラストマーに関して、“加硫”又は“硬化”はエラストマーのポリマー鎖間に結合又は架橋を形成する化学反応を表す。
或る実施態様において、可塑剤がエラストマー及び熱可塑性ブレンドと合わされる。好適な可塑剤として、サンマイドTM(三和化学工業社、神奈川、日本)及びUni-RezTM(アリゾナ・ケミカル、ジャクソンビル、FL.)を含む種々のトレードマークで販売されるものが挙げられる。このような材料は典型的には20,000ダルトン未満、例えば、1,000 〜18,000ダルトン、好ましくは3,000 〜17,000ダルトンの分子量を有し、250 ℃より高い引火点、-20 ℃未満の脆化温度、及び約180 ℃未満の軟化温度を有する。
例示の可塑剤はフタレート可塑剤、アジペート可塑剤、ホスフェート可塑剤、グリコレート可塑剤、スルホンアミド可塑剤、トリメリテート可塑剤及びポリマー可塑剤、特に低分子量ナイロンからなる群から選ばれる。好ましい可塑剤はフタレート可塑剤、アジペート可塑剤、及びスルホンアミド可塑剤からなる群から選ばれる。好適な可塑剤の例として、ジブチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジメチルフタレート、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート、ジフェニルフタレート、ジウンデシルフタレート、混合ジアルキルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ベンジルフタレート、ジ(2-エチルヘキシル)アジペート、混合ジアルキルアジペート、トリブトキシエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフェート、ブチルフタリルブチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート及び混合アルキルトリメリテートが挙げられる。スルホンアミド可塑剤、例えば、アルキルスルホンアミド又はアリールスルホンアミドが、ポリアミドのための可塑剤の好ましいクラスを構成し、例えば、N-ブチルベンジルスルホンアミド、N-シクロヘキシル-p-トルエンスルホンアミド、o,p-トルエンスルホンアミド、N-エチル-o,p-トルエンスルホンアミド及びN-エチル-o-トルエンスルホンアミドが挙げられる。
少なくとも一種の促進剤の使用を伴ない、又は伴なわない、一種以上の加硫剤が、当業界で一種以上のエラストマーのための加硫“系”としばしば称される。加硫系が使用される。何とならば、特に高ジエンエラストマーと反応性ではないエラストマーの混合物が使用される場合には、典型的には一種より多い加硫剤が有益な効果のために使用されるからである。
架橋剤又は加硫剤として、例えば、硫黄、酸化亜鉛、及び脂肪酸の少なくとも一種並びにこれらの混合物が挙げられる。一般に、ポリマー組成物は硬化剤、例えば、硫黄、金属酸化物(即ち、酸化亜鉛、ZnO )、有機金属化合物、ラジカル開始剤等を添加し、その組成物又は混合物を加熱することにより架橋し得る。下記のものが本発明において機能し得る普通の硬化剤である:ZnO 、CaO 、MgO 、Al2O3 、CrO3、FeO 、Fe2O3 及びNiO 。これらの金属酸化物は相当する金属ステアリン酸錯塩(例えば、Zn、Ca、Mg、及びAlのステアリン酸塩)、又はステアリン酸、及び硫黄化合物もしくはアルキルペルオキサイド化合物のいずれかと連係して使用し得る。本発明のエラストマーのハロゲン化コポリマー成分に適した硬化系として、ステアリン酸亜鉛又はステアリン酸そして、必要により、一種以上の促進剤又は加硫剤と組み合わせての酸化亜鉛が挙げられる。このような樹脂を過酸化物の存在下でそれら自体を架橋させ、過度に硬化された、非熱可塑性組成物をもたらすような一種以上の熱可塑性樹脂が存在する実施態様では、過酸化物硬化剤が熱可塑性エラストマーから特別に除かれる。
加硫促進剤として、アミン、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、スルフェンイミド、チオカルバメート、キサンテート等が挙げられる。硬化プロセスの促進は組成物に或る量の促進剤を添加することにより達成し得る。ゴムの促進加硫のためのメカニズムは硬化剤、促進剤、活性剤及びポリマーの間の複雑な相互作用を伴なう。理想的には、利用できる全硬化剤が有効な架橋(これらは個々のポリマー鎖を互いに結合し、ポリマーマトリックスの総合の強さを高める)の形成に消費される。多くの促進剤が当業界で知られている。一種以上の架橋性ポリマーとともに有益である加硫剤、促進剤及びそれらが一部である加硫系が当業界で公知である。
加硫系は、例えば、このような目的のためにゴム工業で普通に使用されるあらゆる混合装置、例えば、2本ロールゴムミル、バンバリーミキサー、混合押出機等を使用して熱可塑性樹脂へのゴム含有組成物の添加の前のプロセス工程でゴム及び硬化系成分を混合することにより、ゴム成分に好適な濃度で分散でき、そのゴム成分は必要により一種以上の充填剤、エキステンダー及び/又は可塑剤を含んでもよい。このような混合がゴム組成物の“促進”と普通称される。また、ゴム組成物は動的加硫を行なう前に混合押出機のステージで促進し得るが、これは商用の、実用的な、総合方法で制御するのに困難であり、それ程望ましくない。加硫系が混合装置(その中で動的加硫を行なうことが意図されている)中の一種以上の熱可塑性樹脂へのゴムの添加の前に、ゴム相、又はゴム組成物(また必要により一種以上の充填剤、エキステンダー及びその意図される最終使用の適用のためのその他の普通の成分を含んでもよい)中に分散し得ることが特に好ましい。そうすることにより、予備配合されたゴム組成物が、以下に記載されるように、動的加硫装置、好ましくは混合押出機への一層有効な供給のためにペレット化し得る。
更に、加硫系の性質は混合プロセスに適合でき、その結果、所望のタイヤインナーライナーの条件が満たされる。例えば、組成物中に存在する一種以上の特別なエラストマーの加硫応答を測定するために、一種以上のエラストマー及び硬化系が当業者に知られている手段、例えば、2本ロールミル、バンバリーミキサー又は混合押出機により合わされる。混合物のサンプル(しばしば“促進”コンパウンドと称される)が、プレス中で熱及び圧力に暴露される金型を使用して静的条件下で、例えば、薄いシートの形態で加硫し得る。次第に長い時間にわたって、かつ/又は高温で加硫された、促進された、薄いシートのサンプルが、その後に応力歪特性及び/又は架橋密度について試験されて加硫の状態を測定する(試験及び材料に関する米国協会、規格ASTM D412に詳しく記載されている)。
また、促進コンパウンドは振動ディスク硬化レオメーター試験(試験及び材料に関する米国協会、規格ASTM D412に詳しく記載されている)を使用して加硫の状態について試験し得る。その後に動的加硫プロセスの総時間及び温度が調節でき、その結果、組成物中に存在する加硫性エラストマーが充分に硬化されてそれらが一部である熱可塑性組成物の所望の性質、例えば、空気又は流体保持バリヤー、例えば、タイヤ用のインナーライナーを得る。
加硫性エラストマー、例えば、ハロゲン化イソブチレンエラストマー、例えば、FIMS又はBIMS(又はこのようなエラストマーの混合物)が加硫の最高状態(それが加硫系、時間及び温度に基づいて可能である)の少なくとも50%(“部分”硬化)まで加硫されることが認められ、典型的には、このようなエラストマーの加硫の状態が最大硬化の50%を超えるであろう。第二エラストマーがまた加硫性エラストマーを含み得るので、このような第二エラストマーが、例えば、本明細書に記載された動的加硫技術に従って加硫される場合には、それがまた典型的にはそれがその加硫剤又は加硫系並びにそれが加工される時間及び温度に基づいて可能である加硫の最高状態の少なくとも50%まで加硫されるであろう。2種のエラストマーが同様に異なって加硫し得る。いずれの場合にも、加硫状態が90%もしくは80%又は70%或いは60%又は50%未満である場合に、エラストマーが部分的に加硫されるにすぎない。また、本明細書に説明されたように、このような第二エラストマーはまた硬化剤の使用を伴なって、又は伴なわずに、ポリアミド樹脂でグラフト、結合及び/又は会合でき、その結果、その加硫の状態が限界ではなく、但し、それは組成物が用いられる用途に所望される性質を与えるように充分に小さい粒子サイズで充分に分散されることを条件とする。
加硫系は、例えば、このような目的のためにエラストマー工業で普通に使用されるあらゆる混合装置、例えば、2本ロールエラストマーミル、バンバリーミキサー、混合押出機等を使用して熱可塑性樹脂へのエラストマー含有組成物の添加の前のプロセス工程でエラストマー及び加硫系成分を混合することにより、エラストマー成分に好適な濃度で分散でき、そのエラストマー成分は必要により一種以上の充填剤、エキステンダー及び/又は可塑剤を含んでもよい。このような混合がエラストマー組成物の“促進”と普通称される。一実施態様において、少なくとも一種の加硫剤が典型的には0.1 〜15 phr、また0.5 〜10 phrで存在する。加硫剤及び促進剤が当業界で公知であるように合わされる。
好ましいポリマー成分は一種以上の加硫性成分としてのハロゲン化イソブチレン含有コポリマー、例えば、ハロゲン化ブチル、例えば、塩素化ブチル又は臭素化ブチル、及び臭素化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)(BIMSコポリマー)、及び熱可塑性ポリマー、例えば、ナイロン又は種々のナイロンポリマーの混合物を含む。本明細書に記載された動的加硫組成物がエンジニアリング樹脂の連続マトリックス中に分散され、部分又は完全硬化された、小粒子の形態の一種以上のハロゲン化エラストマー成分を含むことが特に好ましい。
異形DVA インナーライナーの製造方法
本明細書中の実施態様は異形タイヤインナーライナーを提供する工程を含むタイヤインナーライナーの製造方法に関するものであり、前記異形タイヤインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む。或る実施態様において、異形タイヤインナーライナーがビード端部におけるゲージより大きい異形タイヤインナーライナーのセンターラインにおけるゲージを有する。その他の実施態様において、異形タイヤインナーライナーがセンターラインにおけるゲージより大きい異形タイヤインナーライナーのショルダー領域におけるゲージを有する。
このような異形DVA インナーライナーが異形構造を製造するための当業界で知られているあらゆる方法、及びこれらの適合を使用して製造し得ることは本開示の範囲内である。
本明細書の実施態様において、異形DVA インナーライナーはあらゆる望ましい形状寸法及び形態、例えば、線状、平ら、細長い、管状、テーパー付き、矩形、及びこれらの組み合わせを有するフィルムから誘導し得る。インナーライナーは連続管又は“スリーブ”を含んでもよく、又はシートから誘導される。
異形タイヤインナーライナーは当業界で知られているあらゆる手段によりインナーライナーに成形し得る。例えば、DVA がシート、フィルム、又は管に押し出され、カレンダー掛けされ、又は成形されてもよい。特別な実施態様において、インフレートフィルムがシートに連続的に切断されてもよい。こうして得られたシート又は管状の成形物品が空気入りタイヤ又は低ガス透過性ホースのホース管もしくはホースカバーのインナーライナー層に有効に使用し得る。更に、その組成物の低透過性特性がガス以外の流体、例えば、液体、例えば、水、油圧油、ブレーキ液、伝熱流体等との使用に適しており、但し、流体と直接接触する層が取り扱われている流体に対し好適な耐性を有することを条件とする。
異形化工程(contouring step)(また“ゲージプロファイリング”として知られている)は押出及びカレンダー掛けにより起こり得る。このような実施態様において、異形タイヤインナーライナーが異形シートを含む。特別な実施態様において、異形シートがキャストフィルムを含む。
異形化工程はまたDVA フィルムの非一様な延伸により起こり得る。このような実施態様において、異形タイヤインナーライナーが非一様に延伸されたスリーブを含む。非一様に延伸されたスリーブは(i) 実質的に一様なゲージを有する、シームレスタイヤインナーライナー(そのシームレスタイヤインナーライナーはスリーブの形態であり、そのシームレスの空気入りインナーライナーはエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む)を用意し、(ii)そのシームレスタイヤインナーライナーを半径方向及び軸方向の少なくとも一つの非一様な延伸にかけ、そして(iii) 非一様に延伸されたスリーブを含む異形タイヤインナーライナーを製造することにより製造されてもよい。
或る実施態様において、非一様な延伸は少なくとも一つの加熱できる、エキスパンダブルタイヤ構築ドラムで起こる。加熱できるエキスパンダブルドラムはタイヤ構築に典型的に使用される型のものであってもよく、これは半径方向及び軸方向の少なくとも一つに膨張し得る。或る実施態様において、加熱できるエキスパンダブルドラムが加熱される。その他の実施態様において、加熱できるエキスパンダブルドラムが半径方向及び軸方向の少なくとも一つに膨張される。更に別の実施態様において、加熱できるエキスパンダブルドラムが加熱され、半径方向及び軸方向の少なくとも一つに膨張される。米国特許第7,144,467 号、同第6,863,106 号、及び同第6,769,468 号に記載された種類のタイヤ構築ドラムが本明細書で有益であるかもしれない。
或る実施態様において、非一様な延伸が一つより多いドラムで起こる。例えば、スリーブが一つの加熱されたドラムで半径方向に延伸され、次いでその他のドラムで軸方向に延伸されてもよい。
或る実施態様において、加熱できるドラムが約170 ℃から230 ℃まで(好ましくは180 〜220 ℃、190 〜210 ℃、又は190 ℃〜200 ℃)の範囲の温度に加熱される。フィルムがフィルムを破壊せず、又はそれ以外にフィルムの保全性を損なわないで、好ましくは30秒以下(好ましくは20秒以下、10秒以下、5秒以下、又は1秒以下)の時間にわたって、所望の温度に達するまで、ドラムが加熱される。
次いで加熱されたフィルムが0.01秒-1以上、0.10秒-1以上、又は1.00秒-1以上の延伸速度で延伸されてもよい。フィルムが半径方向及び/又は軸方向の、500 %未満、好ましくは400 %未満、好ましくは300 %未満、200 %未満、100 %未満の全歪まで変形される。
或る実施態様において、加熱後にインナーライナーが200 ℃もしくは180 ℃又は160 ℃或いは140 ℃もしくは120 ℃又は100 ℃又は80℃以下に冷却されることが望ましく、その異形タイヤインナーライナーが輸送、貯蔵のために巻かれ、又は同じもしくは異なる加熱手段に運ばれ、加熱工程が繰り返される。加熱工程が唯一の工程、或いは二つもしくは三つ又は四つ或いはそれ以上の加熱工程であってもよい。
異形インナーライナーから製造されたタイヤの透過係数が60もしくは50又は40cc*mm/m2-日未満であることが望ましい。別の実施態様において、異形インナーライナーから製造されたタイヤが0.08もしくは0.015又は0.05 cc*mm/m2-日・mmHg未満の透過係数を有する。
本明細書のその他の実施態様はシームレスタイヤインナーライナーを半径方向に延伸することを含むフィルムの直径を増大する方法に関するものであり、そのシームレスタイヤインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む。このような実施態様において、シームレスインナーライナーがアンダーサイズにされ、次いで構築ドラムに置く前に最終サイズに半径方向に延伸されてもよい。DVA 材料の自然の遅い回復が延伸スリーブを構築ドラムにぴったり合うようにするのに有益であり得る。或る実施態様において、このぴったり合うことは加熱された構築ドラムを使用することにより助長されるかもしれない。これは有利には種々のサイズのタイヤが一つのサイズのDVA フィルムから製造されることを可能にし、それによりコスト節減、及び減少された(実際にゼロの)廃棄物の如き利益を与える。
その他の実施態様において、本発明は下記のものに関する:
1.エンジニアリング樹脂(好ましくはナイロン)及びエラストマー(好ましくは官能化ポリ(イソブチレン-コ-アルキルスチレン))(好ましくは55:45 〜80:20 、好ましくは60:40 〜75:25 、又は更に好ましくは65:35 〜75:25 のエラストマー対樹脂の質量比の)の動的加硫アロイを含むタイヤインナーライナー;前記インナーライナーが異形形態であり(そのインナーライナーがセンターライン及び対向端部を有し、好ましくは夫々の端部におけるゲージより大きいセンターラインにおけるゲージを有し、好ましくはインナーライナーのセンターライン対端部ゲージ比が約3.0:1.0 、約2.5:1.0 、約2.0:1.1 、約1.8:1.0 、又は約1.5:1.0 である)(また、インナーライナーがセンターラインから測定して、最大ベルト幅の40%〜60%の距離にショルダー領域を有し、インナーライナーがセンターラインにおけるゲージより大きいショルダー領域におけるゲージを有し、好ましくはインナーライナーのショルダー領域対センターラインのゲージ比が約3.0:1.0 、約2.5:1.0 、約2.0:1.1 、約1.8:1.0 、又は約1.5:1.0 である)。
2.端部における厚さが約10μmから500 μmまで、約50μmから500 μmまで、100 μmから450 μmまで、又は200 μmから400 μmまでである、パラグラフ1のタイヤインナーライナー。
3.パラグラフ1〜2のインナーライナーを含むタイヤ。
4.異形タイヤインナーライナー(そのインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む)を提供する工程を含む、パラグラフ3のタイヤに有益な、パラグラフ1〜2のタイヤインナーライナーの製造方法。
5.タイヤインナーライナーがキャストフィルムを含み、更に(i) 動的加硫アロイを押し出す工程、及び、(ii)押し出された動的加硫アロイをカレンダー掛けして異形タイヤインナーライナーを提供する工程を含む、パラグラフ4の方法。
6.タイヤインナーライナーが非一様に延伸されたスリーブを含み、更に(i) 実質的に一様なゲージを有する、シームレスタイヤインナーライナー(好ましくはインフレートフィルムを含む)を提供する工程(そのシームレスタイヤインナーライナーはスリーブの形態であり、そのシームレスタイヤインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む)、(ii)前記シームレスタイヤインナーライナーを半径方向及び軸方向の少なくとも一つの非一様な延伸にかける工程(好ましくは加熱されたエキスパンダブルドラムで)、及び(iii) 異形タイヤインナーライナーを製造する工程を含む、パラグラフ4の方法。
7.パラグラフ4〜6の方法を含む空気入りタイヤの製造方法。
8. シームレスタイヤインナーライナーを半径方向に延伸する工程を含むシームレスタイヤインナーライナーの直径を増大する方法(そのシームレスタイヤインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む)。
さらにその他の実施態様において、本発明は下記のものに関する:
1. エラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含むタイヤインナーライナーであって、そのインナーライナーが異形形態であることを特徴とする前記タイヤインナーライナー。
2. タイヤインナーライナーがセンターライン及び対向端部を有し、かつ、タイヤインナーライナーが、端部におけるゲージより大きいセンターラインにおけるゲージを有する、上記1記載のタイヤインナーライナー。
3. タイヤインナーライナーのセンターライン対端部ゲージ比が約2.5:1.0 である、上記1又は2記載のタイヤインナーライナー。
4. タイヤインナーライナーが、一対のショルダー領域を有し、夫々のショルダー領域におけるゲージはインナーライナーセンターラインにおけるゲージより大きく、ショルダー領域の間の中央部分がインナーライナー幅の25%〜40%の幅を有し、かつ、夫々のショルダー領域がインナーライナー幅の10%〜25%の幅を有する、上記1から3のいずれか1項記載のタイヤインナーライナー。
5. インナーライナーのショルダー対センターラインのゲージ比が約2.5:1.0 である、上記1から4のいずれか1項記載のタイヤインナーライナー。
6. 端部における厚さが約10μmから500 μmまでの範囲内である、上記1から5のいずれか1項記載のタイヤインナーライナー。
7. エラストマーが官能化ポリ(イソブチレン-コ-アルキルスチレン)であり、かつエンジニアリング樹脂がナイロンである、上記1記載のタイヤインナーライナー。
8. 上記1記載のタイヤインナーライナーを含むタイヤ。
9. 異形タイヤインナーライナーを提供する工程であって、前記タイヤインナーライナーはエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む工程を含む、タイヤインナーライナーの製造方法。
10. タイヤインナーライナーがキャストフィルムを含む、上記9記載の方法。
11. (i) 動的加硫アロイを押し出す工程、及び
(ii)押し出された動的加硫アロイをカレンダー掛けしてタイヤインナーライナーを提供する工程、
を更に含む上記9又は10記載の方法。
12. タイヤインナーライナーが非一様に延伸されたスリーブを含む、上記9から11のいずれか1項記載の方法。
13. (i) 実質的に一様なゲージを有する、スリーブの形態にあるシームレスタイヤインナーライナーを提供する工程であって、前記シームレスタイヤインナーライナーがエラストマーとエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含む、工程、
(ii)前記シームレスタイヤインナーライナーを半径方向及び軸方向の少なくとも一つの延伸にかける工程、及び、
(iii) 異形タイヤインナーライナーを製造する工程、
を更に含む、上記9から12のいずれか1項記載の方法。
14. シームレスタイヤインナーライナーがインフレートフィルムを含む、上記9から13のいずれか1項記載の方法。
15. 工程(ii)の延伸が加熱されたエキスパンダブルドラム上で起こる、上記9から13のいずれか1項記載の方法。
16. タイヤインナーライナーがセンターライン及び対向端部を有し、センターラインにおけるゲージが端部におけるゲージより大きい、上記9記載の方法。
17. 異形タイヤインナーライナーのセンターラインにおける厚さ対端部における厚さの比が約2.5:1.0 である、上記16記載の方法。
18. タイヤインナーライナーがセンターラインから測定して、最大ベルト幅の40%〜60%の距離にショルダー領域を有し、かつタイヤインナーライナーがセンターラインにおけるゲージより大きいショルダー領域におけるゲージを有する、上記9記載の方法。
19. タイヤインナーライナーのショルダーにおける厚さ対センターラインにおける厚さの比が約2.5:1.0 である、上記18記載の方法。
20. タイヤインナーライナーの端部における厚さが約10μmから500 μmまでの範囲である、上記9記載の方法。
21. エラストマーが官能化ポリ(イソブチレン-コ-アルキルスチレン)であり、かつ、エンジニアリング樹脂がナイロンである、上記9記載の方法。
22. シームレスタイヤインナーライナーを半径方向に延伸する工程を含むシームレスタイヤインナーライナーの直径を増大する方法であって、前記シームレスタイヤインナーライナーがエラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含むことを特徴とする前記方法。
この実施例に使用したタイヤインナーライナーは63 phrのナイロン6/66(UBE 5033B)及び100 phr の臭素化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)(0.75モル%のBr、そのコポリマー中の5質量%のパラメチルスチレン)と27 phrのブチル-ベンジルスルホンアミド(“BBSA”)と10 phrのマレイン化エチレン-エチルアクリレート、2.5 phr のSG2000タルク及び1 phr未満のイルガノックスTM1098、チヌビンTM 622LD、ヨウ化銅、酸化亜鉛、ステアリン酸Zn、及びステアリン酸の夫々の異形キャストDVA インナーライナーであった。
標本の厚さが変化し、Mahr Federal社の厚さゲージにより手動で測定した。ゲージ(μm)を異形シートの幅(インチ)にわたって測定し、データを図3に要約した。図3はレギュラーゲージフィルムと較べての、異形DVA フィルムについてのゲージ分布を示す。
これらの異形DVA インナーライナーは実質的に一様のゲージを有する標準のインナーライナーと比較し得る。下記の試験を使用し得る:応力/歪特性、引張特性、ショアーA硬度、及び透過性試験。異形DVA インナーライナーは表1に以下に示される少なくとも公称の性質と較べて、改良された空気不透過性を示し、改良又は維持された機械的性質を有すると予想される。
1−インナーライナー
2−ビード
3−ビードトウ
4−ビードヒール
5−側壁
6−ベルト
7−ショルダー領域
8−ベルト幅の半分
9−タイヤ高さ
10−ショルダー

Claims (7)

  1. 以下の工程を含む、タイヤインナーライナーを含むタイヤの製造方法:
    異形タイヤインナーライナーを形成する工程であって、前記タイヤインナーライナーは、エラストマー及びエンジニアリング樹脂の動的加硫アロイを含み、前記タイヤインナーライナーは、タイヤ構築方法の前のインナーライナーの最も厚い部分及び最も薄い部分における厚さが25%より大きく異なるように異形形態である、工程、
    前記異形タイヤインナーライナーを含む生タイヤを構築する工程であって、タイヤの構築中、タイヤインナーライナーのゲージがインナーライナーの非一様な延伸によって標準化される、工程。
  2. タイヤインナーライナーが、キャストフィルム、インフレートフィルム又は押出フィルムを含む、請求項1記載の方法。
  3. 下記の方法の1つによって異形タイヤインナーライナーを提供する工程を更に含む、請求項1又は2記載の方法:
    (i) 動的加硫アロイを押し出した後、押し出された動的加硫アロイをカレンダー掛けして異形タイヤインナーライナーを作製する工程、又は、
    (ii) 実質的に一様なゲージを有する、スリーブの形態にあるシームレスタイヤインナーライナーを提供し;前記シームレスタイヤインナーライナーを半径方向及び軸方向の少なくとも一つの延伸にかけることにより異形タイヤインナーライナーを製造する工程。
  4. タイヤインナーライナーがセンターライン及び対向端部を有し、センターラインにおけるゲージが端部におけるゲージより大きい、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
  5. インナーライナーのセンターライン対端部ゲージ比が2.5:1.0である、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. タイヤインナーライナーが、一対のショルダー領域を有し、夫々のショルダー領域におけるゲージはインナーライナーセンターラインにおけるゲージより大きく、ショルダー領域の間の中央部分がインナーライナー幅の25%〜40%の幅を有し、かつ、夫々のショルダー領域がインナーライナー幅の10%〜25%の幅を有する、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
  7. エラストマーが官能化ポリ(イソブチレン-コ-アルキルスチレン)であり、かつ、エンジニアリング樹脂がナイロンである、請求項1から6のいずれか1項記載の方法。
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