JP7117397B2 - イソブチレン含有組成物およびそれから作られた物品 - Google Patents

イソブチレン含有組成物およびそれから作られた物品 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月17日に出願された米国特許仮出願第62/672,851号の優先権およびその利益を主張し、その内容はその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
技術分野
本開示は、C~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレンおよびハロゲン化スチレンを含んでいるエラストマー組成物であって、ハロブチルゴムとブレンドされてインナーライナーのようなタイヤ部材に使用されることができるエラストマー組成物に関する。
ハロゲン化イソブチレン/イソプレンコポリマーであるハロブチルゴムは、乗用車、トラック、バスおよび航空機等の乗り物のタイヤに最良の空気保持性を与えるのに最適のポリマーである。ブロモブチルゴム、クロロブチルゴムおよびハロゲン化星形分枝状ブチルゴムは、特定のタイヤ用途、たとえばチューブまたはインナーライナー向けの配合物にされることができる。最終的な商業配合物用の成分および添加物の選択は、所望の特性、すなわち加工性およびタイヤ製造工場でのグリーン(未硬化)コンパウンドの粘着性と、硬化タイヤ複合物の供用時性能とのバランスに依存する。これらのエラストマーの例は、ブチル(イソブチレン-イソプレンゴム、すなわちIIR)、ブロモブチル(臭素化イソブチレン-イソプレンゴム、すなわちBIIR)、クロロブチル(塩素化イソブチレン-イソプレンゴム、すなわちCIIR)、星形分枝状ブチル(SBB)、EXXPRO(商標)エラストマー(臭素化イソブチレン-コ-p-メチルスチレンコポリマー、すなわちBIMSM)等である。本出願は、ハロゲン化イソオレフィンポリマー、たとえばBIMSMの加工性に焦点を当てている。
イソブチレンとパラメチルスチレンとの臭素化コポリマー、およびこのコポリマーと他のポリマーとのブレンドを使用した従来からのタイヤインナーライナーを形成することは知られている。たとえば、米国特許第5,807,629号および第6,034,164を見よ。ハロゲン化ブチルゴムは、接着性能、曲げ強さ、耐用年数についてならびに空気および水の不透過性について特に有利なものであることが証明されている。ハロゲン化ブチルゴムに基くタイヤインナーライナーの使用のおかげで、タイヤカーカスおよびタイヤカーカスに使用されているスチールまたは繊維のコードは、インナーライナーを膨張させるのに使用される空気中に含まれる湿気および酸素による攻撃から保護されている。これは、空気入りタイヤの寿命、たとえば高い応力のかかるトラックタイヤの寿命にプラスの効果を与える。しかし、ハロゲン化ブチルゴムの物理的性質を改善すること、たとえばブチルゴムのハロゲン含有量を増加させること(接着性を向上させること)による改善は、これまでタイヤメーカーによって目標とされて来なかった。
本発明は、インナーライナー用ゴム材料としてハロゲン化ブチルゴムのみを使用する場合の不利益をなくすために、非類似のミクロ構造を有する少なくとも1つの他のブチルゴム成分と混合されたハロゲン化ブチルゴムの使用に関する。本発明者らは驚いたことに、得られる組成物の、経年特性保持、経年硬化、亀裂成長および曲げ疲労のような特性が向上することを発見した。
1つの組成物は、ゴム100部当たり約5部(約5phr)~約95phrのハロブチルゴムおよび約5phr~約95phrのエラストマー組成物を含んでいることができ、当該エラストマー組成物は、C~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレンおよびハロゲン化アルキルスチレンを含んでおり、当該非ハロゲン化アルキルスチレンおよびハロゲン化アルキルスチレンは、当該エラストマー組成物中に当該エラストマー組成物に基いて累積的に約3重量%~約15重量%の量で存在し、当該ハロゲン化アルキルスチレンは当該非ハロゲン化アルキルスチレンに対して0.1モル%~2モル%で存在する。このような組成物は、タイヤインナーライナーを含む空気バリア物品に有用であることができる。
以下の記載は、本明細書で意図されている本発明実施のベストモードまたは複数のベストモードについてのものである。本明細書の記載は、本発明の一般原則を例示する目的でなされているものであり、限定する意味に取られてはならない。本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲を参照することによって最も良く決定される。
本発明は、加工性を備えた未硬化の、充填剤入りのエラストマー組成物、当該組成物から有用な物品を作るプロセス、およびそのように作られた有用な物品を記載する。1つの実施形態では、当該組成物または物品は、C~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレン、ハロゲン化スチレンおよび任意的にジオレフィン(ここで、当該C~Cイソオレフィンは当該ジオレフィンと同じものではない。)を含んでいるエラストマー組成物であり、当該エラストマー組成物はハロブチルゴムおよび他の添加物とブレンドされて、空気バリアに(たとえば、インナーライナーまたはインナーチューブとして)使用されることができる。
本明細書で使用される「ポリマー」とは、ホモポリマー、コポリマー、インターポリマー、ターポリマー等を指すために使用されてもよい。本明細書で使用される用語「コポリマー」とは、2種以上のモノマーを有するポリマーを含むことが意図されている。用語「インターポリマー」とは、少なくとも2種の異なるモノマーの重合またはオリゴマー化によって調製された500以上の数平均分子量を有する任意のポリマーまたはオリゴマーを意味する。本明細書で使用されるように、ポリマーがモノマーを「含んでいる」と呼ばれる場合には、そのモノマーは、そのモノマーの重合された形態でまたはそのモノマーの誘導体の形態でポリマー中に存在する。同様に、触媒成分がその成分の中性の安定な形態を含んでいると記載される場合には、その成分のイオン形態がモノマーと反応してポリマーを製造する形態であることが当業者によって十分に理解されている。
本明細書で使用される「ジオレフィン」とは、炭素原子間の少なくとも2つの不飽和結合を有する不飽和炭化水素を指す。通常、ジオレフィンは2つの2重結合を有するだろうけれども、追加の2重結合または1つ以上の3重結合を有する分子もまた、本発明の目的のためのジオレフィンとして機能する場合がある。ジエンへの2重結合または3重結合の単なる付加は、本発明による改善を無効化することはない。現在のところ、大部分の可能な供給材料は、2重結合を2つのみ有する化合物である。しかし、不飽和炭化水素、たとえばn-1,3,5-ヘキサトリエンまたはn-1,4,6-ヘプタトリエンまたはプロピンもまた、本発明の文脈では「ジオレフィン」として機能する要件を満たす。
本明細書で使用される用語「ブレンド」とは、2種以上のポリマーの混合物を指す。ブレンドは、たとえば溶液ブレンド、融解物混合、またはせん断ミキサー中での混練によって生成されてもよい。溶液ブレンドすることは、ベール状ブチルゴム、粘着付与剤および油を含んでいる接着性配合物を作るために普通に行われる。それから、溶液ブレンドされたものは布基板上にコーティングされ、溶媒が蒸発されて接着剤が残る。
本明細書で使用される用語「モノマー」または「コモノマー」とは、ポリマーを形成するために使用されるモノマー(すなわち、重合前の形態にある未反応化学化合物)を指すことができ、またポリマーに組み込まれた後のモノマーも指すことができ、また本明細書では「(モノマー)由来単位」も指すことができる。様々なモノマーが本明細書では議論され、たとえばC~Cイソオレフィンモノマー、非ハロゲン化アルキルスチレンモノマー、ハロゲン化スチレンモノマーおよびジオレフィンモノマーが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「phr」とは、「ゴム100部当たりの部」を意味し、「ゴム」とはその組成物の合計ゴム含有量である。本明細書では、本発明のエラストマー組成物および存在する場合の追加のゴムの両方が、合計ゴム含有量に寄与すると考えられる。したがって、たとえば本発明のエラストマー30重量部と第2のゴム(たとえば、ブチルゴム)70重量部を有する組成物は、エラストマー30phrおよび第2のゴム70phrを有すると呼ばれてもよい。その組成物に加えられた他の成分は、phr基準で計算される。すなわち、たとえば油50phrの添加とは、合計ゴム100g当たり油50gがその組成物中に存在することを意味する。特段の指定がない限り、phrは重量基準でのphrと解釈されるべきである。
本明細書で使用される「ムーニー粘度」とは、ポリマーまたはポリマー組成物のムーニー粘度である。ムーニー粘度を決定するために分析されるポリマー組成物は、溶媒を実質的に含んでいないものであるべきである。たとえば、サンプルはフード内の沸騰水スチームテーブルに置かれ、大部分の溶媒および未反応モノマーを蒸発させ、次に、試験室分析手法に従って試験される前に、真空オーブンの中で一晩(12時間、90℃)乾燥されてもよく、または試験用サンプルは脱揮発成分処理されたポリマー(すなわち、工業規模プロセスでの脱揮発成分処理後のポリマー)から取られてもよい。別段の指定がない限り、ムーニー粘度は、ASTM D1646-17に従ってムーニー粘度計を使用して測定されるが、その手順に以下の修正/明確化をを加えて測定した。最初に、サンプルポリマーは、試験の前に圧縮プレス機の2枚のホットプレート間でプレスされる。プレート温度は、ASTM D1646-17で推奨される50℃±5℃の代わりに125℃±10℃である。というのは、50℃では十分に一体化した塊にすることができないからである。さらに、ASTM D1646-17はダイ保護材としていくつかの選択肢を許しているが、任意の2つの選択肢では矛盾する結果となるようであれば、ダイ保護材として36ミクロンPETが使用されるべきである。さらに、ASTM D1646-17は第8章でサンプル重量を指定していない。したがって、結果がサンプル重量に基いて変化する可能性がある範囲内では、D1646-17第8章の手順における21.5±2.7gのサンプル重量を使用して決定されたムーニー粘度が採用されることになる。最後に、D1646-17第8章に規定された試験前の休息手順は23℃±3℃で空気中30分間であり、本明細書に報告されるムーニー値は、23℃±3℃で空気中30分間の休息後に測定された。サンプルはASTM D1646-17試験方法によるローターの一方の側に置かれ、2rpmで粘度計のモーターを回転させるのに必要なトルクが、変換器によって測定されて、ムーニー粘度が決定された。結果はムーニー単位(ML,1+4@125℃またはML,1+8@125℃)として報告され、ここでMはムーニー粘度数であり、Lは大ローター(ASTM D1646-17にMLとして定義されている。)を表し、1は分単位の予備加熱時間であり、4または8はモータ-が始動した後の分単位のサンプル回転時間であり、125℃は試験温度である。したがって、上記の方法によって測定された90のムーニー粘度は、90MU(ML,1+8@125℃)または90MU(ML,1+4@125℃)のムーニー粘度として報告される。あるいは、ムーニー粘度は90MUと報告されてもよい。そのような場合には、特に断りのない限り、上記の(ML,1+4@125℃)の方法が使用されて、そのような粘度が測定されたとみなされるべきである。ある場合には、より低い試験温度が使用されてもよく(たとえば、100℃)、その場合には、ムーニーはムーニー粘度(ML,1+8@100℃)または@T℃として報告され、後者の場合、Tは試験温度である。
本明細書で使用される数値範囲は、その範囲に記載された数値を包含する。たとえば、「1重量%~10重量%」の数値範囲は、記載された範囲内の1重量%および10重量%を包含する。
エラストマー
本発明の組成物は、少なくとも1種のC~Cイソオレフィン由来モノマーを含んでいるエラストマーを含んでいる。エラストマーはハロゲン化されることができる。C~C化合物として使用されてもよいイソオレフィンの例としては、イソブチレン、イソブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテンおよび4-メチル-1-ペンテンが挙げられるが、これらに限定されない。エラストマーはまた、少なくとも1種の非ハロゲン化アルキルスチレンモノマーおよび少なくとも1種のハロゲン化アルキルスチレンモノマーを含んでいる。非ハロゲン化アルキルスチレンモノマーの例としては、α-メチルスチレン、ターシャリ-ブチルスチレンおよびオルト、メタまたはパラ位がC~Cアルキルまたは分枝鎖アルキルで置換されたスチレン単位が挙げられるが、これらに限定されない。望ましい実施形態では、非ハロゲン化アルキルスチレンモノマーはp-メチルスチレンである。ハロゲン化アルキルスチレンモノマーの例としては、ハロメチルスチレンおよびオルト、メタまたはパラ位がハロゲン化C~Cアルキルまたは分枝鎖アルキルで置換されたスチレン単位であって、ハロゲンが塩素または臭素であってもよいものが挙げられるが、これらに限定されない。望ましい実施形態では、ハロゲン化アルキルスチレンモノマーはp-ハロメチルスチレン、好ましくはp-ブロモメチルスチレンまたはp-クロロメチルスチレンである。
本発明の1つの実施形態でのエラストマーは、C~Cイソオレフィン(たとえば、イソブチレン)、非ハロゲン化アルキルスチレン(たとえば、p-メチルスチレン)およびハロゲン化アルキルスチレン(たとえば、p-ブロモメチルスチレン)、のランダムエラストマーコポリマーである。非ハロゲン化アルキルスチレンモノマーおよびハロゲン化アルキルスチレンモノマーはそれぞれ、対応するパラ-異性体を少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含んでいることができる。好ましい材料は、ポリマー鎖に沿ってランダムに間隔を置かれて配置された以下のモノマー単位を含んでいるインターポリマーであると特性付けされてもよい:
Figure 0007117397000001
これらの式で、R10およびR11は独立して、水素、低級アルキル、好ましくはC~Cアルキル、および1級または2級のハロゲン化アルキルであり、Xは官能基、たとえばハロゲンである。好ましくはR10およびR11は水素である。インターポリマー構造中に存在するパラ置換スチレンの1つの実施形態では60モルパーセントまで官能化された構造であってもよく、別の実施形態では0.1~5モルパーセントである。さらに別の実施形態では、官能化された構造の量は0.4~1モルパーセントである。
官能基Xは、他の基による、ハロゲン、またはベンジルハロゲンの求核置換反応によって取り込まれてもよい他の官能基とハロゲンとの組み合わせであってもよく、他の官能基としては、カルボン酸;カルボン酸塩;カルボン酸エステル、アミドおよびイミド;ヒドロキシ;キサンテート;シアニド;ニトリル;アミノ;およびこれらの混合物が挙げられる。これらの官能化イソオレフィンコポリマー、これらの調製方法、官能化方法および硬化方法は、米国特許第5,162,445号により詳しく開示されており、また特に官能化アミンは以下に記載されている。
そのような官能化された材料の中で最も有用なのは、イソブチレン、p-メチルスチレンおよびp-ブロモメチルスチレンのエラストマーランダムインターポリマーであり、その中にp-メチルスチレンおよびp-ブロモメチルスチレンは0.5~20または0.5~30重量パーセント(重量%)の合計量で存在する。これらのハロゲン化エラストマーは、EXXPRO(商標)エラストマー(米国、テキサス州、ヒューストン、ExxonMobil Chemical社)として商業的に入手可能であり、「BIMSM」と略称される。これらのエラストマーは、所望であれば、ポリマーの少なくとも95重量%が、そのポリマーのp-メチルスチレンおよびp-ブロモメチルスチレンの合計含有量の±15%以内のp-メチルスチレンおよびp-ブロモメチルスチレンの合計含有量を有するような実質的に均一の組成分布を有する。
好ましくは、エラストマー組成物は、ポリマー中の非ハロゲン化およびハロゲン化アルキルスチレンの合計量に対して0.1~7.5モルパーセント(モル%)の非ハロゲン化ハロゲン化アルキルスチレン由来単位を含有している。たとえば、ブロモメチル基の量は、0.2~3.0モル%、0.3~2.8モル%、0.3~2.0モル%または0.4~1.0モル%であり、所望の範囲は任意の上限と任意の下限との任意の組み合わせであってもよい。別の表し方をすると、好ましいコポリマーは、ポリマーの重量に基いて、臭素を0.3~4.5重量%、臭素を0.4~4重量%および臭素を0.6~1.5重量%含有している。本発明の1つの実施形態では、インターポリマーは、C~Cイソオレフィン(またはイソモノオレフィン)由来単位、p-メチルスチレン由来単位およびp-ハロメチルスチレン由来単位、のコポリマーであり、p-ハロメチルスチレン単位は、p-メチルスチレンとp-ハロメチルスチレン由来単位の合計数に基いてインターポリマー中に0.4~1.0モル%存在し、p-メチルスチレン由来単位は、ポリマーの合計重量に基いて3重量%~15重量%、または10重量%~12重量%存在する。p-ハロメチルスチレンは、たとえばp-ブロモメチルスチレンであることができる。
任意的に、エラストマー組成物は1種以上のジオレフィンモノマーをさらに含むことができ、その場合にC~Cイソオレフィンはジオレフィンと同じものではない。ジオレフィンの例としては、イソプレン;シス-1,3-ペンタジエン;トランス-1,3-ペンタジエン;シクロペンテン;シクロペンタジエン;ベータピネン;リモネンおよびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
ジエンモノマーは、エラストマー組成物中にポリマーの0.5重量%~10重量%、または1重量%~8重量%、または2重量%~5重量%の量で存在することができる。
代表的なエラストマー組成物は、少なくとも1種のC~Cイソオレフィン由来モノマー(たとえば、イソブチレン)、少なくとも1種の非ハロゲン化アルキルスチレン由来モノマー(たとえば、p-メチルスチレン)、少なくとも1種のハロゲン化アルキルスチレン由来モノマー(たとえば、p-ブロモメチルスチレン)および少なくとも1種のジエン由来モノマー(たとえば、イソプレン)を含んでいることができる。たとえば、この少なくとも1種のC~Cイソオレフィン由来モノマーは、約60重量%~約99重量%で存在することができ、この少なくとも1種の非ハロゲン化アルキルスチレン由来モノマーおよびこの少なくとも1種のハロゲン化アルキルスチレン由来モノマーは累積して約0.5重量%~約30重量%で存在することができ、ここでこのハロゲン化アルキルスチレン由来モノマーは、このハロゲン化アルキルスチレン由来モノマーとこの非ハロゲン化アルキルスチレン由来モノマーとの合計含有量の0.1モル%~7.5モル%であり、またこの少なくとも1種のジエン由来モノマーは約0.5重量%~約10重量%で存在することができる。
本発明に従って、エラストマーは65未満、たとえば20~60、25~50、30~45または32~37の(ML、1+8@100℃)のムーニー粘度を有する。
望ましいインターポリマーはまた、5未満、より好ましくは2.5未満の狭い分子量分布(Mw/Mn)によって特性付けられ得る。
インターポリマーはまた、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定された、2,000~2,000,000の範囲の好ましい粘度平均分子量および2500~750,000の範囲の好ましい数平均分子量によって特性付けられ得る。特別の実施形態では、類似した骨格を有する2種以上のインターポリマーを使用することが好ましいことがあり、たとえば150,000未満の重量平均分子量を有する低い分子量のインターポリマーが250,000超の重量平均分子量を有する高い分子量のインターポリマーとブレンドされ得る。
1つの実施形態では、ポリマーは、モノマー混合物のルイス酸触媒を使用したスラリー重合によって、引き続いてハロゲンおよびラジカル開始剤、たとえば熱および/または光および/または化学開始剤が存在する溶液中でハロゲン化、好ましくは臭素化されることによって、任意的にさらに引き続いて、異なる官能基部分による臭素の求電子置換によって、調製されてもよい。1つの実施形態では、ポリマーは、臭素化工程を経ずに、異なる官能基部分を用いて直接官能化することによって調製されてもよい。
フィラーおよび他の添加物
本発明の組成物はまた、任意的に1種以上のフィラー成分、たとえば炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカおよびケイ酸塩、タルク、二酸化チタンおよびカーボンブラックを含んでいてもよい。本明細書で使用されるフィラーは、無機質クレーおよび/または有機質クレーの粒子を含み得る。1つの実施形態では、フィラーはカーボンブラックまたは変性カーボンブラックである。フィラーは、ブレンドの10~150phr、より好ましくは30~120phr、とりわけ35~100phrのレベルで存在する中程度補強性グレードのカーボンブラックである。Rubber Technology、59~85巻(1995年)に記載されている有用なグレードのカーボンブラックは、N110~N990の範囲にある。より望ましくは、たとえば、タイヤトレッドに有用なカーボンブラックの実施形態は、ASTM(D3037-93、D1510-17およびD3765-04)に規定されるN229、N351、N339、N220、N234およびN110である。たとえば、タイヤのサイドウォールに有用なカーボンブラックの実施形態は、N330、N351、N550、N650、N660およびN762である。たとえば、タイヤのインナーライナーに有用なカーボンブラックの実施形態は、N550、N650、N660、N762およびN990である。
エラストマーに加えられる他の可能なフィラーとしては、ナノサイズのタルクが挙げられる。そのようなタルクは、従来のサイズのタルク小板と比較して非常に広い表面積を有する。ナノサイズのタルクは、100~200nmの範囲に最大寸法を有する。
本発明の別の実施形態では、インターポリマーの改善された不透過性は、少なくとも1種の多官能性硬化剤の存在によって達成される。そのような多官能性硬化剤の1つの実施形態は、式Z-R17-Z’によって記述されることができ、この式で、R17は、置換または非置換の、C~C15アルキル、C~C15アルケニルおよびC~C12環状芳香族部分のうちの1種であり;ZおよびZ’は同じまたは異なるものであり、かつ不飽和基のような反応性基を有するポリマーの1つ以上の鎖を分子間または分子内で架橋することができるチオサルフェート基、メルカプト基、アルデヒド基、カルボン酸基、パーオキシド基、アルケニル基または他の類似した基のうちの1種である。いわゆるビスチオサルフェート化合物は、上記の式に含まれる望ましい種類の多官能性化合物の例である。ヘキサメチレンビス(チオ硫酸ナトリウム)およびヘキサメチレンビス(桂皮アルデヒド)等のような多官能性硬化剤の非限定的な例は、ゴム配合技術の分野において周知である。これらのおよび他の適当な硬化剤は、たとえば「ブルーブック:ゴムのための材料、配合成分、機械類およびサービス」(D.R.Smith編、Lippincott & Petto社、2001年)に開示されている。多官能性硬化剤は、存在する場合には、1つの実施形態では0.1~8phrで、およびさらに別の実施形態では0.2~5phrで組成物中に存在してもよい。
フィラー、たとえば炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカおよびケイ酸塩、タルク、二酸化チタンおよびカーボンブラックの添加は、エラストマーのムーニー粘度を60未満の最初の値から空気不透過性ゴム配合物を製造するのにしばしば使用される商業的エラストマーのムーニー粘度に匹敵するレベルまで上げる。
本発明の組成物は、任意的に硬化剤系を含んでいてもよく、この硬化剤系はブレンドの官能化されたエラストマーコポリマー成分を硬化して、加硫可能な組成物を提供することができる。本発明のエラストマーコポリマー成分に適した硬化剤系としては、イオウと組み合わされた、有機過酸化物、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸と組み合わされた酸化亜鉛、および任意的に以下の促進剤または加硫剤の1種以上:PERMALUX(商標)(ホウ酸ジカテコールのジ-オルト-トリルグアニジン塩、DuPont社から入手可能)、HVA-2(商標)(m-フェニレンビスマレイミド、DuPont社から入手可能)、ZISNET(商標)(2,4,6-トリメルカプト-5-トリアジン、三協化成社から入手可能)、ZDEDC(亜鉛ジエチルジチオカーバメート)および他のジチオカーバメート、TETRONE(商標)A(ジペンタ-メチレンチウラムヘキサスルフィド、DuPont社から入手可能)、VULTAC(商標)5(アルキル化フェノールジスルフィド、Arkema社から入手可能)、SP1045(商標)(フェノールホルムアルデヒド樹脂、Akrochem社から入手可能)、SP1056(商標)(臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、Akrochem社から入手可能)、DPPD(ジフェニルフェニレンジアミン)、サリチル酸(o-ヒドロキシ安息香酸)、ウッドロジン(アビエチン酸)およびTMTDS(テトラメチルチウラムジスルフィド)が挙げられる。組成物はまた、紫外線または電子線照射を使用して硬化されてもよい。
本発明の組成物はまた、他の慣用の添加物、たとえば染料、顔料、酸化防止剤、熱および光安定剤、可塑剤、油および当該技術分野で知られている他の成分を含有してもよい。
これらのフィラー、添加物および/または硬化剤成分のブレンドは、所望の成分および本発明の組成物を、任意の適当な混合装置、たとえばBANBURY(商標)ミキサー、BRABENDER(商標)ミキサーまたは好ましくはミキサー/押出機の中で一緒にし、そしてこれらの成分がポリマー内に均一に分散されるのに十分なせん断の条件の下で120℃~300℃の範囲の温度で混合されて、本発明の組成物が形成されることによって実施されてもよい。
組成物の特性
エラストマーおよびそのブレンドは、改善された空気不透過性、たとえば本明細書に記載された組成物または物品(たとえば、本明細書に記載されたエラストマーおよび/またはこのエラストマーを含んでいる物品、を含んでいる空気バリア物品)について測定された40℃で0.300(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下の酸素透過率を有する。あるいは、酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.295(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.290(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.280(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.270(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.260(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.250(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下であり;または、酸素透過率は本明細書に記載された組成物について測定された40℃で0.240(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]以下である。たとえば、形成された組成物は、組成物の改善された空気不透過性をもたらし、たとえば本明細書に記載された組成物または物品について測定された40℃で0.200(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]~0.300(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]または0.220(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]~0.270(mm)・(cc)/[m・日・mmHg]を有する。
エラストマーおよびそのブレンドは、動的機械的熱分析(DMTA)によって測定された改善されたガラス転移温度(Tg)を有する。エラストマーは、約-35℃~約-30℃のTg(タンジェントデルタのピークから決定されたもの)を有することができる。エラストマーと第2のゴムとのブレンドは、約2℃~約4℃だけ低いTg(すなわち、約-39℃~約-32℃)を有する。
第2のゴム成分
第2のゴム、すなわち「汎用ゴム」成分が、本発明の開示された組成物および最終用途物品にブレンドされてもよい。これらのゴムとしては、天然ゴム;ポリイソプレンゴム;ポリ(スチレン-コ-ブタジエン)ゴム(SBR);ポリブタジエンゴム(BR);ポリ(イソプレン-コ-ブタジエン)ゴム(IBR);スチレン-イソプレン-ブタジエンゴム(SIBR);エチレン-プロピレンゴム(EPM);エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM);ポリスルフィド;ニトリルゴム;酸化プロピレンポリマー;星形分枝状ブチルゴムおよびハロゲン化星形分枝状ブチルゴム;臭素化ブチルゴム;塩素化ブチルゴム;星形分枝状ポリイソブチレンゴム;星形分枝状臭素化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;他のポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)およびハロゲン化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)エラストマー、たとえばイソブチレン由来単位、p-メチルスチレン由来単位およびp-ブロモメチルスチレン由来単位のターポリマーであって、上記のBIMSMの製品規格を満たさないモノマー含有量、分子量、ムーニー粘度、分枝指数または他の特性を有するもの;およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらのゴムの多くは、SubramanianによってRubber Technology、179~208頁(M.Morton、Chapman & Hall社、1995年)に、The Vanderbilt Rubber Handbook、105~122頁(R.F.Ohm編、R.T.Vanderbilt社、1990年)に、またはE.KresgeおよびH.C.WangによってKirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第8巻、934~955頁(John Wiley&Sons社、第4版、1993年)によって記載されている。
存在する第2のゴム成分の望ましい実施形態は天然ゴムである。本発明の天然ゴムの望ましい実施形態は、マレーシアゴム、たとえばSMR CV、SMR 5、SMR 10、SMR 20およびSMR 50およびこれらの混合物から選ばれ、これらの天然ゴムは、30~120、より好ましくは40~65の(ML,1+4@100℃)のムーニー粘度を有する。本明細書で参照されるムーニー粘度試験はASTM D1646-17に従う。
ポリブタジェンゴム(BR)は、本発明の組成物に有用な別の望ましい第2のゴムである。(ML,1+4@100℃)で測定されるポリブタジェンゴムのムーニー粘度は、35~70、別の実施形態では40~約65、さらに別の実施形態では45~60の範囲であってもよい。望ましいゴムは、高いシス-ポリブタジエン(シス-BR)である。「シス-ポリブタジエン」または「高いシス-ポリブタジエン」とは、1,4-シス-ポリブタジエンが使用されることを意味し、その場合にシス成分の量は少なくとも95%である。組成物に使用される高いシス-ポリブタジエンの市販製品の一例は、BUDENE(商標)1207(Goodyear Chemical社から入手可能)である。
エチレンおよびプロピレン由来単位のゴム、たとえばEPMおよびEPDMもまた、第2のゴムとして適している。EPDMを作るのに適したコモノマーの例は、エチリデンノルボルネン、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエンとともに他のものである。適当なエチレン-プロピレンゴムはVISTALON(商標)(ExxonMobil Chemical社)として市販で入手可能である。
別の実施形態では、第2のゴムはターポリマー組成物の一部としてのハロゲン化ゴムである。ハロゲン化ブチルゴムは、臭素化ブチルゴムであり、別の実施形態では塩素化ブチルゴムである。
本発明の第2のゴム成分としては、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、星形分枝状ポリイソブチレンゴム、星形分枝状臭素化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;ハロゲン化ポリ(イソブチレン-コ-p-メチルスチレン)、たとえばイソブチレン由来単位、p-メチルスチレン由来単位およびp-ブロモメチルスチレン由来単位のターポリマー(BrIBMS)等、および同じ様なハロメチル化芳香族インターポリマーであって、米国特許第5,162,445号、第4,074,035号および第4,395,506号にあるようなもの;ハロゲン化イソプレンおよびハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン等;および上記のいずれかの混合物、の少なくとも1種以上が挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化ゴム成分のいくつかの実施形態はまた、米国特許番4,703,091号および第4,632,963号に記載されている。
本発明における第2のゴムとして有用なハロゲン化エラストマーとしては、ハロゲン化ブチルゴム成分も挙げられる。本明細書で使用される「ハロゲン化ブチルゴム」は、下に記載される、ブチルゴムおよびいわゆる「星形分枝状」ブチルゴムの両方を指す。本発明の1つの実施形態では、ハロゲン化ゴム成分は、C~Cイソオレフィンとマルチオレフィンとのハロゲン化コポリマーである。別の実施形態では、ハロゲン化ゴム成分は、ポリジエンまたはブロックコポリマーと、C~Cイソオレフィンおよび共役または「星形分枝状」ブチルポリマーとのブレンドである。本発明に有用なハロゲン化ブチルポリマーはしたがって、C~Cイソオレフィン由来単位、マルチオレフィン由来単位およびハロゲン化マルチオレフィン由来単位を含んでいるハロゲン化エラストマーと記載されることができ、「ハロゲン化ブチルゴム」およびいわゆる「ハロゲン化星形分枝状」ブチルゴムの両方を含んでいる。1つの実施形態では、ハロゲン化ブチルゴムは、臭素化ブチルゴムであり、別の実施形態では塩素化ブチルゴムである。
本発明のハロゲン化ゴム成分としては、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、星形分枝状臭素化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;イソブチレン-ブロモメチルスチレンコポリマー、たとえばイソブチレン/メタ-ブロモメチルスチレン、イソブチレン/p-ブロモメチルスチレン、イソブチレン/クロロメチルスチレン、ハロゲン化イソブチレンシクロペンタジエンおよびイソブチレン/p-クロロメチルスチレン、および同じ様なハロメチル化芳香族インターポリマーであって、米国特許第4,074,035号および第4,395,506号にあるようなもの;イソプレンおよびハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン等;および上記のいずれかの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化ゴム成分のいくつかの実施形態はまた、米国特許番4,703,091号および第4,632,963号に記載されている。
別の実施形態では、第2のゴム成分として使用されるハロゲン化された、ブチルゴムまたは星形分枝状ブチルゴムは、ハロゲン化が主として本質的にアリルであるようにハロゲン化されてもよい。これは典型的には、遊離ラジカル臭素化または遊離ラジカル塩素化のような手段で、または求電子的にハロゲン化されたゴムの二次処理のような方法によって、たとえばゴムを加熱することによって達成されて、アリルハロゲン化された、ブチルゴムおよび星形分枝状ブチルゴムが形成される。アリルハロゲン化されたポリマーを形成する一般的な方法は、Gardnerらによって米国特許第4,632,963号、第4,649,178号および第4,703,091号に開示されている。したがって、本発明の1つの実施形態では、ハロゲン化ブチルゴムは、ハロゲン化されたマルチオレフィン単位が主要なアリルハロゲン化単位であるような状態のものであり、その場合に、主要なアリル配置は1つの実施形態では(ハロゲン化マルチオレフィンの全量に対して)少なくとも20モルパーセントまで、別の実施形態では少なくとも30モルパーセントまで存在する。この配置は以下の構造によって記述されることができる:
Figure 0007117397000002
この式で、Xはハロゲン、望ましくは塩素または臭素であり、qは1つの実施形態ではハロゲンの全モル数に基いて少なくとも20モルパーセント、別の実施形態では少なくとも30モルパーセント、さらに別の実施形態では25モルパーセント~90モルパーセントである。
本発明の第2のゴム成分として使用されるハロゲン化ブチルゴムの商業的な実施形態は、Bromobutyl 2222(ExxonMobil Chemical社)である。そのムーニー粘度は27~37(ML、1+8@125℃、ASTM 1646-17)であり、臭素含有量はBromobutyl 2222に対して1.8~2.2重量パーセントである。さらに、Bromobutyl 2222の硬化特性は以下のとおりである:MHは28~40dN・mであり、MLは7~18dN・m(ASTM D2084-17)である。第2のゴム成分として使用されるハロゲン化ブチルゴムの別の商業的な実施形態は、Bromobutyl 2255(ExxonMobil Chemical社)である。そのムーニー粘度は41~51(ML、1+8@125℃、ASTM 1646-17)であり、臭素含有量は1.8~2.2重量パーセントである。さらに、Bromobutyl 2255の硬化特性は以下のとおりである:MHは34~48dN・mであり、MLは11~21dN・m(ASTM D2084-17)である。本発明は、ハロゲン化ゴム成分のいずれの商業的な源にも限定されない。ExxonMobil Chemical社から全て入手可能である非ハロゲン化およびハロゲン化ゴムの例が表1に提示され、組成の残余はイソブチレンである。
Figure 0007117397000003
本発明のエラストマー組成物が第2のゴムと混合されて本発明の組成物を製造する実施形態では、エラストマー組成物は約5phr~約95phrで存在することができ、第2のゴムは約5phr~約95phrで存在することができる。たとえば、エラストマー組成物は約5phr~約75phrで存在することができ、第2のゴムは約25phr~約95phrで存在することができる。別の例では、エラストマー組成物は約5phr~約50phrで存在することができ、第2のゴムは約50phr~約95phrで存在することができる。別の例では、エラストマー組成物は約10phr~約30phrで存在することができ、第2のゴムは約70phr~約90phrで存在することができる。別の例では、エラストマー組成物は約25phr~約95phrで存在することができ、第2のゴムは約5phr~約75phrで存在することができる。別の例では、エラストマー組成物は約50phr~約95phrで存在することができ、第2のゴムは約5phr~約50phrで存在することができる。別の例では、エラストマー組成物は約70phr~約90phrで存在することができ、第2のゴムは約10phr~約30phrで存在することができる。
本発明の組成物は押し出され、圧縮成形され、ブロー成形され、または射出成形されて、様々な形状をした物品、たとえば繊維、フィルム、工業用部品、例として自動車部品、電気器具筐体、消費者製品、包装材料等にされてもよい。得られた物品は、高い衝撃強さおよび低い蒸気透過性の両方を示す。特に、本明細書に記載された組成物は、空気バリア、たとえばブラダ、空気バネスリーブ、および自動車部品(たとえば、トラック、商用車および/または乗用車)、または航空機インナーライナーおよびインナーチューブに有用である。本発明の組成物を使用して作られることができる他の有用な品物としては、ホース、シール、ベルト、型製品、ケーブルハウジング、および「バンダービルトゴムハンドブック」、637~772頁(R.F.Ohm編、R.T.バンダービルト社、1990年)に開示された他の物品が挙げられる。
空気バリア、より特には、タイヤ硬化ブラダ、インナーライナー、タイヤインナーチューブならびにガスケットおよびリング構造を含む空気スリーブのような物品用に適したエラストマー配合物は、バンベリー(商標)ミキサーを用いるような従来の混合技術を使用することによって調製された。使用される混合および温度のシーケンスは、熟練したゴム配合業者には周知であり、その目標は、過度の発熱を起こさせることなくポリマーマトリクス中にフィラー、促進剤および硬化剤を分散させることである。
有用な混合手順は、接線型ローターを備えたBANBURY(商標)ミキサーを使用し、その中にエラストマーおよび追加の成分、たとえばカーボンブラック、クレーまたは可塑剤が加えられ、組成物が所望の時間または特定の温度まで混合されて、成分の適切な分散が達成される。混合は、1つの実施形態では、組成物に使用されるエラストマーおよび/または任意の第2のゴムの融点以上の範囲の温度で、別の実施形態では40℃~250℃、さらに別の実施形態では100℃~200℃で行われる。典型的には、70%~100%のエラストマーまたは複数のエラストマーが最初に20~90秒間または温度が40℃~75℃に達するまで混合される。それから、典型的には、あり得るフィラーの3/4およびもしあれば残りの量のエラストマーがミキサーに加えられ、温度が90℃~150℃に達するまで混合が続けられる。次に、あり得る残りのフィラーとともに加工助剤が加えられ、温度が140℃~190℃に達するまで混合が続けられる。その後、マスターバッチ混合物は、オープンミルでシート状にされることによって仕上げられ、そして、たとえば60℃~100℃まで冷却されるときに硬化剤が加えられる。
コンパウンドにされたゴムがインナーライナーとしてタイヤに使用されることになる場合には、コンパウンドにされたゴムをカレンダーにかけておよそ1~2mm(40~80ゲージミル)の厚さを有するシート材料にし、そしてインナーライナー用途に適した幅の細長片へとシート材料をカットすることによって、インナーライナーストックが調製される。製造工程のこの段階でのシートストックは粘着性の未硬化の塊であり、したがってタイヤの製造に伴う取り扱い作業や切断作業の結果として変形や引き裂きを受ける。
インナーライナーはこうして、空気入りタイヤの製造における1つの要素として使用される準備が整う。空気入りタイヤは、トレッドおよびサイドウォール要素、トレッドの半径方向内側のベルト補強層、ゴム状マトリクスに埋め込まれたタイヤ強化繊維(たとえば、レーヨン、ポリエステル、ナイロンまたは金属繊維)を含有する多数の層を含み、その端部が通常、一対の非伸長性ビードリングのまわりでぐるりと向きを変えられている中間カーカス構造物、およびカーカス構造物の内側表面に積層されたインナーライナーを含む外側表面を有する層状の積層物である。タイヤは通常、1段階または2段階の製造プロセスにおいてタイヤ製造ドラム上で製造される。未硬化のグリーンタイヤが組み立てられた後、未硬化のタイヤは膨張可能なブラダを備える加熱された型に入れられ、ブラダはタイヤの内側へと膨張してタイヤのインナーライナーに接触する。タイヤは次に、加硫温度まで加熱されタイヤが硬化される。加硫温度は一般的に、乗用車タイヤの場合、約100℃~約250℃、より好ましくは125℃~200℃の範囲であり、時間は約1分~数時間、より好ましくは約5~30分間の範囲であってもよい。加硫時間および温度は、複数の要因、たとえばタイヤサイズ、タイヤの厚さ、およびタイヤに使用されるエラストマーに依存する。組み立てられたタイヤの加硫は、タイヤ組み立て物のエラストマー要素の加硫をもたらし、これらの要素間の接着を高めて、硬化された一体的なタイヤが得られる。
実施例の実施形態
実施例1:C~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレンおよびハロゲン化アルキルスチレンを含んでいる、エラストマー組成物。
実施例2:ジオレフィンをさらに含んでおり、C~Cイソオレフィンがジオレフィンと同じものではない、実施例1に記載のエラストマー組成物。
実施例3:ジオレフィンがイソプレン、ブタジエン、シクロペンタジエンまたはこれらの組み合わせである、実施例2に記載のエラストマー組成物。
実施例4:ジオレフィンがエラストマー組成物中にエラストマー組成物に基いて約10重量%以下の量で存在する、実施例2または3に記載のエラストマー組成物。
実施例5:C~Cイソオレフィンがハロゲン化されている、実施例1~4のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例6:C~Cイソオレフィンが臭素でハロゲン化されている、実施例1~5のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例7:非ハロゲン化アルキルスチレンがp-メチルスチレンである、実施例1~6のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例8:非ハロゲン化アルキルスチレンおよびハロゲン化アルキルスチレンが、エラストマー組成物中にエラストマー組成物に基いて累積的に約10重量%以上の量で存在する、実施例1~7のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例9:ハロゲン化アルキルスチレンが、非ハロゲン化アルキルスチレンに対して0.1モル%~7.5モル%で存在する、実施例1~8のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例10:C~Cイソオレフィンが、エラストマー組成物中にエラストマー組成物に基いて約90%重量以下の量で存在する、実施例1~9のいずれか1つに記載のエラストマー組成物。
実施例11:実施例1~10のいずれか1つに記載のエラストマー組成物を含んでいる物品。
実施例12:実施例1~10のいずれか1つに記載の組成物を含んでいるタイヤインナーライナー。
実施例13:実施例12に記載のタイヤインナーライナーを含んでいるタイヤ。
実施例14:ゴム100部当たり約5部(約5phr)~約95phrの、実施例1~10のいずれか1つに記載のエラストマー組成物;および約5phr~約95phrのハロブチルゴムを含んでいる、組成物。
実施例15:ハロブチルゴムがブロモブチルゴム、クロロブチルゴムおよびこれらの組み合わせから成る群から選ばれる、実施例14に記載の組成物。
実施例16:ハロブチルゴムが、臭素化イソブチレン-イソプレンゴム、塩素化イソブチレン-イソプレンゴム、臭素化イソブチレン-コ-p-メチルスチレンコポリマーおよびこれらの組み合わせから成る群から選ばれる、実施例14または15に記載の組成物。
実施例17:加工助剤、硬化剤およびフィラーをさらに含んでいる、実施例14~16のいずれか1つに記載の組成物。
実施例18:
a.第1のリアクター中でC~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレン、ハロゲン化アルキルスチレン、任意的にジオレフィンおよび任意的にイソブチレン-p-メチルスチレンを重合する工程;
b.第2のリアクター中でハロブチルゴムのモノマーを重合する工程;
c.第1および第2のリアクターからの製品流れを一緒にして、ブレンドを製造する工程;および
d.任意的にブレンドと加工助剤、硬化剤およびフィラーとを一緒にする工程;
を含む、実施例14~17のいずれか1つに記載の組成物を作るプロセス。
実施例19:
a.第1のリアクター中でC~Cイソオレフィン、非ハロゲン化アルキルスチレン、ハロゲン化アルキルスチレン、任意的にジオレフィンおよび任意的にイソブチレン-p-メチルスチレンを重合して、エラストマー組成物を製造する工程;
b.第2のリアクター中でハロブチルゴムのモノマーを重合して、ハロブチルゴムを製造する工程;および
c.任意的に、エラストマー組成物、ハロブチルゴム、任意的に加工助剤、任意的に硬化剤および任意的にフィラーを一緒にする工程
を含む、実施例14~17のいずれか1つに記載の組成物を作るプロセス。
実施例20:フィラーがカーボンブラックであり、約20~約100phrで存在する、実施例17に記載の組成物。
実施例21:フィラーがクレーであり、約1~約30phrで存在する、実施例17に記載の組成物。
実施例22:実施例14~17、20および21のいずれか1つに記載の組成物を含んでいる物品。
実施例23:実施例14~17、20および21のいずれか1つに記載の組成物を含んでいるタイヤインナーライナー。
実施例24:実施例23に記載のタイヤインナーライナーを含んでいるタイヤ。
本発明の実施形態のより良い理解を促進するために、好ましいまたは代表的な実施形態の以下の実施例が挙げられる。以下の実施例は、本発明の範囲を制限するようにまたは画定するように読まれてはならない。
本発明の3種のエラストマー(ブチルポリマーB~D)および本発明の第2のゴム(ブチルポリマーA)が、表2の組成および特性に従って製造された。
Figure 0007117397000004
本発明のコンパウンド/ブレンドは、表3および表4の配合物に従って表1のポリマーを使用して製造された。配合物の特性も表3および表4に提示されている。
Figure 0007117397000005

Figure 0007117397000006

Figure 0007117397000007

Figure 0007117397000008

Figure 0007117397000009

Figure 0007117397000010

Figure 0007117397000011

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全ての優先権書類は、参照によって本明細書に完全に組み込まれ、そのような組み込みが許される全ての管轄を対象とする。さらに、本明細書に引用された全ての文書は、試験方法を含めて、参照によって本明細書に完全に組み込まれ、そのような組み込みが許される全ての管轄を対象とする。

Claims (9)

  1. ゴム100部当たり60部(60phr)~90phrのハロブチルゴム;および10phr~40phrのエラストマー組成物;を含んでいる組成物であって、
    前記ハロブチルゴムがハロゲン化イソブチレン-イソプレンコポリマーを含んでおり、
    前記エラストマー組成物が
    ~Cイソオレフィン;
    非ハロゲン化アルキルスチレン;および
    ハロゲン化アルキルスチレン
    を含んでいるコポリマーを含んでおり、
    前記非ハロゲン化アルキルスチレンおよび前記ハロゲン化アルキルスチレンが、前記エラストマー組成物中に前記エラストマー組成物に基いて累積的に3重量%~15重量%の量で存在し;
    前記ハロゲン化アルキルスチレンが前記非ハロゲン化アルキルスチレンに対して0.1モル%~2モル%で存在する、
    組成物。
  2. 前記エラストマー組成物がジオレフィンをさらに含んでおり、前記C~Cイソオレフィンは前記ジオレフィンと同じものではない、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ジオレフィンがイソプレン、ブタジエン、シクロペンタジエンまたはこれらの組み合わせである、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記ジオレフィンが前記エラストマー組成物中に前記エラストマー組成物に基いて10重量%以下の量で存在する、請求項2または3に記載の組成物。
  5. 前記C~Cイソオレフィンがハロゲン化されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記非ハロゲン化アルキルスチレンがp-メチルスチレンである、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が-39℃~-32℃のガラス転移温度を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 加工助剤;
    硬化剤;および
    フィラー
    をさらに含んでいる、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の組成物を作るプロセスであって、
    a.第1のリアクター中で前記C~Cイソオレフィン、前記非ハロゲン化アルキルスチレン、前記ハロゲン化アルキルスチレン、任意的に前記ジオレフィンおよび任意的に前記イソブチレン-p-メチルスチレンを重合して、前記エラストマー組成物を製造する工程;
    b.第2のリアクター中で前記ハロブチルゴムのモノマーを重合して、前記ハロブチルゴムを製造する工程;および
    c.任意的に、前記エラストマー組成物、前記ハロブチルゴム、任意的に前記加工助剤、任意的に前記硬化剤および任意的に前記フィラーを一緒にする工程
    を含む、プロセス。
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