JP2015147236A - 高エネルギービーム溶接用被接合部材及び接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置を煩雑化せずに、溶接速度を高速化することが可能な高エネルギービーム溶接用被接合部材及び接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】金属材料からなる第1部材1と、第1部材1と同種又は異種の金属材料からなる第2部材2とを重ね合わせて、重ね継手(被溶接部材10)を形成する。その際、第1部材1及び第2部材2の少なくとも一方の溶接位置に溶加材3を配置するか、又は、溶接位置に溶加材3が配置されている被溶接部材(第1部材1・第2部材2)を用いる。そして、第1部材1と前記第2部材2とを高エネルギービーム溶接する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高エネルギービーム溶接用被接合部材及び高エネルギービーム溶接による接合体の製造方法に関する。より詳しくは、電子ビーム溶接やレーザ溶接などの高エネルギービーム溶接により同種又は異種金属接合体を製造する技術に関する。
電子ビーム溶接やレーザ溶接などの高エネルギービーム溶接は、溶け込みが深く、溶接熱影響が非常に少ないことから、特に、自動車、鉄道車両及び船舶などの輸送機分野において注目されている。一方、高エネルギービーム溶接は、施工において溶接金属の凝固収縮量が大きい場合は、割れなどの溶接欠陥が発生することがあり、被溶接材に適合した溶接条件を設定する必要がある。
そこで、従来、高エネルギービーム溶接を行う際には、レーザ光照射部にワイヤ状の溶加材を連続的に供給しながら溶接したり、溶融金属部を急激に冷やさないように冷却速度を制御したりすることにより、溶接欠陥の発生を防止している(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平9−225664号公報 特表2008−501527号公報 特開2011−67830号公報
しかしながら、ワイヤ状の溶加材を供給しながら溶接する方法は、溶接部にレーザ光を照射するための機構とは別に、ワイヤを供給するための機構が必要となるため、装置が煩雑化するという問題点がある。また、この溶接方法は、ワイヤ供給機構の構造上、レーザ光照射速度と同等レベルまでワイヤ供給速度を上げることができず、溶接速度がワイヤ供給速度に依存するため、溶接速度を向上させることが難しい。
同様に、溶接金属の冷却条件を制御する方法も、別途、溶融金属部の冷却速度を遅らせるための設備が必要となるため、装置が煩雑化すると共に、溶接速度の向上が難しいという問題点がある。
そこで、本発明は、装置を煩雑化せずに、溶接速度を高速化することが可能な高エネルギービーム溶接用被接合部材及び接合体の製造方法を提供することを主目的とする。
本発明に係る高エネルギービーム溶接用被接合部材は、金属材料からなる第1部材と、前記第1部材の溶接位置に接触配置された1又は2個以上の溶加材と、を有する。
前記溶加材は、前記第1部材の表面上に配置されていてもよく、又は少なくとも一部が前記第1部材内に埋め込まれ若しくはねじ込まれていてもよい。
また、前記第1部材は、所定形状に成形されていてもよい。
本発明の高エネルギービーム溶接用被接合部材は、更に、前記第1部材と同種又は異種の金属材料からなり、前記第1部材の少なくとも一部に重ね合わされた第2の部材を有していてもよい。
その場合、前記第2部材は、所定形状に成形されていてもよい。
本発明に係る接合体の製造方法は、金属材料からなる第1部材と、前記第1部材と同種又は異種の金属材料からなる第2部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の溶接位置に溶加材を接触配置する工程と、前記第1部材と前記第2部材と前記溶加材を高エネルギービーム溶接する工程と、を有する。
前記溶加材は、例えば前記第1部材及び前記第2部材のうち少なくとも一方の表面上に配置することができる。
又は、前記溶加材は、前記第1部材と前記第2部材との間に配置してもよい。
また、前記溶加材の少なくとも一部を、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方又は両方に埋め込むこともできる。
又は、前記溶加材の少なくとも一部を、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方又は両方にねじ込んでもよい。
本発明の接合体の製造方法は、前記溶加材を配置する工程の後で、前記重ね継ぎ手を形成する工程を行うことができる。
また、凹部を有する裏当て材の前記凹部内に前記溶加材を収容し、前記裏当て材を前記第1部材に当接させることにより、前記溶加材を前記第1部材の溶接位置に配置してもよい。
一方、本発明の他の接合体の製造方法は、前述した被接合部材を高エネルギービーム溶接して接合体を得る。
これら接合体の製造方法においては、前記高エネルギービーム溶接が、電子ビーム溶接又はレーザ溶接であってもよい。
そして、前記高エネルギービーム溶接がレーザ溶接である場合は、レーザ光をデフォーカス状態で照射してもよい。
また、前記高エネルギービーム溶接がレーザ溶接である場合は、リモート溶接を行うことができる。
更に、前記高エネルギービーム溶接がレーザ溶接である場合は、レーザ光を螺旋状、渦巻き状、円形状又は同心円状に照射することができる。なお、ここでいう円形状は、真円状に限定されるものではなく、略円形状や楕円形状も含む。
本発明によれば、被接合部材の溶接位置に溶加材が接触配置されているため、装置を煩雑化することなく、高速で高エネルギービーム溶接することが可能となる。
Aは本発明の第1の実施形態の被接合部材の構造を模式的に示す斜視図である。 図1に示すa−a線による断面図である。 A〜Fは溶加材3の形態例を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例の被接合部材の構造例を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例の被接合部材の構造例を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の接合体の構成例を模式的に示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態の接合体の製造方法を示すフローチャート図である。 A及びBは溶加材配置方法を模式的に示す断面図である。 A及びBは他の溶加材配置方法を模式的に示す断面図である。 A及びBは他の溶加材配置方法を模式的に示す断面図である。 裏当て材で溶加材を保持する方法を模式的に示す断面図である。 A〜Cは溶接方法を模式的に示す断面図である。 A〜Cは他の溶接方法を模式的に示す断面図である。 ミラー・スキャン法によるリモート溶接方法の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の変形例の接合体の製造方法を示すフローチャート図である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態に係る被接合部材について説明する。図1は本実施形態の被接合部材の構造を模式的に示す図であり、図2は図1に示すa−a線による断面図である。本実施形態の被接合部材10は、高エネルギービーム溶接に用いられるものであり、図1及び図2に示すように、金属材料からなる第1部材1の溶接位置に、1又は2個以上の溶加材3が配置されている。
溶加材3は、例えば、第1部材1における高エネルギービームが照射される側の面の溶接する予定の箇所(以下、溶接予定箇所という。)に、それぞれ平置きされている。この場合、溶加材3の配置数は、第1部材1の溶接予定箇所の数に応じて適宜設定することができる。
また、溶加材3の大きさ及び形状も、特に限定されるものではなく、照射されるビームの径及びパワーなどの溶接条件に応じて適宜選択することができる。図3A〜Fは溶加材3の形態例を模式的に示す図である。本実施形態の被接合部材10では、図3Aに示す円盤状の溶加材3aの他、図3Bに示すような平板状の溶加材3b、図3Cに示すような棒状又はワイヤ状の溶加材3cなどを使用することができる。また、図3D〜Fに示すような溶加材3d〜3fの内部にフラックス8が充填されていてもよい。
更に、溶加材3,3a〜3fや併用されるフラックス8の成分組成も、特に限定されるものではなく、被溶接部材10の材質などに応じて適宜設定することができる。例えば、被溶接部材10がアルミニウム又はアルミニウム合金である場合、溶加材3,3a〜3fには、例えばJIS Z3232に規定されているA4043やA4047などのいわゆるA4000系合金(Al−Cu合金)材を使用することができる。また、フラックス8は、KF、AlF及びKAlFなどのフッ素系化合物を主成分とするものが好ましく、これらの成分に加えて、CsF、CsAlF及びCsKAlFなどのセシウム化合物を含有するものがより好ましい。
本実施形態の被接合部材10は、第1部材1の少なくとも一部に、第2部材2が重ね合わされ、重ね継手となっていてもよい。この場合、第1部材1と第2部材2とは、同種の金属材料で形成されていてもよく、異種の金属材料で形成されていてもよい。また、第1部材1と第2部材2とが同種の金属材料で形成されている場合、これらは同一組成の金属材料であってもよく、同種であるが組成が異なる金属材料であってもよい。
図1及び図2に示す重ね継手形の被接合部材10を製造する際は、予め第1部材1の溶接位置に溶加材3を配置しておき、この溶加材3が配置されている第1部材1を、第2部材2と重ね合わせてもよく、また、第1部材1と第2部材2とを重ね合わせた後で、溶接位置に溶加材3を配置してもよい。
なお、図1には第1部材1と第2部材2とが板状である場合を例に示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1部材1及び第2部材2のいずれか一方又は両方が、各種形状に成形されていてもよい。この場合も、高エネルギービームが照射される第1部材1の各溶接予定箇所に、溶加材3が配置される。
本実施形態の被接合部材10は、溶接位置に溶加材3が配置されているため、ワイヤ供給機構や溶融金属部の冷却速度を制御するための装置を設けなくても、溶接欠陥の発生を防止することができる。また、本実施形態の被接合部材10は、ワイヤ供給機構や溶融金属部の冷却速度制御が不要であるため、例えば、リモート溶接などの高速で高エネルギービームを照射することが可能な手法を利用することにより、高速で高エネルギービーム溶接することが可能となる。
更に、本実施形態の被接合部材10は、溶加材3がターゲットポインターとして機能するため、従来品に比べて、溶接開始時に行うビーム照射位置の設定が容易である。
(第1の実施形態の変形例)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例に係る被接合部材について説明する。前述した第1の実施形態では、溶加材を平置きした場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、溶加材は、第1部材の溶接位置に配置されていればよい。図4及び図5は本変形例の被接合部材の構造例を模式的に示す断面図である。
具体的には、図4に示す被接合部材11のように、第1部材1に溶加材3が押し込まれれていてもよく、また、図5に示す被接合部材12のように、第1部材1に溶加材3がねじ込まれていてもよい。これにより、溶加材3が第1部材1に固定されるため、被接合部材11,12を移動させた場合でも、溶加材3の位置が変更される虞がない。なお、図4及び図5に示す変形例の被接合部材11,12においても、第1部材1及び第2部材2は、いずれも、板状でもよく、所定形状に成形されていてもよい。
本変形例の被接合部材11,12においても、溶接位置に溶加材3が配置されているため、前述した第1の実施形態の被接合部材10と同様に、装置を煩雑化することなく、高速で高エネルギービーム溶接することが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る接合体の製造方法について説明する。図6は本実施形態の接合体の製造方法により製造される接合体の構成例を模式的に示す斜視図である。図7は本実施形態の接合体の製造方法を示すフローチャート図である。図7に示すように、本実施形態の接合体の製造方法では、重ね継手形成工程(ステップS1)と、溶加材配置工程(ステップS2)と、溶接工程(ステップS3)とを行い、図6に示す接合体20を得る。
[ステップS1:重ね継手形成工程]
重ね継手形成工程S1では、金属材料からなる第1部材1と、第2部材2とを重ね合わせて、重ね継手を形成する。ここで、第1部材1と第2部材2とは、同種の金属材料で形成されていてもよく、異種の金属材料で形成されていてもよい。また、第1部材1と第2部材2とが同種の金属材料で形成されている場合、これらは同一組成の金属材料であってもよく、同種であるが組成が異なる金属材料であってもよい。
更に、第1部材1及び第2部材2は板状であってもよく、その一方又は両方が各種形状に成形されていてもよい。第1部材1及び第2部材に、予め成形されている部材を用いる場合、その成形方法は特に限定されるものではなく、プレス成形品や押出成形品の他、鋳物などでもよく、種々の成形品を用いることができる。
[ステップS2:溶加材配置工程]
溶加材配置工程S2では、第1部材1及び第2部材2の少なくとも一方の溶接位置に溶加材3を配置する。図8〜11は溶加材3の配置方法を模式的に示す断面図である。例えば、第1部材1に溶加材3を配置する場合は、図8A及び図8Bに示すように、第1部材1の表面上に溶加材3を平置きすることができる。
又は、図9A及び図9Bに示すように、第1部材1の表面上に溶加材3を配置した後、重ね継手を下型32上に配置し、ポンチ31などの押圧部材を用いて溶加材3を第1部材1に押し込んでもよい。更に、図10A及び図10Bに示すように、溶加材3を第1部材1にねじ込むこともできる。なお、図8〜10では、第1部材1側に溶加材3を配置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1部材1と第2部材2の両方に溶加材3を配置してもよく、また、第1部材1と第2部材2との間に溶加材3を配置することもできる。
更に、凹部を有する裏当て材により、溶加材3を保持することもできる。具体的には、図11に示すように、裏当て材4の凹部4a内に溶加材3を収容し、裏当て材4を第1部材1に当接させることにより、溶加材3を第1部材1の溶接位置に配置する。
なお、溶加材3の配置数は、第1部材1の溶接予定箇所の数に応じて適宜設定すればよい。また、溶加材3の大きさ及び形状も、特に限定されるものではなく、照射されるビームの径及びパワーなどの溶接条件に応じて適宜選択することができる。更に、溶加材3の成分組成も、特に限定されるものではなく、第1部材1や第2部材2の材質などに応じて適宜設定することができる。
[ステップS3:溶接工程]
溶接工程S3では、第1部材1と第2部材2とを高エネルギービーム溶接する。図12及び図13は溶接方法を模式的に示す断面図である。例えば図8〜10に示す方法で溶加材3を配置した場合は、図12A〜Cに示すように溶加材3に高エネルギービーム5を照射し、溶加材3、第1部材1及び第2部材2を溶融させて(溶融金属6)、第1部材1から第2部材2に溶接金属7が形成された接合体21を得る。
また、例えば図11に示す方法で溶加材3を配置した場合は、図13A〜Cに示すように、第2部材2側に高エネルギービーム5を照射し、第1部材1及び第2部材2を貫通して溶加材3も溶融させる(溶融金属6)、その後、裏当て材4を取り除き、第1部材1及び第2部材2を貫通する溶融金属7が形成された接合体22を得る。
ここで、高エネルギービーム溶接としては、例えば電子ビーム溶接やレーザ溶接を適用することができる。そして、レーザ溶接の場合、例えばレーザ光をデフォーカス状態で照射してもよい。これにより、ポロシティ及び割れの発生を低減することができる。
また、レーザ溶接では、溶接予定箇所にレーザ光を螺旋状、渦巻き状、円形状又は同心円状に照射することもできる。ここでいう「円形状」には、真円状だけでなく、略円形状や楕円形状も含まれる。このようにレーザ光の照射位置を移動しながら溶接すると、溶接部における温度勾配を小さくすることができるため、凝固収縮量が少なくなり、割れの発生を更に低減することが可能となる。この場合、溶接方向は、右回り及び左回りのいずれでもよく、また、溶接開始位置も内側及び外側のいずれでもよい。
更に、レーザ溶接の場合は、リモート溶接を適用することもできる。リモート溶接法は、焦点距離の長い集光光学系を用いて溶接する方法であり、ミラー・スキャン法とロボット・スキャン法がある。図14はミラー・スキャン法によるリモート溶接方法の概要を示す図である。図14に示すように、ミラー・スキャン法では、レーザ発振器40から出射されたレーザ光Lは、光ファイバーケーブル41を介してレーザ加工ヘッド50に導入される。
レーザ加工ヘッド50の光学系は、例えば、凹レンズ51、集光レンズ52及びミラー53などで構成されており、導入されたレーザ光Lは、凹レンズ51で拡大され、集光レンズ52で集光された後、ミラー53で反射されて、溶接予定箇所に照射される。このミラー・スキャン法では、ミラー53の向きを調整することにより、レーザ照射位置を変更することができるため、高速でレーザ照射することが可能となる。
本実施形態の接合体の製造方法は、前述したリモート溶接を適用することにより、溶接速度を更に向上させることができる。なお、リモート溶接の場合も、レーザ光を、溶加材や溶接部材に、デフォーカス状態で照射することができ、また、螺旋状、渦巻き状、円形状及び同心円状に照射することもできる。
なお、本実施形態の接合体の製造方法では、溶加材3を配置する前、又は溶加材3の配置後溶接前に、第1部材1及び/又は第2部材に、フラックスを塗布することができる。その際、フラックスの塗布方法は、特に限定されるものではなく、スプレーや刷毛塗りなど、一般に用いられている方法を適用することができる。
また、本実施形態の製造方法は、第1部材1及び第2部材2として板材を使用した場合、重ね継手形成後で溶加材3の配置前又は溶加材3の配置後で溶接前に、所定形状に成形する工程を行ってもよい。
本実施形態の接合体の製造方法では、溶接位置に溶加材3が配置されているため、溶接時に溶加材ワイヤを供給したり、溶融金属部の冷却速度を制御しなくても、溶接欠陥の発生を防止することができる。また、リモート溶接などの高速で高エネルギービームを照射することが可能な手法を利用することにより、高速で高エネルギービーム溶接することが可能となる。更に、本実施形態の接合体の製造方法は、溶加材3をターゲットポインターとして利用することができるため、溶接開始時に行うビーム照射位置の設定が容易になる。
(第2の実施形態の変形例)
次に、本発明の第2の実施形態の変形例に係る接合体の製造方法について説明する。前述した第2の実施形態の接合体の製造方法では、重ね継手を形成した後で、溶加材を配置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1部材1及び/又は第2部材2に溶加材3を配置した後で、重ね継手を形成することもできる。
図15は本変形例の接合体の製造方法を示すフローチャート図である。図15に示すように、本実施形態の接合体の製造方法では、溶加材配置工程(ステップS11)と、重ね継手形成工程(ステップS12)と、溶接工程(ステップS13)とを、この順に行って、図6に示す接合体20を得る。
このように、溶加材配置工程(ステップS11)後に、重ね継手形成工程(ステップS12)を行った場合でも、前述した第2の実施形態の接合体の製造方法と同様に、装置を煩雑化することなく、高速で高エネルギービーム溶接することができる。
なお、前述した第2の実施形態及びその変形例の接合体の製造方法では、前述した第1の実施形態及びその変形例の被接合部材10〜12を用いることもでき、その場合、溶加材配置工程及び/又は重ね継手形成工程を省略することができる。
1 第1部材
2 第2部材
3、3a〜3f 溶加材
4 裏当て材
4a 凹部
5 ビーム
6 溶融金属
7 溶接金属
8 フラックス
10〜12 被接合部材
20〜22 接合体
31 ポンチ
32 下型
40 レーザ発振器
41 光ファイバーケーブル
50 レーザ加工ヘッド
51 凹レンズ
52 集光レンズ
53 ミラー
L レーザ光

Claims (17)

  1. 金属材料からなる第1部材と、
    前記第1部材の溶接位置に接触配置された1又は2個以上の溶加材と、
    を有する高エネルギービーム溶接用被接合部材。
  2. 前記溶加材は、前記第1部材の表面上に配置されているか、又は少なくとも一部が前記第1部材内に埋め込まれ若しくはねじ込まれている請求項1に記載の高エネルギービーム溶接用被接合部材。
  3. 前記第1部材は、所定形状に成形されている請求項1又は2に記載の高エネルギービーム溶接用被接合部材。
  4. 更に、前記第1部材と同種又は異種の金属材料からなり、前記第1部材の少なくとも一部に重ね合わされた第2の部材を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の高エネルギービーム溶接用被接合部材。
  5. 前記第2部材は、所定形状に成形されている請求項4に記載の高エネルギービーム溶接用被接合部材。
  6. 金属材料からなる第1部材と、前記第1部材と同種又は異種の金属材料からなる第2部材とを重ね合わせて、重ね継手を形成する工程と、
    前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の溶接位置に溶加材を接触配置する工程と、
    前記第1部材と前記第2部材と前記溶加材を高エネルギービーム溶接する工程と、
    を有する接合体の製造方法。
  7. 前記溶加材を、前記第1部材及び前記第2部材のうち少なくとも一方の表面上に配置する請求項6に記載の接合体の製造方法。
  8. 前記溶加材を、前記第1部材と前記第2部材との間に配置する請求項6に記載の接合体の製造方法。
  9. 前記溶加材の少なくとも一部を、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方又は両方に埋め込む請求項6又は8に記載の接合体の製造方法。
  10. 前記溶加材の少なくとも一部を、前記第1部材及び前記第2部材のいずれか一方又は両方ににねじ込む請求項6又は8に記載の接合体の製造方法。
  11. 前記溶加材を配置する工程の後、前記重ね継ぎ手を形成する工程を行う請求項6〜10のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  12. 凹部を有する裏当て材の前記凹部内に前記溶加材を収容し、
    前記裏当て材を前記第1部材に当接させることにより、前記溶加材を前記第1部材の溶接位置に配置する請求項6に記載の接合体の製造方法。
  13. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の被接合部材を高エネルギービーム溶接して接合体を得る接合体の製造方法。
  14. 前記高エネルギービーム溶接は、電子ビーム溶接又はレーザ溶接であることを特徴とする請求項6〜13のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
  15. 前記高エネルギービーム溶接はレーザ溶接であり、レーザ光をデフォーカス状態で照射する請求項14に記載の接合体の製造方法。
  16. 前記高エネルギービーム溶接はレーザ溶接であり、リモート溶接を行う請求項14又は15に記載の接合体の製造方法。
  17. 前記高エネルギービーム溶接はレーザ溶接であり、レーザ光を螺旋状、渦巻き状、円形状又は同心円状に照射する請求項14〜16のいずれか1項に記載の接合体の製造方法。
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