JP2015142566A - 養魚用飼料 - Google Patents

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武司 藤條
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Shunsuke Koshishio
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Abstract

【課題】魚類または甲殻類用の飼料、および魚類または甲殻類の養殖方法を提供する。【解決手段】イノシンが添加された養魚用飼料を魚類または甲殻類に給餌して、魚類または甲殻類を養殖する。【選択図】図3

Description

本発明は、魚類または甲殻類用の飼料、および魚類または甲殻類の養殖方法に関する。
近年、日本におけるマイワシ資源の急激な減少や、南米で発生したエルニーニョによるチリ及びペルーにおける原料魚の陸揚げ量の著減などの影響を受けて、世界の飼料用原料、特に魚粉や魚油、の需給は大変厳しい状況下に置かれている。このような状況から、従来の魚粉・魚油依存型の養魚飼料から脱却した新しいタイプの養魚飼料の開発が望まれている。
魚粉は、主としてタンパク質供給源として飼料に配合される。そのため、魚粉代替原料としては、大豆粕やコーングルテンミール等の植物性タンパク質や、チキンミール等の動物性タンパク質が用いられている。しかしながら、これらの魚粉代替原料を配合した飼料を用いた場合には、(i)魚類の摂餌量が低下して成長不良となる、(ii)緑肝症が発生する、(iii)抗病性が低下して魚病に罹りやすくなる、といった問題点が生じる。
これらの問題点を解決するために種々の試みがなされており、その結果、無魚粉飼料又は低魚粉飼料にタウリンを配合することによって、上記(i)及び(ii)の問題点が改善されることが報告されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、無魚粉飼料又は低魚粉飼料へのタウリンの配合によってもなお、上記(iii)の問題点、すなわち、抗病性の低下は解決されていない。
イノシンを含有する養魚飼料としては、欧州産のカレイ科に属するScophthalmus Maximus及びDover sole用の飼料が知られている(非特許文献1〜3)。しかしながら、イノシンに魚粉の量を低減させた場合の生育低下を軽減する効果があることや、イノシンに免疫賦活効果があることは知られていなかった。
特開2001−120190号公報
J. World Maricul. Soc. 14:676-678 (1983) J. World Maricul. Soc. 14:679-684 (1983) Comp. Biochem. phiso. (1978) Vol.60A pp79-83
本発明は、魚類または甲殻類用の飼料、および魚類または甲殻類の養殖方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、イノシンを飼料に添加して魚類を飼育すると、魚粉の配合量を低減することができ、さらに魚類の免疫を賦活できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の通り例示できる。
[1]
マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、またはガザミの養殖に用いられる、イノシンが添加された養魚用飼料。
[2]
イノシンの添加量が、0.01%(w/w)以上である、前記飼料。
[3]
イノシンの添加量が、1.5%(w/w)以下である、前記飼料。
[4]
魚粉の量が低減されている、前記飼料。
[5]
魚粉の含有量が60%(w/w)以下である、前記飼料。
[6]
前記イノシンがイノシン発酵の発酵液由来である、前記飼料。
[7]
イノシンを含有する組成物であって、
魚類もしくは甲殻類用の免疫賦活剤、魚類もしくは甲殻類用の抗酸化剤、または魚類もしくは甲殻類用の腸管回復剤として利用される、組成物。
[8]
マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、またはガザミの養殖に用いられる、前記組成物。
[9]
飼料へのイノシンの添加量が0.01%(w/w)以上となるように養魚用飼料と併用される、前記組成物。
[10]
飼料へのイノシンの添加量が1.5%(w/w)以下となるように養魚用飼料と併用される、前記組成物。
[11]
飼料中のイノシン含量が0.1〜2.0%(w/w)となるように養魚用飼料と併用される、前記組成物。
[12]
前記養魚用飼料が、魚粉の量が低減された養魚用飼料である、前記組成物。
[13]
前記イノシンがイノシン発酵の発酵液由来である、前記組成物。
[14]
前記飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類を養殖する方法。
[15]
前記飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の飼料効率を上昇させる方法であって、前記飼料が魚粉の量が低減された飼料である、方法。
[16]
前記飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の免疫を賦活する方法。
[17]
前記飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和する方法。
[18]
前記飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の腸管傷
害を予防および/または治療する方法。
本発明によれば、魚類または甲殻類の養殖における飼育成績を改善することができる。
ヒラメの56日間の増重率(%)を示す図。 ヒラメの56日間の摂餌量(g)を示す図。 ヒラメの56日間の飼料効率(FCR)を示す図。 ヒラメ血清の大腸菌殺菌活性を示す図。 マダイのストレステストにおける50%死亡時間(分)を示す図。 カンパチの腸粘膜上皮細胞の高さ(μm)を示す図。 カンパチの腸粘膜ヒダの高さ(μm)を示す図。
以下、本発明を詳細に説明する。
<1>本発明の飼料
本発明の飼料は、イノシンが添加された養魚用飼料である。言い換えると、本発明の飼料は、添加されたイノシンを含有する養魚用飼料である。
本発明において、「養魚用」とは、魚類または甲殻類の養殖(飼育)に用いられることをいう。魚類および甲殻類の種類は特に制限されない。魚類は、カレイ以外であってよい。魚類として、具体的には、例えば、マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケが挙げられる。甲殻類として、具体的には、例えば、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、ガザミが挙げられる。魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、ヒラメ、シーバスから選択されるものが好ましい。魚類は、ヒラメ以外であってもよい。ヒラメ以外の魚類または甲殻類として、具体的には、例えば、マダイ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケが挙げられる。ヒラメ以外の魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、シーバスから選択されるものが好ましい。
イノシンとしては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。
イノシンの製造方法は特に制限されず、例えば公知の方法を利用できる。例えば、イノシンは、化学合成、酵素反応、またはその組み合わせにより製造することができる。また、例えば、イノシンは、イノシンの生産能を有する微生物を培養し、培養物からイノシンを回収することで製造することができる(発酵法)。また、例えば、イノシンは、イノシンを含有する農水畜産物から回収することで製造することができる。
イノシンは、精製品であってもよく、そうでなくてもよい。イノシンとしては、例えば、イノシンの生産能を有する微生物を培養して得られた培養物(イノシン発酵の発酵液)等のイノシンを含有する素材を、そのまま、あるいは、適宜、濃縮、希釈、乾燥、分画、抽出、精製等の処理に供してから、利用することができる。すなわち、本発明の飼料に用いられるイノシンとして、具体的には、例えば、イノシンの生産能を有する微生物を培養して得られた培養物(イノシン発酵の発酵液)、該培養物から分離した培養上清、該培養物から分離した菌体、それらの濃縮物(濃縮液)や濃縮乾燥物、それらから分離したイノ
シンの粗精製品や精製品、その他イノシンを含有する各種処理物が挙げられる。なお、イノシン発酵の発酵液を処理して得られるイノシンを「イノシン発酵の発酵液に由来するイノシン」ともいう。イノシンは、所望の程度に精製されていてよい。
発酵法によるイノシンの生産は、例えば、公知の手法を参照して行うことができる。
発酵法によるイノシンの生産法としては、例えば、アデニン要求株である、またはそれにプリンアナログをはじめとする各種の薬剤に対する耐性を付与した、バチルス属の微生物(特公昭38-23099号公報、特開昭59-42895号公報)やブレビバクテリウム属の微生物(特公昭51-5075号公報)等を用いる方法が知られている。このような変異株は、親株また
は野生株を紫外線照射やニトロソグアニジン(N-methyl-N'-nitro-N-nitrosoguanidine)処理などの変異誘起処理に供し、適当な選択培地を用いて所望の表現型を有する変異株を選択することにより取得できる。
また、遺伝子工学技術を用いたイノシン生産株の育種や、それを用いたイノシンの生産も行われている。イノシン生産能は、例えば、イノシンの生合成に関与する酵素の活性を増強することや、イノシンの生合成経路から分岐して他の化合物を生成する酵素の活性を低下させることにより、付与または増強することができる(国際公開第99/03988号パンフレット)。具体的には、例えば、プリンオペロンのリプレッサータンパク質遺伝子(purR)が破壊されたバチルス属細菌を用いて、核酸系物質を効率よく製造する方法が知られている(特開平11-346778号公報)。また、アミドホスホリボシルトランフフェラーゼ活性
を増強したブレビバクテリウム属細菌を用いて、イノシンを生産する方法が知られている(特開昭63-248394号公報)。また、エシェリヒア・コリでは、サクシニル−AMPシン
ターゼ遺伝子(purA)を破壊してアデニン要求性を付与し、さらに、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ遺伝子(deoD)を破壊して、イノシンおよびグアノシンのヒポキサンチンおよびグアニンへの分解を抑制することによって、プリンヌクレオシド生産能が向上することが知られている(国際公開第99/03988号パンフレット)。イノシンを生産する微生物またはそれを育種するための親株としては、バチルス・ズブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリキファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、コリネ型細菌(Coryneform bacterium)が挙げられる。
本発明の飼料の組成は、本発明の飼料がイノシンを含有し、且つ、対象の魚類または甲殻類が摂取できる限り、特に制限されない。
本発明の飼料が含有する成分の種類は、対象の魚類または甲殻類の種類や生育ステージ等の諸条件に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明の飼料は、イノシンに加えて、通常の養魚用飼料が含有する成分と同様の成分を含有していてもよい。養魚用飼料の成分として、具体的には、例えば、魚粉、小麦粉、小麦グルテン、αデンプン、植物性油カス、ビタミン混合物、粘結剤(カルボキシメチルセルロースやアルギン酸など)、骨粉、酵母、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸が挙げられる。これらの中で、例えば、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸は、稚魚用または幼魚用の飼料の成分として好ましい。
また、本発明の飼料は、例えば、水産用添加物質を含有していてよい。水産用添加物質として、具体的には、例えば、エリスロマイシン製剤、アンピシリン製剤、プラジクアンテル製剤、塩化リゾチーム製剤、塩酸オキシテトラサイクリン製剤、スピラマイシン製剤、ニフルスチレン酸ナトリウム製剤、塩酸リンコマイシン製剤、フルメキン製剤、グルタチオン製剤等の水産用医薬品、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE等のビタミン類、リジン、メチオニン、ヒスチジン等のアミノ酸類等の栄養補給物質、β−カロチン、アスタキサンチン、カンタキサンチン等の色素等が挙げられる。
本発明の飼料が含有する成分の含有量は、対象の魚類または甲殻類の種類や生育ステージ等の諸条件に応じて適宜設定することができる。例えば、本発明の飼料における各成分の含有量は、通常の養魚用飼料における各成分の含有量と同様であってもよい。また、例えば、本発明の飼料においては、魚粉の量が低減されていてもよい。なお、魚粉の量が低減されていることを「低魚粉」ともいう。
「魚粉の量が低減されている」とは、本発明の飼料が、養魚用飼料に配合されるべき魚粉の全部あるいは一部を含有していないことをいう。すなわち、言い換えると、「魚粉の量が低減されている」とは、本発明の飼料に含有されている魚粉の量が、養魚用飼料に配合されるべき魚粉の量よりも少ないことをいい、本発明の飼料が魚粉を全く含有しない場合も含む。「養魚用飼料に配合されるべき魚粉」とは、一般的な魚粉主体の養魚用飼料を用いて魚類または甲殻類を飼育した場合と比較して、イノシンを配合しない条件下で生育低下を招かない最低限の配合量の魚粉をいう。養魚用飼料に配合されるべき魚粉の量は、対象の魚類または甲殻類の種類や生育ステージ(例えば、稚魚期、成魚期)等の諸条件に応じて適宜決定することができる。本発明の飼料における魚粉の配合量(含有量)は、低魚粉の場合、例えば、60%(w/w)以下、50%(w/w)以下、または40%(w/w)以下であってよい。また、本発明の飼料における魚粉の配合量(含有量)は、低魚粉の場合、例えば、0%(w/w)以上、5%(w/w)以上、10%(w/w)以上、20%(w/w)以上、30%(w/w)以上、または40%(w/w)以上であってよい。
本発明の飼料におけるイノシンの含有量(濃度)は、終濃度(給餌時の濃度)で、例えば、0.05%(w/w)以上、0.1%(w/w)以上、0.15%(w/w)以上、0.2%(w/w)以上、または0.3%(w/w)以上であってよい。本発明の飼料におけるイノシンの含有量(濃度)は、終濃度(給餌時の濃度)で、例えば、2.0%(w/w)以下、1.0%(w/w)以下、または0.9%(w/w)以下であってよい。また、本発明の飼料におけるイノシンの含有量は、終濃度(給餌時の濃度)で、例えば、好ましくは0.1〜2.0%(w/w)、より好ましくは0.1〜1.0%(w/w)、特に好ましくは0.15〜0.9%(w/w)であってよい。また、本発明の飼料におけるイノシンの含有量(濃度)は、終濃度(給餌時の濃度)で、通常の養魚用飼料と比較して、例えば、0.01%(w/w)以上、0.03%(w/w)以上、0.05%(w/w)以上、0.1%(w/w)以上、0.15%(w/w)以上、または0.3%(w/w)以上高くてもよい。
本発明の飼料は、所望の濃度でイノシンが含有されるように、イノシンおよびその他の成分を組み合わせることにより製造できる。本発明の飼料の製造方法は特に制限されない。例えば、本発明の飼料は、イノシンを添加すること以外は、通常の養魚用飼料と同様の原料を用い、同様の方法によって製造することができる。なお、本発明の飼料に配合されるイノシン以外の原料にイノシンが含有されている場合、それと合計して所望のイノシン含有量となるようにイノシンを配合してよい。例えば、魚粉主体の養魚用飼料には、魚粉等の天然原料由来のイノシンが約0.04〜0.16%(w/w)含有され得る。その場合は、所望のイノシン含有量から当該天然原料由来のイノシンの含有量を減じた量のイノシンを添加すればよい。イノシンの添加量は、例えば、0.01%(w/w)以上、0.02%(w/w)以上、0.03%(w/w)以上、0.04%(w/w)以上、0.05%(w/w)以上、0.1%(w/w)以上、0.15%(w/w)以上、または0.3%(w/w)以上であってよい。イノシンの添加量は、例えば、1.5%(w/w)以下、1.2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.9%(w/w)以下、0.8%(w/w)以下、0.7%(w/w)以下、または0.6%(w/w)以下であってよい。イノシンの添加量は、例えば、好ましくは0.01%(w/w)〜1.2%(w/w)
、より好ましくは0.03%(w/w)〜0.9%(w/w)、特に好ましくは0.04%(w/w)〜0.6%(w/w)であってもよい。ここでいう「イノシンの添加量」とは、言い換えると、本発明の飼料における添加されたイノシンの含有量(濃度)である。イノシンの添加は、飼料の製造工程のいずれの段階で行われてもよい。すなわち、イノシンは、飼料の原料に添加されてもよく、製造途中の飼料に添加されてもよく、完成した飼料に添加されてもよい。例えば、イノシンを他の原料と混合し、必要により成型して、本発明の飼料としてもよいし、市販の飼料ペレット等の調製済み飼料にイノシンをまぶす等して本発明の飼料としてもよい。具体的には、例えば、魚ミンチやその他の配合原料にイノシンを添加して本発明の飼料を製造してもよい。
本発明の飼料の形態は、対象の魚類または甲殻類が摂取可能な態様である限り、特に制限されない。すなわち、本発明の飼料は、粉末状、顆粒状、ペレット状、キューブ状、ペースト状、液状等のいかなる形態であってもよい。本発明の飼料は、例えば、ドライペレットやモイストペレット等のペレットとして成形されてよい。これらの中では、通常、ドライペレットが好ましい。
本発明の飼料において、イノシンおよびその他の成分は、互いに混合されて本発明の飼料に含まれていてもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、本発明の飼料に含まれていてもよい。例えば、本発明の飼料は、それぞれ別個にパッケージングされた、添加用のイノシンとイノシン配合前の飼料のセットとして提供されてもよい。このような場合、セットに含まれる成分は、給餌前または給餌時に混合して、あるいはそれぞれ別個に、給餌することができる。添加用のイノシンは、イノシン製剤として、所望の形態で製剤化されていてもよい。イノシン配合前の飼料は、例えば、市販の飼料ペレット等の調製済み飼料であってよい。そのような調製済み飼料は、通常の養魚用飼料が含有する成分等の所望の成分を常法により配合して製造することができる。
本発明の一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、低魚粉による魚類または甲殻類の生育低下を防止または軽減できる。
また、本発明の一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の免疫を賦活できる。すなわち、本発明の飼料の一態様は、魚類または甲殻類用の免疫賦活剤である。
「免疫賦活剤」とは、非特異的免疫作用を高める薬剤をいう。免疫賦活によって、細菌やウイルスの感染およびそれに起因する疾病を予防することができる。すなわち、免疫賦活によって、低魚粉による魚類または甲殻類の抗病性の低下を防止または軽減できると期待される。免疫賦活活性は、例えば、免疫系細胞のサイトカインの産生、血清中の微生物の殺菌活性(Ren et al. 2005)、リゾチーム活性(Lygren et al. 1999)、マクロファ
ージによる貪食細胞の貪食能を指標として評価することが出来る。特に血清を用いた殺菌活性やリゾチーム活性は簡便に測定できるため、一般的な指標として用いられる。殺菌活性は、既知量のE. coliを懸濁した溶液に被験動物の血清を添加し、室温(25℃)で一定時
間培養後、E. coliの生菌数をプレート培養法により計測し、添加時に対する生残率とし
て求め、生残率が低い方が殺菌活性が高いと評価される。リゾチーム活性は、細菌の細胞壁を構成する多糖類を分解する酵素活性のことであり、一定量のMicrococcus lysodeikticusを懸濁した溶液に、被験動物の血清を添加し、室温(25℃)で一定時間培養後、懸濁液
の吸光度の変化量を測定することで求められる。
免疫賦活によって予防し得る感染症として、具体的には、例えば、連鎖球菌症(Lactococcus garviae, Streptococcus iniae)、ビブリオ病(Vibrio anguillarum, Vibrio ordalii, Vibrio harveyi)、エドワジェラ症(Edwardiella tarda)、ノカルジア症(Nocar
dia seriolae)、イリドウイルス病(Irido virus)、ホワイトスポット病(White spot syndrome virus)、イエローヘッド病(Yellowhead virus)、タウラ症候群(Taura syndrome virus)が挙げられる。なお、カッコ内は、感染症を引き起こす病原体を示す。
また、本発明の一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和できる。すなわち、本発明の飼料の一態様は、魚類または甲殻類用の抗酸化剤(酸化ストレス緩和剤)である。抗酸化活性は、抗酸化の指標である抗酸化力値(Biological Antioxidant Potential: BAP)を
測定することにより確認することが出来る。BAPは、以下の手順により測定できる。まず
、三価鉄イオンを呈色させ光度計で三価鉄イオン濃度を計測する。その後、遠心分離して得られた被験動物の血漿を反応系に添加し、再び光度計で三価鉄イオン濃度を計測する。三価鉄塩FeCl3は、ある特定のチオシアン酸塩誘導物を含む無色の溶液に溶解すると三価
鉄Fe3+イオンの機能として赤くなるが、血漿を添加すると血漿中の抗酸化物質の作用で二価鉄Fe2+イオンに還元され、脱色されるため、この色の変化を光度計で測定することで、血漿の抗酸化力を評価することができる(Morganti et al. 2002)。
また、本発明の一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の腸管傷害を予防および/または治療できる。すなわち、本発明の飼料の一態様は、魚類または甲殻類用の腸管回復剤(腸管傷害治療剤)である。
腸管組織は、例えば、ストレス環境下で傷害を受け得る。また、低魚粉飼料で用いられる大豆粕等によって腸管組織が傷害を受ける事も知られている。腸管が傷害を受けているかどうかは、例えば、腸管のヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)標本を作製し、光学顕微鏡による観察および画像解析に供することによって確認できる。HE染色は組織の形態観察を行う際の一般的な染色方法である。腸粘膜のヒダの高さや腸粘膜上皮細胞の高さ等が腸管組織の健全性の指標として用いられる。腸粘膜のヒダが高いと腸管粘膜の表面積が増し、腸管全体として栄養分を効率よく吸収できる状態であると考えられる。また、腸粘膜上皮細胞は腸粘膜の最も表面を占めており、栄養分の吸収等を担う。よく発達した上皮細胞は柱状に揃った形態をしている事から、こちらも腸管組織の健全性指標と利用される(Cheng et al. Fish & Shellfish Immunology 30 (2011) 143-147)。
また、本発明の一態様においては、イノシンを含む組成物(「本発明の組成物」ともいう)を、魚類または甲殻類用の免疫賦活剤、魚類または甲殻類用の抗酸化剤(酸化ストレス緩和剤)、および/または魚類または甲殻類用の腸管回復剤(腸管傷害治療剤)として利用してもよい。本発明の組成物は、イノシンからなるものであってもよく、イノシン以外の成分を含んでいてもよい。イノシン以外の成分としては、例えば、食用、飼料用、医薬用等の用途に通常用いられる成分を使用することができる。イノシン以外の成分としては、例えば、上述したような本発明の飼料におけるイノシン以外の成分が挙げられる。本発明の組成物におけるイノシンの含有量(濃度)は、例えば、0.05%(w/w)以上、0.1%(w/w)以上、0.15%(w/w)以上、0.2%(w/w)以上、または0.3%(w/w)以上であってよく、100%(w/w)以下、99.9%(w/w)以下、50%(w/w)以下、または10%(w/w)以下であってよい。本発明の組成物は、例えば、イノシン製剤であってもよい。本発明の組成物は、粉末状、顆粒状、ペレット状、キューブ状、ペースト状、液状等のいかなる形態であってもよい。
本発明の組成物は、例えば、養魚用飼料と併用される。本発明の組成物は、例えば、飼料中のイノシンの含有量(濃度)が、上述したような本発明の飼料におけるイノシンの含有量(濃度)となるように、養魚用飼料と併用されてよい。また、本発明の組成物は、例えば、飼料へのイノシンの添加量が、上述したような本発明の飼料におけるイノシンの添
加量となるように、養魚用飼料と併用されてよい。養魚用飼料については、上述した本発明の飼料に関する記載を準用できる。例えば、養魚用飼料は、通常の養魚用飼料と同様に構成されたものであってもよく、魚粉の量が低減されたものであってもよい。また、本発明の組成物が飼料として構成される場合は、本発明の組成物自体を養魚用飼料して使用してもよい。すなわち、本発明の組成物の一態様は、上述したような本発明の飼料である。
また、本発明は、イノシンの新規用途を提供する。すなわち、本発明は、例えば、魚類または甲殻類用の免疫賦活剤の製造のためのイノシンの使用、魚類または甲殻類用の腸管回復剤(腸管傷害治療剤)の製造のためのイノシンの使用、魚類または甲殻類用の抗酸化剤の製造のためのイノシンの使用を提供する。
<2>本発明の方法
本発明の方法は、魚類または甲殻類に本発明の飼料を給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類を養殖(飼育)する方法である。「本発明の飼料を給餌する」とは、予め調製された本発明の飼料を給餌する場合に限られず、上述した本発明の飼料の要件を満たすようにイノシンおよびその他の成分を組み合わせて給餌する場合を含む。例えば、添加用のイノシンとイノシン配合前の飼料をそれぞれ準備し、給餌前または給餌時に混合して、あるいはそれぞれ別個に、給餌してもよい。別個に給餌する場合は、例えば、給餌された成分の全量に対するイノシンの量が上述したような所望の含有量となるように給餌する。すなわち、本発明の方法は、言い換えると、魚類または甲殻類に、養魚用飼料またはその原料にイノシンを添加して給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類を養殖(飼育)する方法であってよい。イノシンの添加量は、例えば、飼料中のイノシンの含有量が上述したような所望の含有量となるように設定できる。イノシンの添加量は、例えば、0.01%(w/w)以上、0.02%(w/w)以上、0.03%(w/w)以上、0.04%(w/w)以上、0.05%(w/w)以上、0.1%(w/w)以上、0.15%(w/w)以上、または0.3%(w/w)以上であってよい。イノシンの添加量は、例えば、1.5%(w/w)以下、1.2%(w/w)以下、1%(w/w)以下、0.9%(w/w)以下、0.8%(w/w)以下、0.7%(w/w)以下、または0.6%(w/w)以下であってよい。イノシンの添加量は、例えば、好ましくは0.01%(w/w)〜1.2%(w/w)、より好ましくは0.03%(w/w)〜0.9%(w/w)、特に好ましくは0.04%(w/w)〜0.6%(w/w)であってもよい。ここでいう「イノシンの添加量」とは、言い換えると、給餌される飼料における添加されたイノシンの含有量(濃度)である。
本発明の飼料は、1日1回または複数回に分けて給餌されてよい。また、本発明の飼料は、数日に1回給餌されてもよい。各給餌時の本発明の飼料の給餌量は、イノシン量に換算して、一定であってもよく、そうでなくてもよい。各給餌時の本発明の飼料におけるイノシン濃度は、一定であってもよく、そうでなくてもよい。
本発明の飼料を給餌する期間は、対象の魚類または甲殻類の種類等の諸条件に応じて適宜選択することができる。本発明の飼料は、養殖(飼育)の全期間において継続して給餌されてもよく、一部の期間にのみ給餌されてもよい。「一部の期間」とは、例えば、養殖(飼育)の全期間の10%以上、20%以上、30%以上、50%以上、70%以上、または90%以上の期間であってよい。本発明の飼料を給餌する期間は、例えば、1〜4ヵ月間であってよく、約2ヵ月であってもよい。また、本発明の飼料は、任意の期間で給餌の継続と中断を繰り返してもよい。本発明の飼料は、例えば、魚類または甲殻類がストレス環境下に置かれている時期や、魚類または甲殻類の腸管が傷害を受けている時期に給餌されるのが好ましい。
魚類または甲殻類の養殖(飼育)は、本発明の飼料を給餌すること以外は、魚類または
甲殻類を養殖(飼育)する通常の方法により行うことができる。養殖(飼育)は、例えば、海上の生簀や陸上の水槽で行うことができる。また、養殖には、種苗生産(稚魚生産)のみを行う増養殖および親魚までの生産を行う養殖が含まれる。
また、一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、飼料中の魚粉の量が低減されている場合の、魚類または甲殻類の飼料効率を上昇させることができる。具体的には、例えば、魚粉の量が低減された本発明の飼料を給餌することにより、魚粉の量が低減されたイノシンが添加されていない飼料を給餌する場合と比較して、魚類または甲殻類の飼料効率を上昇させることができる。すなわち、本発明の方法の一態様は、本発明の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の飼料効率を上昇させる方法であって、前記飼料が魚粉の量が低減された飼料である、方法である。「魚粉の量が低減されている」ことについては上述した通りである。好適な魚類または甲殻類としては、マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、ガザミが挙げられる。魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、ヒラメ、シーバスから選択されるものが好ましい。
また、一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の免疫を賦活できる。すなわち、本発明の方法の一態様は、魚類または甲殻類に本発明の飼料(免疫賦活剤)を給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の免疫を賦活する方法である。好適な魚類または甲殻類としては、マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、ガザミが挙げられる。魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、ヒラメ、シーバスから選択されるものが好ましい。
また、一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和できる。すなわち、本発明の方法の一態様は、魚類または甲殻類に本発明の飼料(抗酸化剤)を給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和する方法である。好適な魚類または甲殻類としては、マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、ガザミが挙げられる。魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、ヒラメ、シーバスから選択されるものが好ましい。
また、一態様においては、本発明の飼料を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することで、魚類または甲殻類の腸管傷害を予防および/または治療できる。すなわち、本発明の方法の一態様は、魚類または甲殻類に本発明の飼料(腸管回復剤)を給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の腸管傷害を予防および/または治療する方法である。好適な魚類または甲殻類としては、マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、ガザミが挙げられる。魚類または甲殻類としては、特に、マダイ、カンパチ、ヒラメ、シーバスから選択されるものが好ましい。
同様に、本発明の組成物を給餌して魚類または甲殻類を養殖(飼育)することができる。一態様においては、それにより、魚類または甲殻類の免疫を賦活でき、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和でき、且つ/又は、魚類または甲殻類の腸管傷害を予防および/
または治療できる。本発明の組成物は、例えば、給餌された成分の全量に対するイノシンの量が上述したような所望の含有量となるように養魚用飼料と併用して給餌することができる。その他、給餌態様については、上述したような本発明の飼料の給餌態様に関する記載を準用できる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例はいかなる意味でも本発明を限定するものと解してはならない。
実施例1:ヒラメにおけるイノシンの効果
本実施例では、ヒラメにおいて、イノシンを強化した飼料を給餌した場合の効果を検討した。実施例において、イノシン量の「%」は「%(w/w)」を意味する。
[実験手順]
平均体重1.86±0.4gのヒラメ稚魚を用い、試験飼料を飽食量与え、56日間の飼育試験を行った。試験飼料の組成は表1に示す通りである。なお、核酸母液(イノシン発酵液;表1中、ビタミンミネラル等プレミックスに含まれる)の添加量を調整することで、試験飼料に含まれるイノシン量の調整を行っている。試験飼料中のイノシン量の分析値は表2に示す通りである。ヒラメは各水槽に10尾ずつ収容し、各試験区3水槽を用いて試験を行った。2週間ごとに魚体重を測定し、飼育成績の指標は56日目まで観察した。56日間の増重率(体重増加量÷開始時体重×100)を図1に示す。56日間の総摂餌量を図2に示す
。56日間の飼料効率(=体重増加量÷総摂餌量)を図3に示す。試験飼料で飼育を続け、60日目に各試験区からランダムに5尾サンプリングし、採血を行い試験区ごとにプールした血清の大腸菌殺菌活性を測定した。大腸菌の殺菌活性の測定は、Ren et al., Journal of the Aquaculture Society 36, 4 (2005) 438-443の方法に準じて行った。すなわち
、E. coli IM1239懸濁液にヒラメ血清を添加し、室温(25℃)で一定時間培養の後、大腸菌の生菌数をプレート培養法によって計数した。結果を図4に示す。結果は、血清無添加区の生菌数を100とした場合の各血清添加区の生菌数として示す。
[結果]
結果は図1〜4に示す。
[考察結論]
飼料への核酸母液の添加によって、試験区3および試験区5では、対照区(試験区1)と
比較し有意に増重率が増加した。また、試験区2および試験区4でも、対照区(試験区1)
と比較し増重率が高くなる傾向が見られた。摂餌量については、イノシンを多く含む飼料で上昇する傾向が見られ、試験区5では有意に摂餌量が高かった。飼料効率については、
イノシン強化により全ての区で対照区と比較して改善が見られ、特に試験区3で最大とな
った。これらの飼育結果より、イノシンには摂餌量を向上させると同時に飼料効率も改善させ、ヒラメの成長を促進する効果がある事が示された。さらに、血清の大腸菌殺菌活性については、飼料中のイノシン量依存的に大腸菌殺菌能が高くなる事が示され、イノシンが非特異的な免疫機能を高める事が示された。
実施例2:マダイにおける低魚粉飼料へのイノシンの添加効果
本実施例では、低魚粉飼料をベースに、イノシン非添加飼料1種およびイノシン添加飼料2種を作成した。これら飼料を給餌してマダイを飼育して飼育成績を比較し、次いで、ストレス試験を実施した。
[実験手順]
飼育試験では平均体重2.29gのマダイ稚魚を用い、試験飼料を1日2回飽食量与え、60
日間の飼育試験を行った。マダイは各水槽に15尾ずつ収容し、各試験区3水槽を用いて試験を行った。試験飼料の組成は表3に示す通りである。イノシン非添加の対照飼料(試験区6)に対し、イノシン0.03%、イノシン0.1%を添加した飼料を作成し、マダイに給餌し、飼育成績を比較した。試験飼料中のイノシン量の分析値は表4に示す通りである。
飼育成績の結果を表5に示す。飼料転換効率(FCR, Feed Conversion ratio)は飼料効率の逆数にあたり、すなわち、総摂餌量÷体重増加量の式で計算した。
また、飼育試験終了後、ストレス試験を行った。ストレス試験は、飼育試験後のマダイを用いた。1試験区あたり16尾を選び、8尾ずつ2水槽に収容した。この魚を海水中から淡水中へ移動させ、各水槽中の50%の魚が死亡するまでの時間を計測し、これをストレス抵
抗性の指標とした。この結果は図5に示す。
[結果]
結果は表5、図5に示す。
[考察結論]
イノシンを添加した試験区7および試験区8では、対照区(試験区6)と比較して、最終
体重、増重率、FCR、および生残率の改善が見られ、イノシン添加がマダイの成長を促進
する事が示された。また、ストレス試験では、イノシン0.1%飼料添加を行った試験区8で
、対照区(試験区6)と比較して、淡水中での50%死亡時間が大幅に延長し、0.1%のイノシン添加によってストレス抵抗性が高まる事が示された。以上の通り、マダイにおいてもイノシンの成長促進効果が確認され、さらに、イノシン添加により淡水浴のような外部環境の変化に対するストレスへの耐性が高まる事が示された。
実施例3:カンパチにおける低魚粉飼料へのイノシン添加効果
本実施例では、低魚粉飼料をベースに、イノシンを添加した飼料と添加しない飼料を作成した。これら飼料を給餌してカンパチを飼育し、飼育成績、酸化ストレス、および免疫指標の評価を実施した。
[実験手順]
飼育試験では、カンパチ稚魚に試験飼料を飽食量与え、50日間の飼育試験を行った。カンパチは各水槽に20尾ずつ収容し、各試験区3水槽を用いて試験を行った。試験飼料の組成は表6に示す通りである。魚粉主体対照飼料(試験区9)、低魚粉対照飼料(試験区10)を作成し、さらに低魚粉飼料に対しイノシン0.1%、0.3%、0.6%、0.9%を添加した飼料(試験区11〜14)も作成した。試験飼料中のイノシン量の分析値は表7に示す通りである。これら6種の飼料を1日2回カンパチに飽食給餌し、飼育成績を観察した。飼育成績をもとに、増重率、FCR、タンパク効率(PER, Protein efficiency Ratio)(=体重増
加量÷飼料タンパク質摂取量)を計算した。
また、飼育終了時に各水槽からランダムに3尾取り上げ、採血を行い、水槽ごとにプールした血液を用いてヘマトクリット、血中総コレステロール、血中総タンパク、血中酸化ストレス指標(BAP, Biological Antioxidant Potential)、免疫指標(リゾチーム活性
)を測定した。BAPは、Morganti et al., International Journal of Cosmetic Science 24 (2002) 331-339およびKader et al. aquaculture 350-353 (2012) 109-116の方法を参考に、FRAS4 (Diacon International s.r.l., Grosseo, Italy)を用い測定した。酸化
ストレスとは、生体内で生成する活性酸素群の酸化損傷力と生体内の抗酸化システムの抗酸化ポテンシャルとの差として定義され、余剰な活性酸素群が生じると生体の構造や機能を担っている脂質、蛋白質・酵素や、遺伝情報を担う遺伝子DNAを酸化し損傷する事が知られている。BAPとは、第二酸化鉄(Fe3+)イオンを第一鉄(Fe2+)イオンに還元できる能
力を測定するもので、血中のアスコルビン酸、α‐トコフェロール、ビルルビンなど様々な抗酸化物の総合的な抗酸化力をはかる指標である。リゾチーム活性は、非特異的免疫の指標として、Lygren et al., Fish & Shellfish Immunology (1999) 9, 95−107の方法を参考に測定した。結果を表8および9に示す。また、各水槽から1尾ランダムに選択し、腸管前部のHE染色標本を作製した。Cheng et al. (2011) の方法に倣って、腸粘膜上皮細胞の高さおよび腸粘膜ヒダの高さを測定した。結果を図6および7に示す。
[結果]
結果は表8および9、図6および7に示す。
[考察結論]
魚粉主体の試験区9と比較し、魚粉含量を減らした試験区10では、増体や生残率が悪化する事が示された。試験区9では飼料中の魚粉に由来するイノシンが存在するが、これが魚粉を減らした試験区10では大幅に減少している。一方、低魚粉飼料にイノシンを添加した試験区11〜14では、イノシン添加量に応じて飼料中イノシン含量の増加が確認された。また、イノシン0.1%〜0.6%添加までは、イノシン添加量依存的に、最終体重、増重率、日間増重率の改善が確認された。イノシン0.9%添加の試験区14では、最終体重、増重率、日間増重率はイノシン0.6%添加の試験区13より劣る結果となり、この試験での
イノシン最適添加量は0.6%と推測された。摂餌量、増肉計数、生残率、タンパク効率比もイノシン添加で改善し、最適な添加量は0.6%であった。
また、ヘマトクリットおよび血中総コレステロールは、低魚粉飼料区(試験区10)では魚粉主体飼料区(試験区9)よりも低い値を示すが、イノシン添加によって改善する事が示された。血中総タンパクについても、イノシン添加で改善するという同様の傾向が見られた。すなわち、イノシン添加によって摂餌量が上がった結果、全身的な栄養状態が改善している可能性が考えられる。
また、抗酸化力の指標であるBAPは、低魚粉飼料区(試験区10)では魚粉主体飼料区
(試験区9)よりも低い値を示すが、イノシン添加によって魚粉主体飼料区と同等の値に上昇する事が示された。BAPは、特に、イノシン0.6%添加の試験区13では、低魚粉飼料
の試験区10と比較し有意に上昇した。よって、イノシンには、酸化ストレスの緩和効果(抗酸化効果)があると考えられる。また、自然免疫の指標であるリゾチーム活性も、低魚粉飼料区(試験区10)において低い値を示すが、イノシン添加によって改善する事が示された。
また、腸管組織標本の観察結果より、低魚粉飼料区(試験区10)において腸粘膜上皮細胞高および腸粘膜ヒダの高さが低くなるが、これらはイノシン添加によって改善され、イノシンが腸管組織の健全性を保つ事が示された。
以上より、イノシンの添加、特にイノシン0.6%添加(飼料中のイノシン含量0.6%程度)、がカンパチ稚魚の飼育成績、抗酸化力、免疫機能、腸管組織の改善に有効である事が示された。
実施例4:魚粉代替率の異なるカンパチ飼料へのイノシンの添加効果
本実施例では、対照となる魚粉主体飼料に対し、魚粉を粗タンパク質換算で25%または50%大豆粕で代替した低魚粉飼料へのイノシンの添加効果について検討するため、これら飼料をカンパチに給餌し、飼育成績等の評価を実施した。
[実験手順]
飼育試験ではカンパチ稚魚に試験飼料を1日2回飽食量与え、56日間の飼育試験を実施した。カンパチは各水槽に20尾ずつ収容し、各試験区3水槽を用いた。試験飼料の組成は表10に示す通りである。魚粉主体飼料(試験区15)に対し、粗タンパク含量の25%を
大豆粕で置き換えた試験飼料(試験区16)、試験区16にイノシン0.6%を添加した飼料(試験区17)、同様に粗タンパク含量の50%を大豆粕で置き換えた試験飼料(試験区1
8)、試験区18にイノシン0.6%を添加した飼料(試験区19)を準備した。試験飼料中のイノシン量の分析値は表11に示した。これら飼料を給餌して56日間飼育を行い、飼育成績を観察した。飼育成績の結果は表12に示した。
[結果]
結果は表12に示す。
[考察結論]
魚粉主体飼料を給餌した試験区15の飼育成績と比較すると、25%魚粉代替飼料を給餌
した試験区16では飼育成績の悪化は殆ど認められなかったが、50%魚粉代替飼料を給餌
した試験区18では飼育成績の悪化が明確に観察された。しかし、50%魚粉代替にイノシ
ン0.6%を添加した試験区19では、イノシンを添加した事によって飼育成績が回復し、魚粉主体飼料の試験区15と同程度の最終体重となった。
以上より、イノシンに低魚粉飼料使用時の飼育成績を魚粉主体飼料使用時と同等まで回復させる効果がある事が示された。

Claims (18)

  1. マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、またはガザミの養殖に用いられる、イノシンが添加された養魚用飼料。
  2. イノシンの添加量が、0.01%(w/w)以上である、請求項1に記載の飼料。
  3. イノシンの添加量が、1.5%(w/w)以下である、請求項1または2に記載の飼料。
  4. 魚粉の量が低減されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飼料。
  5. 魚粉の含有量が60%(w/w)以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の飼料。
  6. 前記イノシンがイノシン発酵の発酵液由来である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飼料。
  7. イノシンを含有する組成物であって、
    魚類もしくは甲殻類用の免疫賦活剤、魚類もしくは甲殻類用の抗酸化剤、または魚類もしくは甲殻類用の腸管回復剤として利用される、組成物。
  8. マダイ、ヒラメ、カンパチ、トラフグ、ブリ、マグロ、ウナギ、ティラピア、ナマズ、シーバス、アユ、ニジマス、タイセイヨウサケ、ギンザケ、マスノスケ、バナメイエビ、クルマエビ、ウシエビ、ホワイトレッグシュリンプ、またはガザミの養殖に用いられる、請求項7に記載の組成物。
  9. 飼料へのイノシンの添加量が0.01%(w/w)以上となるように養魚用飼料と併用される、請求項7または8に記載の組成物。
  10. 飼料へのイノシンの添加量が1.5%(w/w)以下となるように養魚用飼料と併用される、請求項7〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 飼料中のイノシン含量が0.1〜2.0%(w/w)となるように養魚用飼料と併用される、請求項7〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記養魚用飼料が、魚粉の量が低減された養魚用飼料である、請求項9〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記イノシンがイノシン発酵の発酵液由来である、請求項7〜12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類を養殖する方法。
  15. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の飼料効率を上昇させる方法であって、前記飼料が魚粉の量が低減された飼料である、方法。
  16. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の免疫を賦活する方法。
  17. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の酸化ストレスを緩和する方法。
  18. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飼料を魚類または甲殻類に給餌することを特徴とする、魚類または甲殻類の腸管傷害を予防および/または治療する方法。
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