JP2015141830A - テープ状酸化物超電導線材の製造方法 - Google Patents

テープ状酸化物超電導線材の製造方法 Download PDF

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Tsutomu Koizumi
勉 小泉
達尚 中西
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達尚 中西
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保夫 高橋
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Kazunari Kimura
一成 木村
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隆介 広長
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Abstract

【課題】所望の膜厚で基材に超電導原料溶液を均一に効率良く塗布して、製造時間を短縮するとともに製造コストの削減を実現しつつ、超電導特性の優れたテープ状酸化物超電導線材を製造する。
【解決手段】外周面に螺旋状若しくは環状に形成された溝部を有するバーコーター31を用いて、超電導原料溶液Kを保持する外周面に複合基板15の表面を摺動させることで超電導原料溶液Kを複合基板15に塗布した直後、塗布した超電導原料溶液を、室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点よりも低い温度で乾燥し、その後、仮焼成熱処理を施してアモルファス状の超電導層の前駆体を形成し、次いで、本焼成熱処理を施すことで超電導層を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、テープ状酸化物超電導線材の製造方法に関し、特に中間層が形成された金属基材上に、MOD(有機金属塩塗布熱分解:Metal-Organic Deposition)法を用いて超電導層を形成する技術に関する。
従来、REBaCu系(REは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd及びHoから選択された1種以上の元素を示し、y≦2及びz=6.2〜7である。)の高温超電導薄膜を備える酸化物超電導線材は、金属基板上に2軸配向した無機材料薄膜を1層あるいは複数層形成し、その上に超電導薄膜および安定化層を順次形成した構造を有する。このREBaCu系の酸化物超電導線材(以下、「REBCO超電導線材」という)の製造については、数多くの成膜方法での製造の検討が行われている。
このREBCO超電導線材の製造方法として、例えば、特許文献1に示すように、有機金属塩あるいは有機金属化合物を原料とし、真空プロセスを使用せずに、超電導薄膜を製造する方法としてMOD法が知られている。
このMOD法は、金属有機酸塩あるいは有機金属化合物を熱分解させるもので、金属成分の有機化合物が均一に溶解した原料溶液を、基板上に塗布した後、これを加熱して熱分解させることにより基板上に薄膜を形成する方法である。
MOD法は、非真空プロセスであることから低コストで高速成膜が可能であるため長尺のテープ状酸化物超電導線材の製造に適する利点を有する。また、このMOD法は、拡散防止層、格子整合層等の中間層をMOD法で成膜することも可能であることから、今後本基板の安定製造が可能となれば、更なる低コスト線材が提供可能となる。
このMOD法では、基板に塗布される超電導原料溶液として、超電導体を構成する各金属元素を所定のモル比で含むトリフルオロ酢酸塩(TFA塩)を始めとするオクチル酸塩、ナフテン酸塩等の金属有機酸塩の混合溶液を用いる方法が近年精力的に行われている。
このMOD法において、超電導原料溶液を基板の表面に塗布する方法としては、超電導原料溶液中に、酸化物中間層が形成されたテープ状の基板を浸した後、この基材を超電導原料溶液から引き上げる、いわゆる、ディップコート方式が知られている(例えば、特許文献2参照)。
このディップコート方式により中間層上に塗布された超電導原料溶液に、仮焼工程で、仮焼成熱処理を施すことによって、中間層上にアモルファス状の超電導層の前駆体を形成する。次いで、本焼工程では、前駆体と水蒸気とを反応させることにより、超電導層を形成する。
特開2007−165153号公報 特開2011−170998号公報
ところで、本焼成工程において本焼成を行う際に、仮焼終了時の超電導の前駆体層を形成しているアモルファス層の成分及び厚さが不均一であると、均一に反応せずに、最終的には不均一な超電導線材となってしまう。
特に、アモルファス層の厚さの不均一は、基板に超電導原料溶液を塗布する際に生じる表面張力が影響するものであり、塗布速度の高速化に伴い、線材の両エッジに超電導原料溶液が過剰に塗布される場合に線材幅方向に対して生じる。これにより、超電導前駆体のエッジ部分が無効領域となり、本来得られるべき通電容量が得られずに、線材全体としては、特性が低下する恐れがある
したがって、ディップコート方式によれば、超電導原料溶液中に浸して引き上げる基材の移動速度、つまり、基材に超電導原料溶液を塗布する塗布速度と、超電導原料溶液の粘度のバランスを考慮して超電導原料溶液を塗布する必要が有り手間がかかる。
また、前駆体の厚膜化には、ディップコート方式による塗布乾燥工程、それに続く仮焼成工程を繰り返す必要が生じる。
このようにMOD法において、ディップコート方式を用いた従来の酸化物超電導線材の製造方法では、原料溶液塗布・仮焼工程の更なる高速化及び製造する超電導層の通電容量を更に向上させるための厚膜化の点から、非常に困難となる。
本発明の目的は、所望の膜厚で基材に超電導原料溶液を均一に効率良く塗布して、製造時間を短縮するとともに製造コストの削減を実現しつつ、超電導特性の優れたテープ状酸化物超電導線材を製造できるテープ状酸化物超電導線材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のテープ状酸化物超電導線材の製造方法の一つの態様は、連続して走行するテープ状基材の表面に、金属元素を含む金属有機酸塩または有機金属化合物を有機溶媒中に溶解した超電導溶液を塗布する第1工程と、前記表面に塗布した前記溶液に、仮焼成熱処理を施すことでアモルファス状の超電導層の前駆体を形成する第2工程と、を有する、酸化物超電導線材の製造方法において、前記第1工程は、外周面に螺旋状若しくは環状に形成された溝部を有する棒状塗布部を用いて、前記溶液を保持する前記棒状塗布部の外周面に前記テープ状基材の表面を摺動させることで前記溶液を前記表面に塗布した後、塗布した前記溶液を乾燥するようにした。
本発明によれば、所望の膜厚で基材に超電導原料溶液を均一に効率良く塗布して、従来と比較して、製造時間を短縮するとともに製造コストの削減を実現しつつ、超電導特性の優れたテープ状酸化物超電導線材を製造できる。
本発明の実施の形態に係るテープ状酸化物超電導線材の製造方法で製造されるテープ状酸化物超電導線材の断面図 本発明の実施の形態のテープ状酸化物超電導線材の製造方法を説明する図 同テープ状酸化物超電導線材の製造方法において塗布乾燥処理工程Aで使用される塗布乾燥装置の全体模式図 塗布乾燥装置の要部構成を示す概略側面図 同塗布乾燥装置のおける塗布装置のバーコーターを上方から見た図 同塗布装置のバーコーターの説明に供するバーコーターの縦部分断面図 同塗布装置のバーコーターにおける溝部の拡大断面図 仮・本焼成熱処理工程Bで使用される熱処理装置の要部構成を模式的に示す断面図 熱処理装置における仮焼成熱処理及び本焼成熱処理の加熱及び冷却の過程の一例を示す図 塗布乾燥装置の変形例1を示す模式図 塗布乾燥装置の変形例2を示す模式図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るテープ状酸化物超電導線材(YBCO超電導線材)の製造方法を用いて製造されるYBCO超電導層(RE系(123)超電導層)を備えるテープ状RE系酸化物超電導線材について説明する。
<酸化物超電導線材>
図1は、本発明の実施の形態に係るテープ状酸化物超電導線材の製造方法で製造される酸化物超電導線材のテープの軸方向に垂直な断面を示す概略図である。
酸化物超電導線材(YBCO超電導線材)10は、テープ状であり、テープ状の金属基板11上に、中間層12、テープ状の酸化物超電導層(以下、「超電導層」と称する)13、安定化層14が順に積層されることによって形成される。
テープ状の金属基板11は、例えば、Ni−Cr系(具体的には、Ni−Cr−Fe−Mo系のハステロイ(登録商標)B、C、X等)、W−Mo系、Fe−Cr系(例えば、オーステナイト系ステンレス)、又は、Fe−Ni系(例えば、非磁性の組成系のもの)等の材料に代表される低磁性の結晶粒無配向・耐熱高強度金属基板である。金属基板11の厚さは、例えば、0.1mm以下である。
中間層12は、例えば金属基板11からの元素の拡散が超電導層13に及ぶのを防止するための拡散防止層、超電導層13の結晶を一定の方向に配向させるための配向層等の複数の層を有する。ここでは、第1中間層として、テープ状の金属基板11上に、第1中間層としてのAl層、第2中間層としてのMgO層、第3中間層としてのLaMnO層、第4中間層としてのCeO層を順に積層した4層で構成している。
第1中間層としてのAl層は、金属基板11上にスパッタリング法で成膜される。なお、第1中間層は、Alに代えて、ReZrO(Re:Y、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm及びYbから選択される1又は2種以上の希土類元素)で、RF−スパッタリング法、MOD法などで成膜してもよい。この第1中間層は、耐熱性が高く、界面反応性を低減するための層であり、その上に配される膜の配向性を得るために用いられるベッド層としても機能する。
第2中間層としてのMgO層は、Al層上にIBAD法により成膜される。第3中間層としてのLaMnO層は、MgO層上にスパッタリング法により成膜される。
第3中間層としてのLaMnO層上には、超電導層13の直下に配置される層として、第4中間層であるCeO層が、スパッタリング法で成膜される。CeO層は、超電導層(YBCO層)13との整合性がよく、且つ、超電導層13との反応性が小さいため最も優れた中間層の一つとして知られている。CeO層は、スパッタリング法に代えてPLD(Pulsed Laser Deposition:パルスレーザ蒸着法)法で、成膜されてもよい。なお、MgO層より上方の層は、超電導層13との反応を防止する反応防止層としても機能する。
金属基板11と、金属基板11上に設けられた中間層12がテープ状基材であるテープ状の複合基板15(図2参照)を構成する。なお、複合基板15は、2軸配向性を有する金属基板上に中間層を形成して2軸配向性を有する基材としてもよく、また、配向性の無い金属基板の上に2軸配向性を有する中間層を成膜して2軸配向性を有するように構成してもよい。なお、中間層12は、1層〜3層或いは5層以上で形成されてもよい。
なお、複合基板15の幅方向の長さは、特に限定されるものではないが、本実施の形態では、幅1〜150[mm]、厚さ0.01〜0.5[μm]とすることが好ましい。一般に、複合基板15の幅は、2〜30[mm]である。また、複合基板15の長手方向の長さは、500[m]としている。
超電導層13は、REBaCu系(REは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd及びHoから選択された1種以上の元素を示し、y≦2及びz=6.2〜7である。)の高温超電導薄膜の層である。超電導層13は、YBaCuで表されるイットリウム系超電導体(YBCO層)が代表的なものである。
また、超電導層13には、Zr、Sn、Ce、Ti、Hf、Nbのうち少なくとも一つの添加元素を含む50[μm]以下の酸化物粒子が磁束ピンニング点13aとして分散している。超電導層13は、MOD法により成膜されており、ここでは、トリフルオロ酢酸塩(TFA)を用いたTFA−MOD法で成膜される。例えば、TFAを含むBa溶液中に、Baと親和性の高いZr含有ナフテン酸塩等を混合することにより、RE系超電導体からなる超電導層13に、Zrを含む酸化物粒子(BaZrO)を磁束ピンニング点として分散させる。なお、超電導層13中に磁束ピンニング点13aを分散する手法は、公知の技術を適用できる(例えば特開2012−059468号公報)。
超電導層13中に磁束ピンニング点13aが分散しているため、超電導線材10が湾曲した状態で用いられても、磁場の影響を受けにくく、安定した超電導特性が発揮される。
安定化層14は、銀、金、白金等の貴金属、あるいはそれらの合金であり低抵抗の金属により超電導層13上に成膜される。なお、安定化層14は、超電導層13の直上に形成することによって、超電導層13が金、銀などの貴金属、あるいはそれらの合金以外の材料と直接的な接触によって反応によって引き起こす性能低下を防止する。これに加えて、安定化層14は、事故電流や交流通電により発生した熱を分散して発熱による破壊・性能低下を防止する。
<テープ状酸化物超電導線材10の製造方法の概要>
図2は、本発明の実施の形態のテープ状酸化物超電導線材10の製造方法を説明する図である。酸化物超電導線材(YBCO超電導線材)10は、MOD法により超電導層(YBCO層)を成膜することで、製造される。
まず、金属基板11上に中間層12を成膜してなるテープ状基材としての複合基板15を製造する。複合基板15は、例えば、Ni合金基板である金属基板11上に、スパッタリング法によるAl層、IBAD法によるMgO、スパッタリング法によるLaMnO層、スパッタリング法によるCeO層を、順に成膜することで構成される。
第1工程である塗布乾燥処理工程Aでは、上記のように構成された複合基板15の一面に、超電導原料溶液を塗布した後に乾燥することで塗布膜を形成する。
ここでは、超電導原料溶液は、複合基板15の一面(詳細には、金属基板11に形成された中間層12上)に、塗布乾燥装置20(図3参照)により塗布される。
超電導原料溶液は、金属元素を含む金属有機酸塩、または、有機金属化合物を、有機溶媒中に溶解した混合溶液からなる。なお、有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール、トルエン等及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
なお、超電導原料溶液としては、下記(a)〜(d)の混合溶液を用いてもよい。
(a)RE(REは、Y、Nd、Sm、Eu、GdおよびHoから選択された1種以上の元素を示す)を含む有機金属錯体溶液:有機溶媒と、REを含むトリフルオロ酢酸塩、ナフテン酸塩、オクチル酸塩、レブリン酸塩、ネオデカン酸塩、酢酸塩のいずれか1種以上を含む溶液、特に、REを含むトリフルオロ酢酸塩溶液であることが望ましい。
(b)Baを含む有機金属錯体溶液:有機溶媒と、Baを含むトリフルオロ酢酸塩の溶液
(c)Cuを含む有機金属錯体溶液:有機溶媒と、Cuを含むナフテン酸塩、オクチル酸塩、レブリン酸塩、ネオデカン酸塩、酢酸塩のいずれか1種以上を含む溶液
(d)Baと親和性の大きい金属を含む有機金属錯体溶液:有機溶媒と、Zr、Sn、Ce、Ti、Hf、Nbから選択された少なくとも1種以上の金属を含むトリフルオロ酢酸塩、ナフテン酸塩、オクチル酸塩、レブリン酸塩、ネオデカン酸塩、酢酸塩のいずれか1種以上を含む溶液
ここでは、超電導原料溶液は、Y―TFA塩(トリフルオロ酢酸塩)、Ba―TFA塩およびCu―ナフテン酸塩を有機溶媒中にY:Ba:Cu=1:1.5:3の比率で溶解した溶液としている。なお、この超電導原料溶液には、磁束ピンニング点を形成するためのZr等の添加元素が添加されている。添加元素(添加金属)は、上述したようにZr、Sn、Ce、Ti、Hf、Nbのうち少なくとも1つである。なお、添加元素の添加量は、30[wt%]以下である必要があり、特に超電導層全体に対して1〜10[wt%]であることが望ましい。1〜10[wt%]が望ましい理由としては、磁場中特性向上のためには、添加元素の添加量が多い方がより多くの磁束をピン止め出来るため効果的である。この理由は、添加元素Mの添加量が、成膜される超電導層13(図1参照)全体に対して10[wt%]、即ち、体積分率30[vol%]を超えると超電導体の体積減少の効果が大きくなると共に、粒子が単独で存在できる臨界を超えるため、ピン止め効果が薄れかつ超電導電流を阻害するからである。さらに、上記範囲を超えると、析出物が凝集して超電導電流を阻害するからである。なお、添加元素をZr、Sn、Ce、Ti、Hfのうちの少なくとも一つである場合におけるBaとの比は、Ba:M=1:1である。このように構成される超電導原料溶液の粘度は、2〜150[mPa・s]が望ましい。
また、複合基板15に塗布した超電導原料溶液Kを乾燥させる際の乾燥温度は、超電導原料溶液Kの沸点により設定される。ここでは、乾燥温度は、室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点よりも低い温度に設定される。具体的には、乾燥温度は、室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点よりも少なくとも10〜50[℃]低い温度とする。溶液にナフテン酸が含まれる場合、この溶液の沸点は200[℃]となり、その際の乾燥温度は170[℃]とし、沸点70[℃]のエタノールが含まれ、他の溶質により沸点が上昇しない場合、乾燥温度は40[℃]とする。例えば、乾燥装置40は、複合基板15に塗布された超電導原料溶液Kに対して、加熱部41を用いて、乾燥温度150[℃]で加熱することで乾燥する。
この超電導原料溶液Kを複合基板15の一面に塗布して乾燥させる塗布乾燥処理工程Aを所定回数繰り返す。つまり、複合基板15上の超電導原料溶液が所定の膜厚になるまで、複合基板15に対して、超電導原料溶液Kによる超電導原料溶液膜を塗布、乾燥によりマルチコートする。
このように、塗布乾燥処理工程Aで、複合基板15上の超電導原料溶液を塗布乾燥した後、仮焼成熱処理を施す。この仮焼成熱処理工程が第2工程に相当する。
仮焼成熱処理は、複合基板15における中間層12上に、超電導層13となるアモルファス超電導前駆体としての膜体(図2に示す「前駆体」)を形成する。なお、アモルファス超電導前駆体としての膜体の生成に伴いHF(図2参照)が発生する。
次いで、このようにフッ素(F)を含有した前駆体を中間層12上に成膜した後、本焼成熱処理として、複合基板15における前駆体の結晶化熱処理、即ち、超電導層生成のための熱処理を、水蒸気ガス中において行う。なお、この超電導層13の生成に伴いHF(図2参照)が発生する。この本焼成熱処理工程が第3工程に相当する。
この本焼成熱処理の後、生成された超電導層13上にスパッタ法により安定化層(例えば、Ag層)14を成膜する等の後熱処理を施す。これにより、磁束ピンニング点13aが分散され、磁場印加特性に優れた超電導層13を有する超電導線材(YBCO超電導線材)を製造する。
従来のMOD法では、この複合基板15に、超電導原料溶液を塗布し、次いで、仮焼成熱処理を施し、この超電導原料溶液の塗布、仮焼成を繰り返すことで超電導前駆体を形成した後、本焼成熱処理を施すことで酸化物超電導線材を製造する。
本実施の形態では、塗布乾燥処理工程Aとして、超電導原料溶液を塗布した直ぐ後に、塗布した超電導原料溶液を乾燥する工程を有している。また、本実施の形態では、仮焼成熱処理と本焼成熱処理は、仮・本焼成熱処理工程Bとして、続けて行う。
仮・本焼成熱処理工程Bでは、仮焼成熱処理と本焼成熱処理は、バッチ式の熱処理装置50(図8参照)を用いて連続して行う。
<塗布乾燥装置20の構成>
図3は、塗布乾燥処理工程Aで使用される塗布乾燥装置20の全体模式図であり、図4は、塗布乾燥装置20の要部構成を示す概略側面図である。
塗布乾燥装置20は、テープ状の複合基板15を走行させるためのガイドリール21、22と、塗布装置30と、乾燥装置40とを有する。
ガイドリール21、22は、塗布装置30及び乾燥装置40の上方で、塗布装置30のバーコーター(棒状塗布部)31と乾燥装置40とを挟むように所定間隔を空けて配置されており、図示しないモーターにより同じ速度で同方向に回転する。この構成により、ガイドリール21、22は、その外周に配置される複合基板15を、一方のガイドリール21から他方のガイドリール22側に搬送して、塗布装置30のバーコーター31に接触した後、乾燥装置40により加熱される。また、ガイドリール21、22の駆動は、モーターを介して、塗布装置30を駆動制御する制御部38により制御される。
図3に示すようにガイドリール21、22は、回転することで、両リール21、22に巻掛けられる複合基板15を、バーコーター31、乾燥装置40上を所定回数走行可能に構成されている。
塗布乾燥装置20は、複合基板15を、バーコーター31上に走行させることで、塗布装置30でバーコーター31との接触面に、超電導原料溶液を塗布し、その直ぐ後、塗布した超電導原料溶液を乾燥装置である乾燥装置40によって乾燥させる。
<塗布装置30>
図5は、同塗布乾燥装置20のおける塗布装置30のバーコーター31を上方から見た図であり、図6は、同塗布装置30のバーコーター31の説明に供するバーコーター31を軸方向で切断した縦部分断面図である。また、図7は、塗布装置30のバーコーター31における溝部312の拡大断面図である。
図4及び図5に示すように、塗布装置30は、テープ状基材である複合基板15の一面に超電導原料溶液Kを塗布するバーコーター31と、溶液ケース32と、駆動モーター33と、ポンプ34と、溶液貯留部35と、案内管36、37と、制御部38とを有する。
バーコーター31は、溶液ケース32内で、回転自在に配置されており、ガイドリール21、22により搬送される複合基板15の一面に、溶液ケース32内の超電導原料溶液Kを塗布する。
バーコーター31は、複合基板15の搬送方向と直交する方向に延在する円柱状をなす。バーコーター31は、その外周面、ここでは上側の外周面で、複合基板15に線接触で当接する。具体的には、バーコーター31の上側の外周面は、ガイドリール21、22に上面で接触して掛け渡される複合基板15の下面に接触する。
ここでは、バーコーター31には、その外周面に、回転軸方向に並べられた複数の複合基板15が一様に当接し、ガイドリール21、22の回転によって、複合基板15のそれぞれが接触する。
また、このバーコーター31の外周面には、図6に示すように、軸方向に延在する螺旋状の溝部312が形成されている。
ここでは、バーコーター31は、丸棒31aにワイヤー31bを螺旋(ソレノイド)状に巻装したワイヤーバーである。ワイヤー31bが螺旋状であることから、丸棒31aの外面には、丸棒31aの延在方向で隣り合うワイヤー31bどうしの外面に螺旋状の溝部312が形成される。
バーコーター31の外面上を、複合基板15が当接しつつ走行すると、図7に示すように、複合基板15は、超電導原料溶液Kが保持された溝部312上を移動する。この溝部312における容積(ポケット容積)により、塗布時の塗工量が規定される。
塗布する対象が複合基板15等のテープ状の基材である場合、溝部312の容積の60%から70%が塗工量となる。ここでは、溝部312の容積は、10〜100cc/mであることが望ましい。これにより、バーコーター31は、複合基板15に対して幅方向で均一に好適に超電導原料溶液Kを塗布できる。
また、バーコーター31の外面に形成された螺旋状の溝部312では、周方向が、複合基板(テープ状基材)15の走行方向に沿うような方向となっている。なお、このワイヤー31bの径は、0.05〜1.0mmであることが望ましい。このように、ワイヤー31bの径は、複合基板15の幅(例えば、5mm)よりも小さく1/50以下の径となっている。これにより、ワイヤー31bの長手方向に沿って、ワイヤー31bの径より大きい幅の複合基板15が走行するため、所望の一層あたりの塗布膜厚が均一に得られるだけでなく、テープ幅方向についても塗布膜厚が均一にすることができる。
バーコーター31は、駆動部としての駆動モーター33により、バーコーター31の中心軸を中心に回転駆動自在に設けられている。ここでは、バーコーター31は、駆動モーター33により複合基板15の走行方向とは逆方向に回転する。なお、バーコーター31の回転方向は、複合基板15の走行方向と同じ方向になる方向でもよい。
バーコーター31が、複合基板15の走行方向とは逆方向に回転することによって、超電導原料溶液がより一層付着(塗布)しやすく、厚膜化することができる。
また、このバーコーター31は、その走行速度が、複合基板15の走行速度の0.1〜3.0倍となるように、駆動モーター33により回転駆動される。これにより、長手方向に対して適正な膜厚を安定して得ることができる。なお、バーコーター31の回転は、駆動モーター33を介して制御部38によって制御される。
このバーコーター31は、溶液ケース32内の超電導原料溶液Kに、バーコーター31の一部(ここでは下側の外周面)で浸かる位置に位置する。
溶液ケース32は、ポンプ34と案内管36、37を介して、溶液貯留部35に接続され、溶液貯留部35の超電導原料溶液Kを、バーコーター31に供給する。
具体的には、溶液ケース32は、上方に開口するケース本体321と、ケース本体321内に配置され、断面円弧状の内側ケース322と、ガイド板部323とを有する。
ケース本体321は、溶液貯留部35と離間して配置されている。ケース本体321の下面には、溶液貯留部35内に延出する案内管37が接続されている。
このケース本体321内には、ケース本体321から離間して内側ケース322が配置されている。内側ケース322には、一端部が溶液貯留部35内に配置された案内管36の他端部が接続されている。内側ケース322内と、溶液貯留部35は、案内管36を介して連通している。内側ケース322内には、案内管36の途中に設けられたポンプ34により案内管36を介して、溶液貯留部35から超電導原料溶液Kが汲み上げられることで供給される。
この内側ケース322内には、バーコーター31がその外周面の一部(下端部)で、超電導原料溶液Kに浸かるように、回動自在に設けられている。なお、塗布装置30では、ポンプ34及び案内管36を介して内側ケース322内に汲み上げられた超電導原料溶液Kは、内側ケース322の許容量を超えると、内側ケース322から漏れて、ケース本体321内に落下し、案内管37を介して、溶液貯留部35内に戻る。このように塗布装置30では、超電導原料溶液Kは、案内管36、37、ポンプ34、溶液ケース32、溶液貯留部35を通って循環する。
ガイド板部323は、複合基板15の走行方向に沿って、複合基板15の下面側に配置される。ガイド板部323は、バーコーター31の上部を露出させる開口部を有し、この開口部内にバーコーター31を位置させた状態で、ケース本体321に上方から取り付けられている。
この構成により、溶液ケース32において内側ケース322内のバーコーター31は、下面側で超電導原料溶液Kに浸かった状態で回転すると、回転軸方向で隣り合うワイヤー31b間、つまり、溝部312内に、超電導原料溶液Kが浸透する。これにより、回転するバーコーター31は、その外周面の全周に亘って、溝部312を介して超電導原料溶液Kを螺旋状に軸方向に亘って保持する。つまり、ガイド板部323の開口部から外部に露出する外周面の溝部312でも超電導原料溶液Kが保持される。この露出する部分で、バーコーター31は複合基板15に接触する。このように、バーコーター31では、超電導原料溶液Kは、回転軸方向で隣り合うワイヤー31b間、つまり、溝部312内に均一に入り込み、テープ状の複合基板15の幅方向および長手方向に対して均一な塗布膜厚を得ることができる。塗布装置30による超電導原料溶液Kの塗布厚については、丸棒31aに巻き付けられたワイヤー31bの径及び、バーコーター31の回転速度、溶液粘度、及び、複合基板15とバーコーター31の外周面との距離で決定される。複合基板15とバーコーター31の外周面との距離は、幅方向に超電導原料溶液Kが一定の塗布厚として付着するような適正なメニスカスが得られる距離である。
この塗布装置30による一回当たりの塗布厚は、0.01〜3.0[μm]であり、好ましくは、塗布厚0.1〜1.0[μm]とすることが望ましい。
このバーコーター31を用いて複合基板15に塗布する場合、超電導原料溶液中に複合基板を潜らせて引き上げることで超電導原料溶液を塗布する従来のディップコート方式と比較して、超電導原料溶液Kの粘度を高めることでより膜厚で、均一に塗布できる。従来のディップコート方式では5〜20[mPa・s]であったが、これよりも高い粘度でも塗布することが可能であることが判った。例えば、50〜200[mPa・s]とすれば、従来のディップコート方式よりも厚い均一の膜厚で、複合基板15に超電導原料溶液Kを塗布することができる。
<乾燥装置40>
図3及び図4に示す乾燥装置40は、加熱部41と、加熱制御部42とを有する。加熱部41は、走行する複合基板15に塗布された超電導原料溶液Kを乾燥する。ここで、乾燥とは、仮・本焼成熱処理を施す場合と異なり、TFA分解或いは溶媒分解を発生させず、外表面を乾かすことである。
乾燥装置40は、加熱部41を、塗布装置30に対して、複合基板15の走行方向で近接して配置している。これにより、塗布装置30で超電導原料溶液Kが塗布された後、直ぐに塗布された超電導原料溶液Kを乾燥させることができる。
加熱部41として、ここでは、ヒータを用いているが、耐熱ガラス管の外周面に高周波誘導加熱コイルを巻回してなる加熱管や、赤外線加熱方式等を用いてもよい。この加熱部41であるヒータは、加熱制御部42により、その温度制御される。加熱制御部42は、対応する加熱部41に供給する電圧量を変更することにより、加熱部41の出力を変更し、加熱温度である乾燥温度を設定できるようになっている。ここでは、乾燥温度は、室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点よりも10〜50[℃]低い温度に設定される。ここでは、乾燥装置40は、複合基板15に塗布された超電導原料溶液Kに対して、加熱部41を用いて、乾燥温度150[℃]で加熱することで乾燥する。
このように、塗布乾燥装置20において、ガイドリール21、22間を所定回数走行することで、所定回数、超電導原料溶液の塗布及び乾燥が施された複合基板15は、巻き取り部に巻き取られる。なお、巻き取り部は、後述する熱処理装置50の回転体55であり、回転体55の外周面にスパイラル状に巻き付けても良い。
<熱処理装置>
図8は、仮・本焼成熱処理工程Bで使用される熱処理装置50の要部構成を模式的に示す断面図である。
熱処理装置50は、複合基板15に塗布され且つ乾燥した超電導原料溶液Kに対して、仮焼成熱処理を施し、超電導層の前駆体を形成する。また、熱処理装置50は、形成された前駆体に本焼成熱処理を施すことで、超電導層を形成する。なお、この熱処理装置50は、中間層を形成する際に用いてもよい。
熱処理装置50は、所謂、バッチ型の電気炉であり、水蒸気等の雰囲気ガスが導入される炉体52及び電気ヒータ53を有する熱処理炉54と、回転体55と、制御部59と、ガス供給管58と、を備える。
熱処理炉54では、炉体52の外部に電気ヒータ53が設けられている。電気ヒータ53は制御部59により制御されて、炉体52内を加熱する。
炉体52(熱処理炉54)の内部には、水平方向の回転軸に対して回転可能に円筒状の回転体55が配置されている。
回転体55は、この熱処理炉54の内部に、着脱自在に配置されている。この回転体55は、石英ガラス、セラミックス、ハステロイまたはインコネル等の高温に耐え、酸化しないものにより形成される。この回転体55の外周に、超電導原料溶液が塗布乾燥させた複合基板15が巻回される。
複合基板15が巻回される回転体55の外周面には、複合基板15のテープ幅の1/2以下の径を有する多数の貫通孔(図示省略)が、全面に均一に形成されている。また、回転体55の一端側は蓋体55aにより密封され、他端側には蓋体55bが設けられ、この蓋体55bを介して、回転体55の内部と、熱処理炉54の外部とを連通するガス排出管57が接続されている。このガス排出管57は、回転体55の内部のガスを熱処理炉54の外部に排出する。
また、回転体55の外周面から離間して、複数(少なくとも4本)のガス供給管58が回転体55の回転軸に対して対称に配置されている。各ガス供給管58には、多数のガス噴出孔(図示せず)が回転体55の外周面に向かって雰囲気ガスを噴出するように形成されている。ガス供給管58の長さは、回転体55の全長(複合基板15が巻回される部分の軸方向の長さ)よりも長くすることが好ましい。ガス噴出孔の径は、ガス圧およびガス流量が均一になるように設計されている。ガス供給管58は、石英ガラス、セラミックス、ハステロイまたはインコネル等の高温に耐え、酸化しない材料により形成される。
雰囲気ガスは、ガス供給管58に接続された接続管(図示せず)を通じて熱処理炉54外に配置された雰囲気ガス供給装置(図示せず)からガス供給管58に送給される。
この熱処理装置50は、熱処理炉54の内部を減圧雰囲気に保つことができるように構成されている。なお、雰囲気ガス供給装置は、不活性ガス(アルゴン、窒素等)、酸素ガスおよび水蒸気を供給するガス系統に接続され、熱処理のパターンに合わせてこれらの雰囲気ガスを変化させる機構を備える。熱処理装置50は、複合基板15上の乾燥した超電導線材Kに対して仮焼性温度で仮焼成熱処理を施す。また、熱処理装置50は、超電導の前駆体に対して本焼性温度で本焼成熱処理を施している際に、雰囲気ガスとして水蒸気ガスを低酸素雰囲気ガス(不活性ガス及び10000ppm以下の酸素を含む雰囲気ガス)に置換して供給する。なお、熱処理装置50では、制御部59がヒータ53の温度調整、雰囲気ガス装置の制御、回転体55の回転駆動制御などが適宜行う。
熱処理装置50では、複合基板15が巻回された円筒状の回転体55が所定の回転速度で駆動機構(図示せず)により回転される。これとともに、電気ヒータ53によって加熱しつつ、ガス供給管58の多数のガス噴出孔から雰囲気ガスを回転体55の外周面に向かって噴出する。なお、雰囲気ガスは、ガス供給管58のガス噴出孔からそれぞれ略一定の流量で噴出される。一方、この雰囲気ガスは、回転体55の多数の貫通孔から回転体55内部に吸入され、回転体55の他端側に接続されたガス排出管57を経由して熱処理炉54外へ排出される。
熱処理装置50では、仮焼成熱処理は、400〜500[℃]の温度範囲で施すことが望ましい。また、本焼成熱熱処理は、700〜900[℃]の温度範囲で施すことが好ましい。
図9は、熱処理装置50における仮焼成熱処理及び本焼成熱処理の加熱及び冷却の過程の一例を示す図である。
図9に示すように、熱処理装置50では、熱処理炉54の炉体52内に、外周面に複合基板15を巻回した回転体55をセットし、その状態のまま、複合基板15に対して、仮焼成熱処理と本焼成熱処理とを施す。すなわち、同一熱処理炉54内で、仮焼成熱処理と本焼成熱処理とを連続して施すことができる。
また、仮焼成熱処理は、熱処理装置50において1度だけ行うため、成膜される前駆体の状態に応じて、仮焼成熱処理の加熱時間、温度等を変更自在であり、好適な前駆体を形成できる。
次に、塗布装置30、熱処理装置50を用いて、塗布乾燥処理工程Aと、仮・本焼成熱処理工程Bによりテープ状酸化物超電導線材を製造する場合について具体的に説明する。
塗布乾燥工程A(図2参照)では、複合基板15を、ガイドリール21、22によって、複合基板15の長手方向に移動して、塗布装置30を走行させる。
塗布装置30では、バーコーター31が、制御部38を介して、複合基板15の走行速度の0.1〜3.0倍で、複合基板15の走行方向と逆方向に一定速度で回転している。
バーコーター31が溶液ケース32内で回転することにより、溝部312を介して螺旋状に軸方向に亘って保持した超電導原料溶液Kは、接触する複合基板15の一面に、メニスカスを形成しつつ塗布する。すなわち、バーコーター31では、螺旋状若しくは環状に形成された溝部312を有する外周面で、超電導原料溶液Kを保持する。そして、この外周面に複合基板15の一面(表面)が摺動することで、超電導原料溶液Kが複合基板15の一面に付着し、超電導原料溶液Kは複合基板15に塗布される。
このように、溝部312がバーコーター31の外周面に螺旋状に形成されているため、溝部312内に浸透した超電導原料溶液Kは、外周面上を走行する複合基板15に対して、その走行方向と直交する方向(幅方向)に亘って接触して、均一に塗布される。
複合基板15は、超電導原料溶液Kが塗布された直後、乾燥装置40の加熱部41上を走行する。このとき、加熱部41は、超電導原料溶液Kの外表面を、室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点よりも10〜50[℃]低い温度で加熱して乾燥する。
また、複合基板15は、塗布装置30において、一面(片面)にのみ超電導原料溶液Kが塗布されているため、両面に塗布される場合と比較して、乾燥し易くなっている。すなわち、従来のディップコート方式と異なり、複合基板全体を、超電導原料溶液の中に、長時間、複数回漬ける必要が無く、塗布した超電導原料溶液Kの表面だけ乾燥、乾燥し易い。
また、乾燥装置40の加熱部41は、複合基板15に対して、超電導原料溶液Kの塗布面である一面を加熱するだけで、効率良く乾燥できる。
この塗布乾燥装置20による塗布乾燥工程Aは、複合基板15に塗布される超電導原料溶液Kの膜厚が、所定の膜厚になるまで行う。その際、塗布乾燥装置20における塗布装置30は、バーコーター31で複合基板15に塗布するため、ディップコート方式と比べて、超電導原料溶液Kの粘度を高くして、均一に塗布できる。よって、従来のディップコート方式と比較して、超電導原料溶液Kの塗布を繰り返す回数は少なくして所望の膜厚にすることができる。
次いで、熱処理装置50の熱処理炉54内に、超電導原料溶液Kを塗布した複合基板15を配置して、仮・本焼成熱処理工程B(図2参照)として、仮焼成熱処理を施す。すなわち、超電導原料溶液Kを塗布、乾燥した複合基板15を、回転体55の外周面にスパイラル状に巻回し、複合基板15を巻き付けた回転体55を、熱処理炉54内に設置する。
そして、熱処理装置50では、制御部59は、回転体55を所定の回転速度で回転させつつ、電気ヒータ53によって加熱し、且つ、ガス供給管58を介して、雰囲気ガスを回転体55の外表面、つまり、複合基板15の超電導原料溶液Kに向かって噴出する。
これにより、複合基板15に塗布した超電導原料溶液Kに対して、TFA分解及び溶液分解を起こし、アモルファス超電導前駆体としての膜体(図2の「前駆体」に相当)を形成する。
なお、この仮焼成熱処理は、温度勾配2℃/minで最高加熱温度500℃、水蒸気分圧2.1%の酸素ガス雰囲気(ガス流量1l/min、大気圧)中で施した。次いで、熱処理装置50は、熱処理炉54内に、前駆体が形成された複合基板15を回転体55に巻回された状態で残したまま、つまり、仮焼成熱処理と同様の状態で、続けて、本焼成熱処理を行う。
熱処理装置50は、本焼成熱処理を、550℃から3℃/minの温度勾配で過熱し、最高加熱温度760℃、水蒸気分圧13.5%、酸素分圧0.09%のアルゴンガス雰囲気(ガス流量1l/min、大気圧)中で施した。これにより、熱処理装置50は、超電導前駆体に対して、本焼成熱処理を施して、テープ状酸化物超電導線材を製造する。
このように本実施の形態によれば、まず、塗布乾燥工程A(図2参照)において、溶液ケース32内に配置され、且つ、回転するバーコーター31上を複合基板(テープ状基材)25が連続して走行する。これにより、複合基板(テープ状基材)25の表面に、酸化物超電導物質の超電導原料溶液Kが、複合基板15の走行方向と直交する方向、つまり、複合基板15の幅方向に亘って、均一に塗布される。
次いで、乾燥装置40により、超電導原料溶液Kを乾燥させた後、熱処理装置50において仮焼成熱処理を一度行うだけで、複合基板15にアモルファス超電導前駆体を形成し、続けて、本焼成熱処理を行うことで酸化物超電導線材を製造することができる。
これにより、ディップコート方式を用いて超電導原料溶液Kを塗布する従来のMOD法と異なり、超電導原料溶液Kを所定の膜厚となるまで、塗布工程の後、作業時間がかかる仮焼成工程を、繰り返し行う必要がない。また、その作業によるコストが掛からない。よって、本実施の形態によれば、所望の膜厚で基材に超電導原料溶液を均一に効率良く塗布して、製造時間を短縮するとともに製造コストの削減を実現しつつ、好適な通電容量を有し、超電導特性(I)の優れたテープ状酸化物超電導線材(YBCO超電導線材)を製造することができる。
なお、本実施の形態の酸化物超電導線材の製造方法は、MOD法において、複合基板15に対して、超電導原料溶液Kを塗布して、仮焼成熱処理を施す前に、塗布した超電導原料溶液Kを乾燥させることができれば、どのような装置を用いても良い。例えば、塗布乾燥工程Aにおいて、図10に示すような塗布乾燥装置20Aを用いてもよい。図10は、塗布乾燥装置の変形例1を示す模式図である。ここでは、便宜上、塗布装置30のバーコーター31のみを示している。
図10に示す塗布乾燥装置20Aは、ガイドリール21、22と、塗布乾燥装置20の塗布装置30と同様の塗布装置のバーコーター31と、これらガイドリール21、22及び塗布装置30を収容する乾燥ボックス40Aとを有する。
乾燥ボックス40Aは、内部にヒータ等の熱源を有し、図示しない制御部で、乾燥ボックスの内部温度を調整する。これにより、乾燥ボックス40A内で、ガイドリール21からガイドリール22へ走行する複合基板15は、塗布装置30のバーコーター31による片面への超電導原料溶液Kの塗布を繰り返す間、超電導原料溶液Kの塗布直後に乾燥されることとなる。ここでの乾燥ボックス40Aの乾燥温度は、塗布乾燥装置20Aが設置される室温よりも高く超電導原料溶液Kの沸点より低い(10〜50[℃]低い)温度とする。なお、この塗布乾燥装置20Aでは、バーコーター31により塗布される超電導原料溶液Kは、塗布装置において、バーコーター31により複合基板15への塗布される前に乾燥しないように制御されるものとする。この構成によれば、上述した塗布乾燥装置20を用いた場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、図11に示す塗布乾燥装置の変形例2である塗布乾燥装置20Bのように、複合基板15を塗布装置30に送り出すガイドリール21と、塗布装置30(図ではバーコーター31のみを示す)と、ガイドリール22を収容する乾燥ボックス40Bとを有する構成としてもよい。この塗布乾燥装置20Bによれば、ガイドリール21により送り出した複合基板15を、乾燥ボックス40Bの外で、塗布装置30のバーコーター31で超電導原料溶液を塗布した後で、乾燥ボックス40B内に突入させることができる。そして、超電導原料溶液を塗布した複合基板15は、乾燥ボックス40B内で、乾燥されつつ、ガイドリール22で折り返して、再びガイドリール21で、塗布装置(図ではバーコーター31)に向かって案内される。この塗布乾燥装置20Bでは、乾燥温度は、乾燥ボックス40B内の温度管理のみ行えばよく、塗布装置30における超電導原料溶液を乾燥させることがない。よって、複合基板15に超電導原料溶液を好適に塗布した直後に、超電導原料溶液を乾燥させることができる。
実施例1〜3、参照例2、3では、塗布乾燥工程Aを有する本実施の形態の酸化物超電導線材の製造方法を用いて、幅5[mm]、厚さ0.1[mm]の複合基板15上に、所望の最終膜厚1.5[μm]の超電導層を成膜した。また、参照例1及び比較例1では、それぞれ本実施の形態の塗布乾燥工程Aを経ずに、幅5[mm]、厚さ0.1[mm]の複合基板15上に、所望の最終膜厚1.5[μm]の超電導層を成膜した。なお、各例で使用する超電導原料溶液はナフテン酸を含む。
実施例1では、塗布乾燥工程Aにおいて、複合基板15の移動速度50[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6回、塗布毎に塗布後に乾燥する際の乾燥温度を170[℃]として超電導層を成膜した。有効幅5.0[mm]、超電導特性I245[A]の超電導層となった。
実施例2では、塗布乾燥工程Aにおいて、複合基板15の移動速度70[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6[回]、塗布毎に塗布後に乾燥する際の乾燥温度を170[℃]として超電導層を成膜した。有効幅5.0[mm]、超電導特性I247[A]の超電導層となった。
実施例3では、塗布乾燥工程Aにおいて、複合基板15の移動速度80[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6[回]、塗布毎に塗布後に乾燥する際の乾燥温度を170[℃]として超電導層を成膜した。有効幅5.0[mm]、超電導特性I241[A]の超電導層となった。
参照例1では、MOD法を用いて酸化物超電導線材10を製造する際に、複合基板15上に、ディップコート(DIP)方式で超電導原料溶液を塗布し、仮焼成、本焼成を行って所望の膜厚1.5[μm]の超電導層を成膜した。この参照例1では、超電導原料溶液塗布後の乾燥は行っていない。このときの複合基板15の移動速度5[m/h]、塗布粘度10[mPa・s]、塗布回数12[回]で、有効幅4.5[mm]、超電導特性I212[A]の超電導層となった。
参照例2では、塗布乾燥工程Aにおいて、複合基板15の移動速度70[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6回、塗布毎に塗布後に乾燥する際の乾燥温度を200[℃]として超電導層を成膜した。有効幅5.0[mm]、超電導特性I90[A]の超電導層となった。また、参照例3では、塗布乾燥工程Aにおいて、複合基板15の移動速度70[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6回、塗布毎に塗布後に乾燥する際の乾燥温度を100[℃]として超電導層を成膜した。有効幅5.0[mm]、超電導特性I150[A]の超電導層となった。
比較例1では、MOD法を用いて酸化物超電導線材10を製造する際に、複合基板15上に、ディップコート(DIP)方式で超電導原料溶液を塗布し、仮焼成、本焼成を行って所望の膜厚1.5[μm]の超電導層を成膜した。この比較例1では、超電導原料溶液塗布後の乾燥は行っていない。このときの複合基板15の移動速度20[m/h]、塗布粘度30[mPa・s]、塗布回数6[回]で、有効幅2.0[mm]、超電導特性I90[A]の超電導層となった。
これら実施例1〜3、参照例1〜3及び比較例1の評価結果を表1で示す。
Figure 2015141830
表1に示すように、MOD法を用いて超電導線材を製造する際に、塗布乾燥工程Aを有する酸化物超電導線材の製造方法は、従来のディップコート方式を用いた場合と比較して、以下の点で優れたことが判った。
1.超電導原料溶液を塗布する際の複合基板15の移動速度を速くできる。
2.超電導原料溶液の塗布回数を減少できる。
3.複合基板15上に形成される超電導特性が優れた特性となる。
また、本実施の形態の製造方法を用いて超電導線材を製造した際に、乾燥温度は170[℃]とすると超電導層の特性が特に優れた超電導線材を製造できた。
なお、本実施の形態のテープ状酸化物超電導線材10では、磁束ピンニング点13aを含む超電導層13としたが、これに限らず、Zr、Sn、Ce、Ti、Hf、Nbのうち少なくとも1つの添加元素(添加金属)Mを含まない超電導層であってもよい。また、超電導線材の製造に用いられる超電導原料溶液はフッ素を含まない超電導溶液としてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
本発明に係るテープ状酸化物超電導線材の製造方法は、所望の薄い膜厚で超電導特性の優れたテープ状RE系酸化物超電導線材を製造できる効果を有し、超電導線材の製造方法として有用である。
10 超電導線材
11 金属基板
12 中間層
13 超電導層
13a 磁束ピンニング点
14 安定化層
15 複合基板
20、20A、20B 塗布乾燥装置
21、22 ガイドリール
30 塗布装置
31 バーコーター
31a 丸棒
31b ワイヤー
32 溶液ケース
33 駆動モーター
34 ポンプ
35 溶液貯留部
36、37 案内管
38、59 制御部
40 乾燥装置
40A、40B 乾燥ボックス
41 加熱部
42 加熱制御部
50 熱処理装置
52 炉体
53 電気ヒータ
54 熱処理炉
55 回転体
55a、55b 蓋体
57 ガス排出管
58 ガス供給管
312 溝部
K 超電導原料溶液

Claims (8)

  1. 連続して走行するテープ状基材の表面に、金属元素を含む金属有機酸塩または有機金属化合物を有機溶媒中に溶解した超電導溶液を塗布する第1工程と、
    前記表面に塗布した前記溶液に、仮焼成熱処理を施すことでアモルファス状の超電導層の前駆体を形成する第2工程と、
    を有する、
    酸化物超電導線材の製造方法において、
    前記第1工程は、外周面に螺旋状若しくは環状に形成された溝部を有する棒状塗布部を用いて、前記溶液を保持する前記棒状塗布部の外周面に前記テープ状基材の表面を摺動させることで前記溶液を前記表面に塗布した後、塗布した前記溶液を乾燥する、
    テープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  2. 前記第1工程の乾燥温度は、室温よりも高く前記溶液の沸点よりも低い温度である、
    請求項1記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  3. 前記第2工程の仮焼成熱処理は、一度だけ行う、
    請求項1または2記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  4. 前記前駆体に本焼成熱処理を施すことで超電導層を形成する第3工程を更に有し、
    前記第2工程と前記第3工程は連続して行う、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  5. 前記第2工程と前記第3工程は、同一炉内で行う、
    請求項4記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  6. 前記溶液中の金属元素を含む前記金属有機酸塩は、オクチル酸塩、ナフテン酸塩、ネオデカン酸塩またはトリフルオロ酢酸塩より選択された1種以上からなる、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  7. 前記テープ状酸化物超電導線材が、前記基板上に形成された中間層と、前記中間層上に形成されたRE系超電導層と、前記RE系超電導層上に形成された安定化層と、を備え、前記REは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd及びHoから選択された1種以上の元素からなる、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
  8. 前記超電導溶液は、フッ素を含む、
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載のテープ状酸化物超電導線材の製造方法。
JP2014014550A 2014-01-29 2014-01-29 テープ状酸化物超電導線材の製造方法 Pending JP2015141830A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110600189A (zh) * 2019-09-23 2019-12-20 西北有色金属研究院 一种涂层导体带材的剥离与再利用方法

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