JP5804936B2 - 超電導線の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導線の製造方法に関する。
従来から、液体窒素温度(77K)以上で超電導現象を示す組成式REBaCu7−δの組成式で表されるRE系超電導体(REはY、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、YbやLu等の希土類元素である)が長尺状の基材の主面上に成膜された超電導線が知られている。
このRE系超電導体を用いた超電導線は、ケーブルやSMES(超電導エネルギー貯蔵装置)への応用が期待されており、これらの応用には超電導線の臨界電流(Ic)特性を向上させる必要がある。
そこで、特許文献1には、CVD装置の基材導入領域において、長尺状の基材を移動させながら不活性ガス中で昇温する昇温工程と、成膜領域において、基材を移動させながら昇温工程で昇温した基材の温度を維持するとともに、超電導層を成膜する成膜工程と、基材導出領域において、基材の温度を不活性ガス中で降温する降温工程と、を有し、昇温工程及び降温工程中には成膜が行われないようにすることで、Ic特性を向上させる超電導線の製造方法が開示されている。
特開平5−44043号公報
しかしながら、超電導線の応用のためには、Ic特性をより向上させる必要がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、Ic特性が向上する超電導線の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決する過程において、Ic特性をより向上させるには、超電導層の膜厚を厚くすることが考えられる。そして、膜厚を厚くするためには、特許文献1の超電導線の製造方法を繰り返し行い多層構造の超電導層を成膜する方法があるが、このような方法を採用すると、具体例は後述するが、成膜工程における基材の温度及び領域中の酸素分圧の関係と、降温工程における基材の温度及び領域中の酸素分圧の関係が変化するため、超電導層の成分状態が変化し得る。そして、特許文献1の超電導線の製造方法を繰り返し行うと、既に成膜されている超電導層の成分状態が変化して、マイクロクラックや格子伸縮が生じてしまう。この結果、超電導層の構造が潰され、Ic特性に悪影響を及ぼすことを見出した。
そこで、本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1>長尺の基材を化学気相蒸着装置の一方の基材導出入領域、成膜領域、他方の基材導出入領域を移動させながら、前記基材の主面にRE系超電導体を主体とする多層構造の超電導層を成膜する超電導線の製造方法であって、前記一方の基材導出入領域及び前記他方の基材導出入領域のいずれかの基材導出入領域において、前記基材を移動させながら昇温する昇温工程と、前記成膜領域において、前記基材を移動させながら前記昇温工程で昇温した前記基材の温度を維持するとともに、酸素含有雰囲気中で前記超電導層の超電導層構成層を一層成膜する成膜工程と、前記昇温工程の基材導出入領域とは異なる前記一方の基材導出入領域又は前記他方の基材導出入領域において、前記基材の温度を降温しつつ、降温中の前記基材の温度に応じて前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中に流す降温工程と、を順に複数回繰り返し行う超電導線の製造方法。
<2>前記複数回のうち少なくとも2回目以降の前記昇温工程では、前記基材の温度を昇温しつつ、昇温中の前記基材の温度に応じて既に成膜されている前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを流す、<1>に記載の超電導線の製造方法。
<3>前記昇温工程では、前記基材の温度を1003K以上1103K以下まで昇温し、前記昇温工程及び前記降温工程では、調整する前記酸素分圧をPO2(Pa)とし、前記基材の温度をT(K)とし、y=logPO2、x=1000/T(K)とすると、前記基材の温度Tに応じて−13x+14≦y≦−12x+15の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを領域中に流す、<2>に記載の超電導線の製造方法。
<4>前記昇温工程及び前記降温工程では、降温中の前記基材の温度Tに応じてy≦−10x+12の条件を満たすように領域中の酸素分圧PO2を調整したガスを領域中に流す、<3>に記載の超電導線の製造方法。
本発明によれば、Ic特性が向上する超電導線の製造方法を提供することができた。
図1は、本発明の実施形態に係る超電導線の積層構造を示す図である。 図2は、図1に示す超電導線の断面構造を示す図であって、特に酸化物超電導層の層構造を詳細化したものである。 図3は、MOCVD装置の概要構成を示す図である。 図4は、図3に示すMOCVD装置における反応室の具体的構成を示す図である。 図5は、MOCVD装置における基材の位置と当該位置の温度との関係を示す図である。 図6は、異相CuOの相図を示す図である。 図7は、昇温工程及び降温工程時の温度と酸素分圧の関係を示す図である。 図8は、RE系超電導体の製造時における酸素分圧と酸素量と温度との関係を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る超電導線の製造方法を具体的に説明する。なお、図中、同一又は対応する機能を有する部材(構成要素)には同じ符号を付して適宜説明を省略する。
<超電導線の概略構成>
まず、本発明の実施形態に係る超電導線の製造方法について説明する前に、当該製造方法により製造される超電導線について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る超電導線の製造方法により得られる超電導線を示す図である。超電導線1は、長尺状の基材11上に中間層12、超電導層13、安定化層(保護層)14が順に形成された積層構造を有している。
基材11は、低磁性の金属基材やセラミックス基材を用いる。金属基材としては、例えば、強度及び耐熱性に優れた、Cu、Cr、Ni、Ti、Mo、Nb、Ta、W、Mn、Fe、Ag等の金属又はこれらの合金を用いることができる。特に好ましいのは、耐食性及び耐熱性の点で優れているステンレス、ハステロイ(登録商標)、その他のニッケル系合金である。また、これら各種金属材料上に各種セラミックスを配してもよい。また、セラミックス基材としては、例えば、MgO、SrTiO、又はイットリウム安定化ジルコニア等を用いることができる。
中間層12は、超電導層13において高い面内配向性を実現するために基材11上に形成される層であり、単層で構成されていても多層で構成されていてもよい。また、適宜省略することもできる。
超電導層13は、基材11の主面上又は中間層12上に形成され、組成式REBaCu7−δ(前記REは単一の希土類元素又は複数の希土類元素であり、前記δは酸素不定比量である)で表される酸化物超電導体(RE系超電導体)を主体としている。なお、「主体」とは、超電導層13に含まれる構成成分中で含有量が最も多いことを示し、好ましくは含有量が全体の50%超であることを示すものである。
上記REBaCu7−δ中のREは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、YbやLuなどの単一の希土類元素又は複数の希土類元素であり、これらの中でもBaサイトと置換が起き難いという理由でYであることが好ましい。また、δは、酸素不定比量であり、例えば0以上1以下であり、超電導転移温度が高いという観点から0に近いほど好ましい。なお、酸素不定比量は、オートクレーブ等の装置を用いて高圧酸素アニール等を行えば、δは0未満、すなわち、負の値をとることもある。
ここで、REをPrとしたPrBaCu7−δだけは、現在、超電導現象が確認されていないが、将来酸素不定比量δを制御するなどして超電導現象が確認できた場合には、本発明の実施形態に係わる酸化物超電導体にPrBaCu7−δも含むものとする。
また、REBaCu7−δ中の各陽イオンの組成比は、厳密に1:2:3となる必要はなく、REBaCu7−δの結晶構造を維持できる程度にずれていてもよい。
安定化層14は、超電導層13上に形成され、例えば銀等で構成されている。
<超電導層の構成>
図2は、図1に示す超電導線1の断面構造を示す図であって、特に超電導層13の層構造を詳細化したものである。
本実施形態では、図2に示すように、超電導層13は、n層(n≧2)の超電導層構成層13−1、13−2、・・・13−nから構成されている。各超電導層構成層の材料は、上述したRE系超電導体で構成され、膜同士の原材料は同じであり、同じRE系超電導体を主体としている。ただし、製造条件によって、各超電導層構成層の不純物の比率や酸素不定比量δは異なる場合がある。
超電導層構成層同士の区別は、超電導層13を多層構造とすると、各超電導層構成層間において、Y、Gd等のReOの薄膜層が形成されることがあるため、この薄膜層をSEMやTEM等により特定して、区別することができる。
ただし、超電導層構成層間の区別ができない場合もあり得るが、以下で説明する製造方法の各段階では各層の区別ができるため、本実施形態では便宜上規定している。
<MOCVD装置の構成>
次に、以上で説明した超電導線1の製造に用いる化学気相蒸着装置の一例としてMOCVD装置について説明する。図3は、MOCVD装置20の概要構成を示す図である。
MOCVD装置20は、主として、反応室22、原料溶液供給部24、気化器26、キャリアガス供給部28、酸素ガス供給部30、基材搬送部32を備えて構成されている。
原料溶液供給部24は、例えばRE、Ba、及びCuの有機化合物原料(REBCO)をそれぞれ所望の比率に加えて、溶媒のTHF(テトラヒドロフラン)に溶かした原料溶液を気化器26に供給する。また、キャリアガス供給部28は、気化器26にAr等のキャリアガスを供給する。気化器26は、供給されたキャリアガス中に原料溶液を噴霧して原料ガスを生成する。そして、気化器26は、導入管を介して、生成した原料ガスと、酸素ガス供給部30から供給されるOとを反応室22に導入する。
反応室22は、導入された原料ガスをテープ状の基材11の主面上(又は中間層12表面上)に反応させ、超電導層13の一層(超電導層構成層)を成膜する。
基材搬送部32は、内部にテープ巻き取り器32A,32Bを有し、テープ巻き取り器32A,32Bを連動させることによって、基材11を往復搬送可能に構成されており、反応室22内において基材11を所定速度で搬送する。
図4は、図3に示すMOCVD装置20における反応室22の具体的構成を示す図である。
反応室22は、気化器26から供給された原料ガスを噴出する原料ガス噴出部40と、原料ガス噴出部40から噴出された原料ガスが拡散するのを抑制するとともに反応室22内を一方の基材導出入領域A1、成膜領域A2、他方の基材導出入領域A3に区画する遮蔽板42と、反応室22内を通過する基材11を加熱(昇温)するサセプタ44とを備えて構成されている。なお、図4では、基材11が左側から右側に搬送されるので、領域A1が基材導入側、領域A3が基材導出側となっている。基材搬送部32による搬送方向が反転すると、領域A3が基材導入側、領域A1が基材導出側となる。
反応室22では、サセプタ44がメインヒータ(不図示)により加熱され、サセプタ44により基材11を加熱する構造となっている。このとき、サセプタ44中央近傍に設けられた熱電対により測定された温度がヒータ設定温度となるように、ヒータの出力が制御される。超電導層を成膜する場合は、成膜領域A2において、基材11の主面がRE系超電導体の成膜温度となるようにヒータ設定温度を決定することになる。つまり、ヒータ設定温度は、基材導入側となる基材導出入領域A1又はA3における基材11の加熱状態や、移動速度などを考慮して決定する必要がある。
上記の他、本実施形態では、一方の基材導出入領域A1が、遮蔽板46によって、成膜領域A2側から順に領域B1,B2,B3,B4に区画されている。同様に、他方の基材導出入領域A3が、遮蔽板46によって、成膜領域A2側から順に領域B1,B2,B3,B4に区画されている。
基材導出入領域A1及びA3の各領域B1,B2,B3,B4には、それぞれ酸素分圧が異なるガス(Arと酸素の混合ガスやArガス)が導入される。
具体的に、各領域B1には、例えば酸素分圧がPO21(Pa)のAr+Oの混合ガスが導入される。各領域B2には、例えば酸素分圧がPO22(Pa)のAr+Oの混合ガスが導入される。各領域B3には、例えば酸素分圧がPO23(Pa)のAr+Oの混合ガスが導入される。各領域B4には、例えば酸素分圧がPO24(Pa)のArのガスが導入される。
<超電導線の製造方法>
次に、以上で説明したMOCVD装置20を用いた超電導線1の製造方法について説明する。
まず、本発明の実施形態に係る超電導線1の製造方法を想到するに当たって、本発明者らは、Ic特性をより向上させるために特許文献1のような超電導線の製造方法を繰り返し行い、膜厚を厚くした多層構造の超電導層を成膜する方法を考えた。このような方法を採用すると、Ic特性が向上したものの超電導線を応用するためにはより向上する必要があった。そこで、本発明者らは、成膜工程における基材11の温度及び成膜領域中の酸素分圧の関係と、降温工程における基材11の温度及び基材導出入領域中の酸素分圧の関係が変化するため、超電導層構成層の成分状態が変化し得ることに着目した。そして、特許文献1の超電導線の製造方法を繰り返し行うと、既に成膜されている超電導層構成層(超電導層13の一部)の成分状態が繰り返し変化して、マイクロクラックや格子伸縮が頻繁に生じてしまい、この結果、超電導層構成層の構造が潰され、Ic特性に悪影響を及ぼすものと考えた。なお、成分状態とは、成分の組成比や結晶格子の変化等が挙げられる。
そこで、降温工程において、降温中の基材11の温度に応じて超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3中に流すことを想到した。
すなわち、長尺の基材11をMOCVD装置20の一方の基材導出入領域A1、成膜領域A2、他方の基材導出入領域A3を移動させながら、基材11の主面にRE系超電導体を主体とする多層構造の超電導層13を成膜する超電導線1の製造方法であって、
前記一方の基材導出入領域A1及び前記他方の基材導出入領域A2のいずれかの基材導出入領域において、前記基材11を移動させながら昇温する昇温工程と、
前記成膜領域A2において、前記基材11を移動させながら前記昇温工程で昇温した前記基材11の温度を維持するとともに、酸素含有雰囲気中で前記超電導層13の超電導層構成層を成膜する成膜工程と、
前記昇温工程の基材導出入領域とは異なる前記一方の基材導出入領域A1又は前記他方の基材導出入領域A3において、前記基材11の温度を降温しつつ、降温中の前記基材11の温度に応じて前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中(基材導出入領域A1又はA3)に流す降温工程と、
を順に複数回繰り返し行う超電導線の製造方法を想到した。
なお、上記「成分状態を維持する」の「成分」とは、超電導層の構成成分の全部である必要はなく、一部の成分であってもよく、この「成分」には例えばRE系超電導体や異相CuOの他、YやGd等のReO、RECuO、REBaCuO、BaCeOなどの不純物が含まれる。
なお、上記基材11の移動は、A1、A2、A3を通ってA3、A2、A1と戻る往復移動であってもよいし、A1、A2、A3を通って再びA1、A2、A3を通る反復移動であってもよい。
以上の超電導線の製造方法によれば、降温工程において超電導層構成層の成分状態が維持されるため、上記の昇温工程、成膜工程及び降温工程を順に複数回繰り返し行うようにしても、マイクロクラックや格子伸縮の発生を抑制でき、もってIc特性を向上することができることを見出した。
前記降温工程で、降温中の基材11の温度に応じて超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中(基材導出入領域A1又はA3)に流すには、成膜目標温度から予測した各領域B1、B2、B3、B4を通過するときの基材11の温度(領域中の温度と同じとみなす)に応じて、各領域に導入するガスの酸素分圧PO21(Pa)、PO22(Pa)、PO23(Pa)、PO24(Pa)をそれぞれ調整しておけばよい。例えば、図5に示すように、成膜領域A2中の酸素分圧をPO25(Pa)とすると、PO25(Pa)≧PO21(Pa)>PO22(Pa)>PO23(Pa)>PO24(Pa)とする。
また、降温工程だけでなく、2回目以降の昇温工程でも既に成膜した超電導層構成層の成分状態が変化し得るため、複数回のうち少なくとも2回目以降の昇温工程で、図5に示すように、基材11の温度を昇温しつつ、昇温中の基材11の温度に応じて既に成膜されている超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中(基材導出入領域A1又はA3)に流すと、マイクロクラックや格子伸縮の発生をより抑制できる点で好ましい。
以上では、超電導層構成層の構成成分のあらゆる成分状態について広く言及したが、以下に、超電導層構成層の成分としてCuOを挙げて、本実施形態のより好ましい例を説明する。
超電導層構成層を成膜するときの成膜領域A2中の酸素分圧PO25(Pa)は約0.5Torr以上5Torr以下(=66Pa以上666Pa以下)必要であり、成膜温度は730℃(1003K)以上830℃(1103K)以下必要であることが分かっている。
そして、上記のような酸素分圧下で超電導層構成層を成膜した後、特許文献1のように急に酸素分圧が極端に低い不活性ガス(約10−4Torr=1.3×10−2Pa)が流された基材導出入領域A1又はA3中で基材11の温度を降温すると、超電導層構成層中に存在する異相CuOの成分状態が変化し得る。すなわち、図6に示す相図(出典:O. Bottger, Ann. Physik 10, 232 (1952))の境界線(1)を越えて、CuOがCuOに変化する還元反応が起こり、また、この超電導層構成層の成膜をした後に、続いて超電導層構成層を成膜する場合、昇温工程でも既に成膜した超電導層構成層中の還元反応したCuOが境界線(1)を越えてCuOに変化する酸化反応が起こり得る。そして、超電導層構成層の成膜を繰り返し行うと、既に成膜されている超電導層構成層の異相CuOの還元反応・酸化反応が繰り返し発生して、マイクロクラックや格子伸縮が頻繁に生じてしまい、この結果、超電導層構成層の構造が潰され、Ic特性に悪影響を及ぼすことを見出した。
したがって、境界線(1)を越えないように、降温工程及び昇温工程における基材11の温度に応じて酸素分圧を調整したガスを領域中に流すことが好ましい。この境界線(1)は、調整する酸素分圧をPO2(Pa)とし、基材11の温度をT(K)とし、y=logPO2、x=1000/T(K)とすると、y=−13x+14で表されるため、基材11の温度Tに応じて−13x+14≦yの条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。この境界線(1)を図7に記入すると、図7中境界線(1)の左側にあるCuOの還元反応・酸化反応を起こす領域Oを除くように酸素分圧PO2を調整することになる。なお、図6では、便宜上Pa表記ではなく、Torr表記にしている。
一方で、成膜工程時の酸素分圧のまま降温工程を行うと、超電導層構成層中に存在するRE系超電導体の成分状態が変化し得る。すなわち、図8に示すREBaCu7−δ(RE:Y)の酸素の不定比量δと温度、logPO2との関係(出典:K.Kishino, J.Shimoyama, T.Hasegawa, K.Kitazawa and K.Fueki, Jpn.J.Appl.Phys.26 (1987) L1228)の境界線(2)を越えて、領域Pの関係(条件)となると、RE系超電導体が正方晶から斜方晶へと相転移(結晶格子の変化)し得る。また、この超電導層構成層の成膜をした後に、続いて超電導層構成層を成膜する場合、昇温工程でも既に成膜した超電導層構成層中の斜方晶に相転移したRE系超電導体が境界線(2)を越えて正方晶に変化し得る。このような相転移が起こると、超電導層構成層上にRE系超電導体が成長し難くなるため、不純物が多く発生し、Ic特性に悪影響を及ぼすことを見出した。
したがって、領域P側へ境界線(2)を越えないように、降温工程及び昇温工程における基材11の温度に応じて酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。この境界線(2)は、y=−12x+15で表されるため、基材11の温度Tに応じてy≦−12x+15の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。この境界線(2)を図7に記入すると、図7中境界線(2)の右側にある斜方晶への相転移を起こす領域Pを除くように酸素分圧PO2を調整することになる。
以上をまとめると、昇温工程及び降温工程では、基材11の温度Tに応じて−13x+14≦y≦−12x+15の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。超電導層構成層中のCuOの還元反応・酸化反応を抑制すると共に、超電導層構成層中のRE系超電導体の相転移を抑制できるからである。なお、yが−4以下となるときは、酸素の拡散が非常に遅くなる点と、これ以下の酸素分圧を実現し難いという点で、上記調整したガスを流すのをやめて領域中をAr等の不活性ガス(約10−4Torr=1.3×10−2Pa)を流す。
また、上記条件を満たす領域は図7中の領域R及びQであるが、これら領域の中でも、図8に示すように、境界線(3)を越えた領域Rより領域Q内で酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。昇温工程及び降温工程時に、RE系超電導体の酸素含有量が成膜工程時のRE系超電導体の酸素含有量から変化することを抑制するためである。この境界線(3)は、y=−10x+12で表されるため、基材11の温度Tに応じてy≦−10x+12の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流すことが好ましい。
<変形例>
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わされて実施可能である。また、以下の変形例を、適宜、組み合わせてもよい。
例えば、降温工程で、降温中の基材11の温度に応じて超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中に流すには、成膜目標温度から予め予測した各領域B1、B2、B3、B4を通過するときの基材11の温度(領域中の温度と同じとみなす)に応じて、各領域に導入するガスの酸素分圧をPO21(Pa)、PO22(Pa)、PO23(Pa)、PO24(Pa)を調整しておく場合を説明したが、各領域に温度センサを設置して、当該温度センサにより各領域B1、B2、B3、B4を通過するときの基材11の温度を測定して、この測定温度に応じて自動的に酸素分圧を適宜調整するようにしてもよい。
また、基材導出入領域A1及びA3は、それぞれ領域B1,B2,B3,B4の4つに区画する場合を説明したが、区画する数は2つであっても8つであってもよく、特に限定されないが、区画する数が多い方が基材11の温度に応じて随時酸素分圧を調整できる点で好ましい。
<実験例>
以下に、本発明に係る超電導線の製造方法について、実験例により説明するが、本発明はこれら実験例により何ら限定されるものではない。
(実験例1)
実験例1では、長尺の基材11をMOCVD装置20の一方の基材導出入領域A1、成膜領域A2、他方の基材導出入領域A3を往復移動させながら、前記基材11の主面にRE系超電導体を主体とする多層構造(11層)の超電導層13を成膜する超電導線1の製造方法であって、以下の工程を順に繰り返し行った。すなわち、前記一方の基材導出入領域A1及び前記他方の基材導出入領域A3のいずれかの基材導出入領域において、前記基材11を移動させながら昇温しつつ、昇温中の前記基材11の温度に応じて既に成膜している超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中に流す昇温工程と、前記成膜領域A2において、前記基材11を移動させながら前記昇温工程で昇温した前記基材11の温度を維持するとともに、酸素含有雰囲気中で前記超電導層の超電導層構成層を一層成膜する成膜工程と、前記昇温工程の基材導出入領域とは異なる前記一方の基材導出入領域A1又は前記他方の基材導出入領域A3において、前記基材11の温度を降温しつつ、降温中の前記基材11の温度に応じて前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中に流す降温工程と、を順に複数回繰り返し行った。
より具体的に、成膜工程では、成膜温度を770℃(1043K)とし、成膜領域(酸素含有雰囲気)中の酸素分圧PO25を133Paとした。
また、昇温工程及び降温工程では、基材11の温度Tに応じて−13x+14≦y≦−10x+12の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流した。このとき、各領域B1、B2、B3、B4に流すガスの酸素分圧はPO21(Pa)=110(温度=1043K時)、PO22(Pa)=17(温度=973K時)、PO23(Pa)=1(温度=873K時)、PO24(Pa)=0.0133(温度=773K時)とした。なお、上記昇温工程及び降温工程の条件は、図7に示す領域Q内の条件を満たすものである。
(実験例2)
実験例2では、実験例1と同様の製造方法を行った。ただし、昇温工程及び降温工程では、基材11の温度Tに応じて−10x+12<y<−12x+15の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流した。このとき、各領域B1、B2、B3、B4に流すガスの酸素分圧はPO21(Pa)=133(温度=1043K時)、PO22(Pa)=110(温度=973K時)、PO23(Pa)=6(温度=873K時)、PO24(Pa)=0.17(温度=773K時)とした。なお、上記昇温工程及び降温工程の条件は、図7に示す領域R内の条件を満たすものである。
(実験例3)
実験例3では、実験例1と同様の製造方法を行った。ただし、昇温工程及び降温工程では、Arガスを基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流した。なお、上記昇温工程及び降温工程の条件は、図7に示す領域O内の条件を満たすものである。
(実験例4)
実験例4では、実験例1と同様の製造方法を行った。ただし、昇温工程及び降温工程では、成膜工程時に流すガスと同一のガス(酸素分圧133Pa)を基材導出入領域A1及びA3(各領域B1、B2、B3、B4)中に流した。なお、上記昇温工程及び降温工程の条件は、図7に示す領域P内の条件を満たすものである。
(評価)
以上のように作製した各実験例の超電導線に対して、臨界電流Icをそれぞれ評価した。Icの評価は、得られた超電導線(線幅10mm)を液体窒素に浸漬した状態で四端子法を用いて測定することにより行った。電圧端子は1cm、電界基準は1μV/cmとした。
以下、表1に各実験例の超電導線のIc特性の測定結果を示す。なお、各実験例2〜4のIc特性は、実験例1のIc特性を基準(100%)として値を算出した。
以上の結果から、図7に示す領域Q及びR内の条件で作製した実験例1、2の超電導線は、各実験例3,4に比べて比較的高いことが分かった。これは、超電導層構成層中のCuOの還元反応・酸化反応を抑制すると共に、超電導層構成層中のRE系超電導体の相転移を抑制できたからと考えられる。また、実験例2よりも実験例1の方が、Ic特性が高いのは、RE系超電導体の酸素含有量が成膜工程時のRE系超電導体の酸素含有量から変化することを抑制したためだと考えられる。
1 超電導線
11 基材
13 超電導層

Claims (4)

  1. 長尺の基材を化学気相蒸着装置の一方の基材導出入領域、成膜領域、他方の基材導出入領域を移動させながら、前記基材の主面にRE系超電導体を主体とする多層構造の超電導層を成膜する超電導線の製造方法であって、
    前記一方の基材導出入領域及び前記他方の基材導出入領域のいずれかの基材導出入領域において、前記基材を移動させながら昇温する昇温工程と、
    前記成膜領域において、前記基材を移動させながら前記昇温工程で昇温した前記基材の温度を維持するとともに、酸素含有雰囲気中で前記超電導層の超電導層構成層を一層成膜する成膜工程と、
    前記昇温工程の基材導出入領域とは異なる前記一方の基材導出入領域又は前記他方の基材導出入領域において、前記基材の温度を降温しつつ、降温中の前記基材の温度に応じて前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを領域中に流す降温工程と、
    を順に複数回繰り返し行う超電導線の製造方法。
  2. 前記複数回のうち少なくとも2回目以降の前記昇温工程では、前記基材の温度を昇温しつつ、昇温中の前記基材の温度に応じて既に成膜されている前記超電導層構成層の成分状態を維持するように酸素分圧を調整したガスを流す、
    請求項1に記載の超電導線の製造方法。
  3. 前記昇温工程では、前記基材の温度を1003K以上1103K以下まで昇温し、
    前記昇温工程及び前記降温工程では、調整する前記酸素分圧をPO2(Pa)とし、前記基材の温度をT(K)とし、y=logPO2、x=1000/T(K)とすると、前記基材の温度Tに応じて−13x+14≦y≦−12x+15の条件(ただし、0.9≦x、−2≦y<2.8)を満たすように酸素分圧PO2を調整したガスを領域中に流す、
    請求項2に記載の超電導線の製造方法。
  4. 前記昇温工程及び前記降温工程では、降温中の前記基材の温度Tに応じて−13x+14≦y≦−10x+12の条件を満たすように領域中の酸素分圧PO2を調整したガスを領域中に流す、
    請求項3に記載の超電導線の製造方法。
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