JP2015141404A - 冷却装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供する。【解決手段】冷却装置9に、用紙Pを挟持搬送する各搬送ベルト56,59を有したベルト搬送手段30と、各搬送ベルト56,59を介して用紙Pの熱を吸熱する各冷却プレート33a,bとを備えた。そして、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段60を設けた。この熱交換状態検知手段60は、第一冷却プレート33aに流入する冷却液の温度を検出する流入温度センサ61aと第二冷却プレート33bから流出する冷却液の温度を検出する出冷媒温度検出手段である流出温度センサ61bを有している。そして、流入温度センサ61aと流出温度センサ61bの検出値から第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bで受熱した受熱量の計算を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、用紙等のシート状の記録材を冷却する冷却装置、及びこの冷却装置を備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらを備えた複合機等の画像形成装置として、記録材上に担持したトナー像に、定着装置で熱を加えて記録材上に定着するものが従来から知られている。そして、トナー像が定着された複数の記録材が、画像形成装置の排紙トレイ上にストックされて積み重なった状態となる場合がある。
このように積み重なる際には、各記録材が熱を持ったまま排紙トレイ上にスタックされていくことになる。このため、各記録材内にこもった熱によってトナーが軟化し、さらに記録材が重なることで自重による圧力が生じ、軟化したトナーによって記録材同士が貼り付く場合がある。このように貼り付いた場合、無理に剥がそうとするとトナー像が壊れるおそれがある。このように重なった記録材同士がくっついてしまうことをブロッキングと呼び、この現象を抑制するためには、加熱定着後の記録材を十分に冷却するための装置が必要となる。
例えば、特許文献1には、定着装置を通過した記録材を無端移動する無端ベルトで搬送しながら、無端ベルトを介して記録材の熱を冷却部材で吸熱して冷却する、次のような冷却装置が記載されている。
記録材を挟持搬送する2つの無端ベルト(冷却ベルトと搬送ベルト)の内、定着された直後の記録材上のトナー像に接触する無端ベルト(冷却ベルト)部分の内周面(裏面)に、冷却面が接触するように略平板状の冷却部材(冷却プレート)を設けている。
しかし、特許文献1に記載の冷却装置では、次のような問題があった。無端ベルトの内周面が冷却部材の冷却面に摺動すことになるため、無端ベルトの内周面と冷却部材の冷却面との間で摩擦が生じて無端ベルトが磨耗する場合がある。そして、無端ベルトの磨耗粉が、冷却部材の冷却面と無端ベルトとの間に溜まることで無端ベルトと冷却部材との間の熱交換効率が下がり、冷却装置の冷却効率が低下してしまうという問題である。
上記冷却効率の低下を完全に回復させるためには、冷却部材と無端ベルトの清掃や、冷却部材の清掃と無端ベルトの交換などのメンテナンスが必要となる。しかしながら、冷却部材の冷却面と無端ベルトとの間に溜まる無端ベルトの磨耗粉の量や無端ベルトの磨耗による劣化の度合いは、周囲環境温度、通紙した記録材の種類や枚数等の使用条件により大きく異なるため、メンテナンス時期を適切に判断することが難しい。
また、冷却装置の冷却効率の低下につながる無端ベルトと冷却部材との間の熱交換効率低下の原因としては、次のようなものもある。冷却部材が移動して(ずれて)冷却部材の冷却面と無端ベルトとの接触面積が変化したり、無端ベルトが劣化して熱伝導率が変化したり、無端ベルトと冷却部材の冷却面との間に紙粉等が介在したりすることである。
また、特許文献1に記載の冷却装置とは異なり、冷却部材が直接、記録材に接触する構成の冷却装置でも、同様な理由により、記録材と冷却部材との間の熱交換効率が下がって冷却効率が低下する問題がある。
例えば、記録材を搬送する搬送手段として、冷却ローラ等の回転する冷却部材と、この冷却部材とで記録材を挟持搬送する無端ベルトや搬送ローラ等の搬送部材とを備え、冷却部材の冷却面を直接、記録材に接触させて記録材の熱を吸熱する冷却装置である。この冷却装置でも、回転する冷却部材の冷却面に紙粉等が付着して記録材と冷却部材との間に紙粉等が介在したり、冷却部材が移動して冷却部材の冷却面と記録材との接触面積が変化したりする。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録材を搬送する搬送手段と、前記記録材の熱を直接、又は間接的に吸熱する冷却部材とを備える冷却装置において、前記記録材、又は該記録材との間に介在する部材と、前記冷却部材との熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段を備えることを特徴とするものである。
本発明は、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供できる。
一実施形態に係る画像形成装置の全体構成図。 冷却装置の側面図。 図2に示す冷却装置の装置奥側から見た斜視図。 実施例1に係る冷却装置の説明図。 実施例1に係る冷却装置の制御フロー図。 実施例2に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例3に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例4に係る冷却装置の説明図。 実施例4に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例5に係る冷却装置の説明図。 実施例5に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例6に係る冷却装置の説明図。 実施例6に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例7に係る冷却装置の制御フローを示す図。 実施例8に係る冷却装置の説明図。 実施例8に係る冷却装置の制御フロー図。
本発明を、カラー対応の電子写真方式の画像形成装置であるプリンタ(以下、プリンタ300という)に備えた冷却装置に適用した一実施形態について、複数の実施例を挙げ、図を用いて説明する。
まず、各実施例に共通する本実施形態の画像形成装置であるプリンタ300の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタ300の全体構成図、図2は、冷却装置9の側面図、図3は、図2に示す冷却装置9の装置奥側から見た斜視図である。
なお、本実施形態のプリンタ300は、オプションのスキャナー装置を装置本体上部に増設することで複写機機能を、さらに、オプションのファックス基板を装置本体内部に増設することでファックス機能を備えた複合機としても機能させることができる。
本実施形態のプリンタ300は、図1に示すように、装置本体100の上部にプリンタ300の動作状態を表示したり、プリンタ300の動作設定等を行う操作・表示部200を設けている。そして、パソコン等の外部機器から受信した画像データや、操作・表示部200の操作に基づき、シート状の記録材である用紙P上に電子写真方式での画像形成を行うものである。
以下、プリンタ300の画像形成機能を担う装置本体100の構成、及び動作について説明する。
図1に示すように、プリンタ300の装置本体100は、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,C,M,Bkを、転写装置7に有した中間転写体である中間転写ベルト10の展張面上に並べて配設したタンデム型の画像形成部を備える。プロセスユニット1Y,C,M,Bkは、装置本体100に着脱可能に構成されており、それぞれカラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成である。
具体的には、各プロセスユニット1は、潜像担持体としてのドラム状の感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電装置3と、感光体2の表面にトナー像を形成する現像手段としての現像装置4とを備えている。また、感光体2の表面を清掃するクリーニング手段としてのクリーニングブレード5も備えている。なお、図1では、ブラック(Bk)のプロセスユニット1Bkが備える感光体2、帯電装置3、現像装置4、クリーニングブレード5のみに符号を付しており、その他のプロセスユニット1Y,C,Mにおいては符号を省略している。
図1に示すように、各プロセスユニット1の上方には、感光体2の表面を露光する露光手段としての露光装置6が設けられている。露光装置6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体2の表面へレーザ光を照射するようになっている。
また、各プロセスユニット1の下方には、転写装置7が設けられている。転写装置7は、上記したように中間転写体として、無端状のベルトから構成される中間転写ベルト10を有する。中間転写ベルト10は、支持部材としての第一張架ローラ21、第二張架ローラ22、及び第三張架ローラ23にその内周面が張架されており、外周面からテンションローラ24により内周側に押圧されて張力を与えられている。また、第一張架ローラ21、第二張架ローラ22、及び第三張架ローラの内の1つが駆動ローラとして回転することによって、中間転写ベルト10は、図1図中時計回り(図1図中、矢印方向)に無端移動(周回走行)するように構成されている。
また、中間転写ベルト10を介して、4つの感光体2に対向した位置には、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11が配置されている。各一次転写ローラ11はそれぞれの位置で中間転写ベルト10の内周面を押圧しており、中間転写ベルト10の押圧された部分と各感光体2とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。各一次転写ローラ11は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
また、中間転写ベルト10を張架する第三張架ローラ23に対向した位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ12が設けられている。この二次転写ローラ12は中間転写ベルト10の外周面を押圧しており、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ12は、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。
装置本体100の下部には、シート状の記録材としての転写紙やOHP等の用紙Pを収容した複数の給紙カセット13が配置されている。給紙カセット13には、収容されている用紙Pを送り出す給紙ローラ14が設けられている。また、装置本体100の図の左側の外面には、機外に排出された用紙Pをストックする排紙トレイ20が設けられている。
装置本体100内には、用紙Pを給紙カセット13から二次転写ニップを通って排紙トレイ20へ搬送するための搬送路25が設けられている。この搬送路25において、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向上流側にはレジストローラ対15が設けられている。また、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向下流側には、定着装置8、冷却装置9、排出ローラ対16が順次配置されている。定着装置8は、例えば、内部に図示しないヒータを有する定着部材としての定着ローラ17と、定着ローラ17を加圧する加圧部材としての加圧ローラ18を備える。定着ローラ17と加圧ローラ18とが接触した箇所には、定着ニップが形成される。
また、冷却装置9と、排出ローラ対16との間には、切換え爪26が設けられている。この切換え爪26は、画像形成モードとしての印刷モードで、用紙Pの両面に画像形成を行う両面印刷が選択されたときに回動して、搬送路25から、定着装置8や冷却装置9等と給紙カセット13との間に設けられた反転路27に用紙Pを導く。反転路27に導かれた用紙Pは、反転路27内でスイッチバックして表裏の向きが反転され、裏面に画像形成を行うべくレジストローラ対15の上流側で搬送路25に進入する。
なお、装置本体100内には、CPU(中央演算装置)、RAM(ラム)、ROM(ロム)、及び不揮発性メモリや各部のドライバー等を有した本体制御部110(不図示)が設けられている。そして、ROMや不揮発性メモリに記憶したプログラム等を、RAMにロードして、外部機器からの情報、各センサ等の検出結果、及び操作・表示部200からの入力データに基づいて演算を行い、各部の制御部や各装置と通信して、その制御を行う。
以下、図1を参照してプリンタ300の基本的動作について、印刷モードとして片面印刷が選択された場合について説明する。パソコン等の外部機器から画像データを受信して作像動作が開始されると、各プロセスユニット1の感光体2が図1図中の反時計回りに回転駆動され、帯電装置3によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。また、外部機器から画像データが図示しない画像処理部によって処理された画像情報に基づいて、露光装置6から帯電された各感光体2の表面にレーザ光が照射され、各感光体2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このようにして感光体2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、中間転写ベルト10を張架する張架ローラの1つが回転駆動し、中間転写ベルト10を図1図中の時計回り(図1図中、矢印の方向)に周回走行させる。また、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて一次転写電界が形成される。そして、各感光体2に形成された各色のトナー像が、各一次転写ニップにおいて形成された一次転写電界によって、中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて転写される。このようにして、中間転写ベルト10は、その表面上にフルカラーのトナー像を担持する。また、中間転写ベルト10に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、クリーニングブレード5によって除去され、次の画像形成に備える。
一方、給紙ローラ14が回転駆動されることによって、給紙カセット13から用紙Pが搬出される。搬出された用紙Pは、中間転写ベルト10上に担持されたトナー像に同期するように、レジストローラ対15によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間の二次転写ニップに搬送される。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト10上のトナー像のトナー帯電極性と逆極性の二次転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに二次転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された二次転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー像が用紙P上に一括して二次転写される。
その後、トナー像が二次転写された用紙Pは定着装置8に搬送され、定着ローラ17と加圧ローラ18によって用紙Pが加圧及び加熱されて、トナー像が用紙P上に定着される。そして、用紙Pは、冷却装置9によって冷却された後、排出ローラ対16によって排紙トレイ20に排出されることとなる。
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作である。しかし、本実施形態のプリンタ300では、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
冷却装置9は、図2に示すように、定着装置8の定着ニップ部で加熱された用紙Pを、定着された直後の溶融したトナーが付着した側(以下、表側という)と、その反対側(以下、裏側という)から挟持搬送する搬送手段としてベルト搬送手段30を備えている。また、ベルト搬送手段30には、用紙Pを表側から挟持する無端ベルトである第一搬送ベルト56を有した第一ベルト搬送機構31と、用紙Pを裏側から挟持する無端ベルトである第二搬送ベルト59を有した第二ベルト搬送機構32とを備えている。このようにベルト搬送手段30には、1対の対向する無端ベルトである第一搬送ベルト56と第二搬送ベルト59とを有している。
そして、第一搬送ベルト56の用紙Pを挟持する展張面の内周側には、第一搬送ベルト56を介して用紙Pの熱を吸熱して冷却する冷却部材である第一冷却プレート33aが、無端移動する第一搬送ベルト56に接触するように配置されている。一方、第二搬送ベルト59の用紙Pを挟持する展張面の内周側には、第二搬送ベルト59を介して用紙Pの熱を吸熱して冷却する冷却部材である第二冷却プレート33bが、無端移動する第二搬送ベルト59に接触するように配置されている。
すなわち、ベルト搬送手段30は、用紙Pと第一冷却プレート33aとの間に介在する部材としての第一搬送ベルト56を、用紙Pと第二冷却プレート33bとの間に介在する部材としての第二搬送ベルト59を有している。
また、第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bとは、第一冷却プレート33aが用紙Pの搬送方向下流側に、第二冷却プレート33bが用紙Pの搬送方向上流側に、それぞれ用紙Pの搬送方向に沿ってずれて配置されている。但し、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、各冷却プレート33a,bの配置は、設計条件に応じて、適宜、変更可能である。また、一方の第一冷却プレート33aは、下面が僅かに膨出した扁平円弧面状の冷却面としての第一吸熱面34aとされ、他方の第二冷却プレート33bは、上面が僅かに膨出した扁平円弧面状の冷却面としての第二吸熱面34bとされている。そして、各冷却プレート33a,bの内部には、冷媒としての冷却液が流れる冷媒流路としても内部流路(冷却液流路)が形成され、液冷方式の冷却装置の受熱部45を構成している。
この冷却装置9は、図3に示すように液冷方式の冷却装置であり、高温状態にある用紙Pからの熱を受ける受熱部45と、受熱部45の熱を放熱する放熱部46と、受熱部45と放熱部46とを冷却液が循環する循環路47とを有する冷却液循環回路44を備える。この循環路47内には、冷媒である冷却液を循環させるための冷媒搬送手段としてのポンプ48と、冷却液を溜める液溜タンク49とが配置されている。そして、各冷却プレート33a,bを受熱部45として機能させる。また、放熱部46はラジエータ46a及び冷却ファン46b等からなる。冷媒である冷却液としては、水を主成分とし、凍結温度を下げるためのプロピレングリコール又はエチレングリコールや、金属製の部品の錆を防止するための防錆剤(例えば、リン酸塩系物質:リン酸カリ塩、無機カリ塩等)が添加されたもの等が用いられる。
循環路47は、第一冷却プレート33aの第一流入口41aと放熱部46のラジエータ46aとを連結する配管50と、第一冷却プレート33aの第一流出口42aと第二冷却プレート33bの第二流入口41bとを連結する配管51を備えている。また、第二冷却プレート33bの第二流出口42bと液溜タンク49とを連結する配管52と、液溜タンク49とポンプ48とを連結する配管53と、ポンプ48とラジエータ46aとを連結する配管54も備えている。これら配管50,51,52,53,54が、第一冷却プレート33a、第二冷却プレート33b、液溜タンク49、及びポンプ48を、上記のように連結する管路部材として機能している。
第一ベルト搬送機構31は、複数個(図示例では4個)の従動ローラである表側張架ローラ55a,b,c,dと、これらの表側張架ローラ55に掛け回される第一搬送ベルト56とを備えている。また、第二ベルト搬送機構32は、複数個(図示例では4個)の裏側張架ローラ57a,b,c,dと、これらの裏側張架ローラ57に掛け回される第二搬送ベルト59とを備える。ここで、裏側張架ローラ57aは第二搬送ベルト59を回転駆動する駆動ローラであり、3個の裏側張架ローラ57b,c,dは従動ローラである。
このため、用紙Pを搬送する際には、第一ベルト搬送機構31の第一搬送ベルト56と第二ベルト搬送機構32の第二搬送ベルト59とで、用紙Pを挟持搬送することになる。すなわち、駆動ローラである裏側張架ローラ57aが回転駆動されることで、図2に示すように、第二搬送ベルト59が矢印A方向に無端移動する。そして、第一搬送ベルト56と第二搬送ベルト59との間に挟まれた用紙Pを介して、第二ベルト搬送機構32の第二搬送ベルト59の無端移動にともなって、第一ベルト搬送機構31の第一搬送ベルト56が矢印B方向に無端移動する。これにより、用紙Pは矢印C方向沿って、上流側から下流側へと搬送される。
次に、上記のように構成された冷却装置9の動作について説明する。
用紙Pを挟持搬送する場合、図2等に示すように、第一ベルト搬送機構31と第二ベルト搬送機構32とは、第一搬送ベルト56と第二搬送ベルト59とが接触するように近接された状態にある。このため、上記したように、第二ベルト搬送機構32の駆動ローラである裏側張架ローラ57aを回転駆動させれば、上記のように、第一搬送ベルト56及び第二搬送ベルト59がそれぞれ図中、矢印B及び矢印A方向に走行して、用紙Pは矢印C方向に走行する。この状態で、上記した冷却液循環回路44で冷却液を循環させる。すなわち、ポンプ48を駆動することによって、第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの各内部流路内に冷却液を流す。
このとき、第一ベルト搬送機構31の第一搬送ベルト56の内周面が、第一冷却プレート33aの第一吸熱面34aに摺動し、第二ベルト搬送機構32の第二搬送ベルト59の内周面が、第二冷却プレート33bの第二吸熱面34bに摺動する。このため、用紙Pの裏面(下面)側から、第二搬送ベルト59を介して第二冷却プレート33bは用紙Pの熱を吸熱する。また、用紙Pの表面(上面)側から、第一搬送ベルト56を介して第一冷却プレート33aは用紙Pの熱を吸熱する。このとき、第一冷却プレート33a及び第二冷却プレート33bが吸熱した熱量を冷却液が外部に輸送することで第一冷却プレート33a及び第二冷却プレート33bは低温に保たれる。
すなわち、ポンプ48を駆動することによって、冷却液は、冷却液循環回路44内を循環して、第一冷却プレート33a及び第二冷却プレート33bの各内部流路内を流れるときに各冷却プレート33a,bの熱量を吸熱して高温となる。そして、放熱部46として機能するラジエータ46aを通過する際に、高温となった冷却液の熱量が外気へ放熱され、その温度が低下する。その後、低温となった冷却液が再度、第一冷却プレート33a及び第二冷却プレート33bの各内部流路内を流れて、第一冷却プレート33a及び第二冷却プレート33bが吸熱した熱量を、放熱部46のラジエータ46aに輸送する。このサイクルを繰り返すことによって、用紙Pは、第一搬送ベルト56及び第二搬送ベルト59を介して両面から冷却されることとなる。
なお、図1、3に示すように、放熱部46では、ラジエータ46aに風を吹きつけ、ラジエータ46aの放熱効果を高める冷却ファン46bとラジエータ46aが、装置本体100の排紙トレイ20を設けた側の側板内側に形成したダクト28内に配置されている。
また、放熱部46の冷却ファン46bを(回転)駆動すると、ダクト28は、図1図中、下方に設けた吸気口28aから吸気された低い温度の空気が、冷却ファン46b及びラジエータ46aを通過して高温とり、図1図中、上方の排気口28bから排気される。
上記のようにして冷却装置9では、用紙Pを冷却することができ、用紙Pが熱を持ったまま排紙トレイ20上にスタックされていくことがなくなる。このため、ブロッキングを有効に防止でき、重なった用紙P同士がくっついてしまうことなく、排紙トレイ上に用紙Pをスタックしていくことができる。
なお、この冷却装置9は、本体制御部110と通信を行い、各駆動モータ等を制御する冷却制御部120を、本体制御部110とは別に設けている(図4等参照)。この冷却制御部120は、本体制御部110と同様に、中央演算装置、RAM、ROM、及び不揮発性メモリや各部のドライバー等を有している。そして、ROMや不揮発性メモリに記憶したプログラム等を、RAMにロードして、本体制御部110からの情報や制御信号、及び各センサ等の検出結果に基づいて演算を行って、冷却装置9の各部の制御を行っている。
但し、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、本体制御部110内に冷却制御部120を設けた構成にも適用可能である。
次に、本実施形態の特徴部である冷却装置9の各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段60と、メンテナンスの必要性を判断するメンテナンス判断手段70について、複数の実施例を挙げて説明する。
ここで、以下の各実施例で、冷却装置9の説明に用いる説明図については、プリンタ300内での位置が分かり易いように、プリンタ300の装置本体100に配置した状態の説明図を用いるが、冷却装置9の説明に直接用いない符号は省略して記載している。
また、冷却制御部120は、本体制御部110を介して、操作・表示部200や、装置本体100内の他の装置の制御に関わる情報や制御信号を送受信しているが、各実施例の説明で用いる図では、図が見難くなるため、本体制御部110は省略して記載している。
(実施例1)
まず、本実施形態の冷却装置9の実施例1について、図を用いて説明する。
図4は、本実施例に係る冷却装置9の説明図、図5は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
上記したように、本実施例の冷却装置9は、本体制御部110とは別に、各駆動モータ等を制御する冷却制御部120を設けている。
そして、冷却制御部120のROMや不揮発性メモリに記憶したプログラム等と、冷却装置9に設けた各センサとで、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段60を構成している。また、熱交換状態検知手段60の検知結果に基づいて、冷却装置9のメンテナンスの必要性を判断するメンテナンス判断手段70も、冷却制御部120内に記録したプログラム等により構成され、適宜、判断した結果を本体制御部110に送信する。
冷却制御部120は、メンテナンス判断手段70の判断結果を本体制御部に送信し、本体制御部110を介して、判断結果を操作・表示部200に表示したり、装置本体100を停止させたりする制御を行う。
本実施例の熱交換状態検知手段60は、第一冷却プレート33aの第一流入口41aと配管50の接続部近傍の外側に設けられ、第一冷却プレート33aに流入する冷却液の温度を検出する入冷媒温度検出手段である流入温度センサ61aを有している。また、第二冷却プレート33bの第二流出口42bと配管52の接続部近傍の外側に設けられ、第二冷却プレート33bから流出する冷却液の温度を検出する出冷媒温度検出手段である流出温度センサ61bも有している。
そして、熱交換状態検知手段60は、流入温度センサ61aと流出温度センサ61bの検出値から第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bで受熱した受熱量の計算を行う。この計算した第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの受熱量、つまり、熱交換状態検知手段60の検知結果は、メンテナンス判断手段70に受け渡されることとなる。
冷却装置9は、上記のように構成した熱交換状態検知手段60を備えることで、用紙Pと各冷却プレート33a,bとの間に介在する各搬送ベルト56,59と、各冷却プレート33a,bとの熱交換の状態を検知することができる。
したがって、冷却装置9は、その冷却効率が低下して、メンテナンスが必要になったことを、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの熱交換効率の低下を検知することで判断することが可能となる。
よって、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置9を提供できる。
また、上記のように、熱交換状態検知手段60の検知結果に基づいて、冷却装置9のメンテナンスの必要性を判断するメンテナンス判断手段70を備えることで、メンテナンスの必要性の有無を的確に判断できる。したがって、適切な時期に冷却装置のメインテナンスを行うことができる。
また、冷却装置9に備えた、用紙Pの搬送手段であるベルト搬送手段30は、用紙Pと各冷却プレート33a,bとの間に介在する部材としての、無端移動する各搬送ベルト56,59を有している。また、各冷却プレート33a,bが、それぞれ摺動する各搬送ベルト56,59を介して用紙Pの熱を吸熱するものである。そして、上記のようにメンテナンス判断手段70で、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの少なくとも片方のメンテナンスの必要性を判断する。
このため、第一冷却プレート33aの第一吸熱面34aや第一冷却プレート33bの第二吸熱面34bに無端ベルトが摺動して生じた、無端ベルトの磨耗粉で熱交換効率が低下したときに、メンテナンスの必要性があると的確に判断できる。したがって、適切な時期に各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの少なくとも片方のメインテナンスを行うことができる。
メンテナンス判断手段70は、プリンタ300による画像形成(以下、印刷という)が開始される際に本体制御部110から冷却する用紙Pの紙種の情報を得るとともに、上記したように、随時、熱交換状態検知手段60の検知結果である実際の受熱量を受け取る。
また、取得した用紙Pの紙種の情報から、予め冷却制御部120のROMや不揮発性メモリに記憶したデータテーブルに格納した、例えば表1に示すような用紙Pの紙種毎の冷却装置9の正常機能時の受熱量の範囲、つまり目標受熱量の範囲を抽出する。
Figure 2015141404
ここで、以下の説明では、表1のように、用紙種類の条件毎に、目標受熱量の範囲を格納したデータテーブルを、熱量判断テーブルと呼称する。
また、熱量判断テーブルには、各用紙の種類毎に、予め各搬送ベルト56,59の磨耗がない状態での実験や、シミュレーション等で求めておいた目標受熱量の範囲を格納(記憶)しおている。
そして、熱交換状態検知手段60から受け取った第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの受熱量が、表1の熱量判断テーブルから抽出した目標受熱量の範囲内にあるか否かで、メンテナンスの必要性を判断する。そして、熱交換状態検知手段60から受け取った受熱量が、目標受熱量の範囲内にない場合(NG)には、本体制御部110を介して、操作・表示部200から、メンテナンスを促すメッセージを通知する。
このように構成したメンテナンス判断手段70を備えることで、メンテナンスの必要性の有無を的確に判断でき、適切な時期に冷却装置のメインテナンスを行うことができる。
ここで、第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの単位時間当たりの受熱量をQ[W]とする。この単位時間当たりの受熱量:Q[W]は、流入温度センサ61aの検出値を、Tin、流出温度センサ61bの検出値を、Toutとすると、次の式1で求めることができる。
Q=ρ×Cp×L×(Tout−Tin) ・・・・・ (式1)
但し、ρは冷却液の密度(単位:[kg/L]、Cpは冷却液の比熱(単位:[J/(kg・K)])、Lは冷却液流量(単位:[L/s])である。ここで、冷却液流量は、冷却装置9の設計値で既知である。
次に、図5の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70(冷却制御部120)での判断の流れを中心に説明する。
プリンタ300の印刷動作が開始されると、メンテナンス判断手段70は、本体制御部110から印刷する用紙Pの用紙種類を取得し、表1の受熱量判断テーブルから用紙Pを冷却するときの目標受熱量の範囲を抽出する用紙種類取得ステップ(S101)を行う。
次に、熱交換状態検知手段60は、流入温度センサ61aと流出温度センサ61bの検出値から第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bで受熱した実際の受熱量の検知(計算)を行う。そして、検知結果をメンテナンス判断手段70に受け渡す受熱量検知ステップ(S102)を行う。
メンテナンス判断手段70は、受け取った第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの実際の受熱量が、表1の受熱量判断テーブルから抽出した目標受熱量の範囲内にあるか否かの判断を行う受熱量判断ステップ(S103)を行う。
実際の受熱量が、目標受熱量の範囲内になけらば、メンテナンスの必要性があると判断し(S103のNG)、本体制御部110を介して、操作・表示部200にメンテナンスを促がすメーセージを表示(通知)させるメンテナンス通知ステップ(S104)を行う。
一方、実際の受熱量が目標受熱量の範囲内にあったとき(S103のOK)、及びメンテナンス通知ステップ(S104)後、本体制御部110から後続の用紙Pの印刷ジョブの有無の情報を取得して印刷終了の判断を行う印刷終了判断ステップ(S105)を行う。
そして、後続の用紙Pの印刷ジョブがなく、印刷が終了したと判断したときには(S105のYes)、冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。一方、後続の用紙Pの印刷ジョブがあり、印刷が終了していないと判断したときには(S105のNo)、再度、熱交換状態検知手段60による実際の受熱量の検知から(S102)、印刷ジョブがなくなって印刷が終了したと判断するまで繰り返す。
また、上記したように本実施例の冷却装置9は、冷却対象である用紙Pを、各搬送ベルト56,59で挟持搬送しつつ、用紙Pの両面から冷却する液冷方式の冷却装置である。そして、メンテナンス判断手段70は、用紙Pの種類と、熱交換状態検知手段60で検知した各冷却プレート33a,bを通過した冷却液が実際に受熱した熱量に基づいて、メンテナンスの必要性を判断することができる。
このため、用紙Pの種類毎に用紙Pを所望の温度まで冷やすための冷却熱量と、冷却液が受熱した熱量とを比較して、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化を正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
また、熱交換状態検知手段60は、第一冷却プレート33aに入る冷却液の温度を検出する流入温度センサ61aと、第二冷却プレート33bから出る冷却液の温度を検出(計測)する流出温度センサ61bとを有している。そして、熱交換状態検知手段60は、流入温度センサ61aの検出結果と、流出温度センサ61bの検出結果とに基づいて、各冷却プレート33a,bを通過した冷却液が受熱した実際の熱量を求めることができる。
このため、各冷却プレート33a,bを通過した冷却液が受熱した熱量を正確に検知することができ、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
また、熱交換状態検知手段60に有した流入温度センサ61a及び流出温度センサ61bは、第一冷却プレート33aと配管50、及び第二冷却プレート33bと配管52との接続部近傍の外部に設けられた温度センサである。
このため、流入温度センサ61a及び流出温度センサ61bを冷却液が流れる流路内に設ける必要がなく、簡単で液漏れリスクのない冷却液で冷媒の温度を検出できる。
なお、本実施例の冷却装置9では、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの間に、装置本体100内を浮遊する紙粉が噛み込み難いとともに、各冷却プレート33a,の位置ずれが生じ難いように構成している。
しかし、さらなる装置本体100の小型化や、低コスト化を求められる画像形成装置では、無端ベルトと冷却部材との間に紙粉が噛み込んだり、冷却部材の位置がずれたりして、無端ベルトと冷却部材との間の熱交換効率が低下して、冷却効率の低下るおそれがある。
上記冷却効率の低下を完全に回復させるためには、少なくとも、冷却部材の清掃や、冷却部材の位置調整などのメンテナンスが必要となる。
このような画像形成装置でも、本発明を適用することで、メンテナンスが必要な不具合が冷却装置に発生しているか否かを判断でき、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供することが可能となる。
また、本発明を各搬送ベルト56,59を介して、用紙Pの熱を各冷却プレート33a,bで吸熱する冷却装置に適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、次のような冷却装置にも適用可能である。
用紙Pを搬送する搬送手段として、冷却ローラ等の回転する冷却部材と、この冷却部材とで用紙Pを挟持搬送する無端ベルトや搬送ローラ等の搬送部材とを備え、冷却部材の冷却面を直接、用紙Pに接触させて用紙Pの熱を吸熱する冷却装置である。この冷却装置でも、回転する冷却部材の冷却面に紙粉等が付着して記録材と冷却部材との間に紙粉等が介在したり、冷却部材が移動して(ずれて)冷却部材の外周面と記録材との接触面積が変化したりする。
上記冷却効率の低下を完全に回復させるためには、少なくとも、冷却ローラ等の冷却部材の清掃や、冷却部材の位置調整などのメンテナンスが必要となる。しかしながら、冷却ローラ等の冷却部材の冷却面である外周面へ付着する紙粉等の量や、冷却部材の移動量(ずれ量)は、周囲環境温度、通紙した記録材の種類や枚数等の使用条件により大きく異なるため、メンテナンス時期を適切に判断することが難しい。
そこで、本発明を適用することで、用紙Pと冷却ローラ等の冷却部材との熱交換効率の変化を検知して、メンテナンスが必要な不具合が冷却装置に発生しているか否かを判断でき、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供することが可能となる。
(実施例2)
本実施形態の冷却装置9の実施例2について、図を用いて説明する。
図6は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1の冷却装置と異なり、メンテナンス判断手段70が、本体制御部110から印刷モードの情報を取得して、取得した画像形成モードである印刷モードの情報に基づいてメンテナンスの必要性を判断することに係る点のみ異なる。したがって、実施例1の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
図6の制御フロー図に示すように、本実施例の冷却装置9は、図5の制御フロー図を用いて説明した実施例1と、印刷開始後に、印刷モード取得ステップ(S201)、とテーブル選択ステップ(S202)を追加したことのみ異なっている。よって、それ以降のステップについては、省略して説明する。
以下、図6の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
印刷開始後に、本体制御部110から印刷モードの情報を取得する印刷モード取得ステップ(S201)を行う。ここで、本実施例のプリンタ300は、片面印刷、両面印刷が可能、且つ、2段階の生産性を有している。具体的には、片面・生産性高、片面・生産性低、両面・生産性高、及び両面・生産性低の4つの画像形成モードである印刷モードを有している。
印刷モード取得ステップ(S201)では、上記した4つの印刷モードの内のどの印刷モードであるかの情報を取得する。
次に、テーブル選択ステップ(S202)で、受熱量判断テーブルを選択する。ここで、選択する受熱量判断テーブルは、実施例1で例示した表1の用紙種類の条件毎に格納した目標受熱量の範囲のデータテーブルである受熱量判断テーブルを、各印刷モード毎に予め規定したものである。そして、本体制御部110から取得した印刷モードの情報に対応した受熱量判断テーブルを選択する。
上記のように、メンテナンス判断手段70は、冷却装置9を用いるプリンタ300の印刷モードに基づいて、メンテナンスの必要性を判断することで、次のような効果を奏することができる。
各印刷モード毎、用紙Pの種類毎に、用紙Pを所望の温度まで冷やすための冷却熱量と、冷却液が受熱した熱量とを比較できる。
したがって、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(実施例3)
本実施形態の冷却装置9の実施例3について、図を用いて説明する。
図7は、本実施例3に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1、2の冷却装置と、冷媒である冷却液が飽和しているか否かの判断を追加してことに係る点のみ異なる。したがって、実施例1、2の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
ここで、本実施例では、実施例1、2のいづれの冷却装置にも、上記した冷媒である冷却液が飽和しているか否かの判断を追加できるが、実施例2の構成に追加した例について説明する。
図7の制御フロー図に示すように、本実施例の冷却装置9は、図6の制御フロー図を用いて説明した実施例2と、次のことに係る点のみ異なる。用紙取得ステップ(S303)の後に、冷媒温度検知ステップ(S304)と冷媒飽和判断ステップ(S305)が追加されることと、また、受熱量判断テーブルが、以下に示す表2のように、各紙種の目標受熱量と冷媒飽和温度の情報を有する点のみ異なっている。よって、それ以外のステップについては、省略して説明する。
本実施例で用いる受熱量判断テーブルは、次の表2に示すように、実施例1で説明した表1に、各用紙種類毎に、冷却液の飽和温度、つまり冷媒飽和温度についても格納している。
Figure 2015141404
以下、図7の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
本実施例では、用紙種類取得ステップ(S303)の後に、冷媒温度検知ステップ(S304)を有し、この冷媒温度検知ステップ(S304)で、流入温度センサ61a及び流出温度センサ61bにより冷却液温度を検知する。その際、冷却液温度は、流入温度センサ61a及び流出温度センサ61bの検出値の平均として算出する。
次に、冷媒飽和判断ステップ(S305)では、印刷モード取得ステップ(S301)で取得した印刷モードに対応する受熱量判断テーブルの、冷却する用紙Pの用紙種類における冷媒飽和温度と、算出した冷却液温度とを比較する。そして、算出した冷却液温度が冷媒飽和温度の範囲にある場合は冷媒である冷却液の温度が飽和している(S305のYes)と判断し、冷媒飽和温度の範囲にない場合は冷却液の温度が飽和していない(S305のNo)と判断する。ここで、冷媒飽和温度は、予め磨耗がない状態の各搬送ベルト56,59で、連続通紙した場合の冷却液の飽和温度を、実験やシミュレーションなどで求めた値である。
そして、冷媒飽和判断ステップ(S305)で、冷却液の温度が飽和している(S305のYes)と判断した場合は、受熱量検知ステップ(S306)に進む。一方、冷媒飽和判断ステップ(S305)で、冷却液の温度が飽和していない(S305のNo)と判断した場合は、印刷終了判断ステップ(S309)に進む。
なお、本実施例では、上記したように冷却液温度は流入温度センサ61a及び流出温度センサ61bの検出値の平均としているが、このような構成に限定されるものではない。例えば、受熱量判断テーブルの冷媒飽和温度を適切にとることで、流入温度センサ61aの値のみ、あるいは流出温度センサ61bの値のみを使用することもできる。
上記のように、本実施例では、メンテナンス判断手段70は、冷媒である冷却液の温度が飽和していることを確認し、冷却液の温度が飽和しているときにメンテナンスの必要性を判断する。
このように構成することで、次のような効果を奏することができる。
用紙Pを所望の温度まで冷やすための冷却熱量に対して、冷却液の温度が飽和する前の各冷却プレート33a,bの温度上昇分の誤差を含まずに、冷却液が受熱した熱量とを比較できる。
したがって、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(実施例4)
本実施形態の冷却装置9の実施例4について、図を用いて説明する。
図8は、本実施例に係る冷却装置9の説明図、図9は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1乃至3の冷却装置と、ポンプ48の動作を検知する搬送動作検知手段としてポンプ回転数検知手段71を設けていることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至3の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
ここで、本実施例では、実施例1乃至3のいづれの冷却装置にも、上記したポンプ回転数検知手段71を追加できるが、実施例1の構成に追加した例について説明する。
図8に示すように、本実施例の冷却装置9は、実施例1の冷却装置の構成に、ポンプ48の回転数であるポンプ回転数を検知するポンプ回転数検知手段71を設けている。そして、メンテナンス判断手段70は、ポンプ回転数検知手段71の検出値をメンテナンスの必要性の判断に使用する。
具体的な制御フローは図9の制御フロー図に示すように、図5の制御フロー図を用いて説明した実施例1と、次のことに係る点のみ異なる。用紙種類取得ステップ(S401)の後に、ポンプ動作検知ステップ(S402)とポンプ動作判断ステップ(S403)を追加した部分に係る点のみ異なっている。よって、それ以外のステップについては省略する。
以下、図9の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
本実施例では、用紙種類取得ステップ(S401)の後に、ポンプ動作検知ステップ(S402)で、ポンプ回転数検知手段71を用いて、ポンプ48のポンプ回転数を検知する。
次に、ポンプ動作判断手段ステップ(S403)で、ポンプ回転数と設計値であるポンプ目標回転数とを比較し、ポンプ回転数がポンプ目標回転数以上の場合(S403のOK)と、ポンプ回転数がポンプ目標回転数未満の場合(S403のNG)と判断する。
ポンプ動作判断手段ステップ(S403)で、ポンプ回転数がポンプ目標回転数以上であると判断された場合(S403のOK)は、受熱量検知手段(S404)に進む。一方、ポンプ動作判断手段ステップ(S403)で、ポンプ回転数がポンプ目標回転数未満であると判断された場合(S403のNG)は、ポンプ故障のメッセージを表示(通知)させるメンテナンス通知ステップ(S407)を行い、終了する。具体的には、本体制御部110を介して、操作・表示部200にポンプ故障のメッセージを表示させた後、終了する。
上記のように、ポンプ48の動作を検知するポンプ回転数検知手段71を有し、メンテナンス判断手段70が、ポンプ回転数検知手段71の検知結果に基づいて、メンテナンスの必要性を判断することで、次のような効果を奏することができる。
各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化と、冷媒搬送手段であるポンプ48の故障とを切り分けることができる。そして、ポンプ48の故障を判断して通知することが可能となる。
(実施例5)
本実施形態の冷却装置9の実施例5について、図を用いて説明する。
図10は、本実施例に係る冷却装置9の説明図、図11は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1乃至4の冷却装置と、冷却ファン46bの動作を検知する放熱動作検知手段であるファン回転数検知手段72を設けていることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至4の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
ここで、本実施例では、実施例1乃至4のいづれの冷却装置にも、上記したファン回転数検知手段72を追加できるが、実施例1の構成に追加した例について説明する。
図10に示すように、本実施例の冷却装置9は、実施例1の冷却装置の構成に、放熱部46の冷却ファン46bの回転数であるファン回転数を検知するファン回転数検知手段72を設けている。そして、メンテナンス判断手段70は、ファン回転数検知手段72の検出値をメンテナンスの必要性の判断に使用する。
具体的な制御フローは図11の制御フロー図に示すように、図5の制御フロー図を用いて説明した実施例1と、次のことに係る点のみ異なる。用紙種類取得ステップ(S501)の後に、ファン動作検知ステップ(S502)とファン動作判断ステップ(S503)を追加した部分に係る点のみ異なっている。よって、それ以外のステップについては省略する。
以下、図11の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
本実施例では、用紙種類取得ステップ(S501)の後に、ファン動作検知ステップ(S502)で、ファン回転数検知手段72を用いて、冷却ファン46bのファン回転数を検知する。
次に、ファン動作判断ステップ(S503)で、ファン回転数と設計値であるファン目標回転数とを比較し、ファン回転数がファン目標回転数以上の場合(S503のOK)と、ファン回転数がファン目標回転数未満の場合(S503のNG)と判断する。
ファン動作判断ステップ(S503)で、ファン回転数がファン目標回転数以上であると判断された場合(S503のOK)は、受熱量検知手段(S504)に進む。一方、ファン動作判断ステップ(S503)で、ファン回転数がファン目標回転数未満であると判断された場合(S503のNG)は、ファン故障のメッセージを表示(通知)させるメンテナンス通知ステップ(S507)を行い、終了する。具体的には、本体制御部110を介して、操作・表示部200にファン故障のメッセージを表示させた後、終了する。
上記のように、放熱部46の冷却ファン46bの動作を検知するファン回転数検知手段72を有し、メンテナンス判断手段70が、ファン回転数検知手段72の検知結果に基づいて、メンテナンスの必要性を判断することで、次のような効果を奏することができる。
各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化と、放熱部46に有した冷却ファン46bの故障とを切り分けることができる。そして、冷却ファン46bの故障を判断して通知することが可能となる。
(実施例6)
本実施形態の冷却装置9の実施例6について、図を用いて説明する。
図12は、本実施例に係る冷却装置9の説明図、図13は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1乃至5の冷却装置と、ダクト28内の気流の温度を検出する気流温度センサ62を設けていることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至5の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
ここで、本実施例では、実施例1乃至5のいづれの冷却装置にも、上記した気流温度センサ62を追加できるが、実施例3の構成に追加した例について説明する。
図12に示すように、本実施例の冷却装置9は、実施例3(1)の冷却装置の構成に、ダクト28内の気流の温度を検出する気流温度センサ62を設けている。そして、メンテナンス判断手段70は、気流温度センサ62の検出値をメンテナンスの必要性の判断、具体的には、受熱量判断テーブルの選択に使用する。
具体的な制御フローは図13の制御フロー図に示すように、図7の制御フロー図を用いて説明した実施例3と、印刷モード取得ステップ(S601)の後に、気流温度検知ステップ(S602)を追加した部分に係る点のみ異なっている。よって、それ以外のステップについては省略する。
以下、図13の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
本実施例では、印刷モード取得ステップ(S601)の後に、気流温度検知ステップ(S602)で、気流温度センサ62を用いて、ダクト28内の気流の温度を検出する。より具体的には、ダクト28の吸気口28aから吸気され、ラジエータ46aに送られる気流温度を検出する。
次に、テーブル選択ステップ(S603)で、受熱量判断テーブルを選択する。ここで、選択する受熱量判断テーブルは、実施例1で例示した表1の用紙種類の条件毎に格納した目標受熱量の範囲のデータテーブルである受熱量判断テーブルを、各印刷モード毎、及び検出する各気流温度毎に予め規定したものである。そして、印刷モード取得ステップ(S601)で取得した印刷モードの情報、及び気流温度検知ステップ(S602)で検出した気流温度に対応した受熱量判断テーブルを選択する。
なお、本実施例では、上記したように気流温度センサ62はダクト28内に設けられているが、このような構成に限定されるものではない。例えば、ダクト28の吸気口28a付近等のプリンタ300の外部に設けたり、プリンタ300の装置本体100内の他の温度センサの値を用いることも可能である。
上記のように、メンテナンス判断手段70が、ラジエータ46aに送られる気流温度に基づいた受熱量判断テーブルを用いて冷媒である冷却液の温度が飽和していることを確認し、冷却液の温度が飽和しているときにメンテナンスの必要性を判断することができる。
このように構成することで、次のような効果を奏することができる。
用紙Pを所望の温度まで冷やすための冷却熱量に対して、冷媒である冷却液の温度が飽和する前の各冷却プレート33a,b等の温度上昇分の誤差を含まずに、冷媒が受熱した熱量とを、より精度良く比較することができる。
したがって、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(実施例7)
本実施形態の冷却装置9の実施例7について、図を用いて説明する。
図14は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1乃至6の冷却装置と、受熱量判断ステップ(S704)で、目標受熱量の範囲内に第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの実際の受熱量がないと判断した回数をカウントすることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至6の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
ここで、実施例1乃至6のいづれの冷却装置にも、上記した目標受熱量の範囲内に第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの実際の受熱量がないと判断した回数をカウントする構成を追加できる。しかし、本実施例では、実施例1の構成に追加した例について説明する。
図14の制御フロー図に示すように、本実施例の冷却装置9は、図5の制御フロー図を用いて説明した実施例1と、次のことに係る点のみ異なる。受熱量判断ステップ(S704)で、目標受熱量の範囲内にないと判断した(S103のNG)後に、メンテナンス判断手段70に設けたカウンタを「+1」だけ加算してカウント値を求めるカウンタステップ(S705)を有している。また、このカウンタステップ(S705)でカウントした値が、予め定めた閾値以上であるか閾値未満であるか判断するカウント数判断ステップ(S706)も有している。また、メンテナンス判断手段70によるメインテナンスの必要性の判断が、一旦、終了した後、再び印刷が開始されるときに、前回のカウンタをリセットするカウンタリセットステップ(S701)も有することに係る点である。よって、それ以外のステップについては省略する。
以下、図14の制御フロー図を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。
本実施例では、プリンタ300の印刷動作が開始されると、カウンタリセットステップ(S701)で、前回の制御フローでカウントされたカウント数をリセットし0にする。
その後、本体制御部110から印刷する用紙Pの用紙種類を取得し、実施例1で説明した表1の受熱量判断テーブルから用紙Pを冷却するときの目標受熱量の範囲を抽出する用紙種類取得ステップ(S702)を行う。
次に、熱交換状態検知手段60は、流入温度センサ61aと流出温度センサ61bの検出値から第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bで受熱した実際の受熱量の検知(計算)を行う。そして、検知結果をメンテナンス判断手段70に受け渡す受熱量検知ステップ(S703)を行う。
メンテナンス判断手段70は、受け取った第一冷却プレート33aと第二冷却プレート33bの実際の受熱量が、表1の受熱量判断テーブルから抽出した目標受熱量の範囲内にあるか否かの判断を行う受熱量判断ステップ(S704)を行う。
受熱量判断ステップ(S704)で、実際の受熱量が目標受熱量の範囲内にないと判断した場合(S704のNG)には、カウンタステップ(S705)に進み、カウント数に「1」だけ加算してカウント値を求める。
そして、カウント数判断ステップ(S706)に進み、カウンタステップ(S705)で求めたカウント値が、予め定めた閾値以上であると判断した場合には、メンテナンスの必要性があると判断する(S706の閾値以上)。メンテナンスの必要性があると判断した場合(S706の閾値以上)、本体制御部110を介して、操作・表示部200にメンテナンスを促がすメーセージを表示(通知)させるメンテナンス通知ステップ(S707)を行って、終了する。また、カウント数判断ステップ(S706)に進み、カウンタステップ(S705)で求めたカウント値が、予め定めた閾値未満であると判断した場合には、メンテナンスの必要性がないと判断し(S706の閾値未満)、印刷終了判断ステップ(S708)に進む。
一方、受熱量判断ステップ(S704)で、実際の受熱量が目標受熱量の範囲内にあると判断した場合(S704のOK)には、印刷終了判断ステップ(S708)に進む。
印刷終了判断ステップ(S708)では、本体制御部110から後続の用紙Pの印刷ジョブの有無情報により印刷終了の判断を行い、印刷ジョブが無ければ(S708のYes)終了、印刷ジョブが有れば(S708のNo)受熱量検知ステップ(S703)に戻る。
上記のように、カウント数判断ステップ(S706)で、閾値以上のカウント数を超えたときのみ、メンテナンスの必要性があると判断する(S706の閾値以上)ことで、次のような効果を奏することができる。
流入温度センサ61aと流出温度センサ61bの検出結果とに基づいて、各冷却プレート33a,bを通過した冷却液が受熱した熱量を求める熱交換状態検知手段60の検知誤差を、緩和することができる。したがって、第一搬送ベルト56や第二搬送ベルト59などの無端ベルトと冷却部材の熱交換効率の変化を正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(実施例8)
本実施形態の冷却装置9の実施例8について、図を用いて説明する。
図15は、本実施例に係る冷却装置9の説明図、図16は、本実施例に係る冷却装置9の制御フローを示す図である。
本実施例の冷却装置9は、実施例1乃至7の冷却装置と、各冷却プレート33a,bの実際の温度を検出して、この実際の温度に基づいて冷却装置9のメンテナンスの必要性を判断していることに係る点のみ異なる。したがって、実施例1乃至7の冷却装置と同様な構成、及びその作用・効果については、適宜、省略して説明する。また、同一の構成部材、又は同様な機能を果す構成部材については、特に区別する必要がない限り、同一の符号を付して説明する。
図15に示すように、本実施例の冷却装置9の基本的な構成は、実施例1乃至6の冷却装置と略同一である。そして、詳しくは後述するが、冷却制御部120の熱交換状態検知手段60に接続される各センサに係る構成、及び冷却装置9のメンテナンスの必要性を判断する場合の制御フローが、上記した実施例1乃至6の冷却装置と異なる。
図15に示すように、本実施例の熱交換状態検知手段60には、第一冷却プレート33aの温度を検出する第一プレート温度センサ65a、第二冷却プレート33bの温度を検出する第二プレート温度センサ65bが接続されている。
また、熱交換状態検知手段60には、ベルト搬送手段30の用紙搬送方向上流側近傍に設けられた、冷却装置9(ベルト搬送手段30)で挟持搬送されながら冷却される前の用紙Pの温度を検出する冷却前用紙温度センサ66が接続されている。一方、ベルト搬送手段30の用紙搬送方向下流側近傍に設けられた、冷却装置9(ベルト搬送手段30)で挟持搬送されながら冷却された後の用紙Pの温度を検出する冷却後用紙温度センサ67も接続されている。
そして、熱交換状態検知手段60には、ベルト搬送手段30(冷却装置9)の上方に設けられ、冷却装置9の受熱部45近傍の機内温度(環境温度)を検出する環境温度センサ68も接続されている。
そして、本実施例の冷却装置9では、冷却制御部120のメンテナンス判断手段70は、上記した各センサの検出結果に基づいて、冷却装置9のメンテナンスの必要性や、定着装置8の調査(メンテナンス)の必要性を判断する。
以下、図16の制御フロー図、及び表3〜5を用いて、本実施例の冷却装置9の冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理の流れを、メンテナンス判断手段70での判断の流れを中心に説明する。なお、本実施例では、印刷モードの生産性については、1つの生産性しか有しておらず、印刷モードとしては、片面/両面の2つのモードが選択可能なのプリンタ300の例について説明する。また、表3〜5に例示した各データテーブルは、実施例1と同様に、予め冷却制御部120のROMや不揮発性メモリに記憶したデータテーブルに格納している。
プリンタ300の印刷動作が開始されると、メンテナンス判断手段70は、本体制御部110から印刷する用紙Pの用紙種類を取得する用紙種類取得ステップ(S801)を行う。そして、メンテナンス判断手段70は、本体制御部110から印刷モードの情報を取得する印刷モード取得ステップ(S802)を行う。
そして、熱交換状態検知手段60は、第一プレート温度センサ65a、第二プレート温度センサ65b、冷却前用紙温度センサ66、冷却後用紙温度センサ67、及び環境温度センサ68による検出を開始する温度検知ステップ(S803)を行う。
そして、メンテナンス判断手段70は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モードからあるべき正常状態時のプレート温度の範囲に、実際に検知したプレート平均温度:Tjがあるか否かを判定するプレート平均温度判定ステップ(S804)を行う。
ここで、熱交換状態検知手段60が検知するプレート平均温度:Tjは、第一プレート温度センサ65aの第一検出値:Tj1と第二プレート温度センサ65bの第二検出値:Tj2の平均値である。また、例えば表3に示すような用紙Pの紙種毎、及び機内温度毎の、冷却装置9が正常機能している場合のプレート温度の範囲を抽出する。この温度範囲は、予め実験やシュミレーションにより求め求め、規定した温度範囲である。以下、表3に示すデータテーブルを、プレート温度判断テーブルと呼称する。
Figure 2015141404
そして、メンテナンス判断手段70は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モード(片面/両面)の情報に基づいて、表3から抽出した正常機能時のプレート温度の範囲に、実際のプレート平均温度:Tjがあるか否かを判断する。すなわち、実際のプレート平均温度:Tjが正常であるか異常であるかを判断する。
このプレート平均温度:Tjの値が表3から抽出される正常機能時の温度範囲内にない場合(S804のNG)、ラジエータ46a等の放熱部46で正常な放熱(熱交換)がなされていないと考えられる。このため、メンテナンス判断手段70は、放熱部46の異常を示すためのメンテナンス通知(サービスマンコール)を、本体制御部110を介して、判断結果を操作・表示部200に表示するラジエータ等のメンテナンス通知ステップ(S805)を行う。そして、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。
すなわち、メンテナンス判断手段70は用紙Pの紙種、機内温度、及び第一プレート温度センサ65aと第二プレート温度センサ65bの検出結果とに基づいて、実際のプレート平均温度が正常であるか異常であるかにより、メンテナンスの必要性を判断する。
一方、プレート温度:Tjの値が表3から抽出される温度範囲内にある場合(S804のOK)、用紙Pへの作像(画像形成)及び定着等のプロセスを実施する(S806)。
上記のように判断することで、用紙Pの種類毎、及び機内温度毎に予め定められた各冷却プレート33a,bの平均温度と、実際の各冷却プレート33a,bの平均温度であるプレート平均温度:Tjとを比較できる。
したがって、プレート平均温度:Tjが正常であるか異常であるかにより、ラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46がメンテナンス(調査)が必要な状態にあることを判断できる。そして、各冷却プレート33a,bの平均温度が異常であり、放熱部46等のメンテナンス(調査)が必要と判断した場合には、その旨、通知して放熱部46等のメンテナンスを促すことができる。
次に、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モードからあるべき正常状態時の冷却後の用紙Pの温度範囲内に、実際の冷却後用紙温度:Tpaである冷却後用紙温度センサ67の検出値があるか否かを判定する冷却後用紙温度ステップ(S807)を行う。
ここで、例えば表4に示すような用紙Pの紙種毎、及び機内温度毎の、冷却装置9が正常機能している場合の冷却後の用紙温度の範囲を抽出する。この温度範囲は、予め実験やシュミレーションにより求め、規定した温度範囲である。以下、表4に示すデータテーブルを、冷却後用紙温度判断テーブルと呼称する。
Figure 2015141404
そして、メンテナンス判断手段70は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モード(片面/両面)の情報に基づいて、表4から抽出した正常機能時の冷却後用紙温度の範囲に、実際の冷却後用紙温度:Tpaがあるか否かを判断する。すなわち、実際の冷却後用紙温度:Tpaが正常であるか異常であるかを判断する。
冷却後用紙温度センサ67の検出値である実際の冷却後用紙温度:Tpaが、表4から抽出した正常機能時の冷却後用紙温度の範囲にある場合(S807のOK)、用紙Pが正常に冷却されていると考えられる。このため、本体制御部110から後続の用紙Pの印刷ジョブの有無の情報を取得して印刷終了の判断を行う印刷終了判断ステップ(S812)を行う。
そして、後続の用紙Pの印刷ジョブがなく、印刷が終了したと判断したときには(S812のYes)、冷却制御部120で行う、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。一方、後続の用紙Pの印刷ジョブがあり、印刷が終了していないと判断したときには(S812のNo)、再度、メンテナンス判断手段70による印刷モード取得ステップ(S802)まで戻り、印刷ジョブがなくなって印刷が終了したと判断するまで繰り返す。
一方、冷却後用紙温度センサ67の検出値である実際の冷却後用紙温度:Tpaが、表4から抽出した正常機能時の冷却後用紙温度の範囲にない場合(S807のNG)、何かしらのメンテナンスが必要な状況にあると考えられるため、次の判断に移行する。
上記のように各冷却プレート33a,bの平均温度であるプレート平均温度:Tjが正常である場合に、メンテナンス判断手段70が冷却後用紙温度センサ67の検出結果に基づいて、メンテナンスの必要性を判断することで、次のような効果を奏することができる。
プレート平均温度:Tjが正常で有る場合に、用紙Pの種類毎、及び機内温度毎に予め定められた冷却後の用紙Pの温度と、実際の冷却後用紙温度:Tpaとを比較できる。
したがって、実際の冷却後用紙温度:Tpaが正常であるか異常であるか、つまり、冷却装置9のメンテナンスが必要か否かを判断できる。そして、実際の冷却後用紙温度:Tpaが正常であり、冷却装置9のメンテナンスが不要であると判断した場合には、冷却装置9を備えたプリンタ300の印刷動作を、メンテナンスの必要性があると判断するまで継続することができる。
そして、実際の冷却後用紙温度:Tpaが、表4から抽出した正常機能時の冷却後用紙温度の範囲にない場合(S807のNG)、冷却前用紙温度ステップ(S808)に移行する。この冷却前用紙温度ステップ(S808)は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モードからあるべき正常状態時の冷却前の用紙Pの温度範囲内に、実際の冷却前用紙温度:Tpbである冷却前用紙温度センサ66の検出値があるか否かを判定するものである。
ここで、例えば表5に示すような用紙Pの紙種毎、及び機内温度毎の、冷却装置9が正常機能している場合の冷却前の用紙温度の範囲を抽出する。この温度範囲は、予め実験やシュミレーションにより求め、規定した温度範囲である。以下、表5に示すデータテーブルを、冷却前用紙温度判断テーブルと呼称する。
Figure 2015141404
そして、メンテナンス判断手段70は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モード(片面/両面)の情報に基づいて、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲に、実際の冷却前用紙温度:Tpbがあるか否かを判断する。すなわち、実際の冷却前用紙温度:Tpbが正常であるか異常であるかを判断する。
冷却前用紙温度センサ66の検出値である実際の冷却前用紙温度:Tpbが、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲にない場合(S808のNG)、定着装置8の定着温度等の条件が異常となっていることが考えられる。このため、定着装置8の調査を促がすためのメンテナンス通知(サービスマンコール)を、本体制御部110を介して、判断結果を操作・表示部200に表示する定着装置(定着温度)調査通知ステップ(S809)を行う。そして、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。
一方、冷却前用紙温度センサ66の検出値である実際の冷却前用紙温度:Tpbが、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲にある場合(S808のOK)、何かしらのメンテナンスが必要な状況にあると考えられるため、次の判断に移行する。
上記のようにプレート平均温度:Tjが正常で、実際の冷却後用紙温度:Tpaが異常である場合に、メンテナンス判断手段70が冷却前用紙温度センサ66の検出結果に基づいて、メンテナンスの必要性を判断することで、次のような効果を奏することができる。
各冷却プレート33a,bの平均値:Tjが正常で、実際の冷却後用紙温度:Tpaが異常であった場合に、用紙Pの種類毎、及び機内温度毎に予め定められた冷却前の記録材温度と、実際の冷却前用紙温度:Tpbとを比較できる。
したがって、実際の冷却前用紙温度:Tpbが正常であるか異常であるか、つまり、冷却装置9のメンテナンスが必要か否かを判断できる。そして、実際の冷却前用紙温度:Tpbが異常であり、冷却装置9のメンテナンスが不要であると判断した場合には、冷却装置9を備えたプリンタ300に設けた定着装置8の定着温度設定等の調査を促すことができる。
そして、実際の冷却前用紙温度:Tpbが、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲にある場合(S808のOK)、複数ある各冷却プレート33a,bの内、異常な状態のものがある可能性が考えられる。このため、次のプレート温度ステップ(S810)に移行する。このプレート温度ステップ(S810)は、用紙Pの紙種、機内温度、及び印刷モードからあるべき正常状態時のプレート温度の範囲に、実際の各プレート温度センサ65a,bの各検出値:Tj1,2があるか否かを判定するものである。
この判断で、いずれかの冷却プレート33の温度が、上記した表3から抽出した正常機能時のプレート温度の範囲にないと判断された場合(S810のNG)、ラジエータ46a等の放熱部46で正常な放熱(熱交換)がなされていないと考えられる。このため、メンテナンス判断手段70は、放熱部46の異常を示すためのメンテナンス通知(サービスマンコール)を、本体制御部110を介して、判断結果を操作・表示部200に表示するラジエータ等のメンテナンス通知ステップ(S805)を行う。そして、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。
一方、全ての冷却プレート33a,bの温度が、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲にあると判断された場合(S810のOK)、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの間の熱交換効率が変化(低下)していると考えられる。
これは、各搬送ベルト56,59が各冷却プレート33a,bの各吸熱面34a,bに摺動しながら無端移動するため、各搬送ベルト56,59の磨耗粉が、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの間に溜まる等の異常な状況で起こり得る。そして、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの間に、各搬送ベルト56,59の磨耗粉が溜まると、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bとの間の熱交換効率が下がり、冷却装置9の冷却効率が低下してしまう。
このため、冷却装置9の冷却効率の低下を回復させるためには、各冷却プレート33a,b及び各搬送ベルト56,59の清掃や、各冷却プレート33a,bの清掃及び各搬送ベルト56,59の交換等のメンテナンス(サービスマンコール)が必要となる。
そこで、全ての冷却プレート33a,bの温度が、表5から抽出した正常機能時の冷却前用紙温度の範囲にあると判断された場合(S810のOK)、メンテナンス判断手段70は、次のような処理を行う。各搬送ベルト56,59及び各冷却プレート33a,bに上記したようなメンテナンスを促がす通知を、本体制御部110を介して、判断結果を操作・表示部200に表示するベルト・プレートのメンテナンス通知ステップ(S811)を行う。そして、メンテナンスの必要性を判断するための処理を終了する。
メンテナンス判断手段70は、上記のようにプレート平均温度:Tjが正常、実際の冷却後用紙温度:Tpaが異常、実際の冷却前用紙温度:Tpbが正常である場合に、各プレート温度センサ65a,bの検出結果に基づいて、メンテナンスの必要性を判断する。このようにメンテナンス判断手段70が判断することで、次のような効果を奏することができる。
プレート平均温度:Tjが正常、実際の冷却後用紙温度:Tpaが異常、実際の冷却前用紙温度:Tpbが正常であった場合に、次の温度を比較できる。用紙Pの種類毎、及び機内温度毎に予め定められた各冷却プレート33a,bの温度と、実際に検出した全ての冷却プレート33a,bの温度である各検出値:Tj1,2である。
したがって、全ての冷却プレート33a,bの温度が正常であるか否か、つまり、メンテナンス(調査)が必要な箇所が、各搬送ベルト56,59と各冷却プレート33a,bの少なくとも片方であるか、次のような箇所であるかを判断できる。ラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46である。そして、全ての冷却プレート33a,bの温度が正常であり、各搬送ベルト56,59と冷却プレート33a,bの少なくとも片方のメンテナンスが必要であると判断した場合には、その旨、通知する。このように通知することで、各搬送ベルト56,59と冷却プレート33a,bの少なくとも片方のメンテナンスを促すことができる。一方、いずれかの冷却プレート33の温度が異常であり、放熱部46等のメンテナンスが必要と判断した場合には、その旨、通知して放熱部46等のメンテナンスを促すことができる。
また、本実施形態のプリンタ300は、上記したいずれかの実施例の冷却装置9を備えることで、備えた冷却装置9と同様な効果を奏することができる。
なお、上記した本実施形態では、カラー対応の画像形成装置であるプリンタ300に、本発明を適用した冷却装置9を備えた構成について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、モノクロ対応の画像形成装置に備える冷却装置にも適用可能である。
また、本実施形態では、中間転写方式の画像形成装置であるプリンタ300に、本発明を適用した冷却装置9を備えた構成について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではばく、直接転写方式の画像形成装置に備える冷却装置にも適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
用紙Pなどの記録材を搬送するベルト搬送手段30などの搬送手段と、前記記録材の熱を直接、又は間接的に吸熱する各冷却プレート33a,bなどの冷却部材とを備える冷却装置9などの冷却装置において、前記記録材、又は該記録材との間に介在する各搬送ベルト56,59などの部材と、前記冷却部材との熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段60などの熱交換状態検知手段を備えることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至8)について説明したように、冷却効率が低下して冷却装置のメンテナンスが必要になったことを、記録材、又は記録材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の低下を検知することで判断することが可能となる。
よって、メンテナンス時期を適切に判断可能な冷却装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段の検知結果に基づいて、冷却装置9などの当該冷却装置のメンテナンスの必要性を判断するメンテナンス判断手段70などのメンテナンス判断手段を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至8)について説明したように、メンテナンスの必要性の有無を的確に判断でき、適切な時期に冷却装置のメインテナンスを行うことができる。
(態様C)
(態様B)において、ベルト搬送手段30などの前記搬送手段は、用紙Pなどの前記記録材と各冷却プレート33a,bなどの前記冷却部材との間に介在する部材としての、無端移動する各搬送ベルト56,59などの無端ベルトを有しており、前記冷却部材は、摺動する前記無端ベルトを介して前記記録材の熱を吸熱するものであって、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、前記無端ベルトと前記冷却部材の少なくとも片方のメンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至8)について説明したように、次のような効果を奏することができる。
冷却部材の各吸熱面34a,bなどの冷却面に無端ベルトが摺動して生じた、無端ベルトの磨耗粉で熱交換効率が低下したときに、メンテナンスの必要性があると判断できる。したがって、適切な時期に無端ベルトと冷却部材の少なくとも片方のメインテナンスを行うことができる。
(態様D)
(態様B)又は(態様C)において、各冷却プレート33a,bなどの前記冷却部材の内部に設けられ、冷却液などの冷媒が通過する内部流路などの冷媒流路と、冷媒を搬送するポンプ48などの冷媒搬送手段と、冷媒の熱を放熱するラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46のなどの放熱手段と、前記冷却部材、前記冷媒搬送手段、及び前記放熱手段とを連結する配管50,51,52,53,54などの管路部材とを備え、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、用紙Pなどの前記記録材の種類と、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段で検知した前記冷却部材を通過した冷媒が受熱した熱量に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至7)について説明したように、次のような効果を奏することができる。
記録材の種類毎に記録材を所望の温度まで冷やすための冷却熱量と、冷媒が受熱した熱量とを比較して、記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化を正確に捉えることができる。したがって、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(態様E)
(態様D)において、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、冷却装置9などの当該冷却装置を用いるプリンタ300などの画像形成装置の印刷モードなどの画像形成モードに基づいて、メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例2(乃至7)について説明したように、各画像形成モード毎、用紙Pなどの記録材の種類毎に、記録材を所望の温度まで冷やすための冷却熱量と、冷却液などの冷媒が受熱した熱量とを比較できる。
したがって、記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と各冷却プレート33a,bなどの冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(態様F)
(態様D)又は(態様E)において、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、冷却液などの前記冷媒の温度が飽和していることを確認し、前記冷媒の温度が飽和しているときに前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例3(又は6)について説明したように、次のような効果を奏することができる。
用紙Pなどの記録材を所望の温度まで冷やすための冷却熱量に対して、冷媒の温度が飽和する前の各冷却プレート33a,bなどの冷却部材等の温度上昇分の誤差を含まずに、冷媒が受熱した熱量とを比較できる。
したがって、記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と各冷却プレート33a,bなどの冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化をより正確に捉えて、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(態様G)
(態様D)乃至(態様F)のいずれかにおいて、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段は、第一冷却プレート33aなどの前記冷却部材に入る冷却液などの冷媒の温度を検出する流入温度センサ61aなどの入冷媒温度検出手段と、第二冷却プレート33bなどの前記冷却部材から出る冷媒の温度を検出する流出温度センサ61bなどの出冷媒温度検出手段とを有し、前記入冷媒温度検出手段の検出結果と、前記出冷媒温度検出手段の検出結果とに基づいて、前記冷却部材を通過した冷媒が受熱した熱量を求めることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至7)について説明したように、次のような効果を奏することができる。
冷却部材を通過した冷媒が受熱した熱量を正確に検知することができ、用紙Pなどの記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化をより正確に捉えることができる。したがって、より適切な時期にメンテナンスを行うことができる。
(態様H)
(態様G)において、流入温度センサ61aなどの前記入冷媒温度検出手段、及び流出温度センサ61bなどの前記出冷媒温度検出手段は、各冷却プレート33a,bなどの前記冷却部材と配管50,52などの前記管路部材との接続部近傍の外部に設けられた温度センサであることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例1(乃至7)について説明したように、温度センサを冷却液などの冷媒が流れる流路内に設ける必要がなく、簡単で液漏れリスクのない構成で冷媒の温度を検出(計測)できる。
(態様I)
(態様B)乃至(態様H)のいずれかにおいて、ポンプ48などの前記冷媒搬送手段の動作を検知するポンプ回転数検知手段71などの搬送動作検知手段を有し、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、前記搬送動作検知手段の検知結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例4について説明したように、記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と各冷却プレート33a,bなどの冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化と、冷媒搬送手段の故障とを切り分けることができる。そして、冷媒搬送手段の故障を判断して通知することが可能となる。
(態様J)
(態様B)乃至(態様I)のいずれかにおいて、ラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46などの前記放熱手段の動作を検知するファン回転数検知手段72などの放熱動作検知手段を有し、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、前記放熱動作検知手段の検知結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例5について説明したように、次のような効果を奏することができる。
用紙Pなどの記録材、又は各搬送ベルト56,59などの記録材と各冷却プレート33a,bなどの冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材との熱交換効率の変化と、放熱手段に有した冷却ファン46bなどの故障とを切り分けることができる。そして、放熱手段の故障を判断して通知することが可能となる。
(態様K)
(態様B)乃至(態様C)のいずれかにおいて、各冷却プレート33a,bなどの前記冷却部材を複数備え、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段は、冷却装置9などの当該冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置の機内温度などの環境温度を検出する環境温度センサ68などの環境温度検出手段と、前記複数の冷却部材の温度を検出する各プレート温度センサ65a,bなどの冷却部材温度検出手段とを有し、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、用紙Pなどの前記記録材の種類と、前記環境温度検出手段の検出結果と、前記冷却部材温度検出手段の検出結果とに基づいて、前記複数の冷却部材の平均温度が正常であるか異常であるかにより、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例8について説明したように、記録材の種類毎、及び環境温度毎に予め定められた冷却部材の平均温度と、実際の冷却部材の平均温度とを比較できる。
したがって、複数の冷却部材の平均温度が正常であるか異常であるかにより、ラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46などの放熱手段等がメンテナンス(調査)が必要な状態にあることを判断できる。そして、複数の冷却部材の平均温度が異常であり、放熱手段等のメンテナンスが必要と判断した場合には、その旨、通知して放熱手段等のメンテナンスを促すことができる。
(態様L)
(態様K)において、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段は、用紙Pなどの前記記録材の実際の冷却後用紙温度:Tpaなどの冷却後の温度を検出する冷却後用紙温度センサ67などの冷却後温度検出手段を有し、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、各冷却プレート33a,bなどの前記複数の冷却部材の平均値:Tjなどの平均温度が正常である場合には、前記冷却後温度検出手段の検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例8について説明したように、複数の冷却部材の平均温度が正常で有る場合に、記録材の種類毎、及び機内温度などの環境温度毎に予め定められた冷却後の記録材温度と、実際の冷却後の記録材温度とを比較できる。
したがって、冷却後の記録材温度が正常であるか異常であるか、つまり、冷却装置9などの冷却装置のメンテナンスが必要か否かを判断できる。そして、冷却後の記録材温度が正常であり、冷却装置のメンテナンスが不要であると判断した場合には、当該冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置の印刷動作などの画像形成動作を、メンテナンスの必要性があると判断するまで継続することができる。
(態様M)
(態様L)において、熱交換状態検知手段60などの前記熱交換状態検知手段は、用紙Pなどの前記記録材の実際の冷却前用紙温度:Tpbなどの冷却前の温度を検出する冷却前用紙温度センサ66などの冷却前温度検出手段を有し、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、各冷却プレート33a,bなどの前記複数の冷却部材の平均値:Tjなどの平均温度が正常、実際の冷却後用紙温度:Tpaなどの前記冷却後の記録材温度が異常である場合には、前記冷却前温度検出手段の検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例8について説明したように、次のような効果を奏することができる。
複数の冷却部材の平均温度が正常、冷却後の記録材温度が異常であった場合に、記録材の種類毎、及び機内温度などの環境温度毎に予め定められた冷却前の記録材温度と、実際の冷却前の記録材温度とを比較できる。
したがって、冷却前の記録材温度が正常であるか異常であるか、つまり、冷却装置9などの冷却装置のメンテナンスが必要か否かを判断できる。そして、冷却前の記録材温度が異常であり、冷却装置のメンテナンスが不要であると判断した場合には、当該冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置に設けた定着装置8などの定着装置の定着温度設定等の調査を促すことができる。
(態様N)
(態様M)において、メンテナンス判断手段70などの前記メンテナンス判断手段は、各冷却プレート33a,bなどの前記複数の冷却部材の平均値:Tjなどの平均温度が正常、実際の冷却後用紙温度:Tpaなどの前記冷却後の記録材温度が異常、実際の冷却前用紙温度:Tpbなどの前記冷却前の記録材温度が正常である場合には、各プレート温度センサ65a,bなどの前記冷却部材温度検出手段の各検出値:Tj1,2などの検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とするものである。
これによれば、上記実施例8について説明したように、次のような効果を奏することができる。
複数の冷却部材の平均温度が正常、冷却後の記録材温度が異常、冷却前の記録材温度が正常であった場合に、用紙Pなどの記録材の種類毎、及び機内温度などの環境温度毎に予め定められた冷却部材の温度と、実際に検出した全ての冷却部材の温度とを比較できる。
したがって、全ての冷却部材の温度が正常であるか否か、つまり、メンテナンス(調査)が必要な箇所が、各搬送ベルト56,59などの記録材と冷却部材との間に介在する部材と、冷却部材の少なくとも片方であるか、次のような箇所であるかを判断できる。ラジエータ46aや冷却ファン46bを有した放熱部46などの放熱手段である。
そして、全ての冷却部材の温度が正常であり、無端ベルトと冷却部材の少なくとも片方のメンテナンスが必要であると判断した場合には、その旨、通知して無端ベルトと冷却部材の少なくとも片方のメンテナンスを促すことができる。一方、いずれかの冷却部材の温度が異常であり、放熱手段のメンテナンスが必要と判断した場合には、その旨、通知して放熱手段等のメンテナンスを促すことができる。
(態様O)
用紙Pなどの記録材上に画像形成を行い、前記記録材を冷却する冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置において、前記冷却装置として、(態様A)乃至(態様N)のいずれかの冷却装置9などの冷却装置を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態について説明したように、(態様A)乃至(態様N)のいずれかの冷却装置と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
1 プロセスユニット
2 感光体
3 帯電装置
4 現像装置
5 クリーニングブレード
6 露光装置
7 転写装置
8 定着装置
9 冷却装置
10 中間転写ベルト
11 一次転写ローラ
12 二次転写ローラ
13 給紙カセット
14 給紙ローラ
15 レジストローラ対
16 排出ローラ対
17 定着ローラ
18 加圧ローラ
20 排紙トレイ
21 第一張架ローラ
22 第二張架ローラ
23 第三張架ローラ
24 テンションローラ(中間転写ベルト)
25 搬送路
26 切換え爪
27 反転路
28 ダクト
28a 吸気口
28b 排気口
30 ベルト搬送手段
31 第一ベルト搬送機構
32 第二ベルト搬送機構
33a 第一冷却プレート
33b 第二冷却プレート
34a 第一吸熱面(第一冷却プレート)
34b 第二吸熱面(第二冷却プレート)
41a 第一流入口(第一冷却プレート)
41b 第二流入口(第二冷却プレート)
42a 第一流出口(第一冷却プレート)
42b 第二流出口(第二冷却プレート)
44 冷却液循環回路
45 受熱部
46 放熱部
46a ラジエータ
46b 冷却ファン
47 循環路
48 ポンプ
49 液溜タンク
50,51,52,53,54 配管
55a,b,c,d 表側張架ローラ
56 第一搬送ベルト
57a,b,c,d 裏側張架ローラ
59 第二搬送ベルト
60 熱交換状態検知手段
61a 流入温度センサ
61b 流出温度センサ
62 気流温度センサ
65a 第一プレート温度センサ
65b 第二プレート温度センサ
66 冷却前用紙温度センサ
67 冷却後用紙温度センサ
68 環境温度センサ
70 メンテナンス判断手段
71 ポンプ回転数検知手段
72 ファン回転数検知手段
100 装置本体
110 本体制御部
120 冷却制御部
200 操作・表示部
300 プリンタ
P 用紙
特開2012−173640号公報

Claims (15)

  1. 記録材を搬送する搬送手段と、前記記録材の熱を直接、又は間接的に吸熱する冷却部材とを備える冷却装置において、
    前記記録材、又は該記録材との間に介在する部材と、前記冷却部材との熱交換の状態を検知する熱交換状態検知手段を備えることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記熱交換状態検知手段の検知結果に基づいて、当該冷却装置のメンテナンスの必要性を判断するメンテナンス判断手段を備えたことを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項2に記載の冷却装置において、
    前記搬送手段は、前記記録材と前記冷却部材との間に介在する部材としての、無端移動する無端ベルトを有しており、
    前記冷却部材は、摺動する前記無端ベルトを介して前記記録材の熱を吸熱するものであって、
    前記メンテナンス判断手段は、前記無端ベルトと前記冷却部材の少なくとも片方のメンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項2又は3に記載の冷却装置において、
    前記冷却部材の内部に設けられ、冷媒が通過する冷媒流路と、冷媒を搬送する冷媒搬送手段と、冷媒の熱を放熱する放熱手段と、前記冷却部材、前記冷媒搬送手段、及び前記放熱手段とを連結する管路部材とを備え、
    前記メンテナンス判断手段は、前記記録材の種類と、前記熱交換状態検知手段で検知した前記冷却部材を通過した冷媒が受熱した熱量に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項4に記載の冷却装置において、
    前記メンテナンス判断手段は、当該冷却装置を用いる画像形成装置の画像形成モードに基づいて、メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  6. 請求項4又は5に記載の冷却装置において、
    前記メンテナンス判断手段は、前記冷媒の温度が飽和していることを確認し、前記冷媒の温度が飽和しているときに前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記熱交換状態検知手段は、前記冷却部材に入る冷媒の温度を検出する入冷媒温度検出手段と、前記冷却部材から出る冷媒の温度を検出する出冷媒温度検出手段とを有し、
    前記入冷媒温度検出手段の検出結果と、前記出冷媒温度検出手段の検出結果とに基づいて、前記冷却部材を通過した冷媒が受熱した熱量を求めることを特徴とする冷却装置。
  8. 請求項7に記載の冷却装置において、
    前記入冷媒温度検出手段、及び前記出冷媒温度検出手段は、
    前記冷却部材と前記管路部材との接続部近傍の外部に設けられた温度センサであることを特徴とする冷却装置。
  9. 請求項2乃至8のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷媒搬送手段の動作を検知する搬送動作検知手段を有し、
    前記メンテナンス判断手段は、前記搬送動作検知手段の検知結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  10. 請求項2乃至9のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記放熱手段の動作を検知する放熱動作検知手段を有し、
    前記メンテナンス判断手段は、前記放熱動作検知手段の検知結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  11. 請求項2乃至3のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷却部材を複数備え、
    前記熱交換状態検知手段は、当該冷却装置を備えた画像形成装置の環境温度を検出する環境温度検出手段と、前記複数の冷却部材の温度を検出する冷却部材温度検出手段とを有し、
    前記メンテナンス判断手段は、前記記録材の種類と、前記環境温度検出手段の検出結果と、前記冷却部材温度検出手段の検出結果とに基づいて、前記複数の冷却部材の平均温度が正常であるか異常であるかにより、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  12. 請求項11に記載の冷却装置において、
    前記熱交換状態検知手段は、前記記録材の冷却後の温度を検出する冷却後温度検出手段を有し、
    前記メンテナンス判断手段は、前記複数の冷却部材の平均温度が正常である場合には、前記冷却後温度検出手段の検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  13. 請求項12に記載の冷却装置において、
    前記熱交換状態検知手段は、前記記録材の冷却前の温度を検出する冷却前温度検出手段を有し、
    前記メンテナンス判断手段は、前記複数の冷却部材の平均温度が正常、前記冷却後の記録材温度が異常である場合には、冷却前温度検出手段の検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  14. 請求項13に記載の冷却装置において、
    前記メンテナンス判断手段は、前記複数の冷却部材の平均温度が正常、前記冷却後の記録材温度が異常、前記冷却前の記録材温度が正常である場合には、前記冷却部材温度検出手段の検出結果に基づいて、前記メンテナンスの必要性を判断することを特徴とする冷却装置。
  15. 記録材上に画像形成を行い、前記記録材を冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    前記冷却装置として、請求項1乃至14のいずれか一に記載の冷却装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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