JP6237079B2 - 光沢付与装置及び光沢付与装置を有する画像形成装置 - Google Patents
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Description
こうした光沢付与装置において、記録媒体に付着しているトナーを軟化または溶融させて外力により変形しうる状態にし、無端状ベルトの外周面にトナーによって画像が形成されている記録媒体を圧接する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。この技術では、記録媒体を無端状ベルトに圧接させて所定の距離だけ搬送してから剥離することによって、画像に光沢を付与する。
また、無端状ベルトおよび無端状ベルトに当接した記録紙を冷却する方法として、次の手段が知られている。すなわち、ベルトの内側とベルトの外側に冷却ファンを設置し、冷却ファンの送風により冷却する方法や、水やその他の冷媒を内包したヒートパイプやヒートシンクを接触させて冷却する方法・手段が知られている(例えば、特許文献2参照)。
したがって、光沢性を高めるために、トナーが無端状ベルトに密着している状態であっても、記録媒体を分離する技術を要する。
記録媒体を無端状ベルトから分離するための技術として、冷却後に記録媒体の一例である用紙を、無端状ベルトが曲がる位置から、ロールの曲率と用紙自身の剛性(こし)とによって分離する技術が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。この技術は、無端状ベルトからの記録媒体の分離の確実性が高いほうが望ましい。
しかしながら、こうした曲率と用紙の剛性(こし)によって剥離する手段では、用紙の厚みや種類によって剥離の難易度が異なる。すなわち、こしの弱い用紙では、安定した剥離のために曲率を高くする必要があるが、こしの強い用紙では、曲率を高くすると、無端状ベルトと用紙との密着性が低下して狙いの光沢度が得られない懸念があり、この点について改良の余地があることがわかった。
図1に示された画像形成装置1は、記録剤としてのトナーを用いて、複写、印刷等により記録媒体の一例である用紙Pに画像を形成するものである。本実施形態においては図2に示されるように画像形成装置1の最上部にスキャナ部11が設けられている。スキャナ部11は、コンタクトガラス111に載せられた原稿を光学的に読み取ることによりRGB画像情報を生成する。具体的には、スキャナ部11は用紙Pに光を当ててその反射光をCCD(Charge Coupled Devices)、またはCIS(Contact Image Sensor)等の読取センサ112で受光することによってRGB画像情報を読み取る。なお、RGB画像情報とは、用紙Pに形成される画像を表す情報であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の明度を含むものである。
画像形成装置1にはまた、上記の各部を制御するための図3に示す制御部190が設けられている。
制御部190はまた、AGP(Accelerated Graphics Port)バス1015、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1016、ローカルメモリ(MEM−C)1017を有している。
制御部190はまた、HD(Hard Disk)1018、HDD(Hard Disk Drive)1019、PCIバス1020、ネットワークI/F1021を有している。
図3に示した制御部190は、図4に示すように、送受信部191、入力受付部192、画像読取制御部193、画像形成情報生成部194、画像形成制御部196、記憶・読出処理部199、記憶部1900を有している。これら各部は、図3に示されているROM1012aに記憶されているプログラムに従ったCPU1011からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
入力受付部192は、表示・操作部18でユーザによって入力された情報を受け付ける。
画像読取制御部193は、スキャナ部11が原稿に記載されている画像を光学的に読み取りRGB画像情報を生成するよう制御する。
記憶部1900は、図3に示されているROM1012aまたはHD1018によって構築される。
次に、光沢付与装置2のハードウェア構成について説明する。光沢付与装置2は、用紙Pに付着した記録剤の表面を平滑にすることによって画像に光沢を発生させる。ここでの用紙Pは、画像形成装置1が記録剤としてのトナーを付着して画像を形成したものである。
光沢付与装置2はまた、光沢付与加熱ロール21によって加熱されたグロッサベルト24を冷却する冷却部40と、冷却部40によって冷却されたグロッサベルト24から用紙Pを剥離する剥離部85とを有している。
光沢付与装置2はまた、グロッサベルト24を駆動するための駆動ロール26と、光沢付与加熱ロール21に対向配置された光沢付与加圧ロール22とを有している。
光沢付与装置2はまた、グロッサベルト24の張力を一定に保つためのテンションロール28と、グロッサベルト24へ用紙Pを受け渡すためのガイド部材30と、グロッサベルト24から剥離された用紙Pを搬送するための剥離搬送ベルト80とを有している。
光沢付与装置2はまた、画像形成装置1の排紙口10の近傍に設けられた挿入口33と、光沢付与装置2の筐体における挿入口33の反対側に設けられ用紙Pを排出する排紙口32と、を有している。光沢付与装置2はまた、グロッサベルト24表面の温度を検知する温度センサ25と、用紙Pの位置を検出する用紙検知手段86と、各部材の動作及び機能を制御するための図6に示す制御部220と、を有している。
光沢付与装置2の挿入口33の近傍には、厚み検知手段としてはたらく図示しない厚み検知センサが配置され、挿入された用紙Pの厚さ検知を行うようにしている。厚み検知センサとしては、変位センサを用いることができる。用紙Pの厚みによって、用紙Pのおもて面の高さが変位するので、変位センサの出力値が変化する。よって、変位センサの出力値に基づいて、用紙Pの厚みを検知することができる。変位センサとしては、光学式などの非接触の変位センサを用いてもよいし、接触式の変位センサを用いてもよい。
グロッサベルト24は、基材と、閉曲面の外周面側に形成される表面層と、を有する2層構造のベルトである。
基材は、厚さ10〜300μmの耐熱性の高いポリイミドによって形成されている。
基材としては他に、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリアミドイミド、ポリアミドなどを使用することが可能である。
表面層は、厚さ1〜100μmのシリコーン系樹脂によって形成される層である。
表面層は、少なくとも用紙Pと接する側の面は平滑であり、この平滑面の表面粗さは例えば算術平均荒さRaが0.3μm以下とするのが好ましく、0.1μm以下であればより好ましい。ここでは表面層の素材をシリコーン系樹脂としたが、これに限るものではなく、表面層の材料としてはフッ素系樹脂等も使用することが可能である。
光沢付与加熱ロール21は、アルミニウム製の直径50〜120mmの円筒状金属ロールと、その外周に形成された厚さ5〜30mmのシリコーンゴム層と、内部に配設された発熱器としてのハロゲンヒータ23とを有している。シリコーンゴム層のさらに表層面には、厚さ30〜200μmのフッ素樹脂チューブを有していてもよい。
光沢付与加圧ロール22は、円筒状の金属ロールと、その外周に形成された厚さ5〜30mmのシリコーンゴム層と、シリコーンゴム層のさらに表層面に形成された厚さ30〜200μmのフッ素樹脂のチューブとで構成されている。
また制御部220は、図7に示されるように搬送制御部221と、加熱制御部222と、加圧制御部223と、冷却制御部224と、剥離制御部225と、接離制御部226とを有している。これら各部は、図6に示されているROM212に記憶されているプログラムに従ったCPU211からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
冷却部材41は、グロッサベルト24に接触してグロッサベルト24を冷却することで、グロッサベルト24に密着搬送される用紙P上のトナー像を冷却している。
以上のような構成の冷却部40によれば、グロッサベルト24に密着した状態で用紙Pに付着しているトナーが冷却され、硬化することで、トナーにグロッサベルト24の表面状態がトナーに転写され、剥離部85で剥離される。
本形態では3つを組み合わせてグロッサベルト24に接触させることで、より効率よく冷却する。
剥離部85はまた、グロッサベルト24の他方の面である表面から当接することによって剥離ロール27にグロッサベルト24を介して当接する剥離搬送部材としての曲率制御ロール208と、を有している。
剥離部85はまた、曲率制御ロール208の剥離ロール27への当接位置を変更する当接位置変更手段87と、接離制御部226によって制御され、曲率制御ロール208をグロッサベルト24へ接離させる接離手段88と、を有している。
Aは、曲率制御ロール208と剥離ロール27とが当接する位置であって、曲率制御ロール208の当接によってグロッサベルト24の剥離ロール27への巻き付き状態を変化させない位置である。より具体的に、Aはグロッサベルト24が剥離ロール27と曲率制御ロール208との間で水平に張り渡されている位置のうち、グロッサベルト24の移動方向において下流側の端部に曲率制御ロール208が当接する位置である。
Bは、曲率制御ロール208と剥離ロール27とが当接する位置であって、曲率制御ロール208の当接によってグロッサベルト24の剥離ロール27への巻き付き範囲をグロッサベルト24の移動方向上流側において増加させる位置である。
A’、B’は、曲率制御ロール208がグロッサベルト24に接触しない位置へそれぞれ、A、Bから曲率制御ロール208を剥離ロール27の回転中心から遠ざかるように変化させた位置である。
図8では、図示の都合上、A’及びB’をグロッサベルト24から大きく離間した位置として記載しているが、曲率制御ロール208がグロッサベルト24から離間していれば良く、離間距離を限定するものではない。
当接位置変更手段87はまた、支持板872に一端が固定されたスプリング873と、光沢付与装置2の筐体に固定された止め具874と、を有している。
接離手段88はまた、回転支持板882の両端に固定された一対の押さえ板883、884と、一対の押さえ板883、884に挟まれて摺動可能に設置されているとともに曲率制御ロール208の回転軸887を回転自在に支持した摺動板886とを有している。
当接位置変更ソレノイド871は、ソレノイドアクチュエータであり、支持板872と、回転支持板882とを連結している。当接位置変更ソレノイド871は、ONの状態では曲率制御ロール208を図8に示すB又はB’の位置に移動するよう、回転支持板882を引き込む。
スプリング873は、他端が回転支持板882に固定され、当接位置変更ソレノイド871がOFF状態のときに、回転支持板882を押し出して止め具874に当接させ、曲率制御ロール208をA又はA’に位置決めする。
剥離制御部225が当接位置変更ソレノイド871のON・OFFを制御することで当接位置変更手段87を制御し、当接位置を変更する。
本実施形態においては、当接位置変更手段87はソレノイドアクチュエータとスプリングとを組み合わせる構成としたが、構成について限定されるものではない。当接位置変更手段87は、A、B間あるいは、A’、B’間の移動を可能にする構成であれば、ギアとモーターとを組み合わせて用いても、あるいは他の駆動部材を用いても構わない。
なお、本実施形態においては、当接位置変更ソレノイド871とスプリング873とが、同一の支持板872に固定される構成としたが、当接位置変更ソレノイド871とスプリング873とは、回転支持板882を介して対向する位置に固定してもよい。
この場合、スプリング873は、当接位置変更ソレノイド871がOFF状態のときに、回転支持板882を引き込むように設置される。
摺動板886は、一対の押さえ板883、884によって、曲率制御ロール208の回転軸と剥離ロール27の回転軸とを結ぶ線に平行な方向(図9の(ウ)方向)にのみ摺動可能なように動作方向を制限されている。
回転支持板882には、破線で示すように、図9の(ウ)方向に延在した長孔が形成されている。この長孔の(ウ)方向における長さは、回転軸887が摺動板886とともに(ウ)方向に移動する範囲と一致している。
接離ソレノイド881は、ソレノイドアクチュエータであり、回転支持板882と、摺動板886とを連結している。接離ソレノイド881は、ONの状態では曲率制御ロール208が図8に示すA又はBの位置に移動するように、摺動板886を剥離ロール27方向へ押し出して曲率制御ロール208を剥離ロール27に当接させる。
接離スプリング885は、接離ソレノイド881がOFF状態のときに、接離スプリング885が摺動板886を押し出して曲率制御ロール208を剥離ロール27から離間させる。このように接離するとき、回転軸887は回転支持板882の長孔内を摺動する。
接離制御部226が、接離ソレノイド881のON・OFFを制御することで接離手段88を制御し、曲率制御ロール208をグロッサベルト24へ接離させる。
本実施形態においては、接離手段88はソレノイドアクチュエータとスプリングとを組み合わせることとしたが、構成について限定されるものではない。接離手段88は、A、A’間あるいはB、B’間の移動を可能にする構成であれば、ギアとモーターとを組み合わせて用いても、あるいは他の駆動部材を用いても構わない。
排紙用搬送部80は、用紙Pを搬送する排紙用搬送ベルト2091と、排紙用搬送ベルト2091を掛けまわした第1の排紙用搬送ロール2092と、第2の排紙用搬送ロール2093とを有している。
排紙用搬送部80はまた、排紙用搬送ベルト2091における用紙Pが載置される表面と反対側の面側から風量1〜2m3/分で空気を吸引する吸引ファン2094を有している。
第1の排紙用搬送ロール2092、第2の排紙用搬送ロール2093のいずれか一の搬送ロールは、用紙Pが剥離ロール27から排紙口32へ移動するように、図示しない駆動源によって回転する。他の搬送ロールは、排紙用搬送ベルト2091の移動に伴って回転する。
吸引ファン2094は、空気を吸引することによって、用紙Pを排紙用搬送ベルト2091に吸い寄せて排紙用搬送ベルト2091から外れるのを防ぐことができる。
まず、送受信部191がRGB画像情報を外部の情報処理装置等から受信する。送受信部191がRGB画像情報を受信すると、画像形成情報生成部194がRGB画像情報に基づいて画像形成情報を生成する。
用紙Pが挿入されると、光沢付与装置2は用紙Pに形成された画像に光沢を発生させる処理を行う。この処理の詳細について図5を用いて説明する。光沢付与装置2は、前述のように画像形成装置1の排紙口10から排出された用紙Pを挿入口33から受け付ける。これによって、トナーが付着している用紙Pの記録面がグロッサベルト24の平滑面に接するように載せられる。
用紙Pに形成された画像を形成するトナーが軟化、溶融した状態でグロッサベルト24の平滑面に接することにより、トナーの表面(以降、トナー表面という)は平滑になる。このような加熱及び加圧によって、トナー表面は平滑面の平滑性が転写されて平滑になる。
ここで、本方式のように、グロッサベルト24が巻きかけられた剥離ロール27のみにより、グロッサベルト24に曲率をつけて用紙Pを剥離する剥離方法では、用紙Pの紙種によって剥離のしやすさが異なる。
すなわち、用紙Pが100g/cm2の普通紙のように紙厚が薄くこしの弱い場合には、剥離ロール27の曲率によるだけでは剥離がしづらい場合があり、逆に300g/cm2の厚紙のように紙厚が厚くこしが強い場合には容易に剥離される。
したがって、用紙Pが例えば普通紙の場合には剥離ロール27の曲率のみでは安定して剥離できないという問題があった。そのため、剥離部85は剥離補助用に曲率制御ロール208を用いて用紙Pがこしの弱い場合もグロッサベルト24から剥離されるようにしている。ただし曲率制御ロール208を図8のBの位置に固定するだけでは、用紙Pが厚紙の場合に用紙Pのこしの強さによって応力が生じ、剥離ロール27に到達していない後端部分まで剥離してしまう懸念がある。
そこで本実施形態においては、用紙Pの紙種情報に基づいて剥離制御部225が曲率制御ロール208の位置を当接位置変更手段87によって図8に示すAとBとの間で変えるようにして当接位置を変更する。
これによって、用紙Pの種類や厚みによらず、用紙Pがグロッサベルト24から安定して剥離・搬送され、高い光沢性が付与される。
当接位置変更手段87の動作について説明する。当接位置変更ソレノイド871がOFFのとき、回転支持板882は、剥離ロール27の回転軸から下方に、スプリング873の付勢力によって止め具874に抑え付けられた状態で固定されている。この状態で当接位置変更ソレノイド871がOFFのとき、曲率制御ロール208と剥離ロール27との当接位置を図8に示す基準位置Oとする。
基準位置Oと、剥離ロール27の回転軸の中心と、当接位置とのなす角をθとし、このθを曲率制御ロール208が剥離ロール27に当接する位相とする。
図示しない厚み検知手段によって用紙Pの紙種情報を取得した剥離制御部225からの制御信号によって当接位置変更ソレノイド871がONになる。このとき回転支持板882は、当接位置変更ソレノイド871に引き寄せられて剥離ロール27の回転軸を中心に回転して固定される。曲率制御ロール208の回転軸887は、摺動板886によって支持されているから、当接位置変更ソレノイド871のOFFを維持すれば曲率制御ロール208は図8のBの位置へ移動して固定される。このときθは例えば60°に設定する。このように当接位置変更手段87は、曲率制御ロール208が剥離ロール27に当接する位相を変更することで、当接位置を変更することができる。
当接位置が上述のように剥離ロール27の外周に沿って移動すると、グロッサベルト24は剥離ロール27と曲率制御ロール208とに巻きかけられるようになる。これによってグロッサベルト24の曲率が大きくなってグロッサベルト24からの用紙Pの剥離が容易に行われる状態になる。
また、曲率制御ロール208の回転により、グロッサベルト24に密着している用紙Pも同様に下向き方向に力を受けることで、グロッサベルト24からの用紙Pの剥離がより容易に行われる。
用紙Pが曲率制御ロール208と剥離ロール27との間を通過する間は常に接離ソレノイド881はONするようになっている。曲率制御ロール208は常に剥離ロール27に当接されるように接離制御部226によって制御される。これによって用紙Pが厚紙の場合であっても、用紙Pの後端が曲率制御ロール208と剥離ロール27との間を抜けるまでグロッサベルト24から離間してしまうことを防止して、高い光沢性を確保するとともに、安定して搬送・排出することが可能である。
この場合には、曲率制御ロール208は、図8に示すAとBとの間で、剥離ロール27の回転軸を中心とする円弧の外周上に取りうる任意の位置に固定することができる。
かかる構成によって、用紙Pの種類や厚みが様々な場合にも、用紙Pがグロッサベルト24からさらに安定して剥離・搬送され、高い光沢性がさらに安定して付与される。
そこで本実施形態においては、接離手段88と、接離制御部226とによって曲率制御ロール208を剥離ロール27に接離させる。
接離手段88の動作について説明する。接離ソレノイド881がOFFのとき、摺動板886は、接離スプリング885によって、曲率制御ロール208がA’の位置を占める位置で固定される。
接離制御部226は、用紙検知手段86の情報に基づいて、用紙Pの先端が剥離ロール27と曲率制御ロール208とが当接する点に到達する直前に、接離ソレノイド881に、接離ソレノイド881がONとなる制御信号を送る。この制御信号によって、接離ソレノイド881がONになり、摺動板886を剥離ロール27の回転軸方向へ押し上げる力が加えられ、摺動板886とともに、摺動板886に支持されている回転軸887が回転支持板882の長孔に沿って(ウ)方向に移動する。
よって、曲率制御ロール208も剥離ロール27方向(図9(ウ)方向)へ移動し、曲率制御ロール208が剥離ロール27に当接してAまたはBの位置を占める。
用紙Pがグロッサベルト24に密着した状態でグロッサベルト24が剥離ロール27に巻きかけられた位置へ搬送されるまでは、図10に示すように、曲率制御ロール208は、A’またはB’のように、グロッサベルト24から離間された状態で待機している。
当接位置変更手段87と、接離手段88とは、互いに独立して動作させることが可能である。したがって、図8に示されたA’の位置からAあるいはB’の位置に移動可能であることはもちろん、図11に示すようにA’からBの位置へ移動させることも可能である。
接離ソレノイド881がONの状態で、当接位置変更ソレノイド871がOFFの状態のとき、曲率制御ロール208はAの位置を占める。
接離ソレノイド881がOFFの状態で、当接位置変更ソレノイド871がOFFの状態のとき、曲率制御ロール208はA’の位置を占める。
接離ソレノイド881がONの状態で、当接位置変更ソレノイド871がONの状態のとき、曲率制御ロール208はBの位置を占める。
接離ソレノイド881がOFFの状態で、当接位置変更ソレノイド871がONの状態のとき、曲率制御ロール208はB’の位置を占める。
ところで、本来的には、グロッサベルト24の長寿命化のために、曲率制御ロール208がグロッサベルト24に当接しないことが望ましい。そのため、曲率制御ロール208は、用紙Pの先端が曲率制御ロール208と剥離ロール27との間を通過し始めるタイミングで、用紙Pをグロッサベルト24との間で挟む状態となることが望ましい。
しかし、用紙Pのこしが弱い場合には、そのようなタイミングで曲率制御ロール208がかかる状態となっても、剥離が確実に行われない可能性がある。そこで、用紙Pの先端が剥離ロール27と曲率制御ロール208とが当接する点である当接位置の3mm手前に到達したときに、接離手段88によって曲率制御ロール208がグロッサベルト24を介して剥離ロール27に当接するよう動作する。このように動作するモードを前接触モードと呼ぶ。
このような動作により、グロッサベルト24の平滑面と曲率制御ロール208とが直接接触する時間を短くすることで、グロッサベルト24の表面の平滑性悪化を防ぎ、グロッサベルト24を長寿命化しながら、用紙Pの剥離を確実に行うようになっている。
厚み検知手段と用紙検知手段86とを併せ用いることによって、用紙Pの厚みに合わせて当接位置を変更するとともに、用紙検知手段86によって精度よく用紙の位置を検知して、剥離ロール27と曲率制御ロール208とを接離させる。このような構成により、グロッサベルト24の平滑面と曲率制御ロール208とが直接接触する時間を極力短くして、用紙Pを安定して剥離しながらも、グロッサベルト24の寿命を長くする。
そこで、上述したような前接触モードの他に、用紙Pの先端が当接位置を通過するタイミングで、接離手段88によって曲率制御ロール208をグロッサベルト24に接触させる通過時接触モードを有することが望ましい。前接触モードと通過時接触モードとを有する場合、接離制御部226は、用紙Pの紙種情報に基づいて前接触モードと通過時接触モードとの何れかを選択し、選択されたモードにする。通過時接触モードでは、接離手段88は、用紙Pが当接位置を通過するとき、すなわち用紙Pの先端部分が剥離ロール27の位置を通過するタイミングで曲率制御ロール208をグロッサベルト24に接触させる。
このように、用紙Pの紙種情報に基づいて前接触モードと通過時接触モードとを切り替えることで、用紙Pの厚みによらず、用紙Pがグロッサベルト24から安定して剥離・搬送され、高い光沢性を安定して付与しながらも、グロッサベルト24を長寿命化できる。
一方、用紙Pのこしが強い場合には剥離性が良いため、曲率制御ロール208がグロッサベルト24から常に離間した状態を維持するようにしても良い。しかしながら、このように離間した状態を維持すると、用紙Pが特に後端のみグロッサベルト24に接触しているときに、用紙P自身のこしの強さによって剥離してしまうおそれがある。このとき用紙Pの後端部分は、十分にグロッサベルト24と密着することができなかったために、狙いの光沢度が出ないという画像不良の原因や、あるいは搬送中に落下してジャム等の原因になる懸念がある。
そこで、既に述べたように、用紙Pが曲率制御ロール208と剥離ロール27との間を通過する間は常に曲率制御ロール208は図12に示すようにグロッサベルト24に当接する位置を占めるようになっている。
曲率制御ロール208がグロッサベルト24から離間するタイミングは、グロッサベルト24の劣化を考慮すれば、用紙Pの後端が曲率制御ロール208と剥離ロール27との間を通過したタイミングとすることが望ましい。そこで接離手段88は、紙種によらず用紙Pの後端が当接位置を通過するときに曲率制御ロール208をグロッサベルト24から離間させる。
このような動作により、グロッサベルト24と曲率制御ロール208との直接接触を無くし、グロッサベルト24の表面の平滑性悪化を防ぐことで、光沢性を確保しつつもグロッサベルト24の寿命をより長くすることができる。
このようにして得られた画像の光沢度は20°光沢度の値で65〜80の値であった。
2 光沢付与装置
21 加熱部
22 光沢付与加圧ロール
23 ハロゲンヒータ
24 ベルト
25 温度検知手段
26 駆動ロール
27 剥離部材
28 テンションロール
30 ガイド部材
32 排紙口
33 挿入口
40 冷却部
41 冷却部材
42 ラジエータ
43 タンク
44 ポンプ
85 剥離部
86 用紙検知手段
87 当接位置変更手段
88 接離手段
208 剥離搬送部材
225 剥離制御部
226 接離制御部
P 記録媒体(用紙)
Claims (6)
- 記録媒体を搬送するベルトを加熱する加熱部と、
前記加熱部によって加熱された前記ベルトを冷却する冷却部と、
前記冷却部によって冷却された前記ベルトから前記記録媒体を剥離する剥離部と、を有し、
前記剥離部は、前記ベルトに当接する剥離部材と、前記剥離部材に前記ベルトを介して当接する剥離搬送部材と、前記剥離搬送部材の前記剥離部材への当接位置を変更する当接位置変更手段と、前記当接位置変更手段を制御する剥離制御部と、を有し、
前記剥離制御部は、前記記録媒体の紙種情報に基づいて前記剥離搬送部材の前記当接位置を制御する光沢付与装置。 - 請求項1に記載の光沢付与装置において、
前記剥離部材はローラであり、
前記当接位置変更手段は、前記剥離搬送部材が前記ローラに当接する位相を変更することで、前記当接位置を変更することを特徴とする光沢付与装置。 - 請求項1又は2に記載の光沢付与装置において、
前記剥離搬送部材を前記ベルトへ接離させる接離手段と、
前記接離手段を制御する接離制御部と、を有することを特徴とする光沢付与装置。 - 請求項3に記載の光沢付与装置において、
前記接離制御部は、前記記録媒体の紙種情報に基づいて、前記剥離搬送部材を前記記録媒体が前記当接位置に到達するより前に前記ベルトに接触させるモードと、前記記録媒体が前記当接位置を通過するときに前記剥離搬送部材を前記ベルトに接触させるモードと、を有することを特徴とする光沢付与装置。 - 請求項3又は4に記載の光沢付与装置において、
前記接離手段は、前記記録媒体の後端が前記当接位置を通過するときに前記剥離搬送部材を前記ベルトから離間させることを特徴とする光沢付与装置。 - 請求項1乃至5の何れか1つに記載の光沢付与装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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