JP6357899B2 - 光沢付与装置と画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の電子写真式画像形成装置の内部又は外部に設置され、あるいは画像形成装置とは別個に設置される光沢付与装置に関し、より詳しくは、記録材(以下、記録紙ともいう)上の定着画像に光沢を付与する光沢付与装置であって、定着画像を冷却する冷却装置を備えた光沢付与装置に関するものである。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置で得られた画像に対して高い光沢性を有する画像とする光沢付与装置が知られている。これは、複数のローラに張架された無端状ベルトと、ベルト張架ローラに対向して設けられた加圧ローラと、記録紙をベルトに当接させた状態で冷却する冷却手段とを備えている。ベルトを介してベルト張架ローラと加圧ローラとで形成されるニップ部にてトナーあるいは樹脂部材を一度溶かし、トナー/樹脂部材とベルトの密着力で両者を密着し、その状態で記録紙を搬送し、密着した状態で冷却して、剥離部で剥離するようになっている。このようにすることで、ベルトの表面状態がトナー/樹脂部材の表面に転写されトナー/樹脂部材の表面が平滑になり、写真のような光沢度が高い画像を得るものである。
例えば特許文献1では、無端状ベルトに当接させた記録紙を冷却するために、無端状ベルトの内側と無端状ベルトの外側(下側)に冷却ファンを設置し、冷却ファンの送風で冷却することが開示されている。水やその他の冷媒を内包したヒートパイプやヒートシンクを接触させて冷却するやり方も開示されている。また特許文献2でも、無端状ベルトの外側(下側)に冷却ファンを設置し、冷却ファンの送風で冷却することが開示されている。その際、冷却ファンの風量を調節して所要の光沢画像または非光沢画像を得ることも述べられている。特許文献3では、転写すると同時に定着処理する方式により作像、定着された電子写真画像に、冷却装置で溶融温度以下に冷却されることで光沢付与され、しかる後に搬送ベルトから剥離する技術が開示されている。特許文献4では、転写定着により作像、(仮)定着された電子写真画像に後から透明トナーを転写し、冷却剥離によって光沢を得る構成が開示されている。特許文献6(画像面は上向き)では、ベルト部材と加圧ローラのニップ部前のベルト周長上に、熱可塑性で透明な樹脂部材を押し付けて、この樹脂部材をニップ部で電子写真画像に転移させ、冷却剥離を行う構成が開示されている。これらはいずれも、画像面を上向きにして、冷却し光沢付与するものであるが、特許文献6には、画像面を下向きにした記録紙に対して冷却手段を上向きで対向配置した光沢付与装置が開示されている。
このように様々な様式の光沢付与装置が知られているが、更に、冷却工程の冷却効果を安定させると光沢バラツキを抑制できるので、冷却工程を温度管理することも知られている。また、記録紙に与える熱量を変えることで所望の光沢度を得ることができることも知られている。それには、高温での熱量付与のやり方と熱伝達領域の長さを可変とすることで付与熱量を調整するやり方がある。
画像面に光沢を付与するにあたり冷却プロセスを経るのは、光沢用定着ニップで、光沢用透明トナーを、あるいは定着後の有色トナーを軟化し、トナーを介して画像面がベルトにくっついているので、画像面(記録紙)をベルトから離脱させるためである。ベルトからの分離時に記録紙の温度を低くするほど、トナー樹脂の糸引き現象を低減でき、トナー画像の表面粗さを小さくできて、光沢度を高くできる。そして、その冷却は、先ず、記録紙の画像面に向けられている。
一方、記録紙の裏面(ベルト表面と反対側)は、その冷却が必須ではないため、記録紙の表裏で温度差が生じて用紙カールが発生し得る。温度差を抑えるために、トナーの定着温度を下げるようにすると、平滑化が不十分となり、画像光沢度が劣化するという問題がある。そのため、光沢付与のための定着温度は、平滑化に十分な程度に確保する必要がある。
一般的に、光沢付与の通紙開始時には加圧ローラの表面温度は低めで、定着ニップ通過後に記録紙をベルト側から冷却しても記録紙の表裏で温度差は比較的小さい。しかし、連続通紙をすると加圧ローラが徐々に蓄熱するため、定着ニップ通過時に記録紙裏面にも熱が与えられ、記録紙裏面も温度が上がり、その状態で用紙をベルト側から冷却すると記録紙の表裏で温度差が大きくなり、用紙カールが発生する可能性が高まる。加圧ローラの温度上昇に対応するために加圧ローラ専用の冷却装置を備える構成も知られており、この専用の冷却装置で加圧ローラを冷却することで連続通紙時の蓄熱に由来する記録紙裏面の温度上昇を抑えることも考えられる。しかしながら、このようにすると、加圧ローラを過冷却して紙間で定着ローラ/ベルトまでも冷却してしまい、定着ローラ/ベルトを加熱する熱源の出力を高くしなければならないという不具合が発生し得る。
本発明は、通紙開始直後から連続通紙におけるどの場合であっても、定着ニップ通過後に光沢付与のために記録紙の画像面を冷却中に、記録紙の画像面と裏面の温度差を抑制することで、用紙カールの発生を低減することを目的とする。
上記課題は、複数のローラに巻き掛けられたベルトと、前記ベルトを加熱する熱源と、前記ベルトの外周側から圧接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着ニップ部よりもベルト走行方向下流側の冷却部に配置されたベルト内周側冷却装置とベルト外周側冷却装置とを備え、前記定着ニップ部で記録紙の画像面を前記ベルトに対向接触させて搬送し、前記冷却装置で前記記録紙を冷却し剥離する光沢付与装置において、前記定着ニップ部と前記冷却部との間で前記ベルトと前記記録紙の裏面の温度を取得して、それら温度に応じてベルト外周側冷却装置の冷却出力を制御することによって、解決される。
本発明によれば、定着ニップ部と冷却部との間でベルトと記録紙の裏面の温度を取得して、それら温度に応じてベルト外周側冷却装置の冷却出力を制御するので、光沢付与に際して記録紙の表面側と裏面側で温度差を小さくして、用紙カールの発生を抑制することができる。特に連続通紙中に蓄熱によって加圧部材の温度が上がってきても、記録紙裏面側の冷却部材の冷却出力を高めて加圧部材から熱を受けた記録紙裏面の温度を適宜下げることができ、記録紙の表面側と裏面側の紙内温度差を小さくすることができ、結果として、通紙開始直後から連続通紙におけるどの段階でも記録紙の裏面温度を制御して、用紙カールの発生を低減できる。
元画像を上向きにして搬送し、光沢付与する光沢付与装置の概略構成図である。 元画像を下向きにして搬送し、光沢付与する光沢付与装置の概略構成図である。 画像形成装置の周辺装置として外部設置された光沢付与装置の例を示す概略図である。
図1に本発明の第一の実施例として、元画像面(光沢付与面)が上向きでベルトに当接する光沢付与装置の概略図を示す。この光沢付与装置は、転写定着技術と冷却剥離技術を組み合わせたもので、電子写真画像が作られた記録紙の任意の部分に光沢付与する構成である。このような部分光沢画像を得る装置では、元画像の任意の位置をユーザが指定・選択して部分的な高光沢処理を行い、孔版印刷技術に匹敵する高光沢画像を容易に得ることができる。
そして、この光沢付与装置は、通常の画像形成装置に接続しておらず、独立した装置として機能する。そのため、原稿の元画像データを読み込んでタッチパネル式ディスプレイ10に送るための原稿読み取り装置50や元画像自動給紙装置20が設置されている。元画像データ表示及び光沢部指定のためのタッチパネル式ディスプレイは、光沢付与装置と別設することもでき、例えば有線又は無線で接続されたパソコンであってもよい。原稿読み取り装置50は、原稿(元画像をコピーした記録紙であってもよい)を載置するガラス板を介して原稿の画像面を読み取るスキャナ51や原稿をガラス板に押し付ける圧板52から構成されている。原稿読み取り装置50で読み取られた元画像データはタッチパネル式ディスプレイ10に取り込まれ、その画面上に元画像を表示して、その表示画面において光沢を付与したい領域や線や図を任意に指定する。指定された情報は不図示のCPUから光沢用作像システム30に伝達される。CPUに接続されたインターフェースソフトウェアには作図機能が備えられていてもよく、文字や図形を新たに作成し、追加することができる。
元画像自動給紙装置20には、元画像データに対応するトナー像を既に有し光沢付与されるべき記録紙が収容される。元画像自動給紙装置20は、元画像を有した記録紙を積載する給紙トレイ21、積載された記録紙を順に給紙搬送するピックアップコロ22、搬送コロ23を有し、用紙搬送部24に沿って記録紙は光沢を付与された後に排紙トレイ25まで搬送される。元画像自動給紙装置20のほかに、周知構成の手差し給紙機構が備えられていてもよい。その手差し給紙機構のルートを介して、通常の画像形成装置の定着部以降と接続するようになっていてもよく、その場合、画像形成装置で光沢モードが選択された場合に、画像形成装置の用紙搬送経路を切り替えて本例の光沢付与装置に記録紙を搬入することになる。
光沢用作像システム30は、従来の電子写真式画像形成装置と基本的に同じ構成を有し、用いるトナーが光沢用無色透明トナーである点が相違していると考えることができる。つまり、光沢用作像システムでは、感光体31の表面を帯電装置32によって一様帯電し、露光装置33で露光して、光沢用潜像を形成し、現像装置35によって光沢用トナーで現像し、現像された光沢情報を無端状のベルト4上に転写させる。転写残の光沢用トナーはクリーニング部材33によってベルト4から回収される。
一方、光沢付与機構は、定着ローラ1と分離ローラ5に巻き掛けられた無端状のベルト4と、ベルトを挟んで定着ローラ1に圧接する加圧ローラ3と、ベルトの内周側と外周側に夫々配置された冷却装置とを有している。ベルト4は、記録紙の画像面を対向接触させた状態で図の左方へ記録紙を搬送する部材である。図示しないが、加圧ローラ3は切離可能な構成になっていると共に、専用の冷却装置6を有し、必要な生産速度に応じて、最適な冷却効率を選択できる。冷却方式としては、空冷式でも、水冷式でも、その混合方式でもよい。更に加圧ローラ3には、その表面温度を検知、取得できるように加圧ローラ用の温度センサ7(サーミスタやサーモパイル等;非接触式が望ましい)が付設されている。ベルト4を挟んだ定着ローラ1と加圧ローラ3の定着ニップ後に、光沢用トナーを定着された記録紙は冷却装置によって、上側である画像面(光沢付与面)と下側である裏面の両側で冷却される。記録紙を曲率分離する分離ローラ5が、光沢用作像システムにおける転写機能も果たし、ベルト4を挟んだ分離ローラ5と感光体31の当接部において、感光体上の光沢用トナーをベルト4に転写する。本例では、31が無端状ベルト4に直接当接して転写を行うが、中間転写部材を介在させても構わない。
ここで、ベルト4は基材と外周面側に形成される表面層との2層構造からなるベルトである。ベルト基材として耐熱性の高い樹脂シートを使用可能である。ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド等のポリマーシートを用いることが可能であるが、本例ではポリイミドを使用している。ベルト基材は、例えば厚さ10〜300μm、線膨張係数20ppm以下である。ベルト表面層として、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の材料を使用可能で、例えば厚さ1〜100μmである。
また、このベルト4は、記録紙上の画像に光沢付与するためのものであるので、その表面(表面層の表側)は、高光沢を付与するのに適した平滑面として形成されている。この場合、その平滑面は、例えば算術平均粗さRaが0.3μm以下、好ましくは0.1μm以下となるように形成されている。そして、ベルト4を巻き掛ける定着ローラ1又は分離ローラ5(場合によっては両方)が駆動ローラとして駆動力を発生し、ベルト4を周速20〜700mm/秒程度で回転駆動するようになっている。
定着ローラ1は、加圧ローラ3とで光沢用トナーを記録紙に定着するもので、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属材料からなる外径が30〜200mm程度の中空構造のローラである。その円筒体内部には熱源としてハロゲンヒータ2が固設されており、その両端が光沢付与装置の側板(図示せず)に固定されている。ハロゲンヒータ2の出力制御は、ベルト4の外周側に配置された温度センサ8(サーミスタやサーモパイル等;非接触式が望ましい)によるベルト表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータの出力制御によって、定着ローラ1に張架された部分でのベルト4の表面温度は定着処理に適した所望の温度(光沢用トナーの融点以上で、50℃〜200℃程度)に調整される。なお、定着ローラ1の熱源は、熱平衡のために長手方向に延在するヒートパイプを使用してもよく、またIH方式等であってもよい。
また、ベルト4を挟んで定着ローラ1と定着ニップ部を形成する加圧ローラ3は、円筒状の金属芯金の外周に厚さ2〜30mm程度のシリコーンゴムの弾性層を形成し、その上に表層層を積層してなるものである。表面層は、例えば厚さ30〜200μm程度のフッ素樹脂チューブで構成されている。不図示の切離機構による圧接によって加圧ローラ3と定着ローラ1とで形成される定着ニップ部は、その幅が6〜40mm程度に設定されている。
定着ニップ部よりベルト走行方向下流側/記録紙搬送方向下流側に配置された冷却装置のうち、ベルト外周側冷却装置14は冷却ファンで構成され、ベルト4を外周側から冷却するだけでなく、記録紙の画像面(光沢付与面)と反対側の裏面を直接冷却する。記録紙は溶融した光沢用トナーによってベルト4の表面にくっつき、冷却されるにつれて重力によってベルト4から離脱する可能性があるが、外周側冷却装置14によって搬送中、ベルト4に押し付けられた状態が維持される。一方、ベルト内周側冷却装置15は、ベルトに近接し、あるいは摺擦するように固設された冷却部材を有する既知の液冷システムとして構成され、ベルト4を内周側から冷却する。内周側冷却装置15の冷却部材とベルトとの密着性を高めて面冷却としての効率を上げるために、冷却部材がベルト内周面に押圧されるようになっていてもよい。冷却部材はアルミニウム等の熱伝導性の高い金属材料で構成されていて、例えば、その内部には、水のような冷却液がジグザグ状に往復して流れる流路が形成されている。冷却部材はベルトから離れた不図示の放熱部と接続されており、液冷システムには冷却液貯留タンクやポンプも付設されている。両方の冷却装置14,15は、本例のものに限られず、既知の冷却機構を採用することができるが、いずれにせよ、ベルト外周側冷却装置14の方がベルト内周側冷却装置15よりも冷却性能が低い。また、冷却装置14、15は互いに独立して、夫々に対応する温度センサ7、8の時々刻々の検知結果に基づいて、オン・オフ制御され、冷却効果を可変とするようになっている。即ち、温度センサ7、8によって夫々検知される温度に基づいて、検知温度よりも低い温度に冷却したい場合には、それに応じて冷却出力を高めるべく、冷却ファンの回転数を上げ、あるいは液冷システムの冷却液の循環・放熱を高めるように調整する。記録紙の表面と裏面に温度差が生じると、記録紙内で膨張収縮の変形が起こり、用紙が一方向に丸まる「用紙カール」現象が発生し、紙の品質形状として良好でないので、温度センサ7、8の検知結果に基づいて冷却装置14、15が個別に制御されるのである。冷却装置14、15はベルト走行方向に沿って夫々複数設置されていてもよい。
このような光沢付与装置において、元画像である記録紙上のトナー像への光沢付与は次のように行われる。原稿読み取り装置50によって読み取られた元画像情報がタッチパネル式ディスプレイ10に取り込まれ、その元画像情報に対して、光沢を付与したい領域や線や図がディスプレイ100からユーザによって任意に指定される。指定された情報は不図示のCPUから光沢用作像システム30に伝達され、その情報に基づいて、光沢用作像システム30で光沢用トナーによる光沢用画像が感光体31上に形成され、転写手段である分離ローラ5によってベルト4に転写される。
ベルト4上の光沢用画像は、ベルト4の走行に伴って、定着ニップ部へ向かう。定着ニップ部を形成する定着ローラ1は、したがってベルト4は、温度センサ8によって適正温度に制御されており、光沢用画像のトナーDは定着ニップ部を通過する際に適切な溶融状態となることができる。一方、元画像データに対応するトナー像を有する記録紙がベルト4上の光沢用画像に合わせて元画像自動給紙装置20から定着ニップ部に搬送される。
定着ニップ部で、溶融した光沢用トナーDが記録紙に定着される。この際、記録紙上の光沢用トナー像は平滑性の高いベルト表面によって高い平滑性を与えられる。また、定着時の温度Tは、元画像のトナーのガラス転移温度TgBよりも低く(T<TgB)、元画像を劣化させたり、元画像自体に光沢を付与することはない。定着ニップ部で加熱・加圧されて、溶融した光沢用トナーによりベルト4にくっついた記録紙は、分離ローラ5の位置に到達するまでの間に冷却装置14、15によって適温まで冷却され、その後に分離ローラ5の位置で曲率分離で剥離され、装置外へ排出される。このようにベルト4に密着した状態で冷却された光沢用トナー像は、ベルトから分離される際にはトナーのガラス転移点、例えば40℃以下に冷却され固化し、その結果、ベルト4の表面状態が光沢用トナー像の表面に転写されて、高い光沢を得ることになる。その光沢度(20°光沢度)は、例えば65〜80程度である。
また、冷却部でのベルト温度を検知、取得するために、定着ニップ部の出口直後でベルト内周側冷却装置15の最上流側の位置に第1のベルト温度センサ12’が、ベルト内周側冷却装置15の最下流側の位置に第2のベルト温度センサ12”が、設けられている。図示の例では、ベルト温度センサ12’、12”をベルト4の内周側に、即ち、ベルトの胴内(ベルト裏面側)に配置しているが、ベルトの外周側(接触タイプのセンサであれば通紙領域外)に配置してもよい。この場合、ベルト外周面は記録紙の画像面と接するので、センサは非接触式のサーミスタやサーモパイル、放射温度計を用いるのが好ましい。このようにベルトの外周側に温度センサを配置すれば、ベルト表面と、即ち、記録紙の画面側と、記録紙の裏面側とを同時に温度検知可能にできる。記録紙の裏面温度を直接検知することで、より正確な裏面温度制御が可能となる。更に、ベルト温度が異なる複数の場所に温度センサを設けることで、詳細にベルト温度情報を取得することができる。ベルト内周側冷却装置15の最下流側、即ち、冷却出口部にもベルト温度センサを設置することで、冷却領域を通過する間にベルトが何℃まで冷却されたかを知ることができる。この情報を記録紙裏面側のベルト外周側冷却装置14の冷却出力値へフィードバックさせることにより、より高精度に記録紙の表裏の温度差を極小化することが可能である。ベルトがどれだけ冷却されるかについては、紙厚によって熱容量が異なるため、冷却領域の入口と出口の両方でベルト温度を取得することが記録紙の裏面側をどれだけ冷却すればよいかを決定する上で重要である。ベルト温度センサをベルトの外周側に配置する場合、非接触式センサを用いることで、ベルト表面だけでなく、記録紙の裏面側の温度を直接検知できる。ここで取得された記録紙の裏面温度に応じて記録紙裏面側のベルト外周側冷却装置14の冷却出力を制御すれば、より高精度に記録紙の裏面の冷却を行うことができ、記録紙の表裏の温度差を極小化して、用紙カールの発生を抑制できる。
図2に本発明の第二の実施例として、元画像面(光沢付与面)が下向き(重力方向)となってベルトに当接する光沢付与装置の概略図を示す。この光沢付与装置は、図1の光沢付与装置に比べて、定着ニップ部を構成する定着ローラ1と加圧ローラ3が上下反対に位置しているだけで、他の構成は基本的に図1の光沢付与装置と同じである。そこで、同じ部材、装置構成については同じ参照番号を付すことで説明を省略し、以下で若干補足的に説明する。なお、記録紙は定着ニップ部経過後に無端状のベルト4に載置され搬送されるため、落下の心配がない。また光沢用作像システムは、無端状ベルトの下方に位置するので、作像系からのトナー飛散も軽減される。
図2の光沢付与装置では、光沢付与機構の無端状のベルト4が定着ローラ1と分離ローラ5と光沢用作像システムの転写ローラ36とに巻き掛けられている。また、定着ニップ部より記録紙搬送方向下流側に配置されたベルト外周側冷却装置14’、14”である冷却ファンは2基設置されている。冷却装置を複数個設けることで、より精密な冷却効果を得ることが可能である。このように複数個設けた冷却装置を互いに独立して出力制御すれば、より細かな冷却制御を行うことができる。例えば冷却領域入口に近いところではベルトや記録紙の温度がまだ高温であるので、冷却出力を大きくし、或る温度以下まで急速冷却し、冷却領域出口に近いところでは、かなり冷却が進むので、出力を絞ることで、無駄な冷却(過冷却)を防止することができる。また、複数個の冷却装置については、記録紙搬送方向の上流、下流といった分割配置だけでなく、搬送方向に直交するローラ長手方向に分割配置するようになっていてもよい。この場合、例えば広幅の記録紙が通紙されたときには長手方向全域の冷却装置を稼働させ、幅狭の記録紙(例えば葉書)が通紙されたときには、それに応じた冷却装置のみを稼働させるといった細かな制御が可能となる。これらの細かな制御は、省エネにもなる。
図3に本発明の第三の実施例を示す。これは、画像形成装置に後処理装置として光沢付与装置を組み込んだものである。画像形成装置は、その全体機構が従来技術として既知のものであり、感光体の周囲に画像を形成するために必要な所定の装置、例えば、帯電手段、露光手段、現像手段等が設けられている。図3に描写する「画像形成装置」は、そのような画像形成装置を画像形成ユニットとして有しており、所謂4連タンデム型で間接転写方式のフルカラー画像形成装置であり、記録紙を垂直搬送し、フェースダウンで排紙する構成をとっている。このようなカラー画像形成装置は、説明するまでもなく当業者にとってよく知られているので、説明を省略する。中間転写ベルト上のカラー画像が記録紙に転写された後に用紙搬送される先の光沢付与装置は、図2で既に説明しており、図2に比べて、独自の原稿読み取り装置や元画像自動給紙装置を備えていない点だけが異なっている。そこで、ここでの光沢付与装置については、説明の簡略化のため、参照番号を付すことで図2での説明を参酌可能とするにとどめる。
1 定着ローラ
2 ハロゲンヒータ
3 加圧ローラ
4 ベルト
5 分離ローラ
6 加圧ローラ専用の冷却装置
7,8 温度センサ
14 ベルト外周側冷却装置
15 ベルト内周側冷却装置
特許第5241155号公報 特開平05−333643号公報 特開2002−099159号公報 特許第4442265号公報 特開2011−197370号公報 特開2011−197370号公報

Claims (5)

  1. 複数のローラに巻き掛けられたベルトと、前記ベルトを加熱する熱源と、前記ベルトの外周側から圧接して定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着ニップ部よりもベルト走行方向下流側の冷却部に配置されたベルト内周側冷却装置とベルト外周側冷却装置とを備え、前記定着ニップ部で記録紙の画像面を前記ベルトに対向接触させて搬送し、前記冷却装置で前記記録紙を冷却し剥離する光沢付与装置において、
    前記定着ニップ部と前記冷却部との間で前記ベルトと前記記録紙の裏面の温度を取得して、それら温度に応じてベルト外周側冷却装置の冷却出力を制御することを特徴とする光沢付与装置。
  2. 前記冷却部におけるベルト走行方向の上流側と下流側とで前記ベルトと前記記録紙の裏面の温度を取得することを特徴とする請求項1に記載の光沢付与装置。
  3. ベルト内周側冷却装置及び/又はベルト外周側冷却装置が複数個設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光沢付与装置。
  4. 複数個のベルト内周側冷却装置及び/又はベルト外周側冷却装置の冷却出力が互いに独立して制御されることを特徴とする請求項3に記載の光沢付与装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光沢付与装置を有する画像形成装置。
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