JP2015140784A - ガスケット - Google Patents

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明典 橋本
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Abstract

【課題】締結部の面圧(拘束力)を低下させ、高温時における熱膨張を許容することで、破断を回避できるガスケットを提供すること。
【解決手段】内燃機関の排気系部品のフランジ間の結合に用いられ、金属製の薄板状のプレートが複数枚積層された構造のガスケットであって、複数枚のプレートは、フランジが有する締結孔を介してフランジ間に締結されることで生じる面圧に抗して変形するビード部2,7を有し、複数枚のプレートは、第1のプレート1Aと、第2のプレート1Bと、を備え、第1のプレート1Aは、フランジが有する締結孔のうち少なくとも一の締結孔に対応する位置に締結孔3A,4Aで構成される締結部3B,4Bを有し、第2のプレート1Bは、第1のプレート1Aの締結部3B,4Bのうち少なくとも一の締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることを特徴とするガスケット1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気系部品のフランジ間の結合に用いられるガスケットに関する。
従来、内燃機関の排気系部品のフランジ間の結合には、多種多様な形状のガスケットが用いられている。例えば、フランジと接触する一対の表面プレートと、ビード部を有した複数枚のシールプレートとを積層し、これら表面プレートとシールプレートを略同等の形状とした排気ガスケット構造が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3083958号公報
しかしながら、高温に曝される排気系のガスケットでは、拘束力が強いとき、例えば締結点が多いときには、高温時におけるガスケットの熱膨張が阻害される。すると、高い熱応力が締結点間の中央部などに掛かる結果、ガスケットが破断するおそれがある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、締結部の面圧(拘束力)を低下させ、高温時における熱膨張を許容することで、破断を回避できるガスケットを提供することにある。
(1) 上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン)の排気系部品(例えば、後述のターボチャージャーの出口部)のフランジ間の結合に用いられ、金属製の薄板状のプレートが複数枚積層された構造のガスケットであって、前記複数枚のプレートは、前記フランジが有する締結孔を介して前記フランジ間に締結されることで生じる面圧に抗して変形するビード部(例えば、後述のビード部2,7)を有し、前記複数枚のプレートは、第1のプレート(例えば、後述の第1のプレート1A)と、第2のプレート(例えば、後述の第2のプレート1B)と、を備え、前記第1のプレートは、前記フランジが有する締結孔のうち少なくとも一の締結孔に対応する位置に締結孔(例えば、後述の締結孔3A,4A)で構成される締結部(例えば、後述の締結部3B,4B)を有し、前記第2のプレートは、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることを特徴とするガスケット(例えば、後述のガスケット1)を提供する。
(1)の発明では、第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置よりも内側に外径部がある第2のプレート、即ちフランジの締結孔を有する位置に締結部を有さない位置がある第2のプレートを含んでガスケットを構成する。これにより、締結部の個数が低減されたプレートが用いられることで、締結部の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケットの破断を回避できる。
また(1)の発明によれば、各プレートはビード部を有して構成されるため、十分なシール性が確保される。
(2) (1)の発明において、前記第2のプレートは、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置とは異なる位置で且つ前記フランジが有する締結孔に対応する位置に、締結孔で構成される締結部を有し、前記第1のプレートは、前記第2のプレートの締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることが好ましい。
(2)の発明では、第2のプレートが、第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置とは異なる位置で且つフランジが有する締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有し、第1のプレートが、第2のプレートの締結部に対応する位置よりも内側に外径部があるように構成する。拘束力の偏りが生じると熱応力が集中してガスケットが破断するおそれがあるところ、(2)の発明によれば、拘束力の偏りが生じることがなく、高温時における熱膨張をより許容でき、ガスケットの破断を確実に回避できる。
また(2)の発明によれば、各プレートは締結部を有して構成されるため、後述する締結部を有さないプレートと比べて、プレートを積層する際の位置決めが容易である。
(3) (1)又は(2)の発明において、前記ガスケットは、4つの締結孔を有する前記内燃機関の排気通路のフランジ間の結合に用いられ、前記ビード部は、前記排気通路をシールする環状の形状を有し、前記第1のプレートは、前記ビード部を介して対向する一方の2箇所に前記締結部を有し、前記第2のプレートは、前記ビード部を介して対向する他方の2箇所に前記締結部を有することが好ましい。
(3)の発明では、4つの締結孔を有するフランジ間の結合に用いられるガスケットを、ビード部を介して対向する一方の2箇所に締結部を有する第1のプレートと、ビード部を介して対向する他方の2箇所に締結部を有する第2のプレートを含んで構成する。これにより、第1のプレートと第2のプレートの締結部が対向して配置されるため、拘束力に偏りが生じることがなく、高温時における熱膨張をより許容でき、ガスケットの破断をより確実に回避できる。
(4) (1)から(3)いずれかの発明において、前記第1のプレートと前記第2のプレートが交互に積層された箇所を有することが好ましい。
(4)の発明では、第1のプレートと第2のプレートが交互に積層された箇所を有するようにガスケットを構成する。これにより、上記(3)の発明の効果がより顕著に発揮される。
(5) (1)の発明において、前記第1のプレートは、前記フランジが有する全ての締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有し、前記第2のプレート(例えば、後述の第2のプレート31B)は、前記第1のプレート(例えば、後述の第1のプレート31A)の全ての締結部(例えば、後述の締結孔32A,33A,34A,35Aで構成される締結部32B,33B,34B,35B)に対応する位置よりも内側に外径部があるガスケット(例えば、後述のガスケット31)であることが好ましい。
(5)の発明では、ビード部を有し且つフランジが有する全ての締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有する第1のプレートと、ビード部を有し且つ第1のプレートの全ての締結部に対応する位置よりも内側に外径部がある(即ち、締結部を有さない)第2のプレートを含んでガスケットを構成する。これにより、締結部を一切有さない第2のプレートを用いることで、締結部の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケットの破断を回避できる。
また(5)の発明によれば、締結部を有さない第2のプレートもビード部は有しているため、十分なシール性が確保される。
(6) (1)又は(2)の発明において、前記第2のプレート(例えば、後述の第2のプレート31B)は、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部とは異なる位置で且つ前記フランジが有する締結孔に対応する位置に、締結孔で構成される締結部を有し、前記第2のプレートの締結部の個数は、前記第1のプレートの締結部の個数よりも少ないことが好ましい。
(6)の発明では、第1のプレートよりも締結部の個数を低減した第2のプレートを含んでガスケットを構成する。これにより、締結部の個数が少ないことで、締結面の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケットの破断を回避できる。
また(6)の発明によれば、締結部の少ない第2のプレートもビード部は有しているため、十分なシール性が確保される。
また(6)の発明によれば、第2のプレートは締結部を少なくとも有しているため、上述の締結部を有さないプレートと比べて、第2のプレートを積層する際の位置決めが容易である。
(7) (5)又は(6)の発明において、前記第2のプレートは、前記フランジと接する最も外側に少なくとも配置されることが好ましい。
(7)の発明では、締結部を有さない又は締結部の個数が少ない第2のプレートを、フランジと接する最も外側に少なくとも配置してガスケットを構成する。これにより、高温時に最も熱応力が係るフランジと接触する箇所(最も外側)において、締結部を有さない又は締結部の個数が少ない第2のプレートが配置されるため、締結面の面圧(拘束力)をより確実に効率良く低下させることができる。従って、上述の効果が効率良く得られる。
本発明によれば、締結部の面圧(拘束力)を低下させ、高温時における熱膨張を許容することで、破断を回避できるガスケットを提供できる。
本発明の第1実施形態に係るガスケットの正面図である。 図1のA−A線断面図である。 第1実施形態のガスケットを締結したときの状態を示す断面図であり、(a)は図1のA−A線断面図(ビード部)、(b)は図1のB−B線断面図(カシメ部)、(c)は図1のC−C線断面図(締結部)である。 (a)は第1実施形態のガスケットの第1のプレートを示す正面図、(b)は第1実施形態のガスケットの第2のプレートを示す正面図である。 ボルト締結時の面圧分布を比較する図であり、(a)は一般的なガスケットの面圧分布を示す図、(b)は第1実施形態の形状のガスケットの面圧分布を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るガスケットの正面図である。 図6のD−D線断面図である。 第2実施形態のガスケットを締結したときの状態を示す断面図であり、(a)は図6のD−D線断面図(ビード部)、(b)は図6のE−E線断面図(カシメ部)、(c)は図6のF−F線断面図(締結部)である。 (a)は第2実施形態のガスケットの第1のプレートを示す正面図、(b)は第2実施形態のガスケットの第2のプレートを示す正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係るガスケットの正面図である。
図1に示す本発明の第1実施形態に係るガスケット1は、内燃機関(以下、エンジン)という)の排気系部品としての、例えばターボチャージャーの出口部の結合に用いられる。具体的には、ガスケット1は、ターボチャージャーの出口部のフランジと、排気管の開口縁に形成されたフランジとの間に挟持されて、これらのフランジ間の結合に用いられる。
ガスケット1は、金属製の薄板状のプレートが複数枚積層された構造のものである。前記複数枚のプレートとしては、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bの2種類がある。
図2は図1のA−A線断面図である。図4(a)は第1実施形態のガスケットの第1のプレートを示す正面図である。
図1、図2及び図4(a)に示すように、第1のプレート1Aは、略円環状の形状を有している。第1のプレート1Aには、積層方向の一方側に屈曲したビード部2が設けられている。ビード部2は、途切れず連続して円環状に形成されており、ターボチャージャーの出口部と排気管の開口縁の結合で形成される排気通路をシールする。ビード部2は、締結されることで生じる面圧に抗して変形する。なお、ビード部2の形状は円環状に限らず、排気通路の形状などに応じて角環状などの適宜の形状とすることができる。
第1のプレート1Aは、ビード部2を介して対向する一方の2箇所には、締結孔3A,4Aで構成される締結部3B,4Bを有している。即ち、第1のプレート1Aは、図1及び図4(a)において、右上部に締結部3Bが設けられ、左下部に締結部4Bが設けられている。一方、第1のプレート1Aは、ビード部2を介して対向する他方の2箇所は、締結部を有していない。即ち、第1のプレート1Aは、図1及び図4(a)において、左上部と右下部には締結部を有していない。
なお、第1のプレート1Aは、締結部3B,4Bの近傍にそれぞれカシメ部5A,5Bが設けられている。
図4(b)は第1実施形態のガスケットの第2のプレート1Bを示す正面図である。
図1、図2及び図4(b)に示すように、第2のプレート1Bは、略円環状の形状を有している。第2のプレート1Bには、積層方向の他方側に屈曲したビード部7が設けられている。ビード部7は、途切れず連続して円環状に形成されており、ターボチャージャーの出口部と排気管の開口縁の結合で形成される排気通路をシールする。ビード部7は、締結されることで生じる面圧に抗して変形する。なお、ビード部7の形状は円環状に限らず、排気通路の形状などに応じて角環状などの適宜の形状とすることができる。
第2のプレート1Bは、ビード部7を介して対向する一方の2箇所には、締結孔8A,9Aで構成される締結部8B,9Bを有している。即ち、第2のプレート1Bは、図1及び図4(b)において、左上部に締結部8Bが設けられ、右下部に締結部9Bが設けられている。一方、第2のプレート1Bは、ビード部7を介して対向する他方の2箇所は、第1のプレート1Aの締結部3A,4Aに対応する位置よりも内側に外径部があり、締結部を有していない。即ち、第2のプレート1Bは、図1及び図4(b)において、右上部と左下部には締結部を有していない。
なお、第2のプレート1Bでは、第1のプレート1Aのカシメ部5,6に対応する位置にそれぞれ、カシメ部10,11が設けられている。
そして、図1に示すように第1のプレート1Aと第2のプレート1Bが交互に積層されて、ガスケット1が構成されている。第1のプレート1Aと第2のプレート1Bは、第1のプレート1Aのカシメ部5,10の位置と、第2のプレート1Bのカシメ部6,11の位置を合わせた状態で積層されている。
その結果、所定位置(例えば図1において右上部と左下部)において、2箇所に締結部3B,4Bを有する第1のプレート1Aと、2箇所に締結部を有しない第2のプレート1Bとが交互に積層された状態となっている。
逆に言えば、所定位置(例えば図1において左上部と右下部)において、2箇所に締結部8B,9Bを有する第2のプレート1Bと、2箇所に締結部を有しない第1のプレート1Aとが交互に積層された状態となっている。
つまり、各プレート1A,1Bは、締結部を有さない位置が異なっている。
また、全体的にみると、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bの合計4つの締結部3B,4B,8B,9B(締結孔3A,4A,8A,9A)は、周方向に略等間隔に配置された状態となっている。
図示は省略するが、ターボチャージャーの出口部のフランジと、排気管の開口縁に形成されたフランジには、第1のプレート1A及び第2のプレート1Bの締結孔3A,4A,8A,9Aの位置に対応して、4つの締結孔が設けられている。
換言すると、第1のプレート1Aは、締結部3B,4Bの個数が前記フランジの締結孔の個数(4つ)よりも少なく、締結部を有さない位置があることを特徴としている。同様に、第2のプレート1Bも、締結部8B,9Bの個数が前記フランジの締結孔の個数(4つ)よりも少なく、締結部を有さない位置があることを特徴としている。
図3は第1実施形態のガスケットを締結したときの状態を示す断面図であって、(a)は図1のA−A線断面図(ビード部)、(b)は図1のB−B線断面図(カシメ部)、(c)は図1のC−C線断面図(締結部)である。
図3(a)及び図3(b)に示すように、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bは交互に6枚積層されている。図3(c)に示す右上部の締結部では、第2のプレート1Bの締結部はなく、第1のプレート1Aの締結部3Bのみが3つ積層された状態となっている。図示は省略するが、左下部の締結部においても、第2のプレート1Bの締結部はなく、第1のプレート1Aの締結部4Bのみが3つ積層された状態となっている。一方、図示は省略するが、左上部の締結部においては、第1のプレート1Aの締結部はなく、第2のプレート1Bの締結部8Bが3つ積層された状態となっている。図示は省略するが、右下部の締結部においては、第1のプレート1Aの締結部はなく、第2のプレート1Bの締結部9Bが3つ積層された状態となっている。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、第1のプレート1Aの締結部3B,4Bのうち少なくとも一の締結部に対応する位置よりも内側に外径部がある第2のプレート1B、即ちフランジの締結孔を有する位置に締結部を有さない位置がある第2のプレート1Bを含んでガスケット1を構成した。これにより、締結部の個数が低減されたプレートが用いられることで、締結部の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケットの破断を回避できる。
また本実施形態によれば、各プレートはビード部2,7を有して構成されるため、十分なシール性が確保される。
また本実施形態では、第2のプレート1Bが、第1のプレート1Aの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置とは異なる位置で且つフランジが有する締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有し、第1のプレート1Aが、第2のプレート1Bの締結部に対応する位置よりも内側に外径部があるように構成した。拘束力の偏りが生じると熱応力が集中してガスケットが破断するおそれがあるところ、(2)の発明によれば、拘束力の偏りが生じることがなく、高温時における熱膨張をより許容でき、ガスケット1の破断を確実に回避できる。
また、各プレートは、締結部を有して構成されるため、後述する締結部を有さないプレートと比べて、プレートを積層する際の位置決めが容易である。
また本実施形態では、4つの締結孔を有するフランジ間の結合に用いられるガスケット1を、ビード部2を介して対向する一方の2箇所に締結部3B,4Bを有する第1のプレート1Aと、ビード部7を介して対向する他方の2箇所に締結部8B,9Bを有する第2のプレート1Bを含んで構成した。これにより、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bの各締結部が対向して配置されるため、拘束力に偏りが生じることがなく、高温時における熱膨張をより許容でき、ガスケット1の破断をより確実に回避できる。
また本実施形態では、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bが交互に積層された箇所を有するようにガスケット1を構成した。これにより、上述の効果がより顕著に発揮される。
ここで、図5はボルト締結時の面圧分布を比較する図であり、(a)は一般的なガスケットの面圧分布を示す図、(b)は第1実施形態の形状のガスケットの面圧分布を示す図である。
以下、図5に基づき、ボルト締結時の面圧分布の比較について説明する。図5においては黒い部分が面圧が高いことを示している。面圧はフランジとガスケットの間に感圧紙を挟んで測定した。
図5(a)に示すように、一般的なガスケット55の場合には、締結孔51A,52A,53A,54Aで構成される締結部51B,52B,53B,54B付近でガスケット55は、ほぼリジッドで拘束率が高く、熱膨張により高い応力が発生している。このため、ガスケット55が破断するおそれがある。
一方、図5(b)に示すように、本発明形状のガスケット1の場合には、締結孔3A,4Aで構成される締結部3B,4B付近でガスケット1が熱膨張可能であり、拘束率が低く、熱膨張時の応力を低減できる。このため、ガスケット1は破断しない。本実施形態の形状のガスケット1により、ビード部2は一般的なガスケット55のビード部56と同等の面圧を確保(シール性はキープ)しながら、締結部の面圧を低下させることが可能であると考えられる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。例えば、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bとを積層するだけでなく、他のプレートと組み合わせて、一部にだけ、第1のプレート1Aと第2のプレート1Bを積層した部分が含まれるようにしてもよい。
<第2実施形態>
図6は本発明の第2実施形態に係るガスケットの正面図である。
図6に示す本発明の第2実施形態に係るガスケット31は、エンジンの排気系部品としての、例えばターボチャージャーの出口部の結合に用いられる。具体的には、ガスケット31は、ターボチャージャーの出口部のフランジと、排気管の開口縁に形成されたフランジとの間に挟持されて、これらのフランジ間の結合に用いられる。
ガスケット31は、金属製の薄板状のプレートが複数枚積層された構造のものである。前記プレートとしては、第1のプレート31Aと第2のプレート31Bの2種類がある。
図7は図6のD−D線断面図である。図9(a)は第2実施形態のガスケットの第1のプレート31Aを示す正面図である。
図6、図7及び図9(a)に示すように、第1のプレート31Aは、略円環状の形状を有している。第1のプレート31Aは、周方向に略等間隔に4つの締結孔32A,33A,34A,35Aが形成されており、これらの締結孔32A,33A,34A,35Aで構成される4つの締結部32B,33B,34B,35Bを有している。即ち、第1のプレート31Aは、フランジが有する全ての締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部32B,33B,34B,35Bを有している。締結孔32A,33A,34A,35Aの近傍には、カシメ部36,37,38,39が設けられている。
また、第1のプレート31Aには、積層方向の一方側と他方側に屈曲したビード部40が設けられている。ビード部40は、途切れず連続して円環状に形成されており、ターボチャージャーの出口部と排気管の開口縁の結合で形成される排気通路をシールする。ビード部40は、締結による面圧に抗して変形する。ビード部40の形状は円環状に限らず、排気通路の形状などに応じて角環状などの適宜の形状とすることができる。
なお、図示は省略するが、ターボチャージャーの出口部のフランジと、排気管の開口縁に形成されたフランジにも、第1のプレート31Aの締結孔32A,33A,34A,35Aの位置に対応して、4つの締結孔が設けられている。
図9(b)は第2実施形態のガスケットの第2のプレート31Bを示す正面図である。
図6,図7及び図9(b)に示すように、第2のプレート31Bには、積層方向の一方側と他方側に屈曲したビード部41が設けられている。ビード部41は、途切れず連続して円環状に形成されており、ターボチャージャーの出口部と排気管の開口縁の結合で形成される排気通路をシールする。ビード部41は、締結による面圧に抗して変形する。ビード部41の形状は円環状に限らず、排気通路の形状などに応じて角環状などの適宜の形状とすることができる。
これに対して第2のプレート31Bは、ビード部41は有するが、第1のプレート31Aの全ての締結部32A,33A,34A,35Aに対応する位置よりも内側に外径部がある。即ち、第2のプレート31Bは、締結孔がなく、当該締結孔で構成される締結部を有していない。なお、第2のプレート31Bにも、第1のプレート31Aのカシメ部36,37,38,39と対応する位置にカシメ部43,44,45,46が設けられている。
図6は第1のプレート31Aと第2のプレート31Bとが、積層された状態を示している。第1のプレート31Aのカシメ部36,37,38,39と、第2のプレート31Bのカシメ部43,44,45,46の位置を合わせた状態で第1のプレート31Aと第2のプレート31Bが積層されている。
図8は第2実施形態のガスケットを締結したときの状態を示す断面図であって、(a)は図6のD−D線断面図(ビード部)、(b)は図6のE−E線断面図(カシメ部)、(c)は図6のF−F線断面図(締結部)である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施形態では6枚のプレートが積層されている。第1のプレート31Aが4枚積層され、これらの表面(最も外側)に第2のプレート31Bが1枚ずつ積層されている。従って、これら最も外側の第2のプレート31Bが、ターボチャージャーの出口部のフランジや、排気管の開口縁に形成されたフランジに接する。
図8(c)に示すように、右上部の締結部においては、第1のプレート31Aが4枚積層されているだけであり、第2のプレート31Bは存在しない。これは、第2のプレート31Bには締結部が存在しないためである。同様に、図示は省略するが、その他の左下部、左上部、右下部においても、第1のプレート31Aが4枚積層されているだけであり、第2のプレート31Bは存在しない。
なお、第2のプレート31Bは、必ずしも最も外側に配置する場合に限定するものではなく、第1のプレート31Aの間に介在していてもよい。
また、上記では第2のプレート31Bは締結部を有していないが、これに限らず、第1のプレート31Aの締結部32B,33B,34B,35Bの数よりも少ない数(例えば1個、2個又は3個)の締結部を有していてもよい。また、このように第1のプレート31Aの締結部32B,33B,34B,35Bの数よりも少ない数(例えば1個、2個又は3個)の締結部を有している第2のプレートを複数枚積層する場合には、フランジの締結孔の位置に対して、各第2のプレートの締結部を有さない位置が異なっていることが好ましい。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、ビード部40を有し且つフランジが有する全ての締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部32B,33B,34B,35Bを有する第1のプレート31Aと、ビード部41を有し且つ第1のプレート1Aの全ての締結部32B,33B,34B,35Bに対応する位置よりも内側に外径部がある(即ち、締結部を有さない)第2のプレート31Bを含んでガスケット31を構成した。これにより、締結部を一切有さない第2のプレート31Bを用いることで、締結部の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケット31の破断を回避できる。
また本実施形態によれば、締結部を有さない第2のプレート31Bもビード部41は有しているため、十分なシール性が確保される。
また本実施形態では、締結部の個数を低減した第2のプレートを含んでガスケットを構成してもよい。これにより、締結部の個数が少ないことで、締結面の面圧(拘束力)を低下させることができる。このため、高温時における熱膨張を許容でき、ガスケットの破断を回避できる。
また本実施形態では、締結部を有さない又は締結部の個数が少ない第2のプレートを、フランジと接する最も外側に配置してガスケットを構成する。これにより、高温時に最も熱応力が係るフランジと接触する箇所(最も外側)において、締結部を有さない又は締結部の個数が少ない第2のプレートが配置されるため、締結面の面圧(拘束力)をより確実に効率良く低下させることができる。従って、上述の効果が効率良く得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。例えば、第1のプレート31Aと第2のプレート31Bとを積層するだけではなく、上記第1実施形態の第1のプレート1Aと第2のプレート1Bとを組み合わせてもよい。
また、上記の各実施形態の第1及び第2のプレート1A,1B,31A,31Bの材質としては、オーステナイト系鉄合金であることが好ましい。鉄合金としては、例えば、鉄鋼、SUSなどが例示される。
第1及び第2のプレート1A,1B,31A,31Bを、排気系部品のフランジと同じフェライト系鉄合金で構成した場合には、高温時における応力の発生を抑制できるものの、十分なシール性が得られない。そのため、この場合には、プレートと排気系部品のフランジとの間にコート剤(例えば、窒化ホウ素及び珪酸ナトリウムなどを含む水分散剤)を塗布する必要がある。また、このコート剤は、熱が付加されると、接着剤のように固化するため、メンテナンスを行う度に固化したコート剤を除去する必要がある。更にこの場合には、コート剤を使用しない場合に比べてフランジの剛性を高くする必要があるため、結果として、フランジの重量が増加する。
これに対して、従来、第1及び第2のプレート1A,1B,31A,31Bを、フェライト系鉄合金よりも高い弾性を有するオーステナイト系鉄合金で構成した場合には、高温時に大きな応力が生ずるおそれがあったところ、本発明によれば上述したように応力を効果的に緩和できるため、上述した発明の効果が顕著に発揮される。また、オーステナイト系鉄合金の特性として、コート剤を用いることなく従来よりも高いシール性が得られる。更には、コート剤が不要であり、メンテナンス時間の短縮化、コストの削減及びフランジ重量の低減が可能である。
1…ガスケット
1A…第1のプレート
1B…第2のプレート
2…ビード部
3A,4A…締結孔
3B,4B…締結部
7…ビード部
8A,9A…締結孔
8B,9B…締結部
31…ガスケット
31A…第1のプレート
31B…第2のプレート
32A,33A,34A,35A…締結孔
32B,33B,34B,35B…締結部
40,41…ビード部

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気系部品のフランジ間の結合に用いられ、金属製の薄板状のプレートが複数枚積層された構造のガスケットであって、
    前記複数枚のプレートは、前記フランジが有する締結孔を介して前記フランジ間に締結されることで生じる面圧に抗して変形するビード部を有し、
    前記複数枚のプレートは、第1のプレートと、第2のプレートと、を備え、
    前記第1のプレートは、前記フランジが有する締結孔のうち少なくとも一の締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有し、
    前記第2のプレートは、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることを特徴とするガスケット。
  2. 前記第2のプレートは、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部に対応する位置とは異なる位置で且つ前記フランジが有する締結孔に対応する位置に、締結孔で構成される締結部を有し、
    前記第1のプレートは、前記第2のプレートの締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記ガスケットは、4つの締結孔を有する前記内燃機関の排気通路のフランジ間の結合に用いられ、
    前記ビード部は、前記排気通路をシールする環状の形状を有し、
    前記第1のプレートは、前記ビード部を介して対向する一方の2箇所に前記締結部を有し、
    前記第2のプレートは、前記ビード部を介して対向する他方の2箇所に前記締結部を有することを特徴とする請求項2に記載のガスケット。
  4. 前記第1のプレートと前記第2のプレートが交互に積層された箇所を有することを特徴とする請求項3に記載のガスケット。
  5. 前記第1のプレートは、前記フランジが有する全ての締結孔に対応する位置に締結孔で構成される締結部を有し、
    前記第2のプレートは、前記第1のプレートの全ての締結部に対応する位置よりも内側に外径部があることを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  6. 前記第2のプレートは、前記第1のプレートの締結部のうち少なくとも一の締結部とは異なる位置で且つ前記フランジが有する締結孔に対応する位置に、締結孔で構成される締結部を有し、
    前記第2のプレートの締結部の個数は、前記第1のプレートの締結部の個数よりも少ないことを特徴とする請求項1又は2に記載のガスケット。
  7. 前記第2のプレートは、前記フランジと接する最も外側に少なくとも配置されることを特徴とする請求項5又は6に記載のガスケット。
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