JP5828867B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

本発明は、ガスケットに関する。より詳しくは、内燃機関の排気系部品の結合に用いられるガスケットに関する。
従来、内燃機関の排気系部品の結合には、多種多様な形状のガスケットが用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。通常、内燃機関の排気系部品の結合に用いられるガスケットでは、高温に曝されて熱変形することで、引張り応力等の応力が生ずる。そのため、応力による破断を回避することを目的として、ガスケットは、高温時に生ずる応力を緩和するような構造に設計されることが望まれる。
特許第4760633号公報 特開昭62−18321号公報 特開平7−189723号公報
ところで、内燃機関の排気は、排気通路の形状や排気通路内に設けられた部品によって偏流される。そのため、偏流された高温の排気が直接衝突する位置に配置されるガスケットを設計するに際しては、高温の排気がガスケットのいずれの部位に最も大きな影響を与え、それにより、どのような応力が発生するかを考慮した設計をする必要がある。しかしながら、従来ではそのような考慮はなされておらず、その結果として、高温時に生ずる応力を効果的に緩和できていないのが現状である。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温時に生ずる応力を効果的に緩和できるガスケットを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン)の排気系部品(例えば、後述のターボチャージャー3の出口部30)の結合に用いられ、複数の締結穴(例えば、後述の締結穴11A,13A,15A,17A)を有する環状のガスケットであって、前記ガスケットは、排気を偏流させる偏流部(例えば、後述のW/Gバルブ5)の下流側に配置され、前記ガスケットが前記排気系部品のフランジ(例えば、後述のフランジ31)間に組み付けられた状態で、当該フランジに当接する前記ガスケットの当接面をガスケット面(例えば、後述のガスケット面10)と定義したときに、当該ガスケット面が、複数の締結穴(例えば、後述の締結穴11A,13A,15A,17A)を有する環状であり、一の締結穴と他の締結穴との間の領域において、前記偏流部により偏流された排気が衝突することで最も高温となる部分(例えば、後述の部分H)の幅が最も狭く、且つ、当該部分から前記一の締結穴又は前記他の締結穴に向かうに従い幅が漸増するように構成されることを特徴とするガスケット(例えば、後述のガスケット1)を提供する。
本発明では、ガスケットを、排気を偏流させる偏流部の下流側に配置する。また、ガスケットを排気系部品のフランジ間に組み付けた状態で、当該フランジに当接するガスケット面が、一の締結穴と他の締結穴との間の領域において、偏流部により偏流された排気が衝突することで最も高温となる部分の幅が最も狭く、且つ、当該部分から一の締結穴又は他の締結穴に向かうに従い幅が漸増するように構成する。
本発明のガスケットによれば、最も高温に曝される部分の幅を最も狭くするため、当該部分における材料の熱変形量を極力小さくできる。また、最も高温に曝される部分から締結穴に向かうに従い幅を漸増させるため、締結穴付近の剛性を向上でき、締結穴に起因する応力による変形を抑制できる。従って、本発明によれば、高温時に生ずる応力を効果的に緩和でき、熱変形量を抑制できるため、高いシール性と高い耐久性を有するガスケットが得られる。
前記ガスケットは、オーステナイト系鉄合金で構成され、前記排気系部品のフランジは、フェライト系鉄合金で構成されることが好ましい。
この発明では、ガスケットをオーステナイト系鉄合金で構成し、ガスケットが当接する排気系部品のフランジをフェライト系鉄合金で構成する。
例えば従来のように、ガスケットを、排気系部品のフランジと同じフェライト系鉄合金で構成した場合には、高温時における応力の発生を抑制できるものの、十分なシール性が得られない。そのため、この場合には、ガスケットと排気系部品のフランジとの間にコート剤(例えば、窒化ホウ素及び珪酸ナトリウム等を含む水分散剤)を塗布する必要がある。また、このコート剤は、経時で熱が付加されると、接着剤のように固化するため、メンテナンスを行う度に固化したコート剤を除去する必要がある。さらにこの場合には、コート剤を使用しない場合に比べてフランジの剛性を高くする必要があるため、結果として、フランジの重量が増加する。
これに対して、従来、ガスケットを、フェライト系鉄合金よりも高い弾性を有するオーステナイト系鉄合金で構成した場合には、高温時に大きな応力が生ずるおそれがあったところ、この発明によれば上述したように応力を効果的に緩和できるため、上述した発明の効果が顕著に発揮される。また、オーステナイト系鉄合金の特性として、コート剤を用いることなく従来よりも高いシール性が得られる。さらには、コート剤が不要であり、メンテナンス時間の短縮化、コストの削減及びフランジ重量の低減が可能である。
前記偏流部は、バルブ(例えば、後述のW/Gバルブ5)で構成されることが好ましい。
この発明では、偏流部をバルブで構成する。
通常、排気は、排気系に設けられたウエストゲート(W/G)バルブやEGRバルブ等のバルブにより、大きく偏流される。そのため、この発明では、高温の排気がバルブにより大きく偏流され、偏流された排気が下流側に配置されたガスケットの締結穴間に集中的に衝突するため、上述した課題が顕著に生じる。従って、この発明によれば、例えば偏流部を排気通路の屈曲部で構成した場合等と比べて、上述した各発明の効果がより確実に発揮される。
本発明によれば、高温時に生ずる応力を効果的に緩和できるガスケットを提供できる。
本発明の一実施形態に係るガスケットをターボチャージャーの出口部のフランジに組み付けた状態を示す図であり、(a)が出口側から見た図であり、(b)が側面図である。 上記実施形態に係るガスケットの平面図である。 図2のA−A線断面図である。 高温時にガスケット内に生ずる応力の分布を示す図であり、(a)が上記実施形態に係るガスケットの応力分布を示す図であり、(b)が従来のガスケットの応力分布を示す図である。 ターボチャージャーの出口部を出口側から見た図である。 他のターボチャージャーの出口部を出口側から見た図である。 他のターボチャージャーの出口部の温度分布を示す図である。 上記実施形態の変形例を示す図であり、(a)がEGR装置のEGR管を正面から見た図であり、(b)がEGR装置のEGR管の側断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るガスケットは、内燃機関(以下、「エンジン」という。)の排気系部品としての、ターボチャージャーの出口部の結合に用いられる。本実施形態に係るガスケットは、エンジンから排出された排気を偏流させる偏流部としてのウエストゲートバルブ(以下、「W/Gバルブ」という。)の下流側に配置される。
図1は、本実施形態に係るガスケット1を、ターボチャージャー3の出口部30のフランジ31に組み付けた状態を示す図であり、(a)が出口側から見た図であり、(b)が側面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、ガスケット1は、ターボチャージャー3の出口部30のフランジ31に組み付けられる。より詳しくは、ガスケット1は、ガスケット1に形成された4つの締結穴11A,13A,15A,17Aがフランジ31に形成された4つの締結穴と重なるようにして、ターボチャージャー3の出口部30の開口縁に形成されたフランジ31のフランジ面32上に取り付けられる。
なお、ガスケット1は、図示しない排気管の開口縁に形成されたフランジと上記フランジ31との間で挟持される。
ここで、本実施形態では、ガスケット1がフランジ31に組み付けられた状態で、フランジ31に当接するガスケット1の当接面を、ガスケット面10と定義する。図1(a)では、斜線部分がガスケット面10を示している。ガスケット面10は、例えば複数枚のガスケット1を束ねて使用する場合に、ガスケット1同士を位置決めして締結するためのリベット101A,102A,103A,104Aが形成されたリベット部101,102,103,104等を除いた、排気のシールに寄与する面を意味する。
本実施形態では、ターボチャージャー3の出口部30のフランジ31は、フェライト系鉄合金で構成される。これに対して、ガスケット1は、フランジ31とは異なり、オーステナイト系鉄合金で構成される。
フェライト系鉄合金は、高温時に応力が生じ難い一方で、シール性が劣るという特性がある。これに対してオーステナイト系鉄合金は、優れたシール性を有する一方で、高い弾性を有し、高温時に応力が生じ易い特性がある。
なお、鉄合金としては、例えば、鉄鋼、SUS等が例示される。
図2は、本実施形態に係るガスケット1の平面図である。
図2に示すように、ガスケット1は、略円環状の形状を有する。ガスケット1は、周方向に略等間隔で設けられた締結穴11A,13A,15A,17Aを有する。
上述のようにして定義したガスケット面10は、締結穴11A付近の締結穴部11と、締結穴13A付近の締結穴部13と、締結穴15A付近の締結穴部15と、締結穴17A付近の締結穴部17と、締結穴部11と締結穴部13との間の中間部12と、締結穴部13と締結穴部15との間の中間部14と、締結穴部15と締結穴部17との間の中間部16と、締結穴部17と締結穴部11との間の中間部18と、で構成される。
本実施形態に係るガスケット1は、一の締結穴部と他の締結穴部との間の領域において、偏流部としてのW/Gバルブにより偏流された排気が衝突することで最も高温となる部分の幅が最も狭く形成されている特徴を有する。
具体的には、ガスケット1は、各中間部12,14,16,18の周方向の略中央部分が最も幅が狭く形成されている。
また、本実施形態に係るガスケット1は、各中間部12,14,16,18の周方向の略中央部分から、各締結穴11A,13A,15A,17Aに向かうに従い、幅が漸増するように形成されている特徴を有する。
以上の特徴的な構成を採用した理由については、後段で詳述する。
図3は、図2のA−A線断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係るガスケット1は、計6枚のガスケット1A〜1Eを束ね、リベット101A,102A,103A,104Aにより互いに締結されたものである。また、各ガスケット1A〜1Eは、断面視で外側部分から内側部分に向かって、積層方向に交互に反対側に傾斜する傾斜部が形成されている。これにより、隣接するガスケット間において、外側と内側のいずれか交互に、所定の隙間が形成されている。
次に、高温時にガスケット内に生ずる応力の分布について説明する。
図4は、高温時にガスケット内に生ずる応力の分布を示す図であり、(a)が本実施形態に係るガスケット1の応力分布を示す図であり、(b)が従来のガスケット9の応力分布を示す図である。なお、ガスケット9は、ガスケット1と同様に、ターボチャージャー3の出口部30のフランジ31に取り付けられるものである。また、図4では、黒い部分ほど、応力が高いことを示している。
図4(b)の破線丸で示すように、従来のガスケット9では、締結穴91A,93A,95A,97A付近のガスケット内側と、締結穴91A,93A,95A,97A間のガスケット外側において、高い応力が発生することが分かる。これは、ガスケット9を構成する材料の伸びが、内側と外側とで異なることにより生ずるものである。
より詳しくは、拘束率の低い、即ち最も変形し易い締結穴91A,93A,95A,97A付近が変形することで、ガスケット9の外側に引張り応力が発生する。次いで、これに付随して、ガスケット9の内側も変形し、締結穴91A,93A,95A,97A付近に引張り応力が発生する。
このとき、締結穴91A,93A,95A,97A付近のガスケット9の内側における変形は、締結穴91A,93A,95A,97A付近から離隔する方向の変形である(図4(b)の矢印参照)。
締結穴91A,93A,95A,97A間のガスケット9の外側における変形は、締結穴91A,93A,95A,97A間の中間付近から締結穴91A,93A,95A,97Aに近接する方向の変形である(図4(b)の矢印参照)。
以上の結果から、ガスケットの締結穴の位置を考慮し、変形量を抑制するようにガスケット幅を調整することで、応力を緩和できることが分かる。
次に、W/Gの位置とフランジ温度との関係について説明する。
図5は、ターボチャージャー3の出口部30を出口側から見た図である。図5に示すように、ターボチャージャー3の出口部30には、W/Gバルブ5が設けられている。W/Gバルブ5は、W/Gバルブシャフト軸X1を軸として紙面に垂直な方向に開閉され、その開度はおよそ20°である。
W/Gバルブ5が開く側で、且つ、W/Gバルブシャフト軸X1に平行でW/Gバルブ5の中心Cを通る直線X2に直交する直線Y1とフランジ31が交わる部分H(図5の破線丸内の部分)に、高温の排気が最も集中して衝突する。従って、当該部分Hが最も高温に曝される。
図6は、他のターボチャージャー3Aの出口部30Aを出口側から見た断面図である。ターボチャージャー3Aの出口部30Aは、基本的な構成はターボチャージャー3の出口部30と同様であり、向きや寸法等が異なる。このターボチャージャー3Aにおいても、上記と同様の理由により、部分HA(図6の破線丸内の部分)に、高温の排気が最も集中して衝突し、当該部分HAが最も高温に曝される。
ここで、図7は、他のターボチャージャー3Aの出口部30Aの温度分布を示す図である。図7では、黒い部分ほど、温度が高いことを示している。図6と図7を比較すれば明らかであるように、部分HAが最も高温に曝されることが確認される。
この結果から、ターボチャージャー3の出口部30においても、部分Hが最も高温に曝されることが確認される。
以上の結果から、高温時に発生する引張り応力と、W/Gバルブ5の位置から推測される温度分布を考慮してガスケット1の幅を変化させる形状に設計するのがよいことが分かる。ただし、最も高温に曝される部分Hが、締結穴間となるように設計することが必要であり、本実施形態では、最も高温に曝される部分Hは中間部16の周方向の略中央部分に配置される。
従って、上記を考慮して設計された図4(a)に示す本実施形態に係るガスケット1によれば、高温時にガスケット1内に生ずる応力が、従来よりも大きく緩和されることが分かる。即ち、本実施形態に係るガスケット1は、最も高温に曝される部分Hに相当する中間部16の周方向の略中央部分に加えて、各中間部12,14,18の周方向の略中央部分が最も幅が狭く形成されている特徴と、各中間部12,14,16,18の周方向の略中央部分から各締結穴11A,13A,15A,17Aに向かうに従い幅が漸増するように形成されている特徴を有することにより、高温時にガスケット1内に生ずる応力が、従来よりも大きく緩和されることが分かる。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、ガスケット1を、排気を偏流させるW/Gバルブ5の下流側に配置した。また、ガスケット1をターボチャージャー3の出口部30のフランジ31に組み付け状態で、当該フランジ31に当接するガスケット面10が、4つの締結穴11A,13A,15A,17Aを有する環状であり、一の締結穴と他の締結穴との間の領域において、W/Gバルブ5により偏流された排気が衝突することで最も高温となる部分Hの幅が最も狭く、且つ、当該部分Hから一の締結穴又は他の締結穴に向かうに従い幅が漸増するように構成した。
本実施形態のガスケット1によれば、最も高温に曝される部分Hの幅を最も狭くするため、当該部分Hにおける材料の熱変形量を極力小さくできる。また、最も高温に曝される部分Hから締結穴に向かうに従い幅を漸増させるため、締結穴付近の剛性を向上でき、締結穴に起因する応力による変形を抑制できる。従って、本実施形態によれば、高温時に生ずる応力を効果的に緩和でき、熱変形量を抑制できるため、高いシール性と高い耐久性を有するガスケット1が得られる。
また本実施形態では、ガスケット1をオーステナイト系鉄合金で構成し、ガスケット1が当接するターボチャージャー3の出口部30のフランジ31をフェライト系鉄合金で構成した。
例えば従来のように、ガスケットをフランジと同じフェライト系鉄合金で構成した場合には、高温時における応力の発生を抑制できるものの、十分なシール性が得られない。そのため、この場合には、ガスケットとフランジとの間にコート剤(例えば、窒化ホウ素及び珪酸ナトリウム等を含む水分散剤)を塗布する必要がある。また、このコート剤は、経時で熱が付加されると、接着剤のように固化するため、メンテナンスを行う度に固化したコート剤を除去する必要がある。さらにこの場合には、コート剤を使用しない場合に比べてフランジの剛性を高くする必要があるため、その結果として、フランジの重量が増加する。
これに対して、従来、ガスケットを、フェライト系鉄合金よりも高い弾性を有するオーステナイト系鉄合金で構成した場合には、高温時に大きな応力が生ずるおそれがあったところ、本実施形態によれば上述したように応力を効果的に緩和できるため、上述した効果が顕著に発揮される。また、オーステナイト系鉄合金の特性として、コート剤を用いることなく従来よりも高いシール性が得られる。さらには、コート剤が不要であり、メンテナンス時間の短縮化、コストの削減及びフランジ重量の低減が可能である。
また本実施形態では、排気を偏流する偏流部をW/Gバルブ5で構成した。
通常、排気は、排気系に設けられたウエストゲート(W/G)バルブやEGRバルブ等のバルブにより、大きく偏流される。そのため、本実施形態では、高温の排気がバルブにより大きく偏流され、偏流された排気が下流側に配置されたガスケットの締結穴間に集中的に衝突するため、上述した課題が顕著に生じる。従って、本実施形態によれば、例えば偏流部を排気通路の屈曲部で構成した場合等と比べて、上述した効果がより確実に発揮される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記実施形態では、排気系部品をターボチャージャーの出口部とし、偏流部をW/Gバルブで構成したがこれに限定されない。
図8は、本実施形態の変形例を示す図であり、(a)がEGR装置7のEGR管70を正面から見た断面図であり、(b)がEGR装置7のEGR管70の側断面図である。図8に示すように、排気系部品をEGR装置7のEGR管70とし、偏流部をEGRバルブ71で構成してもよい。この場合、EGRバルブ71の上下に位置する部分HE(図8中の破線丸部分)が最も高温に曝される部分である。
あるいは、他の排気系部品に利用される他のバルブで構成してもよい。また、偏流部を、排気管の屈曲部で構成してもよい。
上記実施形態では、ガスケットを略円環状としたが、これに限定されない。環状であれば適用可能である。
また、上記実施形態では、締結穴の数を4つとしたがこれに限定されない。締結穴は4つより多くてもよく、4つより少なくてもよい。
上記実施形態では、ガスケットを6枚束ねて用いたが、枚数は限定されない。6枚より多くても少なくてもよく、1枚でもよい。枚数に限らず、排気系部品のフランジに当接するガスケット面の形状が本発明の範囲内であればよい。
なお、1枚のみ使用する場合には、複数枚を束ねるためのリベットは不要である。
1…ガスケット
3…ターボチャージャー(排気系部品)
5…W/Gバルブ(偏流部)
10…ガスケット面
11A,13A,15A,17A…締結穴
30…出口部(排気系部品)
31…フランジ
H…最も高温となる部分

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気系部品の結合に用いられ、複数の締結穴を有する環状のガスケットであって、
    前記ガスケットは、排気を偏流させる偏流部の下流側に配置され、
    前記ガスケットが前記排気系部品のフランジ間に組み付けられた状態で、当該フランジに当接する前記ガスケットの当接面をガスケット面と定義したときに、
    当該ガスケット面が、複数の締結穴を有する環状であり、前記複数の締結穴の領域をそれぞれ中間部としたときに、前記偏流部により偏流された排気が衝突することで最も高温となる部分がいずれかの前記中間部の周方向の略中央部分に配置され、
    前記最も高温となる部分が配置される中間部の周方向の略中央部分に加えて、各中間部の周方向の略中央部分の幅が各中間部において最も狭く、且つ、各略中央部分から各締結穴に向かうに従い幅が漸増するように構成されることを特徴とするガスケット。
  2. 前記ガスケットは、オーステナイト系鉄合金で構成され、
    前記排気系部品のフランジは、フェライト系鉄合金で構成されることを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記偏流部は、バルブで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスケット。
  4. 内燃機関のターボチャージャーの出口部の結合に用いられ、複数の締結穴を有する環状のガスケットであって、
    前記ガスケットは、排気を偏流させるウエストゲートバルブの下流側に配置され、
    前記ガスケットが前記ターボチャージャーの出口部のフランジ間に組み付けられた状態で、当該フランジに当接する前記ガスケットの当接面をガスケット面と定義したときに、
    当該ガスケット面が、複数の締結穴を有する環状であり、前記複数の締結穴間の領域をそれぞれ中間部としたときに、前記ウエストゲートバルブが開く側で且つ前記ウエストゲートバルブのシャフト軸に平行で前記ウエストゲートバルブの中心を通る直線に直交する直線と前記フランジが交わる部分が、いずれかの前記中間部の周方向の略中央部分に配置され、
    前記交わる部分が配置される中間部の周方向の略中央部分に加えて、各中間部の周方向の略中央部分の幅が各中間部において最も狭く、且つ、各略中央部分から各締結穴に向かうに従い幅が漸増するように構成されることを特徴とするガスケット。
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