JP2014092050A - Egrクーラ - Google Patents

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Abstract

【課題】配管を低コストに製造する場合でも、その内部ガス通路の拡張部の近傍に冷却水通路を広範囲に配置したり、拡張部へのガス流れの偏りを有効に抑制したりできるようにして、熱交換効率を十分に高めることのできるEGRクーラを提供する。
【解決手段】それぞれ横断面開口寸法が幅方向に大きく厚さ方向に小さい偏平な複数の内部ガス通路13および冷却水通路14を有するとともに、内部ガス通路13が偏平通路部31とその偏平通路部31より厚さが大きくなるよう拡張された拡張部33とを有するEGRクーラであって、偏平通路部31が、幅方向における両端部31a,31bより幅方向の内側に、それら両端部31a,31bより厚さの小さい所定幅Wpの主通路部分31cを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、EGRクーラに関し、特に偏平な複数の内部ガス通路および冷却水通路を有するEGRクーラに関する。
車両等に搭載される内燃機関の排気再循環(EGR)システムにおいて、EGRガスを冷却するEGRクーラが多用されてきている。
そのようなEGRクーラとして、例えばケース内に偏平な複数のガス配管を積層するとともに、それら複数のガス配管の間に冷却水通路を形成するものがある。このEGRクーラは、複数のガス配管が部分的に通路厚さ方向に張り出した張出し部(通路拡張部)と、それより薄い偏平な偏平管部とを有している。そして、複数のガス配管の張出し部同士を厚さ方向に接合させることで、複数のガス配管の偏平管部の間に冷却水通路が形成されている(例えば、特許文献1から3参照)。
特開2009−228930号公報 特開2010−048536号公報 特開2008−121658号公報
しかしながら、上述のような従来のEGRクーラでは、偏平な複数のガス配管がそれらの長手方向両端部や幅方向両端側に形成された厚さ方向の張出し部分を互いに接合させつつ積層されていた。そのため、そのような張出し部分の内方では内部ガス通路が厚さ方向に拡張された拡張部が形成されるにもかかわらず、張出し部の周囲、特に張出し部同士の接合面間に冷却水通路が及ばない構造となり、EGRクーラの熱交換効率を十分に高めることができないという問題があった。
また、幅方向両端部をL字形に曲げ加工した板状素材同士をろう付け等により接合してガス配管を作製したり、いわゆるUO曲げ加工を行って偏平率の高いガス配管を低コストに作製したりして、ガス通路の厚さが小さいガス配管を製造することが考えられる。しかし、その場合、加工上の理由等から、ガス通路の主要部分に対して内部ガス通路の幅方向の少なくとも一端部(例えばU曲げ加工部側)の厚さを大きくしなければならないことが多い。そのような場合、ガス配管の幅方向端部に厚さ方向の張出し部分である接合部を形成するため、幅方向端部での十分な熱交換が期待できない上に、その内方の内部ガス通路の拡張部にガスの流れが偏り易くなる。そのため、ガス通路厚さの小さいガス配管を作製しても、EGRクーラの熱交換効率を十分に高めることができないという問題が残る。
そこで、本発明は、配管を低コストに製造する場合でも、その内部ガス通路の拡張部の近傍に冷却水通路を広範囲に配置したり、拡張部へのガス流れの偏りを有効に抑制したりできるようにして、熱交換効率を十分に高めることのできるEGRクーラを提供することを目的とする。
本発明に係るEGRクーラは、上記目的達成のため、(1)それぞれ横断面開口寸法が幅方向に大きく厚さ方向に小さい偏平な複数の内部ガス通路および冷却水通路を有するとともに、前記内部ガス通路が偏平通路部と該偏平通路部より厚さが大きくなるよう拡張された拡張部とを有するEGRクーラであって、前記偏平通路部が、前記幅方向における両端部より前記幅方向の内側に、該両端部より厚さの小さい主通路部分を有していることを特徴とする。
本発明では、複数の内部ガス通路がそれぞれ拡張部で厚さ方向に拡張されているので、複数の内部ガス通路の偏平通路部同士は厚さ方向で互いに離間する。また、各偏平通路部がその幅方向両端部に対し厚さが小さい主通路部分を有するので、偏平通路部内でのガスの流速を高めることができる。しかも、偏平通路部同士の離間距離を拡張部によって確保しつつ、冷却水通路の幅を内部ガス通路の幅方向両端部側にまで拡張可能になる。その結果、EGRクーラの冷却効率を高めることができる。
本発明のEGRクーラにおいては、(2)それぞれの内部に前記内部ガス通路を形成する複数の偏平なガス配管を備え、前記複数のガス配管は、前記厚さ方向に隣り合うよう接合される複数の接合部と、前記接合部によって支持される複数の偏平管部と、を有し、前記複数の接合部により、それぞれ前記偏平通路部より前記厚さが大きい第1の拡張部が形成されているものであるのがよい。
この構成により、複数のガス配管の間に形成される偏平な冷却水通路が、複数のガス配管の幅方向両端部であって非接合の部分に広がり得ることになり、冷却水通路の幅が内部ガス通路の幅方向両端部側にまで拡張可能になる。また、複数の接合部によって複数の偏平なガス配管の積層体の強度や形状安定性を確保できる。
本発明のEGRクーラにおいては、(3)前記ガス配管が、前記幅方向の少なくとも一方側に、前記厚さ方向に張り出した張出し部を有しており、前記内部ガス通路が、前記張出し部により、前記偏平通路部の前記主通路部分に対し前記厚さ方向に拡張された第2の拡張部を形成している。
この構成により板状素材を曲げ加工および接合するような加工法で主通路厚さの小さいガス配管を容易に形成でき、冷却効率の高いEGRクーラを低コストに製造可能となる。
上記(3)の構成を有するEGRクーラにおいては、(4)前記ガス配管が、板状素材の板面を折り返す曲げ加工がなされた前記幅方向一方側の曲げ加工部と、前記板状素材の前記板面方向の両端部を接合した前記幅方向他方側の端部合せ部と、を有しており、前記曲げ加工部および前記端部合せ部によって、前記偏平管部の前記幅方向の両方側に前記張出し部が構成されていてもよい。
この場合、いわゆるUO曲げ等を用いて主通路厚さの小さいガス配管を容易に形成可能となる。
上記(3)または(4)の構成を有するEGRクーラにおいては、(5)前記第2の拡張部の厚さが前記第1の拡張部の厚さより小さくなっており、前記複数の偏平管部は、前記複数の接合部が前記厚さ方向に隣り合うよう接合されたとき、前記複数の接合部に支持されつつ前記厚さ方向で互いに離間するのがよい。
この構成により、複数の内部ガス通路の間に形成される偏平な冷却水通路が、厚さ方向に隣り合う内部ガス通路の幅方向両端部の間にまで形成できることになり、複数のガス配管の間に形成される偏平な冷却水通路が、厚さ方向に隣り合うガス配管の幅方向両端部の間に確実に形成されることになる。よって、ガス配管の幅方向両端部でも有効な熱交換が可能な冷却効率の高いEGRクーラとなる。
本発明のEGRクーラにおいては、(6)前記内部ガス通路の内部に、前記幅方向における両端部側のガスの流れを制限するガス流制御部が設けられていてもよい。
この構成により、内部ガス通路のうち厚さの小さい偏平通路部の主通路部分において、ガスの流量が十分に確保され、偏平通路部における熱交換効率が高まることになる。
本発明のEGRクーラにおいては、(6)前記内部ガス通路の内部に、前記幅方向における両端部側のガスの流れを前記幅方向における中央側に偏向させるガス流制御部が設けられていてもよい。
この構成により、偏平通路部の幅方向両端部が厚くても、偏平通路部内のガスの流れが幅方向両端部に偏るのを有効に抑制することができ、内部ガス通路のうち厚さの小さい偏平通路部の主通路部分において、ガスの流量が十分に確保されることになる。
上記(6)または(7)の構成を有するEGRクーラにおいては、(8)前記ガス流制御部が、前記偏平通路部の前記幅方向における両端側で前記ガスの流れを前記中央側に方向付ける突条形状をなしていてもよい。
この場合、偏平通路部の幅方向両端部の厚さが主通路部分の厚さより大きくても、突条形状に応じて、ガスの流れが偏平通路部の幅方向両端部に偏るのを有効に抑制できることになる。
上記(6)、(7)または(8)の構成を有するEGRクーラにおいては、(9)前記ガス流制御部が、前記偏平通路部の前記幅方向における両端側で前記ガスの流れを前記中央側に方向付けるよう、前記主通路部分が通路長さ方向の中間位置で前記幅方向に絞られていてもよい。
この場合も、偏平通路部の幅方向両端部の厚さが主通路部分の厚さより大きくても、ガスの流れが偏平通路部の幅方向両端部に偏るのを有効に抑制できることになる。
本発明によれば、拡張部を有する複数の内部ガス通路の偏平通路部同士が、それぞれ幅方向両端部に対し厚さが小さい主通路部分を有するので、偏平通路部内でのガスの流速を高めることができるとともに、偏平通路部同士の離間距離を拡張部により確保して冷却水通路の幅を内部ガス通路の幅方向両端部側にまで拡張することができる。その結果、冷却効率の高いEGRクーラを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示す一部正面断面図である。 図2(a)は、図1のA2矢視図であり、図2(b)は、図1のB2−B2断面図である。 図3(a)は、図1のA3−A3断面図であり、図3(b)は、図1のB3−B3断面図である。 本発明の第1実施形態に係るEGRクーラの概略正面図である。 本発明の第2実施形態に係るEGRクーラにおける複数のガス配管の長手方向一端側の第1の拡張部同士の接合形態を示す図で、図1のA2矢視図に相当する図である。 本発明の第2実施形態に係るEGRクーラにおける複数のガス配管の長手方向の中間位置における横断面図で、図1のB2−B2断面図に対応する図である。 図7(a)は、本発明の第3実施形態に係るEGRクーラの要部横断面図であり、図7(b)は、本発明の第4実施形態に係るEGRクーラの要部横断面図である。 図8(a)は、本発明の第5実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示す一部正面断面図であり、図8(b)は、図8(a)のB8−B8断面図である。 図9(a)は、本発明の第6実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示す一部正面断面図であり、図9(b)は、図9(a)のB9−B9断面図である。 図10(a)は、本発明の第7実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示す一部正面断面図であり、図10(b)は、図10(a)のB10−B10断面図である。 図11(a)は、本発明の第8実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示す一部正面断面図であり、図11(b)は、図11(a)のB11−B11断面図である。 図12(a)は、本発明の第8実施形態に係るEGRクーラにおけるガス配管の変形態様を示すその要部横断面図であり、図12(b)は、本発明の第8実施形態に係るEGRクーラにおけるガス配管の他の変形態様を示すその要部横断面図である。 本発明の第8実施形態のEGRクーラにおけるガス配管の張出し部の寸法設定条件の説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1〜図4は、本発明の第1実施形態に係るEGRクーラを示している。
なお、本実施形態のEGRクーラは、車両に搭載される水冷式の内燃機関(以下、エンジンという)のEGRシステムに実装されるものであり、EGRシステムは、エンジンの排気ガスの一部をその排気装置側から吸気装置側に還流させて排気再循環させるものである。また、EGRシステムは、エンジンの各燃焼室をバイパスして排気通路と吸気通路とを連通させる排気還流用のEGRガス通路の途中に、排気還流量を調整するEGRバルブと、EGRガス通路を通って還流する排気ガス(以下、EGRガスという)をエンジン冷却水との熱交換によって冷却するEGRクーラとを有している。
まず、本実施形態の構成について説明する。
図4に示すEGRクーラ10は、図1ないし図3に示すように、外殻であるケース11と、そのケース11内に互いに平行に収納された複数の偏平な熱交換チューブ12(ガス配管)と、を有している。
図4に示すように、ケース11は、ケース本体部11a、冷却水導入管部11b、冷却水排出管部11c、EGRガス導入管部11d、および、EGRガス排出管部11eを備えている。
図1ないし図3に示すように、ケース本体部11aは、その内部11hに複数の熱交換チューブ12を収納するとともに、エンジン冷却水およびEGRガスを通すことができる略角筒状のタンクとなっている。なお、図2(a)および図2(b)中では、ケース本体部11aの同図中の上下方向における中間部分とそこに配置された一部の熱交換チューブ12とを図示している。
冷却水導入管部11bは、エンジン側からの冷却水をケース本体部11aの内部11hに導入する冷却水導入口11iを形成するとともに、ケース本体部11aから外方に突出しており、ホース等の冷却水配管に接続できるようになっている。
冷却水排出管部11cは、ケース本体部11aの内部11hを通過した冷却水をエンジン側に還流させる冷却水排出口11j(図4参照)を形成するとともに、ケース本体部11aから外方に突出しており、ホース等の冷却水配管に接続できるようになっている。
EGRガス導入管部11dは、エンジンの排気装置側からのEGRガスを導入するガス導入口11pを形成しており、ガス導入口11pから複数の熱交換チューブ12の内部にEGRガスを分岐させて流入させるようになっている。
EGRガス排出管部11eは、複数の熱交換チューブ12を通過した後のEGRガスを集合させるガス排出口11rを形成しており、ガス排出口11rからエンジンの吸気装置側にEGRガスを還流させるようになっている。
このEGRクーラ10は、ケース11のEGRガス導入管部11dおよびEGRガス排出管部11eと複数の熱交換チューブ12とによってEGRガス通路の一部を形成するとともに、複数の熱交換チューブ12の内部に複数の内部ガス通路13を形成している。
また、EGRクーラ10は、ケース11と複数の熱交換チューブ12とによってエンジン冷却水を通す冷却水通路14を形成しており、内部ガス通路13を通る還流排気ガスと冷却水通路14を通る冷却水との間の熱交換によって還流排気ガスを冷却することができるようになっている。
すなわち、EGRクーラ10は、それぞれ横断面の開口寸法が幅方向(図2(b)の左右方向)に大きく、かつ、厚さ方向(図2(b)の上下方向)に小さい偏平な複数の内部ガス通路13および冷却水通路14を有している。
具体的には、複数の熱交換チューブ12は、熱伝導率の高い金属によって偏平なチューブ状に形成されている。そして、これら複数の熱交換チューブ12は、それぞれの長手方向(通路長さ方向)の両端部でケース11のEGRガス導入管部11dおよびEGRガス排出管部11eに接続されている。
また、各熱交換チューブ12は、長さ方向両端側に設けられた一対の接合部12e(図中では熱交換チューブ12の長手方向一端側の1つのみ図示する)と、これら接合部12eによって両端支持された偏平管部12fと、を有している。そして、複数の熱交換チューブ12の接合部12eが互いに厚さ方向に隣り合うよう接合されることにより、複数の熱交換チューブ12の長手方向両端側で冷却水通路14がシールされるとともに、複数の熱交換チューブ12の偏平管部12fがケース11内で互いに平行に支持されている。
図2および図3に示すように、内部ガス通路13は、各熱交換チューブ12の偏平管部12fの内部に形成される略同一厚さの偏平通路部31と、各接合部12eの内部に形成される幅方向全域の第1の拡張部33(拡張部)と、を有している。
第1の拡張部33は、各熱交換チューブ12の長さ方向両端側の接合部12eの内方側で、それぞれ偏平通路部31より厚さが大きくなるように偏平通路部31に対して厚さ方向に拡張されている。
偏平通路部31は、その幅方向における両端部31a,31bより幅方向の内側に、両端部31a,31bよりも厚さの小さい略一定幅の主通路部分31cを有している。
ここにいう主通路部分31cは、偏平通路部31のうち幅方向両端部31a,31bを除く幅方向中央側の部分であり、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bよりも熱交換面積が大きくなっている。また、図2(a)に示すように、主通路部分31cは、偏平通路部31の幅方向中央側で、幅方向両端部31a,31bの幅Wa,Wb(幅寸法)の和より大きい略一定の幅Wpを有している。この主通路部分31cは、偏平通路部31の長さ方向の全域に及び、かつ、偏平通路部31の幅方向中央側の部分の大半を占める部分となっている。
各熱交換チューブ12の偏平管部12fは、その幅方向両側に厚さ方向に張り出した張出し部12a,12bを有している。幅方向一端側の張出し部12aは、熱交換チューブ12の図示しない板状素材の板面を折り返す曲げ加工、例えば略U字形の曲げ加工がなされた曲げ加工部となっている。また、幅方向他方側の張出し部12bは、略U字形の曲げ加工がなされた板状素材の両端部、例えば略L字形に曲げ加工された先端部同士を部分的に重ね合せて接合した端部合せ部となっている。ここにいう板状素材は、例えば排気ガス成分を含む酸性の凝縮水等に対しても優れた腐食性を持つステンレス鋼板等の高耐食性の金属板である。
また、内部ガス通路13のうち偏平通路部31の両端部31a,31bは、各熱交換チューブ12の偏平管部12fの範囲内であって張出し部12a,12bのそれぞれの内方で、偏平通路部31に対し厚さ方向に拡張された第2の拡張部34を形成している。なお、偏平通路部31の両端部31a,31bのうち任意の一方側のみを第2の拡張部としてもよい。すなわち、第2の拡張部は、張出し部12a,12bのうち少なくとも片方の内方に形成され得る。また、ここでは、第2の拡張部34は、偏平通路部31の両端部31a,31bの通路長さ方向における略全域に形成されているが、通路長さ方向の所定位置に両端部31a,31b内の通路断面積を縮小する絞り部を設けて、第2の拡張部34を通路長さ方向に隣り合う複数に分割してもよい。
図2および図3に示すように、各熱交換チューブ12の張出し部12a,12bの内方における第2の拡張部34の通路厚さGT2は、第1の拡張部33の通路厚さGT1より小さくなっており、主通路部分31cの通路厚さGT3よりも大きくなっている。
厚さ方向に隣り合う張出し部12a同士の間、あるいは、張出し部12b同士の間に位置する冷却水通路14の幅方向両端部の通路厚さWT2は、主通路部分31cを形成する偏平管部12fの幅方向中央部12c同士の間に位置する冷却水通路14の幅方向中央部の通路厚さWT3より小さくなっている。
また、冷却水通路14の幅方向両端部の通路厚さWT2は、内部ガス通路13の偏平通路部31における第2の拡張部34の通路厚さGT2と同等の厚さか、それより小さい厚さ(>0)となっている。
そして、複数の偏平管部12fは、熱交換チューブ12の積層によって複数の接合部12eが厚さ方向に隣り合うよう接合された状態において、それら複数の接合部12eに支持されつつ互いに厚さ方向に冷却水通路14の厚さWT2,WT3に対応する所定間隔で離間している。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のEGRクーラ10においては、複数の内部ガス通路13がそれぞれ第1の拡張部33で厚さ方向に拡張されることで、複数の内部ガス通路13の偏平通路部31同士が厚さ方向で互いに離間しているので、平行に離間する厚さの小さい偏平通路部31の間に十分な通路厚さを有する冷却水通路14が配置できることになる。しかも、第1の拡張部33を形成する複数の接合部12eの存在により、偏平通路部31を形成する偏平管部12f同士の離間距離が確保されることに加えて、冷却水通路14が複数の熱交換チューブ12の幅方向両端側であって非接合の部分にまで広がることになる。したがって、冷却水通路14の幅が内部ガス通路13の幅方向両端部側にまで拡張可能になり、EGRクーラ10によるEGRガスの冷却効率が高まる。
また、本実施形態では、各偏平通路部31がその幅方向両端部31a,31bに対し厚さが小さい略一定幅の主通路部分31cを有しているので、各偏平通路部31内でのEGRガスの流速が十分に高められる。したがって、各偏平通路部31を形成する熱交換チューブ12の偏平管部12fの内壁面とその主通路部分31c内を通るEGRガスとの間の所要の温度差が高められることになり、偏平管部12fの内壁面での熱伝達率が高まるとともに、EGRクーラ10によるEGRガスの冷却効率が高められる。
さらに、EGRクーラ10の複数の熱交換チューブ12が、幅方向両端側に、偏平通路部31の主通路部分31cに対し厚さ方向に拡張された第2の拡張部34を形成しているので、張出し部12a,12bを設けて複数の熱交換チューブ12をいわゆるUO曲げ加工等によって低コストに作製できる。
加えて、複数の偏平管部12fが対応する複数対の接合部12eに支持されつつ厚さ方向で互いに離間しているので、複数の熱交換チューブ12の間に形成される偏平な冷却水通路14が、その厚さ方向に隣り合う熱交換チューブ12の幅方向両端側の張出し部12a,12bの間にも確実に形成される。その結果、冷却効率の高いEGRクーラ10を低コストに製造できることになる。
また、壁面屈曲部位の曲げ線が幅方向全域に延びる複数の接合部12eが厚さ方向に積層されることによって、複数の偏平管部12fを有する複数の熱交換チューブ12の積層体の強度や形状安定性が向上する。
このように、本実施形態においては、第1の拡張部33を有する複数の内部ガス通路13の偏平通路部31同士が、それぞれ幅方向両端部31a,31bに対し厚さが小さい主通路部分31cを有するので、偏平通路部31内でのEGRガスの流速を高めることができるとともに、偏平通路部31同士の離間距離を第1の拡張部33により確保して冷却水通路14の幅を内部ガス通路13の幅方向両端側にまで拡張することができる。その結果、冷却効率の高い低コストのEGRクーラ10を提供することができる。
(第2実施形態)
図5および図6は、本発明の第2実施形態に係るEGRクーラを示している。
本実施形態は、EGRクーラの全体構成が第1実施形態と類似するものであって、熱交換チューブの形状が第1実施形態とは相違するものである。したがって、以下の説明においては、第1実施形態と同一または類似する構成については、図5および図6中に図1ないし図4中の対応する構成要素と同一の符号を用いて示し、第1実施形態との相違点について詳述する。
本実施形態においては、各熱交換チューブ12の長手方向両端側の接合部12eに加えて、熱交換チューブ12の幅方向における両端側の張出し部12a,12bより幅方向の内方側に、内部ガス通路13側から冷却水通路14側に突出する複数の突起状の中間接合部12g(接合部)が設けられている。これらの中間接合部12gは、偏平管部12fに対して接合部12eと同程度に厚くなっており、複数の熱交換チューブ12が積層されるとき、厚さ方向に隣り合う各一対の熱交換チューブ12の両端部の接合部12e同士が接合されるともに、厚さ方向に隣り合う各一対の熱交換チューブ12の中間接合部12g同士が接合されるようになっている。ここにいう接合は、熱伝導可能な接触状態に保たれることを意味し、例えば圧接状態か、ろう付けその他の固着状態である。
ここで、複数の突起状の中間接合部12gは、各熱交換チューブ12の両面側に共軸的に配置された例えば円錐台形状のものであり、各熱交換チューブ12の幅方向(図5中の左右方向)に等間隔に離間するとともに、各熱交換チューブ12の通路長さ方向にも離間している。
また、各熱交換チューブ12の通路長さ方向の同一の位置に幅方向等間隔に配置された偶数、例えば片面側で4つの中間接合部12gは、通路長さ方向で隣り合う奇数、例えば片面側で3つの中間接合部12gとは幅方向における位置がずれている。
各内部ガス通路13の偏平通路部31は、複数の中間接合部12gの内方側でそれぞれ厚さ方向に拡張された中間拡張部35を形成している。これら中間拡張部35は、第2の拡張部34よりも厚さ方向に大きく拡張されており、第1の拡張部33と同等の厚さを有している。
一方、各内部ガス通路13の偏平通路部31は、その両端部31a,31bより幅方向の内方側であって、複数の突起状の中間接合部12gの間に、主通路部分31cの他の部分より厚さが縮小された複数の縮小部31nを有している。そして、各熱交換チューブ12の偏平管部12fは、複数の縮小部31nに対応する両面側からの複数対の内突起12pを有している。
本実施形態においても、第1の拡張部33および中間拡張部35を有する複数の内部ガス通路13の偏平通路部31同士が、それぞれ幅方向両端部31a,31bに対し厚さが小さい主通路部分31cを有するので、偏平通路部31内でのEGRガスの流速を高めることができるとともに、偏平通路部31同士の離間距離を第1の拡張部33および中間拡張部35により確保して、冷却水通路14の幅を内部ガス通路13の幅方向両端側にまで拡張することができる。その結果、冷却効率の高いEGRクーラ10を提供することができる。しかも、本実施形態では、第1の拡張部33および中間拡張部35を形成する複数種の接合部12e,12gを設けているので、熱交換チューブ12の長手方向両端側の接合部12eの長さを短縮できるとともに、積層された複数の熱交換チューブ12の形状を安定して保持させたり積層体の強度を高めたり積層作業を容易化したりできる。
(第3実施形態)
図7(a)は、本発明の第3実施形態に係るEGRクーラを示している。
なお、以下に説明する各実施形態は、EGRクーラの全体構成が第1実施形態と類似するものであって、熱交換チューブの構成が第1実施形態とは相違するものである。したがって、以下の説明においては、第1実施形態と同一または類似する構成については、図中に図1ないし図4中の対応する構成要素と同一の符号で、第1実施形態との相違点について詳述する。
図7(a)に示す第3実施形態においては、内部ガス通路13の内部に、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31b側のガスの流れを幅方向における中央側に、すなわち主通路部分31c側に偏向させるガス流制御部材41,42が配されている。
ここで、一方のガス流制御部材41は、各熱交換チューブ12の幅方向一方側の張出し部12aと共に、偏平通路部31の一方側の端部31aの通路断面積を縮小する絞り要素として機能するようになっている。すなわち、一方のガス流制御部材41は、張出し部12a内の偏平通路部31の一方側の端部31aを通るガスの流れを抑制(制限)する。
また、他方のガス流制御部材42は、各熱交換チューブ12の幅方向他方側の張出し部12bと共に、偏平通路部31の他方側の端部31bの通路断面積を縮小する絞り要素として機能するようになっている。すなわち、他方のガス流制御部材42は、曲げ加工部12b内の偏平通路部31の他方側の端部31aを通るガスの流れを抑制する。
この他方のガス流制御部材42は、各熱交換チューブ12の板状素材を張出し部12bに対応する一対のL字形の曲げ部の近傍でそれぞれ内部ガス通路13側に突出し加工することによって対向する少なくとも一対の錐台状に形成されており、互いに突き当てられた状態で各熱交換チューブ12に一体に支持されている。
また、一方のガス流制御部材41は、各熱交換チューブ12に例えばろう付けによって固定され、あるいは、張出し部12aの内方に押し込まれて保持されている。
本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
しかも、本実施形態では、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの厚さが主通路部分31cの厚さより大きくても、EGRガスの流れが偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bに偏るのをガス流制御部材41,42によって有効に抑制できることになる。よって、内部ガス通路13のうち厚さの小さい偏平通路部31の主通路部分31cにおいて、ガスの流量が十分に確保されることになり、主通路部分31cにおけるEGRガスの冷却効率(EGRガスと冷却水の間の熱交換効率)が高まることになる。
(第4実施形態)
図7(b)は、本発明の第4実施形態に係るEGRクーラを示している。
図7(b)に示す第4実施形態においては、複数の熱交換チューブ12の上流側の端部に位置する内部ガス通路13の入口側に、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31bへのガスの流入を制限する一対の邪魔板45(ガス流制御部)が設けられている。そして、これら一対の邪魔板45により、偏平通路部31の幅方向の両端部31a,31bにおけるEGRガスの流れを主通路部分31c側に偏向させるようになっている。
本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
また、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの厚さが主通路部分31cの厚さより大きくても、EGRガスの流れが偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bに偏るのを一対の邪魔板45によって有効に抑制できることになる。
さらに、本実施形態では、多数の内部ガス通路13の偏平通路部31に対して一対の邪魔板45を設けるだけで、所要のガス流制御部が構成でき、構成を簡素にできる。
(第5実施形態)
図8(a)および図8(b)は、本発明の第5実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示している。
本実施形態においては、第3実施形態のガス流制御部材41,42や第4実施形態の一対の邪魔板45に代えて、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの近傍であって幅方向における両端部31a,31bの間に、主通路部分31cに対して厚さが縮小されるとともに通路長さ方向に延在する一対の帯状縮小部51,52が設けられている。
これら一対の帯状縮小部51,52は、各熱交換チューブ12の板状素材を、張出し部12a,12bの近傍でそれぞれ内部ガス通路13側に突条12r1,12r2(ガス流制御部)として突出し加工することによって形成されており、幅方向両端側の一対の突条12r1,12r2同士が互いに突き当てられた状態で各熱交換チューブ12に一体に支持されている。
本実施形態においては、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31bの近傍に位置する各一対の突条12r1,12r2が通路長さ方向に互いに平行に延びていることにより、偏平通路部31の幅方向における両端側で、主通路部分31cから両端部31a,31b側へのガスの流出が規制され、両端部31a,31b側へのガスの流れの偏りが制限される。すなわち、偏平通路部31の幅方向両端側の突条12r1,12r2は、主通路部分31cに流入したEGRガスの両端部31a,31b側への流出を規制することで、内部ガス通路13内のEGRガスの流れを幅方向における突条12r1,12r2の形成位置より幅方向中央側に方向付け、両端部31a,31bでのガスの流れを間接的に制限する突条形状をなしている。
本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
また、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの厚さが主通路部分31cの厚さより大きくても、EGRガスの流れが幅方向両端部31a,31bに偏るのをそれらの内側の各一対の突条12r1,12r2によって帯状縮小部51,52を形成することで、有効に抑制できる。したがって、内部ガス通路13のうち厚さの小さい偏平通路部31の主通路部分31cにおいて、ガスの流量が十分に確保されることになり、偏平通路部31における熱交換効率がより高まることになる。
(第6実施形態)
図9(a)および図9(b)は、本発明の第6実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示している。
本実施形態においては、第5実施形態の平行な一対の帯状縮小部51,52に代えて、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの近傍であって幅方向における両端部31a,31bの間に、主通路部分31cに対して厚さが縮小されるとともに通路長さ方向に斜めに延びる一対の帯状縮小部61,62が設けられている。
これら一対の帯状縮小部61,62は、第5実施形態の一対の帯状縮小部51,52に比べて通路長さ方向における長さが短くなっているが、互いに下流側になるほど接近するように交差する方向に向けて配置されている。
また、これら一対の帯状縮小部61,62は、各熱交換チューブ12の板状素材を、張出し部12a,12bの近傍でそれぞれ内部ガス通路13側に突条12s1,12s2(ガス流制御部)として突出し加工することによって形成されており、幅方向両端側の一対の突条12s1,12s2同士が互いに突き当てられた状態で各熱交換チューブ12に一体に支持されている。
本実施形態においては、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31bの近傍に位置する各一対の突条12s1,12s2が通路長さ方向に延びつつ下流側ほど近付いていることで、偏平通路部31の幅方向における両端側で、EGRガスの流れが両端部31a,31b側から主通路部分31cに偏向される。すなわち、偏平通路部31の幅方向両端側の突条12s1,12s2は、それらの突条長さや通路長さ方向に対する傾斜角等に応じて内部ガス通路13内のEGRガスの流れを幅方向における突条12s1,12s2の形成位置より幅方向中央側に方向付け、主通路部分31c側に流入させるようになっている。
本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
また、第5実施形態と同様に、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの厚さが主通路部分31cの厚さより大きくても、EGRガスの流れが偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bに偏るのを幅方向両端側の各一対の突条12s1,12s2によって有効に抑制でき、偏平通路部31における熱交換効率がより高まることになる。
(第7実施形態)
図10(a)および図10(b)は、本発明の第7実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示している。
本実施形態においては、第5実施形態の平行な一対の帯状縮小部51,52や第6実施形態の一対の帯状縮小部61,62に代えて、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの間に、主通路部分31cに対して厚さが縮小されるとともに通路長さ方向に平行に延びる一複数列の帯状縮小部71,72が設けられている。
これら複数列の帯状縮小部71,72は、第5実施形態の一対の帯状縮小部51,52に比べて第6実施形態の一対の帯状縮小部61,62のように通路長さ方向における長さが短くなっているが、各列で互いに平行にかつ等間隔に配置され、通路長さ方向に離間しつつ隣り合う複数列の間では帯状縮小部71,72の配置が幅方向にずれている。
これら複数列の帯状縮小部71,72は、各熱交換チューブ12の板状素材を、張出し部12a,12bの間で内部ガス通路13側に複数列の突条12t1,12t2(ガス流制御部)として突出し加工することによって形成されており、各熱交換チューブ12の両面側から偏平通路部31内に突出する複数列の突条12t1,12t2同士が互いに突き当てられた状態で各熱交換チューブ12に一体に支持されている。
そして、これにより複数列の帯状縮小部71,72が全体として、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31bに流れるEGRガスの流量を抑え、内部ガス通路13内のEGRガスの流れを幅方向における中央側に偏向させる機能を発揮するようになっている。なお、この機能を確保するために、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの近傍の突条12t1,12t2を長くしたり下流側ほど接近する方向にわずかに傾けたりしてもよいし、両端部31a,31bの近傍の一対の突条12t2の幅方向外側に第3実施形態のガス流制御部材41を併設することもできる。
本実施形態においては、偏平通路部31の幅方向における両端部31a,31bの間に位置する複数列の突条12t1,12t2が通路長さ方向に延びつつ上流側と下流側で幅方向に異なる位置を採っていること等によって、EGRガスの流れが各突条12t1,12t2によって分流されつつ主通路部分31cの通路方向に案内され、両端部31a,31b側に流出し難くなる。したがって、両端部31a,31b側から主通路部分31cに偏向される傾向が生じる。すなわち、偏平通路部31の幅方向両端側の突条12t1,12t2は、内部ガス通路13内のEGRガスの流れを主通路部分31c側に偏向させるようになっている。
本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
また、第5、第6実施形態と同様に、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bの厚さが主通路部分31cの厚さより大きくても、EGRガスの流れが偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bに偏るのを幅方向両端側の複数列の突条12t1,12t2によって有効に抑制でき、偏平通路部31における熱交換効率がより高まることになる。
(第8実施形態)
図11(a)および図11(b)は、本発明の第8実施形態に係るEGRクーラの要部構成を示している。
本実施形態は、偏平通路部31の途中で第2の拡張部34と同一厚さの部分を両端部31a,31b側から主通路部分31cの通路幅内に入り込ませることにより、主通路部分31cを幅方向に絞りつつ主通路部分31cに対して厚さ方向に拡張された第3の拡張部81,82(ガス流制御部)を形成したものである。
図11(b)に示すように、第3の拡張部81,82は、偏平通路部31の両端部31a,31bから主通路部分31cの通路幅内に入り込んだそれらの略全域で、第2の拡張部34と同一の一定厚さとなっている。また、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31bはすべて第2の拡張部34となっている。
すなわち、本実施形態は、偏平通路部31の両端部31a,31bを形成する偏平管部12fの張出し部12a,12bに、図11(a)に示すように主通路部分31c側に突入するとともに厚さ方向の外側に膨出した膨出壁部12uを一体化して、第2の拡張部34と一体の第3の拡張部81,82を通路長さ方向の特定位置で主通路部分31c側に入り込ませた構成となっている。
この場合、主通路部分31c内に入り込んだ第3の拡張部81,82の内端側のEGRガスの流速が、偏平通路部31の幅方向両端部31a,31b(第2の拡張部34)内のEGRガスの流速より大きくなる。それにより、図11(a)中に点線で示すように、両端部31a,31bから主通路部分31c側にEGRガスが引き込まれ易くなり、内部ガス通路13内のEGRガスの流れを幅方向における中央側に偏向させる機能が発揮されることになる。
よって、本実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の効果が期待できる。
また、本実施形態においては、第2の拡張部34と同一厚さの部分を両端部31a,31b側から主通路部分31c側に入り込ませた第3の拡張部81,82を用いるので、プレス加工が容易で、内部ガス通路13におけるEGRガスの流れの抵抗も抑えられる。
図11(b)中では、偏平通路部31の両端部31a,31bから主通路部分31cの通路幅内に入り込んだ第3の拡張部81,82の略全域が第2の拡張部34と同一厚さであるものとした。
しかし、本実施形態の第3の拡張部81,82は、次のような異なる態様に変更してもよい。
すなわち、図12(a)に示すように、第3の拡張部81,82は、偏平通路部31の幅方向中央側になるほど厚さが主通路部分31cの厚さに近付くように傾斜した拡張内壁面81a,82aを有していてもよい。この場合、第3の拡張部81,82を形成する各熱交換チューブ12の偏平管部12fの一部(両面側)に、母線が直線となる多角錐または円錐の周壁面の一部のように屈曲または湾曲しつつ傾斜する膨出壁部12uが形成されることになる。
あるいは、図12(b)に示すように、第3の拡張部81,82は、偏平通路部31の幅方向中央側になるほど厚さが主通路部分31cの厚さに近付くように傾斜するとともに全体として冷却水通路14側に凸となる拡張内壁面81a,82aを有していてもよい。この場合、第3の拡張部81,82を形成する各熱交換チューブ12の偏平管部12fの一部(両面側)に、母線が円弧状の曲線となる凸球面状の膨出壁部12uが形成されることになる。拡張内壁面81a,82aが冷却水通路14側に凹となり、膨出壁部12uが凹球面状となってもよい。なお、図12(a)および図12(b)においては、各熱交換チューブ12の幅方向一方側の張出し部12aの横断面のみを例示するが、第3の拡張部81,82の形状自体は各熱交換チューブ12の幅方向両端側で対称であるので、幅方向他端側の張出し部12bや第3の拡張部82等を括弧付き符号で示して、幅方向他端側の図示を省略した。
また、図13に示すように、熱交換チューブ12の張出し部12a,12bと幅方向中央部12cとの間には、第2の拡張部34の通路厚さGT2と主通路部分31cの通路厚さGT3との差の1/2の段差D(D=(GT2−GT3)/2)が形成される。そして、この段差の位置は、熱交換チューブ12の曲げ加工部12a(同図中の板状素材12Mの曲げ加工部12a´)の曲げ内側の角から段差Dの主通路部分31c側の端部までの前記幅方向における距離Lによって決まる。この距離Lは、例えば次のように設定可能である。
熱交換チューブ12の張出し部12a,12bを曲げ加工用のマンドレルTmおよび金型Tdを用いてUO曲げ加工する場合、マンドレルTmと段差Dの部分との干渉を回避する必要がある。そこで、距離Lは、板状素材12MがマンドレルTmと段差Dとが干渉する位置まで曲げられる場合にマンドレルTmと素材12Mの主通路形成部分12c´とのなす角度をθとするとき、段差Dの1/tanθに相当する距離(L=D/tanθ)として設定される。なお、端部合せ部12bの場合、距離Lは、板状素材12Mの主通路部分31cに近い側の曲げ内側の角もしくはL字形の曲げ部の重ね合せ部分の内面から段差Dの主通路部分31c側の端部までの前記幅方向の距離として設定される。図13中の曲げ加工部12aの曲げ内側寸法GT2´は、例えば第2の拡張部34の通路厚さGT2に等しいか、それよりわずかに小さく設定される(GT2≧GT2´)。
(実施例1)
第1実施形態の熱交換チューブ12の形状をなすステンレス鋼製のパイプ幅50mm、パイプ長さ100mmの偏平パイプを、その主通路部分31cの通路厚さDT3を0.5mmから1.5mmの間で0.25mmずつ変化させた5種類の熱交換チューブ12を作製して、これら熱交換チューブ12を種類毎に10枚組み込んだ5種類のEGRクーラ10を製造した。
そして、これら5種類のEGRクーラ10について、500[℃]のEGRガスを毎秒10グラムの流量で通すとともに、50℃の冷却水を毎秒10リットル通水して、冷却後のEGRガスの温度[℃]を測定した。その結果、冷却後のEGRガスの温度[℃]は、主通路部分31cの通路厚さDT3が最も小さい0.5mmの場合に最も低温であり、88[℃]であった。これに対し、通路厚さDT3が0.75mmのものでは101[℃]、1.0mmのものでは114[℃]、1.25mmのものでは125[℃]、1.5mmのものでは135[℃]であった。
よって、内部ガス通路13の偏平通路部31において主通路部分31cの通路厚さGT3を薄くすることがEGRクーラ10のガス冷却性能の向上に有効であることがわかるとともに、前述のガス流制御部等を併用しつつ、所要のガス流量を確保可能な範囲内で主通路部分31cの通路厚さGT3を薄くするのがよいことがわかる。
なお、上述の第1実施形態では、第1の拡張部33が内部ガス通路13の長さ方向両端側にのみ配置されていたが、第2実施形態のように、第1の拡張部33は、内部ガス通路13の長さ方向両端側以外の位置に配置することも可能である。すなわち、熱交換チューブ12の長手方向両端側の接合部12eに加えて、あるいはその接合部12eに代えて、熱交換チューブ12の幅方向における両端側の張出し部12a,12bより幅方向の内方側に、内部ガス通路13側から冷却水通路側に突出する複数の突起状の接合部を配置することもできる。
前述の各実施形態においては、各熱交換チューブ12の長さ方向両端部に接合部12eが設けられるものとしたが、本発明にいう複数の接合部は、複数の熱交換チューブの長さ方向両端部に設けられていてもよいし、複数の熱交換チューブの幅方向における両端部より該幅方向の内側に配置されていてもよい。
また、本発明にいうガス流制御部は、第4実施形態や第6実施形態のように内部ガス通路の上流端側に配置されてもよいし、第8実施形態のように内部ガス通路13の途中に配置されてもよい。
さらに、ガス流制御部が、接合部12e,12gまたは第1の拡張部33,35から主通路部分31c内に入り込むように接合部12e,12gまたは第1の拡張部33,35と一体に形成されてもよい。
以上説明したように、本発明は、偏平通路部内でのガスの流速を高めるとともに、冷却水通路の幅を内部ガス通路の幅方向両端部側にまで拡張するので、冷却効率の高いEGRクーラを提供することができる。このような本発明は、偏平な複数の内部ガス通路および冷却水通路を有するEGRクーラ全般に有用である。
10…EGRクーラ、11…ケース、11i…冷却水導入口、11j…冷却水排出、11p…ガス導入口、11r…ガス排出口、12…熱交換チューブ(ガス配管)、12r1,12r2…突条(ガス流制御部)、12s1,12s2…突条(ガス流制御部)、12t1,12t2…突条(ガス流制御部)、12a…張出し部(曲げ加工部)、12b…張出し部(端部合せ部)、12e…接合部、12f…偏平管部、12g…中間接合部(接合部)、12u…膨出壁部、13…内部ガス通路、14…冷却水通路、31…偏平通路部、31a,31b…両端部(幅方向両端部)、31c…主通路部分、33…第1の拡張部、34…第2の拡張部、35…中間拡張部(第1の拡張部)、41,42…ガス流制御部材(ガス流制御部)、45…邪魔板(ガス流制御部)、51,52,61,62,71,72…帯状縮小部(ガス流制御部)、81,82…第3の拡張部(ガス流制御部)、81a,82a…拡張内壁面、GT1…通路厚さ(第1の拡張部の厚さ)、GT2…通路厚さ(第2の拡張部の厚さ)、GT3…通路厚さ(主通路部分の厚さ)、Wa,Wb…幅(両端部のそれぞれの幅、幅寸法)、Wp…幅(主通路部分の幅、略一定の幅)、WT2…通路厚さ(冷却水通路の幅方向両端部の厚さ)、WT3…通路厚さ(冷却水通路の幅方向中央部の厚さ)

Claims (9)

  1. それぞれ横断面開口寸法が幅方向に大きく厚さ方向に小さい偏平な複数の内部ガス通路および冷却水通路を有するとともに、前記内部ガス通路が偏平通路部と該偏平通路部より厚さが大きくなるよう拡張された拡張部とを有するEGRクーラであって、
    前記偏平通路部が、前記幅方向における両端部より前記幅方向の内側に、該両端部より厚さの小さい主通路部分を有していることを特徴とするEGRクーラ。
  2. それぞれの内部に前記内部ガス通路を形成する複数の偏平なガス配管を備え、
    前記複数のガス配管は、前記厚さ方向に隣り合うよう接合される複数の接合部と、前記接合部によって支持される複数の偏平管部と、を有し、
    前記複数の接合部により、それぞれ前記偏平通路部より前記厚さが大きい第1の拡張部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のEGRクーラ。
  3. 前記ガス配管が、前記幅方向の少なくとも一方側に、前記厚さ方向に張り出した張出し部を有しており、
    前記内部ガス通路が、前記張出し部により、前記偏平通路部の前記主通路部分に対し前記厚さ方向に拡張された第2の拡張部を形成していることを特徴とする請求項2に記載のEGRクーラ。
  4. 前記ガス配管が、板状素材の板面を折り返す曲げ加工がなされた前記幅方向一方側の曲げ加工部と、前記板状素材の前記板面方向の両端部を接合した前記幅方向他方側の端部合せ部と、を有しており、
    前記曲げ加工部および前記端部合せ部によって、前記偏平管部の前記幅方向の両方側に前記張出し部が構成されていることを特徴とする請求項3に記載のEGRクーラ。
  5. 前記第2の拡張部の厚さが前記第1の拡張部の厚さより小さくなっており、
    前記複数の偏平管部は、前記複数の接合部が前記厚さ方向に隣り合うよう接合されたとき、前記複数の接合部に支持されつつ前記厚さ方向で互いに離間することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のEGRクーラ。
  6. 前記内部ガス通路の内部に、前記幅方向における両端部側のガスの流れを制限するガス流制御部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか1の請求項に記載のEGRクーラ。
  7. 前記ガス流制御部が、前記内部ガス通路の前記幅方向における両端部側で前記ガスの流れを前記幅方向における中央側に偏向させることを特徴とする請求項6に記載のEGRクーラ。
  8. 前記ガス流制御部が、前記偏平通路部の前記幅方向における両端側で前記ガスの流れを前記中央側に方向付ける突条形状をなしていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のEGRクーラ。
  9. 前記ガス流制御部が、前記偏平通路部の前記幅方向における両端側で前記ガスの流れを前記中央側に方向付けるよう、前記主通路部分が通路長さ方向の中間位置で前記幅方向に絞られていることを特徴とする請求項6ないし請求項8のうちいずれか1の請求項に記載のEGRクーラ。
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