JP6398147B2 - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

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Description

本発明はシリンダヘッドガスケットに関し、より詳しくは、複数のガスケット基板を積層して構成されるシリンダヘッドガスケットに関する。
従来、複数のガスケット基板を積層して構成されるシリンダヘッドガスケットは周知であり、また、各ガスケット基板に燃焼室孔を囲繞してフルビードを形成したシリンダヘッドガスケットも公知である(例えば特許文献1参照)。
特許文献1の図2、図3に開示されたシリンダヘッドガスケットにおいては、隣り合う上下位置の各ガスケット基板に相互に対向するようにフルビードを形成してあり、それによって、シリンダヘッドガスケットのシール性を向上させるように意図されている。
特許第4314251号公報
ところで、上記特許文献1のシリンダヘッドガスケットを含めて従来のシリンダヘッドガスケットにおいては、各ガスケット基板の表面をコーティング材で被覆するようになっており、それによって、シール性を向上させるようになっている。しかしながら、こうした従来のシリンダヘッドガスケットにおいても、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に装着されてから時間が経過することに伴ってシール性が低下しやすいという欠点があった。
より詳細には、図5に拡大して示すように、特許文献1の図3のシリンダヘッドガスケット1においては、3枚のガスケット基板2〜4とシム5とを備えており、ガスケット基板2〜4には燃焼室孔1Aを囲繞して相互に重合する位置にフルビード2A〜4Aが形成されており、最上層のガスケット基板2のフルビード2Aは上方へ膨出した形状となっている。そして、上記3枚のガスケット基板2〜4の表裏両面の全域にわたって図示しないゴムコーティングが施されている。
このような構成のシリンダヘッドガスケット1がシリンダヘッド11とシリンダブロック12との間に挟持されると、最下層のガスケット基板4はシリンダブロック12に密着し、中間のガスケット基板3のフルビード3Aの頂部と最下層のガスケット基板4のフルビード4Aの頂部が相互に密着する。また、最上層のガスケット基板2はシリンダヘッド11と当接し、フルビード2Aの頂部がシリンダヘッド11に強く密着する。これにより、シリンダヘッドガスケット1によってシリンダヘッド11とシリンダブロック12との間のシールが維持されるようになっている。
しかしながら、最上層のガスケット基板2のフルビード2Aが上方へ膨出する形状となっており、中間のガスケット基板3のフルビード3Aは下方に膨出する形状となっている。そのため、シリンダヘッドガスケット11がシリンダブロック12とシリンダヘッド11との間に挟持された際に、燃焼室孔1Aの隣接外方位置となる両ガスケット基板2、3とシム5との間が開口してそこに隙間S1が生じる。また、中間のガスケット基板3のフルビード3Aと最下層のガスケット基板4のフルビード4は、膨出方向が逆となっていて相互に密着する。そのため、最下層のガスケット基板4における燃焼室孔1Aの隣接外方位置となる上面と、その上方となる中間のガスケット基板3の縁部の下面との間が開口してそこに隙間S2が生じる。
そのため、エンジンが作動されると燃焼室孔1A内の燃焼ガスが上記隙間S1,S2に浸入し、各ガスケット基板2〜3の表面に施されたゴムコーティングが燃焼ガスによって劣化・損傷し、その結果、時間の経過とともにシリンダヘッドガスケット1のシール性が低下するという欠点があった。
上述した事情に鑑み、本発明は、上方側の第1ガスケット基板と、下方側の第2ガスケット基板と、上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板の間に設けられた中間板とを備え、積層状態となった上記第1ガスケット基板、第2ガスケット基板及び中間板の所定位置に燃焼室孔が穿設されたシリンダヘッドガスケットにおいて、
上記第1ガスケット基板又は第2ガスケット基板の少なくとも一方は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して、かつ外方側の縁部が内方側の縁部よりも中間板から立ち上がったクォータービードを備えるとともに、このクォータービードの隣接外方位置に上記燃焼室孔を囲繞する環状平坦部を備えており、
シリンダヘッドガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持された際には、上記クォータービードの外方側の縁部とその隣接外方位置の環状平坦部がシリンダヘッド又はシリンダブロックに密着し、また、上記クォータービードの内方側の縁部が上記中間板に強く密着することを特徴とするものである。
上述した構成によれば、シリンダヘッドガスケットがシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に挟持された後において、燃焼室内の燃焼ガスが両ガスケット基板と中間板の間及び両ガスケット基板とシリンダヘッド、シリンダブロックとの間に浸入するのが防止される。そのため、両ガスケット基板の表面に施されたゴムコーティングが燃焼ガスによって劣化・損傷するのを防止でき、シール性が良好で寿命が長いシリンダヘッドガスケットを提供できる。
本発明の一実施例を示す要部の平面図。 図1のII−II線に沿う断面図。 本発明の第2実施例を示す要部の断面図。 本発明の第3実施例を示す要部の断面図。 従来のシリンダヘッドガスケットの要部を示す断面図。 図1のVI―VI線と対応する箇所の第4実施例の断面図。 図1のVII―VII線と対応する箇所の第4実施例の断面図。
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図2において1はシリンダヘッドガスケットであり、このシリンダヘッドガスケット1は、シリンダヘッド11とシリンダブロック12との間に挟持されるようになっており、両部材の間に挟持されることでそれらの間のシールを維持するようになっている。本実施例のシリンダヘッドガスケット1は、上方側に位置してシリンダヘッド11の接合面11Aと当接する第1ガスケット基板2と、下方側に位置してシリンダブロック12の接合面12Aと当接する第2ガスケット基板3と、これら両ガスケット基板2,3の間に配置された中間板4とを備えており、それらを積層して構成されている。シリンダヘッドガスケット1を構成する上記両ガスケット基板2,3と中間板4は、図2に示した積層状態において所要箇所を一体に連結されている。
第1ガスケット基板2、第2ガスケット基板3及び中間板4は同一形状に形成されており、それらにはシリンダブロック12の複数のシリンダボア12Bの位置に合わせて複数の燃焼室孔2A〜4Aが穿設されている。これらの燃焼室孔2A〜4Aの内径は、シリンダブロック12のシリンダボア12Bの内径と略同一に設定されている。また、図1に示すように、シリンダヘッドガスケット1を構成する両ガスケット基板2,3及び中間板4の所要位置には、締結ボルトを挿通するための複数のボルト孔7と、冷却水を流通させるための水孔8が穿設されるとともに、潤滑油を流通させるための図示しない油孔が穿設されている。
上記両ガスケット基板2、3は例えば厚さ0.2mm〜0.3mm程度のSUS301やSUS304から製造されており、中間板4は厚さ0.08mm〜0.1mm程度のSUS301やSUS304から製造されている。
図1に示すように、両ガスケット基板2,3及び中間板4は、それぞれシリンダヘッド11及びシリンダブロック12の接合面11A、12Aと一致する形状になっており、全域にわたって同じ板厚に形成されている。中間板4は全域が平坦に形成されている。これに対して、両ガスケット基板2,3には、各燃焼室孔2A、3Aを無端状に囲繞するフルビード2B,3Bが形成されている。第1ガスケット基板2のフルビード2Bはシリンダヘッド11に向けて上方に膨出させて形成されており、他方、第2ガスケット基板3のフルビード3Bはシリンダブロック12に向けて下方に膨出するように形成されている。つまり、中間板4を挟んで上下のフルビード2B、3Bが対称位置となり、かつ図1の平面図で見たときに重合する位置に形成されている。
さらに、上記両ガスケット基板2,3における燃焼室孔2A、3Aの隣接外方位置には、燃焼室孔2A、3Aを囲繞して環状平坦部2D、3Dが形成されており、さらにそれらの隣接外方位置には燃焼室孔2A、3Aを囲繞してハーフビード2C、3Cが形成されている。また、ハーフビード2C、3Cと上記フルビード2B,3Bとの間となる箇所は、燃焼室孔2A、3Aを囲繞する環状平坦部2E、3Eとなっている。上記第1ガスケット基板2のハーフビード2Cは、その内方側の縁部が外方側の縁部よりも中間板4Aから立ち上がった断面形状となっており、他方、第2ガスケット基板3のハーフビード3Cは、その内方側の縁部が外方側の縁部よりも中間板4Aから立ち上がった断面形状となっている。
さらに、両ガスケット基板2,3におけるフルビード2B、3Bよりも外方側の領域2F、3Fも平坦部として形成されている。
さらに、図面の表示は省略しているが、上記両ガスケット基板2,3と中間板4の表面(上面)及び裏面(下面)の全域は、フッ素、ニトリル系等のゴムからなるゴムコーティングによって被覆されている。なお、ゴムコーティングの代わりにエラストマーの材料などのコーティング材を用いても良い。このように、両基板2,3と中間板4の表裏両面の全域をゴムコーティングで被覆するのは、上下位置での相手材との密着性とシール性を向上させるためである。
本実施例のシリンダヘッドガスケット1は以上のように構成されており、図2は、シリンダヘッドガスケット1をシリンダヘッド11とシリンダブロック12との間に装着する前の状態を示している。そして、この装着前の状態においては、上記環状平坦部2D、2E、3D、3E及び上記領域2F、3Fは、締結ボルトでシリンダヘッドガスケット1をシリンダヘッド11とシリンダブロック12に締結する際の締め付け方向と直交する方向に維持されている。
このように、本実施例のシリンダヘッドガスケット1は、両ガスケット基板2,3における燃焼室孔2A、3Aの隣接外方位置に環状平坦部2D、3Dが形成されるとともに、それらの隣接外方位置にハーフビード2C、3Cが形成されている。そして、シリンダヘッドガスケット1をシリンダヘッド11とシリンダブロック12に装着する前の状態では、環状平坦部2D、3Dは中間板4から少し離隔した状態となっている。また、両ガスケット基板2,3の環状平坦部2E、3Eは中間板3に上下から接触するとともに、両フルビード2B、3Bよりも外方の領域2F、3Fも中間板3に上下から接触した状態となっている。
以上のように構成されたシリンダヘッドガスケット1が、シリンダブロック12とシリンダヘッド11との間に装着されて図示しない締結ボルトによって締め付けられて強く圧縮される。すると、第1ガスケット基板2はシリンダヘッド11の接合面11Aに密着し、第2ガスケット基板3はシリンダブロック12の接合面12Aに密着する。
その際に、第1ガスケット基板2においては、ハーフビード2Cによって中間板4から立ち上がっていた環状平坦部2Dがシリンダヘッド11の接合面11Aに強く密着するとともに、フルビード2Bの頂部もシリンダヘッド11の接合面11Aに強く密着する。また、第2ガスケット基板3においては、ハーフビード3Cによって中間板4から立ち上がっていた環状平坦部3Dがシリンダブロック12の接合面12Aに強く密着するとともに、フルビード3Bの頂部もシリンダヘッド11の接合面11Aに強く密着する。さらに、上下のハーフビード2C、3Cが圧縮されて中間板4に上下から密着することに伴って、環状平坦部2Dの内方側の縁部2D´は中間板4の上面に強く密着し、環状平坦部3Dの内方側の縁部3D´は中間板4の下面に強く密着する。また、両ガスケット基板2、3の環状平坦部2E、3Eも上下位置から中間板4に強く密着するとともに、外方側の領域2F、3Fも上下位置から中間板4に密着する。このようにして締結ボルトによって、シリンダヘッド11とシリンダブロック12との間にシリンダヘッドガスケット1が挟持される。
そして、前述したように、両ガスケット基板2,3及び中間板4の表裏両面の全域にはゴムコーティングが施されているので、締結ボルトによる締結後においては、環状平坦部2Dがシリンダヘッド11の接合面11Aに密着して、それらの間に隙間は生じない。また、環状平坦部3Dがシリンダブロック12の接合面12Aに密着して、それらの間に隙間は生じない。さらに、両環状平坦部2D、3Dの内方側の縁部2D´、3D´も中間板4に上下から強く密着した状態となる。したがって、エンジンが作動された際に、燃焼室孔2A〜4A内の燃焼ガスは、環状平坦部2Dとシリンダヘッド11の接合面11Aとの間に浸入するのが防止されるとともに、環状平坦部3Dとシリンダブロック12の接合面12Aとの間に浸入するのも防止される。また、中間板4と両環状平坦部2D、3Dの内方側の縁部2D´、3D´との間への燃焼ガスの浸入も防止される。
そのため、両ガスケット基板2,3及び中間板4の表面全域に施されたゴムコーティングが燃焼ガスによって劣化・損傷することを良好に防止することができる。したがって、シール性が良好で寿命が長いシリンダヘッドガスケットを提供することができる。また、上記ハーフビード2C、3Cは、燃焼室孔2A,3A側となる内方の縁部が中間板4から立ち上がって形成されているので、ハーフビード2C,3Cの弾性によって環状平坦部2D、3Dは上記接合面11A、12Aに対して追従性を備えている。そのため、上記内方側の縁部2D´、3D´が中間板4の上面と下面に強く密着した状態が維持されるので、燃焼ガスが接合面11A、12Aと両ガスケット基板2、3との間に浸入するのを良好に防止することができる。さらに、本実施例のシリンダヘッドガスケット1は、中間板4も含めて合計3枚のガスケット基板によって構成されるので、上述した従来品と比較して構成が簡略であり、全体として軽量化を図ることができるとともに製造コストを低減させることができる。
次に図3は本発明の第2実施例を示したものであり、この第2実施例においては、上記第1の実施例における環状平坦部2D(3D)、ハーフビード2C(3C)の代わりに、クォータービード2G(3G)を形成したことが特徴である。
すなわち、第1ガスケット基板2には、燃焼室孔2Aの隣接外方位置に該燃焼室孔2Aを囲繞してクォータービード2Gが形成されており、第2ガスケット基板3には、燃焼室孔3Aの隣接外方位置に該燃焼室孔3Aを囲繞してクォータービード3Gが形成されている。第1ガスケット基板2のクォータービード2Gは、その内周縁が中間板4に向けて、つまり、第2ガスケット基板3に向けて近接するように形成されている。他方、第2ガスケット基板3のクォータービード3Gは、その内周縁が中間板4に向けて、つまり、第1ガスケット基板2に向けて近接するように形成されている。
なお、ここで、クォータービード2G(3G)と図2のハーフビード2C,3Cとの構成上の違いは次のとおりである。すなわち、上記図2に示したように、ハーフビード2C、3Cは、それに隣接する半径方向の内外両方に隣接部分がある構成であり、他方、クォータービード2G(3G)は、図3に示すように、それに隣接する半径方向の内外の一方だけに隣接部分がある構成となっている。
上記第1ガスケット基板2におけるクォータービード2Gの隣接外方位置は、燃焼室孔2Aを囲繞して環状平坦部2Eが形成されており、該環状平坦部2Eの隣接外方位置には上記第1実施例と同様のフルビード2Bが形成されている。また、フルビード2Bよりも外方側の領域2Fは、上記第1実施例と同様に平坦部として形成されている。また、第2ガスケット基板3におけるクォータービード3Gの隣接外方位置には、燃焼室孔3Aを囲繞して環状平坦部3Eが形成されており、該環状平坦部3Eの隣接外方位置には上記第1実施例と同様のフルビード3Bが形成されている。フルビード3Bよりも外方側の領域3Fは、上記第1実施例と同様に平坦部として形成されている。その他の構成は上述した第1実施例と同じであり、第1実施例と対応する各部材には同じ部材番号を付している。
この第2実施例においては、図3に示すように、シリンダヘッドガスケット1をシリンダヘッド11とシリンダヘッドガスケット12との間に装着して挟持する前の状態では、第1ガスケット基板2のクォータービード2Gの内周縁が中間板4の上面に接触しており、環状平坦部2Eとそこよりも外方側の箇所は、中間板4の上面から僅かに離隔した状態となっている。他方、第2ガスケット基板3のクォータービード3Gの内周縁は中間板4の下面と接触しており、環状平坦部3Eとそこよりも外方側の箇所は中間板4の下面から僅かに離隔した状態となっている。
この状態において、シリンダヘッドガスケット1がシリンダヘッド11とシリンダヘッドガスケット12との間に装着されて締結ボルトによってそれらの部材が締結される。そして、前述したように、両ガスケット基板2,3及び中間板4の表裏両面の全域にはゴムコーティングが施されているので、締結ボルトによる締結完了後の状態においては、第1ガスケット基板2のクォータービード2Gの内周縁が中間板4の上面に強く密着するとともに、第2ガスケット基板3のクォータービード3Gの内周縁も中間板4の下面に強く密着する。そのため、中間板4とクォータービード2G、3Gとの間に隙間が生じないようになっている。
他方、第1ガスケット基板2のクォータービード2Gとそこよりも外方側となる箇所はシリンダヘッド11の接合面11Aに密着するので、それらの間に隙間は生じない。また、第2ガスケット基板3のクォータービード3Gとそこよりも外方側となる箇所はシリンダブロック12の接合12A面に密着するので、それらの間に隙間は生じない。
したがって、第1ガスケット基板2とシリンダヘッド11の接合面11Aとの間への燃焼ガスの浸入が防止されるとともに、第2ガスケット基板3とシリンダブロック12の接合面12Aとの間への燃焼ガスの浸入が防止される。また、中間板4と両ガスケット基板2,3のクォータービード2G、3Gとの間への燃焼ガスが浸入も防止される。そのため、この第2実施例のシリンダヘッドガスケット1においても、両ガスケット基板2、3及び中間板4の表裏全面に施されたゴムコーティングが燃焼ガスによって損傷するのを防止することができ、シール性が良好で寿命が長いシリンダヘッドガスケット1を提供することができる。また、第2実施例のシリンダヘッドガスケット1も従来品と比較して軽量化と製造コストの低減を実現することができる。
次に図4は本発明の第3実施例を示したものであり、この第3実施例は上記第2実施例におけるフルビード2B、3Bの代わりに環状平坦部2H、3Hを形成し、かつそこに隣接する内外の位置に第1ハーフビード2J、3Jと第2ハーフビード2K、3Kを形成したものである。
すなわち、シリンダヘッドガスケット1の両ガスケット基板2、3には、燃焼室孔2A、3Aの隣接外方位置にクォータービード2G、3Gが形成されるとともに、その隣接外方位置に環状平坦部2E、3Eが形成されている。これらクォータービード2G、3G及び環状平坦部2E、3Eの構成は上記第2実施例のものと同じである。そして、第1ガスケット基板2における環状平坦部2Eの隣接外方位置に第1ハーフビード2Jが形成されており、その隣接外方位置に環状平坦部2Hが形成され、さらに該環状平坦部2Hの隣接外方位置に第2ハーフビード2Kが形成されている。第1ハーフビード2Jと第2ハーフビード2Kとによって環状平坦部2Hは中間板4から離隔して実質的に膨出した状態に維持されている。第2ハーフビード2Kよりも外方側の領域2Fは、上記第2実施例と同様に平坦部となっている。
また、第2ガスケット基板3における環状平坦部3Eの隣接外方位置に第1ハーフビード3Jが形成されており、その隣接外方位置に環状平坦部3Hが形成され、さらに該環状平坦部3Hの隣接外方位置に第2ハーフビード3Kが形成されている。第1ハーフビード3Jと第2ハーフビード3Kとによって環状平坦部3Hは中間板4から離隔して実質的に膨出した状態に維持されている。第2ハーフビード3Kよりも外方側の領域3Fは、上記第2実施例と同様に平坦部となっている。
第1ガスケット基板2のクォータービード2G及び環状平坦部2Eは、中間板4を挟んで第2ガスケット基板3のクォータービード3G及び環状平坦部3Eと対称となる位置(重合する位置)に形成されている。また、第1ガスケット基板2の第1ハーフビード2J、環状平坦部2H及び第2ハーフビード2Kも、中間板4を挟んで第2ガスケット基板3の第1ハーフビード3J、環状平坦部3H及び第2ハーフビード3Kと対称となる位置(重合する位置)に形成されている。 その他の構成は上記第2実施例と同じであり、第2実施例と対応する各部材には同一の部材番号を付している。
以上の構成を有する第3実施例のシリンダヘッドガスケット1においても、上述した第2実施例のシリンダヘッドガスケット1と同様の作用・効果を得ることができる。
次に図6ないし図7は本発明の第4実施例を示したものである。図6は図1のVI―VI線と対応する箇所の要部の断面図を示しており、図7は図1のVII―VII線と対応する箇所の断面図を示している。
図6ないし図7に示すように、この第4実施例は上記第3実施例における第2ガスケット基板3の構成を変更したものである。すなわち、下方側となる第2ガスケット基板3は、燃焼室孔3Aの隣接外方位置から第1ハーフビード3Jに至る領域を環状平坦部3Eとしている。換言すると、第3実施例におけるクォータービード3Gである箇所も環状平坦部3Eとして構成されている。その分だけ、この第4実施例においては、第3実施例よりも環状平坦部3Eの半径方向寸法(図面上の左右方向の寸法)が大きくなっている。その他の構成は、図4に示した第3実施例と同じであり、それと対応する各部材には同じ番号を付している。
第4実施例のシリンダヘッドガスケット1をシリンダヘッド11とシリンダブロック12の間に挟持する前の状態では、第2ガスケット基板3における環状平坦部3E、外方側の領域3Fが中間板4の下面に接触した状態となっている。
このように構成された第4実施例のシリンダヘッドガスケット1においては、隣り合う燃焼室孔2A(3A,4A)、2A(3A、4A)の間となる箇所の断面は図7に示すようになる。つまり、隣り合う左方の燃焼室孔2A(3A,4A)と右方の燃焼室孔2A(3A、4A)の中央の位置Cを挟んで、断面形状が左右対称の形状となる。
第4実施例のシリンダヘッドガスケット1がシリンダヘッド11とシリンダブロック12との間に挟持された際には、上記第1ガスケット基板2のクォータービード2Gの外方側の縁部とその隣接外方位置の環状平坦部2Eがシリンダヘッド11の接合面11Aに強く密着し、また、上記クォータービード2Gの内方側の縁部が上記中間板4の上面に強く密着する。また、上記第2ガスケット基板3の環状平坦部3Eがシリンダブロック12の接合面12A及び中間板4の下面に密着するとともに、外方側の環状平坦部3Hもシリンダブロックの接合面12Aに密着する。そのため、第4実施例のシリンダヘッドガスケット1においても上述した第3実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、図6ないし図7に示した第4実施例においては、下方側となる第2ガスケット基板3において、燃焼室孔2A(3A、4A)の隣接外方位置に環状平坦部3Eを形成しているが、中間板4を挟んで第1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3の断面形状が逆になる構成を採用しても良い。すなわち、上記第3実施例において、第1ガスケット基板2におけるクォータービード部2Gの箇所も環状平坦部2Eとして形成し、他の部分は第3実施例と同じ構成としても良い。そのような構成であっても第4実施例と同様の作用・効果を得ることができる。
1‥シリンダヘッドガスケット 2‥第1ガスケット基板
2A‥燃焼室孔 2C‥ハーフビード
2D‥環状平坦部 3‥第2ガスケット基板
3A‥燃焼室孔 3C‥ハーフビード
3D‥環状平坦部 4‥中間板
11‥シリンダヘッド 12‥シリンダブロック

Claims (5)

  1. 上方側の第1ガスケット基板と、下方側の第2ガスケット基板と、上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板の間に設けられた中間板とを備え、積層状態となった上記第1ガスケット基板、第2ガスケット基板及び中間板の所定位置に燃焼室孔が穿設されたシリンダヘッドガスケットにおいて、
    上記第1ガスケット基板又は第2ガスケット基板の少なくとも一方は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して、かつ外方側の縁部が内方側の縁部よりも中間板から立ち上がったクォータービードを備えるとともに、このクォータービードの隣接外方位置に上記燃焼室孔を囲繞する環状平坦部を備えており、
    シリンダヘッドガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持された際には、上記クォータービードの外方側の縁部とその隣接外方位置の環状平坦部がシリンダヘッド又はシリンダブロックに密着し、また、上記クォータービードの内方側の縁部が上記中間板に強く密着することを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  2. 上記第1ガスケット基板は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して、かつ外方側の縁部が内方側の縁部よりも中間板から立ち上がったクォータービードを備えるとともに、このクォータービードの隣接外方位置に上記燃焼室孔を囲繞する環状平坦部を備えており、
    上記第2ガスケット基板は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して、かつ外方側の縁部が内方側の縁部よりも中間板から立ち上がったクォータービードを備えるとともに、このクォータービードの隣接外方位置に上記燃焼室孔を囲繞する環状平坦部を備えており、
    シリンダヘッドガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持された際には、第1ガスケット基板のクォータービードの外方側の縁部とその隣接外方位置の環状平坦部がシリンダヘッドに密着し、
    第2ガスケット基板のクォータービードの外方側の縁部及びその隣接外方位置の環状平坦部がシリンダブロックに密着し、
    さらに、第1ガスケット基板のクォータービードの内方側の縁部及び第2ガスケット基板のクォータービードの内方側の縁部が上記中間板に上下から強く密着することを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケット。
  3. 上記第1ガスケット基板における環状平坦部の隣接外方位置には、上記燃焼室孔を囲繞して、かつシリンダヘッドに向けて膨出するフルビードが形成されており、
    上記第2ガスケット基板における環状平坦部の隣接外方位置には、上記燃焼室孔を囲繞して、かつシリンダブロックに向けて膨出するフルビードが形成されていることを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  4. 上記第1ガスケット基板には、上記環状平坦部の外方位置に順次第1ハーフビード、第2の環状平坦部及び第2ハーフビードが隣接させて、かつ燃焼室孔を囲繞して形成されており、
    上記第2ガスケット基板には、上記環状平坦部の外方位置に順次第1ハーフビード、第2の環状平坦部及び第2ハーフビードが隣接させて、かつ燃焼室孔を囲繞して形成されていることを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  5. 上記第1ガスケット基板は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して、かつ外方側の縁部が内方側の縁部よりも中間板から立ち上がったクォータービードを備えるとともに、このクォータービードの隣接外方位置に上記燃焼室孔を囲繞する環状平坦部を備えており、
    上記第2ガスケット基板は、上記燃焼室孔の隣接外方位置に、該燃焼室孔を囲繞して環状平坦部を備えており、
    シリンダヘッドガスケットがシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持された際には、
    上記第1ガスケット基板のクォータービードの外方側の縁部とその隣接外方位置の環状平坦部がシリンダヘッドに密着し、また、上記クォータービードの内方側の縁部が上記中間板の上面に強く密着し、
    上記第2ガスケット基板の環状平坦部がシリンダブロック及び中間板の下面に密着することを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケット。
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