JP2015137454A - 解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート部材を好適に解体できる解体方法を提供する。
【解決手段】耐圧盤105の帯状の解体予定領域3の解体を行うに際し、まず、解体予定領域3の全幅に渡る開口部5を、解体予定領域3の長さ方向に間隔をおいて形成する。次いで、開口部5の間の中間領域13に穿孔した破砕孔25から圧力を加え、開口部5の方向へとコンクリート部材を押し出してコンクリート部材を分断する工程を繰り返し、中間領域13のコンクリート部材を、各開口部5側から順に分断する。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンクリート部材を解体する解体方法に関する。
近年増加した都心部での大規模再開発工事では、新設の大型地下構造物等を構築する際に、既設の地下構造物の耐圧盤等の大型コンクリート部材を局所的に解体する場合がある。
図12(a)は大型コンクリート部材である耐圧盤105を有する既設構造物103の例である。この既設構造物103の下方に新設の構造物を構築するには、まず図12(b)に示すように耐圧盤105の外周部を解体して除去し、解体箇所の下方の地盤101に土留壁107を設ける。そして、図12(c)に示すように、耐圧盤105の残りの部分を解体して除去するとともに、土留壁107の内側の地盤101を掘削する。この後、掘削箇所に構造物を構築する。
コンクリート部材の解体方法としては、部材に打撃を与えて破砕するブレーカなどの解体重機やそれに類する機器を使用することが多いが、打撃により破砕を行うと騒音や振動が生じる問題がある。
騒音や振動が少ない解体方法としては、コンクリート部材を爪部で挟み込んで圧砕する油圧圧砕機(ニブラ)を用いる方法がある。あるいは、施工場所が狭小で大型の重機が使用できない場合などでは、連続コアボーリングによりコンクリート部材を切断する方法を用いることも多い。この方法は、連続する複数のボーリング孔によって部材を切断し、揚重や搬出が可能な寸法とするものである。
さらに、コンクリート部材に設けた孔に油圧破砕機や膨張性破砕剤などを挿入し、これにより部材に圧力を加えて亀裂を発生させ分断する方法(例えば、特許文献1〜3)もある。
また、大型のケーシングを全周回転させてコンクリート部材を円形に切断し、切断した部材を、外部のクローラクレーンに取り付けたハンマーグラブで取り出して解体する方法もあり、CD工法として知られている。
特開2003−90316号公報 特開平7−324585号公報 特開昭61−155589号公報
前記した既設構造物の耐圧盤を解体するような場合では、耐圧盤の周辺が拘束されていることから打撃による解体方法では大きな力が必要になる。そのため大型の重機を用いるのが望ましいが、既設構造物内の狭小な空間で解体を行う場合には小型の重機を用いざるをえず、解体効率が極端に低下する。
また、ニブラによる解体方法では、爪部を挿入するための孔を部材に多数形成する必要があり、工期が長くなりコストが嵩む。連続コアボーリングによる解体方法でも多数の孔を部材に形成する必要があり、同様の問題が生じる。
コンクリート部材に圧力を加えて分断する場合は、上記のような問題が少ない。しかし、従来の方法では、多数の孔を繋ぐ直線内の領域の部材を一度に破砕するので、周辺を拘束された部材を解体するのには大きな作用圧力が必要になる。作用圧力が大きいと、破砕後の部材が面外へ飛散するなどの問題が生じる。また、コンクリート部材の破砕や破砕ガラの除去を交互に繰り返すと重機等の入れ替わりが多くなりがちであり、解体効率が低下する。
CD工法は、ケーシングを全周回転させる機器本体やクローラクレーンが大型でありコストがかかる。また、機器本体による作業は主に既設構造物上で行うが、機器が大型であるため既設構造物の補強が必要となり非効率的である。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、コンクリート部材を好適に解体できる解体方法を提供することである。
前述した目的を達成するための本発明は、コンクリート部材の解体を行う解体方法であって、コンクリート部材の解体予定領域に、開口部を間隔をおいて形成する工程(a)と、前記開口部の間の中間領域のコンクリート部材に穿孔した破砕孔から圧力を加え、前記開口部の方向へとコンクリート部材を押し出してコンクリート部材を分断する工程(b)と、を具備し、前記工程(b)を繰り返して、前記中間領域のコンクリート部材を、各開口部側から順に分断することを特徴とする解体方法である。
本発明では、開口部を間隔をおいて形成した後、その間の中間領域のコンクリート部材を分断して破砕する。この際、適切な位置に穿孔した破砕孔から圧力を加えてコンクリート部材を開口部の方向に押し出して分断する工程を繰り返し、各開口部側から順に分断を行う。この方法では大型の重機が不要で部材への穿孔回数も少なく、作業が容易でコストや工期を削減できる。また、地下の狭小な箇所でも作業可能であり、騒音や振動の問題も少ない。さらに、多数の孔を繋ぐ直線内の領域の部材を一度に破砕する従来の方法に比べ、少ない作用圧力でコンクリート部材の分断ができるので、部材の飛散などの問題も生じない。さらに重機等の入れ替わりも少なくでき、解体効率も高い。
前記工程(b)において、油圧破砕機を用いてコンクリート部材に圧力を加えることが望ましい。
油圧破砕機を用いることにより、所定方向のみに加圧できるので、意図した方向にコンクリート部材を押し出すことができ、周囲のコンクリート部材に無駄な亀裂が発生するのが防がれ、破砕制御が容易になる。
前記工程(a)において、複数のコア孔が連続した連続コア孔を形成し、前記連続コア孔の周辺に穿孔した破砕孔から前記連続コア孔の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、分断したコンクリート部材を除去することが望ましい。
この場合、開口部の形成時に、中間領域の分断時と共通の重機等を用いることができ好ましい。
また、前記工程(a)において、鉛直面内で斜めに穿孔した破砕孔から、コンクリート部材の表面の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、分断したコンクリート部材を除去することも望ましい。
この場合、コンクリート部材の表面の方向にコンクリートを押し出して分断するので、予めコンクリート部材に穿孔してコンクリート部材の移動スペースを確保するなどの必要が無い利点がある。
また、前記工程(a)において、前記解体予定領域の全幅に渡る直径を有するコア孔を穿孔することも望ましい。
この場合、1つのコア孔を穿孔するだけで開口部が形成できる利点がある。
また、前記工程(a)において、前記解体予定領域の全幅より直径が小さいコア孔を穿孔し、前記解体予定領域の幅方向の両端部に穿孔した破砕孔から前記コア孔の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、分断したコンクリート部材を除去することが望ましい。
この場合では、穿孔回数が少なくて済み、開口部の広さも様々に設定できる利点がある。
前記工程(a)において、複数のコア孔が前記解体予定領域の全幅に渡って連続した連続コア孔を形成することも望ましい。
これにより細い開口部が形成できる利点がある。
前記コンクリート部材は、構造物の耐圧盤であることが望ましい。
このような構造物を解体する場合、狭小な空間での作業となり、解体予定領域の周辺も拘束されるので、本発明の解体方法によって解体を行う効果が特に大きい。
本発明によれば、コンクリート部材を好適に解体できる解体方法を提供することができる。
解体方法の概略を示す図 開口部領域付近の平面図 油圧破砕機15について説明する図 解体予定領域3の平面図 解体予定領域3の平面図 開口部領域の破砕孔33を示す図 油圧破砕機37について説明する図 開口部領域におけるコンクリート部材の分断について説明する図 開口部5の形成について説明する図 開口部5の形成について説明する図 開口部5の形成について説明する図 既設構造物103の例を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
(1.解体方法の概略)
まず、本発明の第1の実施形態に係る解体方法の概略について説明する。ここでは、図12で説明した大型のコンクリート部材である耐圧盤105の外周部を帯状に解体するものとする。
本実施形態では、図1(a)に示す耐圧盤105の帯状の解体予定領域3において、まず図1(b)に示すように、解体予定領域3の全幅に渡る菱形の矩形状平面の開口部5を、解体予定領域3の長さ方向に所定の間隔7をおいて形成する。
例えば耐圧盤105の厚さが650mmであり、解体予定領域3の幅9が1m程度である場合、開口部5の間隔7を5m程度とし、開口部5の広さ8を0.5m以上1m以下程度の範囲とする。
続いて、隣り合う開口部5の間の中間領域13のコンクリート部材を、各開口部5側から順次分断、破砕し、図1(c)に示すように破砕ガラ14とする。これらの破砕ガラ14を除去すると、図1(d)に示すように解体予定領域3の解体が完了する。
次に、上記した開口部5の形成、および中間領域13のコンクリート部材の分断について説明する。
(2.開口部5の形成)
まず、開口部5の形成について図2を参照して説明する。図2は、開口部5を形成する領域(以下、開口部領域という)付近の平面図である。
本実施形態では、図2(a)に示すように、開口部領域の中央部に連続コア孔19を形成するとともに、この連続コア孔19の周辺に複数の破砕孔21を形成する。
連続コア孔19は、解体予定領域3の長さ方向(図の左右方向に対応する。以下、領域長さ方向という)に連続した複数のコア孔を穿孔して形成する。破砕孔21は、解体予定領域3の幅方向(図の上下方向に対応する。以下、領域幅方向という)の両端部に穿孔する。破砕孔21は、連続コア孔19の領域幅方向の側方に形成する。上記のコア孔や破砕孔21はコアボーリングやロックドリルなどによって穿孔し、耐圧盤105を厚さ方向に貫通する。1つの孔の直径は100mm程度とするが、これに限ることはない。
続いて、油圧破砕機を用いて開口部領域のコンクリート部材の分断を行う。油圧破砕機は、コンクリート部材に圧力を加えて亀裂を発生させ、コンクリート部材を分断して破砕するものである。
図3(a)は油圧破砕機15の例である。図3(a)の左図に示すように、油圧破砕機15の先端部のウェッジライナー17を破砕孔21に挿入し、図3(a)の右図に示すように、くさび状のウェッジ18を油圧により押し込んでウェッジライナー17を両側に拡げる。すると、破砕孔21からコンクリート部材に対して圧力をかけることができる。
図3(b)の左図に示すように、連続コア孔19の側方にある破砕孔21に油圧破砕機15を挿入し、破砕孔21と連続コア孔19を結ぶ方向にウェッジライナー17を拡げることで、破砕孔21と連続コア孔19との間のコンクリート部材に圧力が加わる。すると、コンクリート部材が矢印に示す連続コア孔19の方向に押し出され、図3(b)の右図に示すように、破砕孔21と連続コア孔19の両端部をつなぐ分断面23でコンクリート部材が分断される。
なお、ウェッジライナー17を拡げた際には、破砕孔21から連続コア孔19に向かう方向と逆の方向にも圧力が加わる。しかし、この方向には連続コア孔19(自由面)が無いのでコンクリート部材が移動できず、ウェッジライナー17からの圧力は専らコンクリート部材を連続コア孔19の方向に押し出す力として作用する。
本実施形態では、図2(a)に示す破砕孔21に油圧破砕機15を挿入する。そして、前記のようにして、図2(b)に示すように各破砕孔21と連続コア孔19の間のコンクリート部材を、それぞれ矢印に示す連続コア孔19の方向に押し出す。これにより図2(c)に示すようにコンクリート部材が分断され、上記の各破砕孔21と連続コア孔19の領域長さ方向の両端部の間に分断面23が形成される。
このようにして分断、破砕したコンクリート部材の破砕ガラは、リッパーなどを用い二次破砕して除去しやすい大きさとした後、バケットなどを用いて全て除去する。リッパーは、先端のツースをコンクリート部材の隙間等に挿入して上下に振動させ、コンクリート部材の破砕を行うものである。以上のようにして図2(d)に示すように開口部5が形成され、これが図1(b)に示す状態である。
(3.中間領域13のコンクリート部材の分断)
続いて、開口部5の間の中間領域13のコンクリート部材の分断について図4、図5を参照して説明する。図4、図5は解体予定領域3の平面図である。
本実施形態では、図4(a)に示すように、各開口部5の領域長さ方向の両側で、解体予定領域3の領域幅方向の両端部に破砕孔25を穿孔する。
次に、破砕孔25に油圧破砕機15を挿入し、破砕孔25と開口部5の間のコンクリート部材を、矢印に示す開口部5の方向に押し出す。これにより図4(b)に示すようにコンクリート部材が分断され、破砕孔25と、当該破砕孔25に対向する開口部5の側辺の両端部との間に、分断面27が形成される。
続いて、図4(c)に示すように、新たな破砕孔25を、開口部5の領域長さ方向の両側で、解体予定領域3の領域幅方向の中央部に設ける。これらの破砕孔25は開口部5から所定の穿孔間隔をおいて穿孔される。穿孔間隔は例えば400mm〜600mm程度とし、解体予定領域3の幅の半分程度とする。
そして、これら新たな破砕孔25に油圧破砕機15を挿入し、各破砕孔25とこれに対向する位置にある分断面27の間のコンクリート部材を、矢印に示す開口部5の方向に押し出す。これによりコンクリート部材が分断され、上記新たな破砕孔25と、前記した領域幅方向の両端部の破砕孔25の間に、図4(d)に示すように新たな分断面27が形成される。以上のようにしてコンクリート部材を各開口部5の方向に押し出すことで、1列分のコンクリート部材の分断が行われる。
続いて、図5(a)に示すように、上記新たな分断面27の領域長さ方向の側方で、領域幅方向の両端部に新たな破砕孔25を穿孔する。以下、図4(a)〜図4(d)と同様の作業を繰り返し、各開口部5側から開口部5の間の中央部へと向かって、中間領域13のコンクリート部材を順に分断してゆく。
こうして図5(b)に示すように4列程度のコンクリート部材の分断を行い、開口部5の間の中央部までコンクリート部材を分断する。その後、中央部に残ったコンクリート部材や分断したコンクリート部材をニブラやリッパーなどを用いて二次破砕等し、除去しやすい大きさの破砕ガラとする。この状態が図1(c)である。
そして、破砕ガラを図5(c)に示すように全て除去すると、図1(d)に示すように帯状の解体予定領域3のコンクリートの解体が完了する。
なお、以上の工程において、分断されたコンクリート部材は、ある程度溜まった時点で除去するようにしてもよい。また、開口部5の間隔7や広さ8、形状、連続コア孔19の大きさ、破砕孔21、25の数や位置等は上記に限ることはなく、解体予定領域3の大きさや導入できる重機のサイズ・性能などに応じて、最適に計画することが可能である。さらに、図の例では破砕孔25の穿孔とコンクリート部材の分断を繰り返したが、場合によっては必要な破砕孔25を前もって全て穿孔しておくことも可能である。
このように、第1の実施形態では、開口部5を間隔をおいて形成した後、その間の中間領域13のコンクリート部材を分断して破砕する。この際、適切な位置に穿孔した破砕孔25から圧力を加えてコンクリート部材を開口部5の方向に押し出して分断する工程を繰り返し、各開口部5側から順に分断を行う。この方法では大型の重機が不要で部材への穿孔回数も少なく、作業が容易でコストや工期を削減できる。また、地下の狭小な箇所でも作業可能であり、騒音や振動の問題も少ない。さらに、多数の孔を繋ぐ直線内の領域の部材を一度に破砕する従来の方法に比べ、少ない作用圧力でコンクリート部材の分断ができるので、部材の飛散などの問題も生じない。
また、本実施形態のようにコンクリート部材の分断を行う場合、1つの開口部5を形成し、該開口部5に向けてコンクリート部材を繰り返し押し出すと、およそ4列程度の押し出しが限界である。そこで本実施形態では、先に複数の開口部5を形成した後、両側の開口部5に中間領域13のコンクリート部材を押し出して各開口部5側から順に分断することで、一連の作業でコンクリート部材が分断できる領域を長くする。これにより、解体予定領域3の解体を、重機等の入れ替わりを少なくして効率良く行うことができる。
また、本実施形態では、油圧破砕機15を用いることにより、所定方向のみに加圧できるので、意図した方向にコンクリート部材を押し出すことができ、周囲のコンクリート部材に無駄な亀裂が発生するのが防がれ、破砕制御が容易になる。また分断に必要な圧力と分断後のコンクリート部材の大きさは比例するので、油圧破砕機15から加える圧力も予め計算でき作業計画に有効である。
また、本実施形態では、開口部5を形成する際、破砕孔21から連続コア孔19の方向にコンクリート部材を押し出して分断するので、中間領域13のコンクリート部材の分断時と共通の重機等を用いることができ好ましい。
なお、本実施形態では既設構造物103の耐圧盤105の外周部で帯状の解体予定領域3の解体を行う例を説明したが、本発明の適用対象がこれに限ることはない。例えば外壁、土圧壁、仮設連続壁などの壁体やスラブ、基礎など、盤状部材を中心として様々なコンクリート部材の解体に適用可能である。また解体予定領域3の形状も様々に考えられる。ただし、耐圧盤105を解体する場合には狭小な空間での作業となり、解体予定領域3の周囲も拘束されるので、本発明の解体方法によって解体を行う効果が特に大きい。
続いて、本発明の別の例を第2〜第5の実施形態として説明する。各実施形態は開口部5の形成方法において第1の実施形態と異なる例であり、それ以外の点については第1の実施形態と同様であるので、図等で同じ符号を付し説明を省略する。
[第2の実施形態]
まず、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、開口部5を形成する際、図6に示すように破砕孔33を穿孔する。図6は開口部領域の破砕孔33を示す図であり、上図は開口部領域付近の平面図、下図は上図の線A−Aによる断面図である。
図に示すように、破砕孔33は、破砕孔33aと破砕孔33bからなる。
破砕孔33aは、開口部領域の領域長さ方向の中央部の両側近傍から、中央部に向かって斜め下方に穿孔して形成される。破砕孔33aは耐圧盤105の浅い位置に穿孔する。領域長さ方向の一対の破砕孔33aは、底部が対応する位置にあり、これらが鉛直面内で略V字状に設けられる。
破砕孔33bは、開口部領域の領域長さ方向の両端部から、中央部に向かって斜め下方に穿孔して形成される。破砕孔33bは耐圧盤105の深い位置まで穿孔する。上記の破砕孔33aと同じく、領域長さ方向の一対の破砕孔33bは、底部が対応する位置にあり、これらが鉛直面内で略V字状に設けられる。
本実施形態では、図7に示す油圧破砕機37を用いてコンクリート部材の分断、破砕を行う。この油圧破砕機37は、棒状の本体38に進退可能な突出部39を設けたもので、左図に示すように突出部39を引込めた状態で破砕孔33に挿入した後、右図に示すように油圧によって突出部39を突出させることで、コンクリート部材に圧力を加えて押し出し、亀裂を発生させることができる。
図8は開口部領域におけるコンクリート部材の分断について説明する図である。図8(a)〜図8(c)の上図は開口部領域付近の平面図であり、下図は上図の線B−Bによる断面図である。
本実施形態では、まず図6に示した破砕孔33aのそれぞれに油圧破砕機37を挿入し、突出部39を耐圧盤105の表面に向かって突出させる。すると、破砕孔33aで囲まれた領域のコンクリート部材が耐圧盤105の表面の方向に押し出され、図8(a)に示す分断面34で分断される。
続いて、破砕孔33bのそれぞれに油圧破砕機37を挿入し、上記と同様にして、破砕孔33bで囲まれた領域のコンクリート部材を耐圧盤105の表面の方向に押し出す。すると、コンクリート部材は図8(b)に示す新たな分断面34で分断される。
以上のようにして分断されたコンクリート部材を、必要に応じて二次破砕を行った後全て除去すると、図8(c)に示すように開口部5が形成される。この後、前記した中間領域13のコンクリート部材を第1の実施形態と同様の方法で分断し、耐圧盤105の解体予定領域3が解体できる。
第2の実施形態では、耐圧盤105の表面の方向にコンクリート部材を押し出して分断するので、第1の実施形態のように連続コア孔19を形成してコンクリート部材の移動スペースを確保するなどの手間がかからない利点がある。なお、本実施形態では複数の破砕孔33aあるいは破砕孔33bからコンクリート部材の押し出しを同時に行うが、1箇所ずつ順に行うことも可能である。また、本実施形態では図7に示す油圧破砕機37を用いたが、前記の図3(a)に示した油圧破砕機15も同じく用いることができる。同様に、第1の実施形態においても、図3(a)に示した油圧破砕機15だけでなく、図7に示す油圧破砕機37も使用可能である。これは以降の実施形態でも同様である。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図9を参照して説明する。
本実施形態では、図9に示すように、解体予定領域3の全幅に渡る直径を有する大口径のコア孔41を穿孔し、開口部5を形成する。コア孔41の穿孔は、BG機などの小型の穿孔機を用いることができる。
この後、前記した中間領域13のコンクリート部材を第1の実施形態と同様の方法で分断し、耐圧盤105の解体予定領域3が解体できる。
第3の実施形態では、1つのコア孔41を穿孔するだけで開口部5を容易に形成できる利点がある。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について図10を参照して説明する。
本実施形態では、図10(a)に示すように、解体予定領域3の全幅より直径が小さい中口径のコア孔51を、BG機などを用いて穿孔する。また、コア孔51の領域幅方向の両側で破砕孔53を穿孔する。破砕孔53は、解体予定領域3の領域幅方向の両端部に設ける。
そして、油圧破砕機をこれらの破砕孔53に挿入し、破砕孔53からコア孔51の方向に圧力を加え、各破砕孔53とコア孔51の間のコンクリート部材を、矢印に示すコア孔51の方向に押し出す。すると、図10(b)に示すようにコンクリート部材が分断され、各破砕孔53とコア孔51の領域長さ方向の両端部の間に分断面55が形成される。
以上のようにして分断されたコンクリート部材を、必要に応じて二次破砕を行った後全て除去すると、図10(c)に示すように開口部5が形成される。この後、前記した中間領域13のコンクリート部材を第1の実施形態と同様の方法で分断し、耐圧盤105の解体予定領域3が解体できる。
第4の実施形態では、コア孔51と2ヶ所の破砕孔53の穿孔を行うだけであるので、穿孔回数が少なくて済み、またコア孔51の径を変えて開口部5の広さも様々に設定できる利点がある。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について図11を参照して説明する。
本実施形態では、図11に示すように、解体予定領域3の全幅に渡って連続する連続コア孔61を形成することで、開口部5が形成される。連続コア孔61は、前記と同様、領域幅方向に連続した複数のコア孔を穿孔して形成する。
この後、前記した中間領域13のコンクリート部材を第1の実施形態と同様の方法で分断し、耐圧盤105の解体予定領域3が解体できる。
第5の実施形態では、連続コア孔61により開口部5を形成するので、細い開口部5を形成する場合に有効である。なお、開口部5が細い場合、中間領域13のコンクリート部材を第1の実施形態のように分断すると、ニブラで二次破砕する際に爪部が挿入可能な箇所がないことがあるので、二次破砕にはリッパーを用いることが望ましい。この場合、開口部5の幅は200mm〜300mm程度確保できれば十分である。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
3………解体予定領域
5………開口部
13………中間領域
14………破砕ガラ
15、37………油圧破砕機
19、61………連続コア孔
21、25、33、33a、33b、53………破砕孔
23、27、34、55………分断面
41、51………コア孔
101………地盤
103………既設構造物
105……耐圧盤

Claims (8)

  1. コンクリート部材の解体を行う解体方法であって、
    コンクリート部材の解体予定領域に、開口部を間隔をおいて形成する工程(a)と、
    前記開口部の間の中間領域のコンクリート部材に穿孔した破砕孔から圧力を加え、前記開口部の方向へとコンクリート部材を押し出してコンクリート部材を分断する工程(b)と、
    を具備し、
    前記工程(b)を繰り返して、前記中間領域のコンクリート部材を、各開口部側から順に分断することを特徴とする解体方法。
  2. 前記工程(b)において、油圧破砕機を用いてコンクリート部材に圧力を加えることを特徴とする請求項1記載の解体方法。
  3. 前記工程(a)において、
    複数のコア孔が連続した連続コア孔を形成し、
    前記連続コア孔の周辺に穿孔した破砕孔から前記連続コア孔の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、
    分断したコンクリート部材を除去することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の解体方法。
  4. 前記工程(a)において、
    鉛直面内で斜めに穿孔した破砕孔から、コンクリート部材の表面の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、
    分断したコンクリート部材を除去することを特徴とする請求項1または請求項2記載の解体方法。
  5. 前記工程(a)において、
    前記解体予定領域の全幅に渡る直径を有するコア孔を穿孔することを特徴とする請求項1または請求項2記載の解体方法。
  6. 前記工程(a)において、
    前記解体予定領域の全幅より直径が小さいコア孔を穿孔し、
    前記解体予定領域の幅方向の両端部に穿孔した破砕孔から前記コア孔の方向にコンクリート部材を押し出して、コンクリート部材を分断し、
    分断したコンクリート部材を除去することを特徴とする請求項1または請求項2記載の解体方法。
  7. 前記工程(a)において、
    複数のコア孔が前記解体予定領域の全幅に渡って連続した連続コア孔を形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の解体方法。
  8. 前記コンクリート部材は、構造物の耐圧盤であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の解体方法。
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