JP2015137205A - 水中コンクリート - Google Patents
水中コンクリート Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015137205A JP2015137205A JP2014009639A JP2014009639A JP2015137205A JP 2015137205 A JP2015137205 A JP 2015137205A JP 2014009639 A JP2014009639 A JP 2014009639A JP 2014009639 A JP2014009639 A JP 2014009639A JP 2015137205 A JP2015137205 A JP 2015137205A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- underwater concrete
- less
- weight
- underwater
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
Description
特許文献2には、2種類の水溶性低分子化合物を組み合わせて成る増粘性混和剤が配合されたセメント系混合物を所定の順序で混練して製造する方法が記載されている。
特許文献3には、セルロースエーテルとアルカリ金属の炭酸塩とからなるモルタル混和剤が記載されている。
また、特許文献4,5には、流動性およびセルフレベリング性の高いコンクリートが開示されており、特許文献6,7には、不分離性の高いコンクリートが開示されている。そして、特許文献8には、コンクリートの凝結開始時間を遅延させる方法が開示されている。
また、本発明に係る水中コンクリートは、上述した態様において、凝結開始までの時間が48時間以上であることを特徴とする。
また、本発明に係る水中コンクリートは、上述した態様において、凝結開始前に水中を6メートルにわたって自由落下する間に目視による濁りが確認できないことを特徴とする。
本発明の水中コンクリートは、上述した粘性を示す水溶性セルロースを主剤とする混和剤を水に対し2.4重量%以上、かつ、4.0重量%以下の添加率で添加して製造される。
なお、JSCE−D104規格とは、コンクリート標準示方書[規準編]土木学会規準および関連規準(2010年制定)に示すコンクリート用水中不分離性混和剤品質規格であり、本発明で用いる混和剤は、同規格の表1に示す標準形または遅延形のいずれかの性能規定を満たす。すなわち、本発明で用いる混和剤は、例えば標準形の性能規定を満たすのであれば、ブリーディング率が0.01以下で実質的に認められず、空気量が4.5%以下、スランプフローの経時低下量が30分後において3.0cm以下、水中分離度試験における懸濁物質料が50mg/l以下かつpHが12.0以下、凝結時間の始発が5時間以上、終結が24時間以内、水中作成供試体の圧縮強度が材齢7日において15.0N/mm2以上、材齢28日において25.0N/mm2以上、水中気中強度比(気中作成供試体の圧縮強度に対する水中作成供試体の圧縮強度の比率)が材齢7日および28日でいずれも80%以上である。
従来の技術では、水中コンクリートに添加されるセルロース系の増粘剤の添加率は、取り扱いの容易さなどの観点から水に対して1.0重量%以上、かつ、1.3重量%以下であることが一般的であった。本発明において、水深数千メートルの海底で施工することを目的とするため、水に対する増粘剤の添加率を変化させて、練り混ぜ時の状態から判断される撹拌性、水中落下時における濁りの発生状況、および凝結開始時間について実験を行い、増粘剤の添加率の範囲を特定した。
なお、本発明の水中コンクリートは海底で施工するものであるが、用途はこれに限られるものではなく、例えば、グラウト材として用いられてもよい。
次に示す表1は、水に対する増粘剤の添加率に応じた水中コンクリートの練り混ぜ時の状態を示すものである。増粘剤には2種類のものを用いた。増粘剤Aは、セルクリートH(株式会社ダイセル製)であり、増粘剤Bは、マリンベールASK1(五洋建設株式会社製)である。練り混ぜの方法は、家庭調理用品の汎用品である2軸の回転ミキサーにより5分間程度かき混ぜた。練り混ぜ時の状態を目視により評価した。表1に示すように、水に対する増粘剤の添加率が4.2重量%まで達すると、練り混ぜ時に固化が起こり、撹拌が不可能となった。この固化はセメントの凝結反応ではなく、増粘剤自体の粘度によるものである。
次に示す表2は、水に対する増粘剤の添加率に応じた濁りの発生状況を示すものである。増粘剤には、上述した増粘剤B、すなわち、マリンベールASK1を用いた。実験は、水中に練混ぜた材料を落下させる水槽の高さ(水中落下高さ)を変化させ、それぞれ濁りの発生状況を判定して行った。表2に示すように、水中落下高さが2.0m以下では増粘剤の水に対する添加率の違いによる濁りの発生状況には大きく差はなかった。しかし、水中落下高さを4.0m以上とすると、その高さが高くなるほど、増粘剤の添加率の違いによる差が生じることがわかった。
次に示す表3は、水に対する増粘剤の添加率に応じた水中コンクリートの凝結開始時間を示すものである。増粘剤には、上述した増粘剤B(マリンベールASK1)を用いた。試験は、コンクリートの圧縮強度試験方法(JISA1108:2006)に従って行った。表3に示すように、水に対する増粘剤の添加率が2.4重量%以上である場合、凝結開始時間は48時間以上となることが分かった。
次に示す表4は、水に対する増粘剤の添加率に応じたスランプフローの経時変化を示すものである。試験は、コンクリートのスランプフロー試験方法(日本工業規格JISA1150:2007)に従って行ったが、スランプフロー値の定義については以下のとおりに修正した。すなわち、この試験では、水中コンクリートの材料を練混ぜた後にスランプフロー値を計測し、その後、材料をそのまま広げた状態で放置し、所定の時間が経過するごとにその時点におけるスランプフロー値をそれぞれ再度計測して、計測値の変化を記録した。
表4に示すように、水に対する増粘剤の添加率が2.4重量%以上、かつ、4.0重量%以下である場合、凝結開始時間が長いため、練混ぜた材料は重力の影響を受けてスランプフロー値が少しずつ継続して伸びてくる傾向が認められた。なお、水に対する増粘剤の添加率が1.1重量%のケースではスランプフロー値の変化は少なく、水中コンクリートは、2日後には完全に固化したことが分かった。
Claims (3)
- 1%希釈率における粘性が1500ミリパスカル秒以上、かつ、5500ミリパスカル秒以下の範囲内にある水溶性セルロースを主剤とするJSCE−D104規格に準じる混和剤を、水に対し2.4重量%以上、かつ、4.0重量%以下の範囲内の添加率で添加した
ことを特徴とする水中コンクリート。 - 凝結開始までの時間が48時間以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の水中コンクリート。 - 凝結開始前に水中を6メートルにわたって自由落下する間に目視による濁りが確認できない
ことを特徴とする請求項1または2に記載の水中コンクリート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014009639A JP6285188B2 (ja) | 2014-01-22 | 2014-01-22 | 水中コンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014009639A JP6285188B2 (ja) | 2014-01-22 | 2014-01-22 | 水中コンクリート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015137205A true JP2015137205A (ja) | 2015-07-30 |
JP6285188B2 JP6285188B2 (ja) | 2018-02-28 |
Family
ID=53768461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014009639A Active JP6285188B2 (ja) | 2014-01-22 | 2014-01-22 | 水中コンクリート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6285188B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59131547A (ja) * | 1983-01-19 | 1984-07-28 | ダイセル化学工業株式会社 | 水中打設用セメント組成物 |
JPS60251159A (ja) * | 1984-05-29 | 1985-12-11 | ダイセル化学工業株式会社 | 水中打設用セメント組成物 |
JPS62100469A (ja) * | 1985-10-25 | 1987-05-09 | 五洋建設株式会社 | 深海工事用の水中打設セメント組成物 |
JPH06206753A (ja) * | 1993-01-11 | 1994-07-26 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 水中不分離性コンクリート配合組成物およびコンクリート配合組成物用消泡剤 |
JPH07206505A (ja) * | 1993-12-03 | 1995-08-08 | Hokkaido Kaihatsukiyoku Kaihatsu Doboku Kenkyusho | 水中不分離性コンクリート組成物 |
JPH09142910A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-03 | Shin Etsu Chem Co Ltd | セメント組成物及びセメント硬化時間の調製方法 |
JP2011132040A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Taiheiyo Materials Corp | 水中不分離性水硬性組成物用増粘剤 |
JP2013014479A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 水中不分離性増粘剤組成物 |
-
2014
- 2014-01-22 JP JP2014009639A patent/JP6285188B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59131547A (ja) * | 1983-01-19 | 1984-07-28 | ダイセル化学工業株式会社 | 水中打設用セメント組成物 |
JPS60251159A (ja) * | 1984-05-29 | 1985-12-11 | ダイセル化学工業株式会社 | 水中打設用セメント組成物 |
JPS62100469A (ja) * | 1985-10-25 | 1987-05-09 | 五洋建設株式会社 | 深海工事用の水中打設セメント組成物 |
JPH06206753A (ja) * | 1993-01-11 | 1994-07-26 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 水中不分離性コンクリート配合組成物およびコンクリート配合組成物用消泡剤 |
JPH07206505A (ja) * | 1993-12-03 | 1995-08-08 | Hokkaido Kaihatsukiyoku Kaihatsu Doboku Kenkyusho | 水中不分離性コンクリート組成物 |
JPH09142910A (ja) * | 1995-11-27 | 1997-06-03 | Shin Etsu Chem Co Ltd | セメント組成物及びセメント硬化時間の調製方法 |
JP2011132040A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Taiheiyo Materials Corp | 水中不分離性水硬性組成物用増粘剤 |
JP2013014479A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 水中不分離性増粘剤組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6285188B2 (ja) | 2018-02-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2016342205B2 (en) | Stabilized aqueous suspension for initiating setting and hardening of aluminous cement compositions | |
WO2009131240A1 (ja) | コンクリートまたはモルタル混和剤組成物 | |
JP5064206B2 (ja) | 高温環境用水中不分離性モルタル組成物および高温環境用水中不分離性グラウトモルタル組成物 | |
JP6580441B2 (ja) | 高流動モルタル組成物 | |
JP6495668B2 (ja) | 現場打ちコンクリート系杭用の水硬性材料用混和剤、現場打ちコンクリート系杭用の水硬性材料及び現場打ちコンクリート系杭 | |
JP2013249214A (ja) | 水中不分離型無収縮グラウト | |
JP4744813B2 (ja) | コンクリート組成物の製造方法 | |
JP6285188B2 (ja) | 水中コンクリート | |
JP5768431B2 (ja) | 高流動モルタル組成物 | |
CN104837788B (zh) | 液压凝固混合物的添加剂 | |
JP4928066B2 (ja) | Pcグラウト用混和剤 | |
JP6645820B2 (ja) | 水中不分離性モルタル組成物 | |
JP6062753B2 (ja) | 水中コンクリート用増粘剤およびこれを用いた水中コンクリート打設方法 | |
JP6285161B2 (ja) | 水中コンクリート用混和剤、水中コンクリート、および水中コンクリートの製造方法 | |
JP6955938B2 (ja) | 高流動コンクリート | |
JP6900875B2 (ja) | 水硬性組成物用増粘剤及びこれを含む水硬性組成物 | |
JP2016121039A (ja) | 水中不分離性モルタル組成物 | |
RU2323242C2 (ru) | Комплексный реагент для тампонажных растворов | |
JP5875390B2 (ja) | 高温での水中不分離性に優れた可塑性セメント系混練物 | |
JP6626341B2 (ja) | 水中不分離性モルタル組成物 | |
CN103145359B (zh) | 用于大掺量粒化高炉矿渣砂浆或混凝土的早期强度激发剂 | |
JP6180273B2 (ja) | 高流動コンクリート | |
KR102087719B1 (ko) | 필러 및 소수성 유기 물질을 포함하는 분말 소포제 조성물 | |
KR101870697B1 (ko) | 지하수 지반용 토양고화재 | |
JP6345641B2 (ja) | 止水剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160916 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170705 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170718 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170915 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180130 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6285188 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |