JP2015136700A - ハイドロフォーム加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工圧によるシール材への悪影響を軽減できるハイドロフォーム加工装置を提供する。【解決手段】金型2内にセットされた被加工物Wにおける加工不要部分の両側にシールリング73,75およびバックアップリング74a,74b,76a,76bで成るシール材を配置する。被加工物Wにおける被加工部分である凹部32,33,42,43に対応した空間C1,C2に加工圧を作用させ、シール材同士の間の領域である加工不要部分に対応した空間C3に前記加工圧よりも低いサブ圧を作用させる。これにより、シール材に対する液体導入下流側に向かう方向の圧力と液体導入上流側に向かう方向の圧力との差圧を小さくし、シール材の耐久性への悪影響を軽減できる。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車用部品などの製造に使用されるハイドロフォーム加工装置に関する。
近年、例えば自動車用の排気系部品やサスペンション系部品などの製造に際して、ハイドロフォーム加工が行われている。このハイドロフォーム加工とは、図3に示すように、金属管などの中空部材で成る被加工物aを成形型bにセットして型締めした後、被加工物aの中空内部に液体を充填して(図中の矢印Aを参照)加工圧を与える加工方法である。この加工圧により、被加工物aが、成形型bの内面に沿って部分的に拡径し(図中の矢印Bで示す圧力によって拡径し)所定形状に成形される。
特許文献1および特許文献2には、被加工物の特定領域のみに加工圧を作用させるようにしたハイドロフォーム加工装置が開示されている。
具体的に、特許文献1では、被加工物における加工不要部分の内周側にマンドレルを挿入すると共に、このマンドレルの長手方向の両端部分の外周部にシール材(この特許文献1ではパッキンと称している)を設け、これらシール材を被加工物の内周面に当接させている。これにより、加工不要部分への前記液体の流れ込みを阻止して加工不要部分に加工圧が作用しないようにしている。
また、特許文献2では、被加工物の内部に挿入される内軸の内部に液体供給路を設けると共に、この内軸の外周面に、前記液体供給路に連通する加圧口を設けている。また、この加圧口の両側に、被加工物の内面に接触するシール材を設けている。これにより、被加工物の内面のうち、各シール材同士の間に位置する領域にのみ加工圧が作用するようにしている。
前述したようにシール材によって、加工圧が作用する領域と加工圧が作用しない領域とを区画する構成(被加工物における被加工部分と加工不要部分とをシール材によって仕切る構成)にあっては以下に述べる課題があった。
つまり、ハイドロフォーム加工時には、シール材の一方側(被加工物の軸心方向の一方側)に被加工部分が位置し、他方側に加工不要部分が位置することになる。そして、被加工部分には加工圧が作用しているのに対し、加工不要部分には加工圧は作用していない。このため、これらの差圧によって前記他方側(加工不要部分側)へのシール材の変形量が大きくなり、シール材の耐久性に悪影響を与えてしまう可能性がある。特に、剛性の高い被加工物を加工する場合には、高い加工圧が必要になるため、シール材の一方側から作用する圧力も極端に大きくなり、前記差圧が大きくなることに起因してシール材の耐久性への悪影響は顕著になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加工圧によるシール材への悪影響を軽減できるハイドロフォーム加工装置を提供することにある。
−発明の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、被加工物における被加工部分と加工不要部分とをシール材によって仕切る構成において、加工不要部分にも圧力を作用させることにより、シール材の一方側(被加工部分側)の圧力と他方側(加工不要部分側)の圧力との差圧を小さくしている。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、被加工物における被加工部分と加工不要部分とをシール材によって仕切る構成において、加工不要部分にも圧力を作用させることにより、シール材の一方側(被加工部分側)の圧力と他方側(加工不要部分側)の圧力との差圧を小さくしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、金型内に設置した筒状の被加工物の内側に加工圧を作用させて前記被加工物を金型に沿った形状に成形するハイドロフォーム加工装置を前提とする。このハイドロフォーム加工装置に対し、前記被加工物の被加工部分と加工不要部分との間に位置するシール材を有する加圧抑制部材を備えさせ、前記シール材によって区画され且つ前記加工不要部分に臨む空間に、前記加工圧よりも低い圧力を作用させる構成としている。
具体的に、本発明は、金型内に設置した筒状の被加工物の内側に加工圧を作用させて前記被加工物を金型に沿った形状に成形するハイドロフォーム加工装置を前提とする。このハイドロフォーム加工装置に対し、前記被加工物の被加工部分と加工不要部分との間に位置するシール材を有する加圧抑制部材を備えさせ、前記シール材によって区画され且つ前記加工不要部分に臨む空間に、前記加工圧よりも低い圧力を作用させる構成としている。
この特定事項により、被加工物の被加工部分と加工不要部分との間に位置しているシール材の一方側(被加工部分側)の圧力と、他方側(加工不要部分側)の圧力との差圧を小さくすることができる(他方側に圧力を作用させていない従来技術に比べて前記差圧を小さくすることができる)。このため、前記シール材の前記他方側への変形量を小さくできて、シール材の耐久性への悪影響を軽減できる。
本発明では、シール材によって区画され且つ加工不要部分に臨む空間に、加工圧よりも低い圧力を作用させている。これにより、シール材の加工不要部分側への変形量を小さく抑えることができ、シール材の耐久性への悪影響を軽減できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、被加工物としての円筒形状の金属管の複数箇所に拡径部を成形するためのハイドロフォーム加工装置に本発明を適用した場合について説明する。
−ハイドロフォーム加工装置の構成−
図1は、本実施形態に係るハイドロフォーム加工装置1の一部を示す加工前の状態(被加工物Wをセットした状態)を示す断面図である。
図1は、本実施形態に係るハイドロフォーム加工装置1の一部を示す加工前の状態(被加工物Wをセットした状態)を示す断面図である。
この図1に示すように、ハイドロフォーム加工装置1は、金型2と、この金型2にセットされた被加工物Wの内部に供給する高圧の液体(水やオイル等)を発生させるための液圧供給装置9(図1では仮想線で示している)とを備えている。
金型2は、上型3、下型4および液圧供給ユニット5を備えている。以下、それぞれについて説明する。
上型3は、内側に形成された成形面31の断面(軸心に対して直交する方向での断面)が半円弧形状となっており、この成形面31によって略半円柱形状のキャビティを成形するものとなっている。また、上型3の成形面31における軸心方向(図1の左右方向)の所定位置には、この成形面31の周方向の全体に亘って外周側に凹陥されて成る凹部32,33が形成されている。
一方、下型4は前記上型3と対称な形状となっている。つまり、この下型4は、内側に形成された成形面41の断面が半円弧形状となっており、この成形面41によって略半円柱形状のキャビティを成形するものとなっている。また、下型4の成形面41における軸心方向(図1の左右方向)の所定位置には、この成形面41の周方向の全体に亘って外周側に凹陥されて成る凹部42,43が形成されている。
この下型4に形成されている凹部42,43と前記上型3に形成されている凹部32,33とは、金型2の軸線に沿う方向での位置が互いに一致している。ここでは、図1において左側に位置している凹部32,42を第1凹部32,42と呼び、この第1凹部32,42よりも右側(図1において右側)に位置している凹部33,43を第2凹部33,43と呼ぶこととする。つまり、第1凹部32,42によって周方向に延びる環状の凹部が形成され、また、第2凹部33,43によって周方向に延びる環状の凹部が形成されている。そして、後述するハイドロフォーム加工時には、被加工物Wの一部分が、これら第1凹部32,42および第2凹部33,43の形状に沿うように加工されて前記拡径部が形成されることになる。
次に、本実施形態の特徴とする部材である前記液圧供給ユニット5について説明する。この液圧供給ユニット5は、本発明でいう加圧抑制部材であって、金型2にセットされた被加工物Wの内部空間に配置され、前記液圧供給装置9から供給された高圧の液体を金型2の内部に導入するためのものである。
以下、液圧供給ユニット5の具体構成について説明する。以下では、図1に現れている部分のみの構成について説明する。
この液圧供給ユニット5には、その軸心に沿って第1シール部6、第2シール部7、および、第3シール部8が設けられている。これらシール部6,7,8同士の間には所定間隔が設けられている。具体的には、金型2にセットされた被加工物Wの内部空間に液圧供給ユニット5が配置された状態において、第1シール部6と第2シール部7との間の空間が前記第1凹部32,42に対向している。以下、この空間を第1加工圧作用空間C1と呼ぶ。また、第2シール部7と第3シール部8との間の空間が前記第2凹部33,43に対向している。以下、この空間を第2加工圧作用空間C2と呼ぶ。
以下、各シール部6,7,8について具体的に説明する。ここでは、図1における左側(前記液圧供給装置9から液体が導入される側)を液体導入上流側と呼び、図1における右側を液体導入下流側と呼ぶこととする。
前記第1シール部6は、前記第2シール部7および第3シール部8よりも液体導入上流側に位置している。また、この第1シール部6における液体導入上流側の端縁部は、前記上型3の内周面および下型4の内周面に当接することで金型2内の空間を閉塞する円柱部61として構成されている。また、この第1シール部6の外周囲における軸心方向の中央部分には、その他の部分よりも小径とされたシール材装着溝62が全周囲に亘って形成されている。このシール材装着溝62には、シールリング63およびバックアップリング64が装着されている。シールリング63はシール材装着溝62内における液体導入下流側に、バックアップリング64はシール材装着溝62内における液体導入上流側にそれぞれ位置している。また、シールリング63は、その内周面がシール材装着溝62の底面に当接し、外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。また、バックアップリング64は、その外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。
なお、この第1シール部6におけるシール材装着溝62よりも液体導入上流側の内径寸法は被加工物Wの内径寸法に略一致しており、前記円柱部61と共に被加工物Wを位置決めしている。
そして、この第1シール部6の内部には、その軸線方向に沿って延びるサブ液圧供給路65が形成されている。このサブ液圧供給路65は、第1シール部6の液体導入上流側の端部から液体導入下流側の端部に亘って貫通している。
前記第2シール部7は、前記第1シール部6と第3シール部8との間に位置している。また、この第2シール部7の外周囲における軸心方向に亘る2箇所には、その他の部分よりも小径とされたシール材装着溝71,72が全周囲に亘って形成されている。ここでは、この第2シール部7において液体導入上流側に位置するシール材装着溝71を第1シール材装着溝と呼び、液体導入下流側に位置するシール材装着溝72を第2シール材装着溝と呼ぶこととする。第1シール材装着溝71には、第1シールリング73および一対の第1バックアップリング74a,74bが装着されている。これら第1シールリング73および一対の第1バックアップリング74a,74bによって本発明でいうシール材が構成されている。同様に、第2シール材装着溝72には、第2シールリング75および一対の第2バックアップリング76a,76bが装着されている。これら第2シールリング75および一対の第2バックアップリング76a,76bによっても本発明でいうシール材が構成されている。
各シールリング73,75は、それぞれシール材装着溝71,72の内部における軸線方向の略中央に位置している。また、各バックアップリング74a,74b、76a,76bは、シールリング73,75の液体導入上流側および液体導入下流側にそれぞれ位置し、シールリング73,75に接触している。つまり、各シールリング73,75は、一対のバックアップリング74a,74b、76a,76bの間に挟持されている。また、各シールリング73,75は、その内周面がシール材装着溝71,72の底面に当接し、外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。また、バックアップリング74a,74b、76a,76bは、その外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。
そして、この第2シール部7の内部には、サブ液圧供給路77が形成されている。このサブ液圧供給路77は、前記第1シール材装着溝71の内周側に位置し且つ軸線方向に沿って延びた後、前記第1シール材装着溝71と前記第2シール材装着溝72との間の領域(シール材装着溝が形成されていない領域)に開放するように半径方向に延びている。つまり、このサブ液圧供給路77は、前記第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bよりも液体導入下流側で、且つ前記第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bよりも液体導入上流側の領域に開放している。この領域は、前記凹部32,33,42,43が形成されていない領域である。つまり、後述するハイドロフォーム加工時における加工対象とはならない加工不要部分となる領域である。以下、このサブ液圧供給路77が開放している空間をサブ液圧作用空間C3と呼ぶ。つまり、このサブ液圧作用空間C3は加工不要部分に臨んだ空間として設けられている。
そして、前記第1シール部6に形成されているサブ液圧供給路65と、第2シール部7に形成されているサブ液圧供給路77とは、サブ液圧供給管52によって連通している。このため、第1シール部6のサブ液圧供給路65に液体が供給された場合には、その液体は、このサブ液圧供給路65からサブ液圧供給管52を経た後、第2シール部7に形成されているサブ液圧供給路77に導入されることになる。そして、この液体の圧力は、サブ液圧供給路77の開放部分である前記サブ液圧作用空間C3に供給されるようになっている。
前記第3シール部8は、前記第1シール部6および第2シール部7よりも液体導入下流側に位置している。また、この第3シール部8の外周囲における軸心方向の中央部分には、その他の部分よりも小径とされたシール材装着溝82が全周囲に亘って形成されている。このシール材装着溝82には、シールリング83およびバックアップリング84が装着されている。シールリング83はシール材装着溝82内における液体導入上流側に、バックアップリング84はシール材装着溝82内における液体導入下流側にそれぞれ位置している。また、シールリング83は、その内周面がシール材装着溝82の底面に当接し、外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。また、バックアップリング84は、その外周面が被加工物Wの内周面に当接する形状となっている。
また、前記液圧供給ユニット5における前記第1シール部6および前記第2シール部7の内周側であって、前記各サブ液圧供給路65,77よりも内周側にはメイン液圧供給路51が形成されている。このメイン液圧供給路51は、液体導入上流側の端部が前記第1シール部6の円柱部61を貫通して開放している。また、このメイン液圧供給路51は、前記第1シール部6と第2シール部7との間の空間である前記第1加工圧作用空間C1に連通している。また、このメイン液圧供給路51は、前記第2シール部7と第3シール部8との間の空間である前記第2加工圧作用空間C2にも連通している。
前記液圧供給装置9は、被加工物Wを加工するための高圧の液圧(加工圧)、および、この加工圧よりも低圧の液圧(サブ液圧)を発生する装置として構成されている。そして、この液圧供給装置9は、加工圧を供給するメイン配管91と、サブ液圧を供給するサブ配管92とを備え、メイン配管91が前記メイン液圧供給路51に接続され、サブ配管92が前記サブ液圧供給路65に接続されている。
前記液圧供給装置9によって生成された各液圧のうち、加工圧は、被加工物Wを所定形状に塑性変形させるために必要な圧力として実験などによって設定される。また、サブ液圧は、被加工物Wを塑性変形させない程度の圧力として実験などによって設定される。例えば、前記加工圧の70%程度の圧力に設定される。この値はこれに限定されるものではない。
−ハイドロフォーム加工−
次に、上述したハイドロフォーム加工装置1を使用したハイドロフォーム加工について説明する。
次に、上述したハイドロフォーム加工装置1を使用したハイドロフォーム加工について説明する。
このハイドロフォーム加工では、図1に示すように、金型2内に被加工物Wがセットされた状態で行われる。先ず、被加工物Wを下型4に載置し、この被加工物Wの内部空間に液圧供給ユニット5を配置した状態で、被加工物Wの上側に上型3を載置して型締めした状態にする。
その後、前記液圧供給装置9のメイン配管91からメイン液圧供給路51に向けて所定の加工圧に設定された高圧の液体が供給されると共に、液圧供給装置9のサブ配管92からサブ液圧供給路65に向けて前記加工圧よりも低圧(サブ液圧)に設定された液体が供給される。
前記加工圧とされた液体は、メイン液圧供給路51を経て第1加工圧作用空間C1および第2加工圧作用空間C2に供給される。
第1加工圧作用空間C1は前記第1凹部32,42に対応しているため、図2に示すように、被加工物Wのうち前記第1凹部32,42に対向した部分が、この第1凹部32,42の形状に沿って拡径する。これにより、被加工物Wの外周面の一部が拡径部W1として形成される。この際、第1加工圧作用空間C1に供給された液体の圧力(加工圧)は、前記第2シール部7の第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bにも作用している。この加工圧の作用方向は液体導入下流側に向かう方向である。
同様に、前記第2加工圧作用空間C2は前記第2凹部33,43に対応しているため、図2に示すように、被加工物Wのうち前記第2凹部33,43に対向した部分が、この第2凹部33,43の形状に沿って拡径する。これにより、被加工物Wの外周面の一部が拡径部W2として形成される。この際、第2加工圧作用空間C2に供給された液体の圧力(加工圧)は、前記第2シール部7の第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bにも作用している。この加工圧の作用方向は液体導入上流側に向かう方向である。
一方、前記液圧供給装置9のサブ配管92からサブ液圧供給路65に向けて供給された液体は、このサブ液圧供給路65、前記サブ液圧供給管52、および、前記サブ液圧供給路77を経てサブ液圧作用空間C3に供給される。
サブ液圧作用空間C3は、前述した如く、前記第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bよりも液体導入下流側で、且つ前記第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bよりも液体導入上流側の領域である。このため、このサブ液圧作用空間C3に供給された液体のサブ液圧は、前記第2シール部7の第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bにも作用している。このサブ液圧の作用方向は液体導入上流側に向かう方向である。また、このサブ液圧作用空間C3に供給された液体のサブ液圧は、前記第2シール部7の第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bにも作用している。このサブ液圧の作用方向は液体導入下流側に向かう方向である。
このように、前記第2シール部7の第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bに対しては、液体導入下流側に向かう方向の加工圧および液体導入上流側に向かう方向のサブ液圧が作用している。このため、これら第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bに対する液体導入下流側に向かう方向の圧力と液体導入上流側に向かう方向の圧力との差圧を小さくすることができる。このため、これら第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bにおける液体導入下流側に向かう方向の変形量を小さくできて、これら第1シールリング73および第1バックアップリング74a,74bの耐久性への悪影響を軽減できる。
同様に、前記第2シール部7の第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bに対しては、液体導入上流側に向かう方向の加工圧および液体導入下流側に向かう方向のサブ液圧が作用している。このため、これら第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bに対する液体導入上流側に向かう方向の圧力と液体導入下流側に向かう方向の圧力との差圧を小さくすることができる。このため、これら第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bにおける液体導入上流側に向かう方向の変形量を小さくできて、これら第2シールリング75および第2バックアップリング76a,76bの耐久性への悪影響を軽減できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、シールリング73,75およびバックアップリング74a,74b,76a,76bに対する液体導入下流側に向かう方向の圧力と液体導入上流側に向かう方向の圧力との差圧を小さくすることで、これらシールリング73,75およびバックアップリング74a,74b,76a,76bの耐久性への悪影響を軽減でき、その結果、シールリング73,75およびバックアップリング74a,74b,76a,76bの性能の維持および長寿命化を図ることができる。
また、本実施形態では、第2シール部7の第1シール材装着溝71に装着されている第1シールリング73の液体導入上流側だけでなく液体導入下流側にも第1バックアップリング74bを配置している。また、第2シール部7の第2シール材装着溝72に装着されている第2シールリング75の液体導入下流側だけでなく液体導入上流側にも第2バックアップリング76aを配置している。これにより、仮に、前記サブ液圧作用空間C3のみに液圧(サブ液圧)が作用した場合(加工圧が作用することなくサブ液圧が作用した場合)であっても、シール性が十分に確保されることになる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、円筒形状の金属管を被加工物Wとしたハイドロフォーム加工装置1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、断面多角形状の筒体を被加工物としたハイドロフォーム加工装置に対しても適用が可能である。
以上説明した実施形態は、円筒形状の金属管を被加工物Wとしたハイドロフォーム加工装置1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、断面多角形状の筒体を被加工物としたハイドロフォーム加工装置に対しても適用が可能である。
また、前記実施形態では、加工圧およびサブ液圧が1つの液圧供給装置9から液圧供給ユニット5に供給される構成としていた。本発明はこれに限らず、加工圧およびサブ液圧がそれぞれ個別の液圧供給装置で生成され、それぞれが液圧供給ユニット5に供給される構成であってもよい。
また、前記実施形態では、被加工物Wの被加工部分と加工不要部分とを仕切るシール材を、シールリング73,75およびバックアップリング74a,74b,76a,76bによって構成していた。本発明はこれに限らず、シールリングのみによってシール材を構成したものに対しても適用が可能である。
本発明は、中空の被加工物の中空内部に液体による加工圧を与えて被加工物を成形型の内面に沿った形状に成形するハイドロフォーム加工装置に適用可能である。
1 ハイドロフォーム加工装置
2 金型
5 液圧供給ユニット(加圧抑制部材)
73 第1シールリング(シール材)
74a,74b 第1バックアップリング(シール材)
75 第2シールリング(シール材)
76a,76b 第2バックアップリング(シール材)
C1 第1加工圧作用空間
C2 第2加工圧作用空間
C3 サブ液圧作用空間(加工不要部分に臨む空間)
W 被加工物
2 金型
5 液圧供給ユニット(加圧抑制部材)
73 第1シールリング(シール材)
74a,74b 第1バックアップリング(シール材)
75 第2シールリング(シール材)
76a,76b 第2バックアップリング(シール材)
C1 第1加工圧作用空間
C2 第2加工圧作用空間
C3 サブ液圧作用空間(加工不要部分に臨む空間)
W 被加工物
Claims (1)
- 金型内に設置した筒状の被加工物の内側に加工圧を作用させて前記被加工物を金型に沿った形状に成形するハイドロフォーム加工装置において、
前記被加工物の被加工部分と加工不要部分との間に位置するシール材を有する加圧抑制部材を備え、前記シール材によって区画され且つ前記加工不要部分に臨む空間に、前記加工圧よりも低い圧力を作用させる構成となっていることを特徴とするハイドロフォーム加工装置。
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Cited By (1)
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CN110238260A (zh) * | 2019-05-17 | 2019-09-17 | 长沙理工大学 | 一种金属薄板多级筒体拉深成型装置及工艺 |
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CN110238260A (zh) * | 2019-05-17 | 2019-09-17 | 长沙理工大学 | 一种金属薄板多级筒体拉深成型装置及工艺 |
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