JP2015133026A - 支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】異状を覚知したとき、自衛組織隊員へ迅速に事態を伝達して招集し、停電時であっても隊員が連携して初期対応できるようにする。
【解決手段】自動警報設備と接続された支援装置と隊員が携帯する端末とを備えた支援システムであって、異状を覚知すると、予備電源を備えた支援装置は端末に異状発生情報を伝達すると共に自衛活動への参加要請を表示させ、参加応答のあった端末を携帯する隊員を組織編成し、役割を隊員に通知するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、異状発生時に自衛組織の活動を支援する技術に関し、特に停電時であっても火災等の異状発生時に自衛消防隊の活動を支援する技術に関する。
防火対象物である建築物には、火災等の異状を自動的に感知して警報を報知する自動警報設備としての自動火災報知設備(以下、自火報設備という)が設置される。この防火対象物においては、異状発生時に備えて自衛組織として自衛消防隊が組織され、自火報設備の報知により火災等の異状を覚知すると、現場確認や初期消火といった初期対応をはじめ、避難誘導、所轄消防への通報、等を消防計画に従って行う。
異状覚知後、例えば、自衛消防隊の本部の隊員(以下、本部隊員)は防災センタに招集され、異状発生階の自衛消防隊の地区の隊員(以下、地区隊員)は、現場確認、消火器や屋内消火栓による初期消火といった初期対応にあたらねばならない。
しかしながら、平常時、自衛消防隊の隊員はそれぞれの業務を行っており、防災センタ要員が自衛消防隊の各員に招集連絡を行っても、必ずしもその所在が明らかではなく、不在の場合もある。また、順次、個別に連絡を行うようでは隊員への連絡に時間がかかり、初期消火や、本部隊員の防災センタへの集合が遅れる虞がある。また、異状発生階に駆けつけた防災センタ要員が地区隊員による初期対応を指示するにしても、口頭による指示であるため、現場から離れている地区隊員に異状の情報が届かない虞もある。また、異状覚知後、異状が確認されたり所定時間が経過したりしたときに異状を警報するような自火報設備を備えた防火対象物では、異状の警報があるまでは、異状発生階および直上階以外の階に異状の情報が与えられない場合があり、施設利用者からの問い合わせがあったとしても答えることができない。また、テナントが多数入居しているような建物では、自衛消防隊の隊員同士の顔と名前が判らない場合もあり、連携した活動に支障を生じる虞がある。
従来、隊員の所属、技能、勤務予定等の属性に応じて消防隊を編成し、その出動を支援するようなシステムがある(例えば、特許文献1)。しかし、公設消防隊の出動を指令管制するシステムであって、通報内容に応じて、出動させる車両を抽出し、出動可能な消防職員を部隊編成して出動させるようなシステムであった。つまり、消防活動を専らの業務とせず、すなわち消防用装備も無く、消火に係る専門知識も無い、しかも所在さえ定かでないような自衛消防隊員を対象とするものではなく、異状を覚知した防火対象物内においての初期対応を支援するようなものではない。
また、従来、火災が発生した防火対象物において、PHSを所持する現場作業員や消防隊員の位置情報を取得し、火災現場から作業員を安全な避難経路へ誘導し、建物に進入して火災現場へ向かう消防隊員を安全に誘導する支援を行う自火報設備がある(例えば、特許文献2)。しかし、火災等の異状覚知後に、防火対象物内での初期対応を行うために自衛消防隊を組織して対処するようなものではない。
また、従来、防火対象物(医療福祉施設)における火災等の異状発生時に、自衛消防隊の活動を支援するシステムがある(例えば、特許文献3)。しかし、このシステムは、状況を把握して伝達する先は各階ナースステーション等の固定した場所であって、各所で業務を行っている職員個々へ情報を伝達するものではなく、その場にいなければ情報も得られず、方々に散った職員を招集して組織し、初期対応を行うようなものではない。
特開2003−024463号公報 特開2007−164625号公報 特開平11−195192号公報
上述したように、特許文献1〜3に記載の従来技術では、火災等の異状覚知後に、必ずしも所在が明らかでない自衛消防隊等の自衛組織の隊員に事態を伝達すると共に招集し、参加可能な隊員を迅速に組織編成し、初期対応に当たることができない。また、大地震等によって停電した場合に十分な初期対応ができなかった。
本発明は、上記課題に鑑み、停電しても機能を喪失せず、火災等の異状覚知後に自衛消防隊等の自衛組織の隊員へ迅速に事態を伝達すると共に招集して組織編成し、隊員同士が連携して初期対応に当たることを支援するシステムを得ることを目的とする。
(1)上述した課題を解決するため、本発明に係る支援システムは、建築物に配設された感知手段が異状を感知すると異状情報を送出する自動警報設備と接続された支援装置と自衛組織の隊員が携帯する複数の端末とを具備する支援システムであって、前記端末は、固有の識別子である端末識別子と、通信回線を介して通信する通信部と、表示部と、操作部とを、前記支援装置は、前記自動警報設備と接続されて通信する第1の通信部と、前記通信回線を介して前記端末と通信する第2の通信部と、前記異状情報を受信したときに前記異状情報と自衛活動への参加要請とを前記端末に表示させる要請部と、前記参加要請に対する前記端末からの応答を受け付ける受付部と、前記参加する旨の応答があった端末の識別子に対応する隊員の役割を決定して前記自衛組織を編成する編成部と、前記編成部が決定した役割を前記端末毎に表示させる通知部と、停電時に電力を供給する予備電源とを、それぞれ備えることを特徴とする。
(2)また、本発明に係る支援システムは、(1)において、前記通信回線は構内無線LANであり、前記支援装置は、前記構内無線LANの電源喪失を検出し、かつ、火災時に、前記支援装置から電力を供給することを特徴とする。
(3)また、本発明に係る支援システムは、(1)、(2)において、前記支援装置は、前記建築物に配設された集音手段および拡声手段と接続される通話手段を備えて通話回路を構成し、該通話回路は、火災時かつ停電時のみに通電されることを特徴とする。
(4)また、本発明に係る支援システムは、(3)において、前記集音手段および前記拡声手段と前記支援装置の通話手段とを接続する信号線は、前記自動警報設備の受信機に接続される前記火災感知手段の信号線を共用し、前記受信機を介在させて接続することを特徴とする。
(5)また、本発明に係る支援システムは、(3)、(4)において、前記集音手段および前記拡声手段は、前記火災感知手段又はその取付ベースに内蔵されることを特徴とする。
(6)また、本発明に係る支援システムは、(3)〜(5)において、前記支援装置は、前記集音手段が集音した音を解析して救助を要する音声を認識する音声識別手段を備え、要救助者の存在を検出し、前記要救助者に近い前記端末に救助を要請することを特徴とする。
本発明に係る支援システムによれば、停電した場合でも、支援装置は、火災等の異状覚知後、迅速に自衛組織の活動への参加を要請し、参加する旨を応答した隊員の役割を決定して自衛組織を速やかに編成することができる。
また、本発明に係る支援システムによれば、停電した場合でも、支援装置および通信回線に電力を供給し、火災等の異状覚知後、迅速に自衛組織の活動への参加を要請し、参加する旨を応答した隊員の役割を決定して自衛組織を速やかに編成することができる。
また、本発明に係る支援システムによれば、停電した場合でも、火災時は防災センタと現場との間で通話することができる。
また、本発明に係る支援システムによれば、予備電源を有する自動警報設備の通信線を共用するので、停電した場合でも、火災時は防災センタと現場との間で通話することができる。
また、本発明に係る支援システムによれば、停電した場合でも、現場における通話可能な位置を明確にすることができる。
また、本発明に係る支援システムによれば、停電した場合でも、要救助者を検出し、自衛消防隊に救助を要請することができる。
本発明に係る支援システムおよび自火報設備の構成を示す図である。 本発明に係る支援装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る端末の構成を示すブロック図である。 本発明に係る端末で自衛消防隊への参加要請を行う表示例を示す図である。 本発明に係る端末で初期消火を要請する表示例を示す図である。 本発明に係る端末で本部における通報担当を要請する表示例を示す図である。 本発明に係る端末で同じ役割を担うメンバーを知らせる表示例を示す図である。 本発明に係る端末で現場確認を要請する表示例を示す図である。 本発明に係る支援システムが接続される自火報設備の動作フロー図である。 本発明に係る支援装置の動作フロー図である。 本発明に係る端末の動作フローの一方を示す図である。 本発明に係る端末の動作フローの他方を示す図である。 本発明に係る支援装置の変形例における動作フロー図である。 本発明に係る端末の変形例における動作フロー図である。 本発明に係る端末の変形例における動作フロー図である。 感知器作動時の位置関係の一例を説明する図である。 本発明を非常放送設備に適用した例の全体構成を示す図である。
1.実施形態
1−1.自動火災報知設備の構成と動作
まず、本実施の形態に係る支援システム100が接続される自動警報設備としての自動火災報知設備200(以下、自火報設備200)について、図1、9に基づいて説明する。
自火報設備200は公知の自動火災報知設備であり、火災やガス漏れ等の異状を感知する感知手段としての火災感知器5、ガス漏れ検知器6等を有し、これらの感知手段は防火対象物である建築物に配設される。これらの感知手段は、信号線10を介して、あるいは中継手段である中継器8と信号線10とを介して、受信機4へ接続され、異状を感知すると異状感知信号を受信機4へ送出する。
これらの感知手段は、アドレス等の固有の識別子を有し、異状を感知したときはどの感知手段が異状を感知したか判別できるようになっているものがある。また、これらの感知手段が固有の識別子を有しない場合でも、これら感知手段が配設された区画を受信機4が特定できるような区画情報を有しており、感知手段が異状を感知したときはどの区画で異状が感知されたか判別できるようになっている。すなわち、自火報設備200は、感知手段に固有の識別子又は感知手段が配設された区画情報に基づいて異状を感知した場所を示す感知手段位置情報を有する。そして、これらの感知手段が異状を感知すると、自火報設備200は、異状を感知した感知手段からの異状感知信号を受信した受信機4が、異状を感知した感知手段の上記感知手段位置情報を含めた異状情報として異状信号を送出する。このとき異状情報に含まれる感知手段位置情報は、異状を感知した火災感知器5又はガス漏れ検知器6に固有の識別子又は区画番号等である。
また、自火報設備200は、地区音響警報装置としての音声警報装置7を有し、音声警報装置7は防火対象物である建築物に配設される。この地区音響警報装置は、直接に信号線10を介して、又は、中継手段である中継器9と信号線10とを介して、受信機4へ接続される。そして、音声警報装置7は、受信機4からの信号に応じて、後述する火災感知放送、火災放送、非火災放送を出力する。
受信機4は、異状感知信号が火災等に異状に基づく信号であるか否かを状況に応じて判断する図示しない異状確認手段を有する。受信機4は、信号線10を介して異状感知信号を受信するまで待ち受け(S001のNo)、異状感知信号を受信すると(S001のYes)、受信した異状感知信号が人為的な操作に基づく異状感知信号であるか否かを異状確認手段で確認する(S002)。図示しない発信機が作動したとき、又は非常電話が起動したときは、異状を確認した人が操作したものとして、異状を確認したものと判断する(S002のYes)。そして、直ちに、後述する第2段階の警報として、音声警報装置7より所定の音声メッセージによる火災放送を報知する(S009)。この火災放送の音声メッセージは、例えば「火事です。火事です。(○階で)火災発生の通報がありました。落ち着いて避難してください」というようなものであり、火災発生を告げ、避難を促すものである(S009)。一方、上記異状確認手段が、異状感知信号が発信機の作動又は非常電話の起動に基づかないと判断したときは(S002のNo)、異状感知信号を受信した旨を意味する異状発報信号を送出し(S003)、次に説明する異状判断を行う。
受信機4は、蓄積機能等の公知の異状判断手段を有する(図示せず)。すなわち、受信機4が受信した異状感知信号が、発信機の作動又は非常電話の起動に基づくものではないと判断して(S002のNo)異状発報信号を送出すると(S003)、上記異状判断手段は、受信した異状感知信号に基づいて異状か否かを判断する(S004)。例えば、蓄積機能による公知の異状判断手段であれば、受信機4が異状発報信号を受信すると、感知手段を一旦復旧(蓄積復旧)し、所定時間内に再度異状発報信号を受信したとき、この異状発報信号は、ノイズ等による一過性の信号ではなく、異状であると判断する。そして、異状判断手段が異状ではないと判断したとき、すなわち異状感知信号が火災等の異状以外の要因による一過性の信号であると判断すると(S004のNo)、(感知手段をリセットするなどして)再び、異状感知信号を待ち受ける状態に戻る(S001)。一方、異状判断手段が異状であると判断すると(S004のYes)、受信機4は、異状情報として異状信号を送出すると共に、第1段階の警報として音声警報装置7より所定の音声メッセージによる火災感知放送を報知する(S005)。この火災感知放送の音声メッセージは、例えば「ただいま(○階の)火災感知器が作動しました。確認しておりますので、次の放送にご注意ください」というようなものであり、直ちに火災発生を警報して避難を促すものではない。このとき受信機4は、信号線C1を介して接続された支援システム100の支援装置1へ、異状発報信号に基づいて異状を感知した感知手段の位置又は区画を示す感知手段位置情報を含む異状情報として異状信号を送出する。なお、受信機4が異状信号を送出した後、先に異状感知信号を送出した感知手段と区分できる第2の感知手段が異状感知信号を送出したとき、受信機4の上記異状確認手段は火災が拡大したものとして異状を確認したと判断する。また、オペレータが火災等の異状を確認し、受信機4において火災断定等の異状断定操作を行ったときも上記異状確認手段は異状を確認したものと判断する(S006の有り)。そして、異状確認手段が異状を確認したものと判断したとき、第2段階の警報として、音声警報装置7より所定の音声メッセージによる火災放送を報知する(S009)。
なお、受信機4は、上記火災感知放送を出力(S005)した後、上記異状確認手段が異状と確認せず(S006のなし)、所定時間(例えば60秒)が経過したときに(S007のYes)、上記火災放送を報知する(S009)。この火災放送の音声メッセージは、例えば「火事です。火事です。(○階で)火災が発生しました。落ち着いて避難してください」というようなものであり、火災発生を告げ、避難を促すものである。
すなわち、自火報設備200は、異状を感知すると人為的な操作による場合を除いて警報装置から第1段階の警報を報知させると共に異状を感知した感知手段の感知手段位置情報を含む異状情報として異状信号を送出し、所定時間後に前記報知を第2段階の警報へ移行させる自動警報設備である。
上記火災感知放送の後にオペレータが火災ではないと判断したとき、受信機4を操作して音声警報装置7より非火災放送を行うことができる(図示せず)。この非火災放送の音声メッセージは、例えば「さきほどの火災感知器の作動は、確認の結果、異常がありませんでした。ご安心ください」というようなものであり、火災等の異状ではなかったことを告げるものである。
そして、本発明に係る支援システム100に関連して、受信機4は、後述する支援装置1から第2段階の警報への移行を即時実行するように指示する異状確認信号を受信すると(S008の[第2段階の警報への即時移行])、即時、火災放送を行うようにすることができる。すなわち、前記所定時間が経過する前であっても第2段階の警報を行なう(S009)。一方、支援装置1から第2段階の警報への移行を停止するように指示する非火災信号を受信すると(S008の[第2段階の警報への移行を停止])、第2段階の警報への移行を停止するようにすることができる(S010)。このとき、上記非火災放送を行うようにしてもよい。また、支援装置1からの指示が無い場合は(S008の[なし])、S006へ戻って上記動作を繰り返す。
1−2.支援システムの構成
次に、本実施の形態に係る支援システム100の構成について、図1に基づいて説明する。支援システム100は、自衛消防隊の隊員が所持し携帯する1以上の端末2と、受信機4と接続された支援装置1と、で構成される。そして、支援装置1と端末2は、通信回線3を介して互いに通信する。通信回線3は、例えばIMT−2000に準拠した無線通信網などであるが、これに限るものではなく、例えばiEEE802.11に準拠する無線LANなどであってもよい。通信回線3は、少なくとも端末2と無線通信で接続され、無線又は有線で接続される支援装置1と端末2との間で通信を行う通信網である。
1−3.支援装置の構成
次に、支援システム100を構成する支援装置1の構成について、図2に基づいて説明する。支援装置1は、第1の通信部14と、第2の通信部13と、記憶部12と、制御部11とを有する。第1通信部14は、信号線C1を介して受信機4に接続されて制御情報等を通信するインターフェースである。第2の通信部13は、信号線C2と通信回線3とを介して端末2と制御情報等を通信するインターフェースである。信号線C2に代えて無線通信で通信回線3と接続するようにしてもよい。記憶部12は、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスク等の不揮発性の記憶手段であり、自衛消防隊隊員の活動を支援するための処理を実行するプログラムを記憶する。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムに基づいて支援装置1の各部の動作を制御する制御手段である。
[制御部]
制御部11は、図示しないCPU等の演算処理装置を備え、その機能的構成として、特定部111、受付部112、要請部113、通知部116、編成部117を備える。
特定部111は、第1の通信部14を介して受信した異状信号に含まれる感知手段位置情報に基づいて、後述する設置場所データベース121を参照して異状が感知された感知手段位置情報に対応する建物位置情報を異状位置として特定する異状位置特定手段である。
受付部112は、第2の通信部13を介して端末2から受信する応答、要求、端末2の位置を表す端末位置情報(詳しくは後述する)を受け付ける受付手段である。
要請部113は、後述する編成部117の決定に基づき、第2の通信部13を介して端末2に自衛消防隊への参加要請を行う要請画面を表示させる要請手段であり、さらには、参加要請する際に担当する役割も要請し得る要請手段である。要請部113が端末2に要請画面を表示させるとき、第2の通信部13より要請事項に基づいた要請画面を表示するように指令信号を送信する。
通知部116は、第2の通信部13を介して、異状情報、後述する編成部で編成された自衛消防隊の隊員毎の役割、役割毎の作業内容、メンバー情報、等を送信し、端末2に通知画面を表示させる通知手段である。通知部116が端末2に通知画面を表示させるとき、第2の通信部13より通知内容に基づいた通知画面を表示するように指令信号を送信する。
編成部117は、後述する隊員データベース122を参照して、第2の通信部13および受付部112を介して受信した端末2の識別子に対応する隊員の属性情報を取得し、自衛消防隊の各役割に対する各隊員の適性を把握し、参加要請に対して参加する旨の応答があった端末2を携帯する隊員の役割を決定する自衛消防隊の編成手段である。編成部117が自衛消防隊を編成する際には、特定部111が特定した異状位置情報と端末位置情報とに基づいて組織編成するようにしてもよい。編成部117が決定した隊員毎の役割は、後述する役割データベース123に記憶しておく。そして、通知部116、第2の通信部13、通信回線3を介して、隊員毎の役割を該当する端末2毎に表示させる。
[記憶部]
また、記憶部12は、前記プログラムに加えて、第1の記憶領域として隊員データベース(図において「データベース」を「DB」と表記する)122を有する。隊員データベース122は、すべての自衛消防隊の隊員を、各隊員が所持する端末2の識別子と、各隊員の属性情報とを関連付けて記憶する。なお、前記属性情報とは、自衛消防隊の各役割に対する適性を示し、その優先順位を記憶するようにしてもよい。また、隊員が互いに識別可能とする程度の個人情報として、顔写真や氏名およびその読み仮名を記憶しておく。
また、記憶部12は、前記プログラムと隊員データベース122に加えて、第2の記憶領域として設置場所データベース(図において「データベース」を「DB」と表記する)121を有する。設置場所データベース121は、火災感知器5やガス漏れ検知器6といった複数の感知手段について、感知手段に固有の識別子又は感知手段が配設された区画情報に基づく感知手段位置情報と建築物における位置を特定する建物位置情報とを関連付けて記憶する。
設置場所データベース121は、受信機4を介して異状を感知した感知手段位置情報として与えられる火災感知器5又はガス漏れ検知器6に固有の識別子(又は感知手段が配設された区画情報としての区画番号)と、例えば、棟、階、フロアにおける座標(又は区画)で示される建築物における位置情報としての建物位置情報(又は区画)のデータとを関連付けて記憶する。例えば、図16における識別子「AL2」で表される感知器が配設された位置情報としての建物位置情報を、「1棟(建物)・20階(階層)・X1Y2(平面座標)」というように、感知器の設置座標情報として記憶部12に記憶する。また、例えば、図16における感知器「AL2」の建物位置場所を「1棟(建物)・20階(階層)・第1区画(区画)」というように、感知器が配設された区画情報として記憶部12に記憶する。建物位置情報として記憶するデータは上記に限るものではなく、感知手段が配設された位置情報である感知手段位置情報と関連付けて記憶され、後述する複数の端末位置情報と比較し、互いの位置関係を把握できるようなデータであればよい。例えば、異状を感知した感知手段(例えば、火災感知器5)に最も近い端末2を、あるいは、異状を感知した感知手段から所定の範囲内に位置する1以上の端末2を、特定できるようなデータである。
また、記憶部12は、前記プログラムと隊員データベース122と設置場所データベース121に加えて、第3の記憶領域として役割データベース(図において「データベース」を「DB」と表記する)123を有する。役割データベースは、役割毎の作業内容を予め記憶しておき、また、編成部117が決定した隊員毎の役割を記憶し、さらに隊員データベース122を参照して、役割毎に隊員が互いに識別可能とする程度の個人情報(顔写真、氏名およびその読み仮名)を取得してこれを記憶する。
1−4.端末の構成
次に、支援システム100を構成する端末2の構成について、図3〜7に基づいて説明する。図3は端末2の構成を示すブロック図、図4〜7は端末2の外観および表示例を示す図である。
端末2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、操作部24と、表示部25とを有する。端末2は、防火対象物である建築物の各所で任命された自衛消防隊の隊員が携帯する携帯型の端末装置であり、例えばスマートフォンやタブレット端末等である(図4〜7参照)。表示部25が備える画面251に重ねて操作者の指等が触れたことを検出する、操作部24が有するタッチパネル241が設けられる。制御部21は、CPU、ROM、RAMなどを有し、CPUがROM又は記憶部22に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより端末2の各部を制御する。
[表示部]
表示部25は、液晶などを利用した画面251を備え、制御部21からの指示に応じてこの画面251に画像が表示される。
端末2は、通信部23を介して支援装置1の要請部113からの要請画面を表示させる旨の指令信号を受信した場合、支援装置1からの前記指令信号(要請)に基づいた制御部21からの指示に応じて、表示部25は画面251に要請画面を表示する。例えば、自衛消防隊への参加要請を行う要請画面には、了解ボタン2518、参加不可ボタン2519、メッセージ表示2514、異状が感知された位置を把握できるような平面図等である地図表示2515、要請事項表示2517が表示される(図4参照)。メッセージ表示2514には、支援装置1からの要請の内容として、自衛消防隊への参加を要請する旨のメッセージが表示される。メッセージ表示2514の内容は、例えば、「△△階廊下の火災感知器が作動しました。自衛消防隊への参加を要請します。」といったメッセージである。そして、このメッセージに対応して、地図表示2515には異状を感知した位置付近の平面地図が、要請事項表示2517には、例えば、「自衛消防隊招集」といった要請事項が表示される。了解ボタン2518は自衛消防隊への参加要請に対して参加する旨を応答する場合に、参加不可ボタン2519は自衛消防隊への参加要請に対して参加できない旨を応答する場合に、それぞれ操作されるべき位置を操作ボタンの形状で映出する。
また、自衛消防隊へ参加する旨の応答があった端末2に対して、支援装置1は、各端末2を携帯する隊員の役割を決定して自衛消防隊を編成すると、それぞれの端末2に対してその端末2を携帯する隊員の役割を通知する。そして、端末2は、通信部23を介して支援装置1からの通知画面を表示する旨の指令信号を受信した場合、支援装置1からの通知内容に基づいた制御部21からの指示に応じて、表示部25は画面251に通知画面を表示する。
例えば、現地対応要員、特に初期消火の役割を通知する通知画面には、地図表示ボタン2521、メンバー表示ボタン2522、作業内容表示ボタン2524、メッセージ表示2514、異状が感知された位置付近の地図表示2515、通知事項表示2520が表示される(図5参照)。メッセージ表示2514には、支援装置1からの通知の内容として、初期消火を担う消火班の役割を通知するメッセージが表示される。メッセージ表示2514の内容は、例えば、「△△階の現場へ向かい、消火班のメンバーと共に消火栓を使って初期消火を行ってください。」といったメッセージである。そして、このメッセージに対応して、地図表示2515には異状を感知した位置と屋内消火栓や消火器などの消火装置が配置された位置とが把握できるような平面地図が表示される。また、通知事項表示2520には、例えば、「消火班を担当願います」といった通知事項が表示される。メンバー表示ボタン2522は後述するメンバー表示2523を表示する場合に、地図表示ボタン2521はメンバー表示2523から再び地図表示2515を映出する場合に、作業内容表示ボタン2524は通知された役割が行うべき作業内容を表示する作業内容表示(図示せず)を表示する場合に、それぞれ操作されるべき位置を操作ボタンの形状で映出する。なお、メッセージ表示2514、地図表示2515,通知事項表示2520、メンバー表示2523、作業内容表示の表示内容は、支援装置1の通知部116からの指令信号で通知された情報に基づく。
また、例えば、防災センタにおいて所轄消防署への通報等の役割を通知する画面251には、上記と同様に、地図表示ボタン2521、メンバー表示ボタン2522、作業内容表示ボタン2524、メッセージ表示2514、移動すべき防災センタの位置を示す地図表示2515、通知事項表示2520が表示される(図6参照)。メッセージ表示2514には、支援装置1からの通知の内容として、所轄消防署への通報等を担う通報班の役割を通知するメッセージが表示される。メッセージ表示2514の内容は、例えば、「1階防災センタへ向かい、通報班のメンバーと共に、所轄消防署へ火災の通報を行ってください。」といったメッセージである。そして、このメッセージに対応して、地図表示2515には防災センタの位置が把握できるような平面地図が表示される。また、通知事項表示2520には、例えば、「通報班を担当願います」といった通知事項が表示される。メンバー表示ボタン2522は後述するメンバー表示2523を表示する場合に、地図表示ボタン2521はメンバー表示2523から再び地図表示2515を映出する場合に、作業内容表示ボタン2524は通知された役割が行うべき作業内容を表示する作業内容表示(図示せず)を表示する場合に、それぞれ操作されるべき位置を操作ボタンの形状で映出する。なお、メッセージ表示2514、地図表示2515,通知事項表示2520、メンバー表示2523の表示内容は、支援装置1の通知部116からの指令信号で通知された情報に基づく。
次に、上記の通知画面においてメンバー表示ボタン2522を操作すると、地図表示2515がメンバー表示2523に切り替わる(図7参照)。メンバー表示2523には、当該端末2を携帯している隊員と同じ役割に決定された隊員を識別できる程度の個人情報が表示される。例えば、顔写真、氏名およびその読み仮名、班の責任者等が表示される。これにより同じ役割の隊員同士を互いに認識できるので、初対面であっても、班長の指示に従って連携して作業に当たることができる。また、上記の通知画面において作業内容表示ボタン2524を操作すると、通知された役割の隊員が行うべき作業内容が表示される作業内容表示に切り替わる(図示せず)。このようにすることにより、平常時は通常の業務を行っている自衛消防隊の隊員であっても、異状が発生したような非常時に作業内容を随時確認することができ、消防訓練で学んだことを思い出したりできるので適切な行動をとることができる。なお、メンバー表示2523および作業内容表示においては、地図表示ボタン2521はそのまま表示されているので、これを操作すると再び元の通知画面に戻ることができる。なお、メンバー表示2523および作業内容表示に表示する情報は、支援装置1の通知部116から役割の通知を受けたときに通信部23を介して受信した指令信号で通知される情報を記憶部22に記憶しておくようにしておく。
[操作部]
操作部24は、タッチパネル241を有する。タッチパネル241は、例えば操作者の指などの指示体によって操作され、表示部25の画面251に重なる領域における位置を指示する操作者の操作を検出する。タッチパネル241は例えば、画面251に重ねられた透明な静電容量方式のタッチパネルである。そして、要請画面が表示されている状態では、画面251に表示された、了解ボタン2518、参加不可ボタン2519のいずれかが操作され、タッチパネル241は該当する位置の操作を検出する。これによって、自衛消防隊への参加要請に対して、参加する旨の応答があったこと、参加できない旨の応答があったこと、のいずれであるかを制御部21が認識する。また、役割が通知されたときに通知画面が表示されている状態では、画面251に表示された、地図表示ボタン2521、メンバー表示ボタン2522、作業内容表示ボタン2524のいずれかが操作されると、タッチパネル241は該当する位置の操作を検出する。これによって、操作者が求める表示内容を制御部21が認識し、記憶部22を参照して該当する情報を読み出して画面251に表示する。
[記憶部]
記憶部22は、フラッシュメモリやSSD(ソリッドステートドライブ)などの不揮発性の記憶手段であり、制御部21のCPUに読み込まれるプログラムを記憶する。また端末2に固有の識別子をも記憶する。また、支援装置1から役割が通知されると共に送信されるメンバー情報や作業内容情報を記憶し、操作部の操作に応じて画面251に表示されるようにする。
[通信部]
通信部23は、支援装置1と通信するために、無線通信によって通信回線3と接続するインターフェースである。
1−5.支援システムの動作
次に、支援システム100の動作について、図1〜7を参照し、図10〜12の動作フロー図に基づいて説明する。
自火報設備200において、図示しない受信機4の受信手段が感知手段からの異状感知信号を受信するまで待ち受けており(S001のNo)、感知手段である火災感知器5やガス漏れ検知器6が異状を感知すると、これを受信する(S001のYes)。受信機4の図示しない確認手段が、受信した異状感知信号が非常電話の起動又は発信機の操作といった人為的操作に基づかないと判断すると(S002のNo)、受信機4の図示しない異状判断手段が、一過性の異常感知信号であるか否かを判断する(S004)。この異状判断手段は、蓄積機能等の公知の異状判断手段である。そして、異状判断手段は、異状感知信号が異状であると判断できない場合(S004のNo)、感知手段を復旧(例えば、蓄積復旧)するなどして再び異状感知信号を待ち受ける(S001)。そして、異状判断手段が異状であると判断する、例えば判断手段が公知の蓄積機能である場合は、所定時間以内に再び異状感知信号が受信されると異状であると判断する(S004のYes)。このように異状判断手段が異状であると判断すると、音声警報装置7より第1段階の警報として「火災感知放送」を行うと共に異状を感知した感知手段の感知手段位置情報を含む異状情報として異状信号を送出する(S005)。この異状信号は、信号線C1を介して支援装置1の第1通信部14へ送られる(図1、2参照)。
一方、支援装置1は、第1通信部14が異状信号を受信するまで待ち受けている(S101のNo)。そして、受信機4から送出された上記異状信号を受信すると(S101のYes)、支援装置1は、異状位置を特定し、特定した異状位置の情報を異状位置情報として付して端末2へ自衛消防隊への参加要請を行う。すなわち、支援装置1の制御部11の特定部111は、受信した異状信号に含まれる感知器固有の識別子又は区画番号等で与えられる感知手段位置情報に基づいて異状位置情報を取得する。詳しくは、記憶部12が有する設置場所データベース121を参照し、該当する感知手段の設置場所又は異状区画である建物位置情報を特定し、異状位置情報として取得する。そして、制御部11の要請部113は、すべての端末2に向けて、上記異状位置情報を付して要請画面を表示するように第2の通信部13を介して、指令信号を送信する。つまり、自衛消防隊への参加を要請する。このとき同時に、上記要請に対する端末2からの応答を受付部112が締め切るまでの所定の受付時間の計時を開始する(S102)。
他方、端末2は、通信部23が支援装置1からの上記参加要請である指令信号を受信するまで待ち受けており(S201のNo)、支援装置1から上記参加要請の指令信号があれば(S201のYes)、自衛消防隊への参加を要請する要請画面(図4参照)を表示部25の画面251に表示する(S202)。画面251には、了解ボタン2518と、参加不可ボタン2519とが表示される。これらのボタンは、表示された座標に対応する位置に指示体が触れたときに、操作者に操作されたことがタッチパネル241によって検出される。また画面251には、メッセージ表示2514と、地図表示2515と、要請事項表示2517とが表示される。
地図表示2515には、防火対象物である建築物における上記異状位置情報に基づいた異状位置付近の平面地図が表示され、この地図上に「○」で異状感知信号を送出した感知手段の設置場所が、「×」で当該端末2の位置が、それぞれ表示される。そして、メッセージ表示2514には、例えば「△△階廊下東の火災感知器が作動しました。自衛消防隊への参加を要請します。」といったメッセージが表示される。異状位置が異状区画で与えられるような場合は、地図表示2515上の「○」に代えて、当該異状区画に相当する範囲の色を変えるなどして表示する。当該端末2を携帯する自衛消防隊の隊員は、メッセージ表示2514と地図表示2515とによって異状事態を把握する。そして、参加要請に対して、参加する旨の応答をする場合は(S203のYes)、了解ボタン2518を操作する(S204)。また、自衛すべき建物から離れているような参加できない事情がある場合は(S203のNo)、参加不可ボタン2519を操作する(S205)。そして、端末2の通信部23は、操作された各ボタンに割り当てられた内容の応答信号を支援装置1に向けて送信する(S206)。
このとき、支援装置1の受付部112は、所定の受付時間が経過するまで(S104のNo)端末2からの応答を待ち受けており、この間に端末2からの応答を受信すると、これを受け付けて記憶部12に記憶する(S103)。そして、所定の受付時間が経過すると受け付けを締め切る(S104のYes)。その後、制御部11の編成部117は、端末2の識別子と対応する隊員の属性情報とを関連付けて記憶した第1の記憶領域である隊員データベース122を参照して、参加する旨の応答があった端末2に対応する隊員の属性情報を取得する。そして、編成部117は、参加する旨の応答があった隊員の属性情報に応じてその役割を決定し、自衛消防隊を編成する(S105)。このとき、編成部117が決定した隊員の役割は、隊員データベース121を参照して読み出した同一の役割に決定された隊員が互いに識別可能な程度の隊員識別情報としてのメンバー情報と共に役割データベース123に記憶される。通知部116は、編成部117が決定した隊員毎の役割とメンバー情報と役割毎の作業内容情報とを役割データベース123から読み出し、当該隊員が携帯する端末2毎に通知して役割を示す通知画面を表示させる。このとき同時に、メンバー情報と作業内容情報とを端末2の記憶部22に記憶させる(S106)。
支援装置1からの自衛消防隊への参加要請に対して応答した端末2は、支援装置1からの通知である通知画面を表示させる指令信号を待ち受けており(S207のNo)、支援装置1からの通知を受信すると(S207のYes)、表示部25の画面251に通知情報を表示する通知画面(図5、6参照)を表示する(S208)。そして、支援装置1からの通知が決定された役割を通知するものであったとき(S209のYes)、このとき、同時に受信した支援装置1からのメンバー情報と作業内容情報とを記憶部22に記憶する。そして、隊員は通知内容に従って初期対応を行う(S216)。支援装置1からの通知が決定された役割を通知するものではないときは(S209のNo)、通知内容に応じた通知情報を表示する通知画面(図示せず)を表示して、次の通知に備える(S207)。例えば、自衛消防隊に参加しない隊員に対しては、情報提供のみとなる。
役割の通知を受け取った端末2では、その役割での作業内容を端末2に表示するときは(S210のYes)、作業表示ボタン2524を操作して(S211)、記憶部22を参照して作業内容表示を表示させる(S212)。また、同じ役割を担うメンバーを端末2に表示するときは(S213のYes)、メンバー表示ボタン2522を操作し(S214)、記憶部22を参照してメンバー情報を読み出し、メンバーを互いに識別可能な程度の個人情報を表示する。例えば、メンバーの顔写真、氏名、氏名の読み仮名等のメンバー情報に基づいてメンバー表示2523(図7参照)を表示させる(S215)。なお、図12には図示していないが、元の地図表示2515に戻すときは、地図表示ボタン2521を操作するようにする。
このようにして、携帯する端末2を通じて役割を通知された自衛消防隊の隊員は、各々通知された役割で初期対応を行い(S107)、火災復旧するまで継続する(S108)。なお、図示しないが、火災が拡大して初期消火できる段階を超えてしまうような場合は、装備も無く消防活動の素人である自衛消防隊の隊員を避難させ、十分な装備を有し訓練も受けている公設消防隊に託すべきである。このような場合は、自衛消防隊の指揮者が判断して、支援装置1を手動操作し、隊員が携帯する端末2に避難指示を表示させるように通知部116から避難指示を通知するようにする。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
上述した実施形態において、特定の役割に優先して決定されるべき属性を有する隊員について、その役割が優先して決定されるようにしてもよい。すなわち、支援装置1の記憶部12は、特定の役割に優先して決定されるべき属性を有する隊員について、前記属性情報に役割決定の優先順位を付して第1の記憶領域である隊員データベース122に記憶する。さらに、支援装置1の制御部11の編成部117は、上記優先順位で役割を決定して自衛消防隊を編成するようにする。このようにすることにより、特定の役割に優先して決定されるべき属性を有する隊員、特に、自衛消防隊の指揮や、消火装置の操作に秀でた者など、希少な能力を有する隊員に対して適切な役割を決定するように自衛組織を編成することができる。
2−2.変形例2
上述した実施形態において、自衛消防隊を編成するには、支援装置1において、制御部11の特定部111、記憶部12の第2の記憶領域である設置場所データベース121を設けなくてもよい。このとき、受信機4からの異状信号を支援装置1が受信したときに要請部113が異状情報と自衛消防隊への参加要請とを含む要請画面を端末2に表示させる際、異状情報と共に端末2に表示させる建物位置情報に代えて感知手段位置情報が表示されるようにしてもよい。例えば、端末2の画面251に表示される地図表示2515に代えて異状を感知した感知手段の識別子や区画番号を表示する。このような表示は、建物位置情報に基づく地図表示2515ほど直感的に状況を把握し易いものではないが、自衛消防隊を編成する上では何ら障害となるものではない。また、上記感知手段位置情報が得られないような場合でも、編成部117は異状位置に基づかないレベルで自衛消防隊の編成は可能である。
2−3.変形例3
上述した実施形態において、自衛消防隊の役割毎に定数を設定し、この定数を満たすように自衛消防隊を編成するようにしてもよい。すなわち、支援装置1の記憶部12の役割データベース123に、自衛消防隊の役割毎の定数をさらに記憶するようにし、その定数を満たすように制御部11の編成部117が自衛消防隊を編成するようにする。このようにすることにより、複数の人数を要するような役割、例えば、ホース先端部のノズルを持って火元に向かって放水する者と消火栓弁を開放する者とを要するような屋内消火栓を使って初期消火を行う役目であっても編成することが可能となる。
さらに、前記定数を満たすように自衛消防隊を速やかに編成できた場合は、所定の受付時間を待つことなく、受付部112は受け付けを締め切るようにしてもよい。このときは、自衛消防隊の役割毎の定数を充足しているので、直ちに初期消火等の対応が可能だからである。そして、このようにすることにより、より早期に初期消火等の対応が可能となる。
また、前記役割において定員充足を必須とする役割について下限定数を設け、この下限定数が設定されている役割については、優先して下限定数を充足するように自衛消防隊を編成するようにしてもよい。すなわち、役割データベース123は、役割毎に最低限必要とされる定員として下限定員をさらに記憶するようにする。そして、この下限定数を優先して充足するように、編成部117は自衛消防隊を編成するようにする。このようにすることにより、複数の人数での作業を必須とするような役割、例えば上述したような屋内消火栓を使って初期消火を行うような役目に欠員を生じないように自衛消防隊を編成することができる。
さらに、上記下限定数を充足するように自衛消防隊を編成できなかったときは、自衛消防隊の隊員を避難させるようにしてもよい。すなわち、そのときに、通知部116は端末2すべてに避難指示を表示させるようにする。初期消火等の作業を行うにあたって必須の人数であるような下限定数が充足されないようでは、自衛消防隊は満足な作業を行えないばかりでなく、公設の消防隊ほどの装備も知識も有していない自衛消防隊の隊員に危険が及ぶ虞がある。そして、指揮者が判断するまでもなく早期に安全圏へ避難させることによって隊員の生命を守ることができる。
また、このように初期消火の役割の隊員に対してまでも避難させるような状況では、もはや初期消火は不可能であり、自動的に所轄消防署に火災発生を通報し、公設消防隊の出動を求めるようにしてもよい。すなわち、このとき支援装置1は通報装置(図示せず)を介して所轄消防署へ火災通報を行うようにする。このようにすることによって、隊員を避難させて安全を確保しながら、速やかに公設消防隊による消火活動を求めることができる。
また、役割データベース123は、変形例1における隊員データベース122に代えて、
特定の役割に優先して決定されるべき属性を有する隊員について、前記役割毎に優先して決定する隊員をさらに記憶するようにしてもよい。
2−4.変形例4
上述した実施形態において、支援装置1は端末2に役割を通知すると共に役割に該当する作業内容情報とメンバー情報とを送信していたが、端末2からの要求に応じて該当する作業内容情報又はメンバー情報を支援装置1が送信するようにしてもよい。すなわち、端末2の作業内容表示ボタン2524又はメンバー表示ボタン2522を隊員が操作したときに通信部23が支援装置1に対して作業内容情報又はメンバー情報の送信要求を行うようにする。そして、支援装置1の受付部112は所定の受付時間が締め切られた後でも、この送信要求を受け付けられるようにしておく、あるいは、端末2からの送信要求を常時受け付けられる第2の受付部(図示せず)を設けるようにする。端末2からの作業内容情報又はメンバー情報の送信要求を受け付けた支援装置1は、送信要求した端末2に該当する作業内容情報又はメンバー情報を役割データベース123から読み取り、通知部116がこれを端末2に表示させるようにする。
このようにすることにより、支援装置1が自衛消防隊を編成して各端末2に役割を通知する際の通信トラフィックを低減し、端末2からの要求に応じて作業内容情報又はメンバー情報を送信するので、通信トラフィックを分散して高速で安定した通信を維持することができる。
2−5.変形例5
上述した実施形態において、隊員が携帯する端末2の位置に応じて各隊員の役割を決定し、自衛消防隊を編成するようにしてもよい。すなわち、端末2は自己の位置を示す情報である端末位置情報を取得する測位手段を有し、支援装置1は、端末位置情報に基づいて自衛消防隊を編成する。
より具体的には、端末2は上記測位手段として測位部26をさらに備える(図3参照)。測位部26は、例えば衛星による測位システムGPS(Global Positioning System)を用いることができる。測位部26はGPSを用いて、端末2が自己の位置を示す情報である端末位置情報を、支援装置1からの参加要請の指令信号を受信しない間に周期的に取得し、これを制御部21が通信部23を介して当該端末2の識別子と共に支援装置1へ送信する(図14のS221〜S224を参照)。
このとき、支援装置1は端末2からの端末位置情報を待ち受けている(図13のS111のNoおよびS113のNo)。そして、通信回線3を介して第2の通信部13で端末位置情報と該当する端末2の識別子とを受信すると(S111のYes)、端末2の位置を記憶部12へ記憶して逐次更新し、1以上の端末2について、その位置情報を最新に保つようにしておく(S112)。
支援装置1は、受信機4からの異状信号を第1の通信部14が受信すると(S113のYes)、制御部11の特定部111は、受信した異状信号に含まれる感知器固有の識別子又は区画番号等で与えられる感知手段位置情報に基づいて、記憶部12が有する第2の記憶領域である設置場所データベース121を取得する。そして、該当する感知手段の設置場所又は異状区画である建物位置情報を特定し、異状位置情報として取得する。そして、支援装置1の編成部117は、異状位置情報と端末位置情報に基づいて異状位置に近い複数の端末2を抽出する。次に、隊員データベース122と役割データベース123とを照合して抽出した端末2を携帯する隊員の属性情報が現地対応要員として適格である場合に現地対応要員の候補として選定し、所定の適格者がみつかるまで上記照合を繰り返す。役割データベース123に現地対応要員の定数や下限定数が設定されている場合は、それを充足するまで上記照合を繰り返す。そして、現地対応要員候補が携帯する端末2が選定されると、現地対応要員候補以外の隊員が携帯する端末2からの参加応答を受け付ける所定の受付時間の計時を開始すると共に、現地対応要員候補が携帯する端末2からの応答を待ち受ける所定時間の計時を開始する(S114)。そして、支援装置1の要請部113は、第2の通信部13と通信回線3とを介して、選定された現地対応要員候補の携帯する端末2に現地対応への参加要請を表示(図示せず)させる(S115)。また、他の端末2に自衛消防隊への参加要請を表示(図5参照)させる(S123)。このとき、現地対応要員候補の携帯する端末2に表示する現地対応への参加を要請する表示は、自衛消防隊への参加要請の表示(図5)におけるメッセージ表示2514と要請事項表示2517の表示内容を現地対応への参加を要請する内容に代えるとよい。例えば、メッセージ表示2514の表示内容を「△△階廊下の火災感知器が作動しました。現地対応への参加を要請します。」、要請事項表示2517の表示内容を「現地対応要請」とすればよい。
そして、上記参加要請に対して当該端末2を携帯する現地対応要員候補が了解ボタン2518を操作すると、自衛消防隊への参加要請を表示させた端末2の場合と同様に、通信回線3と第2の通信部13とを介して支援装置1の受付部112が受信する(図示せず)。このとき、編成部117が現地対応への参加要請の表示に対して了解ボタン2518が操作された端末2を携帯する退院を現地対応要員として確定し、記憶部12に記憶する。そして、受付部112での受け付けを締め切った後、通知部116は当該端末2に現地対応の役割、例えば初期消火の役割を表示させる(図6参照)。
なお、測位部26は、衛星による測位システムGPS(Global Positioning System)を用いるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、屋外又は衛星通信条件がよい屋内においては、衛星による測位システムとしてGLONASS(GLObal’naya NAvigatsuionnaya Sputnikovaya Sistema)も用いることができる。また、例えば、衛星通信条件が悪い屋内においては、GPSを補完するIMES(Indoor MEssaging System)を用いることができる。また、例えば、モバイル通信網の無線基地局や無線LANのアクセスポイント等に基づく測位システムによって、自己の位置情報である端末位置情報を取得する(測位する)ことができる。
これらの測位システムにより、測位部26は端末位置情報を周期的に取得し、これを制御部21が通信部23を介して支援装置1へ送信する。なお、端末位置情報は周期的に所得することに限るものではなく、支援装置1からの要請に応じて行うようにしてもよい。
2−6.変形例6
上記変形例6において、現地対応要員に決定した隊員の携帯する端末2に対し、現地対応への参加要請を表示させる前に、所定時間が経過するまでに現場確認への参加要請を表示させるようにしてもよい(図9参照)。この場合の所定時間とは、自火報設備が第1段階の警報を報知してから、火災確認の操作などが無い場合に自動的に第2段階の警報を報知するまでの所定の時間である。そして、この所定時間が経過するまでに支援装置1の要請部113は当該端末2に確認画面を表示して現場確認への参加を要請するようにする(図15のS231)。
従来、火災等の火災を自動的に感知して報知する自火報設備は、実際に火災が発生していなくても火災警報する場合がある。例えば熱や煙など火災に起因する二次的物理現象を検出して火災感知信号を送出する感知手段である感知器は、別の現象に起因して、あるいは、何らかの強力なノイズによって誤作動することがある。そして、感知器が作動して火災感知信号を送出しても実際には火災等の火災が起きていないこともある(これを非火災報と呼ぶ)。
そこで、自火報設備は「1−1.自動火災報知設備の構成と動作」で説明したように、感知手段が異状感知信号を送出しても直ちに避難を促すような警報を報知するのではなく、自衛消防隊の隊員が現場確認する工程を含めて、警報手段を多段階で報知するように制御する。この変形例では、自衛消防隊員が現場を確認する工程として、支援装置1からの現場確認への参加要請に基づいて、参加要請が表示された端末2を携帯する隊員が現場確認を行うものである。
このため、この変形例では、支援装置1の制御部11は、さらに決定部114、指示部115を備える(図2参照)。決定部114は、第2段階の警報を報知するまでの所定時間が経過するまでに、現場確認の要請に対する端末2からの応答に基づいて異状の有無を決定する決定手段である。指示部115は、前記決定に基づいて第2段階の警報への移行を即時実行又は停止するように第1の通信部14を介して受信機4へ指示する指示手段である。
また、現場確認を要請された端末2に表示される要請画面(図8)には、火災確認ボタン2511、非火災確認ボタン2512、確認不可ボタン2513、メッセージ表示2514、地図表示2515、残り時間表示2516が表示される。メッセージ表示2514には、支援装置1からの要請の内容として、異状位置の異状を確認するよう要請する旨のメッセージが表示される。メッセージ表示2514の表示内容は、例えば、「△△階廊下の火災感知器が作動しました。地図を参照して残り時間までに現場を確認してください。」といったメッセージである。そして、このメッセージに対応して、地図表示2515には異状位置付近の建築物の平面地図が、残り時間表示2516には、第2段階の警報が報知されるまでの所定時間に基づく残り時間が表示される。この残り時間表示2516を、残り時間がカウントダウンされるように表示すると、異状確認を要請された防災要員が残り時間をリアルタイムで確認できるようになる点で望ましい。このようにすることにより、端末2を携帯する隊員は、常に残り時間を把握することができ、異状位置に向かう途中であっても残り時間までに異状の確認ができないと判断したときは、確認不可ボタン2513を操作して支援装置1へ状況を伝えることができる。なお、火災確認ボタン2511は異状位置に異状があることを確認した場合に、非火災確認ボタン2512は異状位置に異状が無いことを確認した場合に、それぞれ操作されるべき位置を画面251に操作ボタンの形状で映出する。また、確認不可ボタン2513は要請された残り時間までに異状位置の異状を確認できない場合に、操作されるべき位置を画面251に操作ボタンの形状で映出する。
上記した要請画面が端末2の画面251に表示されると(図8)、現場確認への参加を要請された端末2を携帯する隊員は、状況に応じて参加するか否かを判断する。そして、残り時間の間に異状位置の異状を確認できないと判断した場合(S232のNo)、「間に合いません」と表示された確認不可ボタン2513を操作する(S239)。確認不可ボタン2513が操作された端末2は、支援装置1に異状確認不可である旨の応答信号を送出する(S240)。また、操作者が残り時間の間に、異状位置の異状を確認できると判断した場合(S232のYes)、異状位置へ急行し、異状の有無を確認する(S233)。
そして、異状位置に到着した隊員が異状を確認した場合は(S234の[異状を確認])、「火災確認」と表示された火災確認ボタン2511を操作し(S236)、端末2は、支援装置1に異状を確認した旨の応答信号を送出する(S240)。逆に、隊員が異状でないことを確認した場合は(S234の[異状のないことを確認])、「違いました」と表示された非火災確認ボタン2512を操作し(S238)、端末2は、支援装置1に異状でないことを確認した旨の応答信号を送出する(S240)。なお、この変形例では、S235、S237は行わない。
支援装置1の決定部114は、所定時間が経過する前であれば(S117のNo)、現場確認の要請画面に対する端末2からの応答信号を受信したか否かを確認する(S118)。そして、応答信号が火災確認ボタン2511又は非火災確認ボタン2512に基づく応答信号であった場合は、第2段階の警報としての「火災放送」を行うか、それとも「火災放送」への移行を停止するかを決定する。そして、指示部115は、その決定に応じて第1の通信部14を介して受信機4へ指示する。すなわち、火災確認ボタン2511に基づく応答信号であった場合は「火災放送」を行い(S121)、非火災確認ボタン2512に基づく応答信号であった場合は「火災放送」への移行を停止する(S120)。なお、非火災確認ボタン2512に基づく応答信号であった場合は、さらに「非火災放送」を行うようにしてもよい(S120)。
なお、現場確認の要請画面に対する端末2からの応答信号が確認不可ボタン2513に基づく応答信号であった場合(S118の[確認不可])、制御部11は、再び編成部117で当該感知手段の設置場所(又は異状区画)の近くに位置する他の端末2を再選択する(S119)。そして、再選択されて当該異状位置に対応付けられた端末2に向けて、要請部113より現場確認の要請画面を表示するように要請する(S115)。
例えば、選択された端末2を所持する防災関係者が所定時間までに異状の確認をできないと判断し、確認不可ボタン2513を操作した場合、例えば図16において異状を感知した感知手段AL2に最も近いP4位置の端末2が選択され、これが確認不可であった場合、探索半径をさらに拡げ、例えば半径R2以内に探し出したP3位置の端末2を再選択する。
また、感知手段AL2が位置する階に端末2がみつからない場合は、別の階から最も近い端末2(例えば、直上階又は直下階の端末2)を再選択する。そして、第2段階の警報として火災放送を開始するまでの所定時間が経過する、又は、要請した当該端末2から火災確認又は非火災確認の応答信号を受け取るまで、同様の動作を繰り返す。
このようにすることにより、最初に選択した端末2が異状の確認をできない場合でも、現場に急行して異状の確認をできる端末2が存在する場合は、それを選択して異状の確認を要請することができる。
以上、説明した通り、支援装置1は、火災感知器5やガス漏れ検知器6といった感知手段が異状を感知した場合に、その近くに位置する端末2に異状の確認を受け付ける残り時間を表示させるので、その端末2を所持する防災関係者は、その時間が経過するまでに現場に向かい、異状の確認をするように試みることができる。
また、端末2を携帯する隊員が、表示された残り時間が経過するまでに異状の確認をできないと判断した場合、支援装置1は、他の端末2を携帯する隊員に異状の確認を促すことができる。
2−7.変形例7
上述した変形例5、6において、感知手段自体が固有の識別子を有し、異状を感知した感知手段を特定できるような多重伝送を行うようなR型システムを例として説明しているが、本発明に係る支援システム100が対象とする自火報設備200はこれに限るものではない。
例えば、P型システムであっても、感知手段自体が固有の識別子を有し、スイッチング式の異状感知信号を送出する際に固有の識別子のデータを重畳させて伝送し、異状を感知した感知手段を特定できるような公知のシステムであればよい(例えば、特許第4058100号を参照)。このように、自火報設備200は、迅速な確認を期待できる点で、異状位置情報は、上記のように異状を感知した感知手段を特定でき、異状を確認すべき範囲が限定されるようなシステムであることが望ましい。
なお、本発明に係る支援システム100が対象とする自火報設備200は、異状を感知した感知手段自体を特定できなくても、異状が感知された区画(以下、異状区画と称する)を特定できるようなシステムを排除するものではない。この場合、支援システム100が隊員の携帯する端末2に対して異状の確認を要請する場所は、異状区画となる。
2−8.変形例8
上述した変形例6〜7において、支援装置1は受信機4からの異状信号を受信することによって、所定時間の計時を開始すると共に、異状位置情報と端末位置情報とに基づいて異状の確認を要請する端末2を選択していたが、異状信号に代えて異状発報信号を利用することができる。
すなわち、受信機4が感知手段からの異状感知信号を受信し(S001のYes)、それが発信機、非常電話による人為的な操作に基づくものか否かを異状確認手段が確認する(S002)。次に、異状確認手段が、異状感知信号が上記人為的な操作に基づかないと判断したとき(S002のNo)、送出される異状発報信号(S003)を支援装置1の第1通信部14が受信するようにする。そして、異状信号を受信したか否かを判断する支援装置1の判断ステップ(S113)の前に、異状発報信号を受信したか否かを判断するステップをさらに設ける。なお、異状信号と同様に、異状発報信号には異状感知位置情報が含まれるようにしておく。
一般に、受信機4の異状判断手段が異状発報信号を受信して、異状を感知したと判断するまでに所定の判断時間を要する。例えば、受信機4が公知の蓄積機能を有するような場合、煙感知器からの異状感知信号を異状判断するには40〜50秒程度の判断時間が設けられている。そして、感知手段の種別を特定することができ(例えば、異状感知信号を送出したものが煙感知器であることを識別できる場合)、その煙感知器が受信機から蓄積復旧された後に再発報するまでに要する最小の時間(例えば10秒)が定まると、これを所定の判断時間と定義し、現場確認を要請する際に表示する残り時間である「所定時間」に所定の上記判断時間を加算して「所定時間」と成し、選択した端末2に異状位置の確認を要請することができる。すなわち、上記判断時間の分だけ、異状位置を確認するための残り時間を稼ぐことができる。
なお、上記判断時間が経過するまでに受信機4の異状判断手段が異状と判断した場合(S004のYes)、第1の警報である火災感知放送が行われると共に異状信号が送出される(S005)。そして、これを受信した支援装置1は、現場確認のための所定時間、すなわち残り時間を異状判断した場合の値に変更し(S114)、現場確認を要請した端末2に対して再び現場確認を要請する指令信号を送信して、当該端末2に異状の確認を要請する(S115)。このようにすることにより、端末2の要請画面に表示される残り時間は、第2の警報へ移行するまでの所定時間となり、残り時間を正確に把握することができるようになる。
2−9.変形例9
上述した変形例6〜8において、支援装置1は、感知手段が異状を感知してから第2段階の警報が報知されるまでの所定時間が経過するまでに、端末2から異状確認不可の応答を受け取った場合に、現場確認を要請した端末2以外の新たな端末2を再選択していた。しかし、この場合の処理はこれに限るものではなく、例えば、所定時間が経過するまでに端末2から異状確認不可の応答を受け取った場合に、受信機4に対して第2段階の警報への移行を指示するようにしてもよい。防火対象物である建築物の広さに対して、自衛消防隊の隊員数が不足するような場合、新たに現場確認を要請しても間に合わないことが明らかな場合などは、速やかに第2段階の警報を報知して避難を促した方が有効な場合もある。
2−10.変形例10
上述した変形例6〜9において、支援装置1は、第2段階の警報を報知する所定時間が経過するまでに端末2から異状を確認した旨の応答を受け取った場合、受信機4に向けて第2段階の警報を報知するよう指示していた。この変形例では、この指示に加えて、当該端末2と双方向に情報を遣り取りする通信回線を確立してもよい。例えば、支援装置1および端末2は、マイクロフォン、スピーカ、アンプなどを有しており、支援装置1は、上述した異状を確認した旨の応答を受け取った場合に、当該端末2との間で通話をするための通信回線を確立する。これにより、支援装置1のオペレータは、確認された異状の詳細を現場にいる当該端末2を携帯する隊員から詳細な情報を直接聞き取ることができる。
2−11.変形例11
上述した変形例5〜10において、支援装置1は、受信機4からの異状信号を受信したとき(S113のYes)、又は異状発報信号を受信したとき、異状位置情報と端末位置情報とに基づいて異状位置に最も近い端末2を選択して要請していたが、これを異状位置から所定範囲内に位置する複数の端末2を選択するようにしてもよい。
例えば、図16に示す範囲R2には、3つの端末2がそれぞれ位置するP3、P4、P5が含まれている。支援装置1は、この予め決められた範囲R2に含まれる範囲に位置するすべての端末2を選択して現場確認を含む現地対応を要請するようにしてもよい。
また、変形例6〜10における支援装置1の決定部114は、第2段階の警報が報知されるまでの所定時間が経過するまでに、複数の端末2から複数の応答を受け取った場合、応答の内容と数とに基づいて異状の有無を決定するようにしてもよい。
例えば、複数の端末2に対して現場確認を要請した場合、支援装置1は、これらの端末2から火災等の異状を確認した旨の応答を受け取った回数を数え、その回数が決められた数以上になった場合に、受信機4に対して直ちに第2段階の警報を報知するように指示してもよい。また、支援装置1は、これらの端末2から火災等の異状が無いことを確認した旨の応答を受け取った回数を数え、その回数が決められた数以上になった場合に、受信機4に対して第2段階の警報へ移行することを停止するように指示してもよい。例えば、支援装置1は、3人以上の隊員が携帯する端末2から、異状を確認した旨の応答を受け取った場合に、異状が発生していると見なして受信機4に第2段階の警報として火災放送を報知させてもよい。また、例えば、支援装置1は、3人以上の隊員が携帯する端末2から、異状の無いことを確認した旨の応答を受け取った場合に、異状が発生していないと見なして第2段階の警報としての火災放送の報知を停止させてもよい。また、同時に非火災放送を出力させるようにしてもよい。このように複数の隊員による確認を反映するように異状の有無を決定することによって、一部の隊員による勘違いや操作ミスによる誤った応答を排除し、異状有無の決定の信頼性を向上させることができる。
また、複数の端末2に対して現場確認の要請をした場合、支援装置1は、これらの端末2から火災等の異状を確認した旨の応答又は火災等の異状の無いことを確認した旨の応答を受け取って、それらの応答にそれぞれ割り当てられた点数の合計を算出してもよい。この場合、支援装置1において点数の合計を算出する制御部11は、所定時間が経過するまでに端末から火災等の異状を確認した旨の複数の応答を受け取って、その各応答にそれぞれ割り当てられた点数の合計を算出する算出部として機能する。そして、支援装置1は、算出された合計が閾値を超えた場合に、受信機4に対して直ちに第2段階の警報への移行を指示する、あるいは、第2段階の警報への移行を停止するように指示する。
例えば、支援装置1は、異状を感知した感知手段の位置である異状位置と端末2との距離が近いほど、異状を確認した旨の応答に割り当てる点数を高くするように設定しておき、応答を受け取るたびに、その応答をした端末2の端末位置情報と異状位置との距離を参照して、その距離に応じた点数をその応答に割り当てる。そして、支援装置1は、各応答に割り当てた点数の合計を算出する。なお、距離を参照するタイミングは、端末2に現場確認の要請画面を表示させたときであってもよいし、その端末2から応答を受け取ったときであってもよい。また、端末2に現場確認の要請画面を表示させたときの位置と、その端末2から応答を受け取ったときの位置との距離に応じて、点数に重み付けをしてもよい。これにより、例えば、現場確認の要請画面を表示してから応答するまでに端末2が全く動いていない場合、端末2を携帯する隊員が現場確認のために移動することを怠ったと推測して、点数を下げるといった調整をすることができる。これにより、支援装置1は、信頼性の高い端末2と信頼性の低い端末2の応答を区別することができる。
また、端末2からの応答に割り当てる点数は、隊員データベース122を参照して、当該端末2を携帯する隊員の属性情報に基づいて割り当てるようにしてもよい。例えば、消火装置による消火訓練を実際に行った経験を有するような隊員の点数を高く評価するようにする。これにより、支援装置1は、信頼性の高い端末2と信頼性の低い端末2の応答を区別することができる。
また、端末2は、応答時に通信部23を介して画像を送出する図示しない撮像手段を有するようにし、火災確認ボタン2511又は非火災確認ボタン2512を操作する前に、異状の有無を確認できる画像を添付して応答するように、現場を撮影するようにしてもよい(S235、S237)。そして、端末2からの応答に現場を撮影した画像が添付されている場合は、画像が添付されていない応答よりも高い点数を割り当てればよい。すなわち、画像が添付されている応答は、画像が添付されていない応答よりも重みを有する情報として異状か否かの決定を行う。
2−12.変形例12
上述した変形例6〜11において、端末2と異状を感知した感知手段との近さは、直線距離によって決められていたが、これ以外によってこの近さが決められてもよい。例えば、図16に示すように、異状を感知した感知手段と端末2との間に壁などの障害物がある場合に、その障害物を回避した距離によって、端末2と感知手段との近さが決められてもよい。また、支援装置1は、障害物によって視認できない位置にある端末2、例えば、P3位置やP4位置の端末2、に現場確認を含む現地対応を要請しなくてもよく、図16に示す例では、感知手段AL2との間に壁が無いP5位置の端末2に現場確認を含む現地対応を要請するようにしてもよい。また、支援装置1は、各端末2を携帯する隊員の運動能力を記憶部12の隊員データベース122に記憶し、その運動能力に応じて各端末2を携帯する隊員が異状を感知した感知手段の設置場所やそれを視認できる位置にまで移動する時間を算出し、その時間に応じて、端末2と異状位置との近さを決めてもよい。
2−13.変形例13
上述した変形例6〜12において、受信機4からの信号に基づいて警報装置7から音声メッセージを出力して報知していたが、受信機4からの異状信号又は異状発報信号に基づいて音声メッセージを出力して報知する非常放送設備を設けるようにしてもよい。
例えば図17に示すように、自火報設備200と連動して動作する非常放送設備300を設け、受信機4からの異状信号又は異状発報信号を受信した非常放送制御盤15が、警報装置7に代えて防火対象物である建築物に配設されたスピーカ16より音声メッセージを出力して報知するようにしてもよい。このとき、第1段階の警報としての感知器発報放送、所定時間経過した後の第2段階の警報としての火災放送への移行、異状が無かったことを確認した場合の非火災放送は、非常放送制御盤15が制御し、支援装置1は非常放送制御盤15と接続され、異状の確認又は異状でなかったことの確認の信号を出力し、第2段階の警報への移行又は第2段階の警報への移行の停止、さらには非火災放送を指示するようにする。
2−14.変形例14
上述した実施形態において、第1段階の警報および第2段階の警報は、警報装置7より音声メッセージを出力して報知するようにしていたが、警報装置7を従来型のベルとしてもよい。
例えば、図1に示した警報装置7をベルとし、第1段階の警報を出火階および直上階の警報装置7の鳴動、第2の警報を警報装置7の全館鳴動とする。そして火災Fが2階で発生した場合、第1段階の警報として2階および3階のベルが鳴動し、所定時間が経過した後に第2段階の警報として全館の警報装置7が鳴動するようにする。
このようにすることにより、従来からのベルによる警報であっても、異状発生時は局所的に警報し、異状が確認させることによって全館に警報して避難を促すことができる。
2−15.変形例15
上述した変形例5〜14において、感知手段が感知する異状とは火災やガス漏れであったが、他の異状を感知するようにしてもよい。例えば、漏電や水漏れなどを感知する感知手段であってもよい。要するに、感知手段は、それが作動した場合に人が現場で状況を確認したり現地対応をしたりする意味がある種類の異状を感知するものであればよい。また、例えば、深夜に不審者を人感センサが感知したり、窓センサが窓ガラスの破壊を感知したりした場合、支援装置1は、端末2を携帯する警備員に対して現場確認を指示したり、警備会社や所轄警察署へ通報するようにしてもよい。
2−16.変形例16
上述した実施形態において、支援装置1は、感知手段5、6の作動や警報装置7、16の動作といった自火報設備の動作状況と、支援装置1の動作状況および現場確認に向かった端末2からの火災確認情報等の応答情報、すなわち支援システムの動作状況と、をイベント情報として、その発生時刻と共に記憶部12へ蓄積するようにしてもよい。そして、支援装置1は、図示しない操作部を操作することによって記憶部12を参照し、前記イベント情報を図示しない複数名で表示内容を認識し得る大画面の表示装置へ任意に表示できるようにする。例えば、出動要請に応じて到着した公設消防隊へ自衛消防隊から事態を引き継ぐ際、従来はホワイトボード等を用いて人手によって経過および現状の情報を伝達していたが、このようにすることによって引き継ぎ作業を迅速かつ正確に行って支援することができる。
2−17.変形例17
上述した実施形態において、支援装置1は上記イベント情報をイベント発生時刻と共に記憶部12へイベントの種類毎に分類して記憶するようにし、目的に応じて必要な情報のみを抽出して出力するようにしてもよい。例えば、所轄消防署へ通報(出動要請)した後、現場へ向かっている公設消防隊へ向けて、記憶部12から火災の発生状況および経過情報等の火災関連情報を抽出して送信する。そして、現場へ急行している公設消防隊は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の図示しない端末でこれを受信し、現場到着前に現場状況の概要を知ることができる。このようにすることにより、公設消防隊は速やかに消火作業等を開始することができる。なお、公設消防隊が有する端末は、上記に限らず、例えば、支援装置1から音声情報で送信してこれを携帯電話等で受信するようなものであってもよい。
2−18.変形例18
上述した変形例17において、支援装置1の記憶部12に記憶したイベント情報を、図示しない通信回線を介して施設外の外部サーバ、例えば防災サービス提供者が設けたサーバに送信して蓄積するようにしてもよい。この外部サーバは、複数の防火対象物としての建築物のイベント情報を集約して蓄積し、特定のアクセスだけに対して情報を提供できるようにしておく。例えば、特定の消防署に対して所轄地域だけの防火対象物に関するイベント情報を閲覧可能としておき、目的の防火対象物を選択して、その詳細なイベント情報を閲覧できるようにする。そして、支援装置1より所轄消防署へ通報する際に火災現場を特定できるような情報も付加しておく。すなわち、当該イベント情報へのアクセス情報を伝達しておく。通報を受けた所轄消防書は、通報された情報に基づいて通報元となった防火対象物である建築物を特定し、その詳細なイベント情報を外部サーバより取得することができるので、現場の状況を詳細に把握することができる。また、現場に向かって移動中の公設消防隊も、外部サーバにアクセスして、現場到着前に現場の状況を詳細に把握することができる。
2−19.変形例19
上述した変形例18において、支援装置1が通報する際の通報先を、異状内容に応じて自動的に選択するようにしてもよい。例えば、異状内容が火災の場合は所轄消防署、異状内容がガス漏れの場合は所轄消防署と契約先のガス会社、異状内容が不法侵入などといった防犯関係の場合は所轄警察署、契約先の警備会社、等とすればよい。そして、通報する内容は、通報先が必要とするイベント情報を抽出するようにして、無関係なイベント情報を通報して混乱を招くことを避けることができる。なお、変形例18に記載した外部サーバにおいても、イベント情報にアクセスする組織に応じて、関連するイベント情報のみを抽出して情報提供できるようにするとよい。
2−20.変形例20
上述した実施形態において、支援装置1は、停電時に自己が必要とする電力を供給する電源として図示しない二次電池等による予備電源を備えるようにしてもよい。このようにすることにより、震災等の災害、あるいは火災拡大によって停電したような場合でも、支援装置1は、所定時間は機能を維持することができる。また、図示しない集音手段としてのマイクロフォンおよび拡声手段としてのスピーカを建築物内に配設し、図示しない通話手段としてのマイクロフォンおよびスピーカを備えた支援装置1と接続して通話回路を形成し、火災等の異状発生時のみに通電して通話できるようにしてもよい。このようにすることにより、火災等の異状発生時に支援装置1を設置した防災センタと現場との間でコミュニケーションをとることができる。また、さらにこれらの通電条件を、火災等の異状発生かつ停電時としてもよい。停電時は、通信インフラ自体が機能停止する虞があり、そのような場合であっても、予備電源を備えた支援装置1は、所定時間は機能を維持することができる。火災等の異状発生時かつ停電時を通電条件として、前記集音手段と前記拡声手段と前記通話手段との電力を供給することにより、平常時は予備電源を消費することがなく、単に停電しただけのときも予備電源を消費することがない。そして、端末2との間に介在する通信回線3が機能停止しても、支援装置1を設置した防災センタと現場との間でコミュニケーションをとることができる。さらに、通信回線3を構内無線LANで構成し、支援装置1は、火災等の異状発生かつ通信回線3の電源喪失を検出したときに通信回線3へ電力を供給するようにしてもよい。このようにすることにより、電池で駆動される端末2と予備電源を備える支援装置1との間の通信を確保することができる。
2−21.変形例21
上述した変形例20において、建築物に配設するマイクロフォンとスピーカを感知手段又は感知手段を取り付けるための感知手段の取付ベースに内蔵するようにしてもよい。このようにすることにより、天井面に取り付けられた自火報設備の感知手段は所在を確認し易いので、通話可能なポイントが明確になる。なお、感知手段又はその取付ベースに内蔵されたマイクロフォンとスピーカを用いた通話装置は、専用の通信回線を介して支援装置1と接続するようにしてもよいし、自火報設備200の信号線10を共用して受信機4を介して支援装置1と接続するようにしてもよい。自火報設備200、支援装置1のいずれもが所定時間機能を維持する予備電源を備えるので、停電時であっても所定時間は通話機能を維持することができる。
2−22.変形例22
上述した変形例20、21において、支援装置1、は現場に配設したマイクロフォンが集音した音を解析し、鳴き声、悲鳴、助けを求める言葉など、救助を要する音声を認識する音声識別手段を備えるようにしてもよい。この場合、支援装置1は通話手段を備えなくともよい。このようにすることにより、身体が不自由である、怪我をして動けない、等の理由で避難できずに取り残されたなど、要救助者の存在を検出し、近くの端末2に救助を要請することができる。また、この要請を支援装置1が自動的に実行するようにしてもよい。
100…支援システム、200…自火報設備、300…非常放送設備、1…支援装置、11…制御部、111…特定部、112…受付部、113…要請部、114…決定部、115…指示部、116…通知部、117…編成部、12…記憶部、121…設置場所データベース(第2の記憶領域)、122…隊員データベース(第1の記憶領域)、123…役割データベース(第3の記憶領域)、13…第2の通信部、14…第1の通信部、15…非常放送設備制御盤、16…スピーカ、2…端末、21…制御部、22…記憶部、23…通信部、24…操作部、241…タッチパネル、25…表示部、251…画面、2511…火災確認ボタン、2512…非火災確認ボタン、2513…確認不可ボタン、2514…メッセージ表示、2515…地図表示、2516…残り時間表示、2517…要請事項表示、2518…了解ボタン、2519…参加不可ボタン、2520…通知事項表示、2521…地図表示ボタン、2522…メンバー表示ボタン、2523…メンバー表示、2524…作業内容表示ボタン、26…測位部、3…通信回線、4…受信機、5…火災感知器、6…ガス漏れ検知器、7…音響装置(音響警報装置、ベル)、8…中継器(ガス漏れ検知器用)、9…中継器(音響装置用)、10…信号線、C1、C2…信号線、X…無線通信回線。

Claims (6)

  1. 建築物に配設された感知手段が異状を感知すると異状情報を送出する自動警報設備と接続された支援装置と自衛組織の隊員が携帯する複数の端末とを具備する支援システムであって、
    前記端末は、固有の識別子である端末識別子と、通信回線を介して通信する通信部と、表示部と、操作部とを、
    前記支援装置は、前記自動警報設備と接続されて通信する第1の通信部と、前記通信回線を介して前記端末と通信する第2の通信部と、前記異状情報を受信したときに前記異状情報と自衛活動への参加要請とを前記端末に表示させる要請部と、前記参加要請に対する前記端末からの応答を受け付ける受付部と、前記参加する旨の応答があった端末の識別子に対応する隊員の役割を決定して前記自衛組織を編成する編成部と、前記編成部が決定した役割を前記端末毎に表示させる通知部と、停電時に電力を供給する予備電源とを、
    それぞれ備えることを特徴とする支援システム。
  2. 前記通信回線は構内無線LANであり、前記支援装置は、前記構内無線LANの電源喪失を検出し、かつ、火災時に、前記支援装置から電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の支援システム。
  3. 前記支援装置は、前記建築物に配設された集音手段および拡声手段と接続される通話手段を備えて通話回路を構成し、該通話回路は、火災時かつ停電時のみに通電されることを特徴とする請求項1又は2に記載の支援システム。
  4. 前記集音手段および前記拡声手段と前記支援装置の通話手段とを接続する信号線は、前記自動警報設備の受信機に接続される前記火災感知手段の信号線を共用し、前記受信機を介在させて接続することを特徴とする請求項3に記載の支援システム。
  5. 前記集音手段および前記拡声手段は、前記火災感知手段又はその取付ベースに内蔵されることを特徴とする請求項3又は4に記載の支援システム。
  6. 前記支援装置は、前記集音手段が集音した音を解析して救助を要する音声を認識する音声識別手段を備え、要救助者の存在を検出し、前記要救助者に近い前記端末に救助を要請することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の支援システム。
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