JP2015131711A - 平ベルトおよび平ベルトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多数のフランジ付きプーリに1対のベルトを巻き掛ける場合に、ベルト側端部より織布の縦糸が抜け発生を防止しできる平ベルトを得る。
【解決手段】単層または複数のエラストマー層と外周面または内周面を形成する織布とを備え、前記エラストマー層の表面に、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれを接着積層するに当たり、前記外周面の織布または内周面の織布において、それぞれの少なくとも一方の表面に対して、前記織布の構成繊維を起毛させるための粗面化加工を行い、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする平ベルト。
【選択図】図4
【解決手段】単層または複数のエラストマー層と外周面または内周面を形成する織布とを備え、前記エラストマー層の表面に、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれを接着積層するに当たり、前記外周面の織布または内周面の織布において、それぞれの少なくとも一方の表面に対して、前記織布の構成繊維を起毛させるための粗面化加工を行い、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする平ベルト。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、搬送装置あるいは動力伝達装置に用いられる平ベルトおよび平ベルトの製造方法に関する。
従来、グラビア輪転機折り部には、プーリ・フランジを備えた多数のプーリに平ベルトを巻き掛けて、被搬送物の搬送を行っている。このグラビア輪転機折り部に使用されている平ベルトは、ベルトの芯体層とその両面に織布を接着積層した構成のベルトが使用されている。一般に平ベルトは、プーリにクラウンを設けることにより、ベルトがプーリ表面から左右に逸脱することを防止し、安定な走行をえるようにしている。
しかしながら、グラビア輪転機折り部等のように、複雑に配置された多数のプーリに一対のベルトを巻き掛け、被搬送物を一対のベルトで挟持して搬送するものでは、プーリにクラウンを設けるだけでは、ベルトの走行位置を常に一定に保つことが難しい。このため、プーリの両側部に逸脱防止のプーリ・フランジを備えたフランジ付プーリが使用されている。
しかしながら、グラビア輪転機折り部等のように、複雑に配置された多数のプーリに一対のベルトを巻き掛け、被搬送物を一対のベルトで挟持して搬送するものでは、プーリにクラウンを設けるだけでは、ベルトの走行位置を常に一定に保つことが難しい。このため、プーリの両側部に逸脱防止のプーリ・フランジを備えたフランジ付プーリが使用されている。
このような平ベルトは、ベルト両側端面のいずれかが常にプーリ・フランジ面と摺動している為、搬送回転している間は、ベルト両側端面でベルト材料の摩耗が生じている。このため、ベルト側端部より織布の縦糸が抜け落ちて、機械に絡まることや、搬送される被搬送物に付着する等の不具合が発生する。
グラビア輪転機折り部に使用される平ベルトは、ベルト両側端面での摩耗によりベルト側端部より織布の縦糸が抜け落ちることで、その抜け落ちた縦糸が周辺の機械部品(たとえば、駆動ローラや回転ローラ)に絡まることや、搬送される被搬送物に付着する等の不具合が発生する。
本発明の解決しようとする課題は、織布の縦糸の抜けの発生を防止することができる平ベルトおよび平ベルトの製造方法を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は、織布の縦糸の抜けの発生を防止することができる平ベルトおよび平ベルトの製造方法を提供することである。
本実施形態に係る平ベルトは、単層または複数のエラストマー層と外周面または内周面を形成する織布とを備え、前記エラストマー層の表面に、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれを接着積層するに当たり、前記外周面の織布または内周面の織布において、それぞれの少なくとも一方の表面に対して、前記織布の構成繊維を起毛させるための粗面化加工を行い、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする。
ここで、粗面化加工としてバフィング処理を行った面に接着剤を塗布後に、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする。
一方、粗面化加工としてバフィング処理を行った後に前記外周面の織布および内周面の織布それぞれ全体を接着剤で含浸処理し、前記エラストマー層に接着積層することが望ましい。
ここで、粗面化加工としてバフィング処理を行った面に接着剤を塗布後に、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする。
一方、粗面化加工としてバフィング処理を行った後に前記外周面の織布および内周面の織布それぞれ全体を接着剤で含浸処理し、前記エラストマー層に接着積層することが望ましい。
本実施形態の平ベルトおよび平ベルトの製造方法によれば、ベルト側端部より織布の縦糸の抜け発生が防止され、長期間ベルトを交換せずに装置が使用でき、印刷物を効率的に製造することができる。
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における平ベルトを用いたグラビア輪転機折り部装置100を示す図である。
本実施形態の平ベルト10を用いて、印刷後の刷本である被搬送物115の搬送は以下のように行われる。グラビア輪転機工程において、印刷後の刷本である被搬送物115を搬送するためにグラビア輪転機折り部装置100が用いられる。
図1は、本実施形態における平ベルトを用いたグラビア輪転機折り部装置100を示す図である。
本実施形態の平ベルト10を用いて、印刷後の刷本である被搬送物115の搬送は以下のように行われる。グラビア輪転機工程において、印刷後の刷本である被搬送物115を搬送するためにグラビア輪転機折り部装置100が用いられる。
グラビア輪転機折り部装置100においては、無端状に形成された一対の平ベルト10a,10bが用いられる。
平ベルト10aは、例えば駆動プーリ140aおよび小プーリ150aなどに巻き掛けられている。また、平ベルト10bは、例えば駆動プーリ140b、小プーリ150b、中プーリ160、および加えドラム170間に巻き掛けられている。
平ベルト10a,10bは、駆動プーリ140a,140bの動力が摩擦伝導されて走行され、駆動プーリ140a,140bおよび小プーリ150a,150bおよび中プーリ160および加えドラム170間において、矢符A方向に走行する。
平ベルト10aは、例えば駆動プーリ140aおよび小プーリ150aなどに巻き掛けられている。また、平ベルト10bは、例えば駆動プーリ140b、小プーリ150b、中プーリ160、および加えドラム170間に巻き掛けられている。
平ベルト10a,10bは、駆動プーリ140a,140bの動力が摩擦伝導されて走行され、駆動プーリ140a,140bおよび小プーリ150a,150bおよび中プーリ160および加えドラム170間において、矢符A方向に走行する。
印刷後の帯状の印刷物105は、カッター110により一定の長さの印刷物である被搬送物115にカットされる。被搬送物入口部120に供給された被搬送物115は、加えドラム170の左側に設けられた被搬送物出口部130まで、平ベルト10a,10bに挟まれて搬送される。被搬送物出口部130において、被搬送物115は、加えドラム170から二つ折りにされた状態で、折りドラム180に受け渡される。
図2は、駆動プーリ140a,140b、小プーリ150a,150bおよび中プーリ160の各プーリの横断面図に示す。
図2に示すように、プーリ50の両側部にはプーリのフランジ52が設けられている。走行中の平ベルト10a,10bの両端部は、フランジ壁54に接触し、平ベルト10a,10bがそれぞれのプーリ140a,140b、150a,150b、160から外れるのを防止する。
図2に示すように、プーリ50の両側部にはプーリのフランジ52が設けられている。走行中の平ベルト10a,10bの両端部は、フランジ壁54に接触し、平ベルト10a,10bがそれぞれのプーリ140a,140b、150a,150b、160から外れるのを防止する。
図3は、平ベルト10a,10b(以下は単に、平ベルト10と記す)のベルト断面図を示す。なお、図3における下方側を下面(内周面)側とし、また上方側を上面(外周面)側として説明する。
図3に示すように平ベルト10は、ベルトの厚さ方向における中央部分にベルトの全長にわたって延びる芯体層12を備える。そして、芯体層12の上面および下面に、第1および第2のエラストマー層13、14を備える。その第1のエラストマー層13の上面には外周面織布15が接着積層されている。また、第2のエラストマー層14の下面に内周面織布16が接着積層されている。外周面織布15、内周面織布16は、それぞれ平ベルト10の外周面、内周面を形成する。
図3に示すように平ベルト10は、ベルトの厚さ方向における中央部分にベルトの全長にわたって延びる芯体層12を備える。そして、芯体層12の上面および下面に、第1および第2のエラストマー層13、14を備える。その第1のエラストマー層13の上面には外周面織布15が接着積層されている。また、第2のエラストマー層14の下面に内周面織布16が接着積層されている。外周面織布15、内周面織布16は、それぞれ平ベルト10の外周面、内周面を形成する。
外周面織布15は、ベルトの長手方向に沿って延在する縦糸15Aと、ベルトの幅方向に沿って延在する横糸15Bとによって織成された織布である。内周面織布16も同様に、ベルトの長手方向に沿って延在する縦糸16Aと、ベルトの幅方向に沿って延在する横糸16Bとによって織成された織布である。
これら織布の縦糸15A、16Aは、伸縮性を有している。従って、外周面織布15および内周面織布16は、ベルトの長手方向に伸縮性を有する。織布の横糸15B、16Bは、ベルト幅方向に伸縮性が必要な場合は伸縮性を有した糸を用いる。または、ベルト幅方向に高い剛性が必要な場合には非伸縮性の高剛性な糸を用いる。
これら織布の縦糸15A、16Aは、伸縮性を有している。従って、外周面織布15および内周面織布16は、ベルトの長手方向に伸縮性を有する。織布の横糸15B、16Bは、ベルト幅方向に伸縮性が必要な場合は伸縮性を有した糸を用いる。または、ベルト幅方向に高い剛性が必要な場合には非伸縮性の高剛性な糸を用いる。
前述したように、平ベルト10の外周面および内周面は、それぞれが駆動プーリ140a,140b、小プーリ150a,150b、中プーリ160および被搬送物115に接触している。また、外周面織布15および内周面織布16の両端部は、プーリのフランジ52のフランジ壁54に接触している。
そして、実施形態の平ベルトは、外周面織布15の縦糸15Aと第1のエラストマー層13との接着強度を増加させるため、外周面織布15および内周面織布16の少なくとも接着面に粗面化処理を施した後、第1および第2のエラストマー層13、14との接着積層加工を施す。
そして、実施形態の平ベルトは、外周面織布15の縦糸15Aと第1のエラストマー層13との接着強度を増加させるため、外周面織布15および内周面織布16の少なくとも接着面に粗面化処理を施した後、第1および第2のエラストマー層13、14との接着積層加工を施す。
図4は、外周面織布15または内周面織布16の製造工程を示すフローチャートである。ここで、図4(a)は製造工程を示すフローチャートであり、図4(b)は各工程での構成部材の形態を示している。図4に示すように、外周面織布15の上面および下面の少なくとも一方の面において、例えば外周面織布15の第1のエラストマー層13との積層面に粗面化処理を施す(ステップS200)。次に、粗面化処理した外周面織布15の積層面に接着剤を塗布する(ステップS210)。次に、外周面織布15の接着面を第1のエラストマー層13に接着積層して、第1のエラストマー層13との接着面でアンカー効果を確保する(ステップS220)。
前記ステップS200の粗面化処理の好適態様として、外周面織布15の少なくとも一方の面の積層面に、紙やすりなどのシート状の研磨材を巻き付けたバフィング処理とすることができる。
この際に用いる研磨材は、JIS R−6001「粗粒の粒度規格」に規定される#100から#150の粒度を持つものが好ましい。また、前記粗面化処理として上述したバフィング処理の代わりに起毛処理とすることもできる。この起毛処理に用いられる起毛機は、先端の尖った無数の針が付いた針布を巻き付けたドラムによって被加工表面の構成繊維を起毛させる目的で使用されるものである。
内周面織布16も、外周面織布15と同様に、内周面織布16の少なくとも一方の面である第2のエラストマー層14との積層面に粗面化処理を施す(図4のステップS200)。次に、粗面化処理した積層面に接着剤を塗布する(図4のステップS210)。次に、内周面織布16の接着面を第2のエラストマー層14に接着積層し、第2のエラストマー層14との接着面でアンカー効果を確保する(図4のステップS220)。
芯体層12は、芯体として例えば織布または樹脂フイルムまたは繊維コードを含むことができる。
この際に用いる研磨材は、JIS R−6001「粗粒の粒度規格」に規定される#100から#150の粒度を持つものが好ましい。また、前記粗面化処理として上述したバフィング処理の代わりに起毛処理とすることもできる。この起毛処理に用いられる起毛機は、先端の尖った無数の針が付いた針布を巻き付けたドラムによって被加工表面の構成繊維を起毛させる目的で使用されるものである。
内周面織布16も、外周面織布15と同様に、内周面織布16の少なくとも一方の面である第2のエラストマー層14との積層面に粗面化処理を施す(図4のステップS200)。次に、粗面化処理した積層面に接着剤を塗布する(図4のステップS210)。次に、内周面織布16の接着面を第2のエラストマー層14に接着積層し、第2のエラストマー層14との接着面でアンカー効果を確保する(図4のステップS220)。
芯体層12は、芯体として例えば織布または樹脂フイルムまたは繊維コードを含むことができる。
第1のエラストマー層13および第2のエラストマー層14には、熱可塑性エラストマーがポリマー成分として構成され、必要に応じて各種添加剤が添加されている。熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー等の単体またはこれらの混合物が使用できる。
外周面織布15および内周面織布16の縦糸15A、16Aは、マルチフィラメントであって、例えば嵩高加工糸や、芯糸である弾性糸にカバーリング糸が巻き回されて構成されるマルチフィラメント等である。嵩高加工糸は、例えば複数の糸が束ねられたマルチフィラメントが捲縮加工されることにより得られた捲縮加工糸であって、例えばウーリーナイロン糸である。
外周面織布15および内周面織布16の横糸15B、16Bは、スパン糸またはモノフィラメントまたはマルチフィラメントであって、例えばポリエステルモノフィラメントが使用される。
外周面織布15および内周面織布16は、上記の構成から適宜選択されて形成されるが、外周面織布15と内周面織布16は、同一の構成であっても良いし、異なる構成であっても良い。
外周面織布15および内周面織布16の横糸15B、16Bは、スパン糸またはモノフィラメントまたはマルチフィラメントであって、例えばポリエステルモノフィラメントが使用される。
外周面織布15および内周面織布16は、上記の構成から適宜選択されて形成されるが、外周面織布15と内周面織布16は、同一の構成であっても良いし、異なる構成であっても良い。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の平ベルト10は、第1の実施形態と同様に芯体層12の上面および下面それぞれに、第1および第2のエラストマー層13、14それぞれの上面および下面に接着積層される外周面織布15、内周面織布16を備える。
外周面織布15は、縦糸15Aと第1のエラストマー層13との接着強度を増加させるため、第1の実施形態と同様に外周面織布15の粗面化処理を施す。その後、第1の実施形態での外周面織布15の接着積層面への接着剤を塗布処理する代わりに、外周面織布15全体を接着剤で含浸処理するものである。すなわち、外周面織布15の第1のエラストマー層13との積層面に粗面化処理し、外周面織布15全体を接着剤で含浸処理し、粗面化処理した積層面を第1のエラストマー層13に合わせて接着積層を行う。
前記の加工処理により、外周面織布15と第1のエラストマー層13との接着面でアンカー効果を確保し、さらに同時に外周面織布15の縦糸15Aと横糸15Bとの略直交部における、縦糸15Aと横糸15B間の接着力が確保される。
第2の実施形態の平ベルト10は、第1の実施形態と同様に芯体層12の上面および下面それぞれに、第1および第2のエラストマー層13、14それぞれの上面および下面に接着積層される外周面織布15、内周面織布16を備える。
外周面織布15は、縦糸15Aと第1のエラストマー層13との接着強度を増加させるため、第1の実施形態と同様に外周面織布15の粗面化処理を施す。その後、第1の実施形態での外周面織布15の接着積層面への接着剤を塗布処理する代わりに、外周面織布15全体を接着剤で含浸処理するものである。すなわち、外周面織布15の第1のエラストマー層13との積層面に粗面化処理し、外周面織布15全体を接着剤で含浸処理し、粗面化処理した積層面を第1のエラストマー層13に合わせて接着積層を行う。
前記の加工処理により、外周面織布15と第1のエラストマー層13との接着面でアンカー効果を確保し、さらに同時に外周面織布15の縦糸15Aと横糸15Bとの略直交部における、縦糸15Aと横糸15B間の接着力が確保される。
内周面織布16も、外周面織布15と同様に内周面織布16の少なくとも一方の面である、第2のエラストマー層14との積層面に粗面化処理を施す。その後内周面織布16全体を接着剤で含浸処理し、粗面化処理した積層面を第2のエラストマー層14に合わせて接着積層を行う。
図5は、第2の実施形態の外周面織布15または内周面織布16の製造工程を示すフローチャートである。ここで、図5(a)は製造工程を示すフローチャートであり、図5(b)は各工程での構成部材の形態を示している。すなわち、図5に示すように、外周面織布15の上面および下面の少なくとも一方の面において、例えば外周面織布15の第1のエラストマー層13との積層面に粗面化処理を施す(ステップS230)。
次に、粗面化処理した外周面織布15全体を接着剤で含浸処理する(ステップS240)。
次に、外周面織布15の粗面化処理した積層面を第1のエラストマー層13に接着積層し、第1のエラストマー層13との接着面でアンカー効果を確保し、さらに同時に外周面織布15の縦糸15Aと横糸15Bとの略直交部における、縦糸15Aと横糸15B間の接着力を確保する。(ステップS250)。
次に、粗面化処理した外周面織布15全体を接着剤で含浸処理する(ステップS240)。
次に、外周面織布15の粗面化処理した積層面を第1のエラストマー層13に接着積層し、第1のエラストマー層13との接着面でアンカー効果を確保し、さらに同時に外周面織布15の縦糸15Aと横糸15Bとの略直交部における、縦糸15Aと横糸15B間の接着力を確保する。(ステップS250)。
前記ステップS230の粗面化処理は、第1の実施形態の図4の粗面化処理ステップS200に示した方法と同様に行う。
実施形態2のステップS230の好適態様として、外周面織布15の少なくとも一方の面の積層面に、紙やすりなどのシート状の研磨材を巻き付けたバフィング処理とすることができる。
実施形態2のステップS230の好適態様として、外周面織布15の少なくとも一方の面の積層面に、紙やすりなどのシート状の研磨材を巻き付けたバフィング処理とすることができる。
ここで実施例1と比較例1で接着力を測定した結果について説明する。
(実施例1)
実施例1として、外周面織布15および内周面織布16のそれぞれ一方の面のみに対して粗面化処理を施した。詳細に述べれば、粗面化処理をバフィング処理とする場合には、市販の紙ヤスリで外周面織布15および内周面織布16の素材を摺擦した。
実施例1として、外周面織布15および内周面織布16のそれぞれ一方の面のみに対して粗面化処理を施した。詳細に述べれば、粗面化処理をバフィング処理とする場合には、市販の紙ヤスリで外周面織布15および内周面織布16の素材を摺擦した。
実施例1の平ベルトにおいて、芯体層12はポリエステル織布を芯体とし、第1および第2のエラストマー層13,14にポリウレタンを用いた。また、外周面織布15および内周面織布16には、ポリアミド織布を用いた。平ベルト全体の厚みは1.8mmであった。外周面織布15および内周面織布16は、それぞれの接着積層面のみを#100の紙ヤスリでバフィング処理を行った。粗面化処理した積層面に塗布する接着剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。
(比較例1)
比較例1は、外周面織布15および内周面織布16に対して粗面化処理を施さないものとした。
比較例1では、芯体層12および第1のエラストマー層13、第2のエラストマー層14、外周面織布15、および内周面織布16、および接着剤の材質などは実施例1のものと略同様であり、平ベルト全体の厚みは1.8mmであった。
比較例1は、外周面織布15および内周面織布16に対して粗面化処理を施さないものとした。
比較例1では、芯体層12および第1のエラストマー層13、第2のエラストマー層14、外周面織布15、および内周面織布16、および接着剤の材質などは実施例1のものと略同様であり、平ベルト全体の厚みは1.8mmであった。
まず、実施例1と比較例1での接着力を測定した結果は、実施例1の剥離強度が70N/25mm幅 であり、比較例1の剥離強度が50N/25mm幅 であった。実施例1は、比較例1と比べると実施形態を適用することにより、約1.4倍にまで剥離強度が向上していた。
(実施例2)
グラビア輪転機折り部装置100(図1参照)を用いて印刷後の刷本搬送検査を行ったところ、良好な結果が得られた。以下、本発明の実施につき説明する。
グラビア輪転機折り部装置100(図1参照)を用いて印刷後の刷本搬送検査を行ったところ、良好な結果が得られた。以下、本発明の実施につき説明する。
実施例2として外周面織布15および内周面織布16のそれぞれ一方の面のみに対して粗面化処理を施した。詳細に述べれば、粗面化処理をバフィング処理とする場合には、市販の紙ヤスリで外周織布15および内周面織布16の素材を摺擦した。
実施例2の平ベルトは、芯体層12はポリエステル織布を芯体とし、第1および第2のエラストマー層13,14にポリウレタンを用いた。また、外周面織布15および内周面織布16にはポリアミド織布を用いた。平ベルト全体の厚みは1.8mmであった。外周面織布15および内周面織布16は、それぞれの接着積層面のみを#120の紙ヤスリで1回バフィング処理を行った。粗面化処理した織布全体の含浸処理をする接着剤としては、ウレタン系接着剤を使用した。
一方、これに対する比較例は上述した比較例1と同じとした。比較例1は、外周面織布および内周面織布は本発明の粗面化処理を施さないものとした。
A.グラビア輪転機折り部装置検査条件
(1)装置に掛ける一対の平ベルトは、幅18mmで長さ960mmのベルトと幅18mmで長さ6210mmのベルトである。
(2)ベルト速度は400m/分とする。
B.検査結果
A.グラビア輪転機折り部装置検査条件
(1)装置に掛ける一対の平ベルトは、幅18mmで長さ960mmのベルトと幅18mmで長さ6210mmのベルトである。
(2)ベルト速度は400m/分とする。
B.検査結果
まず、比較例1のベルトは、検査走行時間が24時間でベルトの両端部の摩耗により外周面織布および内周面織布の縦糸の抜けが発生した。
これに対し、実施例2の平ベルトは検査走行時間が1440時間を超えても異常がなかった。実施例2は、比較例1と比べると外周面織布および内周面織布の縦糸の抜けが長期間発生しないことが判った。
これに対し、実施例2の平ベルトは検査走行時間が1440時間を超えても異常がなかった。実施例2は、比較例1と比べると外周面織布および内周面織布の縦糸の抜けが長期間発生しないことが判った。
以上のように、実施例2の平ベルトは、実施例1の平ベルト以上に効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、適度な粗面加工をした外周面織布、内周面織布を有する平ベルトを用いることにより、短期間でのベルト側端部より織布の縦糸の抜け発生を防止し、長期間ベルト交換せずに装置が使用でき、印刷物を効率的に製造することができる。
なお、実施形態では、両面に織布を接着積層するものとしたが、片面のみに織布を接着積層するものであってもよい。また、芯体層を用いる平ベルトをしたが、芯体層のない平ベルトにも適用することができる。
なお、実施形態では、両面に織布を接着積層するものとしたが、片面のみに織布を接着積層するものであってもよい。また、芯体層を用いる平ベルトをしたが、芯体層のない平ベルトにも適用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10a 平ベルト
10b 平ベルト
12 芯体層
13 第1のエラストマー層
14 第2のエラストマー層
15 外周面織布
15A 外周面織布の縦糸
15B 外周面織布の横糸
16 内周面織布
16A 内周面織布の縦糸
16B 内周面織布の横糸
100 グラビア輪転機折り部装置
105 印刷後の帯状の刷本
110 カッター
115 被搬送物
120 被搬送物入口部
130 被搬送物出口部
140a 駆動プーリ(平ベルト10a用)
140b 駆動プーリ(平ベルト10b用)
150a 小プーリ(平ベルト10a用)
150b 小プーリ(平ベルト10b用)
160a 中プーリ(平ベルト10a用)
160b 中プーリ(平ベルト10b用)
170 加えドラム
180 折りドラム
50 プーリ
52 プーリのフランジ
54 フランジ壁
10b 平ベルト
12 芯体層
13 第1のエラストマー層
14 第2のエラストマー層
15 外周面織布
15A 外周面織布の縦糸
15B 外周面織布の横糸
16 内周面織布
16A 内周面織布の縦糸
16B 内周面織布の横糸
100 グラビア輪転機折り部装置
105 印刷後の帯状の刷本
110 カッター
115 被搬送物
120 被搬送物入口部
130 被搬送物出口部
140a 駆動プーリ(平ベルト10a用)
140b 駆動プーリ(平ベルト10b用)
150a 小プーリ(平ベルト10a用)
150b 小プーリ(平ベルト10b用)
160a 中プーリ(平ベルト10a用)
160b 中プーリ(平ベルト10b用)
170 加えドラム
180 折りドラム
50 プーリ
52 プーリのフランジ
54 フランジ壁
Claims (10)
- 単層または複数のエラストマー層と外周面または内周面を形成する織布とを備え、前記エラストマー層の表面に、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれを接着積層するに当たり、前記外周面の織布または内周面の織布において、それぞれの少なくとも一方の表面に対して、前記織布の構成繊維を起毛させるための粗面化加工を行い、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする平ベルト。
- 前記粗面化加工がバフィング処理であることを特徴とする請求項1に記載の平ベルト。
- 前記外周面の織布または前記内周面の織布において、前記エラストマー層に接着積層する面を前記粗面化加工を行った後、接着剤を塗布し、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の平ベルト。
- 前記エラストマー層に接着積層する面を前記粗面化加工を行った後、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれ全体を接着剤で含浸処理し、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の平ベルト。
- 芯体層と、前記芯体層の少なくとも一方の面に接着されるエラストマー層と、前記エラストマー層に接着積層される織布と、を有する平ベルトであって、前記織布の前記エラストマー層との接着面に粗面化加工が施されていることを特徴とする平ベルト。
- 芯体層と、前記芯体層の両面に接着される第1および第2のエラストマー層と、前記第1および第2のエラストマー層に接着積層される第1および第2の織布とを有する平ベルトであって、前記第1の織布の前記第1のエラストマー層の接着面および前記第2の織布の前記第2のエラストマー層との接着面に粗面化加工が施されていることを特徴とする平ベルト。
- 単層または複数のエラストマー層と外周面または内周面を形成する織布とを備えた平ベルトの製造方法であって、前記エラストマー層の表面に、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれを接着積層するに当たり、前記外周面の織布または内周面の織布において、前記織布の構成繊維を起毛させるための粗面化加工を行い、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする平ベルトの製造方法。
- 織布のエラストマー層との接着面に粗面化加工を施し、前記粗面化加工した前記織布の接着面に接着剤を塗布し、前記織布の接着面に前記エラストマー層を接着積層する
ことを特徴とする平ベルトの製造方法。 - 第1の織布の外周面となる第1のエラストマー層との接着面に粗面化加工を施し、前記粗面化加工した前記第1の織布の前記接着面に接着剤を塗布し、前記第1の織布の接着面に前記第1のエラストマー層を接着積層し、第2の織布の内周面となる第2のエラストマー層との接着面に粗面化加工を施し、前記粗面化加工した前記第2の織布の前記接着面に接着剤を塗布し、前記第2の織布の接着面に前記第2のエラストマー層を接着積層することを特徴とする平ベルトの製造方法。
- 前記粗面化加工を行った後、前記外周面の織布または前記内周面の織布それぞれ全体を接着剤で含浸処理し、前記エラストマー層に接着積層することを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか1項に記載の平ベルトの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014004515A JP2015131711A (ja) | 2014-01-14 | 2014-01-14 | 平ベルトおよび平ベルトの製造方法 |
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JP2014004515A JP2015131711A (ja) | 2014-01-14 | 2014-01-14 | 平ベルトおよび平ベルトの製造方法 |
Publications (1)
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---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015131711A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020083656A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | 複合乾燥機移送ベルト |
-
2014
- 2014-01-14 JP JP2014004515A patent/JP2015131711A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020083656A (ja) * | 2018-11-30 | 2020-06-04 | ゼロックス コーポレイションXerox Corporation | 複合乾燥機移送ベルト |
JP7282657B2 (ja) | 2018-11-30 | 2023-05-29 | ゼロックス コーポレイション | 複合乾燥機移送ベルト |
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