JP2015131016A - ゲームシステム及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性と戦略性とを向上させたゲームシステムを提供する。
【解決手段】特性がそれぞれに設定された複数のキャラクタカードCのデッキDで進行するゲームを提供するゲームシステム1において、複数のキャラクタカードCの特性を記録した特性データ43と、デッキDを構成する各キャラクタカードCが配置されるべき複数の配置領域A毎に、配置されるキャラクタカードCの特性データ43がデッキパラメータP1〜P5へ与える影響を記録した配置領域データ44と、を記憶する記憶部32を備え、複数の配置領域AのそれぞれにデッキDを構成する各キャラクタカードCを配置し、キャラクタカードCの配置に応じて並び順を設定し、複数のキャラクタカードCの配置を変更する。この変更において、並び順を維持した状態で配置領域Aに配置されたキャラクタカードCの配置を変更する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数種類のゲームオブジェクトの中から選択された組合せで進行するゲームを提供するゲームシステム等に関する。
ユーザが所有する複数のゲームオブジェクト、例えばキャラクタカードの中から選択された組合せで相手と対戦するゲームが周知である(例えば特許文献1参照)。各キャラクタカードには、攻撃力やヒットポイント等の能力値や、キャラクタ同士の相性を示す属性、スキル等の固有の特性が設定され、組み合わされたキャラクタの特性に応じて対戦が実行される。ユーザは、所有するキャラクタカードの中から予め定められた枚数、例えば10枚のキャラクタカードを選択して対戦する。
特開2013−252360号公報
上述したゲームでは、参戦するキャラクタカードの選択で勝敗が決定しがちであり、ゲームの流れに応じて戦略を変更するといった余地がない。一方で、戦略性を求めてキャラクタカードの配置に応じて能力値に重みをつけると、ゲーム中の配置換えの操作が複雑化して、ユーザが気軽に配置を変更しにくくなるおそれがある。
そこで、本発明は操作性と戦略性とを向上させたゲームシステム等を提供することを目的とする。
本発明のゲームシステムは、特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供するゲームシステムにおいて、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段と、前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段と、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段と、前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段と、を備え、前記配置変更手段には、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段が設けられているものである。
本発明のコンピュータプログラムは、特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供し、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段を備えたゲームシステムのコンピュータを、前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段、及び前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段、として機能させるように構成され、前記配置変更手段を、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段、としてさらに機能させるように構成されたものである。
本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示した図。 敵と対戦中のゲーム画面の一例を示す図。 デッキを編成するゲーム画面の一例を示す図。 デッキのステータスの算出を説明する図。 キャラクタカードの配置の変更を説明する模式図。 ゲームシステムの制御系の要部の構成を説明する機能ブロック図。 特性データの一例を示す図。 配置領域データの一例を示す図。 リールデータの一例を示す図。 ゲーム装置のゲーム制御部が実行するデッキ編成処理を説明するフローチャート。 デッキの変形例を示したデッキ編成画面の模式図。 デッキの変形例の他の例を示したデッキ編成画面の模式図。
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示した図である。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、そのセンターサーバ2に対してネットワーク4を介して接続可能なクライアント装置としてのゲーム装置3とを含んだサーバ−クライアント型のゲームシステムとして構成されている。センターサーバ2は、複数のサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
一方、ゲーム装置3は、ユーザにゲームをプレイさせる機能を備えたネットワーク端末装置の一種である。図1では、ゲーム装置3の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む。)が図示されている。パーソナルコンピュータ(以下、PCと表記する。)、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置がゲーム装置3として利用されてよい。ゲーム装置3には、表示装置3aと表示装置3aに重ね合わされた透明なタッチパネル3bとを組み合わせた構成を備えた入力インターフェース3cが設けられている。なお、タッチパネル3bのような操作部に限られず、押しボタンやレバー等の操作入力が可能な各種操作部が設けられていてもよい。
ネットワーク4は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットとLANとしてのイントラネットとを組み合わせてネットワーク4が構成される。図1の例において、ゲーム装置3は、ネットワーク4の一部としてのアクセスポイント4aを介してネットワーク4に接続され、センターサーバ2はルータ4bを介してネットワーク4に接続されている。
周知のゲームシステムと同様に、センターサーバ2は、ゲーム装置3に対してゲーム用のアプリケーションソフトウエアの配信、ユーザの登録あるいは認証、ゲームで使用するアイテム、背景画像、音楽といったコンテンツの無償又は有償の配信、ユーザ間の情報交換の媒介といった各種のサービスを提供する。この種のゲームシステムでは、ゲームの実行に必要なソフトウエアをクライアント装置上に実装し、ソフトウエアの更新や追加、あるいはオンライン対戦といったサーバの処理が必要な最小限の場合にのみクライアント装置がサーバにアクセスする方式、ゲームの実行時にクライアント装置をサーバに接続させ、ゲームを進行させるための演算処理をサーバ側にて実行し、クライアント装置には、ユーザの操作情報の入力やゲーム画面、音の出力とったインターフェース部分のみを担当させる方式等、サーバの利用形態に様々な方式が存在する。以下では、ゲーム用のソフトウエアがゲーム装置3に実装済であり、かつ、ゲーム装置3がセンターサーバ2と適宜通信をしながらゲームを実行する場合を例にあげて説明を続ける。
図2及び図3は、ゲーム装置3で実行されるゲームのゲーム画面100(各ゲーム画面を区別する場合は参照符号100にアルファベットa、b、…を付す。)の一例を示す図である。図2及び図3を参照して、ゲームの概要を説明する。ゲーム装置3では、スロットゲーム及び対戦ゲームを含むモバイルゲームが実行される。モバイルゲームの一例として、仮想的な世界において強いゲームオブジェクトとしてのキャラクタカードCを集めて強化し、敵と対戦するRPGゲームが提供される。ユーザは、所有する複数のキャラクタカードCの中から選択した組合せとしてのデッキDを構築して敵と対戦する。デッキDのキャラクタカードCのうち、一部のキャラクタカードCが対戦ゲームの攻撃に参加する。デッキDの構築に関する詳細は後述する。
図2は、敵と対戦中のゲーム画面100aの一例を示す図である。ゲーム画面100aには、スロットゲームが表示されるスロットゲーム表示部101と、対戦ゲームが表示される対戦ゲーム表示部102と、ユーザのステータスと敵のステータスとを表示する対戦ステータス表示部103とが表示されている。その他、ゲームに関連する情報が適宜表示されていてもよい。スロットゲーム表示部101には、複数(一例として3つ)のリール101aが表示されている。各リール101aに表示される複数種類の絵柄101bの組合せは、ユーザのデッキDに基づいて決定される。絵柄101bの組合せは、スロットゲームのゲーム結果、つまり、形成される当たり役に影響し、当たり役に応じて対戦ゲームの進行が変化する。
対戦ゲーム表示部102には、デッキDを構成する複数のキャラクタカードCのうちリーダーとして設定されたキャラクタカードCのキャラクタCcと、敵のキャラクタCeと、デッキDの編成変更を実行するチェンジボタン102aとが表示される。原則としてユーザのターンと敵のターンとが1ターンずつ交互に交代する。ユーザのターンでは、敵への攻撃や、後述するデッキDの編成変更が実行できる。対戦ゲームにおける敵への攻撃は、スロットゲームを実行することにより実行される。スロットゲームのゲーム結果と、デッキDの攻撃力(以下、ATKと称する。)とに基づいて、敵への総ダメージ量が決定する。総ダメージ量が敵の体力(以下、HPと称する。)を上回ると、敵が倒される。対戦ゲームでは、デッキDを構成する複数のキャラクタカードCのうち一部のキャラクタカードCが敵への攻撃に参加する。一例として、5つのキャラクタカードC(以下、攻撃に参加するキャラクタカードCを攻撃参加キャラクタカードCbと称する。)が攻撃に参加する。また、敵への攻撃時には、攻撃参加キャラクタカードCbに設定されたスキルを使用することもできる。チェンジボタン102aにタッチすると、デッキDを編成するゲーム画面100b(図3参照)に切り替わる。一方、敵のターンでは、敵のATKと、敵のスロットゲームのゲーム結果に応じて、ユーザへの総ダメージ量が決定し、ユーザのHPを減らす。
対戦ステータス表示部103には、ユーザのHPを表示するユーザHP表示部103aと、敵のHPを表示する敵HP表示部103bと、敵のスロットゲームのリールを表示する敵スロット表示部103cと、各攻撃参加キャラクタカードCbのスキルを使用するための複数のスキルボタン103dとが表示される。スキルボタン103dにタッチすると、スキルボタン103dに表示されるスキルが発動する。また、敵のターンになると敵スロット表示部103cの各リールが回転し、停止する。
図3は、対戦ゲームの途中でデッキDを編成するゲーム画面100b(デッキ編成画面100bともいう。)の一例を示す図である。チェンジボタン102aをタッチすると、デッキ編成画面100bに切り替わり、デッキDの編成を変更することができる。デッキDは、ユーザの複数のキャラクタカードC(一例として7枚)と、ユーザが選択したフレンドのキャラクタカードC(一例として1枚)とで構成される。フレンドは、センターサーバ2を介して所定の結び付きを有する他のユーザのことであり、ユーザはフレンドを複数登録することができる。フレンドのキャラクタカードCには、フレンドのデッキDのリーダーに設定されたキャラクタカードCが設定される。なお、フレンドサービスの提供は、周知技術を利用してよい。
デッキ編成画面100bには、デッキDを構成する各キャラクタカードCが表示されている。各キャラクタカードCには、対戦ゲームの対戦に影響する特性がそれぞれ設定されている。特性として、例えば、ATK、HP、属性、レベル、スキル、コスト等があげられる。属性はキャラクタカードC同士の相性を示すものであり、例えば、火、水、木の属性が設定され、火は木に強く、水は火に強く、木は水に強いといったようにそれぞれに相性がいい属性と相性が悪い属性とが設定されている。レベルはキャラクタカードCの強さを表し、スキルは対戦ゲームで使用できる特別な技が設定される。コストは、デッキD編成の際の組合せの制限をするものであり、デッキDを編成可能な総コストが設定され、デッキDの合計コストが総コストを超えるとその組合せではデッキDを構築することができない。
デッキDを構成する各キャラクタカードCは、複数の配置領域Aのそれぞれに配置されている。複数の配置領域Aは、複数の配置領域Aの一部を環状に配置した環状配置領域Arと、デッキDのリーダーのキャラクタカードCを配置するリーダー配置領域Alと、フレンドのキャラクタカードCを配置するフレンド配置領域Afとで構成される。環状配置領域Arの内側にリーダー配置領域Alが配置されている。デッキDの強さは、各キャラクタカードCが配置される配置領域A(各配置領域Ar、Al、Afを区別する必要がない場合、参照符号Aで代表する。)に応じて変更する。対戦ゲームにおいて攻撃に参加するキャラクタカードCの配置領域Aは、リーダー配置領域Alと、フレンド配置領域Afと、環状配置領域Arのうち上半分を占める配置領域Arである。これらの配置領域Al、Af、Arは、例えば色分け表示される等、ユーザに識別可能にデッキ編成画面100bに表示されている(図3では、これらの配置領域は、網掛け表示領域内に配置されている。)。
また、デッキ編成画面100bには、デッキDのステータスを表示するデッキステータス表示部111と、スロットゲームで使用するリール101aのタイプを表示するリールタイプ表示部112と、各キャラクタカードCの特性の表示を切り替えるための特性表示切替ボタン113と、デッキDの編成の変更を決定するための決定ボタン114と、デッキDの編成の変更をキャンセルしてゲーム画面100aに戻るための戻るボタン115とが表示されている。デッキステータス表示部111には、現在のキャラクタカードCの配置によるデッキDのステータス(例えば、合計HP、合計ATK、コスト)が表示される。リールタイプ表示部112には、現在のデッキDに応じたリールタイプの特徴、例えば、絵柄101bの出やすさ、当たり役の当たりやすさが示される。また、リールタイプ表示部112には、表示されているリールタイプのレベルが表示される。デッキDを構成するキャラクタカードCのレベルの平均に応じてリールタイプのレベルが変動する。
また、特性表示切替ボタン113をタッチする毎に、キャラクタカードCの特性の表示が切り替わる。例えば、特性表示切替ボタン113をタッチする毎に、ATK、HP、レベル、コストの順に表示が切り替わる。決定ボタン114がタッチされると、デッキDの編成が変更されてゲーム画面100aに戻る。この場合、ユーザはデッキDの編成変更行為で自分のターンを消費し、敵のターンに移る。なお、戻るボタン115をタッチしてゲーム画面100aに戻った場合は、自分のターンのままである。また、デッキDを構成する各キャラクタカードCの組合せは対戦ゲームの途中では変更できないが、対戦ゲームの開始前においてはデッキDに入っていない他のキャラクタカードCと入れ替えることができる。対戦ゲームの開始前のデッキ編成画面は、対戦ゲームの途中のデッキ編成画面100bからフレンド配置領域Afを省いたものであり、各配置領域に配置されたキャラクタカードCをタッチ操作することにより、代わりにデッキDに入れるべきキャラクタカードCを選択する画面に遷移し、選択操作を受け付ける。
図4は、デッキDのステータスの算出を説明する図である。各キャラクタカードCには、そのキャラクタカードCが有する特性として対戦に影響する複数のパラメータを記録した特性データ43が紐付けられている。パラメータの例として、例えば、HP、ATK、属性、レベル、スキル、コスト等が設定されている。また、各配置領域Aには、配置されるキャラクタカードCの特性データ43のデッキパラメータP1〜P5への影響を記録した配置領域データ44が紐付けられている。ユーザの総合的な強さを決定する複数のパラメータとしての複数のデッキパラメータP1〜P5は、デッキDを構成する各キャラクタカードCが有する特性データ43に基づいているが、キャラクタカードCの配置によって変動する。各デッキパラメータP1〜P5はそれぞれ、合計HP(P1)、合計ATK(P2)、合計コスト(P3)、属性(P4)、レベル(P5)に対応する。
配置領域データ44には、特性データ43のデッキパラメータP1、P2(デッキDの強さ)への影響として、デッキパラメータP1、P2が配置されたキャラクタカードCの特性データ43の各パラメータの合計値で決定されるように設定されている。例えば、図4に示すように、フレンド配置領域A1(参照符号に追加される数字は、図4の各配置領域Aに付与された数字に対応する。)に紐付けられた配置領域データ44には、特性データ43のパラメータのうちHPをデッキパラメータP1に、ATKをデッキパラメータP2にそれぞれ含ませることが設定され、また、環状配置領域A3〜A8のうち下半分を占める配置領域A6〜A8に紐付けられた配置領域データ44には、特性データ43のパラメータのうちHPをデッキパラメータP1に含ませることが設定され、ATKをパラメータP2に含ませることは設定されていない。デッキパラメータP1は全ての配置領域A1〜A8に配置されたキャラクタカードCのHPの合計値であり、デッキパラメータP2は配置領域A1〜A5に配置されたキャラクタカードCのATKの合計値であり、デッキパラメータP3は配置領域A2〜A8に配置されたキャラクタカードCのコストの合計値となるように各配置領域データ44に記録される。また、デッキパラメータP4には、配置領域A2〜A5に配置されたキャラクタカードCの属性のうち最も多い属性が設定される。ただし、最も多い属性が同数であった場合には、リーダー配置領域A2のキャラクタカードCの属性が優先される。また、デッキパラメータP2には、デッキパラメータP4の設定と同じ属性を有するキャラクタカードCのATKを増加させて加算される。例えば、同じ属性のキャラクタカードCのATKを1.5倍にしてもよいし、同じ属性のキャラクタカードCのATKに一定数を加算するようにしてもよい。デッキパラメータP5には、配置領域A2〜A5に配置された各キャラクタカードCのレベルの平均のレベルが設定される。
デッキパラメータP1、P2は、対戦ゲームでのデッキDの強さを決定し、デッキパラメータP3は、デッキDを構成するキャラクタカードCの組合せを制限する。また、デッキパラメータP4、P5は、スロットゲームでのデッキDの強さを決定する。スロットゲームで使用される3つのリール101aの組合せとして、複数種類のリールタイプが設けられ、さらにリールタイプ毎に複数段階のレベルが設けられる。各リールタイプは、デッキパラメータP4、P5に紐付けられたリールデータ45に記録されている。ユーザのデッキパラメータP4、P5に基づいて3つのリール101aの組合せが決定される。
例えば、3つのリール101aの組合せとして、複数種類の当たり役が同程度の確率で発生するバランス型のリールタイプや、特定の当たり役が他の当たり役と比べて相対的に発生しやすい特化型のリールタイプなどがあげられる。当たり役の種類と対戦における効果が関連付けられ、例えば拳の絵柄(図2の絵柄101bにおいて円の図形に相当)が3つのリール101aで揃う当たり役は物理攻撃と関連付けられ、呪文書の絵柄(図2の絵柄101bにおいて四角の図形に相当)が3つのリール101aで揃う当たり役は魔法攻撃と関連付けられる。また、リールタイプのレベルが上がるにつれて、強い攻撃を敵に与えやすくなる。具体的には、リールタイプのレベルが上がるにつれて複数の拳が重なった絵柄が3つのリール101aで揃いやすくなり、1ターンで複数回数の物理攻撃を敵に与えやすくなる。また、敵の種類によっては、物理攻撃が効きにくく、魔法攻撃が効きやすいものも存在するなど、当たり役の種類に応じて対戦ゲームで敵の属性と相性のいい属性で攻撃しやすくなったり、反対に敵の属性と相性の悪い属性で攻撃しやすくなったりするため、リールタイプの種類の選択にも戦略性が求められる。
なお、3つのリール101aを使った当たり役だけでなく、各リール101aで発生する個別の絵柄も対戦における効果と関連付けられる。例えば、図2において一番左側のリール101aにスキルと書かれた絵柄が発生した場合には、そのリールのすぐ上に表示される(図4のA3に配置される)キャラクタカードCのスキル「防御アップ中」のスキルゲージが蓄積され、最大までスキルゲージを蓄積するとそのスキルを発動することが可能になる。また、いずれかのリール101aにおいてスキルと書かれた絵柄が発生した場合には、フレンドのキャラクタカードCのスキル「攻撃反射 小」のスキルゲージが蓄積される。つまり、フレンドのキャラクタカードCのスキルは、自分のキャラクタカードCのスキルよりも発動しやすく、対戦におけるフレンドの貢献が大きくなっている。
デッキDの編成の際、各配置領域A2〜A8に配置されたキャラクタカードCの配置を変更できる。環状配置領域A3〜A8に配置された各キャラクタカードCには並び順が設定され、並び順を維持した状態で環状配置領域A3〜A8に配置された各キャラクタカードCの配置を変更することができる。この場合、ユーザは、環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードCの並び順に沿った方向へのスワイプ操作により配置が変更される。環状配置領域A3〜A8では、キャラクタカードCの配置を一括してずらすようにして変更される。
図5は、キャラクタカードCの配置の変更を説明する模式図である。各配置領域A1〜A8にそれぞれキャラクタカードC1〜C8が配置されているとして説明する。配置の変更には一括変更及び入替変更の2種類の操作がある。環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードC3〜C8の順番で並び順が設定される。一括変更の操作としてユーザがスワイプ操作をすると、各キャラクタカードC3〜C8の配置領域A3〜A8がひとつずつずれる。ずれる方向は左右両方向に可能である。入替変更操作では、リーダー配置領域A2に配置されたキャラクタカードC2と、環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードC3〜C8のうちいずれかのキャラクタカードCを入れ替えることができる。この場合、リーダー配置領域A2に配置されているキャラクタカードC2をタッチしたまま、入れ替えたいキャラクタカードCの方向へ移動させる操作をすることでそのキャラクタカードCとタッチしているキャラクタカードC2とを入れ替えることができる。入替変更操作をすると、環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードCの組合せが変更になり新たに並び順が設定される。
図6は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を説明する機能ブロック図である。センターサーバ2には、ゲームサービス提供部21及び記憶部22が設けられている。ゲームサービス提供部21は、センターサーバ2のコンピュータハードウエア(CPU及びその動作に必要な内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。記憶部22は、ハードディスクアレイ等の記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22には、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されていてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されていてもよい。記憶部22には、各種のデータが記憶されるが、図6ではユーザ毎に紐付けられたプレイデータ41が示されている。プレイデータ41には、ユーザ情報や、ゲーム成績や取得アイテム、ゲーム設定等のゲーム情報、フレンドの登録設定等のコミュニティ情報といったゲームプレイに必要な各種の情報がユーザ識別情報(ユーザ毎にユニークな識別情報であるユーザID等)と対応付けて記録されている。
ゲームサービス提供部21は、ゲーム装置3に対して所定のゲームサービスを提供する。ゲームサービスとして、例えばゲーム装置3からユーザ識別情報(一例としてユーザID及びパスワード)を受け取ってユーザを認証し、そのユーザに対応するプレイデータ41をゲーム装置3から受け取って記憶部22に保存し、あるいは記憶部22に保存されたユーザのプレイデータ41をゲーム装置3に提供するサービス、ゲーム装置3のソフトウエア(ゲーム用のプログラムあるいはデータ)をネットワーク4を介して更新するサービス等がある。
ゲーム装置3には、ゲーム制御部31及び記憶手段としての記憶部32が設けられている。ゲーム制御部31は、ゲーム装置3のコンピュータハードウエア(CPU及びその動作に必要な内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。ゲーム制御部31には、表示装置3a及びタッチパネル3bが接続されている。記憶部32は、例えば不揮発性半導体メモリや磁気記憶装置のように、電源を供給しなくとも記憶保持が可能な記憶装置であり、ゲーム制御部31に対する外部記憶装置として機能する。記憶部32には、上述したモバイルゲームをゲーム装置3上で実行するためのゲームプログラム42が記録される。ゲームプログラム42を実行することにより、ゲーム制御部31が論理的装置として機能する。ゲーム制御部31は、上述したモバイルゲームのスロットゲームや対戦ゲームを制御する。
ゲーム制御部31にはさらに、配置設定部33、並び順設定部34及び配置変更部35が設けられる。配置設定部33は、ユーザが所有するキャラクタカードCのうちデッキDを構成しているキャラクタカードCの配置領域A2〜A8への配置を設定する。デッキDを構成しているキャラクタカードCは、配置領域A2〜A8に紐付けられる。並び順設定部34は、環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCの順番で並び順を設定する。配置変更部35は、配置領域A2〜A8に配置されているキャラクタカードCの配置を変更する。配置の変更には、一括変更と入替変更とが設けられている。なお、ゲーム制御部31は、特性表示制御手段及び表示制御手段としても機能する。
記憶部32には、プレイデータ41と、ゲームプログラム42と、配置領域データ44と、リールデータ45とが記録される。プレイデータ41は、ユーザに前回の続きからゲームを再開させるために作成され、保存されるデータである。プレイデータ41には、過去の対戦ゲームのゲーム結果を記録したデータや、ユーザが所持するキャラクタカードCを特定する特性データ43等が含まれる。記憶部32には、モバイルゲームを実行するために必要な各種のデータが記録され、配置領域データ44、リールデータ45はその一部である。さらに、例えばゲーム画面の背景やキャラクタカードC、リール101a等の描画に必要な各種の画像データ、ゲームのBGM等の再生に必要な音声データ、キャラクタの台詞等を表示するために必要なテキストデータといった各種のデータを含んでいる。
図7は、特性データ43の一例を示す図である。特性データ43は、ユーザのプレイデータ41の一部として保存され、ユーザの所有するキャラクタカードCの各種ステータスのパラメータが記録される。キャラクタカードCのステータスとして、例えば、HP、ATK、属性、レベル、スキル、コスト、デッキ配置の有無等が設定される。図8は、配置領域データ44の一例を示す図である。配置領域データ44には、各配置領域Aに配置されたキャラクタカードCの特性データ43に基づいてデッキパラメータP1〜P5を算出する方法が設定される。図9は、リールデータ45の一例を示す図である。リールデータ45には、3つのリールの組合せを示すリールID(リールA1、リールB1等)がリールタイプ及びレベルに対応付けられて記録される。リールタイプはデッキパラメータP4に基づいて決定され、レベルはデッキパラメータP5に基づいて決定される。
図10は、ゲーム装置3のゲーム制御部31が実行するデッキ編成処理を説明するフローチャートである。対戦ゲーム中の自分のターンでチェンジボタン102aをタッチするとデッキ編成画面100bに切り替わり、デッキ編成処理が実行される。まず、ゲーム制御部31は、現在のキャラクタカードCの配置を取得する(ステップS1)。ユーザのプレイデータ41の特性データ43から各配置領域A1〜A8に配置されているキャラクタカードCが把握される。特性データ43に基づいて、キャラクタカードCが配置される。ゲーム制御部31は、環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードCの並び順を設定する(ステップS2)。並び順は、特性データ43のデッキ配置データで設定してもよいし、プレイデータ41内に並び順データとして別途設けるようにしてもよい。
ゲーム制御部31は、一括変更操作があるか否かを判別する(ステップS3)。ユーザが一括変更操作をした場合、ゲーム制御部31は、操作に応じてキャラクタカードCの配置を変更する(ステップS4)。例えば、ユーザが環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCをタッチしながら時計回りにスワイプ操作すると、操作に応じて全ての環状配置領域A3〜A8に配置されたキャラクタカードCが時計回りにずれる(図5参照)。ステップS3で一括変更操作がなければ、ゲーム制御部31は、ステップS4の処理をスキップする。
また、ゲーム制御部31は、入替変更操作があるか否かを判別する(ステップS5)。ユーザが入替変更操作をした場合、ゲーム制御部31は、操作に応じてキャラクタカードCの配置を変更する(ステップS6)。例えば、リーダー配置領域Alに配置されたキャラクタカードCをタッチしながら入れ替えたいキャラクタカードCの方向に移動させると、互いのキャラクタカードCの配置が入れ替わる(図5参照)。そして、ゲーム制御部31は、並び順を設定する(ステップS7)。ステップS6の処理により環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCの一部が変更されるため、並び順が再設定される。ステップS3で入替変更操作がなければ、ゲーム制御部31は、ステップS6、S7の処理をスキップする。
ゲーム制御部31は、決定ボタン114がタッチされたか否かを判別する(ステップS8)。決定ボタン114がタッチされると、ゲーム制御部31は、決定ボタン114がタッチされたときの状態でデッキDの編成を変更する(ステップS9)。そして、ゲーム制御部31は、ユーザのターンを消費させ(ステップS10)、対戦ゲームに戻り(ステップS11)、今回の処理を終了する。ユーザのターンを1つ消費することが対戦における所定の権利との引き換えに相当する。一方、ステップS8で決定ボタン114がタッチされなかった場合、ゲーム制御部31は、戻るボタン115がタッチされたか否かを判別する(ステップS12)。戻るボタン115がタッチされた場合、ゲーム制御部31は、ステップS11に移動して、ユーザのターンを消費することなく対戦ゲームに戻る。一方、戻るボタン115がタッチされていない場合、ゲーム制御部31は、ステップS3に戻って処理を続行する。
上述した処理によれば、デッキ編成処理が開始されると、現在のデッキDのキャラクタカードCの配置を取得し(ステップ1)、環状配置領域Arの並び順を設定する(ステップS2)。ユーザの一括変更操作又は入替変更操作に応じて配置を変更し(ステップS3〜S6)、入替変更操作がされた場合には並び順が再設定される(ステップS7)。決定ボタン114がタッチされると(ステップS8)、デッキDの編成が変更され(ステップS9)、ユーザのターンが消費され(ステップS10)、対戦ゲームに戻る(ステップS11)。戻るボタン115がタッチされると(ステップS12)、ユーザのターンを消費せずに対戦ゲームに戻る(ステップS11)。なお、上述した各ステップの処理の順番はこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、決定ボタン114や戻るボタン115に対する操作に関する処理を、一括変更操作や入替変更操作に関する処理の前に行ってもよい。
環状配置領域Arの配置に応じて対戦への影響が異なるが、スワイプ操作で回転させて配置を変更できるのでユーザは直感的な理解がしやすく気軽に配置を変更できる。また、リーダー配置領域Alが環状配置領域Arの内側に位置しているので、環状配置領域Arの各キャラクタカードCとリーダー配置領域AlのキャラクタカードCとの関係が平等であり、リーダー変更が容易にできる。したがって、操作性と戦略性とを両立させつつ向上させ、ゲームの興趣を高めることができる。
デッキ編成処理において、ゲーム制御部31の配置設定部33が実行するステップS1の処理が配置手段に相当し、ゲーム制御部31の並び順設定部34が実行するステップS2及びS7の処理が並び順設定手段に相当し、ゲーム制御部31の配置変更部35が実行するステップS3及びS4の処理が配置変更手段、特に並び順配置変更手段に相当し、配置変更部35が実行するステップS5及びS6の処理が配置変更手段、特に入替配置変更手段に相当する。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、環状配置領域Arを対象として並び順を設定したが、これに限られない。キャラクタカードCの配置レイアウトは適宜変更してよい。例えば、環状配置領域Arに代えて、一列に並んだ配置領域Aを設け、並び順を設定してもよい。図11は、デッキDの変形例を示したデッキ編成画面100cの模式図である。なお、配置領域Aの参照符号に追加される数字(例えば、A11)は、各配置領域Aに付した数字に対応する。図11において、フレンド配置領域A11、リーダー配置領域A12、及び列状配置領域A13〜A18を対応する数字で示している。また、図4と同様、対戦ゲームにおいて攻撃に参加するキャラクタカードCの配置領域A11〜A15は、網掛け表示領域内に識別可能に表示される。
図11のデッキ編成画面100cにおいて、列状配置領域A13〜A18の順番に並び順が設定される。列状配置領域A13〜A18の列に沿ってスワイプ操作をすると操作した方向に1つずつキャラクタカードCがずれる。一例として、図5で説明したようにキャラクタカードCの配置がずれるようにすればよい(上方向にずらした場合、配置領域A13に配置されたキャラクタカードCは、配置領域A18にずれる。)。並び順の設定は、配置領域Aに対して所定の順番が設定されていればよく、配置やゲーム設定に応じて適宜設定してよい。また、並び順は循環させなくともよい。図12は、デッキDの変形例の他の例を示したデッキ編成画面100dの模式図である。列状配置領域A23〜A28を上下方向に移動させることにより、並び順を維持した状態でキャラクタカードCの配置を変更することができる。なお、図11と同様、対戦ゲームにおいて攻撃に参加するキャラクタカードCの配置領域Aは網掛け表示領域内に識別可能に表示される。図12の場合は、配置領域Aが移動するような演出となる。また、図11及び図12の変形例においては、リーダー配置領域A12、A22に配置されたキャラクタカードCをタッチしながら入れ替えたいキャラクタカードCの方向へ移動させることにより入替変更操作も可能である。また、配置領域A11、A21にはフレンドのキャラクタカードCが配置される。
また、上述した形態では、環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCを一括してずらすようにして変更したがこれに限られない。例えば、タッチした配置領域Aと、その配置領域Aに隣接する配置領域Aのみ、一例として配置領域A3にタッチした場合、配置領域A3と、配置領域A3に隣接する配置領域A4、A8の3つの配置領域に配置されているキャラクタカードCのみを並び順を維持した状態で配置を変更するようにしてもよい。残りのキャラクタカードCは、適宜の規則で配置を変更すればよい。
入替変更操作については、リーダー配置領域Alに配置されたキャラクタカードCと環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCとを入れ替えたがこれに限られない。例えば、環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードC同士を入れ替えるようにしてもよいし、環状配置領域Arに配置されたキャラクタカードCをタッチしながらリーダー配置領域Alに向けて移動させるようにしてもよい。
環状配置領域Arが設けられている場合、リーダー配置領域Alは環の内側でなくてもよく、環の外側に設けられていてもよい。あるいは、環の内側に複数の配置領域Aを設けてもよい。また、フレンド配置領域Afは、環の外側に設けられていなくてもよい。例えば、フレンド配置領域Afを環状配置領域Arの一部に設けてもよいし、あるいは環の内側に設けてもよい。リーダー配置領域Al及びフレンド配置領域Afは1つに限られず、複数設けてもよい。また、対戦ゲームにおいて攻撃に参加するキャラクタカードCのみが配置領域Aをユーザに識別可能にデッキ編成画面100bに表示されているとして説明したが、表示の形態は適宜の変更が可能である。例えば、対戦ゲームにおいて攻撃に参加しないキャラクタカードCをグレーアウトさせて表示してもよいし、対戦ゲームにおいて攻撃に参加するキャラクタカードCを攻撃に参加しないキャラクタカードCよりも大きく表示させるようにしてもよい。また、デッキDの編成には、ユーザの1ターンを消費するとして説明したが、これに限られない。例えば、特定のアイテムを消費することによりターンを消費しなくても変更できるようにしてもよい。あるいは、ターンを消費させることなく、変更を可能としてもよい。
上述した特性データ43は一例であり、ゲームの種類に応じて適宜のパラメータの設定が可能である。配置領域データ44と特性データ43の各パラメータの関係性についても様々に設定が可能である。また、ゲームオブジェクトとしてキャラクタカードCで説明したがこれに限られない。ゲームオブジェクトとして、カードの他に、モンスター等のキャラクタ自体や、武器や防具等のアイテム、道具等であってもよい。ゲーム内容に応じて適宜の設定が可能である。
上述した形態では、対戦相手が存在する対戦ゲームを例として説明したが、本発明は対戦相手が存在しないようなゲームや、協力して特定のミッションを達成することを目的としたゲームにも適用できる。例えば、相手からの攻撃はないが制限時間内に対象物を破壊する等の特定のミッションを遂行するようなゲームに対しても適用が可能である。このようなゲームにおいても、複数のゲームオブジェクトの配置によってゲーム進行に影響を与えることがあり、そのような場合において本発明を適用することで、操作性と戦略性を向上させることができる。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係るゲームシステム(例えば、図1に記載のゲームシステム1)は、特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクト(例えば、図3に記載のキャラクタカードC)の組合せ(例えば、図3に記載のデッキD)で進行するゲームを提供するゲームシステムにおいて、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データ(例えば、図7に記載の特性データ43)と、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域(例えば、図3に記載の配置領域A、Af、Al、Ar)毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データ(例えば、図8に記載の配置領域データ44)と、を記憶する記憶手段(例えば、図6に記載の記憶部32)と、前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段(例えば、図6に記載の配置設定部33)と、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段(例えば、図6に記載の並び順設定部34)と、前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段(例えば、図6に記載の配置変更部35)と、を備え、前記配置変更手段には、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段(例えば、図6に記載の配置変更部35)が設けられているものである。
本発明の一態様に係るゲーム制御方法は、特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供し、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段を備えたゲームシステムのコンピュータ(例えば、図6に記載のゲーム制御部31)に、前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手順(例えば、図10に記載のステップS1)と、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手順(例えば、図10に記載のステップS2及びS7)と、前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手順(例えば、図10に記載のステップS3〜S6)と、を実行させ、前記配置変更手順では、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手順(例えば図10に記載のステップS3及びS4)を前記コンピュータに実行させるものである。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラム(例えば、図6に記載のゲームプログラム42)は、特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供し、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段を備えたゲームシステムのコンピュータを、前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段、及び前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段、として機能させるように構成され、前記配置変更手段を、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段、としてさらに機能させるように構成されたものである。
本発明によれば、ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定し、その並び順を維持した状態で配置を変更することで、一回の操作で複数のゲームオブジェクトを対象とした配置の変更を可能にする。配置される領域に応じてゲームオブジェクトへの影響が異なり組合せの戦力が変化するが、配置の変更は並び順を維持した状態で行われるので、変更が複雑とならず、ユーザにとっても把握がしやすくなる。したがって、操作性と戦略性とを両立させつつ向上させ、ゲームの興趣を高めることができる。
なお、本発明に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のゲームシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一時的な記憶媒体であってもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記並び順配置変更手段は、前記並び順が設定されたゲームオブジェクトの配置を一括してずらすようにして変更してもよい。これによれば、複数のゲームオブジェクトに対して容易に配置を変更することができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記複数の配置領域は、前記複数のゲームオブジェクトの少なくとも一部を環状に配置するように設定され、前記並び順設定手段は、前記環状に配置されるゲームオブジェクトの並び順を設定してもよい。これによれば、環状に配置されたゲームオブジェクトの並び順が設定されるので、ユーザに対して直感的な理解をさせやすい。この態様において、前記複数の配置領域は、前記複数のゲームオブジェクトの一部を前記環の内側に配置するように設定されてもよい。これによれば、環の内側のゲームオブジェクトと、環を構成するゲームオブジェクトとを区別することができる。例えば、重要なゲームオブジェクトを環の内側に配置したりすることができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記特性データには、前記特性として前記ゲームオブジェクト同士の相性を示す属性が記録され、前記複数の配置領域のうち一部の配置領域の配置領域データには、その配置領域に配置されたゲームオブジェクトの属性を前記組合せの属性の決定の際に参照することが設定されていてもよい。一部の配置領域に配置されるゲームオブジェクトの特性を参照させることで、ゲームオブジェクトの配置を変更する意義を付与することができ、ゲームの戦略性が多様化する。この態様において、前記特性データには、前記特性としてゲーム進行に影響する複数のパラメータ(例えば、図4に記載のデッキパラメータP1〜P5)が記録され、前記配置領域データには、前記組合せの強さが前記ゲームオブジェクトの特性データの各パラメータの合計値で決定するように設定され、前記複数の配置領域のうち一部の配置領域に関連付けられる配置領域データには、その配置領域に配置されたゲームオブジェクトの各パラメータを前記合計値に含む設定と、前記組合せの属性と同じ属性を対象のゲームオブジェクトが有している場合には、そのゲームオブジェクトのパラメータを増加させて前記合計値に含む設定と、がされていてもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記特性データには、前記特性としてゲーム進行に影響する複数のパラメータが記録され、前記配置領域データには、前記組合せの強さが前記ゲームオブジェクトの特性データの各パラメータの合計値で決定するように設定され、各配置領域データには、対応する配置領域に配置されたゲームオブジェクトの各パラメータを前記合計値に含むか否かの設定がされていてもよい。ゲームオブジェクトの配置を変更すると、組合せ全体のパラメータが変化することで、ゲームオブジェクトの配置を変更する意義を付与することができ、ゲームの戦略性が多様化する。この態様において、全ての配置領域の配置領域データには、前記ゲームオブジェクトの一の種類のパラメータを前記合計値に含む設定がされ、かつ前記環を構成する配置領域のうち一部の配置領域の配置領域データには、前記ゲームオブジェクトの他の種類のパラメータを前記合計値に含む設定がされていてもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記配置変更手段には、前記配置領域に配置された前記複数のゲームオブジェクトのうち2つのゲームオブジェクトの配置を入れ替えて前記配置を変更する入替配置変更手段(例えば、図6に記載の配置変更部35)が設けられていてもよい。ゲームオブジェクトの配置を入替可能にすることで、並び順が変更されたり、特性データへの影響が変化したりする。これにより、戦略を多様化することができる。例えば、ゲームの戦局に応じて戦略をより詳細に設定することができる。また、環の内側にゲームオブジェクトを配置する態様において、前記配置変更手段には、前記環の内側に配置されたゲームオブジェクトと、前記環に配置されたいずれかのゲームオブジェクトと、を入れ替えて前記配置を変更する入替配置変更手段が設けられていてもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記配置変更手段は、ゲーム進行における所定の権利と引き換えに前記ゲームオブジェクトの配置を変更してもよい。また、本発明のゲームシステムの一態様において、前記配置領域に配置された前記ゲームオブジェクトの特性をゲーム画面(例えば、図3に記載のゲーム画面100b)に表示させるように制御する特性表示制御手段(例えば、図6に記載のゲーム制御部31)を備えてもよい。また、本発明のゲームシステムの一態様において、前記複数の配置領域に配置されるべきゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行へ与える影響を識別可能にゲーム画面(例えば、図3に記載のゲーム画面100b)に表示させるように制御する表示制御手段(例えば、図6に記載のゲーム制御部31)を備えてもよい。また、本発明のゲームシステムの一態様において、表示装置(例えば、図1に記載の表示装置3a)と、前記表示装置に重ね合わされたタッチパネル(例えば、図1に記載のタッチパネル3b)と、を組み合わせた構成を備えた入力インターフェース(例えば、図1に記載の入力インターフェース3c)を備え、前記配置変更手段は、前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの並び順に沿った方向へのスワイプ操作に基づいて前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更してもよい。
1 ゲームシステム
3 ゲーム装置
31 ゲーム制御部(表示制御手段)
32 記憶部(記憶手段)
33 配置設定部(配置手段)
34 並び順設定部(並び順設定手段)
35 配置変更部(配置変更手段、並び順配置変更手段、入替配置変更手段)
41 プレイデータ
43 特性データ
44 配置領域データ
100 ゲーム画面
A 配置領域
C キャラクタカード(ゲームオブジェクト)
D デッキ(組合せ)
P1〜P5 デッキパラメータ(パラメータ)

Claims (14)

  1. 特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供するゲームシステムにおいて、
    前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段と、
    前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段と、
    前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段と、
    前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段と、を備え、
    前記配置変更手段には、
    前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段が設けられているゲームシステム。
  2. 前記並び順配置変更手段は、前記並び順が設定されたゲームオブジェクトの配置を一括してずらすようにして変更する請求項1に記載のゲームシステム。
  3. 前記複数の配置領域は、前記複数のゲームオブジェクトの少なくとも一部を環状に配置するように設定され、
    前記並び順設定手段は、前記環状に配置されるゲームオブジェクトの並び順を設定する請求項1又は2に記載のゲームシステム。
  4. 前記複数の配置領域は、前記複数のゲームオブジェクトの一部を前記環の内側に配置するように設定される請求項3に記載のゲームシステム。
  5. 前記特性データには、前記特性として前記ゲームオブジェクト同士の相性を示す属性が記録され、
    前記複数の配置領域のうち一部の配置領域の配置領域データには、その配置領域に配置されたゲームオブジェクトの属性を前記組合せの属性の決定の際に参照することが設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  6. 前記特性データには、前記特性としてゲーム進行に影響する複数のパラメータが記録され、
    前記配置領域データには、前記組合せの強さが前記ゲームオブジェクトの特性データの各パラメータの合計値で決定するように設定され、
    前記複数の配置領域のうち一部の配置領域に関連付けられる配置領域データには、その配置領域に配置されたゲームオブジェクトの各パラメータを前記合計値に含む設定と、前記組合せの属性と同じ属性を対象のゲームオブジェクトが有している場合には、そのゲームオブジェクトのパラメータを増加させて前記合計値に含む設定と、がされている請求項5に記載のゲームシステム。
  7. 前記特性データには、前記特性としてゲーム進行に影響する複数のパラメータが記録され、
    前記配置領域データには、前記組合せの強さが前記ゲームオブジェクトの特性データの各パラメータの合計値で決定するように設定され、各配置領域データには、対応する配置領域に配置されたゲームオブジェクトの各パラメータを前記合計値に含むか否かの設定がされている請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  8. 全ての配置領域の配置領域データには、前記ゲームオブジェクトの一の種類のパラメータを前記合計値に含む設定がされ、かつ前記環を構成する配置領域のうち一部の配置領域の配置領域データには、前記ゲームオブジェクトの他の種類のパラメータを前記合計値に含む設定がされている請求項7に記載のゲームシステム。
  9. 前記配置変更手段には、前記配置領域に配置された前記複数のゲームオブジェクトのうち2つのゲームオブジェクトの配置を入れ替えて前記配置を変更する入替配置変更手段が設けられている請求項1〜8のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  10. 前記配置変更手段には、前記環の内側に配置されたゲームオブジェクトと、前記環に配置されたいずれかのゲームオブジェクトと、を入れ替えて前記配置を変更する入替配置変更手段が設けられている請求項4に記載のゲームシステム。
  11. 前記配置変更手段は、ゲーム進行における所定の権利と引き換えに前記ゲームオブジェクトの配置を変更する請求項1〜10のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  12. 前記複数の配置領域に配置されるべきゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を識別可能にゲーム画面に表示させるように制御する表示制御手段を備えた請求項1〜11のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  13. 表示装置と、前記表示装置に重ね合わされたタッチパネルと、を組み合わせた構成を備えた入力インターフェースを備え、
    前記配置変更手段は、前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの並び順に沿った方向へのスワイプ操作に基づいて前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する請求項1〜12のいずれか一項に記載のゲームシステム。
  14. 特性がそれぞれに設定された複数のゲームオブジェクトの組合せで進行するゲームを提供し、前記複数のゲームオブジェクトの特性を記録した特性データと、前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトが配置されるべき複数の配置領域毎に、配置されるゲームオブジェクトの特性データがゲーム進行に与える影響を記録した配置領域データと、を記憶する記憶手段を備えたゲームシステムのコンピュータを、
    前記複数の配置領域のそれぞれに前記組合せを構成する各ゲームオブジェクトを配置する配置手段、前記ゲームオブジェクトの配置に応じて並び順を設定する並び順設定手段、及び前記複数のゲームオブジェクトの配置を変更する配置変更手段、として機能させるように構成され、
    前記配置変更手段を、前記並び順を維持した状態で前記配置手段により配置されたゲームオブジェクトの配置を変更する並び順配置変更手段、としてさらに機能させるように構成されたコンピュータプログラム。
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