JP2015130249A - アルカリ蓄電池用正極およびそれを用いたアルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池用正極およびそれを用いたアルカリ蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】65℃を超える高温でも、充電効率の低下を抑制できるアルカリ蓄電池用正極を提供する。【解決手段】アルカリ蓄電池用正極は、導電性の支持体と、前記支持体に付着した正極合剤とを含み、前記正極合剤は、ニッケル酸化物を含む正極活物質と、第1添加剤と、第2添加剤と、第3添加剤とを含み、前記第1添加剤は、タングステンを含む化合物であり、前記第2添加剤は、チタンを含む化合物であり、前記第3添加剤は、イットリウム、イッテルビウム、カルシウム、および亜鉛からなる群より選択される少なくとも一種を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ニッケル酸化物を含むアルカリ蓄電池用正極、およびそれを用いたアルカリ蓄電池に関する。
ニッケルカドミウム蓄電池およびニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池は、高容量であるため様々な用途で利用されている。特に近年では、ハイブリッド自動車および携帯機器などの電子機器の主電源、無停電電源装置などのバックアップ電源などの用途においてもアルカリ蓄電池の使用が想定されている。このような用途では、短時間で充電したり、および/または高温下を含む幅広い温度領域で充電したりすることが求められる。そのため、幅広い温度領域にて充電した際に、高い充電効率が求められる。
アルカリ蓄電池では、正極活物質として、主に、オキシ水酸化ニッケルおよび水酸化ニッケルなどを含むニッケル酸化物が使用されている。そして、下記式に示されるように、充電時には、水酸化ニッケルがオキシ水酸化ニッケルに変換され、放電時には、オキシ水酸化ニッケルが水酸化ニッケルに変換される。アルカリ蓄電池では、容量または出力を高める観点から、上記のようなニッケル酸化物を高密度に充填した正極を用いることが提案されている。
(式中、Mは、水素吸蔵合金を示す)
高温において、容量または寿命の低下を抑制する観点から、アルカリ蓄電池の正極に、ニオブ化合物、タングステン化合物などを添加することが提案されている(特許文献1、特許文献2)。高温時の酸素発生過電圧を上昇させる観点から、正極に、イッテルビウム化合物などを添加することも検討されている(特許文献3)。
特開2004−296299号公報 特開2004−296395号公報 国際公開WO2013/132818号
ニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池では、用途の拡大に伴い、高温下を含む幅広い温度範囲において高い充電効率を有するものが求められている。アルカリ蓄電池では、高温下で充電を行うと、正極で酸素が発生し易くなり、発生した酸素の影響で、水酸化ニッケルからオキシ水酸化ニッケルへの変換が阻害される。つまり、高温下では、充電反応が阻害され易くなるため、充電効率が低下する。
特許文献3のように、イッテルビウム化合物などを添加すれば、酸素発生過電圧を上昇させて、充電受入性をある程度向上できると考えられる。特許文献1〜3では、電池の特性を60℃以下の温度で評価している。しかし、65℃を超える温度では、酸素発生過電圧の低下が特に顕著になり、従来の添加剤では、充電効率の低下を十分に抑制するのが難しい場合があることが分かった。
本発明の目的は、65℃を超える高温でも、充電効率の低下を抑制できるアルカリ蓄電池用正極およびそれを用いたアルカリ蓄電池を提供することである。
本発明の一局面は、導電性の支持体と、前記支持体に付着した正極合剤とを含み、
前記正極合剤は、ニッケル酸化物を含む正極活物質と、第1添加剤と、第2添加剤と、第3添加剤とを含み、
前記第1添加剤は、タングステンを含む化合物であり、
前記第2添加剤は、チタンを含む化合物であり、
前記第3添加剤は、イットリウム、イッテルビウム、カルシウム、および亜鉛からなる群より選択される少なくとも一種を含む、アリ蓄電池用正極に関する。
本発明の他の一局面は、上記の正極と、負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、アルカリ電解液とを含む、アルカリ蓄電池に関する。
本発明によれば、65℃を超える温度でも、酸素発生過電圧の低下を抑制して、充電効率が低下するのを抑制できる。よって、高温下を含む幅広い温度範囲でアルカリ蓄電池を使用することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るアルカリ蓄電池を模式的に示す縦断面図である。 実施例および比較例のアルカリ蓄電池における充電効率と充電温度(充電時の環境温度)との関係を示すグラフである。
以下に、必要に応じて適宜図面を参照しながら、本発明の実施形態をより詳細に説明する。
(アルカリ蓄電池用正極)
本発明の一実施形態に係るアルカリ蓄電池用正極は、導電性の支持体と、前記支持体に付着した正極合剤とを含み、前記正極合剤は、ニッケル酸化物を含む正極活物質と、第1添加剤と、第2添加剤と、第3添加剤とを含む。第1添加剤は、タングステン(W)を含む化合物であり、第2添加剤は、チタン(Ti)を含む化合物である。第3添加剤は、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、カルシウム(Ca)、および亜鉛(Zn)からなる群より選択される少なくとも一種を含む。
アルカリ蓄電池では、高温下で充電を行うと、発生する酸素の影響で充電反応が阻害され易くなる。そのため、充電反応に正極活物質を有効利用することができなくなるため(つまり、正極活物質の利用率が低下するため)、充電効率が低下し易い。例えば、65℃を超えるような温度では、酸素発生過電圧の低下が著しく、酸素の発生が顕著になるため、充電受入性が低下して、充電効率が大きく低下する。特に、電池温度が、70℃以上、または80℃以上の高温になると、充電効率の低下が著しくなる。
本発明の実施形態によれば、上記のような第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤を組み合わせることにより、電池温度(または充電時の環境温度)が65℃を超えるような場合であっても、酸素発生を抑制して、充電効率の低下を大きく抑制できる。これらの添加剤の組合せによる効果は非常に大きく、電池温度が、70℃以上、75℃以上、または80℃以上と高い場合にも、充電効率の低下を顕著に抑制できる。なお、ニッケル水素蓄電池では、正極における酸素発生過電圧が低下すると、負極に含まれる水素吸蔵合金が劣化する場合がある。本発明の実施形態では、正極における酸素発生過電圧の低下が抑制されるため、ニッケル水素蓄電池の負極における水素吸蔵合金の劣化を抑制することができる。よって、サイクル寿命の低下を抑制することもできる。
ニッケル水素蓄電池などのアルカリ蓄電池では、充電状態の正極活物質であるオキシ水酸化ニッケルが分解し易いため、自己放電が起こり易い。本発明の実施形態によれば、上記のような添加剤を用いることで、オキシ水酸化ニッケルの分解反応を抑制できる。よって、充電状態のアルカリ蓄電池を長期間保存しても、自己放電を十分に抑制することができ、高い電池容量を維持することができる。
(支持体)
正極に含まれる導電性の支持体(または芯材)としては、アルカリ蓄電池の正極に使用される公知の導電性の支持体が使用できる。導電性支持体は、3次元多孔体であってもよく、平板またはシートであってもよい。
支持体の材質としては、ニッケル、ニッケル合金などが挙げられる。支持体としては、ニッケルメッキを施した金属製支持体(鉄または鉄合金製の支持体など)も使用できる。
(正極合剤)
正極合剤は、ニッケル酸化物を含む正極活物質と、第1添加剤と、第2添加剤と、第3添加剤とを含む。正極合剤は、これらの成分を混合物の形態で含むことが好ましい。
(正極活物質)
正極活物質は、ニッケル酸化物を含む。ニッケル酸化物は、主に、オキシ水酸化ニッケルおよび/または水酸化ニッケルを含む。正極活物質は、ニッケル酸化物を主成分として含む。正極活物質に占めるニッケル酸化物の量は、例えば、90〜100質量%であり、95〜100質量%であってもよい。正極活物質をニッケル酸化物のみで構成してもよい。
ニッケル酸化物の平均粒径は、例えば、3〜35μmの範囲から適宜選択でき、好ましくは3〜25μmである。
なお、本明細書中、平均粒径とは、レーザー回折および散乱式の粒度分布測定で得られる粒度分布における体積基準のメディアン径を意味する。
ニッケル酸化物は、ニッケルの無機酸塩(硫酸塩など)水溶液と、金属水酸化物(水酸化ナトリウムなど)の水溶液とを混合することにより得ることができる。これらの水溶液の混合により、ニッケル酸化物を含む粒子が混合液中で析出する。このとき、ニッケルイオンなどの金属イオンを安定化させるため、例えば、混合液、および/またはニッケルの無機酸塩水溶液に、錯形成剤(アンモニアなどの無機塩基など)を添加してもよい。錯形成剤は水溶液として添加してもよい。また、析出したニッケル酸化物を、さらに金属水酸化物の水溶液で洗浄してもよい。
ニッケルの無機酸塩水溶液に含まれるニッケルの無機酸塩(硫酸ニッケルなど)の濃度は、例えば、1〜5mol/dm3、好ましくは1.5〜4mol/dm3である。
金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が例示できる。金属水酸化物水溶液に含まれる金属水酸化物の濃度は、例えば、2〜12mol/dm3、好ましくは3〜10mol/dm3、さらに好ましくは4〜8mol/dm3である。
金属水酸化物は、無機酸塩のニッケルと、金属水酸化物を生成可能な水酸化物イオンとの化学両論比が1:2(モル比)となるような割合で使用される。水酸化物イオンは、無機酸塩のニッケルの2倍モルより小過剰であるのが好ましい。
混合液の温度は、例えば、30〜65℃である。
ニッケルの無機酸塩として、硫酸ニッケルを用いると、ニッケル酸化物中に硫酸イオンが残存する。ニッケル酸化物の結晶性を向上させ、充電受入性をさらに向上させる観点からは、ニッケル酸化物中に残存する硫酸イオンの量は、例えば、0.45質量%以下であり、0.4質量%以下であることが好ましく、0.25質量%以下または0.2質量%以下であることがさらに好ましい。硫酸イオンの残存量はできるだけ少ないことが好ましいが、硫酸イオンの残存量を0質量%にすることは難しいため、例えば、硫酸イオンの残存量は、0.01質量%以上であってもよい。
なお、ニッケル酸化物中の硫酸イオンの残存量は、硫酸ニッケル水溶液と金属水酸化物の水溶液とを混合する際に、各水溶液の濃度、錯形成剤を含む水溶液の濃度、硫酸ニッケル、金属水酸化物および錯形成剤の混合比、混合溶液の温度、洗浄に使用する金属水酸化物の水溶液の濃度および温度などを調整することにより制御することができる。
ニッケル酸化物は、ニッケル酸化物の結晶構造に組み込まれた第1金属元素を含んでいてもよい。すなわち、ニッケル酸化物は、第1金属元素を含む固溶体でもよい。ニッケル酸化物が、第1金属元素を含む場合、充電効率の向上効果をさらに高めることができ、正極の活物質利用率(または正極利用率)を向上できる。また、保存時の自己放電を抑制する効果も高くなる。
第1金属元素としては、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属元素、遷移金属元素(例えば、コバルトなどの周期表第9族元素;亜鉛、カドミウムなどの周期表第12族元素など)などが挙げられる。これらの第1金属元素は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。これらの第1金属元素のうち、マグネシウム、コバルト、カドミウムおよび/または亜鉛が好ましい。特に、第1金属元素は、コバルトと、マグネシウム、カドミウムおよび/または亜鉛とを含むことが好ましく、コバルトと亜鉛とを含むことがさらに好ましい。
第1金属元素の含有量は、ニッケル酸化物に含まれるニッケル100質量部に対して、例えば、0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜6質量部である。
第1金属元素は、ニッケルの無機酸塩水溶液と金属水酸化物水溶液とを混合する際に、第1金属元素を共存させることにより、ニッケル酸化物の結晶構造に導入できる。
正極合剤は、ニッケル酸化物を主成分として含む。正極合剤に占めるニッケル酸化物の量は、例えば、90質量%以上であり、95質量%以上であることが好ましい。
(第1添加剤)
第1添加剤は、Wを含む化合物である。正極合剤が第1添加剤を含むことで、高温における充電効率の低下を抑制する効果が極めて高くなる。特に、電池温度が、70℃以上、75℃以上または80℃以上の温度である場合に、充電効率の低下が大きく抑制される。その詳細は定かではないが、第1添加剤を用いることで、より高い酸素発生過電圧の向上効果が得られるためと考えられる。また、第1添加剤を用いることで、導電性の低下(特に、40℃以上または45℃以上といった温度での導電性の低下)が抑制され、ニッケル水素蓄電池では、負極の水素吸蔵合金の劣化も抑制される。その結果、サイクル寿命を向上することができる。
Wを含む化合物としては、酸化物、水酸化物、フッ化物、無機酸塩(硫酸塩など)などが例示できる。酸化物および水酸化物は、過酸化物でもよく、W以外の金属元素(例えば、Li、Na、および/またはKなどのアルカリ金属元素など)を含む複合酸化物であってもよい。これらのうち、酸化物が好ましい。Wを含む酸化物の具体例としては、例えば、WO2、WO3などの酸化タングステン;Li2WO2、Na2WO4、K2WO4などのWおよびアルカリ金属を含む複合酸化物などが挙げられる。Wを含む化合物は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
(第2添加剤)
第2添加剤は、Tiを含む化合物である。第2添加剤は、高温での酸素発生過電圧を上昇させる効果が高い。また、第2添加剤を用いることで、自己放電を顕著に抑制することができ、さらにサイクル寿命を向上させることもできる。第2添加剤は、Tiを含んでいればよく、さらに他の元素を含んでもよい。第2添加剤は、Tiを含む化合物を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。
Tiを含む化合物としては、酸化物(水酸化物も含む)、フッ化物(CaF2など)、無機酸塩(硫酸塩など)などが例示できる。これらのうち、酸化物が好ましい。酸化物としては、例えば、酸化チタンTiO2、メタチタン酸(またはオキシ水酸化チタン)TiO(OH)2などが例示できる。酸化チタンは、結晶構造の違いによって、アナターゼ型、ルチル型、およびブルカイト型などに分類される。これらのうち、アナターゼ型酸化チタンおよび/またはルチル型酸化チタンが好ましく、特に、アナターゼ型酸化チタンが好ましい。
第2添加剤のうち、TiO2、TiO(OH)2などのTiを含む酸化物が好ましい。Tiを含む酸化物を用いる場合、第1添加剤および第3添加剤との組み合わせによる効果が得られ易い。そのため、高温における充電効率の低下を特に顕著に抑制することができる。また、サイクル特性を向上する効果も高くなる。
第1添加剤に対する第2添加剤の質量比は、例えば、0.2〜5であり、好ましくは0.5〜5であり、さらに好ましくは0.8〜5である。第1添加剤に対する第2添加剤の質量比がこのような範囲である場合、第1添加剤との組合せによる効果が得られ易いため、高温における充電効率をさらに高めることができる。また、自己放電を抑制し、および/またはサイクル寿命を向上する上で効果的である。サイクル寿命をさらに向上する観点からは、第1添加剤に対する第2添加剤の質量比は、好ましくは0.8〜2.5であり、さらに好ましくは1〜2である。
(第3添加剤)
第3添加剤は、Y、Yb、Ca、およびZnからなる群より選択される少なくとも一種(第3金属元素)を含む。なお、第3添加剤と、第1添加剤および第2添加剤のそれぞれとは異なるものである。第3添加剤は、好ましくは第3金属元素を含む化合物である。第3添加剤と、第1および第2添加剤とを組み合わせることで、高温での酸素発生過電圧を顕著に上昇させることができる。また、自己放電を抑制したり、および/またはサイクル寿命を高めたりする効果をさらに向上できる。
第3添加剤は、第3金属元素を含む化合物を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。各化合物は、第3金属元素を一種含んでもよく、二種以上含んでもよい。
第3金属元素を含む化合物としては、酸化物、水酸化物、フッ化物(CaF2など)、無機酸塩(硫酸塩など)などが例示できる。これらのうち、酸化物、水酸化物などが好ましい。酸化物としては、例えば、Y23、Yb23、およびZnOなどが例示できる。また、水酸化物としては、例えば、Ca(OH)2などが例示できる。
第3添加剤は、Znを含む化合物(好ましくは、Znを含む酸化物)を少なくとも含むことが好ましい。Znを含む化合物を用いる場合、その詳細は定かではないが、第1添加剤および第2添加剤の機能をさらに向上させることができると考えられる。また、過充電時に、γ−NiOOHの生成を抑制することができるため、ニッケル酸化物の劣化を抑制できる。よって、Znを含む化合物を用いることで、サイクル寿命を向上する効果をさらに高めることができる。Znを含む化合物は、自己放電を抑制する効果も高い。
自己放電を抑制する観点からは、Ybを含む化合物を用いることも好ましい。また、Ybを含む化合物およびYを含む化合物は、Znを含む酸化物ほどではないが、サイクル寿命の低下を抑制する効果が高い。
第3添加剤は、Znを含む化合物と、Y、YbおよびCaからなる群より選択される少なくとも一種を含む化合物とを含んでもよい。中でも、Znを含む化合物と、Ybを含む化合物および/またはYを含む化合物とを組み合わせると、高温における充放電効率の低下を抑制する効果が十分に得られ易いことに加え、自己放電を抑制する効果、および/またはサイクル寿命を向上する効果が大きくなる。
第1添加剤に対する第3添加剤の質量比は、例えば、0.2〜10であり、好ましくは0.5〜10である。第1添加剤に対する第3添加剤の質量比がこのような範囲である場合、第1および第2添加剤との組合せによる効果が得られ易いため、高温における充電効率をさらに高めることができる。また、自己放電を抑制したり、および/またはサイクル寿命を向上したりする上で効果的である。サイクル寿命をさらに向上する観点からは、第1添加剤に対する第3添加剤の質量比は、好ましくは0.8〜6であり、さらに好ましくは1〜4である。
第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤の量は、合計で、ニッケル酸化物100質量部に対して、例えば、2質量部以上、好ましくは2.5質量部以上、さらに好ましくは2.8質量部以上または3質量部以上である。また、第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤の量は、合計で、ニッケル酸化物100質量部に対して、例えば、15質量部以下、好ましくは12質量部以下である。サイクル寿命をさらに高める観点からは、第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤の量は、合計で、ニッケル酸化物100質量部に対して、7質量部以下または6質量部以下であることが好ましい。これらの下限値と上限値とは任意に組み合わせることができる。ニッケル酸化物100質量部に対する第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤の合計量は、2〜15質量部、2.5〜15質量部、または2.8〜6質量部であってもよい。
第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤の量が、上記のような範囲である場合、ニッケル酸化物との組み合わせによる効果が得られ易いため、高温における充電効率を高めるのに有利である。また、サイクル寿命を高めたり、および/または自己放電を抑制したりする上でもより効果的である。
(導電剤)
正極合剤は、さらに導電剤を含んでもよい。導電剤は、正極合剤の他の構成成分(正極活物質、第1〜第3添加剤など)とともに混合することにより正極合剤に添加してもよい。また、正極活物質としてのニッケル酸化物粒子の表面を導電剤で被覆し、この被覆粒子を正極合剤に使用してもよい。
導電剤としては、金属単体、合金、導電性の金属酸化物、導電性の金属水酸化物などが例示できる。これらの導電剤に含まれる金属の種類は、特に制限されないが、少なくともコバルトを含むものを導電剤として使用することが好ましい。このような導電剤としては、金属コバルト、コバルト酸化物(CoO、Co23、Co34など)、コバルト水酸化物(水酸化コバルト、γ型のオキシ水酸化コバルトなど)などが例示できる。これらの導電剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。例えば、金属コバルトと、コバルト酸化物および/またはコバルト水酸化物とを組み合わせて用いてもよい。
ニッケル酸化物の粒子の表面を導電剤で被覆する場合、導電剤としては、コバルト酸化物および/またはコバルト水酸化物を用いることが好ましく、導電剤は、少なくともコバルト水酸化物(特に、γ型のオキシ水酸化コバルト)を含むことがより好ましい。
導電剤の量は、ニッケル酸化物100質量部に対して、例えば、1〜20質量部の範囲から選択でき、2〜15質量部であることが好ましい。導電剤を他の構成成分とともに混合することにより正極合剤に添加する場合、導電剤の量は、ニッケル酸化物100質量部に対して、3〜20質量部または5〜15質量部であることが好ましい。また、導電剤をニッケル酸化物の粒子の表面に被覆する場合、導電剤の量は、ニッケル酸化物100質量部に対して、2〜10質量部、または3〜7質量部であることが好ましい。
ニッケル酸化物粒子の表面を導電剤で被覆して、導電層を形成する場合、導電層は、導電剤の種類に応じて、公知の方法により形成できる。
例えば、(a)コバルト酸化物などの金属酸化物を含む導電層は、水酸化コバルトなどの金属水酸化物を、ニッケル酸化物を含む粒子の表面に付着させ、(b)アルカリ金属水酸化物の存在下での加熱処理などにより、金属水酸化物を、γ型のオキシ水酸化コバルトなどの金属酸化物に変換することにより形成できる。
正極は、正極活物質を含む正極合剤を支持体に付着させることにより形成することができる。正極合剤は、通常、正極活物質と、第1〜第3添加剤と、分散媒とを含むペースト(正極合剤ペースト)の形態で使用される。支持体の形状などに応じて、正極合剤ペーストは、支持体に塗布してもよく、支持体の空孔に充填させてもよい。分散媒としては、水、有機媒体、またはこれらから選択される二種以上の媒体を混合した混合媒体などが使用できる。
正極は、正極合剤ペーストを支持体に塗布または充填し、乾燥により分散媒を除去し、得られる乾燥物を厚み方向に圧縮(例えば、一対のロール間で圧延)することにより形成できる。
正極合剤は、ニッケル酸化物を主成分として含む。正極合剤に占めるニッケル酸化物の量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましい。正極合剤には、必要に応じて、導電剤、結着剤、増粘剤などを添加してもよいが、これら(特に、結着剤、増粘剤)は、必ずしも添加する必要はない。
結着剤としては、樹脂材料、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴムなどのゴム状材料;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂;エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体などのアクリル樹脂およびそのNaイオン架橋体などが例示できる。これらの結着剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
結着剤の量は、正極活物質100質量部に対して、例えば、7質量部以下であり、0.01〜5質量部または0.05〜2質量部であってもよい。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースおよびその変性体(Na塩などの塩も含む)、メチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコールなどの酢酸ビニルユニットを有するポリマーのケン化物;ポリエチレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイドなどが挙げられる。これらの増粘剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
増粘剤の量は、正極活物質100質量部に対して、例えば、5質量部以下であり、0.01〜3質量部または0.05〜1.5質量部であってもよい。
(アルカリ蓄電池)
アルカリ蓄電池は、上記の正極と、負極と、正極および負極の間に介在するセパレータと、アルカリ電解液とを含む。
アルカリ蓄電池の構成を、図1を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアルカリ蓄電池の構造を模式的に示す縦断面図である。アルカリ蓄電池は、負極端子を兼ねる有底円筒型の電池ケース4と、電池ケース4内に収容された電極群および図示しないアルカリ電解液とを含む。電極群では、負極1と、正極2と、これらの間に介在するセパレータ3とが、渦巻き状に巻回されている。電池ケース4の開口部には、絶縁ガスケット8を介して、安全弁6を備える封口板7が配置され、電池ケース4の開口端部が内側にかしめられることにより、アルカリ蓄電池が密閉されている。封口板7は、正極端子を兼ねており、正極集電板9を介して、正極2と電気的に接続されている。
このようなアルカリ蓄電池は、電極群を、電池ケース4内に収容し、アルカリ電解液を注液し、電池ケース4の開口部に絶縁ガスケット8を介して封口板7を配置し、電池ケース4の開口端部を、かしめ封口することにより得ることができる。このとき、電極群の負極1は、最外周において、電池ケース4と接触させることにより、電気的に接続させる。また、電極群の正極2と、封口板7とは、正極集電板9を介して電気的に接続させる。
アルカリ蓄電池としては、ニッケル水素蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池などが例示できる。上記の正極は、自己放電を抑制することもできるため、自己放電が大きいニッケル水素蓄電池にも適している。
以下に、正極以外のアルカリ蓄電池の構成要素をより具体的に説明する。
(負極)
負極としては、アルカリ蓄電池の種類に応じて、公知のものが使用できる。ニッケル水素蓄電池では、例えば、負極活物質として、水素を電気化学的に吸蔵および放出可能な水素吸蔵合金粉末を含む負極が使用できる。ニッケルカドミウム蓄電池では、例えば、負極活物質として、水酸化カドミウムなどのカドミウム化合物を含む負極が使用できる。
水素吸蔵合金としては、公知の合金化方法を利用し、構成成分の単体から形成される合金を使用できる。合金化方法としては、特に制限されず、例えば、プラズマアーク溶融法、高周波溶融(金型鋳造)法、メカニカルアロイング法(機械合金法)、メカニカルミリング法、急冷凝固法(具体的には、ガスアトマイズ法、湿式噴霧法など)を用いることができる。
負極は、支持体(または芯材)と、支持体に付着した負極活物質とを含んでもよい。
支持体としては、公知のものが使用でき、ステンレス鋼、ニッケルまたはその合金などで形成された多孔性または無孔の基板が例示できる。支持体が多孔性基板の場合、活物質は、支持体の空孔に充填されていてもよい。
負極は、支持体に少なくとも負極活物質を含む負極合剤を付着させることにより形成できる。負極合剤は、通常、分散媒を含むペーストの形態で使用される。具体的には、負極は、正極の場合に準じて、支持体に負極合剤ペーストを塗布または充填した後、乾燥により分散媒を除去し、厚み方向に圧縮することにより形成できる。
負極合剤は、必要に応じて、負極に使用される公知の成分、例えば、導電剤、結着剤、増粘剤などを含んでもよい。分散媒、結着剤および増粘剤は、正極について例示したものと同様のものが例示できる。負極活物質100質量部に対する結着剤および増粘剤の量は、正極活物質100質量部に対する量として例示した範囲から適宜選択できる。
導電剤としては、電子伝導性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト;アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカ−ボンブラック;炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維;銅粉などの金属粒子;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などが例示できる。これらの導電剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、人造黒鉛、ケッチェンブラック、炭素繊維などが好ましい。
導電剤の量は、負極活物質100質量部に対して、例えば、0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
導電剤は、負極合剤ペーストに添加し、他の成分とともに混合して用いてもよい。また、負極活物質粒子の表面に、導電剤を予め被覆させてもよい。導電剤の被覆は、公知の方法、例えば、負極活物質粒子の表面に、導電剤をまぶしたり、導電剤を含む分散液を付着させて乾燥させたり、および/またはメカノケミカル法などにより機械的に被覆させたりすることにより行うことができる。
(アルカリ電解液)
アルカリ電解液としては、例えば、アルカリ性の溶質を含む水溶液が使用される。このような溶質としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物が例示できる。これらは、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
アルカリ電解液に含まれる溶質(具体的には、アルカリ金属水酸化物)の濃度は、例えば、2.5〜13mol/dm3、好ましくは3〜12mol/dm3である。
アルカリ電解液は、少なくとも水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。水酸化ナトリウムと、水酸化リチウムおよび/または水酸化カリウムとを併用してもよい。また、アルカリ電解液は、溶質として水酸化ナトリウムのみを含んでいてもよい。
アルカリ電解液に含まれる水酸化ナトリウムの濃度は、例えば、2.5〜11.5mol/dm3、好ましくは3.5〜10.5mol/dm3、さらに好ましくは4〜10mol/dm3である。水酸化ナトリウムの濃度がこのような範囲(特に、高濃度)である場合、高温で充電する場合にも充電効率をより有効に高めることができ、自己放電をさらに高めることもできる。また、高い充電効率を維持しながら、放電平均電圧が低下するのを抑制して、サイクル寿命を向上できる観点からも有利である。
また、アルカリ電解液に含まれる水酸化カリウムおよび水酸化リチウムの濃度は、合計で、例えば、5〜40g/dm3の範囲から選択でき、10〜30g/dm3、または15〜25g/dm3であることが好ましい。
アルカリ電解液の比重は、例えば、1.1〜1.6、好ましくは1.2〜1.5である。
(その他)
セパレータとしては、アルカリ蓄電池に使用される公知のもの、例えば、微多孔膜、不織布、これらの積層体などが使用できる。微多孔膜および不織布の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;フッ素樹脂;ポリアミド樹脂などが例示できる。アルカリ電解液に対する耐分解性が高い点からは、ポリオレフィン樹脂製のセパレータを用いることが好ましい。
ポリオレフィン樹脂などの疎水性の高い材料で形成されたセパレータには、親水化処理により、親水性基を導入しておくことが好ましい。親水化処理としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、スルホン化処理などが例示できる。これらのうち、特に、スルホン化処理されたセパレータ、つまり、スルホン酸基を有するセパレータ(ポリオレフィン製のセパレータなど)を用いることが好ましい。
電池ケースなどの他の構成要素としては、アルカリ蓄電池に使用される公知のものが使用できる。
本発明の実施形態に係るアルカリ蓄電池では、65℃を超える温度で充電を行う場合にも、充電効率の低下を抑制できる。充電効率の低下は、電池温度(または充電時の環境温度)が高くなるほど顕著になり易く、従来のアルカリ蓄電池では、65℃を超える温度(特に、70℃以上、75℃以上または80℃以上の温度)では、充電効率の低下を抑制することは難しい。本発明の実施形態によれば、このような高い温度、特に、70℃以上、75℃以上、または80℃以上の温度でも、充電効率の低下を大きく抑制することができる。
そのため、本発明の実施形態には、アルカリ蓄電池を、65℃を超える温度で充電する工程を少なくとも含む、アルカリ蓄電池の充放電方法も包含される。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜11
(1)ニッケル酸化物の作製
濃度2.5mol/dm3の硫酸ニッケル水溶液に、硫酸コバルトおよび硫酸亜鉛を、ニッケル、コバルトおよび亜鉛の総量に占めるコバルトおよび亜鉛の量がそれぞれ1.5質量%となるように添加した。得られた水溶液と、濃度5.5mol/dm3の水酸化ナトリウム水溶液と、濃度5.0mol/dm3のアンモニア水溶液とを、所定の質量比で混合し、主に水酸化ニッケルを含み、CoおよびZnが固溶したニッケル酸化物を析出させた。このときの混合液の温度は50℃であった。
析出したニッケル酸化物を濾別し、温度50℃および濃度2.5mol/dm3の水酸化ナトリウム水溶液で洗浄することにより、ニッケル酸化物に含まれる硫酸イオンなどの不純物を除去し、次いで水洗し、乾燥することによりニッケル酸化物(a)を得た。得られたニッケル酸化物は、平均粒子径が約10μmの球状粒子であった。
(2)正極の作製
正極活物質としての上記(1)で得られたニッケル酸化物(a)、導電剤としてのコバルト粉末、導電剤としての水酸化コバルト粉末、第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤とを混合し、さらに所定量の水を加えて練合することにより、正極合剤ペーストを調製した。コバルト粉末および水酸化コバルト粉末の量は、ニッケル酸化物100質量部に対して、それぞれ、7質量部および5質量部とした。第1〜第3添加剤としては、表1に示すものを用い、ニッケル酸化物100質量部に対するこれらの添加剤の量(質量部)は、それぞれ、表1に示す値とした。
得られた正極合剤ペーストを、支持体としての発泡ニッケル多孔体(多孔度95%、面密度300g/cm2)に充填し、乾燥させ、加圧した後、所定の寸法(厚み:0.5mm、長さ:110mm、幅:35mm)に切断することにより、正極a1〜a7を作製した。正極は、正極の理論容量が、ニッケル酸化物が充放電で1電子反応を行うとした場合、1,000mAhとなるように、正極合剤ペーストの充填量および/または加圧の程度を調整した。正極の長手方向に沿う一端部に支持体の露出部を設け、この露出部に正極リードの一端部を溶接した。
(3)負極の作製
水素吸蔵合金としてMmNi3.6Co0.7Mn0.4Al0.3100質量部(Mm:ミッシュメタル)、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース0.15質量部、導電剤としてのカーボンブラック0.3質量部および結着剤としてのスチレンブタジエン共重合体0.7質量部を混合し、得られた混合物に水を添加してさらに混合することにより、負極合剤ペーストを調製した。
負極合剤ペーストを、支持体としての、ニッケルめっきを施した鉄製パンチングメタル(厚み30μm)の両面に塗布して塗膜を形成した。得られた塗膜を乾燥した後、支持体とともにプレスし、所定のサイズ(厚み:0.3mm、長さ:134mm、幅:36mm)にカットすることにより、水素吸蔵合金負極を作製した。負極の容量は1600mAhに調整した。負極の長手方向に沿う一端部(電極群の捲き終わり端部)には、支持体の露出部を設けた。
(4)アルカリ蓄電池の作製
上記(2)で得られた正極a1および(3)で得られた負極を用いて、図1に示す構造を有するアルカリ蓄電池(ニッケル水素蓄電池)を作製した。
より詳細には、まず、正極2と、負極1との間に、セパレータ3を介在させた状態で、これらを重ねて渦巻き状に巻回することにより、電極群を形成した。セパレータ3としては、スルホン化されたポリプロピレン製のセパレータを用いた。
正極2に溶接した正極リードの他端部を、封口板7と電気的に接続した正極集電板9に溶接した。電極群を、有底円筒型の負極端子を兼ねる電池ケース4に収容し、負極3の最外周と、電池ケース4の内壁とを接触させることにより、両者を電気的に接続した。
電池ケース4の開口近傍の外周を窪ませて溝部を設け、電池ケース4内にアルカリ電解液2.0cm3を注入した。アルカリ電解液としては、7.5mol/dm3の濃度で水酸化ナトリウムを含む水溶液(比重:1.3)中に、水酸化リチウムを濃度が20g/dm3となるように溶解したものを用いた。
次に、絶縁ガスケット8を介して電池ケース4の開口部に、正極端子5および安全弁6を備えた封口板7を装着した。電池ケース4の開口端部を絶縁ガスケット8に向けてかしめ、電池ケース4を封口することにより、正極で電池容量を規制した1000mAhの理論容量をもつAAサイズのアルカリ蓄電池(密閉形ニッケル水素蓄電池)A1を作製した。正極a1に代えて、正極a2〜a11をそれぞれ用いる以外は、電池A1と同様にして、電池A2〜A11を作製した。
なお、アルカリ蓄電池は、充放電(温度:20℃、充電条件:100mAで16時間、放電条件:200mAで5時間)することにより活性化させた後、評価(5)に供した。
(5)評価
(a)充電効率
上記(4)で得られたアルカリ蓄電池を、20℃の環境温度(電池温度)で、0.1Itの充電率で16時間充電した後、25℃の環境温度で3時間放置し、その後、20℃の環境温度にて0.2Itの放電率で1.0Vまで放電した。このような充放電を、2サイクル繰り返し、2サイクル目の放電容量(mAh)を求めた。
充電時の電池温度を、45℃、65℃、70℃、75℃、または80℃に変更した場合についても、上記と同様にして、各充電温度での放電容量(mAh)を求めた。充電時の電池温度が20℃のときの放電容量を100%としたときの、充電時の電池温度が45℃、65℃、70℃、75℃または80℃のときの放電容量の比率(%)をそれぞれ求め、充電効率の指標とした。
(b)サイクル寿命
上記(4)で得られたアルカリ蓄電池を、20℃の環境温度(電池温度)にて、0.1Itの充電率で16時間充電した後、20℃の環境温度にて、0.2Itの放電率で1.0Vまで放電した。このような充放電を繰り返し、放電容量が初期の60%に達した時のサイクル数を、サイクル寿命の指標として評価した。同様の試験を、45℃の環境温度でも行った。
(c)自己放電
上記(4)で得られたアルカリ蓄電池を、20℃にて、0.1Itの充電率で16時間充電した。充電したアルカリ蓄電池を、25℃または45℃の環境温度下で1ヶ月間保存した。保存後のアルカリ蓄電池を、20℃にて、0.2Itの放電率で1.0Vまで放電し、放電容量(mAh)を求めた。25℃の環境温度下で保存した場合の放電容量を100%としたときの、45℃の環境温度下で保存した場合の放電容量の比率(%)を求め、自己放電の指標とした。なお、放電容量の比率が大きいほど、自己放電が小さいことを意味する。
同様にして、アルカリ蓄電池を25℃または45℃の環境温度下で6ヶ月間保存し、25℃の環境温度下で保存した場合の放電容量を100%としたときの、45℃の環境温度下で保存した場合の放電容量の比率(%)も求めた。
比較例1
第1〜第3添加剤を用いない以外は、実施例1と同様にして、正極b1を作製した。正極b1を用いる以外は、実施例1と同様にして、アルカリ蓄電池B1を作製し、評価を行った。
比較例2〜16
第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤に代えて、表1に示す添加剤を、正極活物質100質量部に対して、表1に示す量(質量部)用いる以外は、実施例1と同様にして、正極b2〜b16を作製した。得られた正極を用いる以外は、実施例1と同様にして、アルカリ蓄電池B2〜B16を作製し、評価を行った。
実施例および比較例の結果を表1および図2に示す。
図2は、実施例および比較例のアルカリ蓄電池における充電温度(充電時の環境温度)と充電効率との関係を示すグラフである。表1および図2に示されるように、実施例および比較例の電池ともに、充電時の環境温度(電池温度)が高くなると、充電効率が低下する傾向が見られた。比較例の電池B1、B10〜B16では、充電時の環境温度が60℃を超えると、充電効率の低下が顕著になり、65℃以上、または70℃以上の温度では、充電効率が著しく低下した。比較例の電池B2〜B9では、65℃を超える温度、特に70℃以上の温度で充電効率が大きく低下した。それに対して、実施例の電池では、65℃を超える温度でも、充電効率の低下が抑制され、特に、70℃以上の温度では、比較例に比べて、充電効率の低下を抑制する効果が大きい。
表1に示されるように、実施例の電池では、比較例に比べて、優れたサイクル寿命が得られた。特に、実施例における45℃でのサイクル寿命は、比較例に比べて大幅に向上している。また、実施例の電池では、自己放電も抑制されており、1ヶ月保存後の電池では、容量残存率がいずれも80%を超え、6ヶ月保存後の電池でも、約62%の容量残存率を維持できている。
なお、上記実施例では、ニッケル酸化物の結晶構造中に、CoおよびZnを導入したニッケル酸化物を正極活物質として用いたが、このような元素を導入しない場合にも上記実施例と同様のまたは類似の効果を得ることができる。また、ニッケル酸化物の結晶構造中に、CoまたはZnのいずれか一方を導入したニッケル酸化物、Cdおよび/またはMgを導入したニッケル酸化物などを正極活物質として用いた場合にも、上記実施例と同様のまたは類似の効果を得ることができる。
上記実施例では、導電剤を正極合剤に混合した場合の例を示したが、表面にコバルト酸化物を含む導電層が形成されたニッケル酸化物粒子を正極活物質として用いた場合にも、上記実施例と同様または類似の効果が得られる。
実施例では、第1添加剤として、WO3を用いた例を示したが、他のWを含む化合物を用いた場合にも、実施例と同様のまたは類似の効果が確認されている。また、第2添加剤および第3添加剤として、上記以外の化合物を用いた場合にも、実施例と同様のまたは類似の効果を得ることができる。
実施例12〜26
表2に示す第1添加剤、第2添加剤および第3添加剤を、ニッケル酸化物100質量部に対して表2に示す量(質量部)用いる以外は、実施例1と同様にして、正極a12〜a26を作製した。得られた正極を用いる以外は、実施例1と同様にして、アルカリ蓄電池A12〜A26を作製し、評価を行った。
実施例および比較例の結果を表2に示す。
表2に示されるように、いずれの実施例でも、高い充電効率が得られた。また、サイクル寿命も高く、自己放電も低減されていた。
本発明の正極をアルカリ蓄電池に用いると、高温を含む幅広い温度範囲で電池を充電しても高い充電効率が得られる。また、電池のサイクル寿命を向上できるとともに、自己放電を効果的に抑制することもできる。そのため、上記正極を用いたアルカリ蓄電池は、例えば、各種電子機器、輸送機器、蓄電機器などの電源として有用であり、電気自動車、ハイブリッド自動車などの電源としての使用にも適している。
1 負極
2 正極
3 セパレータ
4 電池ケース
5 正極端子
6 安全弁
7 封口板
8 絶縁ガスケット
9 正極集電板

Claims (9)

  1. 導電性の支持体と、前記支持体に付着した正極合剤とを含み、
    前記正極合剤は、ニッケル酸化物を含む正極活物質と、第1添加剤と、第2添加剤と、第3添加剤とを含み、
    前記第1添加剤は、タングステンを含む化合物であり、
    前記第2添加剤は、チタンを含む化合物であり、
    前記第3添加剤は、イットリウム、イッテルビウム、カルシウム、および亜鉛からなる群より選択される少なくとも一種を含む、アルカリ蓄電池用正極。
  2. 前記第3添加剤は、亜鉛を含む化合物を少なくとも含む、請求項1に記載のアルカリ蓄電池用正極。
  3. 前記第1添加剤は、タングステンを含む酸化物であり、
    前記第2添加剤は、チタンを含む酸化物であり、
    前記第3添加剤は、亜鉛を含む酸化物を少なくとも含む、請求項1または2に記載のアルカリ蓄電池用正極。
  4. 前記第2添加剤は、酸化チタンおよびメタチタン酸からなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池用正極。
  5. 前記正極合剤に占める前記ニッケル酸化物の量は、90質量%以上であり、
    前記ニッケル酸化物100質量部に対して、前記第1添加剤、前記第2添加剤および前記第3添加剤の量は、合計で、2.5〜15質量部であり、
    前記第1添加剤に対する前記第2添加剤の質量比は、0.5〜5であり、
    前記第1添加剤に対する前記第3添加剤の質量比は、0.5〜10である請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池用正極。
  6. 前記ニッケル酸化物は、前記ニッケル酸化物の結晶構造に組み込まれた金属元素を含み、
    前記金属元素は、マグネシウム、コバルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のアルカリ蓄電池用正極。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の正極と、負極と、前記正極および前記負極の間に介在するセパレータと、アルカリ電解液とを含む、アルカリ蓄電池。
  8. 前記負極は、水素を電気化学的に吸蔵および放出可能な水素吸蔵合金を含む、ニッケル水素蓄電池である、請求項7記載のアルカリ蓄電池。
  9. 前記アルカリ電解液は、アルカリとして少なくとも水酸化ナトリウムを含むアルカリ水溶液であり、
    前記アルカリ電解液中の前記水酸化ナトリウムの濃度は4〜10mol/dm3である請求項7または8に記載のアルカリ蓄電池。
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