JP2015130219A - 磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一又は複数の実施形態において、非球状シリカ粒子を砥粒とする粗研磨において、粗研磨における研磨速度を大きく損ねることなく、粗研磨後の基板表面の長周期欠陥を低減できる磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
【解決手段】一又は複数の実施形態において、下記工程(1)を含む磁気ディスク基板の製造方法。(1)非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。ここで、前記非球状シリカ粒子Aが複数の粒子が凝集又は融着した形状であり、前記被研磨基板がNi−Pめっきアルミニウム合金基板であり、前記研磨パッドがベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、その表面層の圧縮率が2.5%以上である。
【選択図】なし

Description

本開示は、磁気ディスク基板の製造方法、研磨液組成物、研磨方法、及び、研磨システムに関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。そこで、高記録密度磁気信号の検出感度を向上させる必要があり、磁気ヘッドの浮上高さをより低下し、単位記録面積を縮小する技術開発が進められている。磁気ディスク基板は、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性及び平坦性の向上(表面粗さ、うねり、端面ダレの低減)や表面欠陥低減(残留砥粒、スクラッチ、突起、ピット等の低減)が厳しく要求されている。
このような要求に対して、より平滑で、傷が少ないといった表面品質向上と生産性の向上を両立させる観点から、ハードディスク基板の製造方法においては、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されることが多い。一般に、多段研磨方式の最終研磨工程、即ち、仕上げ研磨工程では、表面粗さの低減、スクラッチ、突起、ピット等の傷の低減という要求を満たすために、コロイダルシリカ粒子を含む仕上げ用研磨液組成物が使用され、仕上げ研磨工程より前の研磨工程(粗研磨工程ともいう)では、生産性向上の観点から、アルミナ粒子を含む研磨液組成物が使用される。しかしながら、アルミナ粒子を砥粒として使用した場合、アルミナ粒子の基板への突き刺さりに起因するテキスチャースクラッチによって、メディアの欠陥を引き起こすことがある。
一般的にシリカ粒子を用いた場合、アルミナ粒子と比較して研磨速度が低いことが知られている。そこで、これまでにシリカ粒子による速度向上検討が行われてきた(例えば、特許文献1〜3)。
また、特許文献4は、粗研磨時のアルミナ砥粒の突き刺さりを低減するために、パッド表面の気孔部の平均気孔径が60μm以下、かつパッド表面積に占める気孔部の面積割合が60%以下であり、圧縮率が3〜20%である研磨パッドを使用することを教示する。
特開2009−91197号公報 特開2010−192904号公報 特開2008−13655号公報 特開2008−142839号公報
磁気ディスク基板の研磨工程においてアルミナ粒子を使用しない粗研磨工程及び仕上げ研磨工程を採用すれば、残留アルミナ(例えば、アルミナ付着、アルミナ突き刺さり)を無くすことができるから突起欠陥が低減する。しかし、アルミナ粒子に換えてシリカ粒子で粗研磨工程を行う場合、長周期欠陥が除去できないという問題が新たに発生することが見出された。なお、アルミナ粒子で粗研磨工程を行う場合には、一般に、長周期欠陥の問題は起らない。
この問題に対して、所定のパラメータで規定される非球状シリカ粒子を砥粒として粗研磨を行えば、実質的にアルミナ粒子を含まない場合であっても、粗研磨の研磨時間を大幅に長期化することなく粗研磨後の長波長うねりを低減できるという知見が見出された(特願2012−267314、特願2012−267313)。しかしながら、長周期欠陥の除去率は基板収率と相関性が高いため、粗研磨において長周期欠陥の除去率のより一層の向上が望まれる。
そこで、本開示は、一態様において、非球状シリカ粒子を砥粒とする粗研磨において、粗研磨における研磨速度を大きく損ねることなく、粗研磨後の基板表面の長周期欠陥を低減できる磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
本発明は、一態様において、下記工程(1)を含む、磁気ディスク基板の製造方法に関する。(1)非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。ここで、前記非球状シリカ粒子Aが複数の粒子が凝集又は融着した形状であり、前記被研磨基板がNi−Pめっきアルミニウム合金基板であり、前記研磨パッドがベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、その表面層の圧縮率が2.5%以上である。
本発明は、その他の態様において、複数の粒子が凝集又は融着した形状の非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物であって、ベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板を研磨するための研磨液組成物に関する。
本発明は、その他の態様において、
(1)本開示にかかる研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する工程、
(2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程、及び、
(3)工程(2)で得られた基板をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨対象面を研磨する工程を有し、
前記工程(1)と(3)を互いに別の研磨機で行う磁気ディスク基板用の研磨方法に関する。
本発明は、その他の態様において、本開示にかかる研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する第一の研磨機と、前記第一研磨機で研磨した基板を洗浄する洗浄ユニットと、シリカ粒子を含有する研磨液組成物を用いて洗浄後の基板を研磨する第二の研磨機とを備える磁気ディスク基板の研磨システムに関する。
本開示の製造方法は、アルミナ粒子を使用しない場合には粗研磨後及び仕上げ研磨後の突起欠陥を大幅に低減できる。また、本開示の製造方法によれば、一又は複数の実施形態において、粗研磨における研磨速度を大きく損ねることなく、粗研磨後の基板表面の長周期欠陥を低減できるという効果が奏されうる。
図1は、異形型シリカ粒子A(砥粒4)の電子顕微鏡(TEM)観察写真の一例である。 図2は、金平糖型シリカ粒子A(砥粒5)の電子顕微鏡(TEM)観察写真の一例である。 図3は、粗研磨における硫酸とリン酸について、研磨時間と長周期欠陥の除去性との関係の一例を示したグラフである。 図4は、研磨システムの一実施形態を説明する図である。
本開示は、所定の非球状シリカ粒子を砥粒として含有する研磨液組成物を用いた粗研磨工程において、研磨に用いる研磨パッドの圧縮率が大きいほど長周期欠陥の除去率が向上し、また、研磨速度を大きく損ねることがないという知見に基づく。本開示によれば、一又は複数の実施形態において、磁気ディスク基板の製造において、生産性を維持しつつ、基板収率を向上できる。
研磨パッドの圧縮率が大きいほど長周期欠陥の除去率が向上するメカニズムの詳細は明らかではないが、以下のように推察される。すなわち、研磨パッドの圧縮率が大きいと、研磨面の凹凸に対するパッドの変形量が大きくなり、研磨面の凹凸へ研磨パッドが追従しやすくなる。これにより、研磨面の凹凸が平坦になるように削られると考えられる。一方、研磨パッドの圧縮率が小さいと、研磨面への凹部への研磨パッドの追従が難しくなる。これにより、凹部ではエッチングのみが進行し、長周期欠陥が残り易くなると考えられる。但し、本開示はこれらのメカニズムに限定して解釈されなくてもよい。
すなわち、本開示は一態様において、下記工程(1)を含む、磁気ディスク基板の製造方法(以下、「本開示に係る製造方法」ともいう)に関する。
(1)非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
ここで、前記非球状シリカ粒子Aは、複数の粒子が凝集又は融着した形状であり、
前記被研磨基板は、Ni−Pめっきアルミニウム合金基板であり、
前記研磨パッドは、ベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、前記表面層は、圧縮率が2.5%以上である。
一般に、磁気ディスクは、精研削工程を経たガラス基板や、Ni−Pメッキ工程を経たアルミニウム合金基板が、粗研磨工程、仕上げ研磨工程を経て研磨され、記録部形成工程を経て製造される。また、前記研磨の各工程の間にはリンス工程、洗浄工程が含まれることがある。本開示に係る製造方法の工程(1)は、一又は複数の実施形態において、粗研磨工程に該当する。
本開示において「長周期欠陥」とは、Ni−Pめっきアルミ基板の製造工程で発生するグラインド傷及びPED(polish enhanced defect)を含む。グラインド傷は、めっき前のアルミ基板をグラインドする工程(グラインド工程)における砥石の削り痕をいう。また、PEDは、アルミナ基板にめっき成膜する工程におけるアニール工程において基板表面に付着した水や異物に起因するアニール不足の部分をいう。これらの長周期欠陥は、一又は複数の実施形態において、500〜5000μmの波長により観測される長波長うねりとして観察されうる。長周期欠陥は、一又は複数の実施形態において、実施例に記載の測定器を用いて測定できる。
[研磨液組成物A]
本開示に係る製造方法の工程(1)に使用する研磨液組成物(以下、単に「研磨液粗組成物A」ともいう)は、非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する。本開示は、その他の一態様において、研磨液粗組成物Aに関する。
[非球状シリカ粒子A]
非球状シリカ粒子Aのシリカとしては、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、コロイダルシリカが好ましく、下記の特定の形状をもったコロイダルシリカがより好ましい。また、非球状シリカ粒子Aは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、火炎溶融法やゾルゲル法で製造されたものでも構わないが、水ガラス法で製造されたシリカ粒子であることが好ましい。
[非球状シリカ粒子Aの形状]
非球状シリカ粒子Aの形状は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、複数の粒子が凝集又は融着した形状である。非球状シリカ粒子Aは、一又は複数の実施形態において、同様の観点から、金平糖型のシリカ粒子A1、異形型のシリカ粒子A2、及び異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3からなる群から選択される少なくとも1種類のシリカ粒子であることが好ましく、異形型のシリカ粒子A2がより好ましい。
本開示において、金平糖型のシリカ粒子A1は、球状の粒子表面に特異な疣状突起を有するシリカ粒子をいう。シリカ粒子A1は、一又は複数の実施形態において、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして、粒径が5倍以上異なる2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状である。好ましくは該小さい粒子が該大きな粒子に一部埋没した状態である。なお、前記粒径は、電子顕微鏡(TEMなど)観察画像において1つの粒子内で測定される円相当径、すなわち、粒子の投影面積と同じ面積の等価円の長径として求められうる。シリカ粒子A2及びシリカ粒子A3における粒径も同様に求めることができる。
本開示において、異形型のシリカ粒子A2は、2つ以上の粒子、好ましくは2〜10個の粒子が凝集又は融着した形状のシリカ粒子をいう。シリカ粒子A2は、一又は複数の実施形態において、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状である。
本開示において、異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3は、2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状の粒子いう。シリカ粒子A3は、一又は複数の実施形態において、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した粒子に、さらに、凝集又は融着した前記粒子の最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして粒径が1/5以下の小さな粒子が凝集又は融着した形状である。
非球状シリカ粒子Aは、一又は複数の実施形態において、シリカ粒子A1、A2、A3のいずれか1つ、シリカ粒子A1、A2、A3のいずれか2つ、又は、シリカ粒子A1、A2、及びA3のすべてを含む。シリカ粒子Aにおけるシリカ粒子A1、A2、及びA3の合計が占める割合(質量比)は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、50質量%以上が好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、さらにより好ましくは90質量%以上である。
非球状シリカ粒子Aがシリカ粒子A1及びA2を含む場合、A1/A2の質量比率は、一又は複数の実施形態において、好ましくは5/95以上95/5以下の範囲である。研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、A1/A2の質量比率は、より好ましくは20/80以上80/20以下であり、さらに好ましくは20/80以上60/40以下であり、さらにより好ましくは20/80以上40/60以下であり、さらにより好ましくは20/80以上30/70以下である。
[非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)]
非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)は、レーザー光散乱法で測定した体積平均粒子径(D50)である。シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、50nm以上が好ましく、より好ましくは60nm以上、さらに好ましくは100nm以上、さらにより好ましくは110nm以上である。シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)は、同様に、500nm以下が好ましく、より好ましくは400nm以下、さらに好ましくは300nm以下、さらにより好ましくは200nm以下、さらにより好ましくは170nm以下である。また、シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)は、同様の観点から、好ましくは50nm以上500nm以下であり、より好ましくは60nm以上400nm以下、さらに好ましくは100nm以上300nm以下、さらにより好ましくは110nm以上200nm以下、さらにより好ましくは110nm以上170nm以下である。
[非球状シリカ粒子Aの絶対最大長]
本開示において、粒子の絶対最大長とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離の最大値の長さをいう。非球状シリカ粒子Aの絶対最大長は、電子顕微鏡観察で得られる。非球状シリカ粒子Aの絶対最大長の平均値(以下、「平均絶対最大長」ともいう。)は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、好ましくは80nm以上であり、より好ましくは90nm以上、さらに好ましくは100nm以上、さらにより好ましくは110nm以上、さらにより好ましくは120nm以上である。非球状シリカ粒子Aの平均絶対最大長は、同様の観点から、好ましくは500nm以下であり、より好ましくは400nm以下、さらに好ましくは350nm以下である。また、非球状シリカ粒子Aの平均絶対最大長は、同様に、好ましくは80nm以上500nm以下であり、より好ましくは90nm以上400nm以下、さらに好ましくは90nm以上350nm以下である。
[非球状シリカ粒子Aの面積率(b/a×100)]
本開示において、面積率(b/a×100)とは、粒子の絶対最大長を直径とする円の面積bを、電子顕微鏡観察で得られる該粒子の投影面積aで除して100を乗じた値(%)をいう。
非球状シリカ粒子Aは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、シリカ粒子Aを構成する個々のシリカ粒子の面積率(b/a×100)が110〜200%であるシリカ粒子を、全非球状シリカ粒子A中に、30質量%以上含有し、好ましくは30質量%以上100質量%以下、より好ましくは50質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは70質量%以上100質量%以下、さらにより好ましくは80質量%以上100質量%以下、さらにより好ましくは90質量%以上100質量%以下含有する。なお、個々のシリカ粒子の質量は、電子顕微鏡観察で得られる該粒子の投影面積aを球断面積として球に換算して体積を求め、さらにシリカ粒子の密度を2.2g/cm3として計算して得られる。
非球状シリカ粒子Aの面積率(b/a×100)の平均値は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、110%以上であることが好ましい。非球状シリカ粒子Aの面積率(b/a×100)の平均値は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、好ましくは110%以上200%以下であり、より好ましくは120%以上190%以下、さらに好ましくは130%以上185%以下、さらにより好ましくは140%以上180%以下である。
[非球状シリカ粒子AのBET比表面積]
非球状シリカ粒子AのBET比表面積は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、10m2/g以上200m2/g以下が好ましく、より好ましくは20m2/g以上100m2/g以下、さらに好ましくは30m2/g以上80m2/g以下である。
[研磨液組成物A中の非球状シリカ粒子Aの含有量]
研磨液組成物Aに含まれる非球状シリカ粒子Aの含有量は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、2質量%以上がさらにより好ましい。また、該含有量は、経済性の観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がさらにより好ましい。したがって、シリカ粒子の含有量は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、並びに経済性の観点から、0.1質量%以上、30質量%以下が好ましく、0.5質量%以上25質量%以下がより好ましく、1質量%以上20質量%以下がさらに好ましく、2質量%以上15質量%以下がさらにより好ましい。
研磨液組成物Aは、一又は複数の実施形態において、非球状シリカAの他に、球状シリカ等のその他のシリカ粒子を含有してもよい。その他のシリカ粒子の含有量は、一又は複数の実施形態において、研磨後の突起欠陥の低減及び/又は研磨速度及び/又は長周期欠陥の低減を大きく損なわない範囲である。その他のシリカ粒子としては、一又は複数の実施形態において、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、球状シリカ粒子が好ましい。研磨液組成物Aが球状シリカ粒子を含有する場合、球状シリカ粒子と非球状シリカ粒子Aと質量比(球状シリカ/非球状シリカA)は、0を超え30/70以下、0を超え25/75以下、又は、0を超え20/80以下である。
[研磨液組成物A中の酸]
研磨液組成物Aは、研磨速度の向上の観点から、酸を含有する。研磨液組成物Aにおける酸の使用は、酸及び又はその塩の使用を含む。使用される酸としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸、ヒドロキシホスホノ酢酸、フィチン酸、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸等が挙げられる。中でも、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましく、硫酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、及びそれらの塩がさらに好ましく、硫酸又はリン酸若しくはホスホン酸がさらにより好ましい。なお、リン酸及びホスホン酸は、硫酸よりも研磨速度は若干低下するものの、リン酸及びホスホン酸の方が基板の腐食性が弱いため、研磨初期の凹み深さが小さくなり、長周期欠陥の除去効率が高い(図3参照)。したがって、長周期欠陥を低減して基板収率を向上させる観点からは、酸としてリン酸又はホスホン酸がさらに好ましい。
これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよいが、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、2種以上を混合して用いることが好ましく、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)からなる群から選択される2種以上の酸を混合して用いることがさらに好ましい。
これらの酸の塩を用いる場合は、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、研磨速度及びロールオフ特性の向上の観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
研磨液組成物A中における前記酸の含有量は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、より好ましくは0.01質量%以上4質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上3質量%以下、さらにより好ましくは0.1質量%以上2質量%以下である。
[研磨液組成物A中の酸化剤]
研磨液組成物Aは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、酸化剤を含有する。酸化剤としては、同様の観点から、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩等が挙げられる。これらの中でも、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が好ましく、研磨速度向上の観点、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から、過酸化水素がより好ましい。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
研磨液組成物A中における前記酸化剤の含有量は、研磨速度向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、好ましくは4質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下である。また、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、上記含有量は、好ましくは0.01質量%以上4質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上2質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下である。
[研磨液組成物A中のその他の成分]
研磨液組成物Aには、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、研磨速度向上剤、界面活性剤、高分子化合物等が挙げられる。研磨液組成物A中のこれら他の任意成分の総含有量は、本開示の効果を損なわない範囲で配合されることが好ましく、0〜10質量%が好ましく、0〜5質量%がより好ましい。
[水]
研磨液組成物Aは、媒体として水を含有する。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等が使用され得る。研磨液組成物A中の水の含有量は、研磨液組成物の取扱いが容易になるため、61〜99質量%が好ましく、より好ましくは70〜98質量%、さらに好ましくは80〜97質量%、さらにより好ましくは85〜97質量%である。
[アルミナ砥粒]
研磨液組成物Aは、突起欠陥低減の観点からアルミナ砥粒を実質的に含まないことが好ましい。本開示において「アルミナ砥粒を実質的に含まない」とは、一又は複数の実施形態において、アルミナ粒子を含まないこと、砥粒として機能する量のアルミナ粒子を含まないこと、又は、研磨結果に影響を与える量のアルミナ粒子を含まないこと、を含みうる。具体的なアルミナ粒子の含有量は、特に限定されるわけではないが、砥粒全体として5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、実質的に0%であることがさらにより好ましい。
前記研磨液組成物Aは、一又は複数の実施形態において、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点、及び研磨パッドの寿命延長の観点から、摩擦低減剤を含有することが好ましい。摩擦低減剤としては、研磨速度の観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムやアルキルエーテル硫酸ナトリウムやポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等が好ましく、研磨速度向上の観点、研磨パッドライフ向上の観点から、ポリオキシエチレン(EO(3))ラウリルエーテル硫酸ナトリウムがより好ましい。これらの摩擦低減剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
研磨液組成物A中における前記摩擦低減剤の含有量は、研磨速度向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.0025質量%以上、さらに好ましくは0.005質量%以上であり、粗研磨時の長波長うねり低減の観点、研磨パッドライフ向上の観点から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以下である。また、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点、及び研磨パッドの寿命延長の観点から、上記含有量は、好ましくは0.001質量%以上1質量%以下、より好ましくは0.0025質量%以上0.5質量%以下、さらに好ましくは0.005質量%以上0.1質量%以下である。
[研磨液組成物A中の速度向上剤]
研磨液組成物A中には、速度向上の観点から硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄からなる群より選択される少なくとも1種類の塩を含有しても良い。研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、上記含有量は、好ましくは0.005質量%以上5.0質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上3.0質量%以下、さらに好ましくは0.07質量%以上2.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上1.0質量%以下である。なお、これらの化合物は、酸化剤と反応して活性化する。研磨液組成物A中で酸化剤と長期にわたり共存することで酸化剤の安定性が損なわれることを回避する観点から、研磨を行う直前に前記化合物と研磨液組成物Aとを混合することが好ましい。あるいは、同様の観点から、研磨機上に2つの研磨液供給口を設け研磨時に同時に研磨液組成物Aと前記化合物を供給することにより研磨機内で混合する方法が好ましい。
[研磨液組成物AのpH]
研磨液組成物AのpHは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、前述の酸や公知のpH調整剤を用いて、pH0.5以上pH6.0以下に調整することが好ましく、より好ましくはpH0.7以上pH4.0以下、さらに好ましくはpH0.9以上pH3.0以下、さらにより好ましくはpH1.0以上pH3.0以下、さらにより好ましくはpH1.0以上pH2.0以下である。なお、上記のpHは、25℃における研磨液組成物のpHであり、pHメータを用いて測定でき、電極の研磨液組成物への浸漬後2分後の数値である。
[研磨液組成物Aの調製方法]
研磨液組成物Aは、例えば、シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水と、さらに所望により、他の成分とを公知の方法で混合することにより調製できる。なお、本開示において「研磨液組成物中における含有成分の含有量」とは、研磨液組成物を研磨に使用する時点での前記成分の含有量をいう。したがって、本開示の研磨液組成物が濃縮物として作製された場合には、前記成分の含有量はその濃縮分だけ高くなりうる。前記混合は、特に制限されず、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。
[被研磨基板]
研磨液組成物Aを用いて粗研磨される被研磨基板としては、磁気ディスク基板又は磁気ディスク基板に用いられる基板である、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である。上記被研磨基板の形状には特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状であればよい。中でも、ディスク状の被研磨基板が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば2〜95mm程度であり、その厚みは例えば0.5〜2mm程度である。
[工程(1)の研磨パッドA]
本開示に係る製造方法の工程(1)に使用される研磨パッド(以下、「研磨パッドA」ともいう。)としては、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、ベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、前記表面層は、圧縮率が2.5%以上である。
<研磨パッドAの構造>
研磨パッドAの表面層である発泡層としては、一又は複数の実施形態において、独立発泡タイプと連続発泡タイプのものが使用できるが、研磨屑の排出性の観点から連続発泡タイプのものが好ましく使用される。連続発泡タイプの研磨パッドとしては、例えば、「CMP技術基礎実例講座シリーズ第2回メカノケミカルポリシング(CMP)の基礎と実例(ポリシングパッド編)1998年5月27日資料 グローバルネット株式会社編」、或いは「CMPのサイエンス 柏木正広編 株式会社サイエンスフォーラム 第4章」に記載されたような研磨パッドが使用できる。ここでスエードタイプとは、一又は複数の実施形態において、特開平11−335979に記載されているような、ベース層とベース層に垂直な紡錘状気孔を有する発泡層とを有する構造のことをいう。
上記スエードタイプの研磨パッドは、一又は複数の実施形態において、以下の方法により製造される。ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるベース層に、DMF等の溶剤にポリウレタンエラストマーを溶解させた溶液を塗布し、これを水或いは水とポリウレタンエラストマー溶液の溶剤との混合溶液中に浸漬して湿式凝固を行い、脱溶剤のための水洗、乾燥を行なうことにより、ベース層に垂直な紡錘状気孔を有する発泡層が形成される。そして、得られた発泡層表面をサンドペーパー等で研磨することによって、表面に気孔部を有し、かつ、ベース層に垂直な紡錘状気孔を有するスエードタイプ研磨パッドが得られる。
<研磨パッドAの材質>
研磨パッドAのベース層の材質としては、一又は複数の実施形態において、綿等の天然繊維や合成繊維からなる不織布、スチレンブタジエンゴム等のゴム状物質を充填して得られるベース層等があげられるが、微小うねり低減の観点から、高硬度な樹脂フィルムが得られるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリエステルフィルムが好ましく、PETフィルムがより好ましい。また、研磨パッドAの発泡層(表面層)の材質としては、一又は複数の実施形態において、ポリウレタンエラストマー、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、天然ゴム、合成ゴム等があげられるが、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、ポリウレタンエラストマーが好ましい。
<研磨パッドAの圧縮率>
研磨パッドAの発砲層(表面層)の圧縮率は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、2.5%以上であって、同様の観点から、好ましくは3.0%以上、より好ましくは4.0%以上、さらに好ましくは5.0%以上、さらにより好ましくは6.0%以上、さらにより好ましくは7.0%以上、さらにより好ましくは8.0%以上、さらにより好ましくは9.0%以上、さらにより好ましくは10.0%以上である。前記圧縮率は、同様の観点から、30%以下、20%以下、又は15%以下である。
研磨パッドの圧縮率は、JIS L1096記載の圧縮率測定方法に基づき、圧縮試験機により測定することが出来る。即ち標準圧力(50g/cm2)の下で測定した研磨パッドの厚み(T0)から、300g/cm2の下で測定した研磨パッドの厚み(T1)を引いた値をT0で除し、その値に100を乗じることによって求めることが出来る。なお、研磨パッドの圧縮率は、例えば、発泡層の厚みや発泡層のベース層側の気孔径サイズ、あるいはベース層の材質等によって制御できる。
<研磨パッドAの平均気孔径>
研磨パッドAの表面の気孔部の平均気孔径は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、10μm以上100μm以下が好ましく、より好ましくは15μm以上80μm以下、さらに好ましくは20μm以上60μm以下、さらにより好ましくは25μm以上55μm以下である。
研磨パッド表面の気孔部の平均気孔径は、ポリウレタンエラストマー原料へ、カーボンブラック等の顔料や、発泡を促進させる親水性活性剤、あるいはポリウレタンエラストマーの湿式凝固を安定化させる疎水性活性剤等の添加剤により制御することが出来る。また、上記平均気孔径は、以下の方法で求めることが出来る。先ず、研磨パッド表面を走査型電子顕微鏡で観察(好適には100〜300倍)して、画像をパーソナルコンピュータ(PC)に取り込む。そして、取り込んだ画像についてPCにて画像解析ソフトにより解析を行い、気孔部の円相当径の平均径として平均気孔径を求めることが出来る。上記画像解析ソフトとしては、例えばWinROOF(三谷商事)を用いることが出来る。
<研磨パッドAの厚み>
研磨パッドAの厚みは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、0.7mm以上1.5mm以下が好ましく、より好ましくは0.8mm以上1.4mm以下、さらに好ましくは0.8mm以上1.3mm以下、さらにより好ましくは0.9mm以上1.3mm以下である。
[工程(1)]
本開示に係る製造方法の工程(1)は、一又は複数の実施形態において、研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドAを接触させ、前記研磨パッドA及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程である。工程(1)で使用される研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
[工程(1)の研磨荷重]
本開示において研磨荷重とは、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力を意味する。工程(1)における研磨荷重は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、30kPa以下が好ましく、より好ましくは25kPa以下、さらに好ましくは20kPa以下、さらにより好ましくは18kPa以下、さらにより好ましくは16kPa以下、さらにより好ましくは14kPa以下である。また、前記研磨荷重は研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは8kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。また、前記研磨荷重は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、好ましくは3kPa以上30kPa以下、より好ましくは5kPa以上25kPa以下、さらに好ましくは7kPa以上20kPa以下、さらにより好ましくは8kPa以上18kPa以下、さらにより好ましくは9kPa以上16kPa以下、さらにより好ましくは9kPa以上14kPa以下である。前記研磨荷重の調整は、定盤や基板等への空気圧や重りの負荷によって行うことができる。
[工程(1)の研磨量]
工程(1)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、0.20mg以上が好ましく、より好ましくは0.30mg以上、さらに好ましくは0.40mg以上である。一方、同様の観点から、2.50mg以下が好ましく、より好ましくは2.00mg以下、さらに好ましくは1.60mg以下である。また同様の観点から、前記研磨量は、好ましくは0.20mg以上2.50mg以下、より好ましくは0.30mg以上2.00mg以下、さらに好ましくは0.40mg以上1.60mg以下である。
[工程(1)の研磨速度低下率]
本開示において「研磨速度低下率」とは、研磨液組成物が研磨パッドに保持される程度の尺度であって、研磨機内で研磨液組成物を4分間流した時の研磨速度を基準速度とし、4分経過以降は研磨液の供給を停止させたまま研磨を継続して供給停止の1分後の研磨速度を停止後速度とし、前記基準速度と前記停止後速度の差を前記基準速度で除して100を乗じた値(%)である。具体的な研磨条件は、後述する実施例における工程(1)の研磨条件とすることができる。
研磨液組成物A及びシリカ粒子Aは、研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減する観点から、研磨速度低下率が15.0%以下を満たすことが好ましく、より好ましくは12.0%以下、さらに好ましくは8.0%以下、さらにより好ましくは5.0%以下である。
[工程(1)の研磨後の基板の長波長うねり]
工程(1)の研磨は、仕上げ研磨後の基板の長波長うねりを低減する観点から、被研磨基板の研磨対象面の長波長うねりが3.5Å(0.35nm)以下となるまで行うことが好ましく、より好ましくは3.4Å以下、さらに好ましくは3.2Å以下、さらにより好ましくは3.0Å以下、さらにより好ましくは2.7Å以下、さらにより好ましくは2.4Å以下である。したがって、本開示は、一又複数の実施形態において、工程(1)で研磨された被研磨基板又は工程(2)の洗浄後の基板の少なくとも1枚について、500〜5000μmの波長のうねり(長波長うねり)を測定すること、及び、前記うねりが3.5Å(0.35nm)以下、好ましくは3.4Å以下、より好ましくは3.2Å以下、さらに好ましくは3.0Å以下、さらにより好ましくは2.7Å以下、さらにより好ましくは2.4Å以下である場合に工程(3)を行うことを含む、磁気ディスク基板の製造方法に関する。なお、本開示の製造方法における工程(2)及び(3)の詳細は後述する。
[工程(1)における研磨液組成物Aの供給速度]
工程(1)における研磨液組成物Aの供給速度は、経済性の観点から、被研磨基板1cm2あたり2.5mL/分以下が好ましく、より好ましくは2.0mL/分以下、さらに好ましくは1.5mL/分以下、さらにより好ましくは1.0mL/分以下、さらにより好ましくは0.5mL/分以下、さらにより好ましくは0.2mL/分以下である。また、前記供給速度は、研磨速度の向上の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.01mL/分以上が好ましく、より好ましくは0.03mL/分以上、さらに好ましくは0.05mL/分以上である。また、前記供給速度は、経済性の観点及び研磨速度の向上の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.01mL/分以上2.5mL/分以下が好ましく、より好ましくは0.03mL/分以上2.0mL/分以下、さらに好ましくは0.03mL/分以上1.5mL/分以下、さらにより好ましくは0.03mL/分以上1.0mL/分以下、さらにより好ましくは0.05mL/分以上0.5mL/分以下、さらにより好ましくは0.05mL/分以上0.2mL/分以下である。
[工程(1)における研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。研磨液組成物Aを研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、研磨液組成物Aの保存安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被研磨基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、研磨液組成物Aとなる。
本開示に係る製造方法は、一又は複数の実施形態において、さらに、工程(2)及び(3)を含み、工程(1)と(3)を、互いに別の研磨機で行う。
(2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程(洗浄工程)。
(3)工程(2)で得られた基板をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨対象面を研磨する工程。
工程(3)は、一又は複数の実施形態において、仕上げ研磨である。
[工程(2)]
工程(2)は、工程(1)で得られた基板を洗浄する工程である。工程(2)は、一又は複数の実施形態において、工程(1)の粗研磨が施された基板を、洗浄剤組成物を用いて洗浄する工程である。工程(2)における洗浄方法は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、工程(1)で得られた基板を洗浄剤組成物に浸漬する方法(洗浄方法a)、及び、洗浄剤組成物を射出して工程(1)で得られた基板の表面上に洗浄剤組成物を供給する方法(洗浄方法b)が挙げられる。
[工程(2):洗浄方法a]
前記洗浄方法aにおいて、基板の洗浄剤組成物への浸漬条件としては、特に制限はないが、例えば、洗浄剤組成物の温度は、安全性及び操業性の観点から20〜100℃であることが好ましく、浸漬時間は、洗浄剤組成物による洗浄性と生産効率の観点から10秒〜30分間であることが好ましい。また、残留物の除去性及び残留物の分散性を高める観点から、洗浄剤組成物には超音波振動が付与されていると好ましい。超音波の周波数としては、好ましくは20kHz以上2000kHz以下、より好ましくは40kHz以上2000kHz以下、さらに好ましくは40kHz以上1500kHz以下である。
[工程(2):洗浄方法b]
前記洗浄方法bでは、残留物の洗浄性や油分の溶解性を促進させる観点から、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出して、基板の表面に洗浄剤組成物を接触させて当該表面を洗浄するか、又は、洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に射出により供給し、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。さらには、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出により洗浄対象の表面に供給し、かつ、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。
洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に供給する手段としては、スプレーノズル等の公知の手段を用いることができる。また、洗浄用ブラシとしては、特に制限はなく、例えばナイロンブラシやPVA(ポリビニルアルコール)スポンジブラシ等の公知のものを使用することができる。超音波の周波数としては、前記方法(a)で好ましく採用される値と同様であればよい。
工程(2)では、洗浄方法a及び/又は洗浄方法bに加えて、揺動洗浄、スピンナー等の回転を利用した洗浄、パドル洗浄、スクラブ洗浄等の公知の洗浄を用いる工程を1つ以上含んでもよい。
[工程(2):洗浄剤組成物]
工程(2)の洗浄剤組成物としては、一又は複数の実施形態において、アルカリ剤、水、及び必要に応じて各種添加剤を含有するものが使用できる。
[工程(2):洗浄剤組成物中のアルカリ剤]
前記洗浄剤組成物で使用されるアルカリ剤は、無機アルカリ剤及び有機アルカリ剤のいずれであってもよい。無機アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウム等が挙げられる。有機アルカリ剤としては、例えば、ヒドロキシアルキルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、及びコリンからなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。これらのアルカリ剤は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。洗浄剤組成物の基板上の残留物の分散性の向上、保存安定性の向上の観点から、前記アルカリ剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、及びアミノエチルエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
洗浄剤組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、洗浄剤組成物の基板上の残留物に対する高い洗浄性を発現させ、かつ、取扱時の安全性を高める観点から、0.05質量%以上10質量%以下であると好ましく、0.08質量%以上5質量%以下であるとより好ましく、0.1質量%以上3質量%以下であるとさらに好ましい。
洗浄剤組成物のpHは、基板上の残留物の分散性を向上させる観点から、pH8以上pH14以下であることが好ましく、より好ましくはpH9以上pH13以下、さらに好ましくはpH10以上pH13以下、さらにより好ましくはpH11以上pH13以下である。なお、上記のpHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータを用いて測定でき、電極の洗浄剤組成物への浸漬後2分後の数値である。
[工程(2):洗浄剤組成物中の各種添加剤]
洗浄剤組成物には、アルカリ剤以外に、非イオン界面活性剤、キレート剤、エーテルカルボキシレートもしくは脂肪酸、アニオン性界面活性剤、水溶性高分子、消泡剤(成分に該当する界面活性剤は除く。)、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤等が含まれていていてもよい。
洗浄剤組成物に含まれる水以外の成分の含有量は、作業性、経済性や保存安定性向上に対し充分な効果が発現される濃縮度である事と保存安定性向上との両立の観点から、水の含有量と水以外の成分の含有量の合計を100質量%とすると、好ましくは10質量%以上60質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上40質量%以下である。
洗浄剤組成物は、希釈して用いられる。希釈倍率は、洗浄効率を考慮すると、好ましくは10倍以上500倍以下、より好ましくは20倍以上200倍以下、さらに好ましくは50倍以上100倍以下である。希釈用の水は、前述の研磨液組成物と同様のものでよい。洗浄剤組成物は、前記希釈倍率を前提とした濃縮物とすることができる。よって、この様な希釈の場合には、洗浄剤組成物に含まれる水以外の成分の含有量は、水の含有量と水以外の成分の含有量の合計を100質量%とすると、好ましくは0.02質量%以上6質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上3質量%以下であり、さらに好ましくは0.15質量%以上1質量%以下である。
[工程(3)]
工程(3)は、シリカ粒子B及び水を含有する研磨液組成物を工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程である。工程(3)で使用される研磨機は、突起欠陥低減の観点、及び、その他の表面欠陥を効率よく低減するため粗研磨とポア径の異なるパッドを使用する観点から、工程(1)で用いた研磨機とは別の研磨機である。工程(3)で使用される研磨液組成物を、本開示において研磨液組成物Bともいう。また、研磨液組成物Bに含有されるシリカ粒子を、本開示において、シリカ粒子Bともいう。
本態様の磁気ディスク基板の製造方法は、工程(1)の粗研磨工程、工程(2)の洗浄工程、及び、工程(3)の仕上げ研磨工程を含むことにより、粗研磨の研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥が低減され、仕上げ研磨後の突起欠陥が低減された基板を効率的に製造することができる。
[工程(3):研磨液組成物B]
工程(3)で使用される研磨液組成物Bは、仕上げ研磨後の突起欠陥低減の観点から砥粒としてシリカ粒子Bを含有する。使用されるシリカ粒子Bは、仕上げ研磨後の長波長うねり低減の観点から、好ましくはコロイダルシリカである。また、研磨液組成物Bは、仕上げ研磨後の突起欠陥を低減する観点から、アルミナ砥粒を実質的に含まないことが好ましい。シリカ粒子Bは、一又は複数の実施形態において、球状である。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子Bの平均粒子径(D50)は、仕上げ研磨後の突起欠陥を低減する観点から、5〜50nmが好ましく、より好ましくは10〜45nm、さらに好ましくは15〜40nm、さらにより好ましくは20〜35nmである。また、シリカ粒子Bの平均粒子径(D50)は、仕上げ研磨後の突起欠陥を低減する観点から、非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)より小さいことが好ましい。なお、該平均粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子Bの粒子径の標準偏差は、仕上げ研磨後の突起欠陥を低減する観点から、5〜40nmが好ましく、より好ましくは10〜35nm、さらに好ましくは15〜30nmである。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに含まれるシリカ粒子Bの含有量は、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、0.5〜20質量%が好ましく、1.0〜15質量%がより好ましく、3.0〜13質量%がさらに好ましく、4.0〜10質量%がさらにより好ましい。
研磨液組成物Bは、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、2種以上含有することがより好ましく、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子を含有することがさらに好ましい。
研磨液組成物Bは、研磨速度を向上する観点から、酸、酸化剤を含有することが好ましい。酸、酸化剤の好ましい使用態様については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。また、研磨液組成物Bに用いられる水、研磨液組成物BのpH、研磨液組成物Bの調製方法については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
[工程(3):研磨パッド]
工程(3)で使用される研磨パッドは、工程(1)で使用される研磨パッドと同種の研磨パッドが使用されうる。工程(3)で使用される研磨パッドの平均気孔径は、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、1μm以上50μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上40μm以下、さらに好ましくは3μm以上30μm以下である。
[工程(3):研磨荷重]
工程(3)における研磨荷重は、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、16kPa以下が好ましく、より好ましくは14kPa以下、さらに好ましくは13kPa以下である。仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、7.5kPa以上が好ましく、より好ましくは8.5kPa以上、さらに好ましくは9.5kPa以上である。また、前記研磨荷重は、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、7.5kPa以上16kPa以下が好ましく、より好ましくは8.5kPa以上14kPa以下、さらに好ましくは9.5kPa以上13kPa以下である。
[工程(3):研磨量]
工程(3)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりかつ研磨時間1分あたりの研磨量は、仕上げ研磨後の長波長うねり及び突起欠陥を低減する観点から、0.02mg以上が好ましく、より好ましくは0.03mg以上、さらに好ましくは0.04mg以上である。また、生産性向上の観点からは、0.15mg以下が好ましく、より好ましくは0.12mg以下、さらに好ましくは0.10mg以下である。したがって、前記研磨量は、前記と同様の観点から、0.02mg以上0.15mg以下が好ましく、より好ましくは0.03mg以上0.12mg以下、さらに好ましくは0.04mg以上0.10mg以下である。
また、工程(3)における研磨液組成物Bの供給速度及び研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
本開示の製造方法によれば、一又は複数の実施形態において、粗研磨において研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減できるから、突起欠陥が低減された磁気ディスク基板を高い基板収率で、生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
[研磨方法]
本開示は、その他の態様として、上述した工程(1)、工程(2)、工程(3)を有する研磨方法に関する。工程(1)〜(3)における被研磨基板、研磨パッド、研磨液組成物A、シリカ粒子A、研磨液組成物B、シリカ粒子B、研磨方法及び条件、洗浄剤組成物、並びに洗浄方法については、上述の本開示に係る磁気ディスク基板の製造方法と同様とすることができる。
本開示は、さらにその他の態様として、下記(1)〜(3)の工程を有し、下記工程(1)と下記工程(3)とは別の研磨機で行う磁気ディスク基板の研磨方法に関する。工程(1)〜(3)における被研磨基板、研磨パッドA、研磨液組成物A、研磨液組成物B、シリカ粒子B、研磨方法及び条件、洗浄剤組成物、並びに洗浄方法については、上述の本開示の磁気ディスク基板の製造方法と同様とすることができる。
(1)研磨液組成物A、及び研磨パッドAを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する工程。
(2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程。
(3)シリカ粒子B及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
本開示の研磨方法を使用することにより、一又は複数の実施形態において、粗研磨において研磨速度を大幅に損なうことなく長周期欠陥を低減できるから、突起欠陥が低減された磁気ディスク基板を高い基板収率で、生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
本開示に係る製造方法及び研磨方法は、一又は複数の実施形態において、図4に示すような、研磨液組成物Aを用いて被研磨基板の研磨する第一の研磨機と、前記第一研磨機で研磨した基板を洗浄する洗浄ユニットと、研磨液組成物Bを用いて洗浄後の基板を研磨する第二の研磨機とを備える磁気ディスク基板の研磨システムにより行うことができる。したがって、本開示は、一態様において、研磨液組成物A、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する第一の研磨機と、前記第一研磨機で研磨した基板を洗浄する洗浄ユニットと、シリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて洗浄後の基板を研磨する第二の研磨機とを備える磁気ディスク基板の研磨システムに関する。研磨液組成物A及び研磨液組成物Bは前述のとおりであり、被研磨基板、各研磨機で使用される研磨パッド、研磨方法及び条件、洗浄剤組成物、並びに洗浄方法については、上述の本開示に係る磁気ディスク基板の製造方法と同様とすることができる。
本開示はさらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
<1> 下記工程(1)を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
(1)非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
ここで、前記非球状シリカ粒子Aは、複数の粒子が凝集又は融着した形状であり、
前記被研磨基板は、Ni−Pめっきアルミニウム合金基板であり、
前記研磨パッドは、ベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、前記表面層は、圧縮率が2.5%以上である。
<2> 前記非球状シリカ粒子Aは、金平糖型のシリカ粒子A1、異形型のシリカ粒子A2、及び異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3からなる群から選択される少なくとも1種のシリカ粒子である、<1>記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<3> 金平糖型のシリカ粒子A1が、球状の粒子表面に特異な疣状突起を有するシリカ粒子、又は、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして粒径が5倍以上異なる2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状、又は、該小さい粒子が該大きな粒子に一部埋没した状態である、<1>又は<2>に記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<4> 異形型のシリカ粒子A2が、2つ以上の粒子、好ましくは2〜10個の粒子が凝集又は融着した形状、又は、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状である、<1>から<3>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<5> 異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3が、2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状、又は、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した粒子にさらに凝集又は融着した前記粒子の最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして粒径が1/5以下の小さな粒子が凝集又は融着した形状である、<1>から<4>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<6> 非球状シリカ粒子Aがシリカ粒子A1及びA2を含む場合、A1/A2の質量比率が、好ましくは5/95以上95/5以下、より好ましくは20/80以上80/20以下、さらに好ましくは20/80以上60/40以下、さらにより好ましくは20/80以上40/60以下、さらにより好ましくは20/80以上30/70以下である、、<1>から<5>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<7> 非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)が、好ましくは50nm以上、より好ましくは60nm以上、さらに好ましくは100nm以上、さらにより好ましくは110nm以上である、<1>から<6>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<8> 非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)が、好ましくは500nm以下、より好ましくは400nm以下、さらに好ましくは300nm以下、さらにより好ましくは200nm以下、さらにより好ましくは150nm以下である、<1>から<7>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<9> 非球状シリカ粒子Aの平均粒子径(D50)が、好ましくは50nm以上500nm以下、より好ましくは60nm以上400nm以下、さらに好ましくは100nm以上300nm以下、さらにより好ましくは110nm以上200nm以下、さらにより好ましくは110nm以上150nm以下である、<1>から<8>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<10> 非球状シリカ粒子Aの電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長の平均が、好ましくは80nm以上、より好ましくは90nm以上、さらに好ましくは100nm以上、さらにより好ましくは110nm以上、さらにより好ましくは120nm以上である、<1>から<9>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<11> 非球状シリカ粒子Aの電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長の平均が、好ましくは500nm以下、より好ましくは400nm以下、さらに好ましくは350nm以下、さらにより好ましくは300nm以下、さらにより好ましくは250nm以下である、<1>から<10>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<12> 非球状シリカ粒子Aの電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長の平均が、好ましくは80nm以上500nm以下、より好ましくは90nm以上400nm以下、さらに好ましくは90nm以上350nm以下、さらにより好ましくは90nm以上300nm以下である、<1>から<11>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<13> 研磨液組成物Aは、電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長を直径とする円の面積bを電子顕微鏡観察で測定さ得られる該粒子の投影面積aで除して100を乗じた面積率(b/a×100)が110.0〜200.0%であるシリカ粒子を、全シリカ粒子に対して好ましくは30質量%以上、より好ましくは30質量%以上100質量%以下、さらに好ましくは50質量%以上100質量%以下、さらにより好ましくは70質量%以上100質量%以下、さらにより好ましくは80質量%以上100質量%以下、さらにより好ましくは90質量%以上100質量%以下含有する、<1>から<12>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<14> 非球状シリカ粒子Aの、電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長を直径とする円の面積bを電子顕微鏡観察で測定さ得られる該粒子の投影面積aで除して100を乗じた面積率(b/a×100)の平均値が、好ましくは110%以上、より好ましくは110%以上200%以下、さらに好ましくは120%以上190%以下、さらにより好ましくは130%以上185%以下、さらにより好ましくは140%以上180%以下である、<1>から<13>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<15> 研磨液組成物Aに含まれる非球状シリカ粒子Aの含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上、さらにより好ましくは2質量%以上である、<1>から<14>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<16> 研磨液組成物Aに含まれる非球状シリカ粒子Aの含有量が、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらにより好ましくは15質量%以下である、<1>から<15>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<17> 研磨液組成物Aに含まれる非球状シリカ粒子Aの含有量が、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5質量%以上25質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上20質量%以下、さらにより好ましくは2質量%以上15質量%以下である、<1>から<16>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<18> 研磨液組成物Aが、さらに球状シリカ粒子を含有し、球状シリカ粒子と非球状シリカ粒子Aと質量比(球状シリカ/非球状シリカA)が、好ましくは0を超え30/70以下、より好ましくは0を超え25/75以下、さらに好ましくは0を超え20/80以下である、<1>から<17>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<19> 非球状シリカ粒子Aは、水ガラス法で製造されたシリカ粒子である、<1>から<18>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<20> 研磨液組成物AのpHが、好ましくはpH0.5以上pH6.0以下、より好ましくはpH0.7以上pH4.0以下、さらに好ましくはpH0.9以上3.0以下、さらにより好ましくはpH1.0以上pH3.0以下、さらにより好ましくはpH1.0以上pH2.0以下である、<1>から<19>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<20.5> 研磨液組成物の酸が硫酸又はリン酸若しくはホスホン酸である、<1>から<20>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<21> 前記研磨パッドの表面層がポリウレタン製である、<1>から<20.5>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<22> 前記研磨パッドは、連続発泡タイプの研磨パッドである、<1>から<21>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<23> 前記研磨パッドの表面部材は、ポリウレタンエラストマーを含む、<1>から<22>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<24> 前記研磨パッドの発砲層(表面層)の圧縮率が、2.5%以上、好ましくは3.0%以上、より好ましくは4.0%以上、さらに好ましくは5.0%以上、さらにより好ましくは6.0%以上、さらにより好ましくは7.0%以上、さらにより好ましくは8.0%以上、さらにより好ましくは9.0%以上、さらにより好ましくは10.0%以上である、<1>から<23>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<25> 前記研磨パッドの発砲層(表面層)の圧縮率が、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下である、<1>から<24>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<26> 前記研磨パッドの表面の気孔部の平均気孔径が、好ましくは10μm以上100μm以下、より好ましくは15μm以上80μm以下、さらに好ましくは20μm以上60μm以下、さらにより好ましくは25μm以上55μm以下である、<1>から<25>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<27> 前記研磨パッドの厚みが、好ましくは0.7mm以上1.5mm以下、より好ましくは0.8mm以上1.4mm以下、さらに好ましくは0.8mm以上1.3mm以下、さらにより好ましくは0.9mm以上1.3mm以下である、<1>から<26>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<28> さらに、工程(2)及び(3)を含み、工程(1)と(3)を、互いに別の研磨機で行う、<1>から<27>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
(2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程。
(3)工程(2)で得られた基板をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨対象面を研磨する工程。
<29> 工程(3)の研磨液組成物に含有されるシリカ粒子のレーザー光散乱法で測定した体積平均粒子径(D50)が、
工程(1)の研磨液組成物に含有されるシリカ粒子のレーザー光散乱法で測定した体積平均粒子径(D50)より小さいシリカ粒子である、<1>から<28>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
<30> 複数の粒子が凝集又は融着した形状の非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物であって、ベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板を研磨するための、研磨液組成物。
<31> <1>から<29>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法における研磨液組成物Aとして使用するための、<30>記載の研磨液組成物。
<32> <1>から<29>のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法における研磨液組成物Aである、研磨液組成物。
<33> (1)<30>から<32>のいずれかに記載の研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する工程、
(2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程、及び、
(3)工程(2)で得られた基板の研磨対象面をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨する工程を有し、
前記工程(1)と(3)を互いに別の研磨機で行う磁気ディスク基板用の研磨方法。
<34> <30>から<32>のいずれかに記載の研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する第一の研磨機と、前記第一研磨機で研磨した基板を洗浄する洗浄ユニットと、シリカ粒子を含有する研磨液組成物を用いて洗浄後の基板を研磨する第二の研磨機とを備える磁気ディスク基板の研磨システム。
以下、実施例により本開示をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであって、本開示はこれら実施例に制限されるものではない。
下記のとおりに工程(1)に用いる研磨液組成物A及び工程(3)に用いる研磨液組成物Bを調製し、下記の条件で工程(1)〜(3)を含む被研磨基板の研磨を行った。研磨液組成物の調製方法、各パラメータの測定方法、研磨条件(研磨方法)及び評価方法は以下のとおりである。
1.研磨液組成物の調製
[工程(1)に用いる研磨液組成物Aの調製]
表1−1のシリカ粒子(砥粒1〜5及び砥粒a、c:コロイダルシリカ粒子、なお、砥粒bはアルミナ粒子)、硫酸、過酸化水素、及び水を用い、工程(1)に用いる研磨液組成物Aを調製した(実施例1〜12、比較例1〜2)(表2)。研磨液組成物Aにおける各成分の含有量は、シリカ粒子:4質量%、硫酸:0.5質量%、過酸化水素:0.5質量%とした。研磨液組成物AのpHは1.4であった。なお、砥粒1〜5及び砥粒a、cのコロイダルシリカ粒子は、水ガラス法で製造されたものである。また、実施例2の研磨液組成物Aの砥粒は、砥粒4と砥粒cとの混合物(砥粒4/砥粒c=90/10)を使用し、実施例7の研磨液組成物Aの砥粒は、砥粒4と砥粒5との混合物(砥粒4/砥粒5=75/25)を使用した。
表1−1のコロイダルシリカ粒子のタイプは、一又は複数の実施形態において、透過型電子顕微鏡(TEM)の観察写真及びそれを用いた分析で判別されうる分類である。
「異形型シリカ粒子」とは、2つ以上の粒子が凝集又は融着したような形状の粒子をいうが、本実施形態においては、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状の粒子であることが認められた。
「金平糖型シリカ粒子」とは、球状の粒子表面に特異な疣状突起を有するシリカ粒子をいうが、本実施形態においては、粒径が5倍以上異なる2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状の粒子であることが認められた。
なお、前記粒径は、電子顕微鏡(TEM)観察画像において1つの粒子内で測定される円相当径、すなわち、粒子の投影面積と同じ面積の等価円の長径として求められる粒径である。
異形型コロイダルシリカ砥粒4の電子顕微鏡(TEM)観察写真の一例を図1に示す。金平糖型コロイダルシリカ砥粒5の電子顕微鏡(TEM)観察写真の一例を図2に示す。
[工程(3)に用いる研磨液組成物Bの調製]
表1−2に示すシリカ砥粒d(コロイダルシリカ粒子、体積平均粒子径(D50)=32μm)、硫酸、過酸化水素、及び水を用い、研磨液組成物Bを調製した。研磨液組成物Bにおける各成分の含有量は、シリカ砥粒B:5.0質量%、硫酸:0.5質量%、過酸化水素:0.5質量%とした。研磨液組成物BのpHは1.4であった。
尚、砥粒dは、水ガラス法で作られた球状粒子である。
2.各パラメータの測定方法
[シリカ粒子の体積平均粒子径]
シリカ粒子をイオン交換水で1%分散液に希釈し、下記測定装置内に投入し、平均粒子径を測定した。
測定機器 :マルバーン ゼータサイザー ナノ「Nano S」
測定条件 :サンプル量 1.5mL
:レーザー He-Ne、3.0mW、633nm
:散乱光検出角 173°
得られた体積分布粒径の累積体積頻度が50%となる粒径をシリカ粒子の体積平均粒子径(D50)とした。
[シリカ砥粒の形状及び面積率の測定方法]
シリカ砥粒を日本電子製透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名「JEM-2000FX」、80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパソコンにスキャナで画像データとして取込み、解析ソフト「WinROOF(Ver.3.6)」(販売元:三谷商事)を用いて1000〜2000個のシリカ粒子データについて1個1個のシリカ粒子の絶対最大長を求め、絶対最大長の平均値(平均絶対最大長)を得た。絶対最大長を直径とする円の面積bを電子顕微鏡観察で得られる該粒子の投影面積aで除し100を乗じて、面積率(b/a×100)(%)を算出した。また、面積率(b/a×100)が110〜200%である粒子のシリカ砥粒に対する割合を算出した。さらに、平均絶対最大長の円面積bを前記投影面積aの平均値で除し100を乗じた値を平均面積率(b/a×100)として算出した。
[アルミナ粒子の平均二次粒子径の測定]
0.5%ポイズ530(花王社製)水溶液を分散媒として、下記測定装置内に投入し、続いて透過率が75〜95%になるようにサンプルを投入し、その後、5分間超音波を掛けた後、粒径を測定した。
測定機器 :堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA920
循環強度 :4
超音波強度:4
3.研磨条件
被研磨基板の研磨を工程(1)〜(3)に従い行った。各工程の条件を以下に示す。なお、工程(3)は、工程(1)で使用した研磨機とは別個の研磨機で行った。
[被研磨基板]
被研磨基板は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚み1.27mm、直径95mmであった。
[工程(1):粗研磨]
研磨機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)
研磨液:研磨液組成物A
研磨パッド:スエードタイプ(表面層:連続発泡層(ポリウレタンエラストマー))、
厚み0.82〜1.26mm
平均気孔径30μm (Fujibo社製)
表面層の圧縮率:2.5%、10.2%
定盤回転数:45rpm
研磨荷重:9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨時間:5分
研磨量:0.1〜1.6mg/cm2
投入した基板の枚数:10枚
[工程(2):洗浄]
工程(1)で得られた基板を、下記条件で洗浄した。
1. 0.1質量%のKOH水溶液からなるpH12のアルカリ性洗浄剤組成物の入った槽内に、工程(1)で得られた基板を5分間浸漬する。
2. 浸漬後の基板を、イオン交換水で20秒間すすぎを行う。
3. すすぎ後の基板を洗浄ブラシがセットされたスクラブ洗浄ユニットに移送し洗浄する。
[工程(3):仕上げ研磨]
研磨機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)、工程(1)で使用した研磨機とは別個の研磨機
研磨液:研磨液組成物B
研磨パッド:スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)
厚み0.9mm
平均気孔径5μm
表面層の圧縮率:10.2%(Fujibo社製)
定盤回転数:40rpm
研磨荷重:9.8kPa
研磨液供給量:100mL/分(0.076mL/(cm2・分))
研磨時間:2分
研磨量:0.04〜0.10mg/(cm2・分)
投入した基板の枚数:10枚
工程(3)後に、洗浄を行った。洗浄条件は、前記工程(2)と同条件で行った。
4.評価方法
[工程(1)の速度低下率の評価方法]
工程(1)に用いる研磨液組成物を4分間流した時の研磨速度を基準速度とし、4分経過後は研磨液の供給を停止させたまま研磨を継続して供給停止の1分後の研磨速度を停止後速度とし、前記基準速度と前記停止後速度の差を前記基準速度で除して100を乗じた値を研磨速度低下率と定義した。
[工程(1)の研磨速度の測定方法]
〔研磨速度の測定方法〕
以下のように求めた研磨量を研磨時間(分)で除して研磨速度(μm/分)を算出した。その結果を、下記表1に、実施例1を100とした相対値として示す。
研磨前後の各基板の重さを計り(Sartorius社製、「BP−210S」)を用いて測定し、下記式に導入することにより、研磨量を求めた。
重量減少量(g)={研磨前の重量(g)−研磨後の重量(g)}
研磨量(μm)=重量減少量(g)/基板片面面積(mm2)/2/Ni−Pメッキ密度(g/cm3)×106
(基板片面面積は、6597mm2、Ni−Pメッキ密度8.4g/cm3として算出)
[工程(1)後の基板表面の長周期欠陥(長波長うねり)の評価方法]
工程(1)後研磨後の10枚の基板から任意に2枚を選択し、選択した各基板の両面を120°おきに3点(計12点)について、下記の条件で測定した。その12点の測定値の平均値を基板のうねりとして算出し、長周期欠陥の除去率を以下のように評価した。
機器 :Zygo NewView5032
レンズ :2.5倍 Michelson
ズーム比 :0.5
リムーブ :Cylinder
フィルター:FFT Fixed Band Pass、うねり波長:0.5〜5.0mm
エリア :4.33mm×5.77mm
〔長周期欠陥除去率と5段階評価〕
5: >90% (長周期欠陥は殆どなし)「極めて発生が抑制され、基板収率向上が期待できる」
4: 80−90%「実生産可能」
3: 70−80%「実生産には改良が必要」
2: 50−70%「基板収率が大幅に低下する」
1: <50%「実生産には程遠い(一般的なシリカ砥粒を用いた場合と同じレベル)」
[工程(3)後の突起欠陥の評価方法]
測定機器:OSA7100(KLA Tencor社製)
評価:研磨液組成物Bを用いて研磨を行い、その後、無作為に4枚を選択し、各々の基板を10000rpmにてレーザーを照射して砥粒突き刺さり数を測定した。その4枚の基板の各々両面にある砥粒突き刺さり数(個)の合計を8で除して、基板面当たりの砥粒突き刺さり数(突起欠陥数)(相対値)を算出した。
5.結果
実施例1〜12、比較例1〜2の研磨液組成物Aを用いる粗研磨工程(1)、洗浄工程(2)、及び仕上げ研磨工程(3)を含む研磨を、前記研磨条件で行った。粗研磨工程(1)での研磨速度及び長周期欠陥の除去率、並びに、仕上げ研磨工程後の突起欠陥数を評価した。その結果を表2に示す。
表2に示すとおり、実施例1〜12では、工程(1)における研磨速度を大きく損ねることなく、粗研磨後の長周期欠陥(長波長うねり)を低減できた。
[実施例13〜15]
次に、実施例5及び11の研磨液組成物A(砥粒4)を用い、粗研磨工程(1)の研磨パッドの表面層の圧縮率を変化させた研磨を、実施例5と同様の研磨条件で行った(実施例13〜15、表3)。粗研磨工程(1)での研磨速度、及び長周期欠陥(長波長うねり)、並びに、仕上げ研磨工程後の突起欠陥数を評価した。その結果を、実施例5及び11とともに表3に示す。
[実施例16〜20]
また、実施例5及び11の研磨液組成物A(砥粒4)の酸をリン酸(1.0質量%)に替えた研磨液組成物A(pH1.7)を調製し、実施例5、13〜15、11と同様の研磨を行った(実施例16〜20)。その結果を、表3に示す。
[実施例21〜25]
さらにまた、実施例16〜20の研磨液組成物A(砥粒4)の砥粒を砥粒4と砥粒cとの混合物(砥粒4/砥粒c=90/10)に替えた研磨液組成物A(pH1.7)を調製し、実施例16〜20と同様の研磨を行った(実施例21〜25)。その結果を、表3に示す。
表3に示すとおり、研磨パッドの圧縮率が高くなると、研磨速度の低下が抑制されつつ、長周期欠陥の改善が向上するという傾向になった。すなわち、研磨パッドの圧縮率が高くなると、生産性を維持しつつ、基板収率をより向上できることが示された。また、酸種がリン酸であると、さらに長周期欠陥の改善が向上するという傾向になった。

Claims (17)

  1. 下記工程(1)を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
    (1)非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び前記被研磨基板の少なくとも一方を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
    ここで、前記非球状シリカ粒子Aが複数の粒子が凝集又は融着した形状であり、
    前記被研磨基板がNi−Pめっきアルミニウム合金基板であり、
    前記研磨パッドがベース層と発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドであり、その表面層の圧縮率が2.5%以上である。
  2. 前記研磨パッドの表面層がポリウレタン製である、請求項1記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  3. 前記非球状シリカ粒子Aは、金平糖型のシリカ粒子A1、異形型のシリカ粒子A2、及び異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3からなる群から選択される少なくとも1種のシリカ粒子であって、
    金平糖型のシリカ粒子A1は、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして、粒径が5倍以上異なる2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状であり、
    異形型のシリカ粒子A2は、最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した形状であり、
    異形かつ金平糖型のシリカ粒子A3は、粒径が1.5倍以内の2つ以上の粒子が凝集又は融着した粒子に、さらに、凝集又は融着した前記粒子の最も小さいシリカ粒子の粒径を基準にして粒径が1/5以下の小さな粒子が凝集又は融着した形状である、請求項1又は2に記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  4. 前記非球状シリカ粒子Aの電子顕微鏡で測定される粒子の絶対最大長の平均が、80.0nm以上500.0nm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  5. 研磨液組成物が電子顕微鏡で測定して得られる粒子の絶対最大長を直径とする円の面積bを電子顕微鏡観察で測定して得られる該粒子の投影面積aで除して100を乗じた面積率(b/a×100)が110.0〜200.0%であるシリカ粒子を全シリカ粒子に対して30.0質量%以上含有する、請求項1から4のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  6. 前記研磨パッドが連続発泡タイプの研磨パッドである、請求項1から5のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  7. 前記研磨パッドの表面部材がポリウレタンエラストマーを含む、請求項1から6のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  8. 前記非球状シリカ粒子Aが水ガラス法で製造されたシリカ粒子である、請求項1から7のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  9. レーザー光散乱法で測定した研磨液組成物中のシリカ粒子の体積平均粒子径(D50)が、50nm以上500nm以下である、請求項1から8のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  10. 研磨液組成物中のシリカ粒子が金平糖型のシリカ粒子A1及び異形型のシリカ粒子A2を含み、A1/A2の質量比率が5/95〜95/5の範囲にあり、
    研磨液組成物中のシリカ粒子における前記粒子A1及びA2の合計量が80質量%以上である、請求項3から9のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  11. 研磨液組成物のpHが0.5〜6.0である、請求項1から10のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  12. 研磨液組成物の酸が硫酸又はリン酸若しくはホスホン酸である、請求項1から11のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  13. さらに、下記工程(2)及び工程(3)を含み、工程(1)と工程(3)を、互いに別の研磨機で行う請求項1から12のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
    (2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程。
    (3)工程(2)で得られた基板をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨対象面を研磨する工程。
  14. 工程(3)の研磨液組成物に含有されるシリカ粒子のレーザー光散乱法で測定した体積平均粒子径(D50)が、工程(1)の研磨液組成物に含有されるシリカ粒子のレーザー光散乱法で測定した体積平均粒子径(D50)より小さいシリカ粒子である、請求項13記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  15. 複数の粒子が凝集又は融着した形状の非球状シリカ粒子A、酸、酸化剤及び水を含有する研磨液組成物であって、
    ベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板を研磨するための、研磨液組成物。
  16. (1)請求項15に記載の研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する工程、
    (2)工程(1)で得られた基板を洗浄する工程、及び、
    (3)工程(2)で得られた基板の研磨対象面をシリカ粒子Bを含有する研磨液組成物Bを用いて研磨する工程を有し、
    前記工程(1)と(3)を互いに別の研磨機で行う磁気ディスク基板用の研磨方法。
  17. 請求項15に記載の研磨液組成物、及びベース層と圧縮率が2.5%以上の発泡した表面層とを有するスエードタイプの研磨パッドを用い、被研磨基板であるNi−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨対象面を研磨する第一の研磨機と、
    前記第一研磨機で研磨した基板を洗浄する洗浄ユニットと、
    シリカ粒子を含有する研磨液組成物を用いて洗浄後の基板を研磨する第二の研磨機とを備える磁気ディスク基板の研磨システム。
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