JP2013140645A - 磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミナ突き刺さりを低減できる磁気ディスク基板の製造方法の提供。
【解決手段】(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを用いて被研磨基板の研磨対象面を研磨する工程、(2)工程1で得られた基板をリンス処理する工程、(3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを用いて工程2で得られた基板の研磨対象面を研磨する工程、(4)工程3で得られた基板を洗浄する工程、及び、(5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物C用いて工程4で得られた基板の研磨対象面を研磨する工程を有し、前記工程1〜3を同一の研磨機で行い、前記工程5を前記研磨機とは別の研磨機で行う、磁気ディスク基板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気ディスク基板の製造方法及び磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するためには、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上させる必要があり、そのため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板は、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、平滑性及び平坦性の向上(表面粗さ、うねり、端面ダレの低減)や表面欠陥低減(残留砥粒、スクラッチ、突起、ピット等の低減)が厳しく要求されている。
このような要求に対して、より平滑で、傷が少ないといった表面品質向上と生産性の向上を両立させる観点から、ハードディスク基板の製造方法においては、2段階以上の研磨工程を有する多段研磨方式が採用されることが多い。一般に、多段研磨方式の最終研磨工程、即ち、仕上げ研磨工程では、表面粗さの低減、スクラッチ、突起、ピット等の傷の低減という要求を満たすために、コロイダルシリカ粒子を含む仕上げ用研磨液組成物が使用され、仕上げ研磨工程より前の研磨工程(粗研磨工程ともいう)では、生産性向上の観点から、アルミナ粒子を含む研磨液組成物が使用される(例えば、特許文献1)。
アルミナ粒子を砥粒として使用した場合、アルミナ粒子の基板への突き刺さりに起因するテキスチャースクラッチによって、メディアの欠陥を引き起こすことがある。このような問題を解決するために、平均二次粒子径が0.1〜0.7μmの酸化アルミニウム(アルミナ)粒子及び酸を含有する研磨液組成物を用いて、所定の研磨荷重で基板を研磨する粗研磨工程、並びにコロイダル粒子を含有する研磨液組成物を用いて、粗研磨工程で得られた基板を所定の研磨量で研磨する仕上げ研磨工程を有する磁気ディスク基板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
最近では、アルミナ粒子の基板への突き刺さりをさらに低減する技術として、特定粒径のアルミナ粒子と、特定粒度分布を有するシリカ粒子を含む研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献3)。
また、表面粗さを低減する技術としてアルミナ粒子を用いた研磨を2段階行う技術が提案されており(例えば、特許文献4)、さらに、研磨工程を簡略化するために、具体的にはセリアを用いた研磨を2段階行う技術が提案されている(例えば、特許文献5)。さらに、アルミナ粒子とカチオン性高分子化合物を併用し、ピットの発生を低減するハードディスク基板用研磨液組成物が提案されている(例えば、特許文献6)。
特開2005−63530号公報 特開2007−168057号公報 特開2009−176397号公報 特開昭63−260762号公報 特開2006−95677号公報 特開2003−147338号公報
磁気ディスクドライブの大容量化に伴い、基板の表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっており、粗研磨工程において、生産性を維持したまま、アルミナ粒子の基板への残留(例えば、アルミナ付着、アルミナ突き刺さり)をさらに低減できる研磨液組成物の開発が求められている。
そこで、本発明は、生産性を損なうことなく、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減することができ、かつ、仕上げ研磨工程後の基板においても、基板上の突起欠陥を低減することができる磁気ディスク基板の製造方法を提供する。
本発明は、一態様において、下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う磁気ディスク基板の製造方法(以下「本発明の基板製造方法」とも言う。)に関する。
(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(1)」とも言う)、
(2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程(以下「工程(2)」とも言う)、
(3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(3)」とも言う)、
(4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程(以下「工程(4)」とも言う)、
(5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(以下「工程(5)」とも言う)。
本発明は、その他の態様において、下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う磁気ディスク基板の研磨方法(以下「本発明の研磨方法」とも言う。)に関する。
(1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
(2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程、
(3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
(4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程、
(5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
本発明によれば、粗研磨工程(工程(1)〜工程(3))後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程(工程(5))後の基板上の突起欠陥が低減された基板を効率的に製造することができ、それにより基板品質が向上した磁気ディスク基板を生産性よく製造できるという効果が奏されうる。さらにまた、本発明によれば、好ましくは研磨後の基板表面のうねりが低減された基板を製造することができる。
本発明は、粗研磨工程と仕上げ研磨工程とを含む磁気ディスク基板の製造方法において、前記粗研磨工程を、同一の研磨機において、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを用いる第1の粗研磨と、第1の粗研磨後のリンス処理と、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを用いる前記リンス処理後の第2の粗研磨とをこの順で含む構成とすることにより、粗研磨後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減できるという知見に基づく。また、本発明は、前記粗研磨後の基板を洗浄した後に、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを用いる仕上げ研磨をすることにより、仕上げ研磨後の基板上の突起欠陥を低減でき、さらに、突起欠陥を低減するまでの仕上げ研磨時間を低減できるため生産性を向上できるという知見に基づく。
本明細書において「アルミナ突き刺さり」とは、アルミナ粒子を研磨材として使用した研磨後の前記アルミナ粒子の基板への突き刺さりをいう(基板上のアルミナ粒子の付着も含む)。また、本明細書において「突起欠陥」とは、アルミナなどの研磨粒子や、研磨中に発生する研磨屑をいう。アルミナ突き刺さり数及び/又は突起欠陥数は、例えば、研磨後に得られる基板表面の顕微鏡観察、走査型電子顕微鏡観察、表面欠陥検査装置により評価することができる。
本発明の基板製造方法により粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減できる理由は明らかではないが、粗研磨工程の第1の粗研磨工程(1)の後に、リンス処理工程(2)及びシリカ粒子を含有する研磨液組成物Bを用いた第2の粗研磨工程(3)を施すことで、研磨切削時の摩擦力が上昇し、工程(1)で突き刺さったアルミナ粒子の効率的な引き抜きが起こり、基板へのアルミナ突き刺さりが低減されると推定される。また、粗研磨した基板を工程(4)にて洗浄した後に、仕上げ研磨工程に当たる工程(5)を行うことで、仕上げ研磨工程へのアルミナ粒子の持ち込みが少なくなり、効率よく仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が低減されると推定される。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されない。
本発明は、また、第1の粗研磨工程(1)に使用する研磨液組成物Aにカチオン性重合体を含有させることにより、粗研磨後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨後の基板上の突起欠陥をいっそう低減できる、という知見に基づく。
したがって、本発明はその他の態様において、下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う磁気ディスク基板の製造方法に関する。
(1)アルミナ粒子、カチオン性重合体及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
(2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程、
(3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
(4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程、
(5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
本態様の基板製造方法によれば、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が効果的に低減された基板を効率的に製造することができ、それにより基板品質が向上した製品を生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
本態様の基板製造方法を用いることにより粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを効果的に低減できる理由は明らかではないが、以下のように推定している。工程(1)で研磨された基板表面には、アルミナ粒子が突き刺さったり付着したりした状態で残留しているが、工程(2)で研磨機を用いて機械力を与えながら中間リンス処理を行うことによって、工程(1)で残留したアルミナ粒子を基板表面から浮き上がらせる等によりアルミナ粒子と基板表面との相互作用を弱くすることができる。さらに工程(3)で突き刺さったアルミナ等の残留アルミナを基板表面から除去しながら表面をさらに研磨することによって、最終的にアルミナ突き刺さりを低減し、うねりを低減する効果が発現するものと考えられる。また、特に工程(1)の研磨液組成物Aにカチオン性重合体を含有する場合には、工程(1)において、カチオン性重合体が基板表面とアルミナ粒子に吸着することで基板とアルミナ粒子に正電荷を付与し、電荷反発により基板表面にアルミナ粒子の突き刺さりや付着が抑制される。その結果、アルミナ突き刺さり(残留アルミナ)量を低減し、さらに、基板表面とアルミナ粒子のより弱くなった相互作用により、本発明の工程(2)、工程(3)における効果を助長するものと考えられる。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されなくてもよい。
さらに、粗研磨した基板を工程(4)にて洗浄した後に仕上げ研磨工程に当たる工程(5)を行うことで、仕上げ研磨工程へのアルミナ粒子の持込み量が少なくなり、さらに仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が低減されると推定される。但し、本発明はこれらのメカニズムに限定されなくてもよい。
一般に、磁気ディスクは、精研削工程を経たガラス基板やNi−Pメッキ工程を経たアルミニウム合金基板を、粗研磨工程及び仕上げ研磨工程にて研磨した後、記録部形成工程にて磁気ディスク化することにより製造される。
[被研磨基板]
本発明の基板製造方法における被研磨基板は磁気ディスク基板又は磁気ディスク基板に用いられる基板であり、例えば、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板が挙げられる。中でも、本発明で使用される被研磨基板としては、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板が好ましい。
上記被研磨基板の形状には特に制限はなく、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状であればよい。中でも、ディスク状の被研磨基板が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、その外径は例えば2〜95mm程度であり、その厚みは例えば0.5〜2mm程度である。
[工程(1):第1の粗研磨]
本発明の基板製造方法は、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(工程(1))を有する。工程(1)で使用される研磨機としては、特に限定されず、磁気ディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
[工程(2):中間リンス]
粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減する観点、基板表面のうねり低減の観点及び仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、本発明の基板製造方法は、前記工程(1)の後に、同一の研磨機において、前記工程(1)で得られた基板をリンス処理する中間リンス処理工程(工程(2))を有する。リンス処理に用いるリンス液としては、特に制限されないが、製造コストの点からは蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等の水が使用され得る。また、工程(2)は、生産性の観点から、前記工程(1)で使用した研磨機から被研磨基板を取り出すことなく、同じ研磨機内で行うことが好ましい。工程(2)は、具体的には、リンス液を被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面をリンス処理することを含みうる。なお、工程(1)と(3)との間には後述する洗浄工程(4)のような洗浄工程は有さないことが好ましい。また、本明細書において「リンス処理」とは、基板表面に残留した砥粒、研磨屑を排出することを目的とした処理をいい、基板表面を平坦化するために、基板表面を溶解しながら砥粒で削る(化学機械研磨)研磨処理とは異なる処理をいう。
[工程(3):第2の粗研磨]
本発明の基板製造方法は、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを中間リンス処理工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(工程(3))を有する。
生産性向上の観点、並びに、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、工程(1)〜(3)は、同一の研磨機で行う。
[工程(4):洗浄]
本発明の基板製造方法は、工程(3)で得られた基板を洗浄する工程(工程(4))を有する。工程(4)の洗浄は、前記粗研磨工程(工程(1)〜(3))が施された基板を、洗浄剤組成物を用いて洗浄することが好ましい。工程(4)における洗浄方法としては、例えば、(a)工程(3)で得られた基板を後述する洗浄剤組成物に浸漬する方法、及び/又は、(b)洗浄剤組成物を射出して前記基板の表面上に洗浄剤組成物を供給する方法が挙げられる。
前記方法(a)において、基板の洗浄剤組成物への浸漬条件としては、特に制限はないが、例えば、洗浄剤組成物の温度は、安全性及び操業性の観点から20〜100℃であると好ましく、20〜60℃であるとより好ましく、浸漬時間は、洗浄剤組成物による洗浄性と生産効率の観点から10秒〜30分間であると好ましく、2〜20分間であるとより好ましい。また、残留物の除去性及び残留物の分散性を高める観点から、洗浄剤組成物には超音波振動が付与されていると好ましい。超音波の周波数としては、好ましくは20〜2000kHz、より好ましくは40〜2000kHz、さらに好ましくは40〜1500kHzである。
前記方法(b)では、残留物の洗浄性や油分の溶解性を促進させる観点から、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出して、基板の表面に洗浄剤組成物を接触させて当該表面を洗浄するか、又は、洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に射出により供給し、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。さらには、超音波振動が与えられている洗浄剤組成物を射出により洗浄対象の表面に供給し、かつ、洗浄剤組成物が供給された当該表面を洗浄用ブラシでこすることにより洗浄することが好ましい。
洗浄剤組成物を被洗浄基板の表面上に供給する手段としては、スプレーノズル等の公知の手段を用いることができる。また、洗浄用ブラシとしては、特に制限はなく、例えばナイロンブラシやPVA(ポリビニルアルコール)スポンジブラシ等の公知のものを使用することができる。超音波の周波数としては、前記方法(a)で好ましく採用される値と同様であればよい。
工程(4)では、前記方法(a)及び/又は前記方法(b)に加えて、揺動洗浄、スピンナー等の回転を利用した洗浄、パドル洗浄等の公知の洗浄を用いる工程を1つ以上含んでもよい。
[工程(5):仕上げ研磨]
本発明の基板製造方法は、シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程(工程(5))を有する。
工程(5)で使用される研磨機は、仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、工程(1)〜(3)で用いた研磨機とは別個の研磨機である。工程(5)で使用される研磨液組成物Cの供給速度、研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法は、後述する研磨液組成物Aの場合と同様とすることができる。
本発明の基板製造方法は、前述の、第1の粗研磨工程(1)、中間リンス処理工程(2)、第2の粗研磨工程(3)、洗浄工程(4)、及び、仕上げ研磨工程(5)を含むことにより、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が効果的に低減され、かつ、研磨後の基板上のうねりが低減された基板を効率的に製造することができる。
[工程(1)〜(3)の研磨パッド]
工程(1)〜(3)の粗研磨工程で使用される研磨パッドとしては、特に制限はなく、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用することができるが、研磨速度向上の観点から、スエードタイプの研磨パッドが好ましい。スエードタイプの研磨パッドは、ベース層とベース層に垂直な紡錘状気孔を有する発泡層から構成される。ベース層の材質としては、綿等の天然繊維や合成繊維からなる不織布、スチレンブタジエンゴム等のゴム状物質を充填して得られるベース層等があげられるが、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点から、高硬度な樹脂フィルムが得られるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリエステルフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムがより好ましい。また、発泡層の材質としては、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルや、天然ゴム、合成ゴム等があげられるが、圧縮率等の物性のコントロール性や、研磨時の耐摩耗性向上の観点から、ポリウレタンエラストマーが好ましい。
また、工程(1)〜(3)で使用される研磨パッドの平均気孔径は、研磨速度向上の観点、基板表面のうねり低減の観点から、10〜100μmが好ましく、より好ましくは20〜80μm、さらに好ましくは30〜60μm、さらにより好ましくは35〜55μmである。
[工程(1)における研磨荷重]
本明細書において、研磨荷重とは、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力を意味する。工程(1)における研磨荷重は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点から、25kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは15kPa以下、さらにより好ましくは11kPa以下である。また、前記研磨荷重は、基板表面のうねり低減の観点、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、前記研磨荷重は、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは3〜25kPa、より好ましくは5〜20kPa、さらに好ましくは7〜15kPa、さらにより好ましくは9〜11kPaである。前記研磨荷重の調整は、定盤や基板等への空気圧や重りの負荷によって行うことができる。
[工程(1)における研磨量]
工程(1)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、メッキ欠陥を除去する観点、基板表面のうねりを低減する観点、粗研磨工程後のアルミナ突き刺さりを低減する観点から、0.4mg以上が好ましく、より好ましくは0.6mg以上、さらに好ましくは0.8mg以上である。一方、生産性向上の観点、ロールオフ低減の観点からは、2.6mg以下が好ましく、より好ましくは2.1mg以下、さらに好ましくは1.7mg以下である。したがって、前記研磨量は、前述の観点から、好ましくは0.4〜2.6mg、より好ましくは0.6〜2.1mg、さらに好ましくは0.8〜1.7mgである。
[研磨液組成物Aの供給速度]
工程(1)における研磨液組成物Aの供給速度は、コスト低減の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.25mL/分以下が好ましく、より好ましくは0.2mL/分以下、さらに好ましくは0.15mL/分以下である。また、前記供給速度は、研磨速度の向上の観点から、被研磨基板1cm2あたり0.01mL/分以上が好ましく、より好ましくは0.025mL/分以上、さらに好ましくは0.05mL/分以上である。したがって、前記供給速度は、被研磨基板1cm2あたり0.01〜0.25mL/分が好ましく、より好ましくは0.025〜0.2mL/分、さらに好ましくは0.05〜0.15mL/分である。
[研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法としては、例えばポンプ等を用いて連続的に供給を行う方法が挙げられる。研磨液組成物Aを研磨機へ供給する際は、全ての成分を含んだ1液で供給する方法の他、研磨液組成物Aの保存安定性等を考慮して、複数の配合用成分液に分け、2液以上で供給することもできる。後者の場合、例えば供給配管中又は被研磨基板上で、上記複数の配合用成分液が混合され、研磨液組成物Aとなる。
[工程(2)における研磨荷重]
工程(2)における研磨荷重は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり低減の観点及び基板表面のうねり低減の観点から、25kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは15kPa以下、さらにより好ましくは11kPa以下である。また、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり低減の観点及び基板表面のうねり低減の観点から、好ましくは3〜25kPa、より好ましくは5〜20kPa、さらに好ましくは7〜15kPa、さらにより好ましくは9〜11kPaである。研磨荷重を上記範囲内に設定することでアルミナ粒子の基板への押し込みが抑制され、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。
[工程(2)におけるリンス液の供給速度]
工程(2)におけるリンス液の供給速度は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点及び仕上げ研磨工程へのアルミナの持ち込みを防止する観点から、被研磨基板1cm2あたり0.25〜4mL/分が好ましく、より好ましくは0.8〜2.5mL/分、さらに好ましくは1〜2mL/分である。また、工程(2)におけるリンス液の供給時間は、同様の観点から、5〜60秒が好ましく、より好ましくは7〜30秒、さらに好ましくは10〜20秒である。なお、工程(2)におけるリンス液を研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様に行うことができる。
[工程(3)における研磨荷重]
工程(3)における研磨荷重は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点から、25kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは15kPa以下、さらにより好ましくは11kPa以下である。また、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、前記研磨荷重は、研磨速度の向上の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点から、好ましくは3〜25kPa、より好ましくは5〜20kPa、さらに好ましくは7〜15kPa、さらにより好ましくは9〜11kPaである。研磨荷重を上記範囲内に設定することでアルミナ粒子の基板への押し込みが抑制され、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。
[工程(3)における研磨量]
工程(3)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、基板表面のうねりを低減する観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減する観点から、0.0004mg以上が好ましく、より好ましくは0.004mg以上、さらに好ましくは0.01mg以上である。一方、生産性向上の観点から、好ましくは0.85mg以下、より好ましくは0.43mg以下、さらに好ましくは0.26mg以下、さらにより好ましくは0.1mg以下である。したがって、前記研磨量は、前述の観点から、好ましくは0.0004〜0.85mg、より好ましくは0.004〜0.43mg、さらに好ましくは0.01〜0.26mg、さらにより好ましくは0.01〜0.1mgである。
[研磨液組成物Bの供給速度]
工程(3)における研磨液組成物Bの供給速度は、前述の研磨液組成物Aの供給速度と同様に行うことができる。
[研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Bを研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様に行うことができる。研磨液組成物Bは、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さりを低減する観点から、研磨液組成物Aを供給する供給手段とは異なる供給手段から供給することが好ましい。
[工程(5)の研磨パッド]
工程(5)で使用される研磨パッドは、工程(1)〜(3)で使用される研磨パッドと同種の研磨パッドが使用されうる。工程(5)で使用される研磨パッドの平均気孔径は、仕上げ研磨工程後の表面粗さの低減、基板表面のスクラッチ低減及び突起欠陥の低減の観点から、1〜50μmが好ましく、より好ましくは2〜40μm、さらに好ましくは3〜30μm、さらにより好ましくは3〜10μmである。
[工程(5)における研磨荷重]
工程(5)における研磨荷重は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を効果的に低減する観点から、25kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは15kPa以下、さらに好ましくは11kPa以下である。また、前記研磨荷重は、基板表面のうねり低減の観点、研磨速度の向上の観点から、3kPa以上が好ましく、より好ましくは5kPa以上、さらに好ましくは7kPa以上、さらにより好ましくは9kPa以上である。したがって、前記研磨荷重は、3〜25kPaが好ましく、より好ましくは5〜20kPa、さらに好ましくは7〜15kPa、さらにより好ましくは9〜11kPaである。
[工程(5)における研磨量]
工程(5)における、被研磨基板の単位面積(1cm2)あたりの研磨量は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥低減及び基板表面のうねり低減の観点から、0.085mg以上が好ましく、より好ましくは0.13mg以上、さらに好ましくは0.17mg以上である。また、生産性向上の観点からは、0.85mg以下が好ましく、より好ましくは0.6mg以下、さらに好ましくは0.43mg以下である。したがって、前記研磨量は、前記と同様の観点から、0.085〜0.85mgが好ましく、より好ましくは0.13〜0.6mg、さらに好ましくは0.17〜0.43mgである。
[研磨液組成物Cの供給速度]
工程(5)における研磨液組成物Cの供給速度は、前述の研磨液組成物Aの供給速度と同様に行うことができる。
[研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法]
研磨液組成物Cを研磨機へ供給する方法は、前述の研磨液組成物Aを研磨機へ供給する方法と同様に行うことができる。
[研磨液組成物A]
工程(1)で使用される研磨液組成物Aは、研磨速度の向上の観点から、アルミナ粒子を含有する。
[アルミナ粒子]
前記アルミナ粒子としては、αアルミナ、中間アルミナ、アモルファスアルミナ、ヒュームドアルミナ等が挙げられるが、研磨速度向上の観点からは、αアルミナが好ましく、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点、表面粗さ及び表面うねり低減の観点からは、中間アルミナが好ましい。
アルミナ粒子の平均二次粒子径は、基板表面のうねり低減の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点、研磨速度の向上の観点から、0.1〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.75μm、さらに好ましくは0.1〜0.7μm、さらにより好ましくは0.2〜0.7μm、さらにより好ましくは0.2〜0.65μm、さらにより好ましくは0.25〜0.55μmである。該平均二次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aにおけるアルミナ粒子のBET比表面積は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥低減の観点及びうねり低減の観点から、5〜80m2/gが好ましく、より好ましくは5〜50m2/g、さらに好ましくは5〜30m2/g、さらにより好ましくは10〜30m2/g、さらにより好ましくは13〜25m2/g、さらにより好ましくは15〜25m2/g、さらにより好ましくは20〜25m2/gである。BET比表面積は、実施例に記載の方法で測定できる。
研磨液組成物Aにおけるアルミナ粒子の含有量は、基板表面のうねり低減の観点、研磨速度向上の観点及び粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥低減の観点から、0.01〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜15重量%、さらにより好ましくは1〜10重量%、さらにより好ましくは1〜5重量%である。また、研磨液組成物Aに含まれる研磨材全体に占めるアルミナ粒子の含有量は、基板表面のうねり低減、研磨速度向上、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥低減の観点から、5重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、15重量%以上がさらに好ましい。
〔αアルミナ〕
本明細書において、αアルミナとは、X線回折により結晶中にαアルミナ特有の構造が認められる結晶性アルミナ粒子の総称である。αアルミナ特有の構造は、例えば、X線回折スペクトルにおける2θ領域35.1〜35.3°(104面)、43.2〜43.4°(113面)、57.4〜57.6°(116面)などに頂点があるピークの有無により確認できる。なお、本明細書では特に指示しない限り、αアルミナ特有ピークというときは104面のピークを意味する。
前記αアルミナのα化率は、研磨速度の向上、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、50〜99%であることが好ましく、より好ましくは60〜97%、さらに粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、さらに好ましくは60〜80%である。ここで、α化率とは、WA−1000(α化率99.9%のαアルミナ、昭和電工社製)を用いたX線回折法における2θ=35.1〜35.3°由来の104面のピーク面積を99.9%とした場合におけるαアルミナ特有ピークの相対面積の数値をいい、具体的には、実施例に記載の方法により求めることができる。なお、α化率が前記範囲内のαアルミナを複数種混合して使用してもよい。
αアルミナの平均二次粒子径は、研磨速度の向上の観点、基板表面のうねり低減の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、0.1〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.75μm、さらに好ましくは0.15〜0.7μm、さらにより好ましくは0.2〜0.65μm、さらにより好ましくは0.3〜0.55μmである。該平均二次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aにおけるαアルミナの含有量は、基板表面のうねり低減の観点、研磨速度向上の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、0.01〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜15重量%、さらにより好ましくは0.5〜10重量%である。
〔中間アルミナ〕
研磨液組成物Aは、研磨速度の向上、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び表面粗さ低減の観点から、中間アルミナを含有することが好ましい。中間アルミナとは、αアルミナ以外の結晶性アルミナ粒子の総称であり、具体的にはγアルミナ、δアルミナ、θアルミナ、ηアルミナ、κアルミナ、及びこれらの混合物等が挙げられる。中間アルミナの中でも、基板表面のうねり及び表面粗さ低減の観点、研磨速度の向上、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、γアルミナ、δアルミナ、θアルミナ及びこれらの混合物が好ましく、より好ましくはγアルミナ及びθアルミナ、さらに好ましくはθアルミナである。
中間アルミナの平均二次粒子径は、研磨速度向上の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減及び基板表面のうねり低減の観点から、0.01〜0.6μmが好ましく、より好ましくは0.05〜0.5μm、さらに好ましくは0.1〜0.4μm、さらにより好ましくは0.15〜0.35μm、さらにより好ましくは0.15〜0.25μmである。なお、該平均二次粒子径は、前述のαアルミナの場合と同様の方法により求めることができる。
また、研磨液組成物Aにおける中間アルミナの含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点、基板表面のうねり低減の観点及び研磨速度向上の観点から0.001〜27重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜15重量%、さらに好ましくは0.05〜10重量%、さらにより好ましくは0.1〜5重量%、さらにより好ましくは0.1〜2重量%である。
研磨液組成物Aは、研磨速度向上の観点、基板表面のうねり及び表面粗さ低減の観点、並びに、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、アルミナ粒子として、αアルミナと中間アルミナとを含有することが好ましく、αアルミナとθアルミナとを含有することがより好ましい。
αアルミナと中間アルミナとを使用する場合、αアルミナと中間アルミナの重量比(αアルミナの重量%/中間アルミナの重量%)は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減の観点及び粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、90/10〜10/90が好ましく、より好ましくは85/15〜40/60、さらに好ましくは85/15〜50/50、さらにより好ましくは85/15〜60/40、さらにより好ましくは85/15〜70/30、さらにより好ましくは85/15〜75/25である。
[シリカ粒子]
研磨液組成物Aは、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、さらにシリカ粒子を含有することが好ましい。シリカ粒子としては、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、表面修飾したシリカ等が挙げられる。中でも、基板の表面うねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、コロイダルシリカが好ましい。
シリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは5〜120nm、より好ましくは5〜100nm、さらに好ましくは25〜80nm、さらにより好ましくは35〜55nmである。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは8〜80nm、より好ましくは15〜60nm、さらにより好ましくは20〜55nm、さらにより好ましくは35〜50nmである。なお、該標準偏差は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D10)は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは1〜50nm、より好ましくは10〜40nm、さらに好ましくは15〜35nm、さらにより好ましくは20〜30nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D90)は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、並びに研磨速度の向上の観点から、好ましくは40〜150nm、より好ましくは50〜120nm、さらに好ましくは60〜100nm、さらにより好ましくは70〜90nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Aにおけるシリカ粒子のBET比表面積は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、及び基板表面のうねり低減の観点から、20〜200m2/gが好ましく、より好ましくは30〜100m2/g、さらに好ましくは40〜60m2/gである。BET比表面積は、実施例に記載の方法で測定できる。
アルミナ粒子とシリカ粒子とを併用する場合、アルミナ粒子とシリカ粒子の重量比(アルミナ粒子重量/シリカ粒子重量)は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、研磨速度の向上及び基板表面のうねり低減の観点から、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは15/85〜70/30、さらに好ましくは20/80〜40/60、さらにより好ましくは20/80〜35/65、さらにより好ましくは20/80〜30/70である。
アルミナ粒子とシリカ粒子を併用する場合、アルミナ粒子の平均二次粒子径とシリカ粒子の平均一次粒子径との比(アルミナ粒子径/シリカ粒子径)は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、及び基板表面のうねり低減の観点から、好ましくは1〜100、より好ましくは2〜50、さらに好ましくは5〜20、さらにより好ましくは5〜15、さらにより好ましくは5〜12、さらにより好ましくは5〜10である。
研磨液組成物Aに含まれるシリカ粒子の含有量としては、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点及びから、0.3重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましく、2重量%以上がさらによりに好ましい。また、該含有量は、経済性の観点から、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましく、6重量%以下がさらにより好ましい。したがって、シリカ粒子の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上、並びに経済性の観点から、0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜15重量%がより好ましく、1〜10重量%がさらに好ましく、2〜6重量%がさらにより好ましい。
[カチオン性重合体]
研磨液組成物Aは、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、カチオン性重合体を含有することが好ましい。カチオン性重合体は、研磨液中で正帯電となり、基板表面に吸着して保護膜を形成し、アルミナ突き刺さり及びアルミナ付着を抑制していると考えられる。
前記カチオン性重合体としては、研磨液組成物A中で正帯電となる重合体を使用でき、例えば、ジアリルアミン重合体、ポリエチレンイミン等が挙げられる。これらのなかでも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、ジアリルアミン重合体及びポリエチレンイミンが好ましく、生産性を落とすことなく粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり(残留アルミナ)を低減できることから、ジアリルアミン重合体が好ましい。「ジアリルアミン重合体」とは、ジアリルアミン類のようなアリル基を2つ有するアミン化合物がモノマーとして導入された構成単位を有する重合体をいう。ポリエチレンイミンは、直鎖状、分岐状、環状構造のいずれのものであっても良い。また、本発明で用いられるジアリルアミン重合体及びポリエチレンイミンは水溶性である。ここで「水溶性」とは、20℃の水100gに対する溶解度が2g以上であることをいう。
〔ジアリルアミン重合体〕
前記ジアリルアミン重合体は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位から選択される1種以上の構成単位を有することが好ましい。
Figure 2013140645
前記一般式(I−a)及び(I−b)において、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、水素原子又は水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。ここで、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、水酸基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、より好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、さらに好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基、エチル基であり、さらにより好ましくは水酸基を有していてもよいメチル基である。また、炭素数7〜10のアラルキル基としては、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。これらの中でも、同様の観点から、R1は水素原子、メチル基、エチル基、ベンジル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。ジアリルアミン重合体が、上記一般式(I−a)及び(I−b)の構成単位を有する場合、R1は同一であってもよく異なっていてもよい。
前記一般式(I−a)及び(I−b)で表される構成単位は、酸付加塩の形態であってもよい。酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩が好ましい。
前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R2は、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示す。水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基の好ましい形態は、前記R1で説明したとおりである。
また、前記一般式(I−c)及び(I−d)において、R3は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、D-は、一価の陰イオンを示す。
前記炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基が挙げられ、中でも粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、メチル基、エチル基が好ましい。前記炭素数7〜10のアラルキル基としては、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり低減の観点から、ベンジル基、フェネチル基などが好ましく挙げられる。これらの中でも、R3は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり低減の観点から、メチル基が好ましい。D-で表される一価の陰イオンとしては、例えばハロゲンイオン、メチルサルフェートイオン、エチルサルフェートイオンを挙げることができる。
一般式(I−c)及び(I−d)において、>N+23・D-で表される部分構造(第四級アンモニウム塩構造単位の部分構造)の具体例としては、N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジプロピルアンモニウムクロリド、N,N−ジブチルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−エチル−N−ベンジルアンモニウムクロリド、N−メチル−N−エチルアンモニウムクロリド及びこれらのクロリド類に対応するブロミド類、ヨージド類、メチルサルフェート類、エチルサルフェート類などを挙げることができる。中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジエチルアンモニウムエチルサルフェート、N−メチル−N−エチルアンモニウムエチルサルフェートが好ましく、N,N−ジメチルアンモニウムクロリドがより好ましい。
前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位のうち、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、前記一般式(I−a)及び(I−c)で表される構成単位から選ばれる一種以上を有することが好ましく、前記一般式(I−c)で表される構成単位を有することがより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位の合計含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点及び研磨速度の向上の観点から、30〜100モル%が好ましく、より好ましくは35〜90モル%、さらに好ましくは40〜80モル%、さらにより好ましくは40〜60モル%である。
前記ジアリルアミン重合体は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及びスクラッチ低減の観点から、さらに下記一般式(II)で表される構成単位を有することが好ましい。
Figure 2013140645
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における前記一般式(II)で表される構成単位の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点及び研磨速度の向上の観点から、10〜70モル%が好ましく、より好ましくは20〜60モル%、さらに好ましくは30〜60モル%、さらにより好ましくは40〜60モル%である。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)の構成単位と、一般式(II)の構成単位とのモル比(一般式(I−a)〜(I−d)/一般式(II))は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減の観点及び研磨速度の向上の観点から、100/0〜30/70が好ましく、より好ましくは90/10〜30/70、さらに好ましくは80/20〜40/60、さらにより好ましくは70/30〜40/60、さらにより好ましくは60/40〜40/60である。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、前記一般式(I−a)〜(I−d)及び一般式(II)の構成単位の合計含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点から、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上、さらにより好ましくは80モル%以上、さらにより好ましくは90モル%以上、さらにより好ましくは95モル%以上、さらにより好ましくは97モル%以上、さらにより好ましくは100モル%である。
前記ジアリルアミン重合体は、前記一般式(I−a)〜(I−d)及び一般式(II)以外の構成単位を有していてもよい。その他の構成単位としては、エチレン性不飽和スルホン酸化合物由来の構成単位や、エチレン性不飽和カルボン酸化合物由来の構成単位、アクリルアミド化合物由来の構成単位が挙げられる。
前記エチレン性不飽和スルホン酸化合物としては、スチレンスルホン酸、α―メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸、ビニルベンジルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリロイルオキシエチルスルホン酸、メタクロイルオキシプロピルスルホン酸などが挙げられる。これらのスルホン酸は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩を例示することができる。中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減の観点及び研磨速度の向上の観点から、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及びそれらのナトリウム塩が好ましい。
前記エチレン性不飽和カルボン酸化合物としては、2-プロペン酸、3−ブテン酸、3−ブテン2酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、10−ウンデセン酸、11−ドデセン酸及びそれらの塩が挙げられる。これらのカルボン酸の塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩としても用いることができる。アルカリ金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点及び研磨速度の向上の観点から、2-プロペン酸、3−ブテン酸、3−ブテン2酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸及びその塩が好ましい。
前記アクリルアミド化合物の構成としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−(イソプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミドが好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の具体例としては、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、並びに研磨速度の向上の観点から、ジアリルジメチルアンモニウム塩−二酸化硫黄、ジアリルジエチルアンモニウム塩−二酸化硫黄の共重合体が好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の全構成単位中における、一般式(I−a)〜(I−d)の構成単位及び一般式(II)の構成単位以外の構成単位の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する観点、研磨速度の向上の観点から、0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましく、0〜10モル%がさらに好ましく、0〜5モル%がさらにより好ましく、実質的に含有しないことがさらにより好ましい。
前記ジアリルアミン重合体の具体例としては、ジアリルアミン塩−アクリルアミド、ジアリルアミン塩−メタクリルアミド、ジアリルアミン塩−アクリル酸、ジアリルアミン塩−メタクリル酸、ジアリルアミン塩−マレイン酸の共重合体、メチルジアリルアミン塩−アクリルアミド、メチルジアリルアミン塩−メタクリルアミド、メチルジアリルアミン塩−アクリル酸、メチルジアリルアミン塩−メタクリル酸、メチルジアリルアミン塩−マレイン酸の共重合体、ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−メタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−メタクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリル酸、ジアリルメチルアンモニウムエチルサルフェート−アクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウム塩−二酸化硫黄、ジアリルジエチルアンモニウム塩−二酸化硫黄、ジアリルジメチルアンモニウム塩−メタクリル酸、ジアリルメチルアンモニウムエチルサルフェート−メタクリル酸、ジアリルジメチルアンモニウム塩−マレイン酸、ジアリルメチルエチルアンモニウムサルフェート−マレイン酸などの共重合体やジアリルジメチルアンモニウム塩−マレイン酸−二酸化硫黄、ジアリルメチルアンモニウムエチルサルフェート−マレイン酸−二酸化硫黄、アクリル酸−ジアリルジメチルアンモニウム塩−アクリルアミド、アクリル酸−ジアリルメチルアンモニウムエチルサルフェート−アクリルアミドなどの3元系共重合体が挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減及び研磨速度の向上の観点から、ジアリルジメチルアンモニウム塩−二酸化硫黄、ジアリルジエチルアンモニウム塩−二酸化硫黄の共重合体が好ましい。
〔前記ジアリルアミン重合体の製造方法〕
前記水溶性ジアリルアミン重合体は、極性溶媒中において、ラジカル開始剤の存在下、ジアリルアミン類の酸付加塩及び/又は第四級アンモニウム塩と、必要に応じて二酸化硫黄及びその他の構成単位を導入するための前記化合物とを重合させることにより製造することができる。
前記極性溶媒としては、例えば水、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸など)又はその水溶液、無機酸の金属塩(塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化マグネシウムなど)の水溶液、有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸など)又はその水溶液、あるいは極性有機溶媒(アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど)等を挙げることができるが、これらの混合物でもよい。また、これらの中で水系溶媒が好ましい。
前記ラジカル開始剤としては、例えば分子中にアゾ基を有する水溶性ラジカル開始剤や過硫酸塩系ラジカル開始剤を好ましく用いることができ、過硫酸塩系ラジカル開始剤がより好ましい。
前記ジアリルアミン類の酸付加塩としては、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−エチルジアリルアミン、N−プロピルジアリルアミン、N−ブチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシエチルジアリルアミン、N−2−ヒドロキシプロピルジアリルアミン、N−3−ヒドロキシプロピルジアリルアミンなどの塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、アミド硫酸塩、メタンスルホン酸塩が挙げられる。前記ジアリルアミン類の第四級アンモニウム塩としては、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、臭化ジアリルジメチルアンモニウム、沃化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、臭化ジアリルジエチルアンモニウム、沃化ジアリルジエチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、臭化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、沃化ジアリルエチルベンジルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルエチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルエチルベンジルアンモニウムなどが挙げられる。これらの中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点及び研磨速度向上の観点から、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、塩化ジアリルメチルベンジルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウムが好ましく、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアリルジエチルアンモニウム、エチル硫酸ジアリルジエチルアンモニウムが好ましく、ジアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、塩化ジアリルジメチルアンモニウムがより好ましい。
研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体の重量平均分子量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、300〜300000が好ましく、より好ましくは300〜200000、さらに好ましくは500〜100000、さらにより好ましくは500〜50000である。
研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体としてポリエチレンイミンを用いる場合、ポリエチレンイミンの重量平均分子量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、300〜200000が好ましく、より好ましくは500〜100000、さらに好ましくは500〜50000、さらにより好ましくは500〜20000、さらにより好ましくは500〜5000である。
研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体としてジアリルアミン重合体を用いる場合、ジアリルアミン重合体の重量平均分子量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、500〜300000が好ましく、より好ましくは1000〜200000、さらに好ましくは3000〜150000、さらにより好ましくは4000〜50000、さらに好ましくは4000〜10000、さらにより好ましくは4000〜7000である。なお、該重量平均分子量は、実施例に記載の条件により求めることができる。
研磨液組成物Aに含まれるカチオン性重合体の含有量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.001〜1.0重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.008〜0.3重量%、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量%である。
研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体としてジアリルアミン重合体を用いる場合、研磨液組成物Aに含まれるジアリルアミン重合体の含有量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.001〜1.0重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜0.5重量%、さらに好ましくは0.008〜0.3重量%、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量%である。
研磨液組成物A中におけるカチオン性重合体とアルミナ粒子の含有量比(カチオン性重合体の含有量/アルミナ含有量)は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.001〜0.1が好ましく、より好ましくは0.003〜0.05、さらに好ましくは0.005〜0.02である。
研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体としてジアリルアミン重合体を用いる場合、研磨液組成物A中におけるジアリルアミン重合体とアルミナ粒子の含有量比(ジアリルアミン重合体の含有量/アルミナ含有量)は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.001〜0.1が好ましく、より好ましくは0.003〜0.05、さらに好ましくは0.005〜0.02である。
[酸]
研磨液組成物Aは、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、酸を含有することが好ましい。研磨液組成物Aにおける酸の使用は、酸及び又はその塩の使用を含む。使用される酸としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1,−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸等が挙げられる。中でも、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びそれらの塩がより好ましい。
これらの酸及びその塩は単独で又は2種以上を混合して用いてもよいが、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、2種以上を混合して用いることが好ましく、リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸及び1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸からなる群から選択される2種以上の酸を混合して用いることがさらに好ましい。
これらの酸の塩を用いる場合は、特に限定はなく、具体的には、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム等が挙げられる。上記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、研磨速度及びロールオフ特性の向上の観点から、1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
研磨液組成物A中における前記酸の含有量は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜4重量%、さらに好ましくは0.05〜3重量%、さらにより好ましくは0.1〜2重量%である。
[酸化剤]
前記研磨液組成物Aは、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、酸化剤を含有することが好ましい。酸化剤としては、研磨速度の向上及び粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類等が挙げられる。これらの中でも、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)及び硫酸アンモニウム鉄(III)等が好ましく、研磨速度向上の観点、表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から、過酸化水素がより好ましい。これらの酸化剤は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
研磨液組成物A中における前記酸化剤の含有量は、研磨速度向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上であり、研磨速度の向上の観点及び粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは4重量%以下、より好ましくは2重量%以下、さらに好ましくは1.5重量%以下、さらにより好ましくは1重量%以下である。従って、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上させるためには、上記含有量は、好ましくは0.01〜4重量%、より好ましくは0.05〜2重量%、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%、さらにより好ましくは0.1〜1重量%である。
[水]
研磨液組成物Aは、媒体として水を含有する。水としては、蒸留水、イオン交換水、純水及び超純水等が使用され得る。研磨液組成物A中の水の含有量は、研磨液組成物の取扱いが容易になるため、55〜99重量%が好ましく、より好ましくは70〜98重量%、さらに好ましくは80〜97重量%、さらにより好ましくは85〜97重量%である。
[その他の成分]
研磨液組成物Aには、必要に応じて他の成分を配合することができる。他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質、界面活性剤、高分子化合物等が挙げられる。研磨液組成物A中のこれら他の任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で配合されることが好ましく、0〜10重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
[研磨液組成物AのpH]
前記研磨液組成物AのpHは、研磨速度を向上する観点、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、前述の酸や公知のpH調整剤を用いて、pH1.0〜6.0に調整することが好ましく、より好ましくはpH1.0〜4.0、さらに好ましくはpH1.0〜3.0、さらにより好ましくはpH1.0〜2.0である。なお、上記のpHは、25℃における研磨液組成物のpHであり、pHメータを用いて測定でき、電極の浸漬後40分後の数値である。
[研磨液組成物Aの調製方法]
研磨液組成物Aは、例えば、アルミナ粒子及び水と、さらに所望により、シリカ粒子、ジアリルアミン重合体、酸化剤、酸及び他の成分とを公知の方法で混合することにより調製できる。シリカ粒子を混合する場合、濃縮されたスラリーの状態で混合されてもよいし、水等で希釈してから混合されてもよい。その他の態様として、研磨液組成物Aを濃縮物として調製してもよい。前記混合は、特に制限されず、ホモミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機及び湿式ボールミル等の撹拌機等を用いて行うことができる。
[研磨液組成物B]
工程(3)で使用される研磨液組成物Bは、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、シリカ粒子を含有する。使用されるシリカ粒子は、研磨液組成物Aで使用されるシリカ粒子と同様であり、好ましくはコロイダルシリカである。
[シリカ粒子]
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは5〜120nmであり、より好ましくは15〜100nm、さらに好ましくは20〜80nm、さらにより好ましくは40〜60nmである。シリカ粒子の平均一次粒子径(D50)が前記範囲内であると、研磨切削時の摩擦力が上昇して、効果的にアルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、基板表面の低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは8〜80nm、より好ましくは15〜60nm、さらに好ましくは20〜55nm、さらにより好ましくは35〜50nmである。一次粒子径の標準偏差が前記範囲内であると、研磨切削時の摩擦力がさらに向上して、工程(1)で突き刺さったアルミナ粒子の効率的な引き抜きが起こり、アルミナ突き刺さりが低減されると考えられる。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D10)は、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは1〜50nm、より好ましくは10〜40nm、さらに好ましくは15〜35nm、さらにより好ましくは20〜30nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bに用いられるシリカ粒子の一次粒子径(D90)は、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、好ましくは40〜150nm、より好ましくは50〜120nm、さらに好ましくは60〜100nm、さらにより好ましくは70〜90nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Bにおけるシリカ粒子のBET比表面積は、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、20〜200m2/gが好ましく、より好ましくは30〜150m2/g、さらに好ましくは120〜135m2/gである。BET比表面積は、実施例に記載の方法で測定できる。
研磨液組成物Bに含まれるシリカ粒子の含有量は、基板表面のうねり低減の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.3重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1重量%以上がさらに好ましく、2重量%以上がさらにより好ましい。また、該含有量は、経済性の観点から、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましく、6重量%以下がさらにより好ましい。したがって、シリカ粒子の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点、基板表面のうねり低減、並びに経済性の観点から、0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜15重量%がより好ましく、1〜10重量%がさらに好ましく、2〜6重量%がさらにより好ましい。
また、研磨液組成物Bに含まれる研磨材全体に占めるシリカ粒子の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、60重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましく、100重量%がさらにより好ましい。なお、研磨液組成物Bに含まれる研磨材全体に占めるアルミナ粒子の含有量は、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、40重量%以下が好ましく、より好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、さらにより好ましくは5重量%以下、さらにより好ましくは実質的にアルミナ粒子を含有しない。
研磨液組成物Bは、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減の観点、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減から、酸、酸化剤を含有することが好ましい。好ましい酸、酸化剤については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。また、研磨液組成物Bに用いられる水、研磨液組成物BのpH、研磨液組成物Bの調製方法についても、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
[その他の成分]
また、研磨液組成物Bは、基板表面のうねり低減、粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、さらに、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、2種以上含有することがより好ましく、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子を含有することがさらに好ましい。
[研磨液組成物C]
工程(5)で使用される研磨液組成物Cは、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、シリカ粒子を含有する。使用されるシリカ粒子は、研磨液組成物Bで使用されるシリカ粒子と同様であり、好ましくはコロイダルシリカである。また、研磨液組成物Cは、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、アルミナ粒子を含有しないことが好ましい。
研磨液組成物Cに用いられるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、5〜60nmが好ましく、より好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは15〜45nm、さらにより好ましくは20〜40nmである。なお、該平均一次粒子径は、実施例に記載の方法により求めることができる。
また、シリカ粒子の一次粒子径の標準偏差は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、5〜50nmが好ましく、より好ましくは10〜45nm、さらに好ましくは15〜40nm、さらにより好ましくは20〜35nmである。なお、該標準偏差は実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D10)は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは1〜30nm、より好ましくは3〜25nm、さらに好ましくは5〜20nm、さらにより好ましくは8〜15nmである。なお、該一次粒子径(D10)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
シリカ粒子の一次粒子径(D90)は、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減、基板表面のうねり低減及び研磨速度の向上の観点から、好ましくは10〜100nm、より好ましくは20〜80nm、さらに好ましくは25〜60nm、さらにより好ましくは30〜50nmである。なお、該一次粒子径(D90)は、実施例に記載の方法により求めることができる。
研磨液組成物Cにおけるシリカ粒子のBET比表面積は、基板表面のうねり低減、及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、20〜200m2/gが好ましく、より好ましくは50〜200m2/g、さらに好ましくは150〜200m2/gである。BET比表面積は、実施例に記載の方法で測定できる。
研磨液組成物Cに含まれるシリカ粒子の含有量は、基板表面のうねり低減、及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、0.3〜20重量%が好ましく、0.5〜15重量%がより好ましく、1〜10重量%がさらに好ましく、2〜6重量%がさらにより好ましい。
研磨液組成物Cは、基板表面のうねり低減、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、2種以上含有することがより好ましく、複素環芳香族化合物、多価アミン化合物、及びアニオン性基を有する高分子を含有することがさらに好ましい。
研磨液組成物Cは、研磨速度の向上、基板表面のうねり低減及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減の観点から、酸、酸化剤を含有することが好ましい。酸、酸化剤の好ましい使用態様については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。また、研磨液組成物Cに用いられる水、研磨液組成物CのpH、研磨液組成物Cの調製方法については、前述の研磨液組成物Aの場合と同様である。
[洗浄剤組成物]
工程(4)の洗浄では、洗浄剤組成物を用いることが好ましい。前記洗浄剤組成物としては、アルカリ剤、水、及び必要に応じて各種添加剤を含有するものが使用できる。
〔アルカリ剤〕
前記洗浄剤組成物で使用されるアルカリ剤は、無機アルカリ剤及び有機アルカリ剤のうちのいずれであってもよい。無機アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、水酸化カリウム、及び水酸化ナトリウム等が挙げられる。有機アルカリ剤としては、例えば、ヒドロキシアルキルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、及びコリンからなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。これらのアルカリ剤は、単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
洗浄剤組成物の基板上の残留物の分散性の向上、保存安定性の向上の観点から、前記アルカリ剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、及びアミノエチルエタノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
洗浄剤組成物中におけるアルカリ剤の含有量は、洗浄剤組成物の基板上の残留物に対する高い洗浄性を発現させ、かつ、取扱時の安全性を高める観点から、0.05〜10重量%であると好ましく、0.1〜3重量%であるとより好ましい。
洗浄剤組成物のpHは、基板上の残留物の分散性を向上させる観点から、8〜13であることが好ましく、より好ましくは9〜13、さらに好ましくは10〜13、さらにより好ましくは11〜13である。なお、上記のpHは、25℃における洗浄剤組成物のpHであり、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定でき、電極の洗浄剤組成物への浸漬後40分後の数値である。
〔各種添加剤〕
前記洗浄剤組成物には、アルカリ剤以外に、非イオン界面活性剤、キレート剤、エーテルカルボキシレートもしくは脂肪酸、アニオン性界面活性剤、水溶性高分子、消泡剤(成分に該当する界面活性剤は除く。)、アルコール類、防腐剤、酸化防止剤等が含まれていていても良い。
前記洗浄剤組成物に含まれる水以外の成分の含有量は、基板上の残留物の分散性の向上及び、濃縮時・使用時の保存安定性の向上の観点から、水の含有量と水以外の成分の含有量の合計を100重量%とすると、好ましくは10〜60重量%であり、より好ましくは15〜50重量%であり、さらに好ましくは15〜40重量%である。
前記洗浄剤組成物は、希釈して用いられる。希釈倍率は、洗浄効率を考慮すると、好ましくは10〜500倍、より好ましくは20〜200倍、さらに好ましくは50〜100倍である。希釈用の水は、前述の研磨液組成物と同様のものでよい。
本発明の基板製造方法によれば、基板表面のうねりが低減され、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥の低減された磁気ディスク基板を提供できるため、高度の表面平滑性が要求される垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板の研磨に好適に用いることができる。
[研磨方法]
本発明は、その他の態様として、上述した工程(1)、工程(2)、工程(3)、工程(4)及び工程(5)を有する研磨方法に関する。本発明の研磨方法における被研磨基板、研磨パッド、研磨液組成物A〜Cの組成、リンスの方法、洗浄剤組成物、並びに、研磨の方法及び条件については、上述の本発明の基板製造方法と同様とすることができる。
本発明の研磨方法を使用することにより、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が低減し、基板表面のうねりが低減して品質が向上した磁気ディスク基板、特に垂直磁気記録方式の磁気ディスク基板が好ましくは提供される。本発明の研磨方法における前記被研磨基板としては、上述のとおり、磁気ディスク基板や磁気記録用媒体の基板の製造に使用されるものが挙げられ、なかでも、垂直磁気記録方式用磁気ディスク基板の製造に用いる基板が好ましい。
本発明は、さらにその他の態様として、下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う磁気ディスク基板の研磨方法に関する。
(1)アルミナ粒子、カチオン性重合体及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、(2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程、(3)シリカ粒子、及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、(4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程、(5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
本態様の研磨方法によれば、基板表面のうねりが低減し、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥が低減された基板を効率的に製造することができ、製品歩留まりの低下を抑制して基板品質が向上した磁気ディスク基板を生産性よく製造できるという効果が奏されうる。
下記のとおりに研磨液組成物A、B及びCを調製し、下記の条件で工程(1)〜(5)を含む被研磨基板の研磨を行った。研磨液組成物の調製方法、使用した添加剤、各パラメーターの測定方法、研磨条件(研磨方法)及び評価方法は以下のとおりである。
1.研磨液組成物A〜Cの調製
[研磨液組成物Aの調製]
下記表1のアルミナ砥粒A〜D、クエン酸、硫酸、過酸化水素、水、並びに、場合によって下記表2のコロイダルシリカ砥粒b、及び、下記表3の添加剤A〜Gを用いて研磨液組成物Aを調製した(下記表4)。研磨液組成物Aの砥粒とその含有量は、実施例1〜11、参考例1〜2、及び比較例1〜5ではアルミナ粒子4.0重量%とし、実施例12〜15、及び比較例6では、アルミナ粒子1重量%及びコロイダルシリカ粒子3.0重量%とした。また、研磨液組成物Aにおけるその他の各成分の含有量は、クエン酸:0.3重量%、硫酸:0.4重量%、過酸化水素:0.6重量%であり、研磨液組成物AのpHは1.4であった。なお、上記のpHは、25℃における研磨液組成物のpHであり、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用い、電極の洗浄剤組成物への浸漬後40分後の数値である(以下同様)。また、添加剤A〜Fは日本紡績社製のものを使用し、添加剤Gは日本触媒社製(エポミンSP−006)を使用した。なお、表3に記載のポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)は、日本触媒社のカタログに記載されている値である。
[研磨液組成物Bの調製]
下記表2のコロイダルシリカ砥粒a、硫酸、過酸化水素、及び水を用い、研磨液組成物Bを調製した(下記表4)。研磨液組成物Bにおける各成分の含有量は、コロイダルシリカ粒子:4.0重量%、硫酸:0.2重量%、過酸化水素:0.1重量%であり、研磨液組成物BのpHは1.6であった。
[研磨液組成物Cの調製]
下記表2のコロイダルシリカ砥粒c、硫酸、過酸化水素、及び水研磨液組成物Cを調製した。研磨液組成物Cにおける各成分の含有量は、コロイダルシリカ粒子:5.1重量%、硫酸:0.5重量%、過酸化水素:0.3重量%であり、研磨液組成物CのpHは1.3であった。
Figure 2013140645
Figure 2013140645
Figure 2013140645
2.各パラメーターの測定方法
[アルミナ粒子の平均二次粒子径の測定]
0.5%ポイズ530(花王社製;特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)水溶液を分散媒として、下記測定装置内に投入し、続いて透過率が75〜95%になるようにサンプルを投入し、その後、5分間超音波を掛けた後、粒径を測定した。
測定機器 :堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA920
循環強度 :4
超音波強度:4
[アルミナのα化率の測定方法]
アルミナスラリー20gを105℃で5時間乾燥させ、得られた乾燥物を乳鉢で解砕して粉末X線回折用サンプルを得た。各サンプルを粉末X線回折法にて分析し、104面におけるピーク面積を比較した。粉末X線回折法による測定条件は下記のとおりとした。
測定条件;
装置:(株)リガク製、粉末X線解析装置 RINT2500VC
X線発生電圧:40kV
放射線:Cu−Kα1線(λ=0.154050nm)
電流:120mA
Scan Speed:10度/分
測定ステップ:0.02度/分
α化率(%)=αアルミナ特有ピーク面積÷WA−1000のピーク面積×100
また、各ピークの面積は、得られた粉末X線回折スペクトルから、粉末X線回折装置付属の粉末X線回折パターン総合解析ソフトJADE(MDI社)を用いて算出した。上記ソフトによる算出処理は、上記ソフトの取扱説明書(Jade(Ver.5)ソフトウェア、取扱説明書 Manual No.MJ13133E02、理学電機株式会社)に基づいて算出した。また、WA−1000はα化率99.9%のα−アルミナ(昭和電工社製)である。
[シリカ粒子の平均一次粒子径及び一次粒子径の標準偏差の測定]
シリカ粒子を日本電子製透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名「JEM-2000FX」、80kV、1〜5万倍)で観察した写真をパソコンにスキャナで画像データとして取込み、解析ソフト「WinROOF(Ver.3.6)」(販売元:三谷商事)を用いて1000個以上のシリカ粒子データについて1個1個のシリカ粒子の円相当径を求め、それを直径とし、表計算ソフト「EXCEL」(マイクロソフト社製)にて、体積基準の粒径の標準偏差(標本標準偏差)を得た。また、前記表計算ソフト「EXCEL」にて、粒子直径から粒子体積に換算して得られるシリカ粒子の粒径分布データに基づき、全粒子中における、ある粒径の粒子の割合(体積基準%)を小粒径側からの累積頻度として表し、累積体積頻度(%)を得た。得られたシリカ粒子の粒径及び累積体積頻度データに基づき、粒径に対して累積体積頻度をプロットすることにより、粒径対累積体積頻度グラフが得られる。前記グラフにおいて、小粒径側からの累積体積頻度が50%となる粒径をシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)とした。また、小粒径側からの累積体積頻度が10%となる粒径をシリカ粒子の一次粒子径(D10)とし、小粒径側からの累積体積頻度が90%となる粒径をシリカ粒子の一次粒子径(D90)とした。
[BET比表面積の測定方法]
アルミナ粒子又はシリカ粒子をASAP2020(株式会社島津製作所社製、比表面積・細孔分布測定装置)にセットし、多点法でBET比表面積を測定し、BET定数Cが正になる範囲で値を導出した。なお、試料の前処理は、10℃/分で昇温させ100℃で2時間保持させて行った。また、60℃の時点で500μmHgまで脱気を行なった。
[重量平均分子量の測定]
ジアリルアミン重合体の重量平均分子量(Mw)は、日立L−6000型高速液体クロマトグラフを使用し、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。分子量標準サンプルを用いて較正曲線を求め、その較正曲線を基に重合体の重量平均分子量(Mw)を求めた。
〔重量平均分子量におけるGPC条件〕
・カラム:GS-220HQ+ GS-620HQ(アサヒパック)
・カラム温度:30℃
・溶離液:0.4mol/L 塩化ナトリウム水溶液
・流速:1.0ml/分
・試料サイズ:5mg/ml
・注入量:100μL
・検出器:RI(ショーデックスRISE-61)
・換算標準:ポリエチレングリコール(分子量106、194、440、600、1470、4100、7100、10300、12600、23000 American Polymer Standards Service社製)
3.研磨条件
[被研磨基板]
被研磨基板は、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を用いた。なお、この被研磨基板は、厚み1.27mm、直径95mm(中心部直径25mmの穴あきドーナツ型)であった。
[被研磨基板の研磨]
工程(1)〜(5)を含む被研磨基板の研磨を行った。各工程の条件を以下に示す。なお、工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、工程(5)を前記研磨機とは別個の研磨機で行った。
[工程(1):第1の粗研磨]
研磨機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)
研磨パッド:スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)、厚み1.04mm、平均気孔径43μm(FILWEL社製)
定盤回転数:45rpm
研磨荷重:9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分
研磨量:1.0〜1.2mg/cm2
投入した基板の枚数:10枚(両面研磨)
[工程(2):中間リンス]
リンス条件:
研磨機及び研磨パッド:工程(1)と同じ
定盤回転数:45rpm
研磨荷重:9.8kPa(設定値)
イオン交換水供給量:2L/分で10秒間
[工程(3):第2の粗研磨]
研磨機及び研磨パッド:工程(1)と同じ
定盤回転数:45rpm
研磨荷重:9.8kPa(設定値)
研磨液供給量:100mL/分
研磨量:0.02〜0.04mg/cm2
リンス条件:
定盤回転数:20rpm
研磨荷重:1.4kPa
イオン交換水供給量:2L/分で15秒間
[工程(4):洗浄]
工程(3)で得られた基板を、下記条件で洗浄した。
1. 0.1重量%のKOH水溶液からなるpH12のアルカリ性洗浄剤組成物の入った槽内に、工程(3)で得られた基板を5分間浸漬する。
2. 浸漬後の基板を、イオン交換水で20秒間すすぎを行う。
3. すすぎ後の基板を洗浄ブラシがセットされたスクラブ洗浄ユニットに移送し洗浄する。
[工程(5):仕上げ研磨]
研磨機:両面研磨機(9B型両面研磨機、スピードファム社製)、工程(1)〜(3)で使用した研磨機とは別個の研磨機
研磨パッド:スエードタイプ(発泡層:ポリウレタンエラストマー)、厚み1.0mm、平均気孔径5μm(FILWEL社製)
定盤回転数:40rpm
研磨荷重:9.8kPa
研磨液供給量:100mL/分
研磨量:0.2〜0.3mg/cm2
投入した基板の枚数:10枚(両面研磨)
工程(5)後に、リンス及び洗浄を行った。リンスは、前記工程(3)と同条件で行い、洗浄は、前記工程(4)と同条件で行った。
4.評価方法
[洗浄工程(4)後のアルミナ突き刺さり(残留アルミナ)の評価方法]
測定機器:OSA7100(KLA Tencor社製)
評価:洗浄工程(4)で得られた基板を、研磨量0.05mg/cm2とした以外は、工程(5)と同一の条件にて、研磨液組成物Cを用いて研磨を行い、リンス及び洗浄を行った後、無作為に4枚を選択し、各々の基板を10000rpmにてレーザーを照射してアルミナ突き刺さり数を測定した。その4枚の基板の各々両面にあるアルミナ突き刺さり数(個)の合計を8で除して、基板面当たりのアルミナ突き刺さり数(個)を算出した。その結果を、下記表4に、実施例1を100とした相対値として示す。
[仕上げ工程(5)後の突起欠陥数(残留アルミナ)の評価方法]
測定機器:OSA7100(KLA Tencor社製)
評価:仕上げ工程(5)の後に、前記工程(4)と同じ条件でスクラブ洗浄を行った基板のうち、無作為に4枚を選択し、各々の基板を8000rpmにてレーザーを照射して突起欠陥数を測定した。その4枚の基板の各々両面にある突起欠陥数(個)の合計を8で除して、基板面当たりの突起欠陥数を算出した。その結果を、下記表4に、実施例1を100とした相対値として示す。
[工程(4)及び(5)後の基板表面うねりの評価方法]
工程(4)又は(5)後研磨後の10枚の基板から任意に2枚を選択し、選択した各基板の両面を120°おきに4点(計16点)について、下記の条件で測定した。その16点の測定値の平均値を基板のうねりとして算出した。実施例1の基板のうねりを基準値100として各実験例の基板のうねりの相対値を求めた。結果を表4に示す。
機器 :Zygo NewView5032
レンズ :2.5倍 Michelson
ズーム比 :0.5
リムーブ :Cylinder
フィルター:FFT Fixed Band Pass、うねり波長:0.2〜1.45mm
エリア :4.33mm×5.77mm
Figure 2013140645
前記表4に示すとおり、実施例1〜15では、参考例1〜2又は比較例1〜5と比べ、工程(4)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり数(残留アルミナ)及びうねり、並びに、工程(5)後(仕上げ研磨終了後)のアルミナ突き刺さり数(残留アルミナ)及びうねりが低減されることが示された。さらに、研磨液組成物Aにカチオン性重合体を含む実施例2〜15は、カチオン性重合体を含まない実施例1と比べ、工程(4)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり数、及び、工程(5)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数がいっそう低減されることが示された。そして、研磨液組成物Aにシリカ粒子及びカチオン性重合体を含む実施例12〜15は、シリカ粒子及びカチオン性重合体の少なくとも一方を含まない実施例1〜11に比べ、工程(4)後(粗研磨終了後)のアルミナ突き刺さり数及びうねり、並びに、工程(5)後(仕上げ研磨終了後)の突起欠陥数及びうねりがいっそう低減されることが示された。
実施例1及び2、比較例6の仕上げ研磨工程(5)における研磨量を0.1、0.2又は0.3mg/cm2と変化させて仕上げ研磨工程(5)後の突起欠陥数を比較した。その結果を下記表5に示す。
Figure 2013140645
前記表5に示すとおり、実施例1、2では比較例6と比較して、仕上げ研磨工程(5)の研磨量を減少させても、同等の突起欠陥数まで低減することができるため、仕上げ研磨時間を低減でき生産性を向上することができることが示された。また、実生産においては、仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥数が多い場合には、磁気ディスク用基板として用いることができないため、再研磨又は廃棄されることから、本発明の粗研磨工程後の基板上のアルミナ突き刺さり及び仕上げ研磨工程後の基板上の突起欠陥を低減する効果は基板収率の向上を期待することができる。
本発明の基板製造方法は、例えば、高記録密度の磁気ディスク基板の製造に好適に用いることができる。

Claims (15)

  1. 下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う、磁気ディスク基板の製造方法。
    (1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
    (2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程、
    (3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
    (4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程、
    (5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
  2. 前記研磨液組成物Aが、カチオン性重合体を含有する、請求項1記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  3. 前記研磨液組成物Aのカチオン性重合体が、ジアリルアミン重合体であり、ジアリルアミン重合体は下記一般式(I−a)、(I−b)、(I−c)及び(I−d)で表される構成単位からなる群から選択される1種以上の構成単位を有する請求項2記載の磁気ディスク基板の製造方法。
    Figure 2013140645
    [上記式(I−a)及び(I−b)中、R1は水素原子、水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を示し、上記式(I−c)及び(I−d)中、R2は水酸基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基を、D-は一価の陰イオンをそれぞれ示す。]
  4. 前記ジアリルアミン重合体が、さらに下記一般式(II)で表される構成単位を有する、請求項3記載の磁気ディスク基板の製造方法。
    Figure 2013140645
  5. 前記研磨液組成物Aのカチオン性重合体が、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドと二酸化硫黄の共重合体である、請求項2から4のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  6. 前記研磨液組成物Aのカチオン性重合体が、ポリエチレンイミンである請求項2記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  7. 前記研磨液組成物Aにおけるカチオン性重合体の含有量が、0.001〜1.0重量%である、請求項2から6のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  8. 前記研磨液組成物Aが、さらにシリカ粒子を含有する、請求項1から7のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  9. 前記研磨液組成物Aにおけるアルミナ粒子のBET比表面積が5〜80m2/gである、請求項1から8のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  10. 前記研磨液組成物Aにおけるシリカ粒子のBET比表面積が20〜200m2/gである、請求項8又は9のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  11. 前記研磨液組成物Bにおけるシリカ粒子の平均一次粒子径(D50)が5〜120nmである、請求項1から10のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  12. 前記被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求項1から11のいずれかに記載の磁気ディスク基板の製造方法。
  13. 下記(1)〜(5)の工程を有し、下記工程(1)〜(3)を同一の研磨機で行い、下記工程(5)を前記研磨機とは別の研磨機で行う、磁気ディスク基板の研磨方法。
    (1)アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを被研磨基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
    (2)工程(1)で得られた基板をリンス処理する工程、
    (3)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを工程(2)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程、
    (4)工程(3)で得られた基板を洗浄する工程、
    (5)シリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Cを工程(4)で得られた基板の研磨対象面に供給し、前記研磨対象面に研磨パッドを接触させ、前記研磨パッド及び/又は前記被研磨基板を動かして前記研磨対象面を研磨する工程。
  14. 前記研磨液組成物Aが、カチオン性重合体を含有する、請求項13記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
  15. 前記被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板である、請求項13又は14に記載の磁気ディスク基板の研磨方法。
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