JP2015129725A - 微細配線短絡箇所の特定装置、微細配線短絡箇所の修理装置、微細配線短絡箇所の特定方法、及び微細配線短絡箇所の修理方法 - Google Patents

微細配線短絡箇所の特定装置、微細配線短絡箇所の修理装置、微細配線短絡箇所の特定方法、及び微細配線短絡箇所の修理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査可能とする。【解決手段】サーモカメラ部3において、プローブ17は、タッチセンサ用フィルム51の表面に形成された第1電極配線73及び第1引き回し配線75と、タッチセンサ用フィルム51の裏面に形成された第2電極配線77及び第2引き回し配線79に対して、異なるパターンで電流を供給する。1台のサーモカメラ19は、タッチセンサ用フィルム51の表面側に配置され、第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の温度分布を撮影する。サーモカメラ制御部39は、サーモカメラ19からの温度分布情報に基づいて短絡箇所を特定する。【選択図】図5

Description

本発明は、微細配線短絡箇所の特定装置、微細配線短絡箇所の修理装置、微細配線短絡箇所の特定方法、及び微細配線短絡箇所の修理方法に関する。
例えば、基体上に形成された回路パターンのリード部同士のショート不良の有無を検査するために、リード部にプローブを接触させて抵抗値を測定することが行われている。
また、特許文献1に示す回路パターン検査装置では、複数のリード部に電圧を印加しつつ、リード部の赤外線像(サーモグラフィ)を撮像して、その温度分布情報に基づいてリード部のオープン不良及びショート不良を検出している。
特開平6−252229号公報
一方、タッチセンサは、タッチセンサ用フィルムと、その両面に形成された微細配線(電極と、引き回し配線)とを有している。タッチセンサ用フィルムの微細配線の短絡箇所を特定し切断することは、複数のロール間でタッチセンサ用フィルムを送りながら実行される。
しかし、タッチセンサ用フィルムの両面を特許文献1のように温度分布情報に基づいて検査するためには2台のカメラが必要になり、又は1台のカメラの前にフィルムを反転させて通過させることが必要になり、いずれにしてもコストが高くなってしまい実用的ではない。
本発明の課題は、タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査可能とすることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る微細配線短絡箇所の特定装置は、複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの微細配線が両面に形成されたタッチセンサ用フィルムにおいて、微細配線の短絡箇所を特定するための装置である。この装置は、電流供給部と、1台のカメラと、特定部とを備えている。電流供給部は、タッチセンサ用フィルムの表面に形成された微細配線と、タッチセンサ用フィルムの裏面に形成された微細配線に対して、異なるパターンで電流を供給する。1台のカメラは、タッチセンサ用フィルムの片面側に配置され、微細配線の温度分布を撮影する。特定部は、カメラからの温度分布情報に基づいて短絡箇所を特定する。
この装置では、電流供給部がタッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給するので、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、特定部は、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のカメラによって得られる温度分布情報に基づいて、特定部は、タッチセンサ用フィルムの両面の微細配線の短絡箇所を短時間で特定できる。また、カメラの台数が1台であるので、タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
なお、タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線とは、中央の電極配線と、周辺の引き回し配線とを含む。
電流供給部は、温度ノイズと電流供給による微細配線の発熱とを区別するための温度補償制御ステップを有していてもよい。
この装置では、温度補償制御によって、微細配線に短絡箇所がある場合のショート電流による微細配線の発熱と、短絡箇所周辺の温度ノイズとを区別できる。したがって、特定部は、短時間で正確に短絡箇所を特定できる。
この装置は、特定部によって特定された短絡箇所に関する情報が記憶される記憶部をさらに備えていてもよい。
この装置では、記憶部が短絡箇所に関する情報を記憶しているので、後工程においてこの情報を利用可能になる。
なお、記憶部とは、コンピュータのメモリ、その他何らかの手段で短絡箇所を記憶できるものであればよい。
本発明の他の見地に係る微細配線短絡箇所の修理装置は、上記の微細配線短絡箇所の特定装置と、画像処理装置と、修復装置とを備えている。画像処理装置は、特定部によって特定された短絡箇所を含むタッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理することで、短絡箇所をより正確に特定する。修復装置は、画像処理装置によって特定された短絡箇所を切断することで、短絡箇所を修復する。
この装置では、画像処理装置は、特定装置によって特定された短絡箇所を含むタッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理するだけでよいので、正確な短絡箇所の特定が短時間で終了する。それに対して、タッチセンサ用フィルムの全ての範囲を画像処理して短絡箇所を探索することになれば、短絡箇所の特定に膨大な時間が必要になり、それは実用的ではない。
本発明のさらに他の見地に係る微細配線短絡箇所の特定方法は、複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの微細配線が両面に形成されたタッチセンサ用フィルムにおいて、微細配線の短絡箇所を特定するための方法であって、下記のステップを備えている。
◎タッチセンサ用フィルムの表面に形成された微細配線と、タッチセンサ用フィルムの裏面に形成された微細配線とに対して、異なるパターンで電流を供給する電流供給ステップ
◎両面の微細配線の温度分布をタッチセンサ用フィルムの片面側から撮影するステップ
◎温度分布情報に基づいて短絡箇所を特定する特定ステップ
この方法では、電流供給部がタッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給するので、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、特定ステップは、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のカメラによって得られる温度分布情報に基づいて、タッチセンサ用フィルムの両面の微細配線の短絡箇所を短時間で特定できる。また、カメラの台数が1台であるので、タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
電流供給ステップは、温度ノイズと電流供給による微細配線の発熱とを区別するための温度補償制御を行ってもよい。
この方法では、温度補償制御によって、微細配線に短絡箇所がある場合のショート電流による微細配線の発熱と、短絡箇所周辺の温度ノイズとを区別できる。したがって、短時間で正確に短絡箇所を特定できる。
この方法は、特定方法によって特定された短絡箇所に関する情報を記憶部に記憶するステップをさらに備えていてもよい。
この方法では、記憶部が短絡箇所に関する情報を記憶しているので、後工程においてこの情報を利用可能になる。
本発明のさらに他の見地に係る微細配線短絡箇所の修理方法は、下記のステップを備えている。
◎上記の微細配線短絡箇所の特定方法
◎特定ステップによって特定された短絡箇所を含むタッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理することで、短絡箇所をより正確に特定する画像処理ステップ
◎画像処理ステップによって特定された短絡箇所を切断することで、短絡箇所を修復する修復ステップ
この方法では、画像処理ステップは、特定ステップによって特定された短絡箇所を含むタッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理するだけでよいので、正確な短絡箇所の特定が短時間で終了する。それに対して、タッチセンサ用フィルムの全ての範囲を画像処理することになれば、短絡箇所の特定に膨大な時間が必要になり、それは実用的ではない。
本発明によれば、タッチセンサ用フィルムの両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
本発明の一実施形態が採用された微細配線短絡箇所の修理装置の概要を説明するための模式図。 タッチセンサ用フィルムの部分平面図。 タッチセンサ用フィルムにおいてタッチセンサ用配線が形成された部分の断面図。 タッチセンサ用フィルムにおいてタッチセンサ用配線が形成された部分の平面図。 修理装置の制御構成を示すブロック構成図。 レーザリペアユニットの概略構成図。 タッチセンサ用フィルムにプローブを接続した状態を示す平面図。 短絡箇所を特定するための制御を示すフローチャート。 加熱と撮影のタイミングチャート。 図7の円Aの拡大図。 図7の円Bの拡大図。 サーモグラフによって観察を行った場合のタッチセンサ用フィルムの平面図。 表面における微細配線と裏面における微細配線の位置関係を示す模式図。 表面の微細配線にだけ電流が供給された状態の温度分布を示す平面図。 裏面の微細配線にだけ電流が供給された状態の温度分布を示す平面図。 短絡箇所を修理するための制御を示すフローチャート。
(1)修理装置の概要説明
図1を用いて、本発明の一実施形態が採用された微細配線短絡箇所の修理装置1の概要を説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された微細配線短絡箇所の修理装置の概要を説明するための模式図である。
図に示すように修理装置1は、ロール巻きフィルム上でリペア工程を行う装置である。具体的には、修理装置1は、ロール間に長尺状のフィルムを送り出しながら、微細配線の短絡箇所を検出し、さらに短絡箇所を切断することで微細配線を修理するための装置である。
修理装置1は、主に、サーモカメラ部3と、レーザリペア部5とを有している。サーモカメラ部3は、温度分布情報に基づいて微細配線の短絡箇所を特定するための装置である。レーザリペア部5は、サーモカメラ部3によって特定された短絡箇所を含む部分的な領域を画像処理することによって短絡箇所を正確に特定し、さらに短絡箇所を切断することで修理を行うための装置である。
修理装置1は、タッチセンサ用フィルム51を移動するための移動装置を有する。移動装置は、巻出しロール7と、巻取りロール9と、駆動ロール11と、2個のダンサーロール13と、複数のフリーロールとを有している。タッチセンサ用フィルム51は、巻出しロール7から巻き出され、フリーロール及びダンサーロール13によって向きを変更されながら移動し、最後に巻取りロール9に巻き取られる。サーモカメラ部3とレーザリペア部5は、タッチセンサ用フィルム51の移動経路に沿って配置されている。駆動ロール11は、サーモカメラ部3とレーザリペア部5の境界に配置されている。
ダンサーロール13は、サーモカメラ部3の上流位置とレーザリペア部5の上流位置とにそれぞれ設けられている。ダンサーロール13は、固定されておらず、重力だけでタッチセンサ用フィルム51を下に押しつけてテンションをかけるロールである。ダンサーロールによって、サーモカメラ部3とレーザリペア部5それぞれでのタッチセンサ用フィルム51の送りを自由に行っても、タッチセンサ用フィルム51にテンションを加え続けることができる。また、サーモカメラ部3とレーザリペア部5それぞれにおけるタッチセンサ用フィルム51の送りを、他のユニットでの動きを考慮せず行える。
(2)タッチセンサ用フィルムの説明
図2を用いて、タッチセンサ用フィルム51上のワーク個片の配置を説明する。図2は、タッチセンサ用フィルムの部分平面図である。図に示すように、タッチセンサ用フィルム51には複数のタッチセンサ用配線53が形成されている。タッチセンサ用配線53とは、1台のタッチセンサとなる配線の集合体である。タッチセンサ用配線53は、フォトリソグラフィによってタッチセンサ用フィルム51上に形成されている。
この実施形態では、タッチセンサ用配線53は、タッチセンサ用フィルム51の幅方向に3個が配置されており、タッチセンサ用フィルム51の長手方向に多数個が配置されている。タッチセンサ用配線53は、タッチセンサ用フィルム51の両側の面に形成されている。タッチセンサ用フィルム51の表面の幅方向両側には、タッチセンサ用フィルム51の長手方向に並んだ3個のタッチセンサ用配線53ごとに、ページの位置基準としてのアライメントマーク57が形成されている。このアライメントマーク57によって、3列3行合計9個のタッチセンサ用配線53の領域を1ページ55として管理可能になっている。なお、この実施形態では、1ページ55の領域は、500mm×500mmになっている。
図3及び図4を用いて、各タッチセンサ用配線53の構成を説明する。図3は、タッチセンサ用フィルムにおいてタッチセンサ用配線が形成された部分の断面図である。図4は、タッチセンサ用フィルムにおいてタッチセンサ用配線が形成された部分の平面図である。図に示すように、タッチセンサ用フィルム51の表面には第1電極配線73と第1引き回し配線75とが形成されている。第1電極配線73は、図4の中央部分において図4の左右方向に延びる複数の電極である。第1引き回し配線75は、図の周辺部分において第1電極配線73の両端から伸びており、複数の端子81まで延びている配線である。タッチセンサ用フィルム51の裏面には、第2電極配線77と第2引き回し配線79とが形成されている。第2電極配線77は、図4の中央部分において図4の上下方向に延びる複数の電極である。第2引き回し配線79は、図4の周辺部分において第2電極配線77の両端から伸びており、複数の端子(図示せず)まで延びている配線である。以上に述べたように、平面視では、第1電極配線73と第2電極配線77が互いに重なった位置に配置され、第1引き回し配線75と第2引き回し配線79が互いに重なった位置に配置されている。
なお、第1引き回し配線75及び第2引き回し配線79は、例えば、線の幅が10μmであり、線間が10μmである。したがって、第1引き回し配線75及び第2引き回し配線79においては、第1電極配線73及び第2電極配線77に比べて、短絡がより生じやすくなっている。
(3)修理装置の詳細説明
図1及び図5を用いて、修理装置1の詳細を説明する。図5は、修理装置の制御構成を示すブロック構成図である。
(3−1)サーモカメラ部
サーモカメラ部3は、2台のアライメントカメラ15と、プローブ17(電流供給部の一例)と、1台のサーモカメラ19(カメラの一例)と有している。2台のアライメントカメラ15は、タッチセンサ用フィルム51の表面側の幅方向両側に配置されており、アライメントマーク57を検出するための装置である。なお、2台のアライメントカメラ15は、基準側カメラと従属側カメラとから構成されている。プローブ17は、2台のアライメントカメラ15より下流側に配置され、タッチセンサ用配線53の両側の配線に電流を供給するための装置である。
プローブ17は、タッチセンサ用配線53の両側の配線に電流を供給するための装置である。プローブ17は、タッチセンサ用フィルム51の両側にそれぞれ配置された2台のプローブからなる。図7を用いてプローブ17を説明する。図7は、タッチセンサ用フィルムにプローブを接続した状態を示す平面図である。表側のプローブ17は、電源83と、複数の抵抗器85と、複数のプローブ端子87とを有している。電源83は、タッチセンサ用配線53に電流を流すための装置である。複数の抵抗器85は、安全な電流値を保つための部材である。表側のプローブ17の複数のプローブ端子87は、第1電極配線73の片側から延びる第1引き回し配線75に接続された端子81にそれぞれ接続可能である。なお、短絡箇所の位置によって電流値が大きく変動しないように、電圧を高くしておき、抵抗値も配線抵抗より十分大きくしておくことが望ましい。
裏側のプローブ17は表側のプローブ17と構造及び動作が同じであるので、説明を省略する。なお、裏側のプローブ17を裏面側の端子(図示せず)に当てて、裏面の配線にも同様に加熱電流を流すと、裏面から熱が表に伝わり、裏側にカメラを配置しなくても表面側からサーモカメラ19によって観察できる。
1台のサーモカメラ19は、2台のアライメントカメラ15より下流側に配置されており、タッチセンサ用フィルム51の表面に対向して配置されている。サーモカメラ19は、赤外光サーモグラフィ(熱画像)を得るための装置であり、具体的には、タッチセンサ用配線53の両側の配線の温度分布を撮像するための装置である。この実施形態では、サーモカメラ19は、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55を一度に撮影可能である。ただし、サーモカメラ19は、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55の領域を分割して撮影してもよい。
また、サーモカメラ部3は、サーモカメラ制御部39(特定部の一例)を有している。サーモカメラ制御部39は、CPU,RAM,ROMを有するコンピュータとしての制御機能を有している。サーモカメラ制御部39は、内部に記憶部40を有している。
以上の構成によって、サーモカメラ制御部39は、アライメントカメラ15の画像を取り込みさらに画像処理することができ、プローブ17に駆動指令及び通電指令を送信することができ、さらにサーモカメラ19の画像を取り込んで画像処理することができる。より具体的には、サーモカメラ制御部39は、サーモカメラ19からの温度分布情報に基づいて、微細配線の短絡箇所を特定できる。なお、サーモカメラ19が熱感知可能な電流の最小値は、タッチセンサ用配線53の電流の最大許容値より十分に小さいことが必要である。
サーモカメラ制御部39の他の機能については後述する。
(3−2)レーザリペア部
レーザリペア部5は、サーモカメラ部3の下流側に配置されている。レーザリペア部5は、2台のアライメントカメラ21と、2台のレーザリペアユニット23、25とを有している。2台のアライメントカメラ21は、タッチセンサ用フィルム51の表面側の幅方向両側に配置されており、アライメントマーク57を検出するための装置である。2台のレーザリペアユニット23、25は、2台のアライメントカメラ21の下流側に配置され、タッチセンサ用フィルム51に対して異なる主面の側に配置されている。
図6を用いて、レーザリペアユニット23、25について詳細に説明する。図6は、レーザリペアユニットの概略構成図である。
レーザリペアユニット23、25は、短絡箇所の周辺を撮影するとともに、短絡箇所を切断するための装置である。レーザリペアユニット23、25は、Y軸スライドガイド61と、X軸スライドガイド63と、スライダユニット65と、レーザノズル67(修復部の一例)と、位置探査カメラ69と、スライダ駆動部95(図5)とを有している。Y軸スライドガイド61は上下方向に延びる2本のガイドであり、X軸スライドガイド63はY軸スライドガイド61に対して上下方向に移動可能になっている。X軸スライドガイド63は左右方向に延びており、スライダユニット65はX軸スライドガイド63に対して左右方向に移動可能になっている。レーザノズル67と、位置探査カメラ69は、スライダユニット65に搭載され、タッチセンサ用フィルム51側を向いている。スライダ駆動部95は、X軸スライドガイド63及びスライダユニット65を駆動する。これにより、レーザノズル67と位置探査カメラ69は、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55の中のさらに部分的な箇所の正面側に移動して、その位置でそれぞれ画像撮影とレーザ切断を実行できる。
また、レーザリペア部5は、図5に示すように、レーザリペア制御部41(画像処理装置の一例)を有している。レーザリペア制御部41は、CPU,RAM,ROMを有するコンピュータとしての制御機能を有している。サーモカメラ制御部39は、内部に記憶部40を有している。
以上の構成により、レーザリペア制御部41は、アライメントカメラ21の画像を取り込んで画像処理することができ、スライダ駆動部95に駆動指令を送信することができ、位置探査カメラ69からの画像を取り込んで画像処理することができ、さらにレーザノズル67にレーザ駆動指令を送信できる。レーザリペア制御部41の他の機能については後述する。
(3−3)その他の構成
修理装置1は、図5に示すように、ロール制御部35と、ロール駆動部37とを有している。ロール制御部35は、CPU,RAM,ROMを有するコンピュータとしての制御機能を有している。ロール駆動部37は、モータ及び動力伝達装置からなり、駆動ロール11を駆動可能である。
修理装置1は、さらに、図5に示すように、制御部31を有している。制御部31は、ロール制御部35、サーモカメラ制御部39、及びレーザリペア制御部41の上位のコントローラである。制御部31は、CPU,RAM,ROMを有するコンピュータとしての制御機能を有している。制御部31は、内部に記憶部33を有している。制御部31は、ロール制御部35、サーモカメラ制御部39、及びレーザリペア制御部41と交信可能である。また、ロール制御部35、サーモカメラ制御部39、及びレーザリペア制御部41は互いに交信可能でもよい。
また、ロール制御部35、サーモカメラ制御部39、レーザリペア制御部41及び制御部31は、1つのCPU及びそこで実行されるプログラムであってもよい。
(4)動作手順
以下、微細配線短絡箇所の修理装置1の動作手順を説明する。
(4−1)準備作業
最初に、使用者は、手作業でタッチセンサ用フィルム51を巻出しロール7から巻取りロール9に引き回す。なお、最初に引き出されるフィルムは、通常はリードフィルムと呼ばれ、製品加工されていない部分が使用される。
次に、使用者は、手動操作によって、タッチセンサ用フィルム51の1ページ目のアライメントマーク57がアライメントカメラ15より少し上流側に位置するところまで送り出す。
次に、使用者は、自動起動スイッチを押す。これにより、以後は、制御部31、ロール制御部35、サーモカメラ制御部39、及びレーザリペア制御部41による修理装置1の自動制御が行われる。
(4−2)サーモカメラ動作
ロール制御部35が、ロール駆動部37を介して駆動ロール11を回転させる。そして、基準側のアライメントカメラ15がタッチセンサ用フィルム51のアライメントマーク57を視野中心に捉えた位置で、ロール制御部35がロール駆動部37を介して駆動ロール11を停止する。その結果、上記の位置で、タッチセンサ用フィルム51が停止させられる。また、従属側のアライメントカメラ15が、タッチセンサ用フィルム51が停止した位置でのアライメントマーク57の位置を読み取る。そして、基準のアライメントマーク57の位置と従属のアライメントマーク57の位置とに基づいて、制御部において、タッチセンサ用フィルム51のθ方向のずれが補正される。
以下、図8を用いて、サーモカメラ制御部39による制御動作を説明する。図8は、短絡箇所を特定するための制御を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおける各ステップは同時に又は一部重なって実行されてもよい。
サーモカメラ制御部39は、タッチセンサ用フィルム51が所定位置に停止するのを待つ(図8のステップS1)。
タッチセンサ用フィルム51が所定位置に停止すれば、サーモカメラ制御部39が、両側のプローブ17をタッチセンサ用フィルム51側に接近させ、プローブ17をタッチセンサ用配線53の両側の端子(例えば、表側の端子81)に接触させて電流供給を行い(図8のステップS2)、次にサーモカメラ19によってタッチセンサ用フィルム51の表面と裏面の撮影を行う(図8のステップS3)。
また、このとき、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55内において検査されるタッチセンサ用配線53の数は、単数であっても複数であってもよい。
以下、図9を用いて、ステップS2の電流供給動作とステップS3の撮影動作を詳細に説明する。この制御動作は、以下の2種類の制御を含んでいる。
・表側の配線と裏側の配線と電流供給のパターンを異ならせることで表側の熱画像と裏側の熱画像とを判別可能とする制御。
・微細配線に短絡箇所がある場合のショート電流による微細配線の発熱と、短絡箇所周辺の温度ノイズとを区別するための温度補償制御。この制御が必要な理由は、実際のサーモグラフ画像では、温度の高いもの、例えばカメラ自体がワークに写り込んだりしてノイズとなるからである。
なお、図9は、加熱と撮影のタイミングチャートである。
最初に、サーモカメラ制御部39が、サーモカメラ19によって加熱前のリファレンス撮影を行い、その撮影画像を取り込む。この画像を、画像No.0とする。
撮影直後に、サーモカメラ制御部39は、通電指令を送信することで表面側のプローブ17によって第1電極配線73と第1引き回し配線75に加熱電流を送るとともに、同期させてサーモカメラ19による表面撮影を行い、その画像を取り込む。この画像を画像No.1とする。
表面の加熱された部分の温度が降下するまで待機し、次は、サーモカメラ制御部39は、通電指令を送信することで裏面側のプローブ17によって第2電極配線77と第2引き回し配線79に加熱電流を送るとともに、同期させてサーモカメラ19による裏面撮影を行い、その画像を取り込む。この画像を画像No.2とする。
なお、上記の待機時間は、熱的な環境の変わらない短時間である必要があり、例えば0.1秒〜1秒程度である。
サーモカメラ制御部39は、画像No.1、画像No2それぞれから画像No.0を減算する画像処理を行う。このことにより、画像No.1と画像No.2から、加熱パルス電流以外の影響で発生した環境の熱ノイズが除去される。
サーモカメラ制御部39は、ノイズ除去された画像No.1、画像No.2から、表面、裏面それぞれの短絡箇所の位置を読み取る(図8のステップS4)。
サーモカメラ制御部39は、短絡箇所の位置情報を記憶部40に記憶する(図8のステップ5)。また、サーモカメラ制御部39は、短絡箇所の位置情報を制御部31に送信して、制御部31が短絡箇所の位置情報を記憶部33に記憶してもよい。また、短絡箇所の位置情報は、レーザリペア制御部41の記憶部42に記憶されてもよい。
サーモカメラ制御部39は、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55内における全ての配線を探索したか否かを判断し(図8のステップS6)、「Yes」であれば処理を終了し、「No」であればステップS2に戻る。
この装置では、上記のように、プローブ17がタッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給する(具体的には、加熱電流をパルス電流とし、電流を流す信号に同期させてサーモカメラ19による撮影を行い、かつ、表面の撮影時刻と裏面の撮影時刻に時間差を設ける)ので、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、サーモカメラ制御部39は、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のサーモカメラ19によって得られる温度分布情報に基づいて、サーモカメラ制御部39は、タッチセンサ用フィルム51の両面の微細配線の短絡箇所を短時間で特定できる。また、サーモカメラ19の台数が1台であるので、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
この装置では、上記のように温度補償制御を行うことよって、微細配線に短絡箇所がある場合のショート電流による微細配線の発熱と、短絡箇所周辺の温度ノイズとを区別できる。したがって、サーモカメラ制御部39は、短時間で正確に短絡箇所を特定できる。なお、温度補償制御は必ずしも行わなくてもよい。
以下、図7、図10〜図12を用いて、図8のステップS4におけるサーモグラフィによる短絡箇所の探索を具体的に説明する。図10は、図7の円Aの拡大図である。図11は、図7の円Bの拡大図である。図12は、サーモグラフによって観察を行った場合のタッチセンサ用フィルムの平面図である。
図7において、回路に短絡箇所がなければ、プローブ17を当てられた各回路は独立しているので電流は流れない。しかし、短絡箇所があればそこを通じて電流が流れる。
例えば、図7の円A及び円Bに短絡箇所が発生していたとする。図10に示すように,円Aの箇所では、第1引き回し配線75間に短絡箇所101が形成されている。また、図11に示すように、円Bの箇所では、第1電極配線73間に短絡箇所103が形成されている。
サーモカメラ制御部39が読み取った画像は、図12のようになる。したがって、高い温度部分の終点部分に短絡箇所があることが分かる。
図13〜図15を用いて、図9のタイミングチャートで示したように表側と裏側とで通電パターンを変更した場合のメリットを説明する。図13は、表面における微細配線と裏面における微細配線の位置関係を示す模式図である。図14は、表面の微細配線にだけ電流が供給された状態の温度分布を示す平面図である。図15は、裏面の微細配線にだけ電流が供給された状態の温度分布を示す平面図である。
図13に示すように、表側の微細配線105と裏側の微細配線107とが平面視で重なった位置に配置されている場合は、両側の配線に短絡箇所があれば、表側の発熱部分と裏側の発熱部分が重なってしまう。そして、その場合は、いずれの側の配線が短絡しているのかを判別することが困難である。しかし、例えば上述のように、表面加熱・撮影時刻と裏面加熱・撮影時刻とをずらせば、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、サーモカメラ制御部39は、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のサーモカメラ19によって得られる温度分布情報に基づいて、サーモカメラ制御部39は、タッチセンサ用フィルム51の両面の微細配線の短絡箇所を短時間で特定できる。例えば、図14では、表面の微細配線にだけ電流が供給された状態であり、したがって表側の微細配線105における短絡箇所109に関連する配線が発熱している。また、図15では、裏面の微細配線にだけ電流が供給された状態であり、裏側の微細配線107の短絡箇所111に関連する配線が発熱している。
以上の結果、表側の熱画像と裏側の熱画像が平面視で重なる位置にあったとしても、サーモカメラ制御部39は、表側の熱画像と裏側の熱画像とを区別でき、その結果、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所を正確に判断できる。
(4−3)レーザリペア部
タッチセンサ用フィルム51がレーザリペア部5に送り込まれてきたら、アライメントカメラ21を用いてサーモカメラ部3で行ったのと同じ手順でフィルムの位置を固定し、θ方向のずれ量が読み取られる。
図16を用いて、レーザリペア制御部41によるレーザリペアユニット23とレーザリペアユニット25の制御動作を説明する。図16は、短絡箇所を修理するための制御を示すフローチャートである。なお、このフローチャートにおける各ステップは同時に又は一部重なって実行されてもよい。
レーザリペア制御部41は、タッチセンサ用フィルム51が所定位置に停止するのを待つ(図16のステップS11)。
レーザリペア制御部41は、例えばサーモカメラ制御部39の記憶部40から、短絡箇所の位置データを読み出す(図16のステップS12)。
レーザリペア制御部41は、サーモカメラ部3によって得られた短絡箇所の位置データと、レーザリペア部5でのθ方向のずれ量を基に、スライダ駆動部95を介してY軸スライドガイド61とX軸スライドガイド63によって、スライダユニット65とともにレーザノズル67及び位置探査カメラ69を短絡箇所位置の正面付近に移動させる(図16のステップS13)。
なお、短絡箇所の位置データは、サーモカメラ制御部39の記憶部40から読み出されてもよいし、制御部31の記憶部33から読み出されてもよいし、レーザリペア制御部41の記憶部42から読み出されてもよい。
また、サーモカメラ19からの短絡箇所の位置データにはXY方向それぞれに1〜2mm程度の誤差がある。そこで、位置探査カメラ69によって誤差範囲内(例えば、3mm×3mmの領域)を撮影しさらにレーザリペア制御部41が画像処理することで(可視光画像処理)、レーザリペア制御部41は、短絡箇所の正確な位置と形状を得る(図16のステップS14)。このように、位置探査カメラ69はタッチセンサ用フィルム51の1ページ55全体(例えば500mm×500mmの領域)全てを探索するのではなく、スポット1点に移動して撮影を行えばよいので、移動時間及びその後の画像処理の時間が極端に短くなる。
レーザリペア制御部41は、レーザノズル67を駆動することで、レーザによって短絡箇所を切断する(図16のステップS15)。
レーザリペア制御部41は、タッチセンサ用フィルム51の1ページ55内における全ての短絡を切断したか否かを判断し(図16のステップS16)、「Yes」であれば処理を終了し、「No」であればステップS12に戻る。すなわち、短絡箇所が複数ある場合は、以上の動作が繰り返される。
以上の動作は、レーザリペアユニット23とレーザリペアユニット25によってタッチセンサ用フィルム51の両面で個別同時に行うことができる。
短絡箇所の位置データ及び形状データを基に、レーザリペア制御部41が、レーザ駆動指令を送信することで、レーザノズル67にレーザを照射させる。その結果、レーザが短絡箇所を焼切り、それにより短絡状態が解消される。
(5)実施形態の特徴
(A)サーモカメラ部3(微細配線短絡箇所の特定装置の一例)は、複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79(微細配線の一例)が両面に形成されたタッチセンサ用フィルム51(タッチセンサ用フィルムの一例)において第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の短絡箇所を特定するための装置である。この装置は、プローブ17(電流供給部の一例)と、1台のサーモカメラ19(カメラの一例)と、サーモカメラ制御部39(特定部の一例)とを備えている。プローブ17は、タッチセンサ用フィルム51の表面に形成された第1電極配線73及び第1引き回し配線75と、タッチセンサ用フィルム51の裏面に形成された第2電極配線77及び第2引き回し配線79に対して、異なるパターンで電流を供給する。1台のサーモカメラ19は、タッチセンサ用フィルム51の表面側に配置され、第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の温度分布を撮影する。サーモカメラ制御部39は、サーモカメラ19からのサーモグラフィ(温度分布情報の一例)に基づいて短絡箇所を特定する。
この装置では、プローブ17がタッチセンサ用フィルム51の両面に形成された第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79に対して表裏で異なる通電パターンを供給するので、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、サーモカメラ制御部39は、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のサーモカメラ19によって得られるサーモグラフィに基づいて、サーモカメラ制御部39は、タッチセンサ用フィルム51の両面の第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の短絡箇所を短時間で特定できる。また、サーモカメラ19の台数が1台であるので、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
(B)微細配線短絡箇所の特定方法は、複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79(微細配線の一例)が両面に形成されたタッチセンサ用フィルム51(タッチセンサ用フィルムの一例)において、第1電極配線73、第1引き回し配線75、第2電極配線77、第2引き回し配線79の短絡箇所を特定するための方法であって、下記のステップを備えている。
◎図9のタイミングチャートに示すように、プローブ17が、タッチセンサ用フィルム51の表面に形成された第1電極配線73及び第1引き回し配線75と、タッチセンサ用フィルム51の裏面に形成された第2電極配線77及び第2引き回し配線79に対して、異なるパターンで電流を供給する電流供給ステップ(図8のステップS2)
◎図1のサーモカメラ19によって、両面の微細配線の温度分布をタッチセンサ用フィルム51の主面側から撮影するステップ(図8のステップS3)
◎図5のサーモカメラ制御部39によって、図11に示す熱画像に基づいて短絡箇所A、Bを特定する特定ステップ(図8のステップS4)
この方法では、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給されるので、表側の配線の発熱箇所と裏側の配線の発熱箇所とが重なっていたとしても、特定ステップは、表側の短絡箇所と裏側の短絡箇所とを判別できる。以上の結果、1台のサーモカメラ19によって得られる熱画像に基づいて、タッチセンサ用フィルム51の両面の微細配線の短絡箇所を短時間で特定できる。また、サーモカメラ19の台数が1台であるので、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線の短絡箇所を比較的安価に検査できる。
(6)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)前記実施形態では、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給する方法として、加熱電流をパルス電流として、さらに表面加熱・撮影時刻と裏面加熱・撮影時刻とをずらしていた。しかし、タッチセンサ用フィルム51の両面に形成された微細配線に対して表裏で異なる通電パターンを供給する方法は、前記実施形態に限定されない。
例えば、表側のプローブ17から配線に供給する電流の周波数と、裏側のプローブ17から配線に供給する電流の周波数を変更してもよい。その場合は、例えば表側の配線の発熱が第1の周期で行われ、裏側の配線の発熱が第2の周期で行われるので、サーモカメラ制御部39は、画像処理によって各発熱を区別して異なる熱画像として認識できる。
別の方法として、表側のプローブ17から加熱電流パルスを出すパターンと、裏側のプローブ17から加熱電流パルスを出すパターンとを異ならせてもよい。その場合は、各プローブ17から、例えばモールス信号のように異なる長さの信号が出力される。
(b)環境の熱ノイズを防止するための他の手段としては、プローブが微細配線に与える電流を、直流ではなく、0.1Hz〜10Hz程度の交流とし、所望の熱画像(赤外光サーモグラフィ)をフリッカさせてもよい。また、プローブが配線に与える電流を、単なる交流ではなく直流以外の何らかの変調を加えた信号電流としてもよい。その場合、制御部による画像処理によって、フリッカする信号だけを残すことで、ノイズが除去された画像が得られる。
(c)前記実施形態ではサーモカメラ部とレーザリペア部が連続して動作するように1台の装置に組み込まれていたが、サーモカメラ部は単独で用いられてもよい。その場合、短絡箇所の情報は、例えば制御部の記憶部に記憶されて後に利用可能な状態で保持されている必要がある。
(d)タッチセンサ用配線の形状、位置、個数は前記実施形態に限定されない。
本発明は、微細配線短絡箇所の特定装置、微細配線短絡箇所の修理装置、微細配線短絡箇所の特定方法、及び微細配線短絡箇所の修理方法に広く適用できる。
1 微細配線短絡箇所の修理装置
3 サーモカメラ部
5 レーザリペア部
17 プローブ
19 サーモカメラ
33 記憶部
39 サーモカメラ制御部
40 記憶部

Claims (8)

  1. 複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの微細配線が両面に形成されたタッチセンサ用フィルムにおいて、微細配線の短絡箇所を特定するための装置であって、
    前記タッチセンサ用フィルムの表面に形成された前記微細配線と、前記タッチセンサ用フィルムの裏面に形成された前記微細配線に対して、異なるパターンで電流を供給する電流供給部と、
    前記タッチセンサ用フィルムの片面側に配置され、前記微細配線の温度分布を撮影するための1台のカメラと、
    前記カメラからの温度分布情報に基づいて前記短絡箇所を特定する特定部と、
    を備えている、微細配線短絡箇所の特定装置。
  2. 前記電流供給部は、温度ノイズと電流供給による前記微細配線の発熱とを区別するための温度補償制御を行う、請求項1に記載の微細配線短絡箇所の特定装置。
  3. 前記特定部によって特定された前記短絡箇所に関する情報が記憶される記憶部をさらに備えている、請求項1又は2に記載の微細配線短絡箇所の特定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の前記微細配線短絡箇所の特定装置と、
    前記特定装置によって特定された前記短絡箇所を含む前記タッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理することで、前記短絡箇所をより正確に特定する画像処理装置と、
    前記画像処理装置によって特定された前記短絡箇所を切断することで、前記短絡箇所を修復する修復装置と、
    を備えた微細配線短絡箇所の修理装置。
  5. 複数のロール間で送られる複数のタッチセンサの微細配線が両面に形成されたタッチセンサ用フィルムにおいて、微細配線の短絡箇所を特定するための方法であって、
    前記タッチセンサ用フィルムの表面に形成された前記微細配線と、前記タッチセンサ用フィルムの裏面に形成された前記微細配線に対して、異なるパターンで電流を供給する電流供給ステップと、
    前記両面の前記微細配線の温度分布を前記タッチセンサ用フィルムの片面側から撮影するステップと、
    温度分布情報に基づいて前記短絡箇所を特定する特定ステップと、
    を備えた微細配線短絡箇所の特定方法。
  6. 前記電流供給ステップは、温度ノイズと前記電流供給による前記微細配線の発熱とを区別するための温度補償制御を行うステップを有する、請求項5に記載の微細配線短絡箇所の特定方法。
  7. 前記特定ステップによって特定された前記短絡箇所に関する情報を記憶部に記憶するステップをさらに備えている、請求項5又は6に記載の微細配線短絡箇所の特定方法。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の前記微細配線短絡箇所の特定方法と、
    前記特定方法によって特定された前記短絡箇所を含む前記タッチセンサ用フィルムの部分的な範囲を画像処理することで、前記短絡箇所をより正確に特定する画像処理ステップと、
    前記画像処理ステップによって特定された前記短絡箇所を切断することで、前記短絡箇所を修復する修復ステップと、
    を備えた微細配線短絡箇所の修理方法。
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