JP2015126150A - 半導体素子とその製造方法 - Google Patents

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Ryosuke Okawa
亮介 大河
栄一 平井
Eiichi Hirai
栄一 平井
俊和 今井
Toshikazu Imai
俊和 今井
朋成 太田
Tomonari Ota
朋成 太田
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Abstract

【課題】容易にVsd等の性能向上できる半導体素子とその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ソース電極6直下の拡散層4に連続して、絶縁膜9下部に低濃度の拡散層5を形成することにより、空乏層を広げ、ウエーハ仕様を変えずに拡散マスク工程を増やさずに、容易にVsd等の性能を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、充電式の二次電池の充放電時に、二次電池を保護する保護装置を構成する半導体素子とその製造方法に関するものである。
従来の充電式の二次電池の保護装置に用いる半導体素子は、1つのMOSFET構造と、そのPN接合面に形成される逆向きの2つの寄生ダイオードとにより構成される場合があった。
図15は従来の半導体素子の構成を説明する概略断面図である。
図15に示すように、従来の半導体素子は以下のような構成である。N+型半導体基板1の表面にN−型エピタキシャル層2、チャネルとなるP型拡散層3が順に形成される。N+型半導体基板1の表面のMOS構造55形成領域にはN型拡散層4が形成され、N型拡散層4からP型拡散層3を貫通してN−型エピタキシャル層2に至るゲートトレンチ7が互いに導通しながら複数形成される。また、N型拡散層4と接してN+型半導体基板1上にソース電極6が形成され、MOS構造55周囲において、P型拡散層3と接するボディ電極8が形成される。また、N型拡散層4とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオード11及びN−型エピタキシャル層2とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオード12が形成される。ここで、寄生ダイオード11,12はP型拡散層3で共通アノード接続される。さらに、P型拡散層3はMOS構造55の外部でボディ電極8と接続され、寄生ダイオード11,12の共通アノードはボディ電極8と導通する構造である。
従来、このような構成の半導体素子を用いて、リチウムイオン電源等に使用される充電式の二次電池の保護装置を構成していた。
特開平09−102606号公報
しかしながら、前記従来の半導体素子では、性能向上させる為にVsdを高く設定する場合、N−型エピタキシャル層2、チャネルとなるP型拡散層3、N型拡散層4のサイズや不純物濃度を変更する必要があり、開発設計のリードタイムが長くなったり、異なるVsdに対応する半導体素子をあらかじめストックしてウエーハの在庫が増えたり、製造条件が複雑になるなど製造上の課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、容易にVsd等の性能向上できる半導体素子とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の半導体素子は、高濃度第一導電型半導体基板と、前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に形成される低濃度第一導電型エピタキシャル層と、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に形成される第二導電型拡散層と、前記第二導電型拡散層の表面のMOS構造形成領域上に形成される第一導電型拡散層と、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に前記MOS構造形成領域及びボディ電極形成領域を開口して形成される絶縁膜と、前記第一導電型拡散層と連続して前記MOS構造形成領域周縁外側の前記絶縁膜下に形成される低濃度第一導電型拡散層と、前記第一導電型拡散層の表面から前記低濃度第一導電型エピタキシャル層にわたって互いに離間して形成される複数のゲートトレンチと、前記第一導電型拡散層と前記第二導電型拡散層との界面をPN接合面として形成される第1の寄生ダイオードと、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層と前記第二導電型拡散層との界面をPN接合面として形成される第2の寄生ダイオードと、前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に前記第一導電型拡散層と導通して形成されるソース電極と、前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に前記第二導電型拡散層と導通して形成されるボディ電極と、前記高濃度第一導電半導体基板の前記低濃度第一導電型エピタキシャル層が形成される表面に対する裏面に形成されるドレイン電極とを有し、前記第1の寄生ダイオードのアノードと前記第2の寄生ダイオードのアノードとが前記第二導電型拡散層で共通接続され、前記ボディ電極と導通することを特徴とする。
また、本発明の半導体素子の製造方法は、高濃度第一導電型半導体基板上に低濃度第一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に複数の開口を有する第1のマスクを形成する工程と、前記複数の開口を介して、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に不純物を選択的に導入して第二導電型半導体層を形成する工程と、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に前記MOS構造形成領域及びボディ電極形成領域を開口して絶縁膜を形成する工程と、前記第二導電型半導体層上に複数の開口を持つ第2のマスクを形成する工程と、前記第2のマスクを用いて前記低濃度第一導電型エピタキシャル層をエッチングしてトレンチを形成する工程と、前記トレンチの内壁にゲート絶縁層を形成する工程と、前記第二導電型半導体層の不純物を拡散させて前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に第二導電型拡散層を形成する工程と、前記トレンチの前記ゲート絶縁層の内側を導電性材料で埋め込むことによりゲート電極を形成する工程と、前記第二導電型拡散層の表面に第一導電の不純物を導入することによりソース領域となる第一導電型拡散層及び前記第一導電型拡散層と連続してMOS構造形成領域周縁外側の前記絶縁膜下に形成される低濃度第一導電型拡散層を形成する工程とを有し、前記低濃度第一導電型拡散層は、ウエーハ平面の法線を軸に角度設定されたイオン注入によって形成されることを特徴とする。
以上のように、ソース電極直下の拡散層に連続して、絶縁膜下部に低濃度の拡散層を形成することにより、空乏層を広げ、ウエーハ仕様を変えずに拡散マスク工程を増やさずに、容易にVsd等の性能を向上することができる。
本発明の実施の形態1における半導体素子の構成を示す斜視図 実施の形態1の半導体素子を電池の保護素子として用いた場合の動作を説明する図 実施の形態1の半導体素子を電池の保護素子として用いた場合の動作を説明する図 実施の形態1の半導体素子を電池の保護素子として用いた場合の動作を説明する図 逆方向電圧印加時におけるN型拡散層の空乏層のふるまいを説明する図 半導体素子の逆方向電圧印加時における逆方向リーク電流の特性を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 本発明の半導体素子の製造方法を示す図 実施の形態2における半導体素子の構成を説明する図 実施の形態3における半導体素子の構成を説明する図 従来の半導体素子の構成を説明する概略断面図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における半導体素子の構成を示す斜視図であり、双方向特性を有する縦型のMOSFETからなるディスクリート半導体素子の要部断面を示した斜視図である。
本発明の充電池の過充電を防止する回路に用いる半導体素子は、以下のような構成を有する。
図1において、N+型半導体基板1の表面にN−型エピタキシャル層2が形成される。N−型エピタキシャル層2が形成されたN+型半導体基板1の表面の一部にチャネルとなるP型拡散層3が形成され、そのP型拡散層3の一部表面にN型拡散層4が形成される。N+型半導体基板1上の前記N型拡散層4が形成された領域を含む領域に、N型拡散層4のみと導通するソース電極6が配置される。なお、図ではソース電極6を透視した図を示している。
前記N型拡散層4とソース電極6が接する絶縁膜9開口部の周縁部の絶縁膜9の直下にN−型拡散層5が形成される。N−型拡散層5は、N型拡散層4と同等またはN型拡散層4より浅い深さで形成される。また、N−型拡散層5は、N型拡散層4を連続的または断続的に囲うように形成される。
前記ソース電極6の下部領域に、N型拡散層4からN−型エピタキシャル層2に到達し、N型拡散層4,P型拡散層3,N−型エピタキシャル層2とでMOS構造55を構成するゲートトレンチ7が互いに離間しながら複数形成される。さらに、前記N型拡散層4が形成されてMOS構造55を構成する領域を囲む領域に、前記P型拡散層3の表面と導通するボディ電極8が配置される。
また、ボディ電極8はN型拡散層4及びゲートトレンチ7が形成されたMOS構造55の領域外で露出されるP型拡散層3と電気的に導通され、絶縁膜9によりソース電極6とは絶縁される構成である。ボディ電極8はソース電極6の周囲を完全に囲むように形成しても良いし、P型拡散層3と十分に導通していれば一部が途切れていても良い。また、N+型半導体基板1のソース電極6が形成される表面に対する裏面にドレイン電極10が形成される。以上の構成において、本発明の半導体素子は、N型拡散層4とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオード11,MOS構造55内でN−型エピタキシャル層2とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオード12及びMOS構造55外の領域でN−型エピタキシャル層2とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオード13が形成され、P型拡散層3を寄生ダイオード11,12,13のアノード共通領域として外部接続する構成とする。
尚、寄生ダイオード12,13は、いずれもN−型エピタキシャル層2とP型拡散層3との界面をPN接合面とする寄生ダイオードであり、全体として1つのダイオードとして機能するが、図では、便宜上形成領域を区別して表示している。
また、ボディ電極8はボディ電極部24とボディ引き出し部25,ボディ連結部26とから構成され、ソース電極6が形成されるソース部を囲むように、ソース部と離間して形成される。N型拡散層4及びゲートトレンチ7はMOS構造55となるソース部下部にのみ形成され、P型拡散層3はソース部の周囲にてN+型半導体基板1の表面に露出する。ボディ電極部24とボディ連結部26はこの領域にてP型拡散層3と導通する。そのため、P型拡散層3はボディ電極8と電気的に導通している。
ボディ電極8とP型拡散層3との導通は、ボディ電極8とP型拡散層3との界面で行われる。そのため、ゲートトレンチ7上にはソース電極6とは導通せず、各ゲートトレンチ7に共通に導通するゲートトレンチ部(図1では省略)が形成される。ゲートトレンチ7とゲートトレンチ部とは、ソース電極8内の一部に形成された、周囲に絶縁体が設けられたコンタクトにより導通する。また、ゲートトレンチ部(図1では省略)は、ソース部の周囲にソース電極6と離間して形成されるゲート引き出し部(図1では省略)と接続され、ゲート引き出し部(図1では省略)を介してゲート電極部(図1では省略)と接続される。また、互いに離間して形成されたゲートトレンチ7は、ゲート引き出し部15を介して互いに導通する。
図2から図4は実施の形態1の半導体素子を電池の保護素子として用いた場合の動作を説明する図であり、図1のMOSFETを双方向スイッチング素子として用いた場合の携帯機器の電池パック等に使用される二次電池の保護回路を示す回路例である。図2から図4において、図1に示す双方向性スイッチング素子である1個のMOSFET44とコントロールIC43からなる。
MOSFET44は、ソースSを介して例えばリチウムイオン電池等の二次電池45と直列に接続され、電源からMOSFET44を介して前記リチウムイオン電池等の二次電池45の充電および放電を行う。即ち、MOSFET44には、双方向の電流経路が形成される。
一方、コントロールIC43は、MOSFET44のゲートGにONもしくはOFFの制御信号を印加し、MOSFET44のボディBに接続されることを特徴とする。即ち、MOSFET44には、ボディBから寄生ダイオード11を介してソースSの方向に流れる電流経路と、ボディBから寄生ダイオード12,13を介してドレインDの方向に流れる電流経路とからなる双方向の電流経路が形成される。
動作事例としては、図2が充放電動作時、図3が放電動作時、図4が充放電オフ時の場合を示す。
図2は、充放電時の電流経路を示す図である。MOSFET44のゲートGをコントロールIC43によりON状態に切り替え、二次電池45の電圧に応じ、MOSFET44のソースS及びドレインDの電位が所定の電圧になった場合、充電方向(電流の向きを示す矢印が右から左への方向)または放電方向(電流の向きを示す矢印が左から右への方向)に電流が流れて充放電動作が行なわれる。
図3は放電時の電流経路を示す図である。MOSFET44のゲートGをコントロールIC43によりOFF状態に切り替える事で、充電方向(電流の向きを示す矢印が右から左への方向)には電流は流れない。この状態で、二次電池45が過充電状態となって、二次電池45側のソースSの電位がドレインDの電位よりも高い場合、ソースSからコントロールIC43を経由してMOSFET44のボディB、MOSFET44に内蔵されている寄生ダイオード12,13を通じてドレインDの方向に向って放電電流が流れる。
図4は、充電から放電への切り替え時、若しくは過充電時などの充電状態等であっても充放電を行わない場合の電流経路を示す図である。MOSFET44のゲートGをコントロールIC43によりOFF状態に切り替え、かつ、コントロールIC43によってMOSFET44のボディBをショート状態、即ち電位を0Vとする。これにより、充電方向(電流の向きを示す矢印が右から左への方向)及び放電方向(電流の向きを示す矢印が左から右への方向)に電流が流れないので充放電動作はされない。
図5は、逆方向電圧印加時におけるN型拡散層の空乏層のふるまいを説明する図である。
図5(a)は、従来の半導体素子構造(図15)における逆方向電圧(Vsd)印加時の空乏層のふるまいを示す図であって、燐等からなるイオン注入(N++)とドライブイン拡散によってN型拡散層4の表面にN++拡散層(図15では省略)が形成されるため空乏層27は垂直方向に特化し水平方向に伸びる事は少ない。
図5(b)は、本発明の半導体素子構造(図1)における逆方向電圧(Vsd)印加時の空乏層のふるまいを示す図であって、燐等からなるイオン注入(N++)に加え、同一マスク工程で斜め方向に燐等からなるイオン注入(N−)とドライブイン拡散によってN型拡散層4の表面にN++拡散層(図1では省略)及び、同マスク開口部周縁のN型拡散層4に隣接してN−拡散層5が共に配置されるので、空乏層28は、従来の垂直方向に加えて水平方向へも広く伸びる。
図6は、半導体素子の逆方向電圧印加時における逆方向リーク電流の特性を示す図である。
図6において、特性カーブAは、従来の半導体素子構造(図15)における逆方向電圧(Vsd)に対する逆方向リーク電流(Isd)の特性カーブを示し、特性カーブBは、本発明の半導体素子構造(図1)における逆方向電圧(Vsd)に対する逆方向リーク電流(Isd)の特性カーブを示すものである。
逆方向電圧(Vsd)印加時におけるN型拡散層4の空乏層のふるまいは、図5(b)に示す本発明の半導体素子構造(図1)の方が、図5(a)の従来の半導体素子構造(図15)に比べ、垂直方向に加えて水平方向へも広く伸びるため、耐圧が上がっている。また、ブレイクダウン電圧よりも低い逆方向電圧で見ると、逆方向電圧(Vsd)に対する逆方向リーク電流(Isd)より低く推移している。
このように、拡散マスク工程を増やさずに、同一拡散マスク工程において、イオン注入をウエーハ表面に対し垂直だけでなく斜め方向にも照射することにより、N型拡散層4と共にN−拡散層5を形成することができ、N−拡散層5を備えることによって逆方向電圧(Vsd)印加時の空乏層28の広がりをMOS構造55(図1参照)の外側に伸ばすことができるため、N型拡散層端部の曲率部における曲率が緩和され、半導体層4と3の間の電界強度を緩和することができる。それにより、半導体素子の高耐圧化・低逆方向リーク電流化を得る事ができる。
図7〜図12は、本発明の半導体素子の製造方法を示す図である。以下、本発明の半導体素子の製造方法の例を詳細に説明する。
まず、ウエーハであるN+半導体基板1上にN−エピタキシャル層2を積層する(図7(a))。
次に、N−エピタキシャル層2上にSiO等の熱酸化膜14を成長させた後、P型拡散層を設けための開口部29を設ける(図7(b))。
次に、熱酸化膜14をマスクとしてボロン注入とドライブイン拡散を行って、N−エピタキシャル層2の表面にP型拡散層3を形成する。その後、トレンチ溝を形成するための開口部を備えるマスク30を設ける(図7(c))。
次に、マスク30を用いるドライエッチング法にて、P型拡散層3表面から少なくともP型拡散層3よりも深い位置にまでエッチングを行ってトレンチ15を形成する(図7(d))。
次に、マスク30を除去した後、熱酸化を行ってP型拡散層3よりも深い位置にまでに到達したトレンチのエッチング表面およびN−エピタキシャル層2の表面に絶縁膜であるゲート酸化膜16を設ける(図8(a))。
次に、ゲート酸化膜16上にノンドープの多結晶シリコン17を成長させて、前記ゲート酸化膜16が表面に設けられたトレンチを前記ノンドープの多結晶シリコン17で埋める(図8(b))。
次に、ボディ電極の形成位置にフォトレジスト18を設けた後に燐のイオン注入19を行って多結晶シリコン17をN型にドープさせる。尚、この時、フォトレジスト18直下の多結晶シリコン層17は、フォトレジスト18がマスクとなってノンドープのままである(図8(c))。
次に、フォトレジスト18除去後、表面全体にフォトレジストのない状態で硼素のイオン注入20を行う。この時、前記図8(c)に示すフォトレジスト18直下の多結晶シリコン層17はP型にドープされる。但し、硼素のイオン注入20の濃度は、前記燐のイオン注入19よりも低とし、これにより、前記図8(b)で形成されたN型燐ドープの多結晶シリコン層17は反転されず依然としてN型燐ドープの多結晶シリコン層17のままとする(図8(d))。
次に、好ましくは、多結晶シリコン層17上にレジスト31を塗布し、P型にドープされていない多結晶シリコン層17の上部の一部に開口部を形成する。そして、レジスト31をマスクとして、レジスト開口部から多結晶シリコン層17に燐のイオン注入19を行う。これにより図8(c)に示したノンドープの多結晶シリコンのレジスト開口部領域はN型に反転される。ただし、ノンドープの多結晶シリコンのレジスト開口部領域をN型に反転しなくても、本発明の効果を奏することはできる(図9(a))。
次に、前記レジスト31を除去したのち、再度窓形成を行って、P型にドープされた多結晶シリコン層17を残しながら、トレンチ溝周辺領域の多結晶シリコン層17を除去する(図9(b))。
次に、ゲート酸化膜16上の全面に、CVDで絶縁膜21を形成し表面を平坦化する(図9(c))。
次に、絶縁膜21に、ソースSおよびボディB領域となるコンタクト窓22を形成する(図10(a))。
次に、ソースSの形成領域に開口部を設けたレジスト23を用いて、燐のイオン注入19を行う。このとき、N−型エピタキシャル層2の表面に対する垂直方向及び斜め方向から燐のイオン注入19を行う(図10(b))。
これにより、前記レジスト23を用いた一度のイオン注入19で、N−のサイド拡散領域であるN−型拡散層5、及びN型拡散層4を形成することができる。N型拡散層4はソースS領域となる開口部の直下に形成され、N−型拡散層5はソースS領域を形成する開口部の周縁部におけるゲート酸化膜16の下部の浅い領域に形成される。
即ち、まず、ソースS領域を形成するための開口部から露出したP型拡散層3の表面に、ソース抵抗とソース電極6とのコンタクト抵抗を低減する為にN+拡散層(図示なし)を形成する。そして、このN+拡散層にイオン注入19を行ってN型拡散層4を形成すると共に、N+拡散層の表面濃度よりも低い、例えば2桁低いドーズ量のN−型のイオン注入19を斜め方向から照射する事で、前記ソースS領域を形成するための開口部よりも外側のN型拡散層4と連続する領域におけるP型拡散層3の表面は、N−型拡散層へと反転した拡散流域であるN−型拡散層5となる。
前記斜め方向に行う燐のイオン注入19については図10,図11を用いて以下に詳細に説明する。図11は、イオン注入19の方向を示すために、半導体素子の平面構造を一部省略して示した概念図である。
斜め方向に行う燐のイオン注入19で照射されるイオン注入の角度は、P型拡散層3の表面の法線から10°以上60°以内の角度でP型拡散層3の表面に向って照射される形態である。
尚、好ましくは、ゲート酸化膜16の下にもぐりこんだ形態のN−のサイド拡散領域であるN−型拡散層5が、より横方向に広がるため60°が有益である。なお、イオン注入の角度は、ウエーハ面もしくはイオン注入に用いる電子銃もしくはその両方を移動することにより行うことができる。
本実施の形態の半導体素子における、前記N型拡散層4とソース電極を接触させるために形成されたゲート酸化膜16の開口部の周縁部で、ゲート酸化膜16直下にN型拡散層4と連続して形成されるN−型拡散層5は、ウエーハ平面上において、ウエーハを回転させて90°毎に4方向からイオン注入が照射される。ここで、90°毎に4方向からのイオン注入19は、図11において前記トレンチ7を基準として、23°と113°と203°と293°の位置の4方向からイオン注入19するように、ウエーハを回転させてイオン注入を行う。尚、前記4方向の角度は一実施例であり、イオン注入19により前記N−型拡散層5が均一に得られるのであれば、最初の23°の角度は問わない。また、ウエーハを回転させて90°毎に4方向からイオン注入19が照射される事例として、23°と113°と203°と293°の位置の4方向は、1方向から順に移動してイオン注入が均一に照射される。また、4方向に限らず、複数の方向からイオン注入することもできる。
図12に示すように、金属電極としてソース電極6、ボディ電極8、ドレイン電極10を設けて本発明の図1に示す半導体素子が形成される。
(実施の形態2)
次に、図13を用いて実施の形態2における半導体素子の構成について説明する。
図13は実施の形態2における半導体素子の構成を説明する図である。
図13に示すように、本実施の形態の半導体素子は、実施の形態1の半導体素子において、N−型拡散層5の深さを、N型拡散層4の不純物濃度が一番高くなるピーク位置32よりも深い位置まで形成することを特徴とする。これにより、空乏層を更に広げることができ、より高耐圧化・低リーク電流化となって更に好適である。本実施の形態のN−型拡散層5は、実施の形態1の半導体素子を示す、図1のN−型拡散層5より深くまで形成しており、この深さが深くなるほど深さ方向に空乏層が広がるため、より高耐圧化・低リーク電流化となって更に好適である。
なお、半導体素子の製造方法については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
(実施の形態3)
次に、図14を用いて実施の形態3における半導体素子の構成について説明する。
図14は実施の形態3における半導体素子の構成を説明する図である。
実施の形態1,2の半導体素子においては、N−型拡散層5を、イオン注入(燐)を斜め方向から照射する事で形成した。本実施の形態の半導体素子は、図14に示すように、図10(b)の工程において、絶縁膜21のN−型拡散層5の形成領域上をエッチングし、絶縁膜21をマスクとしてウエーハ平面に対し、周知の縦方向によるイオン注入をおこなってN型拡散層4とN−型拡散層5とを同時形成しても良い。これにより、半導体素子の面積やマスク工程回数に問題がなければ、従来の安価で標準的な製造装置の活用が図れる。従って、実施の形態1,2の半導体素子のように、ウエーハ平面に対して電子銃の照射角度や照射方向が自由に変えられる特殊なイオン注入装置を用いる事がなく、拡散層の設計変更を行う必要がないので、更に好適である。
尚、本発明の各実施の形態においては、燐を用いたN型のイオン注入で説明したが、燐に限定されるのではなく、拡散係数の異なる、例えば砒素を用いたN型のイオン注入など、注入源の不純物は本発明の趣旨に一致しておれば問わない。
また、N型,P型の導電型を例示して説明したが、各層において導電型を逆にする半導体素子においても実施することができる。
本発明は、容易にVsd等の性能を向上することができ、充電式の二次電池の充放電時に、二次電池を保護する保護装置を構成する半導体素子とその製造方法等に有用である。
1 N+型半導体基板
2 N−型エピタキシャル層
3 P型拡散層
4 N型拡散層
5 N−型拡散層
6 ソース電極
7 ゲートトレンチ
8 ボディ電極
9 絶縁膜
10 ドレイン電極
11 寄生ダイオード
12 寄生ダイオード
13 寄生ダイオード
14 熱酸化膜
15 トレンチ
16 ゲート酸化膜
17 多結晶シリコン
18 フォトレジスト
19 イオン注入(燐)
20 イオン注入(硼素)
21 絶縁膜
22 コンタクト窓
23 レジスト
24 ボディ電極部
25 ボディ引き出し部
26 ボディ連結部
27 空乏層
28 空乏層
29 開口部
30 マスク
31 レジスト
32 ピーク位置
43 コントロールIC
44 MOSFET
45 二次電池
55 MOS構造

Claims (8)

  1. 高濃度第一導電型半導体基板と、
    前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に形成される低濃度第一導電型エピタキシャル層と、
    前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に形成される第二導電型拡散層と、
    前記第二導電型拡散層の表面のMOS構造形成領域上に形成される第一導電型拡散層と、
    前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に前記MOS構造形成領域及びボディ電極形成領域を開口して形成される絶縁膜と、
    前記第一導電型拡散層と連続して前記MOS構造形成領域周縁外側の前記絶縁膜下に形成される低濃度第一導電型拡散層と、
    前記第一導電型拡散層の表面から前記低濃度第一導電型エピタキシャル層にわたって互いに離間して形成される複数のゲートトレンチと、
    前記第一導電型拡散層と前記第二導電型拡散層との界面をPN接合面として形成される第1の寄生ダイオードと、
    前記低濃度第一導電型エピタキシャル層と前記第二導電型拡散層との界面をPN接合面として形成される第2の寄生ダイオードと、
    前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に前記第一導電型拡散層と導通して形成されるソース電極と、
    前記高濃度第一導電型半導体基板の表面に前記第二導電型拡散層と導通して形成されるボディ電極と、
    前記高濃度第一導電半導体基板の前記低濃度第一導電型エピタキシャル層が形成される表面に対する裏面に形成されるドレイン電極と
    を有し、前記第1の寄生ダイオードのアノードと前記第2の寄生ダイオードのアノードとが前記第二導電型拡散層で共通接続され、前記ボディ電極と導通することを特徴とする半導体素子。
  2. 前記低濃度第一導電型拡散層の底面は、前記第一導電型拡散層の底面と同じか前記第一導電型拡散層の底面より浅い位置に設けることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記低濃度第一導電型拡散層は、前記第一導電型拡散層を連続的に囲んで環状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体素子。
  4. 高濃度第一導電型半導体基板上に低濃度第一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、
    前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に複数の開口を有する第1のマスクを形成する工程と、
    前記複数の開口を介して、前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に不純物を選択的に導入して第二導電型半導体層を形成する工程と、
    前記低濃度第一導電型エピタキシャル層上に前記MOS構造形成領域及びボディ電極形成領域を開口して絶縁膜を形成する工程と、
    前記第二導電型半導体層上に複数の開口を持つ第2のマスクを形成する工程と、
    前記第2のマスクを用いて前記低濃度第一導電型エピタキシャル層をエッチングしてトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチの内壁にゲート絶縁層を形成する工程と、
    前記第二導電型半導体層の不純物を拡散させて前記低濃度第一導電型エピタキシャル層の表面に第二導電型拡散層を形成する工程と、
    前記トレンチの前記ゲート絶縁層の内側を導電性材料で埋め込むことによりゲート電極を形成する工程と、
    前記第二導電型拡散層の表面に第一導電の不純物を導入することによりソース領域となる第一導電型拡散層及び前記第一導電型拡散層と連続してMOS構造形成領域周縁外側の前記絶縁膜下に形成される低濃度第一導電型拡散層を形成する工程と
    を有し、前記低濃度第一導電型拡散層は、ウエーハ平面の法線を軸に角度設定されたイオン注入によって形成されることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  5. 前記ウエーハ平面の法線を軸に角度設定された角度が、10°以上60°以下であることを特徴とする請求項4に記載の半導体素子の製造方法。
  6. 前記低濃度第一導電型拡散層は、イオン注入される向きを移動することにより、イオン注入が前記MOS構造形成領域周縁外側の前記絶縁膜下に環状に均一に照射されることを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記低濃度第一導電型拡散層の形成に係るイオン注入は、ウエーハを回転させて90°毎に4方向から行うことを特徴とする請求項6に記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記イオン注入における前記ウエーハ平面の法線を軸にした角度設定は、前記ウエーハ面もしくは前記イオン注入に用いる電子銃もしくはその両方を移動することにより行うことを特徴とする請求項4〜請求項7のいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法。
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