JP2015126148A - リアクトル及びリアクトルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子とコアとの絶縁距離を確保しやすくし、小型化したリアクトル及びその製造方法を提供する。【解決手段】環状コア1と、環状コア1の脚部の外周に巻回されたコイル5と、コイル5の端部52a、52bに外部の配線を接続するための端子71a、71bと、端子71a、71bの少なくとも一部の周囲に樹脂モールド成形により形成された端子被覆部72a、72bと、を有する端子部と、を備え、端子部は、環状コア1とともに樹脂モールド成形され、この樹脂モールド成形により形成された樹脂成形品3と、端子被覆部72a、72bとが、樹脂成形品3の樹脂で一体に構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、コアと端子とを樹脂モールド成形したリアクトル及びその製造方法に関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、コアの周囲に配置した樹脂製のボビンにコイルを巻回した後、これらを金属製のケースに収容し、ケース内に充填材を流し込んで固めたものが多く用いられる。
この種のリアクトルの1つに、一対の脚部とその両端を接続するヨーク部(継鉄部)とから成る環状のコアと、前記環状のコアを埋設してなる樹脂成形品と、一対に脚部の周囲に位置する樹脂成形品のボビン周囲に巻回されたコイルを備えるものがある。環状コアの周囲に樹脂を配置して樹脂成形品を形成するには、一般には、モールド成形法が採用されている。
この種のリアクトルでは、コイルの端部に金属製の端子(バスバーと称される)を接続し、この端子を介して外部から電力供給を受ける。このようなリアクトルは、固定金具(ステイと称される)がヨーク部上部に固定され、固定金具のネジ穴を介して金属製のケースに締結固定されて構成される。
従来では、樹脂成形品の中には、コア(ヨーク部)と固定金具が一体成形されており、樹脂によって互いに絶縁されている(例えば、特許文献1)。端子をその樹脂成形品の上部に沿って配置する場合には、端子は通電部となるため、これらコアや固定金具と絶縁を確保できるように端子の周囲(特に端子が長い場合にはその周囲)を絶縁することが望ましい。
その絶縁方法として、従来では、樹脂モールド成形法を用いて端子と固定金具とコアとを一体的に成形する方法や、端子を設置するための樹脂からなる端子台を、コアと固定金具が一体的に構成された樹脂成形品に配設する方法が採用されていた。
特開2013−197567号公報
しかし、樹脂モールド成形法を用いて端子と固定金具とコアとを一体的に成形する方法の場合、これらの複数の部材を内部にセットできるように金型を作らなければならず、金型の形状が複雑化し、金型の設計や作製が負担となっていた。また、樹脂成形品を作製する際、複数の部材を固定しながら金型内に樹脂を射出する。その際の樹脂の射出圧により、端子や固定金具に位置ずれが生じたり、それらの形状が変形したりする。そのため、端子とコアや固定金具との絶縁距離の確保が困難であった。
特に、端子はコイルに電力を供給する通電部となるため、コアや固定金具などの導電性部材に対して十分な絶縁を確保する必要があるが、同一の樹脂成形品内部に端子とコアや固定金具が併存していると、これらの部材間の絶縁のために樹脂成形品の肉厚を大きく取る必要があり、樹脂成形品の大型化や使用樹脂量の増大を招く不都合があった。
端子台を樹脂成形品に設置する場合、端子台に設置する端子と、コア、固定金具、金属製のケース等の他の導電部材との絶縁距離を確保する必要があるため、端子台をこれらの導電部材から離して設けなければならず、リアクトル全体としての寸法が大型化していた。
また、端子台には、端子とナットとを樹脂モールドする場合がある。この場合、図8に示すように、端子711の先端とナット755とを重ね合わせた状態で金型K内に配置する。その際、端子711とナット755の周囲に樹脂722が充填される空間が形成されるように、端子711とナット755を、例えば上下から固定具Sを当てて金型K内で浮かせた状態に位置固定する必要がある。そのため、ナット755に固定具Sが接触した部分には樹脂722が充填されず、開口が形成される。特に、ナット755の底面に開口が形成された端子台を、コアの上方にナット755の底面に形成された開口部が位置するように配置する場合等において、ナット755とコアとの絶縁性が確保できない場合があった。そのため、ナット755がコアから離れて位置するように端子台を設けざるを得ず、リアクトルが大型化する問題があった。
さらに、端子台を樹脂成形品に設置するには、別途、端子台自体の作製や端子台を樹脂成形品に固定するボルト締結が必要であった。そのため、端子台の作製が、部品点数、作業数及びコストの増大の一因となっていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、端子とコアとの絶縁距離を確保しやすくし、小型化したリアクトル及びその製造方法を提供することにある。
本発明のリアクトルは、環状コアと、前記環状コアの外周に巻回されたコイルと、前記コイルの端部に外部の配線を接続するための端子を有する端子部と、を備えたリアクトルであって、次の構成を有することを特徴とする。
(1)前記端子の少なくとも一部の周囲には、樹脂モールド成形により形成された端子被覆部が設けられている。
(2)前記端子部は、前記環状コアとともに樹脂モールド成形され、この樹脂モールド成形により形成された樹脂成形品と、前記端子被覆部とが、前記樹脂成形品の樹脂で一体に構成されている。
本発明において、次の構成を有していても良い。
(3)前記リアクトルを収容するケースに前記リアクトルを固定するための固定金具を備え、前記固定金具は前記端子部と前記環状コアとともに樹脂モールド成形されている。
(4)前記固定金具の一部周囲には、樹脂からなる被覆部が設けられ、前記被覆部と前記樹脂成形品とが一体に形成されている。
(5)前記端子部は、前記端子をボルトにより締結固定するための締結部材を備え、前記締結部材は、前記端子と接続される部分以外の外周が前記端子被覆部により被覆されている。
(6)前記樹脂成形品は、前記環状コアのヨーク部を被覆するコア被覆部を有し、前記端子部が、前記コア被覆部の上部に設けられている。
(7)前記端子は板状体である。
環状コアと、前記環状コアの外周に巻回されたコイルと、前記コイルの端部に外部の配線を接続するための端子を有する端子部と、を備えるリアクトルの製造方法であって、次の工程を備えるものも本発明の一態様である。
(8)前記端子の少なくとも一部の周囲に樹脂モールド成形してなる端子被覆部形成工程。
(9)前記端子被覆部形成工程により端子被覆部を有する端子部が、前記環状コアとともに樹脂モールド成形されて、その樹脂によって前記端子被覆部と一体に形成する樹脂成形品形成工程。
本発明によれば、端子が樹脂からなる被覆部で覆われているので、環状コアとともに樹脂モールドしても端子の変形を抑制することができる。このため、端子と環状コアとの絶縁距離を確保しやすくなり、小型化したリアクトルを得ることができる。
また、端子を樹脂モールドして被覆部を形成して端子部を構成し、端子部と環状コアをインサート成形し二重成形することにより、端子部と樹脂成形品とが一体に形成されるので、端子と環状コアとの絶縁距離を確保しやすくなり、小型化したリアクトルを得ることができる。さらに、別途端子台を設ける必要がなく、部品点数、作業数及びコストを削減することができる。
また、端子部にナットを設ける場合であっても、二次成形することにより、一次成形で露出した部分を樹脂充填できるのでナットと環状コアとの絶縁距離を確保することができ、さらに小型化することができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す分解斜視図である。 (a)は第1の実施形態における端子部を含む部分拡大斜視図である。(b)は第1の実施形態における端子部を含む部分の平面図である。 図3のA−A断面図である。 図3のB−B断面図である。 他の実施形態における端子被覆部とコア被覆部との一体成形を説明するための図である。(a)は端子被覆部の側面をコア被覆部の樹脂で覆う図、(b)は端子被覆部の全体をコア被覆部の樹脂で覆う図を示す。 他の実施形態における端子被覆部とコア被覆部との一体成形を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトル及びその製造方法について説明する。
[第1の実施形態]
[1−1.構成]
図1は、本実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図であり、図2は、その分解斜視図である。リアクトルは、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、熱伝導性が高く軽量な金属(例えばアルミニウム合金)で形成された略直方体の収容スペースを有する放熱ケース4内に固定される。リアクトルと放熱ケース4との隙間には充填材が充填・固化され、充填樹脂6が形成される。充填材には、リアクトルの放熱性能の確保及びリアクトルから放熱ケース4への振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。
本実施形態のリアクトルは、環状コア1と、樹脂成形品2、3と、コイル5と、端子部7とを備えている。環状コア1は、そのヨーク部を構成する2つのU字型コア1a、1bと、左右の脚部を構成する各2個のI字型コア1cと、を有する。これらU字型コア1a、1bとI字型コア1cは、スペーサ1dを介して環状に接続されている。なお、スペーサ1dを設けない代わりにエアギャップとしても良い。
樹脂成形品2、3は、環状コア1の外周を樹脂により被覆して形成されたものである。樹脂成形品2、3の主材料としては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
樹脂成形品2は、筒状をした左右のボビン22a、22bと、これらを繋ぐように設けられたコア被覆部21と、を有する。コア被覆部21の内部にU字型コア1bがモールド成形法によって埋設されている。左右のボビン22a、22b内には、各2個のI字型コア1cがボビン先端の開口部から挿入されている。樹脂成形品3は、コア被覆部31を有し、その内部にU字型コア1aがモールド成形法によって埋設されている。
コア被覆部21、31には、環状コア1を放熱ケース4に固定するための固定金具23、33が埋設されている。固定金具23、33の先端は、コア被覆部21、31の表面から突出し、その部分に環状コア1を放熱ケース4に固定するためのネジ挿入穴23a、23b、33a、33bが設けられている。そのネジ挿入穴23a、23b、33a、33bに差し込んだネジ41a、41bを、放熱ケース4のネジ穴(不図示)に締結することで、環状コア1が放熱ケース4に固定される。コア被覆部21の上部には、サーミスタなどの温度センサを接続可能なコネクタ8が設けられている。
コイル5は、例えばエナメル被覆した銅線であり、環状コア1の脚部であるI字型コア1cの外周に巻回されている。本実施形態では、コイル5は、左右のコイル51a、51bを有する。これらのコイル51a、51bは左右のボビン22a、22bの外周に巻回されている。コイル51a、51bは、1本の導体によって構成され、一方の端部52aはコア被覆部31側に引き出され、他方の端部52bは環状コア1上方に引き出されている。
端子部7は、コイル5の端部の数に合わせて2つある。これらの符号を7a、7bとする。端子部7a、7bは、金属製の端子71a、71bと、この端子71a、71bの周囲を樹脂モールドにより被覆した端子被覆部72a、72bと、を有する。端子部7aは、端子71aと端子被覆部72aとの一体成形品である。端子部7bは、更に締結部材であるナット75を有し、端子71bと端子被覆部72bとナット75の一体成形品である。
図3に示すように、これら端子部7a、7bは、環状コア1(U字型コア1a)とともにインサート成形により形成されたコア被覆部31の樹脂によりコア被覆部31と一体に設けられている。本実施形態では、端子部7a、7bはコア被覆部31の上部に設けられており、その端子被覆部72a、72bの底面を含む一部の表面がコア被覆部31の樹脂により覆われてコア被覆部31と一体に構成されている。端子部7aは、図4に示すように、端子被覆部72aの底面でコア被覆部31と一体に構成され、端子部7bは、図5に示すように、端子被覆部72bの一部底面と一部側面でコア被覆部31と一体にされている。
端子71a、71bは、長板が概略L字状に成形された金属板である。端子71a、71bの一端73a、73bはコイル51a、51bの端部52a、52bと電気的に接続され、他端はその先端にボルト挿入穴74a、74bが形成されている。この他端に外部の配線がボルト挿入穴74a、74bを介してボルト締結できるように構成されている。端子71bは、そのボルト挿入穴74bが形成されている端部が、ナット75を覆うようにしてその上面に当接している。
端子被覆部72aは、端子71aをインサート成形することにより形成されたもので、端子71aの少なくとも一部の周囲を樹脂で被覆してなる。本実施形態では、端子被覆部72aは、端子71aのL字形状に合わせて断面L字状に形成されており、端子71aの端子被覆部72aが覆う部分の絶縁を確保する。
端子被覆部72bは、端子71bのボルト挿入穴74b側先端とナット75とをインサート成形により被覆し概略円筒形状に形成されている。ナット75は金属からなる円筒体であり、ボルトにより端子71bを締結固定する部材である。図5に示すように、ナット75は、その上面を除き、底面を含めて端子被覆部72bにより覆われており、環状コア1や放熱ケース4、固定金具33等の他の導電性部材と絶縁距離が確保されている。
端子被覆部72a、72bの主材料としては、例えば、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。端子被覆部72a、72bで同じ樹脂材料を用いても良いし、異なる樹脂材料を用いても良い。また、端子被覆部72a、72bの樹脂材料は、樹脂成形品2、3と同じものを用いても良いし、異なるものを用いても良い。
上記のような端子部7a、7bとコア被覆部31との一体構成は、次のような被覆部形成工程と樹脂成形品形成工程とにより形成される。すなわち、まず、端子71a、71b(端子部7bの場合はナット75も合わせて)を樹脂モールド成形法により端子被覆部72a、72bを形成し、一次成形品として端子部7a、7bを作製する。次に、この端子部7a、7bを、U字型コア1a及び固定金具33とともに金型内にセットし、樹脂モールド成形法により樹脂成形品3(コア被覆部31)を形成する。これにより、端子部7a、7bの端子被覆部72a、72bの底面、若しくは底面及び側面が樹脂成形品3(コア被覆部31)の樹脂で覆われる。すなわち、端子部7a、7bは、少なくともその一部が二重に樹脂モールドされることにより、樹脂成形品3(コア被覆部31)と一体に構成される。
[1−2.作用効果]
(1)本実施形態のリアクトルは、端子71a、71bの少なくとも一部の周囲に樹脂モールドにより形成された端子被覆部72a、72bが設けられている。そのため、端子71a、71bをU字型コア1aとともに樹脂モールドしても、端子被覆部72a、72bの存在により、樹脂の射出圧による端子71a、71bの変形を抑制することができ、絶縁距離を確保しやすくなる。すなわち、変形を加味して端子71a、71bをU字型コア1aから余分に離す必要がなくなるので、端子71a、71bをU字型コア1aにより近付けて配置でき、リアクトルを小型化することができる。
(2)上記のように、端子71a、71bをU字型コア1aにより近づけて配置できるので、樹脂成形品3の肉厚を大きく取る必要もなくなる。さらに、端子部7a、7bが樹脂成形品3(コア被覆部31)とその樹脂により一体に構成されているので、別途端子を支持するための端子台を作製する必要がなくなる。そのため、端子台をコア被覆部31に固定するためのボルトやその締結作業も不要である。したがって、部品点数やコストを削減できるとともに、作業数も削減することができる。
(3)固定金具33を端子部7a、7bやU字型コア1aとともに樹脂モールド成形する場合、たとえ固定金具33がその樹脂の射出圧で変形しても、端子被覆部72a、72bにより端子71a、71bとU字型コア1aとの絶縁距離を確保することができる。従って、固定金具33の変形を加味して端子71a、71bをU字型コア1aから余分に離す必要がなく、リアクトルを小型化することができる。
(4)端子71a、71bを端子被覆部72a、72bで被覆しておく構造は、端子71a、71bが長板状である場合に特に有効である。すなわち、端子71a、71bが板状体である場合は、樹脂の射出圧を受けやすく変形しやすい。しかし、端子被覆部72a、72bによりその影響を少なくすることができるので、端子被覆部72a、72bを設けない場合と比べ、よりリアクトルを小型化することができる。
(5)本実施形態のリアクトルの製造方法によれば、端子被覆部72bを形成する際、ナット75の位置固定のためにナット75底面に樹脂未被覆の開口が形成される場合であっても、樹脂成形品形成工程により、樹脂成形品3(コア被覆部31)の樹脂がその開口に充填されるので、ナット75とU字型コア1aや放熱ケース4等との絶縁を確保することができる。そのため、ナット75の位置の自由度を得つつ、端子部7bをU字型コア1aや放熱ケース4等と近付けて配置できるので小型化したリアクトルを製造することができる。
[他の実施形態]
本発明は、第1の実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。
(1)第1の実施形態では、ロの字形状の環状コア1を用いたが、E字型コアのように脚部を3本以上備えたコアで形成された環状コアを用いても良い。
(2)第1の実施形態では、コイル5の端部52a、52bをコア被覆部31側の片側に引き出す片側配線タイプであったが、本発明は、コイル5の端部の一方をコア被覆部31側に引き出し、他方をコア被覆部21側に引き出すような両側配線タイプにも適用することができる。この場合、端子部7をコア被覆部21、31(例えば上部)にそれぞれ一つずつ設け、外部の配線とは両側配線とする。
(3)第1の実施形態では、コイル51a、51bは1本の導体で構成したが、それぞれ別体として構成しても良い。例えば、一つのコイルで一端部がコア被覆部31側に、他端部がコア被覆部21側に引き出され、このコイルが2つ並列している場合、コイルの端部は計4つ有する。この場合、コア被覆部21、31の両側にコイルの端部が位置するので、端子部7をコア被覆部21、31と2つずつ一体に設ける。本発明は、端子部7を一次成形品として予め形成しているので、環状コア1を樹脂モールドする際に端子部7の設置位置を変更するだけで済む。そのため、端子部7の設置箇所を容易に変更することができる。例えば、外部の配線との接続箇所に設計変更があっても容易に対応することができる。
(4)第1の実施形態では、一次成形品として端子部7を作製しておき、この端子部7とU字型コア1aと固定金具33とをインサート成形により一体に構成したが、これに限定されない。例えば、固定金具33も端子部7と同様にその一部周囲を樹脂モールドにより被覆部を形成しておき、この一次成形品としての固定金具33と端子部7をU字型コア1aとともにインサート成形により樹脂成形品3を形成するようにしても良い。被覆部を予め形成することで、樹脂成形品3の作製の際の樹脂の射出圧による固定金具33の変形や位置ずれを抑制することができる。そのため、リアクトルを放熱ケース4に固定するための位置決めの正確さを向上させることができる。以上のように固定金具33に被覆部を形成する場合には、樹脂成形品3に埋設する部分を被覆しておくことが好ましい。なお、被覆部の形成及びその被覆の範囲は固定金具23についても同様である。
(5)第1の実施形態では、一次成形品として端子部7を作製しておき、この端子部7と環状コア1(U字型コア1a)とをインサート成形により端子部7と樹脂成形品3とが一体に形成されるようにしたが、そのインサート成形前に、環状コア1も一次成形品として環状コア1周囲に樹脂製の被覆部を形成してから、その環状コア1と端子部7とをさらにインサート成形して一体に形成するようにしても良い。これにより環状コア1と端子71a、71bとの絶縁性がさらに高まる。環状コア1と固定金具33とをインサート成形し、その後端子部7a、7bを樹脂モールド成形法で二次成形するようにしても良い。
(6)第1の実施形態では、そのリアクトルを平面視すると、端子部7a、7bの一部が放熱ケース4の平面投影面積内からはみ出ているが、例えば端子71aの両端を除いて、端子部7a、7bをコア被覆部31の上部に配置して放熱ケース4の平面投影面積内に収めるようにしても良い。これにより、リアクトルをさらに小型化できる。
(7)第1の実施形態では、端子部7a、7bの端子被覆部72a、72bの一部(少なくとも底面)が樹脂成形品3(コア被覆部31)と一体に形成されるようにしたが、図6(a)(b)に示すように、端子被覆部72a、72bの側面又は全体がコア被覆部31の樹脂で覆われて一体に形成されるようにしても良い。また、図7に示すように、端子被覆部72a、72bの底面に固定金具23、33が接していても良い。但し、その場合は、コア被覆部31は他の断面において固定金具23、33の側面を介して端子被覆部72a、72bと一体に成形する。
(8)第1の実施形態では、端子71a、71bに樹脂モールド成形により端子被覆部72a、72bを設けて端子部7a、7bを環状コア1と一体に成形するようにしたが、端子71a、71bには端子被覆部72a、72bを形成せず、環状コア1、固定金具33の何れか一方若しくは両方を樹脂モールド成形し一次成形品とし、端子71a、71bとともに樹脂モールド成形により一体に成形するようにしても良い。例えば、環状コア1と固定金具33の両方を一次成形品とする場合、これらの少なくとも一部の周囲には樹脂モールド成形により形成された被覆部が設けられているため、これらと端子71a、71bとの絶縁距離の確保が容易になる。このようにする場合であっても第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(9)第1の実施形態では、端子71a、71bに別々に端子被覆部72a、72bを設けて別々の一次成形品としていたが、2つの端子71a、71bを一緒に樹脂モールドして、一つの端子被覆部で両端子71a、71bの少なくとも一部周囲を被覆し、一体とした一次成形品としても良い。
(10)第1の実施形態では、端子71a、71bの外部配線と接続する端部に丸形状のボルト挿入穴74a、74bを設けたが、これに限定されない。例えば、外部配線とは、端子端部をファストン端子やギボシ端子にして接続しても良いし、溶接や圧着、はんだ付け等により接続してもよい。
(11)第1の実施形態では、2つの端子部7a、7bの両方に端子被覆部72a、72bを設けたが、何れか一方にしか端子被覆部を設けない場合も本発明の範囲に含まれる。
1 環状コア
1a、1b U字型コア
1c I字型コア
1d スペーサ
2 樹脂成形品
21 コア被覆部(ボビン側樹脂成形品)
22a、22b ボビン
23 固定金具
23a、23b ネジ挿入穴
3 樹脂成形品
31 コア被覆部(端子側樹脂成形品)
33 固定金具
33a、33b ネジ挿入穴
4 放熱ケース
41a、41b ネジ
5 コイル
51a、51b コイル
52a、52b 端部
6 封止樹脂
7 端子部
7a、7b 端子部
71a、71b 端子
72a、72b 端子被覆部
73a、73b 端子の一端
74a、74b ボルト挿入穴
75 ナット(締結部材)
8 コネクタ
711 端子
722 樹脂
755 ナット
K 金型
S 固定具

Claims (7)

  1. 環状コアと、
    前記環状コアの外周に巻回されたコイルと、
    前記コイルの端部に外部の配線を接続するための端子と、前記端子の少なくとも一部の周囲に樹脂モールド成形により形成された端子被覆部と、を有する端子部と、
    を備え、
    前記端子部は、前記環状コアとともに樹脂モールド成形され、この樹脂モールド成形により形成された樹脂成形品と、前記端子被覆部とが、前記樹脂成形品の樹脂で一体に構成されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記リアクトルを収容するケースに前記リアクトルを固定するための固定金具を備え、
    前記固定金具は前記端子部と前記環状コアとともに樹脂モールド成形されていることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記固定金具の一部周囲には、樹脂からなる被覆部が設けられ、
    前記被覆部と前記樹脂成形品とが一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記端子部は、前記端子をボルトにより締結固定するための締結部材を備え、
    前記締結部材は、前記端子と接続される部分以外の外周が前記端子被覆部により被覆されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記樹脂成形品は、前記環状コアのヨーク部を被覆するコア被覆部を有し、
    前記端子部が、前記コア被覆部の上部に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記端子は板状体であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のリアクトル。
  7. 環状コアと、
    前記環状コアの外周に巻回されたコイルと、
    前記コイルの端部に外部の配線を接続するための端子を有する端子部と、を備えるリアクトルの製造方法であって、
    前記端子の少なくとも一部の周囲に樹脂モールド成形してなる端子被覆部形成工程と、
    前記端子被覆部形成工程により端子被覆部を有する端子部が、前記環状コアとともに樹脂モールド成形されて、その樹脂によって前記端子被覆部と一体に形成する樹脂成形品形成工程と、を備えることを特徴とするリアクトルの製造方法。
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