JP2015126034A - 電界効果型半導体素子 - Google Patents

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Hiroshi Shikauchi
洋志 鹿内
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Abstract

【課題】ゲート電極の直下にP型窒化物半導体層を有するデバイス特性の劣化を抑制する電界効果型半導体素子及びその製造方法を提供する。【解決手段】半導体層4の上に、p型決定不純物を含有する第3の半導体層からなり、p型半導体となる領域の第1の部分5aと、p型決定不純物を含有する半導体からなり、第1の部分5aよりも結晶性が低下している第2の部分5bと、第3の半導体層の第1の部分5aの上に形成されたゲート電極11を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、電界効果型半導体素子即ちHEMT( High Electron Mobility Transistor)とその製造方法に関する。
電界効果型半導体素子(High Electron Mobility Transistor、以下、HEMTと記載)において、バンドギャップの異なる異種の半導体材料を接合することにより、その界面に2次元電子ガス層(2DEG層)を含む2次元キャリアガス層を、活性化した不純物がドーピングされていない電子走行層に発生させることができる。これにより、不純物に衝突せずに電子が移動するため、電子の移動速度が高速となり、スイッチング速度及び感度を向上させることができる。なお、HEMTはその構造からヘテロ接合電界効果トランジスタ(HFET)ともいう。また、GaN,InGaN,AlInGaN等の窒化ガリウム系化合物半導体材料は、GaAs系の材料に比較してバンドギャップエネルギーが大きいため、この材料を用いた電子デバイスは耐圧性・効率等で優れている。
例えば、AlGaN/GaNのヘテロ構造を形成すると、バリア層として機能するAlGaN層とチャネル層として機能するGaN層との間に発生する格子ひずみによるピエゾ分極と自発分極との相乗効果により、2次元電子ガス層が生じ、電子の移動度は非常に高くなる。これより、シリコン(Si)材料の限界を大きく上回る低オン抵抗が実現されている。しかし、このようなHEMTの閾値が負側であり、ノーマリーオン型の半導体素子である。したがって、高出力を用途とする電源デバイスなどにこのようなHEMTを使用することは難しい。この解決法の1つとして、下記特許文献のように、ゲート電極とバリア層との間にP型の窒化物半導体を設けて、ゲート電極の直下の2次元電子ガス層の濃度を減少させ、ノーマリーオフ型の半導体素子を実現する方法が公知である。
特開2007−19309号公報
ところで、特許文献1に示されるような半導体素子においては、ゲート電極と窒化ガリウム系化合物半導体材料との間のP型窒化物半導体層は、一般的にバリア層と同様にMOCVD法等によって形成される。MOCVD法等でバリア層を形成すると、バリア層の上面全体にP型窒化物半導体層が形成されてしまうため、ゲート電極直下又は/且つゲート電極直下近傍などの2次元電子ガスを生じさせないためにP型窒化物半導体層を必要とする領域以外を、例えばドライエッチングなどで除去する必要がある。ドライエッチングでP型窒化物半導体層を除去する方法では、P型窒化物半導体層を残存しないように設計値よりも過剰にドライエッチングを行うと、P型窒化物半導体層直下の層まで過剰なドライエッチングによるダメージが生じたり、P型窒化物半導体層直下の2次元電子ガスを発生させるバリア層を必要以上に削ってしまうことになり、結果的にデバイス特性の劣化を招く問題がある。
そこで本発明は、ゲート電極の直下にP型窒化物半導体層を有するデバイス特性の劣化を抑制する電界効果型半導体素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一態様の電界効果型半導体素子によれば、第1の化合物半導体からなる第1の半導体層と、該第1の半導体層の上に、該第1の化合物半導体と異なる格子定数を有し、第2の化合物半導体からなる第2の半導体層と、前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に生じている2次元キャリアガス層と前記第2の半導体層の上に、p型決定不純物を含有する第3の半導体からなり、p型半導体となる領域の第1の部分と、p型決定不純物を含有する第3の半導体からなり、前記第1の部分よりも結晶性が低下している第2の部分と、前記第3の半導体層の第1の部分の上に形成されたゲート電極と、を有する。
また、本発明の一態様の電界効果型半導体素子の製造方法によれば、第1の化合物半導体からなる第1の半導体層の上に、前記第1の化合物半導体と異なる格子定数を有し、第2の化合物半導体で構成される第2の半導体層を形成し、前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に生じている2次元キャリアガス層を生じさせる工程と、前記第2の半導体層の上に活性化したp型不純物を含有するp型半導体からなる第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層の上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極が設けられていない又はその予定が無い前記第3の半導体層の結晶性を低下した前記第3の半導体層の第2の部分を形成し、前記第3の半導体層の第2の部分の直下の前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に電流通路となりえる2次元キャリアガス層を生じさせる工程と、当該ゲート電極を間に配置するように、前記2次元キャリアガス層と電気的に接続されたドレイン電極とソース電極を形成する工程と、を有する。
本発明によれば、ゲート電極の直下にP型窒化物半導体層を有するデバイス特性の劣化を抑制する電界効果型半導体素子及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の断面図である。 本発明の第2の実施例に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の断面図である。 本発明の第3の実施例に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の断面図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各領域の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
(第1の実施例)
図1から図5に本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の製造工程順が示されており、図6に本発明の実施例1に従う電界効果型半導体素子(HEMT)の断面構造が示されている。この実施例1に従う電界効果型半導体素子は典型的な従来のHEMTと異なる構造を有するが、基本構成は従来のHEMTと同一であるので、HEMTと呼ぶことにする。
実施例1に従うHEMTを製造する時には、先ず図1に示す基板1を用意する。基板1は、一方の主面1aとこれに対向する他方の主面1bとを有し、半導体材料をエピタキシャル成長させるための成長基板の機能と、これ等を機械的に支持するための支持基板の機能とを有する。本実施例では、コストの低減を図るために基板1がシリコンで形成されている。しかし、基板1をシリコン以外のシリコンカーバイト(SiC)、GaN等の半導体、又はサファイア、セラミック等の絶縁体で形成することもできる。また、基板1に導電型決定不純物を添加して導電性を有する半導体基板とすることができる。
次に、基板1の一方の主面1a上に周知のMOCVD法等のエピタキシャル成長法でバッファ層2を形成する。図1では、図示を簡略化するためにバッファ層2が1つの層で示されているが、実際には複数の層で形成されている。即ち、このバッファ層2は、AlN(窒化アルミニウム)から成る第1のサブレイヤ−(第1の副層)とGaN(窒化ガリウム)から成る第2のサブレイヤー(第2の副層)とが交互に積層された多層構造バッファである。このバッファ層2はHEMTの動作に直接に関係していないので、これを省くこともできる。また、バッファ層2の半導体材料をAlN、GaN以外の3−5族化合物半導体に置き換えること、又は単層構造のバッファ層にすることもできる。
次に、バッファ層2の上に周知のMOCVD法で第1の半導体材料をエピタキシャル成長させて第1の半導体層としての電子走行層(チャネル層)3を例えば1〜5μmの厚さに形成する。第1の半導体材料は、少なくともGaとNとを含む第1の窒化物半導体であることが望ましい。また、第1の窒化物半導体は、AlxInyGa1-x-yN,ここで、xは0≦x<1を満足する数値、yは0≦y<1を満足する数値、x+yは零又は1よりも小さい値、で示すことができる窒化物半導体であることが望ましい。本実施例の電子走行層3は、アンドープGaN(窒化ガリウム)から成る。なお、電子走行層3をMOCVD法以外のエピタキシャル成長方法で形成することもできる。
次に、電子走行層3の上に周知のMOCVD法で第2の半導体材料をエピタキシャル成長させて第2の半導体層としての電子供給層(バリア層)4を図1に示すように得る。電子走行層3の上に周知のMOCVD法で第2の半導体材料を成長させると、電子走行層3の主面上には比較的結晶性が良く且つ連続的に即ち格子整合状態に成長した第2の半導体層としての電子供給層4が得られる。第2の半導体材料から成る電子供給層4は、第1の半導体材料から成る電子走行層3よりも大きいバンドギャプを有し且つ電子走行層3よりも小さい格子定数を有する。従って、電子供給層4は自発分極する他にピエゾ分極も生じ、これ等の分極に基づく電界で電子走行層3の上面近傍に沿って、図1において点線で示す2次元キャリアガス層(又は2次元電子ガス層)8が生じる。
電子供給層4は電子走行層3を形成している第1の半導体材料よりも大きいバンドギャプを有し且つ第1の半導体材料よりも小さい格子定数を有する第2の半導体材料の成長工程で形成される。第2の半導体材料は、少なくともAlとGaとNとを含む第2の窒化物半導体材料であることが望ましい。即ち、第2の半導体材料は、AlaGa1-aN, ここで、aは0<a<1を満足し且つ前記第1の窒化物半導体材料を示す式におけるxよりも大きい値であり、好ましくは0.2〜0.4、より好ましくは0.3で示される窒化物半導体、又はAlaInbGa1-a-bN,ここで、aは0<a<1を満足し且つ前記第1の窒化物半導体材料を示す式におけるxよりも大きい数値、bは0≦b<1を満足する数値、a+bは零よりも大きく且つ1よりも小さい値、で示される窒化物半導体、又はInbGa1-bN、ここで、bは0<b<1を満足する数値、で示される窒化物半導体であることが望ましい。本実施例では第2の窒化物半導体材料としてAl0.3Ga0.7Nが使用されている。なお、電子供給層4を、アンドープの第2の窒化物半導体材料の成長で形成する代りに、n型(第1導電型)の不純物を添加した第2の窒化物半導体、又は別の窒化物半導体、又は別の化合物半導体の成長で形成することもできる。
次に、図2に示すように、電子供給層4の上に周知のMOCVD法で第3の半導体材料をエピタキシャル成長させて第3の半導体層5として例えば100〜200nmの厚さに形成する。この時、第3の半導体層5はp型決定不純物が活性化した状態で存在しており、p型半導体としての特性を示し、電子走行層3の上面近傍に沿って生じていた2次元キャリアガス層(又は2次元電子ガス層)8が消滅か、又は電流通路となり得る電子濃度を有するチャネルが生じない。第3の半導体材料は、少なくともGaとNとを含む窒化物半導体であることが望ましい。なお、第3の半導体層5へドープしたMgのドーパント量は1×1019cm−3〜1×1020cm−3程度であるが、第3の半導体層5の厚みやドーパント量は第3の半導体層5のp型不純物の活性化状態や結晶性等にも依存するので、この限りでは無い。また、第3の半導体材料は、AlαInβGa1-α-βN,ここで、aは0≦α≦1を満足する数値、bは0≦β≦1を満足する数値、α+βは零又は1よりも小さい値、で示すことができる窒化物半導体であることが望ましい。本実施例の第3の半導体層5は、P型不純物としてマグネシウム(Mg)を含有するP型GaN(窒化ガリウム)又はAlaGa1-aNから成る。なお、第3の半導体層5をMOCVD法以外のエピタキシャル成長方法で形成することもできる。
次に、図3で示すように第3の半導体層5の主面51の全面に例えばチタン(Ti)を所望の厚み(例えば25nm)に蒸着し、続いてアルミニウム(Al)を所望の厚み(例えば500nm)に蒸着し、その後フォトリソグラフイ技術で第3の半導体層5の第1の部分5aの少なくとも一部を残すように所望のパターンにすることによってゲート電極11が形成される。
次に、図4に示すように、ゲート電極11をマスクにして、第3の半導体層5の上方から、第3の半導体層5のp型の特性を打ち消す不純物、例えば窒素(N)、鉄(Fe)等の還移金属、又はヘリウム(He)や水素(陽子)等の軽元素を注入して、p型の特性を打ち消す程度の結晶性の低下を生じさせる。ここで、好ましくは、鉄(Fe)、又はヘリウム(He)等を窒化物半導体に含有させると、窒化物半導体は高抵抗化する。よって上記注入すると、ゲート電極11直下の第3の半導体層5の第1の部分5aと、半導体層5の第1の部分5aよりも高抵抗で、比較的結晶性が劣化したゲート電極11の周囲の第2の部分5bが得られるので、好ましい。図3で消滅した2次元キャリアガス層8が復活する程度まで第2の部分5bの結晶性を劣化させる。一方、第3の半導体層5の第1の部分5aは上記注入による結晶性の劣化が生じておらず、2次元キャリアガス層8は電流通路となる程度まで復活していないか又は消滅している。なお、図4の工程と図3の工程を逆としても良い。この場合、ゲート電極11をマスクとする代わりにレジスト等をマスクとして使用し、イオン注入を行われる。
次に、図5に示すように、第3の半導体層5の第2の部分5bの所定の領域をウェットエッチング又はドライエッチング法にて取り除き、ソース電極9、ドレイン電極10が形成されている。ソース電極9、ドレイン電極10は電子供給層4を貫通して電子走行層3に達し、2次元キャリアガス層8と電気的に結合されている。ソース電極9、ドレイン電極10は、例えばチタン(Ti)を所望の厚み(例えば25nm)に蒸着し、続いてアルミニウム(Al)を所望の厚み(例えば500nm)に蒸着し、その後フォトリソグラフイ技術で所望のパターンにすることによってそれぞれ形成されている。この実施例のソース電極9及びドレイン電極10は、チタン(Ti)とアルミニウム(Al)との積層体でそれぞれ形成されているが、これ以外の低抵抗性接触(オーミック接触)可能な金属で形成することもできる。チタン(Ti)とアルミニウム(Al)との積層体でそれぞれ形成されているが、これ以外の低抵抗性接触(オーミック接触)可能な金属で形成することもできる。また、ソース電極9及びドレイン電極10は2次元キャリアガス層8との間に極めて薄い電子供給層4を介して2DEG層8に電気的に結合されても良い。
図6に示すHEMTのゲート電極11に電圧が印加されていない時(ノーマリ状態)には、電子走行層3のゲート電極11直下に沿った領域に2次元キャリアガス層8が生じないか、又は電流通路となり得る電子濃度を有するチャネルが生じない。これにより、2次元キャリアガス層8はゲート電極11の下で分断される。従って、たとえドレイン電極10の電位がソース電極9の電位よりも高くても、ソース電極9とドレイン電極10との間に電流が流れず、ソース電極9とドレイン電極10との間は電気的にオフ状態に保たれ、HEMTはノーマリオフ特性を示す。
ゲート電極11とソース電極9との間に所定の閾値よりも高い電圧を印加すると、電子走行層3におけるゲート電極11に対向している部分にチャネルが生じ、ソース電極9とドレイン電極10との間がオン状態になる。従って、ドレイン電極10の電位をソース電極9の電位よりも高くし、且つゲート電極11に閾値よりも高い電圧を印加すると、電子がソース電極9、2次元キャリアガス層8、及びドレイン電極10の経路で流れる。
図1〜図5の実施例1のHEMTの製造方法及び図6の実施例1のHEMTは次の効果を有する。
(1)第3の半導体層5の第1の部分5aは、P型の不純物が活性状態で存在する半導体の部分であり、ゲート電極11の下の部分に2次元キャリアガス層8が生じていない。一方、第3の半導体層5の第2の部分5bは、第1の部分5aと比較して結晶性が低下したP型特性を打ち消された半導体層であり、第3の半導体層5の第2の部分5b直下の電子走行層3におけるゲート電極11の下の部分に電流通路となり得る2次元キャリア層8が生じている。従って、デバイス特性の良いノーマリオフを有するHEMTを提供することができる。
(2)実施例1ではイオン注入法を用いて第3の半導体層5の第2の部分5bを形成するので、ドライエッチングにて第3の半導体層5の第2の部分5bを除去する方法に比べて、制御が容易であり、第3の半導体層5の第2の部分5b直下の半導体層まで過剰なドライエッチングによるダメージが生じ、第3の半導体層5の第2の部分5b直下の2次元電子キャリアガス層8を発生させる電子供給層4等を必要以上に削ってしまうことが抑制され、結果的にオン抵抗等のデバイス特性や製造ばらつきを改善することができる。
(3)第3の半導体層5の第2の部分5bに第3の半導体層5を高抵抗化させる原子を注入することにより、第3の半導体層5の第1の部分5aよりも高い抵抗率を有するので、ゲートリーク電流の低減を図ることができる。特に第3の半導体層5の第2の部分5bをゲート電極11とドレイン電極10との間に形成しているので、ドレイン・ゲート間のゲートリーク電流の低減を図ることができる。また、第3の半導体層5の第2の部分5bを削らないので、電界効果型半導体素子の上面に凹凸が形成される点が抑制され、後工程のマスク工程などのプロセスを行い易い。
(第2の実施例)
次に、図7に示す第2の実施例に従うHEMTを説明する。但し、図7及び後述する図8において図6と実質的に同一の部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。図7の実施例2のHEMTは、第3の半導体層5の第2の部分5b上であって、ゲート電極11−ドレイン電極10間のドレイン電極10側に絶縁膜30を付加し、絶縁膜30が形成されていない第3の半導体層5の第2の部分5b上から絶縁膜30上に至るゲートフィールドプレート20を付加し、この他は図6と同一としたものである。第3の半導体層5の第2の部分5bは第3の半導体層5の第1の部分5aよりも高い抵抗率を有する。第3の半導体層5の第2の部分5b上にゲート電極11を延長したゲートフィールドプレート20とすることで、ゲートフィールドプレート20と電子供給層4又はドレイン電極10との間を流れるゲートリーク電流の低減を図ることができ、ゲート・ドレイン間のリーク電流を低減することができる。この実施例では絶縁膜30が、シリコン酸化物(SiO2)から成る絶縁物で形成されている。しかし、絶縁膜30を、SiOx(xは1〜2の数値)で示されるシリコン酸化物、又はSi3N4、SiNx(ここで、xはSiに対するNの割合を示す任意の数値)、SiN及びSi2N3等のシリコン窒化物(絶縁物)、又はAlOx(xはOの割合を示す任意の数値)等のアルミニウム酸化物(絶縁物)、又は低温のエピタキシャル成長過程で形成された多結晶AlN(窒化物半導体)で形成することもできる。なお、ゲートフィールドプレート20は絶縁膜30上に形成されておらず、絶縁膜30が形成されていないゲート電極11側の第3の半導体層5の第2の部分5b上のみに形成されていても良い。
(第3の実施例)
次に、図8に示す第3の実施例に従うHEMTを説明する。図8の第3の実施例のHEMTは、第3の半導体層5の第2の部分5bと電子供給層4との間の領域に、第3の半導体層5の第2の部分5bよりも比較的p型の特性を打ち消す不純物が高く第3の半導体層5の第2の部分5aよりも比較的p型の特性を打ち消す不純物が低い第3の半導体層5の第3の部分5cを付加したものあり、この他は図6と同一としたものである。第3の半導体層5の第3の部分5cはP型のキャップ層として機能し、電流コラプスを低減する効果を有する。ここで、第3の部分5cは第3の半導体層5の第2の部分5bに向かうにつれてp型の特性を打ち消す不純物、例えば窒素(N)、鉄(Fe)、又はヘリウム(He)等の濃度が高くなる勾配を有していても良い。また、第2の実施例のように、第3の半導体層5の第3の部分5c上であって、ゲート電極11−ドレイン電極10間のドレイン電極10側に絶縁膜30を付加し、絶縁膜30が形成されていない第3の半導体層5の第3の部分5b1上から絶縁膜30上に至るゲートフィールドプレート20を付加しても良い。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1・・・・基板
2・・・・バッファ層
3・・・・電子走行層
4・・・・電子供給層
5・・・・第3の半導体層
5a・・・第1の部分
5b・・・第2の部分
5c・・・第3の部分
8・・・・2次元キャリアガス層
9・・・・ソース電極
10・・・ドレイン電極
11・・・ゲート電極
20・・・ゲートフィールドプレート
30・・・絶縁膜

Claims (8)

  1. 第1の化合物半導体からなる第1の半導体層と、該第1の半導体層の上に、該第1の化合物半導体と異なる格子定数を有し、第2の化合物半導体からなる第2の半導体層と、前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に生じている2次元キャリアガス層と前記第2の半導体層の上に、p型決定不純物を含有する第3の半導体からなり、p型半導体となる領域の第1の部分と、p型決定不純物を含有する第3の半導体からなり、前記第1の部分よりも結晶性が低下している第2の部分と、前記第3の半導体層の第1の部分の上に形成されたゲート電極と、を有する電界効果型半導体素子。
  2. 前記第3の半導体層の第2の部分は前記第3の半導体層の第1の部分に比べて高抵抗であることを特徴とする請求項1の電界効果型半導体素子。
  3. 前記第3の半導体層の第2の部分は、還移金属又は軽元素を含有することを特徴とする請求項1又は2の電界効果型半導体素子。
  4. 前記第1の半導体層の上に前記2次元キャリアガス層と電気的に接続するドレイン電極と、前記第1の半導体層の上に前記2次元キャリアガス層と電気的に接続するソース電極と、を有し、前記第3の半導体層の第2の部分は前記ドレイン電極とゲート電極間、及び前記ソース電極とゲート電極間に配置されており、前記第3の半導体層は窒化物半導体から成ることを特徴とする請求項1又は2又は3の電界効果型半導体素子。
  5. 前記第3の半導体層の第2の部分の上にゲート電極と電気的に接続されたフィールドプレート電極が配置されていることを特徴とする請求項1〜4何れか1項に記載の電界効果型半導体素子。
  6. 前記第3の半導体層の第2の部分と前記第2の半導体層との間に、p型の特性を打ち消す不純物が第2の部分と第1の部分との間である、前記第3の半導体層の第3の部分が配置されていることを特徴とする請求項1〜5何れか1項に記載の電界効果型半導体素子。
  7. 第1の化合物半導体からなる第1の半導体層の上に、前記第1の化合物半導体と異なる格子定数を有し、第2の化合物半導体で構成される第2の半導体層を形成し、前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に生じている2次元キャリアガス層を生じさせる工程と、前記第2の半導体層の上に活性化したp型不純物を含有するp型半導体からなる第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層の上にゲート電極を形成する工程と、前記ゲート電極が設けられていない又はその予定が無い前記第3の半導体層の結晶性を低下した前記第3の半導体層の第2の部分を形成して、前記第3の半導体層の第2の部分の直下の前記第1の半導体層の前記第2の半導体層側に電流通路となりえる2次元キャリアガス層を生じさせる工程と、当該ゲート電極を間に配置するように、前記2次元キャリアガス層と電気的に接続されたドレイン電極とソース電極を形成する工程と、を有する電界効果型半導体素子の製造方法。
  8. 前記第3の層の第2の部分は、窒素、鉄、ヘリウムから選択された1つをイオン注入することで形成することを特徴とする請求項7の電界効果型半導体素子の製造方法。
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