JP2015125274A - 圧電ミラー素子、およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

圧電ミラー素子、およびそれを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】振れ角の大きい圧電ミラー素子、およびそれを用いた電子機器を提供する。【解決手段】圧電ミラー素子X1は、圧電素子2と、圧電素子2に接着剤層を介して接合されている支持部4と、光を反射させるための反射部8と、支持部4と反射部8とを連結している連結部6とを備えた圧電ミラー素子X1であって、反射部8と支持部4とは、連結部6を介して搖動可能に接合されており、支持部4の圧電素子2と接合されている部位に、接着剤層の接着剤を逃がす凹部または貫通孔が配置されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、圧電ミラー素子、およびそれを用いた電子機器に関するものである。
反射部を動かして、反射する光の方向を変えることができるミラー素子は、レーザプリンタ、プロジェクタなどに用いられている。
圧電アクチュエータを用いた圧電ミラー素子としては、反射部をトーションバー(連結部)で搖動可能に支えて、トーションバーを支えている支持部に取りつけた圧電素子を伸縮させることで、トーショバーをねじるように動かすことで、反射鏡を回転させるものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2007−271788号公報
特許文献1に記載されているような圧電ミラー素子では、支持部に対して、スパッタなどで導電層を形成しているが、製造工程が複雑になる。支持部と圧電素子とを接着剤で接合すれば、工程は簡略化できるが、接着剤層が厚くなり、反射部の振れ角が小さくなることがあった。
したがって、本発明の目的は、振れ角の大きい圧電ミラー素子、およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
本発明の圧電ミラー素子は、圧電素子と、該圧電素子に接着剤を介して接合されている支持部と、光を反射させるための反射部と、前記支持部と前記反射部とを連結している連結部とを備えた圧電ミラー素子であって、前記反射部と前記支持部とは、前記連結部を介して搖動可能に接合されており、前記支持部の前記圧電素子と接合されている部位に、前記接着剤を逃がす凹部または貫通孔が配置されていることを特徴とする。
本発明の電子機器は、前記圧電ミラー素子を含んでおり、前記光源からの光を、方向を変えながら外部に放射する光学系を備えていることを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、光源と、感光体と、請求項1〜8のいずれかに記載の圧電ミラー素子を含んでおり、前記光源から出る光で前記感光体を走査する光学系と、前記感光体に静電潜像を形成するように前記光源および前記光学系を制御する制御部と、前記静電潜像を記録媒体に転写する転写部とを備えていることを特徴とする。
本発明の圧電ミラー素子によれば、接着剤の層を薄できるので、反射部の振れ角を大きくできる。
本発明の一実施形態の圧電ミラー素子の平面図である。 (a)図1の圧電ミラー素子の一部である支持部の平面図であり、(b)は、(a)のX−X線に沿った縦断面図であり、(c)は、本発明の他の実施形態の圧電ミラー素子の支持部の平面図である。 本発明の電子機器の位置実施形態であるレーザプリンタの概略構成図である。
図1は、本発明の一実施形態の圧電ミラー素子X1の平面図である。図2(a)は、圧電ミラー素子X1の一部である、支持部4および圧電素子2の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のX−X線に沿った縦断面図である。なお、図2(a)では、図が複雑になるため、圧電素子2の下側にあり、鎖線で描くべき貫通孔4a、4b、凹部4cの一部を実線で描いている。
圧電ミラー素子X1は、光を反射させる反射面を有する反射部8を備えている。反射部8の反射面には、例えばAuやAl等の金属薄膜による反射膜が蒸着やスパッタなどにより形成されており、反射率が高くなっている。
反射部8の両側には一対のトーションバー(連結部)6が接続されている。トーションバー6が1対であると、反射部8の搖動の軸が定まり易いので好ましいが、トーションバー6は1つでもかまわない。トーションバー6の、反射部8と接続されている端部と反対側の端部は、支持部4の中央部に接続されている。
支持部4は一方方向に長い平板形状を有しており、トーションバー6が繋がっている中央部の両側に2つの圧電素子2が接続されている。圧電素子2は、支持部4の主面に接着材層8を介して接合されている。支持部4としては金属などの導電性のあるものが用いられ、圧電素子2に電圧を加えるための、一方の電位とするために使用される。2つの圧電素子2は、支持部4の同じ側の主面に積層されている。支持部4の長手方向の両端は、中央が開口した枠体10に接合されて固定されている。
反射部8の反射面以外の基体部分、トーションバー6、支持部4、枠体10の一部はステンレスなどの金属板をエッチングして一体形成されており、厚みは50〜100μmのものを用いる。枠体10については、中央部が開口した同型のものを、複数枚を接着積層して、厚みを200μm程度に厚くして、剛性を高くしている。
圧電素子2は、平板状の圧電セラミックスなどの圧電体2aの上側の主面の略全面に上部電極2bが形成されており、下側の主面の略全面に下部電極2cが形成されており、上部電極2bと下部電極2cとは、互いに対向するようになっている。圧電素子2として圧電体2aが複数積層されていて、内部にも電極が配置されているものを用いてもよい。圧電素子2の厚みは、下部電極2cを除いた厚さ(すなわち、上部電極2bの上部からの圧電体2aと下部電極2cの界面までの厚さ)で、20μm以下、好ましくは10μm以下にすることで、撓み量を大きくでき、反射部8の振れ角も大きくできる。圧電体2aとしては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を用いることができる。
上部電極2bおよび下部電極2cとしては、Au、Pt、Ag、Pd、Cuなどを単独、あるいは組み合わせて使用することができる。支持板4と接着される側の電極である下部電極2cは、導電粒子が焼結したものにすることが好ましい。上部電極2bおよび下部電極2cの厚さは、2μm以下、好ましくは1μm以下とすれば撓み量を大きくできる。また、厚さは0.1μm以上、好ましくは0.5μm以上にすることで導通が確保しやすくできる。だだし、この厚さは、下部電極2cについては、後述の突起2c−1の部分を
除いた厚さである。なお、上部電極2bにも同様な突起がある場合も、その突起の部分を除いた厚さである。
圧電素子2は接着剤層13を介して支持部4に接着されている。接着剤層13としてはエポキシ系などの樹脂接着剤を用いることができる。接着剤層13は塗布量をコントロールするとしても、薄く形成するのが難しく、接着剤層13の厚さが厚くなると撓み量が少なくなる。薄い接着剤層13を形成するために、支持部4の圧電素子2が接合される部位に、貫通孔4a、4b、あるいは凹部4cを形成する。接合前に塗布された接着剤は、圧電素子2と支持部4とを積層するときに、一部が貫通孔4a、4b、あるいは凹部4cに流れ込むことで、接着剤層13の厚さを薄くできる。なお、接着剤を支持部4側に塗布すれば、貫通孔4a、4b、あるいは凹部4cの部分には接着剤か供給されなくなり、その分撓み量を大きくできるので好ましい。
また、下部電極2cに下部電極2cの一部である導電粒子により突起2c−1を形成しておけば、下部電極2cと支持部4とは、突起2c−1が接着剤層13を貫通することにより導通させることができる。突起2c−1は、接着された後において、高さ0.5〜2μm、直径0.5〜10μm程度であり、焼結した導電粒子1つ、あるいは多くても十数個程度が含まれる。図2(b)のhは、接着剤層13の厚さであり、接着後の突起2c−1の高さである。
下部電極2cがなくても圧電体2aに電圧を加えることはできるが、間に圧電性のない接着剤層13が入ることになり、電圧が圧電体2aに集中しなくなるため、撓み量が小さくなる上、接着剤層13の厚さが撓み特性に大きく影響するようになるので、安定した性能で作製するのが難しくなる。接着剤層13の厚さが5μmであると、厚さが2μmである場合と比較して、撓み量は20%以上低下するので、接着剤層13は2μm以下であるのが好ましい。接着剤層13がより薄くなれば、撓み量はより大きくなるが、2μmより薄くしてもその効果は比較的小さい。薄くなると接着の信頼性が低下するので、接着剤層13は0.5〜2μmとするのが好ましい。さらに、下部電極2cを設ければ、圧電素子2を分極処理した後、実装する工程にすることができるので、大きな圧電素子素体を作り、それを分極後切断して圧電素子2とすれば、工程を簡略化できる。
なお、圧電素子2と支持部4との接合を、導電性接着剤で行なうと、導電性は、接着剤中の数μmのフィラーで実現されるため、安定した導通を得るためには、導電性接着剤の層の厚さは5μm以上になるので、撓み量が小さくなり、反射部8の振れ角も小さくなってしまう。
そこで、上述のように、下部電極2cを、導電粒子が焼結したものとし、一部の導電粒子が突起2c−1となっているようにすれば、2μm以下の接着剤層13でも、接合の信頼性が向上し、撓み振動させた場合であっても、安定した導通が得られるので、駆動耐久性が向上する。突起2c−1は、例えば、焼成前に、他の導電粒子よりも大きい導電粒子を少量入れておくことで作製できる。また、導電粒子の焼結を進めるガラスなどを、少量かつ大きな粒径で入れることで、そのガラスなどがある部分の周囲で局所的に焼結が進むようにしてもよい。接続信頼性をさらに高くするため、圧電素子2の外周に近い部分の下部電極2cの突起2c−1が、下部電極2cの中央部より突起2c−1の密度が高いか、突起2c−1の高さが高いかのいずれか一方、あるいは両方であることが好ましい。このような下部電極2cは、突起2c−1となる導電粒子の割合や大きさを変えた電極ペーストを別々に印刷して形成すればよい。
接着積層後の、下部電極2cと接着剤層13とを合わせた厚さ(これは突起2c−1を含めた場合の接着積層後の下部電極2cの厚さでもある)、は4μm以下、特に3μm以
下にすれば、たわみ量を大きくできる。
下部電極2cと支持体4との電気的接続は、貫通孔4a内に塗布された導電性樹脂などの導電部15aや、凹部4c内に塗布された導電性樹脂などの導電部15bで行なうこともできる。導電部15a、15bは、貫通孔4aあるいは凹部4cの内面と下部電極2cとを電気的に接続している。圧電素子2と支持体4とを接合した後でも、貫通孔4aは、支持体4の下側に主面に開口しており、凹部4cは、支持体4の圧電素子2が積層されていない部位に開口している。そのため、その開口から導電性樹脂などを塗布して導電部15a、15bを形成することができる。図2(b)では、貫通孔4aあるいは凹部4cの内部の一部に導電部15a、15bが形成されているが、貫通孔4aあるいは凹部4c全体に充填してもよい。全体に充填することで、導電部15a、15bの塗布量のばらつきを小さくでき、ひいては撓み量のばらつきを小さくできる。導電部15a、15bは、エポキシ樹脂に銀粒子が混合されたものなどを用いることができ、ヤング率2kN/cm以下の柔らかいものを用いることで撓み量を大きくできる。
また、貫通孔4aは、支持部4を金属製にし、両方の面からエッチングする両面エッチングで形成するのが好ましい。このように形成することで、貫通孔4aの大きさが、支持部4の厚さの中央付近のもっとも小さくなり、そこから両方の面に向かって大きくなる断面形状になる。このような形状にすると、断面において下部電極4cと貫通孔4aの内壁の成す角度が鋭角になるので、製造時に導電部15aが保持されやすく、接続後の接続強度も強くできる。上側に向かって大きくなる片側エッチングでは、導電部15aが貫通孔4aの内壁の広い範囲に広がるので、導電部15aと下部電極4cと接触する面積が小さくなってしまい、電気的接合の信頼性が低くなってしまう。下側に向かって大きくなる片側エッチングでは、断面において下部電極4cと貫通孔4aの内壁の成す角度が鈍角になるので、製造時に導電部15aが保持され難く、導電部15aが貫通孔4aの内壁の広い範囲に広がるので、導電部15a下部電極4cと接触する面積が小さくなってしまい、電気的接合の信頼性が低くなってしまう。
また、エッチィングする際の両面の開口径については、上面の開口径より、下面の開口径を大きくすれば、導電部15aが塗布し易くなるので好ましい。
貫通孔4aは導電部15aが形成されており、貫通孔4bは導電部15aが形成されていない。これらの配置について説明する。
図2(a)の支持部4では、トーションバー6が接合されている支持部4の長手方向の中央部がCであり、図の左側で支持部4と枠体10とが接合されている部分がA3、図の右側で支持部4と枠体10とが接合されている部分がB3である。A1はCからA3までの長さの1/3の位置にあり、A2は2/3の位置である。B1はCからB3までの長さの1/3の位置にあり、B2は2/3の位置である。
支持部4のA3−C間が上側に撓む場合について説明する。支持部4は、A3−A2間では変形して徐々に上に向かい、A2−A1間では上から下に屈曲するように変形し、A1−C間では徐々に下に向かう。Cの上下方向の位置はA3とほぼ同じになり、C−B1間では徐々に下に向かい、B1−B2間では下から上に屈曲するように変形し、B2−B3では変形して徐々に上に向かう。つまり、支持部3のC−A3間およびC−B3間において中央の1/3の領域で屈曲がもっとも大きくなる。
中央の1/3の領域では、導電部15aが設けられていない貫通孔4bを配置することで、貫通孔4bがあることで撓みや易くなり、撓み量を大きくできるとともに、導電部15aがないことで導電部15aの塗布量の差などにより製品間で生じるおそれのある撓み
量(振れ角)のばらつきを小さくできる。
枠体10側の1/3の領域(より正確には、その中で圧電素子2と支持部4とが重なっている領域)に導電部15aが設けられている貫通孔4aを配置することで、貫通孔4bがあることで撓みや易くなり、撓み量を大きくできるとともに、導電部15aにより導通が取れる。導電部15aの塗布量の差などにより、製品間で撓み量(振れ角)のばらつきが生じるおそれはあるが、中央の1/3の領域に導電部15aを形成すよりは影響を小さくできる。なお、C側の1/3の領域には貫通孔4aも貫通孔4bも配置しないのが好ましい。この部分が柔らかくなりすぎると圧電素子2で生じた屈曲がトーションバー6の振れ角になるように伝わり難くし、かえって振れ角が小さくなってしまうことがある。
凹部4cにより導通を取る場合も、凹部4cを圧電素子2の枠体側に設けることで、導電部15bの塗布量のばらつきによる、製品間の撓み量(振れ角)のばらつきを小さくできる。
また、支持部4は、支持部4の長手方向に沿った仮想直線Lに線対称な形状にすることで反射部8に、図1の左右方向に振れる以外の運動成分が生じ難くなるので好ましい。貫通孔4a、4b、凹部4cの形状および配置を仮想直線Lに対して線対称にすることで、反射部8に、図1の左右方向に振れる以外の運動成分が生じ難くなるので好ましい。
圧電素子2の上部電極2bは、枠体10あるいは支持部4の上に形成した絶縁層の上に形成した配線(不図示)などにワイヤーボンディングなどで接合される。これにより、この配線と、支持部4との間に電圧を加えれば、圧電素子2が圧電変形する。圧電素子2は厚み方向に分極されており、電圧を加えると、平面方向に伸縮し、支持部4は長さが変わらないので、支持部4は撓むように変形する。1つの支持部4に設けられている2つの圧電素子2が逆側に撓むように電圧を加えれば、トーションバー6が接続されている付近の支持部4はねじれるように変形し、トーションバー6を回転させることで、反射部8を回転させることができる。これにより、反射部8に入射する光の方向を変えることができる。
さらに、詳細に説明すると、圧電素子2−1〜2−4の上部電極2bと下部電極間2cには、分極反転が生じない範囲の交流電圧を印加する。圧電素子2−1の長手方向に伸長させる駆動電圧を印加するとともに、この駆動電圧と逆位相の駆動電圧を圧電素子2−2に印加して収縮させることにより、圧電素子2−1側の支持部4は下方に湾曲する一方、圧電素子2−2側の支持部4は上方に湾曲する。同様に、圧電素子2−3および2−4に対しても、それぞれ圧電素子2−1および4−2と同位相の駆動電圧を印加することにより支持部4を下方と上方に湾曲させる。これによりトーションバー6を介して反射部8には回転トルクが生じて傾くことになる。上記駆動電圧を印加する電圧を逆にすると、反射部8は上記傾きとは逆に傾くことになる。このように交流の駆動電圧に追従した上下方向の振動により反射部8は所定の角度の範囲で揺動させることができる。
図2(c)は、本発明の他の実施形態である圧電ミラー素子における支持部104の平面図である。図2(a)の支持部4に相当する部位である。なお、図2(c)では、図が複雑になるため、圧電素子2の下側にあり、鎖線で描くべき溝(凹部)4dの一部を実線で描いている。
支持部104には、支持部104の長手方向と直交する方向に沿って溝4dが伸びている。これにより、支持部104は長手方向に屈曲しやすくなり、振れ角を大きくできる。また、支持部104の長手方向に関して、屈曲しやすくなっていることにより、反射部8が、図2(c)の左右方向に搖動する以外の運動が生じ難くできる。下部電極2cと支持
部104との導通は、接着剤層を貫通する突起2c−1で行なってよいし、溝4dに導電部15bを充填して行ってもよい。導電部15bで導通をとる場合、上述した実施形態同様にA1−A2間およびB1−B2間には導電部15bを設けず、A2−A3間、B2−B3間に導電部15bを設けるのが好ましい。特に一番枠体10に近い溝4dのみに導電部15bを設ければ、撓み量(振れ角)を大きくできるとともに、製品間の撓み量(振れ角)のばらつきを小さくできる。
本実施の形態では支持部4の片面に圧電素子が配置されたユニモルフ構造で説明しているが、支持部4の両面に圧電素子を配置したバイモルフ構造としてもよい。
以上のような圧電ミラー素子は、例えば、以下のようにして作製する。ロールコータ法、スリットコーター法などの一般的なテープ成形法により、圧電性セラミック粉末と有機組成物からなるテープの成形を行ない、焼成後に圧電体2aとなるグリーンシートを作製する。
グリーンシートを焼成し、焼成後、両面に上部電極2bおよび下部電極2cとなる、金属の導電粒子を含む電極ペーストをスクリーン印刷して、焼成し、焼き付ける。その後、圧電体2aを短冊状に切断して、圧電素子2を作製する。上部電極2bおよび下部電極2cは、グリーンシートに塗布して同時焼成してもよい。下部電極2cとなる導電ペーストに、導電粒子は平均0.1〜0.5μm程度とし、少量の2μm程度の導電粒子を含ませておけば、焼成後の下部電極2cには、平均的な下部電極4の表面より0.5〜2μm程度の、導電粒子の突起2c−1が形成される。突起2c−1は、少量のガラスを添加して、そのガラスの周囲の導電粒子が焼結し易くすることで形成してもよい。
次に、圧延法等により得られプレートを、枠体10、支持部4、トーションバー6、反射部8と形状になるようエッチングする。枠体10については、複数のプレートを接着積層して、厚くして、強度を高める。反射部8については、反射膜として、Alなどを蒸着する。
支持部4上に接着剤を塗布し、4つの圧電素子2を積層して加熱加圧する。この際、接着剤が貫通孔4a、4b、凹部4cに流れ込むので接着剤層13の厚さを薄くできる。また、接着剤層13の厚さを薄くできるので、突起2c−1が、接着剤層13を貫通して、圧電素子2の下部電極2cと支持部4とが、突起2c−1により導通しやすくなる。加熱し、積層圧力を加えることで、接着剤層13が柔らかくなった状態で突起2c−1が変形して支持部4に当たり、冷えて接着剤層13が固くなることで、当たった部分が抑え込まれて、接続が強固になる。この際、他より突起の高さ高かった突起2c−1は大きく変形し、横方向に大きくなり、接続をより強固にする。接続をより強固にするために、接合する際に、超音波振動を加えてもよい。
その後、必要に応じて、貫通孔4aあるいは凹部4c内に導電性樹脂を塗布して硬化させて、下部電極2cと支持部4と間に導通をとる。続いて、上部電極2cと支持部との間で電圧を加えて圧電体2aを分極させて、圧電ミラー素子X1を得る。
下部電極2cと支持部4を電気的に接続することで、上部電極2bと支持部4との間に電圧を加えて、圧電素子2を伸縮させ、圧電ミラー素子X1を駆動し、反射部8を搖動させることができる。駆動は、支持部4をグランド電位として、これに対して、圧電素子2−1、2−3と、圧電素子2−2、2−4とに逆位相の電圧を加える。圧電素子2−1、2−3と、圧電素子2−2、2−4の分極方向を逆にしておけば、全てに同じ位相で電圧を加えることで、搖動させることができるので、制御がし易い。
続いて、図3を用いて圧電ミラー素子X1を用いた印刷装置であるレーザプリンタZ1について説明する。レーザプリンタZ1は、光源22と、感光体28と、圧電ミラー素子X1と、光源22から出射された光を感光体28に反射する凹面鏡26と、感光体28に静電潜像を形成するように、光源22および圧電部品X1を制御する制御部30と、静電潜像を記録媒体34に転写する転写部(不図示)と、を備えている。
レーザプリンタZ1は、画像を形成するための変調信号を入力した光源22からレーザを圧電部品X1に照射する。圧電部品X1の反射部(不図示)に入射した光は、反射部により反射される。この際、制御部30は、反射部の角度に合わせてレーザの照射をオンあるいはオフすることで、特定の範囲にレーザが向かい、他の範囲にはレーザが向かわないように制御する。このように走査されたレーザは、凹面鏡26により反射されて感光体28に出射され、照射された感光体28の部位の電位を変化させる。これにより感光体28の特定部位の電位が変わった状態にされ、感光体28に静電潜像が形成される。
感光体28には、電位の変化に起因する静電気力によりトナーが付着される。静電潜像に対応し形成された感光体28のトナーの画像は、感光体28とは逆の電圧が掛けられた転写部により記録媒体Pに複写される。このようにして、レーザプリンタZ1は、記録媒体34に印刷を行う。
上述の説明において、光源22、圧電部品X1および制御部30は、レーザにより空間を走査する光学系をなしている。光学系に圧電部品X1を2つ使えば、レーザをX、Yの平面にわたって走査する光学系が構成で、プロジェクタなどの投影型表示装置に用いることができる。
X1・・・圧電ミラー素子
Z1・・・レーザプリンタ
2・・・圧電素子
2a・・・圧電体
2b・・・上部電極
2c・・・下部電極
2c−1・・・導電粒子の突起
4、104・・・支持部
4a・・・貫通孔(導電部有)
4b・・・貫通孔(導電部無)
4c・・・凹部
4d・・・凹部(凹部)
6・・・トーションバー(連結部)
8・・・反射部
10・・・枠体
13・・・接着剤層
15a、15b・・・導電部

Claims (10)

  1. 圧電素子と、
    該圧電素子に接着剤層を介して接合されている支持部と、
    光を反射させるための反射部と、
    前記支持部と前記反射部とを連結している連結部とを備えた圧電ミラー素子であって、
    前記反射部と前記支持部とは、前記連結部を介して搖動可能に接合されており、
    前記支持部の前記圧電素子と接合されている部位に、前記接着剤層の接着剤を逃がす凹部または貫通孔が配置されていることを特徴とする圧電ミラー素子。
  2. 前記支持部が導電性を有しており、
    前記圧電素子の、前記支持部と接合されている面に、導電粒子が焼結してなる電極が配置されており、
    前記電極の一部が前記接着剤層を貫通することで、前記電極と前記支持部とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電ミラー素子。
  3. 前記支持部が導電性を有しており、
    前記圧電素子の、前記支持部と接合されている面に、電極が配置されており、
    前記凹部または前記貫通孔の内面と、前記凹部または前記貫通孔に面した前記電極とが、前記凹部または前記貫通孔内に配置された導通部で、電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電ミラー素子。
  4. 前記支持部が金属製であり、前記貫通孔が両側エッチィングで加工されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電ミラー素子。
  5. 前記支持部は一方方向に長い平板状であり、
    前記支持部は、前記一方方向の両端部でそれぞれ枠体に接合されており、
    前記連結部は、前記支持部の前記一方方向の中央部に接合されており、
    前記支持部の前記一方方向における、中央部から一方の端部までの間の主面、および中央部から他方の端部までの間の主面に、それぞれ少なくとも1つの前記圧電素子が接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧電ミラー素子。
  6. 前記導通部を有する前記凹部または前記貫通孔が、前記支持部の前記一方方向における中央部から一方の端部までの間をそれぞれ3等分した場合の一方の端部側1/3の領域、および前記支持部の前記一方方向における中央部から他方の端部までの間をそれぞれ3等分した場合の他方の端部側1/3の領域に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電ミラー素子。
  7. 前記導通部を有しない前記凹部または前記貫通孔が、前記支持部の前記一方方向における中央部から一方の端部までの間をそれぞれ3等分した場合の一方の中央の1/3の領域、および記支持部の前記一方方向における中央部から他方の端部までの間をそれぞれ3等分した場合の中央の1/3の領域に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の圧電ミラー素子。
  8. 前記支持部の平面形状が前記一方方向に伸びる仮想直線に対して線対称であり、前記凹部または前記貫通孔は、前記仮想直線に対して線対称に配置さていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の圧電ミラー素子。
  9. 光源と、請求項1〜8のいずれかに記載の圧電ミラー素子を含んでおり、前記光源からの光を、方向を変えながら外部に放射する光学系を備えていることを特徴とする電子機器
  10. 光源と、感光体と、請求項1〜8のいずれかに記載の圧電ミラー素子を含んでおり、前記光源から出る光で前記感光体を走査する光学系と、前記感光体に静電潜像を形成するように前記光源および前記光学系を制御する制御部と、前記静電潜像を記録媒体に転写する転写部とを備えていることを特徴とする電子機器。
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