JP2015125219A - 光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを提供すること。【解決手段】光スキャナー1は、基部111と、光を反射する光反射板113と、基部111と光反射板113とを接続するスペーサー112と、基部111を揺動可能に支持する軸部12a、12bと、を有し、光反射板113は、光反射板113と基部111とが並ぶ方向から見た平面視において、光反射板113の幾何学的中心gが基部111の幾何学的中心Pと離れた位置となるように設けられ、光反射板113は、平面視における基部111の幾何学的中心Pと光反射板113の重心Gとの間の距離が、平面視における光反射板113の幾何学的中心gと基部111の幾何学的中心Pとの間の距離よりも小さくなるように調整する重心調整部115を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイに関するものである。
例えば、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクター等の画像表示装置として、2次元的に光を走査する光スキャナーを備えるものが知られている。
特許文献1に係る光スキャナーは、フレームと、そのフレームに第1トーションバネを通じて懸架されて第1軸に対して回動可能な外側駆動部と、第2トーションバネを通じて外側駆動部に懸架されて第1軸に直交する第2軸に対して回動可能な内側駆動部と、その内側駆動部の上部に配置されて内側駆動部と共に回動するステージと、を備える。
また、特許文献1に係る光スキャナーでは、内側駆動部および外側駆動部のそれぞれに設けられたコイルに流れる電流と、フレームの両側に配置された1対の磁石間の磁場とにより発生したローレンツ力により、外側駆動部を第1軸に対して回動させるとともに内側駆動部を第2軸に対して回動させる。これにより、ステージに形成されたミラー面で光を反射して走査する。
ここで、ステージは、円板状をなし、ステージの中心から中心軸が一致するように突出したリンク部を通じて内側駆動部と連結されており、平面視で、第1軸および第2軸のそれぞれに対して対称となるように配置されている。
ところで、このような光スキャナーでは、通常、ミラー面に対して傾斜した方向から光を入射させるが、ミラー面における光のスポット形状は長円形(鶏卵形)をなす。
したがって、特許文献1に記載の光スキャナーでは、ミラー面に光反射に用いない無駄な領域ができてしまったり、ミラー面に入射できずに光の一部が無駄になったりするという問題がある。
特開2009−75587号公報
本発明の目的は、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の光スキャナーは、基部と、
光を反射する光反射部と、
前記基部と前記光反射部とを接続する接続部と、
前記基部を揺動可能に支持する軸部と、を有し、
前記光反射部は、前記光反射部と前記基部とが並ぶ方向から見た平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記基部の幾何学的中心と離れた位置となるように設けられ、
前記光反射部は、前記平面視における前記基部の幾何学的中心と前記光反射部の重心との間の距離が、前記平面視における前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心との間の距離よりも小さくなるように調整する重心調整部を備えることを特徴とする。
このような光スキャナーによれば、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を、光反射に用いない無駄な領域が少ない(光反射の利用効率が高い)平面視形状とすることができる。
本発明の光スキャナーは、基部と、
光を反射する光反射部と、
前記基部と前記光反射部とを接続する接続部と、
前記基部を囲んで設けられた枠体部と、
前記基部と前記枠体部とを接続し、前記基部を第1軸まわりに揺動可能に支持する第1軸部と、
前記枠体部を前記第1軸と交差する第2軸まわりに揺動可能に支持する第2軸部と、を有し、
前記光反射部は、前記光反射部と前記基部とが並ぶ方向から見た平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記基部の幾何学的中心と離れた位置となるように設けられ、
前記光反射部は、前記平面視における前記基部の幾何学的中心と前記光反射部の重心との間の距離が、前記平面視における前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心との間の距離よりも小さくなるように調整する重心調整部を備えることを特徴とする。
このような光スキャナーによれば、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を、光反射に用いない無駄な領域が少ない(光反射の利用効率が高い)平面視形状とすることができる。
一般に、光反射部の反射面に対して傾斜した方向から光を入射させるが、特に、このような2つの軸まわりに光反射部を揺動させる2軸型の光スキャナーにおいては、高精度な光走査を実現する上で、平面視で第1軸と第2軸との交点に光の軸が一致するように光を光反射部に入射させなければならない。そのため、光反射部を、光反射に用いない無駄な領域が少ない平面視形状とすると、平面視において、光反射部の幾何学的中心と基部の幾何学的中心とが離れた位置となる。また、このような2軸型の光スキャナーでは、光反射部の揺動軸(第1軸または第2軸)まわりの慣性モーメントのバランスが悪いと、光反射部の揺動角のバランスが悪くなるとともに、第1軸部または第2軸部の不要な曲げ変形が生じる。そのため、このような2軸型の光スキャナーにおいて、光反射部の重心調整(慣性モーメントのバランス調整)を行うことは特に有用である。
本発明の光スキャナーでは、前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記第1軸に対してずれていることが好ましい。
この場合、仮に重心調整を行わないと、光反射部の第1軸まわりの慣性モーメントのバランスが悪くなり、光反射部の第1軸まわりの揺動角のバランスが悪くなったり、光反射部の第2軸まわりの揺動に伴って第1軸部の不要な曲げ変形が生じたりするという不具合が生じる。これに対し、本発明では、重心調整部により光反射部の重心を調整することにより、かかる不具合の発生を防止または抑制することができる。
本発明の光スキャナーでは、前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記第2軸に対してずれていることが好ましい。
この場合、仮に重心調整部を設けないと、光反射部の第2軸まわりの慣性モーメントのバランスが悪くなり、光反射部の第2軸まわりの揺動角のバランスが悪くなったり、光反射部の第1軸まわりの揺動に伴って第2軸部の不要な曲げ変形が生じたりするという不具合が生じる。これに対し、本発明では、重心調整部により光反射部の重心を調整することにより、かかる不具合の発生を防止または抑制することができる。
本発明の光スキャナーでは、前記光反射部は、前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心とが並ぶ方向に沿った長円形または鶏卵形をなしていることが好ましい。
これにより、光反射部の反射面に対して傾斜した方向から光を入射させる場合に、光反射部の光反射に用いない無駄な領域を少なくすることができる。
本発明の光スキャナーでは、前記光反射部は、一方の面が光反射性を有する光反射板を備えており、
前記重心調整部は、前記光反射板の他方の面に配置された錘を含んでいることが好ましい。
これにより、光反射板の加工が簡単となる。また、光反射部の重心調整の自由度が高くなる。
本発明の光スキャナーでは、前記錘は、前記光反射板と異なる材料で構成されていることが好ましい。
これにより、錘を構成する材料の比重を、光反射板を構成する材料の比重と異ならせることができる。その結果、光反射部の重心調整の自由度を高めることができる。
本発明の光スキャナーでは、前記錘は、金属材料で構成されていることが好ましい。
一般に光反射板はシリコン材料やガラス材料を用いて構成されるが、金属材料の多くは、シリコン材料やガラス材料よりも比重が大きい。そのため、錘を金属材料で構成することにより、光反射部の重心調整を効率的に行える。
本発明の光スキャナーでは、前記重心調整部は、前記光反射板に厚さが異なる複数の部分を設けることによって構成されていることが好ましい。
これにより、光反射板の形成と一括して重心調整部を形成することができる。そのため、光スキャナーを効率的に生産することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明の光スキャナーを備えることを特徴とする。
これにより、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を、光反射に用いない無駄な領域が少ない平面視形状とすることができる。
本発明のヘッドマウントディスプレイは、本発明の光スキャナーを備えることを特徴とする。
これにより、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を、光反射に用いない無駄な領域が少ない平面視形状とすることができる。
本発明の第1実施形態に係る光スキャナーを示す平面図である。 図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。 図1に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図である。 図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。 図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。 図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、(a)は、Y軸に沿った断面図、(b)は、光反射板の裏面図である。 (a)は、従来の光反射板の光の利用効率を説明するための図、(b)は、図1に示す光スキャナーが備える光反射板の光の利用効率を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、(a)は、Y軸に沿った断面図、(b)は、光反射板の裏面図である。 本発明の第3実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、(a)は、Y軸に沿った断面図、(b)は、光反射板の裏面図である。 本発明の第4実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。 本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。 本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。 本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
以下、本発明の光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光スキャナーを示す平面図、図2は、図1に示す光スキャナーの断面図(X軸に沿った断面図)である。また、図3は、図1に示す光スキャナーが備える駆動部の電圧印加部を説明するためのブロック図である。また、図4は、図3に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1および図2に示すように、光スキャナー1は、可動ミラー部11をX軸およびY軸の2軸まわりに揺動させる2軸型の光スキャナーである。この光スキャナー1は、可動ミラー部11と、1対の軸部12a、12b(第1軸部)と、枠体部13と、2対の軸部14a、14b、14c、14d(第2軸部)と、支持部15と、永久磁石21と、コイル31と、磁心32と、電圧印加部4と、を備える。また、図1、2では図示しないが、光スキャナー1は、歪検出素子51(第1歪検出素子)および歪検出素子52(第2歪検出素子)とを備える(図5参照)。
ここで、可動ミラー部11および1対の軸部12a、12bは、Y軸(第1軸)まわりに揺動(往復回動)する第1の振動系を構成する。また、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21は、X軸(第2軸)まわりに揺動(往復回動)する第2の振動系を構成する。
また、永久磁石21、コイル31および電圧印加部4は、前述した第1の振動系および第2の振動系を駆動(すなわち、可動ミラー部11をX軸およびY軸まわりに揺動)させる駆動部を構成する。
以下、光スキャナー1の各部を順次詳細に説明する。
可動ミラー部11は、基部(可動部)111と、スペーサー112(接続部)を介して基部111に固定された光反射板113とを有する。
光反射板113の上面(一方の面)には、光反射性を有する光反射面114が設けられている。
この光反射板113は、軸部12a、12bに対して光反射板113の板厚方向に離間するとともに、光反射板113の板厚方向(すなわち光反射板113と基部111とが並ぶ方向)からみたときに(以下、単に「平面視」ともいう)軸部12a、12bの少なくとも一部と重なって設けられている。これにより、光反射板113の板面の面積を大きくしても、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
本実施形態では、光反射板113は、平面視にて、長円形または鶏卵形をなしている。これにより、光反射面114を光の反射に効率的に利用することができる。また、図2では、図示を省略しているが、光反射板113の下面には、重心調整部115が設けられている。ここで、光反射板113および重心調整部115は、「光反射部」(以下、光反射板113および重心調整部115からなる構造体を単に「光反射部」ともいう)を構成する。なお、光反射板113および重心調整部115については、後に詳述する。
このような光反射板113の下面(他方の面、光反射板113の基部111側の面)は、スペーサー112を介して基部111に固定されている。
スペーサー112は、基部111と光反射板113とを連結(接続)し、光反射板113を基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間させている。これにより、比較的簡単かつ高精度な寸法精度で、光反射板113を基部111に対して光反射板113の厚さ方向に離間させることができる。そして、軸部12a、12b、枠体部13および軸部14a、14b、14c、14dとの接触を防止しつつ、光反射板113をY軸まわりに揺動させることができる。
また、基部111は、平面視にて、光反射板113の外周に対して内側に位置している。また、基部111の平面視での面積は、基部111がスペーサー112を介して光反射板113を支持することができれば、できるだけ小さいのが好ましい。これにより、光反射板113の板面の面積を大きくしつつ、軸部12aと軸部12bとの間の距離を小さくすることができる。
枠体部13は、枠状をなし、前述した可動ミラー部11の基部111を囲んで設けられている。言い換えると、可動ミラー部11の基部111は、枠状をなす枠体部13の内側に設けられている。
そして、枠体部13は、軸部14a、14b、14c、14dを介して支持部15に支持されている。また、可動ミラー部11の基部111は、軸部12a、12bを介して枠体部13に支持されている。
また、枠体部13は、Y軸に沿った方向での長さがX軸に沿った方向での長さよりも長くなっている。すなわち、Y軸に沿った方向における枠体部13の長さをaとし、X軸に沿った方向における枠体部13の長さをbとしたとき、a>bなる関係を満たす。これにより、軸部12a、12bに必要な長さを確保しつつ、X軸に沿った方向における光スキャナー1の長さを抑えることができる。
また、枠体部13は、平面視にて、可動ミラー部11の基部111および1対の軸部12a、12bからなる構造体の外形に沿った形状をなしている。これにより、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12bで構成された第1の振動系の振動、すなわち、可動ミラー部11のY軸まわりの揺動を許容しつつ、枠体部13の小型化を図ることができる。
なお、枠体部13の形状は、枠状であれば、図示のものに限定されない。
軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、弾性変形可能である。そして、軸部12a、12bは、可動ミラー部11をY軸(第1軸)まわりに揺動(回動)可能とするように、可動ミラー部11と枠体部13を連結している。また、軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13をY軸に直交するX軸(第2軸)まわりに揺動(回動)可能とするように、枠体部13と支持部15を連結している。
軸部12a、12bは、可動ミラー部11の基部111を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、Y軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部12a、12bは、それぞれ、一端部が基部111に接続され、他端部が枠体部13に接続されている。また、軸部12a、12bは、それぞれ、中心軸がY軸に一致するように配置されている。
このような軸部12a、12bは、それぞれ、可動ミラー部11のY軸まわりの揺動に伴って捩れ変形する。
軸部14a、14bおよび軸部14c、14dは、枠体部13を介して互いに対向するように配置されている。また、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、X軸に沿った方向に延在する長手形状をなす。そして、軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、一端部が枠体部13に接続され、他端部が支持部15に接続されている。また、軸部14a、14bは、X軸を介して互いに対向するように配置され、同様に、軸部14c、14dは、X軸を介して互いに対向するように配置されている。
このような軸部14a、14b、14c、14dは、枠体部13のX軸まわりの揺動に伴って、軸部14a、14b全体および軸部14c、14d全体がそれぞれ捩れ変形する。
このように、可動ミラー部11をY軸まわりに揺動可能とするとともに、枠体部13をX軸まわりに揺動可能とすることにより、可動ミラー部11(換言すれば光反射板113)を互いに直交するX軸およびY軸の2軸まわりに揺動(回動)させることができる。
なお、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの形状は、それぞれ、前述したものに限定されず、例えば、途中の少なくとも1箇所に屈曲または湾曲した部分や分岐した部分を有していてもよい。
前述したような基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15は、一体的に形成されている。
本実施形態では、基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15は、第1のSi層(デバイス層)と、SiO層(ボックス層)と、第2のSi層(ハンドル層)とがこの順に積層したSOI基板をエッチングすることにより形成されている。これにより、第1の振動系および第2の振動系の振動特性を優れたものとすることができる。また、SOI基板は、エッチングにより微細な加工が可能であるため、SOI基板を用いて基部111、軸部12a、12b、枠体部13、軸部14a、14b、14c、14dおよび支持部15を形成することにより、これらの寸法精度を優れたものとすることができ、また、光スキャナー1の小型化を図ることができる。
そして、基部111、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dは、それぞれ、SOI基板の第1のSi層で構成されている。これにより、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの弾性を優れたものとすることができる。また、基部111がY軸まわりに回動する際に枠体部13に接触するのを防止することができる。
また、枠体部13および支持部15は、それぞれ、SOI基板の第1のSi層、SiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。これにより、枠体部13および支持部15の剛性を優れたものとすることができる。また、枠体部13のSiO層および第2のSi層は、枠体部13の剛性を高めるリブとしての機能だけでなく、可動ミラー部11が永久磁石21に接触するのを防止する機能も有する。
また、平面視にて、光反射板113の外側に位置する第1軸部、第2軸部、枠体部13、支持部15の上面には、反射防止処理が施されているのが好ましい。これにより、光反射板113以外に照射された不要光が迷光となるのを防止することができる。
かかる反射防止処理としては、特に限定されないが、例えば、反射防止膜(誘電体多層膜)の形成、粗面化処理、黒色処理等が挙げられる。
なお、前述した基部111、軸部12a、12bおよび軸部14a、14b、14c、14dの構成材料および形成方法は、一例であり、本発明は、これに限定されるものではない。
また、本実施形態では、スペーサー112および光反射板113も、SOI基板をエッチングすることにより形成されている。そして、スペーサー112は、SOI基板のSiO層および第2のSi層からなる積層体で構成されている。また、光反射板113は、SOI基板の第1のSi層で構成されている。
このように、SOI基板を用いてスペーサー112および光反射板113を形成することにより、互いに接合されたスペーサー112および光反射板113を簡単かつ高精度に製造することができる。
このようなスペーサー112は、例えば、接着剤、ろう材等の接合材(図示せず)により基部111に接合されている。
前述した枠体部13の下面(光反射板113とは反対側の面)には、永久磁石21が接合されている。
永久磁石21と枠体部13との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、接着剤を用いた接合方法を用いることができる。
永久磁石21は、平面視にて、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に磁化されている。
本実施形態では、永久磁石21は、X軸およびY軸に対して傾斜する方向に延在する長手形状(棒状)をなす。そして、永久磁石21は、その長手方向に磁化されている。すなわち、永久磁石21は、一端部をS極とし、他端部をN極とするように磁化されている。
また、永久磁石21は、平面視にて、X軸とY軸との交点を中心として対称となるように設けられている。
なお、本実施形態では、枠体部13に1つの永久磁石の数を設置した場合を例に説明するが、これに限定されず、例えば、枠体部13に2つの永久磁石を設置してもよい。この場合、例えば、長尺状をなす2つの永久磁石を、平面視にて基部111を介して互いに対向するとともに、互いに平行となるように、枠体部13に設置すればよい。
X軸に対する永久磁石21の磁化の方向(延在方向)の傾斜角θは、特に限定されないが、30°以上60°以下であるのが好ましく、45°以上60°以下であることがより好ましく、45°であるのがさらに好ましい。このように永久磁石21を設けることで、円滑かつ確実に可動ミラー部11をX軸のまわりに回動させることができる。
これに対し、傾斜角θが前記下限値未満であると、電圧印加部4によりコイル31に印加される電圧の強さなどの諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にX軸まわりに回動させることができない場合がある。一方、傾斜角θが前記上限値を超えると、諸条件によっては、可動ミラー部11を十分にY軸まわりに回動させることができない場合がある。
このような永久磁石21としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、ボンド磁石等を好適に用いることができる。このような永久磁石21は、硬磁性体を着磁したものであり、例えば、着磁前の硬磁性体を枠体部13に設置した後に着磁することにより形成される。既に着磁がなされた永久磁石21を枠体部13に設置しようとすると、外部や他の部品の磁界の影響により、永久磁石21を所望の位置に設置できない場合があるからである。
永久磁石21の直下には、コイル31が設けられている。すなわち、枠体部13の下面に対向するように、コイル31が設けられている。これにより、コイル31から発生する磁界を効率的に永久磁石21に作用させることができる。これにより、光スキャナー1の省電力化および小型化を図ることができる。
本実施形態では、コイル31は、磁心32に巻回されて設けられている。これにより、コイル31で発生した磁界を効率的に永久磁石21に作用させることができる。なお、磁心32は、省略してもよい。
このようなコイル31は、電圧印加部4に電気的に接続されている。そして、電圧印加部4によりコイル31に電圧が印加されることで、コイル31からX軸およびY軸に直交する磁束を有する磁界が発生する。
電圧印加部4は、図3に示すように、可動ミラー部11をY軸まわりに回動させるための第1の電圧Vを発生させる第1の電圧発生部41と、可動ミラー部11をX軸まわりに回動させるための第2の電圧Vを発生させる第2の電圧発生部42と、第1の電圧Vと第2の電圧Vとを重畳する電圧重畳部43とを備え、電圧重畳部43で重畳した電圧をコイル31に印加する。
第1の電圧発生部41は、図4(a)に示すように、周期Tで周期的に変化する第1の電圧V(水平走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第1の電圧発生部41は、第1周波数(1/T)の第1の電圧Vを発生させるものである。
第1の電圧Vは、正弦波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を主走査することができる。なお、第1の電圧Vの波形は、これに限定されない。
また、第1周波数(1/T)は、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。
本実施形態では、第1周波数は、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12bで構成される第1の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(f1)と等しくなるように設定されている。つまり、第1の振動系は、その捩り共振周波数f1が水平走査に適した周波数になるように設計(製造)されている。これにより、可動ミラー部11のY軸まわりの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧発生部42は、図4(b)に示すように、周期Tと異なる周期Tで周期的に変化する第2の電圧V(垂直走査用電圧)を発生させるものである。すなわち、第2の電圧発生部42は、第2周波数(1/T)の第2の電圧Vを発生させるものである。
第2の電圧Vは、鋸波のような波形をなしている。そのため、光スキャナー1は効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお、第2の電圧Vの波形は、これに限定されない。
第2周波数(1/T)は、第1周波数(1/T)と異なり、かつ、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、30〜120Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。このように、第2の電圧Vの周波数を60Hz程度とし、前述したように第1の電圧Vの周波数を10〜40kHzとすることで、ディスプレイでの描画に適した周波数で、可動ミラー部11を互いに直交する2軸(X軸およびY軸)のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。ただし、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸まわりに回動させることができれば、第1の電圧Vの周波数と第2の電圧Vの周波数との組み合わせは、特に限定されない。
本実施形態では、第2の電圧Vの周波数は、可動ミラー部11、1対の軸部12a、12b、枠体部13、2対の軸部14a、14b、14c、14dおよび永久磁石21で構成された第2の振動系(捩り振動系)の捩り共振周波数(共振周波数)と異なる周波数となるように調整されている。
このような第2の電圧Vの周波数(第2周波数)は、第1の電圧Vの周波数(第1周波数)よりも小さいことが好ましい。すなわち、周期Tは、周期Tよりも長いことが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動ミラー部11をY軸まわりに第1周波数で回動させつつ、X軸まわりに第2周波数で回動させることができる。
また、第1の振動系の捩り共振周波数をf1[Hz]とし、第2の振動系の捩り共振周波数をf2[Hz]としたとき、f1とf2とが、f2<f1の関係を満たすことが好ましく、f1≧10f2の関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動ミラー部11を、Y軸まわりに第1の電圧Vの周波数で回動させつつ、X軸まわりに第2の電圧Vの周波数で回動させることができる。これに対し、f1≦f2とした場合は、第2周波数による第1の振動系の振動が起こる可能性がある。
このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42は、それぞれ、制御部7に接続され、この制御部7からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部41および第2の電圧発生部42には、電圧重畳部43が接続されている。
電圧重畳部43は、コイル31に電圧を印加するための加算器43aを備えている。加算器43aは、第1の電圧発生部41から第1の電圧Vを受けるとともに、第2の電圧発生部42から第2の電圧Vを受け、これらの電圧を重畳しコイル31に印加するようになっている。
次に、光スキャナー1の駆動方法について説明する。なお、本実施形態では、前述したように、第1の電圧Vの周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しく設定されており、第2の電圧Vの周波数は、第2の振動系の捩り共振周波数と異なる値に、かつ、第1の電圧Vの周波数よりも小さくなるように設定されている(例えば、第1の電圧Vの周波数が18kHz、第2の電圧Vの周波数が60Hzに設定されている)。
例えば、図4(a)に示すような第1の電圧Vと、図4(b)に示すような第2の電圧Vとを電圧重畳部43にて重畳し、重畳した電圧をコイル31に印加する。
すると、第1の電圧Vによって、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界A1」という)と、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界A2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、上述したように、永久磁石21は、それぞれの端部(磁極)が、Y軸で分割される2つの領域に位置するように配置される。すなわち、図1の平面視において、Y軸を挟んで一方側に永久磁石21のN極が位置し、他方側に永久磁石21のS極が位置している。そのため、磁界A1と磁界A2とが交互に切り換わることで、枠体部13にY軸まわりの振動成分を有する振動が励振され、その振動に伴って、軸部12a、12bを捩れ変形させつつ、可動ミラー部11が第1の電圧Vの周波数でY軸まわりに回動する。
また、第1の電圧Vの周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数と等しい。そのため、第1の電圧Vによって、効率的に、可動ミラー部11をY軸まわりに回動させることができる。すなわち、前述した枠体部13のY軸まわりの振動成分を有する振動が小さくても、その振動に伴う可動ミラー部11のY軸まわりの回動角を大きくすることができる。
一方、第2の電圧Vによって、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31に引き付けようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31から離間させようとする磁界(この磁界を「磁界B1」という)と、永久磁石21の一端部(N極)をコイル31から離間させようとするとともに、永久磁石21の他端部(S極)をコイル31に引き付けようとする磁界(この磁界を「磁界B2」という)とが交互に切り換わる。
ここで、上述したように、永久磁石21は、それぞれの端部(磁極)が、X軸で分割される2つの領域に位置するように配置される。すなわち図1の平面視において、X軸を挟んで一方側に永久磁石21のN極が位置し、他方側に永久磁石21のS極が位置している。そのため、磁界B1と磁界B2とが交互に切り換わることで、軸部14a、14bおよび軸部14c、14dをそれぞれ捩れ変形させつつ、枠体部13が可動ミラー部11とともに、第2の電圧Vの周波数でX軸まわりに回動する。
また、第2の電圧Vの周波数は、第1の電圧Vの周波数に比べて極めて低く設定されている。また、第2の振動系の捩り共振周波数は、第1の振動系の捩り共振周波数よりも低く設計されている。そのため、可動ミラー部11が第2の電圧Vの周波数でY軸まわりに回動してしまうことを防止することができる。
以上説明したように、第1の電圧Vと第2の電圧Vとを重畳させた電圧をコイル31に印加することで、可動ミラー部11を、Y軸まわりに第1の電圧Vの周波数で回動させつつ、X軸まわりに第2の電圧Vの周波数で回動させることができる。これにより、装置の低コスト化および小型化を図るとともに、電磁駆動方式(ムービングマグネット方式)により、可動ミラー部11をX軸およびY軸のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。特に、基部111や光反射板113に対して直接駆動力を印加せず、枠体部13のY軸まわりの振動成分を有する振動を励振させ、その振動に伴って、光反射板113をY軸まわりに揺動させることができる。そのため、基部111および枠体部13のそれぞれに駆動源を設ける場合に比し、駆動源を構成する部品(永久磁石およびコイル)の数を少なくすることができるため、簡単かつ小型な構成とすることができる。また、コイル31が光スキャナー1の振動系と離間しているので、かかる振動系に対するコイル31の発熱による悪影響を防止することができる。
このような可動ミラー部11の挙動は、歪検出素子51、52の検出信号に基づいて検出される。
歪検出素子51(第1歪検出素子)は、軸部12bの変形(主に捩れ変形)を検出する。この歪検出素子51の検出信号は、軸部12bの捩れ変形に基づく信号を含んでいる。したがって、歪検出素子51の検出信号に基づいて、可動ミラー部11のY軸まわりの挙動を検出することができる。
一方、歪検出素子52(第2歪検出素子)は、軸部14dの変形(主に曲げ変形)を検出する。この歪検出素子52の検出信号は、軸部14c、14d全体の捩れ変形に基づく信号を含んでいる。したがって、歪検出素子52の検出信号に基づいて、可動ミラー部11および枠体部13のX軸まわりの挙動を検出することができる。
このような歪検出素子51、52は、それぞれ、例えば、2端子型または4端子型のピエゾ抵抗素子である。このピエゾ抵抗素子が有するピエゾ抵抗領域は、例えば、軸部12bや支持部15表面にリンまたはボロンのような不純物をドーピングすることによって形成される。
このような歪検出素子51、52は、図示しない配線を介して、前述した制御部7に電気的に接続されている。そして、制御部7は、歪検出素子51、52の検出信号に基づいて、電圧印加部4の駆動を制御する。
ここで、図5〜図7に基づいて、光反射板113について詳述する。
図5は、図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。また、図6は、図1に示す光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、図6(a)は、Y軸に沿った断面図、図6(b)は、光反射板の裏面図である。また、図7(a)は、従来の光反射板の光の利用効率を説明するための図、図7(b)は、図1に示す光スキャナーが備える光反射板の光の利用効率を説明するための図である。
図5に示すように、光反射板113は、平面視において、光反射板113の幾何学的中心gが基部111の幾何学的中心Pと離れた位置となるように設けられている。そして、光反射板113は、図6に示すように、重心調整部115が設けられている。
この重心調整部115は、平面視における基部111の幾何学的中心Pと光反射部(光反射板113および重心調整部115からなる質量)の重心Gとの間の距離が、平面視における光反射板113の幾何学的中心gと基部111の幾何学的中心Pとの間の距離よりも小さくなるように調整する機能を有する。本実施形態では、平面視において基部111の幾何学的中心Pと光反射部の重心Gが一致している。すなわち、重心調整部115は、平面視における基部111の幾何学的中心Pと光反射部の重心Gとの間の距離がゼロとなるように、光反射部の重心Gを調整している。
ここで、光反射板113の幾何学的中心gは、光反射板113の平面視形状における幾何学的な重心である。また、基部111の幾何学的中心Pは、基部111の平面視形状における幾何学的な重心である。また、光反射部の重心Gは、光反射部の物理的重心(質量中心)である。
このような重心調整部115を光反射板113に設けることにより、光反射板113の揺動軸(X軸およびY軸)まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射板113の安定した揺動を実現しつつ、光反射板113を、光反射に用いない無駄な領域が少ない(光反射の利用効率が高い)平面視形状とすることができる。
図6(a)に示すように、一般に、光反射板113の光反射面114に対して傾斜した方向から光LLを入射させるが、特に、このような2つの軸まわりに光反射板113を揺動させる2軸型の光スキャナー1においては、高精度な光走査を実現する上で、平面視でX軸とY軸との交点(本実施形態では基部111の幾何学的中心Pに一致する点)に光LLの軸Laが一致するように光LLを光反射板113に入射させなければならない。
図7(a)に示すように、従来のように円形の光反射板113Xを備える可動ミラー部11Xを用いた場合、平面視でX軸とY軸との交点(幾何学的中心P)に光LLの軸Laが一致するように光反射板113Xの光反射面114Xに対して傾斜した方向から光LLを入射させたとき、光反射面114Xは、光反射に用いない無駄な領域が多くなってしまう。このような無駄な領域は、光反射面114Xの無駄な面積をもたらすだけでなく、光反射板113Xの無駄な面積および体積をもたらすこととなり、光反射板113Xを揺動する際の空気抵抗を増大させ、その結果、消費電力の増大を招くこととなる。また、光反射板113Xの質量が無駄に大きくなるため、この点でも、消費電力の増大を招くこととなる。
そこで、図7(b)に示すように、光反射板113を、光反射に用いない無駄な領域が少ない平面視形状とする。ここで、平面視において、光反射板113の幾何学的中心gと基部111の幾何学的中心Pとが離れた位置となる(図6(b)参照)。
本実施形態では、光反射板113は、平面視において、光反射板113の幾何学的中心gと基部111の幾何学的中心Pとが並ぶ方向(本実施形態ではY軸方向)に沿った長円形または鶏卵形をなしている。これにより、光反射板113の光反射面114に対して傾斜した方向から光を入射させる場合に、光反射板113の光反射に用いない無駄な領域を少なくすることができる。
このような2軸型の光スキャナー1では、仮に光反射板113の揺動軸(X軸またはY軸)まわりの慣性モーメントのバランスが悪いと、光反射板113の揺動角のバランスが悪くなるとともに、軸部12a、12bまたは軸部14a、14b、14c、14dの不要な曲げ変形が生じる。
より具体的に説明すると、本実施形態では、光反射板113の幾何学的中心gがY軸に対してずれている。したがって、仮に重心調整部115を設けないと、光反射板113のX軸まわりの慣性モーメントのバランスが悪くなり、光反射板113のX軸まわりの揺動角のバランスが悪くなる。すなわち、光反射部の重心調整を行わないと、平面視で光反射部の重心GがX軸に対してずれ、光反射板113をX軸まわりに揺動させた際、光反射板113のX軸に対して幾何学的中心g側の部分とその反対側の部分とで揺動角が異なることとなる。
また、前述したように、光反射板113が軸部12a、12bに対して光反射板113の板厚方向に離間しているため、光反射部の重心GがY軸に対して光反射板113の厚さ方向に離間している。したがって、光反射部の重心調整を行わないと、光反射板113のY軸まわりの揺動に伴って軸部14a、14b、14c、14dの不要な曲げ変形が生じる。すなわち、平面視で光反射部の重心GがX軸に対してずれていると、光反射板113をY軸まわりに揺動させた際、X軸およびY軸に対して直交する軸まわりに基部111を回動させるような力が基部111に作用することとなる。その結果、軸部12a、12bまたは軸部14a、14b、14c、14dの不要な曲げ変形が生じることとなる。
このようなことから、2軸型の光スキャナー1において、光反射部の重心調整を行うことは特に有用である。すなわち、重心調整部115により光反射部の重心Gを調整することにより、前述したような不具合の発生を防止または抑制することができる。
本実施形態では、図6に示すように、重心調整部115は、光反射板113の光反射面114とは反対側の面に配置された錘である。これにより、光反射板113の加工が簡単となる。また、光反射面114の光反射を重心調整部115が阻害することもない。また、光反射部の重心調整の自由度が高くなる。このような重心調整部115は、その形成位置、範囲、形状、厚さ、構成材料等を適宜選択することにより、光反射部の重心調整を行うことができる。
この重心調整部115は、X軸に対して光反射板113の幾何学的中心gとは反対側に設けられている。これにより、光反射部の重心Gを基部111の幾何学的中心Pに近づけることができる。なお、図6では、重心調整部115は、X軸に対して光反射板113の幾何学的中心gとは反対側の全領域に形成されているが、重心調整部115の形成領域は、X軸に対して光反射板113の幾何学的中心gとは反対側に設けられている部分を有していれば、図6に示すものに限定されず、例えば、重心調整部115は、X軸に対して光反射板113の幾何学的中心gとは反対側の領域の一部に形成されていてもよいし、X軸に対して光反射板113の幾何学的中心g側の領域に形成されている部分を有していてもよい。
また、重心調整部115は、膜状または層状をなしている。これにより、成膜法を用いて高精度に重心調整部115を形成することができる。
また、重心調整部115の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金属材料、ガラス材料、シリコン材料、樹脂材料等を用いることができるが、光反射板113と異なる材料を用いることが好ましい。重心調整部115が光反射板113と異なる材料で構成されていることにより、重心調整部を構成する材料の比重を、光反射板113を構成する材料の比重と異ならせることができる。その結果、光反射部の重心調整の自由度を高めることができる。
特に、重心調整部115は、金属材料で構成されていることが好ましい。一般に光反射板113はシリコン材料やガラス材料を用いて構成されるが、金属材料の多くは、シリコン材料やガラス材料よりも比重が大きい。そのため、重心調整部115を金属材料で構成することにより、光反射部の重心調整を効率的に行える。かかる金属材料としては、成膜可能なものであれば、特に限定されず、各種金属材料を用いることができるが、シリコンよりも比重が大きく、かつ、化学的安定性が比較的高いもの、例えば、金、銀、白金、ニッケル、アルミ、チタン、タングステン、クロム等を用いることが好ましい。
以上説明したような光スキャナー1によれば、重心調整部115を光反射板113に設けることにより、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射板113の安定した揺動を実現しつつ、光反射板113を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、図8(a)は、Y軸に沿った断面図、図8(b)は、光反射板の裏面図である。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図8において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態は、重心調整部および光反射板の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図8に示すように、第2実施形態の光スキャナーが備える可動ミラー部11Aは、光反射板113A(光反射部)を備える。
この光反射板113Aは、厚さが異なる複数の部分として、薄肉部1131と、薄肉部1131よりも厚い厚肉部1132とを有している。薄肉部1131は、平面視でX軸に対して光反射板113Aの幾何学的中心g側に設けられ、厚肉部1132は、平面視でX軸に対して光反射板113Aの幾何学的中心gとは反対側に設けられている。このように薄肉部1131および厚肉部1132を光反射板113Aに設けることによって、光反射部の重心Gを調整している。ここで、厚肉部1132は、光反射部の重心Gを調整する重心調整部115Aを構成している。このような重心調整部115Aは、光反射板113Aの形成と一括して形成することができる。そのため、光スキャナーを効率的に生産することができる。なお、薄肉部1131が「重心調整部」を構成しているともいえるし、薄肉部1131および厚肉部1132が「重心調整部」を構成しているともいえる。
以上説明したような第2実施形態によっても、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための図であって、図9(a)は、Y軸に沿った断面図、図9(b)は、光反射板の裏面図である。
以下、第3実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態は、重心調整部の形成位置が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図9に示すように、第3実施形態の光スキャナーが備える可動ミラー部11Bは、重心調整部115Bを備える。
この重心調整部115Bは、光反射板113のX軸に対して幾何学的中心gとは反対側の端部に設けられている。光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントは、揺動軸からの距離も二乗に比例するため、このような光反射板113の端部に重心調整部115Bを設けることにより、光反射部の重心調整を効率的に行え、重心調整部115Bを構成する錘を小さくすることができる。
以上説明したような第3実施形態によっても、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図10は、本発明の第4実施形態に係る光スキャナーが備える光反射板を説明するための平面図である。
以下、第4実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態は、光反射板の取付向きが異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図10に示すように、第4実施形態の光スキャナー1Cは、平面視において、光反射板113の幾何学的中心gがY軸に対してずれている。
この場合、仮に重心調整部を設けないと、光反射部のY軸まわりの慣性モーメントのバランスが悪くなり、光反射部のY軸まわりの揺動角のバランスが悪くなったり、光反射部のX軸まわりの揺動に伴って軸部12a、12bの不要な曲げ変形が生じたりするという不具合が生じる。
そこで、図示しないが、前述した第1実施形態と同様、光反射板113の下面には、重心調整部が設けられており、これにより、光反射部の重心を調整し、かかる不具合の発生を防止または抑制している。
以上説明したような第4実施形態によっても、光反射部の揺動軸まわりの慣性モーメントのバランスを優れたものとし、光反射部の安定した揺動を実現しつつ、光反射部を光反射の利用効率が高い平面視形状とすることができる。
<画像表示装置の実施形態>
図11は、本発明の画像表示装置の実施形態を模式的に示す図である。
本実施形態では、画像表示装置の一例として、光スキャナー1をイメージング用ディスプレイの光スキャナーとして用いた場合を説明する。なお、スクリーンSの長手方向を「横方向」といい、長手方向に直角な方向を「縦方向」という。また、X軸がスクリーンSの横方向と平行であり、Y軸がスクリーンSの縦方向と平行である。
画像表示装置(プロジェクター)9は、レーザーなどの光を照出する光源装置(光源)91と、複数のダイクロイックミラー92A、92B、92Cと、光スキャナー1とを有している。
光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
各ダイクロイックミラー92A、92B、92Cは、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
このような画像表示装置9は、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて、光源装置91(赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913)から照出された光をダイクロイックミラー92A、92B、92Cでそれぞれ合成し、この合成された光が光スキャナー1によって2次元走査され、スクリーンS上でカラー画像を形成するように構成されている。
2次元走査の際、光スキャナー1の可動ミラー部11のY軸まわりの回動により光反射面114で反射した光がスクリーンSの横方向に走査(主走査)される。一方、光スキャナー1の可動ミラー部11のX軸まわりの回動により光反射面114で反射した光がスクリーンSの縦方向に走査(副走査)される。
なお、図11中では、ダイクロイックミラー92A、92B、92Cで合成された光を光スキャナー1によって2次元的に走査した後、その光を固定ミラー93で反射させてからスクリーンSに画像を形成するように構成されているが、固定ミラー93を省略し、光スキャナー1によって2次元的に走査された光を直接スクリーンSに照射してもよい。
このような画像表示装置9によれば、前述したような光スキャナー1を備えているので、小型化を図りつつ、立ち上がり時間を短くすることができる。
以下に、画像表示装置の応用例について説明する。
<画像表示装置の応用例1>
図12は、本発明の画像表示装置の応用例1を示す斜視図である。
図12に示すように、画像表示装置9は、携帯用画像表示装置100に適用することができる。
この携帯用画像表示装置100は、手で把持することができる寸法で形成されたケーシング110と、ケーシング110内に内蔵された画像表示装置9とを有している。この携帯用画像表示装置100により、例えば、スクリーンや、デスク上等の所定の面に、所定の画像を表示することができる。
また、携帯用画像表示装置100は、所定の情報を表示するディスプレイ120と、キーパット130と、オーディオポート140と、コントロールボタン150と、カードスロット160と、AVポート170とを有している。
なお、携帯用画像表示装置100は、通話機能、GSP受信機能等の他の機能を備えていてもよい。
<画像表示装置の応用例2>
図13は、本発明の画像表示装置の応用例2を示す斜視図である。
図13に示すように、画像表示装置9は、ヘッドアップディスプレイシステム200に適用することができる。
このヘッドアップディスプレイシステム200では、画像表示装置9は、自動車のダッシュボードに、ヘッドアップディスプレイ210を構成するよう搭載されている。このヘッドアップディスプレイ210により、フロントガラス220に、例えば、目的地までの案内表示等の所定の画像を表示することができる。
なお、ヘッドアップディスプレイシステム200は、自動車に限らず、例えば、航空機、船舶等にも適用することができる。
<画像表示装置の応用例3>
図14は、本発明の画像表示装置の応用例3を示す斜視図である。
図14に示すように、画像表示装置9は、ヘッドマウントディスプレイ300に適用することができる。
すなわち、ヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された画像表示装置9とを有している。そして、画像表示装置9により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に画像表示装置9からの情報を上乗せして使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つ画像表示装置9を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上、本発明の光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイについて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の光スキャナー、画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイでは、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、第1軸部が2つ(1対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第1軸部が4つ(2対)以上設けられていてもよい。
また、前述した実施形態では、第2軸部が4つ(2対)設けられている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、第2軸部が2つ(1対)または6つ(3対)以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、平面視にて光反射板が第1軸部の一部を覆う場合を例に説明したが、光反射板の大きさは、前述した実施形態に限定されず、例えば、枠体部や第2軸部を覆うように形成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、SOI基板を加工することにより光反射板およびスペーサーを形成した場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、光反射板およびスペーサーを別々の基板から形成してもよいし、シリコン基板、ガラス基板等の単一材料の基板を加工して光反射板およびスペーサーを一体で形成してもよい。
また、光反射板と基部との間のスペーサーは、ハンダボールであってもよい。この場合、例えば、光反射板および基部のスペーサー側の面にそれぞれ金属膜を形成しておき、これらの金属膜同士をハンダボールを介して接合すればよい。
また、前述した実施形態では、駆動力を枠体部のみに直接印加する場合を例に説明したが、枠体部および可動部のそれぞれに駆動力を直接印加して、光反射板を第1軸まわりおよび第2軸まわりに揺動させてもよい。このような場合であっても、枠体部から第1軸部を介して可動部に伝達される不要振動による光反射板の不要振動を防止または抑制するという効果を奏し得る。
また、前述した実施形態では、光スキャナーの駆動方式としてムービングマグネット方式を用いた場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されず、例えば、ムービングコイル方式、圧電駆動方式、静電駆動方式等を用いることができる。
1‥‥光スキャナー 1C‥‥光スキャナー 4‥‥電圧印加部 7‥‥制御部 9‥‥画像表示装置 11‥‥可動ミラー部 11A‥‥可動ミラー部 11B‥‥可動ミラー部 11X‥‥可動ミラー部 12a‥‥軸部 12b‥‥軸部 13‥‥枠体部 14a‥‥軸部 14b‥‥軸部 14c‥‥軸部 14d‥‥軸部 15‥‥支持部 21‥‥永久磁石 31‥‥コイル 32‥‥磁心 41‥‥第1の電圧発生部 42‥‥第2の電圧発生部 43‥‥電圧重畳部 43a‥‥加算器 51‥‥歪検出素子 52‥‥歪検出素子 91‥‥光源装置 92A‥‥ダイクロイックミラー 92B‥‥ダイクロイックミラー 92C‥‥ダイクロイックミラー 93‥‥固定ミラー 100‥‥携帯用画像表示装置 110‥‥ケーシング 111‥‥基部 112‥‥スペーサー 113‥‥光反射板 113A‥‥光反射板 113X‥‥光反射板 114‥‥光反射面 114X‥‥光反射面 115‥‥重心調整部 115A‥‥重心調整部 115B‥‥重心調整部 120‥‥ディスプレイ 130‥‥キーパット 140‥‥オーディオポート 150‥‥コントロールボタン 160‥‥カードスロット 170‥‥ポート 200‥‥ヘッドアップディスプレイシステム 210‥‥ヘッドアップディスプレイ 220‥‥フロントガラス 300‥‥ヘッドマウントディスプレイ 310‥‥眼鏡 320‥‥表示部 911‥‥赤色光源装置 912‥‥青色光源装置 913‥‥緑色光源装置 1131‥‥薄肉部 1132‥‥厚肉部 g‥‥光反射部の幾何学的中心 G‥‥光反射部の重心 LL‥‥光 P‥‥基部の幾何学的中心 S‥‥スクリーン

Claims (11)

  1. 基部と、
    光を反射する光反射部と、
    前記基部と前記光反射部とを接続する接続部と、
    前記基部を揺動可能に支持する軸部と、を有し、
    前記光反射部は、前記光反射部と前記基部とが並ぶ方向から見た平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記基部の幾何学的中心と離れた位置となるように設けられ、
    前記光反射部は、前記平面視における前記基部の幾何学的中心と前記光反射部の重心との間の距離が、前記平面視における前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心との間の距離よりも小さくなるように調整する重心調整部を備えることを特徴とする光スキャナー。
  2. 基部と、
    光を反射する光反射部と、
    前記基部と前記光反射部とを接続する接続部と、
    前記基部を囲んで設けられた枠体部と、
    前記基部と前記枠体部とを接続し、前記基部を第1軸まわりに揺動可能に支持する第1軸部と、
    前記枠体部を前記第1軸と交差する第2軸まわりに揺動可能に支持する第2軸部と、を有し、
    前記光反射部は、前記光反射部と前記基部とが並ぶ方向から見た平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記基部の幾何学的中心と離れた位置となるように設けられ、
    前記光反射部は、前記平面視における前記基部の幾何学的中心と前記光反射部の重心との間の距離が、前記平面視における前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心との間の距離よりも小さくなるように調整する重心調整部を備えることを特徴とする光スキャナー。
  3. 前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記第1軸に対してずれている請求項2に記載の光スキャナー。
  4. 前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心が前記第2軸に対してずれている請求項2に記載の光スキャナー。
  5. 前記光反射部は、前記平面視において、前記光反射部の幾何学的中心と前記基部の幾何学的中心とが並ぶ方向に沿った長円形または鶏卵形をなしている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光スキャナー。
  6. 前記光反射部は、一方の面が光反射性を有する光反射板を備えており、
    前記重心調整部は、前記光反射板の他方の面に配置された錘を含んでいる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光スキャナー。
  7. 前記錘は、前記光反射板と異なる材料で構成されている請求項6に記載の光スキャナー。
  8. 前記錘は、金属材料で構成されている請求項7に記載の光スキャナー。
  9. 前記重心調整部は、前記光反射板に厚さが異なる複数の部分を設けることによって構成されている請求項6ないし8のいずれか1項に記載の光スキャナー。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光スキャナーを備えることを特徴とする画像表示装置。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光スキャナーを備えることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
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