JP2015124980A - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を脱離させることが可能であると共に小型化可能な吸着器を有する化学蓄熱装置を提供する。【解決手段】化学蓄熱装置10は、酸化触媒4の周囲に配置され、NH3と化学反応して熱を発生させると共に排熱を受けてNH3を脱離させる反応材を含む反応器11と、反応器11と接続され、NH3の物理吸着による保持及び脱離が可能な吸着材を含む吸着器13とを備えている。吸着材としては、活性炭等が用いられる。吸着器13は、NH3吸着量の変化率が反応材の発熱温度に対応する動作圧力域で最も高くなるような細孔径を有する吸着材を含んでいる。従って、吸着材は、動作圧力域におけるNH3吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域におけるNH3変化率よりも高くなるように形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエンジンの排気系に設けられた触媒等の加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置に関するものである。
従来の化学蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、エンジンより排出された排ガスを浄化する触媒セラミック部の周囲に配置され、筐体部内に内蔵された蓄熱物質(反応材)を含む反応器と、蓄熱物質を発熱させるための反応媒体として水を供給する導水管部とを備えている。水と蓄熱物質とを発熱反応させると、反応器から熱が発生し、熱伝導により触媒セラミック部が加熱される。
また、例えば引用文献2に記載されているように、反応媒体として気体のアンモニアを使用することもある。このような化学蓄熱装置には、アンモニアの固定化及び脱離が可能に構成された多孔質性の吸着材を有する吸着器が設けられている。
特開昭59−208118号公報 特開2013−72558号公報
ところで、近年では、搭載性の問題から化学蓄熱装置の小型化が要求されている。化学蓄熱装置を小型化するためには、アンモニア等の反応媒体を吸着保持する吸着器を小型化する必要がある。しかし、単純に吸着器を小さくしただけでは、吸着器が吸着保持する反応媒体のうち反応材の発熱反応に寄与する反応媒体の量(吸着器から脱離する反応媒体の量)が少なくなり、所望の発熱量を得ることができなくなるという虞があった。従って、小型でありながら、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を脱離させることができる吸着器が求められていた。
本発明の目的は、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を脱離させることが可能であると共に小型化可能な吸着器を有する化学蓄熱装置を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、吸着材の構造によって、反応媒体の吸着量の変化率が高くなる圧力域が異なるという事実を見い出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、気体の反応媒体の物理吸着及び脱離が可能な吸着材を有する吸着器と、吸着器と接続され、反応媒体と化学反応して加熱対象物を加熱するための熱を発生させると共に熱源からの熱を受けて反応媒体を脱離させる反応材を有する反応器とを備え、吸着材は、吸着器内の圧力が増加するに従って反応媒体の吸着量が増加する特性を有すると共に、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における反応媒体の吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域における反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなるように形成されていることを特徴とするものである。
吸着器及び反応器を備えた化学蓄熱装置においては、所望する反応材の発熱温度に応じて反応器の動作圧力域が設定され、これに伴って吸着器の圧力が同じ動作圧力域に維持される。ところで、吸着器内に設けられる吸着材は、吸着器内の圧力が増加するに従って反応媒体の吸着量が増加する特性を有している。そして、発熱反応時には、反応器と吸着器が連通されることで吸着器内の圧力が低下し、この圧力低下に伴って吸着材が吸着保持する反応媒体が脱離して反応器側に移動する。このため、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における吸着材の反応媒体吸着量の変化率が小さいと、動作圧力域における吸着材からの反応媒体の脱離量(反応媒体の利用可能量)が少なくなる。従って、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を脱離させるには、吸着材の量を多くせざるを得ず、吸着器の大型化につながる。そこで、本発明では、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における反応媒体の吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域における反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなるように、吸着材を形成することにより、動作圧力域における吸着材からの反応媒体の脱離量(反応媒体の利用可能量)が動作圧力域よりも低い圧力域における吸着材からの反応媒体の脱離量よりも多くなるようにしている。従って、吸着材の量を多くすること無く、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を動作圧力域において効率的に取り出すことができる。これにより、吸着器の小型化を図りつつ、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を脱離させることができる。
本発明者等は、更に研究を重ねた結果、多孔質性の吸着材の細孔径(平均細孔径)によって、反応媒体の吸着量の変化率が高くなる圧力域を異ならせることができるという事実を見い出した。即ち、吸着材は、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における反応媒体の吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域における反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなる細孔径を有する多孔質性物質からなると良い。反応媒体の吸着量の変化率が最も高くなる圧力域は、多孔質性物質である吸着材の細孔径によって異なる。具体的には、吸着材の細孔径が大きくなるほど、反応媒体の吸着量の変化率が最も高くなる圧力域が高くなる。そこで、吸着材を形成する多孔質性物質としては、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における反応媒体の吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域における反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなる細孔径を有するものを用いるのが良い。
このとき、細孔径は、加熱対象物、反応媒体及び反応材に応じて決定されるのが良い。加熱対象物、反応媒体及び反応材の違いによって反応媒体の吸着量の変化率を高くするべき圧力域が変わってくる。従って、吸着材を形成する多孔質性物質の細孔径を、加熱対象物、反応媒体及び反応材に応じて決定するのが良い。
また、反応媒体はアンモニアであり、吸着材は、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン及びナノカーボンのいずれか等の物理吸着による吸着材料であるのが良い。反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における反応媒体の吸着量の変化率を高くするには、使用する吸着材としては、単位体積あたりの細孔容積が比較的大きい活性炭等が適している。また、使用する気体の反応媒体としては、アンモニアが最も一般的である。
本発明によれば、所望の発熱量を得るために必要な量の反応媒体を効率的に脱離させることが可能であると共に小型化可能な吸着器を有する化学蓄熱装置を提供することができる。これにより、吸着器にかかるコストを抑えることが可能となる。また、車両等への吸着器の搭載が容易となる。
本発明に係る化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。 本実施形態における吸着器の吸着量−圧力特性と反応器の温度−平衡圧特性とを示すグラフである。 活性炭粒子の細孔径を種々変えた場合における吸着器の吸着量−圧力特性の違いを示すグラフである。 細孔径が異なる3つの活性炭粒子のイメージ図である。 Kelvin式によって得られる活性炭粒子の細孔径と吸着器の相対圧力との関係を示すグラフである。 比較例として、本実施形態よりも細孔径の小さい活性炭粒子を使用した場合における吸着器の吸着量−圧力特性と反応器の温度−平衡圧特性とを示すグラフである。
以下、本発明に係る化学蓄熱装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。同図において、排気浄化システム1は、車両のディーゼルエンジン2(以下、単にエンジン2という)の排気系に設けられ、エンジン2から排出される排ガス中に含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化するシステムである。
排気浄化システム1は、エンジン2と接続された排気通路3の途中に上流側から下流側に向けて順に配置された酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)4、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)5、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)6及び酸化触媒(ASC:Ammonia Slip Catalyst)7を備えている。
酸化触媒4は、排ガス中に含まれるHC及びCO等を酸化して浄化する触媒である。DPF5は、排ガス中に含まれる粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集して取り除くフィルタである。SCR6は、尿素またはアンモニア(NH)によって、排ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する触媒である。酸化触媒7は、SCR6をすり抜けてSCR6の下流側に流れたNHを酸化する触媒である。
ところで、酸化触媒4には、環境汚染物質の浄化能力を発揮させる温度領域(活性温度)が存在する。従って、エンジン2の始動直後のような排ガスの温度が低いときは、酸化触媒4の温度を活性温度にするために、酸化触媒4を加熱する必要がある。なお、酸化触媒4の活性温度は、例えば170℃〜270℃程度である。
そこで、排気浄化システム1は、本実施形態の化学蓄熱装置10を備えている。化学蓄熱装置10は、通常は排ガスの熱(排熱)を蓄えておき、必要なときに排熱を使用することにより、エネルギーレスで酸化触媒4を加熱する装置である。
化学蓄熱装置10は、酸化触媒4の周囲に配置された反応器11と、この反応器11と配管12を介して接続された吸着器13と、配管12に設けられた開閉弁14とを備えている。
反応器11は、気体の反応媒体であるNHと化学反応して熱を発生させると共に排熱(熱源からの熱)を受けてNHを脱離させる反応材を含んでいる。反応材としては、例えばMgBr、CaBr、SrBr、NiBr、ZnBr、MgCl、CaCl、SrCl、NiCl、ZnCl等が挙げられる。
吸着器13は、NHの物理吸着による保持及び脱離が可能な吸着材を含んでいる。吸着材としては、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン及びナノカーボン(例えばフラーレン、ナノチューブ、グラフェン)等の多孔質性物質が用いられる。吸着器13は、NHを吸着材に物理吸着させることで、NHを貯蔵する。なお、吸着材については、後で詳述する。
このような化学蓄熱装置10において、エンジン2からの排ガスの温度が低いときは、開閉弁14が開弁された状態で、吸着器13から反応器11にNHが供給され、反応器11の反応材(例えばMgBr)とNHとが化学反応して化学吸着(配位結合)し、反応器11から熱が発生する。つまり、下記の反応式(A)における左辺から右辺への反応(発熱反応)が起こる。そして、反応器11で発生した熱によって酸化触媒4が汚染物質の浄化に適した活性温度まで加熱される。
MgBrNH ⇔ Mg(NHBr+熱 …(A)
一方、エンジン2からの排ガスの温度が高くなると、排熱が反応器11の反応材に与えられることで、反応材とNHとが分離する。つまり、上記の反応式(A)における右辺から左辺への反応(再生反応)が起こる。そして、反応材から脱離したNHが吸着器13に回収される。
ここで、発熱反応においては、反応器11を反応材の発熱温度に対応する動作圧力域で動作させる必要があり、これに伴って吸着器13を同じ動作圧力域で動作させる必要がある。
図2(a)は、吸着材へのNHの吸着量(NH吸着量)と吸着器13の圧力との関係(吸着器13の吸着量−圧力特性)を示すグラフである。なお、この時に使用される吸着材は活性炭である。また、この時の吸着器13の温度は常温(例えば25℃)である。同図から分かるように、吸着器13の内部圧力が高くなるに従って、活性炭へのNH吸着量が多くなっている。図2(b)は、反応材の発熱温度と反応器11の圧力との関係(反応器11の温度−平衡圧特性)を示すグラフである。なお、この時に使用される反応材はMgBrである。同図から分かるように、反応材の発熱温度を高くしようとすると、反応器11の動作圧力を高くする必要がある。
吸着器13の吸着−圧力特性は、図3及び図4に示すように、活性炭を形成する粒子(以下、活性炭粒子という)20における細孔21の径(細孔径)rによって異なる。なお、図3に示す吸着−圧力特性において横軸を相対圧力としたのは、吸着器13の温度によって絶対圧力が異なることを考慮したためである。また、図4は、活性炭粒子20のイメージを示した図である。
活性炭粒子20は、カーボン22中に幾つもの細孔21が形成された構造をなしている。活性炭粒子20における細孔21の総容積は、活性炭へのNH吸着量の総量を決定する。なお、図3の吸着量−圧力特性P〜Rに対応する活性炭粒子20の細孔21の総容積は等しくなっている。活性炭粒子20の細孔径rは、活性炭へのNH吸着量の圧力依存度を決定する。
具体的には、図3に示すような吸着量−圧力特性P〜Rでは、活性炭へのNH吸着量が急激に増加する圧力域が存在する。このとき、活性炭粒子20の細孔径rが大きくなるほど、NH吸着量が急激に増加する圧力域が高くなる。吸着量−圧力特性Pは、図4(a)に示すように細孔径rが小である場合の特性である。吸着量−圧力特性Qは、図4(b)に示すように細孔径rが中である場合の特性である。吸着量−圧力特性Rは、図4(c)に示すように細孔径rが大である場合の特性である。
なお、細孔21を有する活性炭粒子20は、例えば水蒸気を用いてカーボン22を蒸し焼きすることで形成される。このとき、蒸し焼きの圧力及び温度等の条件を変えることで、活性炭粒子20の細孔径rを変えることができる。また、アルカリ等の薬品を用いて細孔を形成する場合もあるが、この場合も薬品種や温度等のプロセス条件で活性炭粒子20の細孔径rを変えることができる。
本実施形態では、図2に示すように、活性炭へのNH吸着量の変化率を反応材の発熱温度に対応する動作圧力域で最も高くするような細孔径rを有する活性炭粒子20を含んでなる吸着器13が用いられている。つまり、活性炭は、NH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xが動作圧力域と一致するように形成されている。従って、活性炭は、動作圧力域におけるNH吸着量の変化率が動作圧力域よりも低い圧力域におけるNH吸着量の変化率よりも高くなるように形成されている。なお、ここでいう細孔径rは、細孔径の平均値である。また、NH吸着量の変化率とは、単位圧力区間におけるNH吸着量の差分を指す。
ここで、吸着器13の相対圧力とNH吸着量の変化率が最大となる活性炭粒子20の細孔径rとの関係を図5に示す。図5に示す関係は、ある試料に吸着可能な細孔径の大きさを求めるKelvin式によって得られる。反応材としてMgBrを用いて、酸化触媒4を加熱する場合に、反応材の発熱温度を例えば250℃〜260℃とする。そして、この発熱温度を得るために、反応器11の動作圧力域が650kPa〜850kPaに設定される。これに伴い、吸着器13の内部圧力は650kPa〜850kPaに保持される。図5から分かるように、反応材としてMgBrを用いて、酸化触媒4を加熱する場合に、活性炭へのNH吸着量の変化率が650kPa〜850kPaという動作圧力域で最も高くなるようにするためには、活性炭粒子20の細孔径rを5nm〜15nmとすることが好ましい。
図6(a)は、比較例として、本実施形態よりも細孔径rの小さい活性炭粒子20を使用した場合における吸着器13の吸着−圧力特性を示すグラフである。このとき、活性炭粒子20の細孔径rは2.5nmであり、吸着器13の温度は25℃である。図6(b)は、反応器11の温度−平衡圧特性を示すグラフであり、図2(b)に示すグラフと同様である。なお、図2に示すものと図6に示すものとでは、細孔容積が同じ活性炭、つまり1000kPa@25℃(相対圧ほぼ1.0)での吸着量が同じ活性炭が用いられている。また、図2に示すものと図6に示すものとでは、活性炭の重量(充填量)は同じである。
図6(a)から分かるように、活性炭へのNH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xは、吸着器13の動作圧力域よりも低くなっている。この場合には、吸着器13の圧力を動作圧力域に維持するためのNH吸着量はA程度であり、反応材の発熱に寄与するNH吸着量はB程度である。つまり、活性炭からのNHの脱離量(NHの利用可能量)はB程度である。この場合には、利用可能なNHが少ないため、所望の発熱量を得るために必要な量のNHを脱離させるには、活性炭の必要量を多くせざるを得ず、吸着器13の大型化につながる。また、NHの利用効率(B/A+B)が低いため、搭載するNHの総量が増えてしまう。
これに対し本実施形態では、活性炭へのNH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xを吸着器13の動作圧力域に一致させるような細孔径rを有する活性炭粒子20を含んでなる吸着器13を使用している。このとき、図2(a)から分かるように、吸着器13の圧力を動作圧力域に維持するためのNH吸着量はA(<A)程度であり、反応材の発熱に寄与するNH吸着量はB(B>B)程度である。つまり、活性炭からのNHの脱離量(NHの利用可能量)はB程度である。
このように本実施形態においては、活性炭へのNH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xが吸着器13の動作圧力域と一致するように、活性炭粒子20が形成されているので、利用可能なNHが多くなる。このため、活性炭の必要量を多くすること無く、所望の発熱量を得るために必要な量のNHを得ることが可能となる。これにより、吸着器13の小型化を図りつつ、所望の発熱量を得るために必要な量のNHを得ることができる。その結果、吸着器13にかかるコストを抑えることが可能となると共に、車両への吸着器13の搭載を容易に行うことが可能となる。また、NHの利用効率(B/A+B)が高くなるため、搭載するNHの総量を少なくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、反応器11の反応材と化学反応する気体の反応媒体としてNHを使用したが、反応媒体としては、特にNHには限られず、CO等を使用しても良い。反応媒体としてCOを使用する場合、COと化学反応する反応材としては、MgO、CaO、BaO、Ca(OH)、Mg(OH)、Fe(OH)、Fe(OH)、FeO、Fe、Fe等を使用することができる。
また、上記実施形態では、反応材としてMgBrを用い、気体の反応媒体としてNHを用い、酸化触媒4を加熱する場合に、NH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xが反応器11の反応材の発熱温度に対応する動作圧力域と一致するような細孔径rを有する活性炭粒子20を使用したが、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域は、加熱対象物、使用する反応材及び反応媒体によって変わってくる。従って、活性炭粒子20等の吸着材粒子としては、加熱対象物、反応媒体及び反応材に応じた動作圧力域においてNH吸着量の変化率を最も高くするような細孔径rを有するものを使用する。
さらに、上記実施形態では、NH吸着量の変化率が最も高くなる吸着量最大増加圧力域Xが動作圧力域と一致するような細孔径rを有する活性炭粒子20を選定したが、使用する活性炭粒子20としては特にそれには限られない。例えば、反応材の発熱温度に対応する動作圧力域におけるNH吸着量の変化率を動作圧力域よりも低い圧力域におけるNH変化率よりも高くするような細孔径rを有する活性炭粒子20等の吸着材粒子であれば、動作圧力域よりも高い圧力域においてNH吸着量の変化率が最も高くなるように形成されていても良い。
また、上記実施形態は、酸化触媒4を加熱する化学蓄熱装置10についてであるが、本発明の化学蓄熱装置は、ディーゼルエンジンの排気系に設けられた他の触媒、ガソリンエンジンの排気系に設けられた何れかの触媒、エンジンの排気系に設けられた触媒以外の加熱対象物(例えば熱交換器等)を加熱するものであれば適用可能である。また、本発明の化学蓄熱装置は、エンジン以外の加熱対象物を加熱するものにも適用可能である。
4…酸化触媒(加熱対象物)、10…化学蓄熱装置、11…反応器、13…吸着器、20…活性炭粒子(吸着材の粒子)、r…細孔径。

Claims (3)

  1. 加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置において、
    気体の反応媒体の物理吸着及び脱離が可能な吸着材を有する吸着器と、
    前記吸着器と接続され、前記反応媒体と化学反応して前記加熱対象物を加熱するための熱を発生させると共に熱源からの熱を受けて前記反応媒体を脱離させる反応材を有する反応器とを備え、
    前記吸着材は、前記吸着器内の圧力が増加するに従って前記反応媒体の吸着量が増加する特性を有すると共に、前記反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における前記反応媒体の吸着量の変化率が前記動作圧力域よりも低い圧力域における前記反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなるように形成されていることを特徴とする化学蓄熱装置。
  2. 前記吸着材は、前記反応材の発熱温度に対応する動作圧力域における前記反応媒体の吸着量の変化率が前記動作圧力域よりも低い圧力域における前記反応媒体の吸着量の変化率よりも高くなる細孔径を有する多孔質性物質からなることを特徴とする請求項1記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記反応媒体はアンモニアであり、
    前記吸着材は、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン及びナノカーボンのいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の化学蓄熱装置。
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