JP6320551B2 - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、化学蓄熱装置に関する。
従来の化学蓄熱装置としては、例えば特許文献1に記載されている装置が知られている。特許文献1に記載の化学蓄熱装置は、被吸着媒体の吸着・脱離により発熱・吸熱する吸着剤を収納する第1容器と、被吸着媒体を収納する第2容器と、第1容器と第2容器とを連通する連通管とを備えている。
特開平11−311117号公報
ところで、反応器(上記従来技術の第1容器に相当)に含まれる反応材(上記従来技術の吸着剤に相当)の発熱反応特性は、使用する反応材の種類に依存する。このため、使用する反応材によっては、所望の発熱反応特性が得られない場合がある。例えば、発熱反応時の反応器及び貯蔵器(上記従来技術の第2容器に相当)の内部の反応媒体(上記従来技術の被吸着媒体に相当)の圧力が仕様で定められている場合に、反応材の発熱温度が目標温度と合致しないといった問題、及び反応材の発熱時間が短いといった問題が生じることがある。
本発明の目的は、所望の発熱反応特性を有する反応材を使用する化学蓄熱装置を提供することである。
本発明者等は、反応材の材料について鋭意検討を重ねた結果、反応媒体との反応率が所定値以上となる反応時間が早い材料と反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度が高い材料とを適切な割合で混合することにより、反応媒体との化学反応時に所望の発熱反応特性を得ることができることを見出した。また、本発明者等は、更に検討したところ、反応材の混合材料における第1材料の混合割合を第2材料の混合割合よりも高くすると、反応材は混合割合の高い材料と同じような発熱反応特性を有しつつ、混合割合の低い材料の発熱反応特性が付加されることが分かった。本発明者等は、そのような検討結果に基づいて本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明一側面に係る化学蓄熱装置は、反応媒体との化学反応により発熱すると共に蓄熱により反応媒体を脱離する反応材を有する反応器と、反応器と流通路を介して反応媒体を流通可能に接続され、反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、を備え、反応材は、発熱反応特性が異なる第1材料及び第2材料を混合した混合材料を含み、第1材料における反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間は、第2材料における反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間よりも早く、第2材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度は、第1材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度よりも高く、混合材料における第1材料の混合割合は、混合材料における第2材料の混合割合よりも高いことを特徴とする。
このように本発明の一側面に係る化学蓄熱装置においては、発熱反応特性(反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間及び反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度)が異なる第1材料及び第2材料を混合した混合材料を含む反応材が得られる。ここで、混合材料における第1材料の混合割合を混合材料における第2材料の混合割合よりも高くすることにより、第1材料及び第2材料の優れた特性を併せ持った反応材、即ち反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間が早くなると共に反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度が高くなるような反応材を得ることができる。これにより、所望の発熱反応特性を有する反応材を使用する化学蓄熱装置を提供することができる。
第1材料はMgBrであり、第2材料はMgIであり、混合材料における第1材料の混合割合が80%以上であり、混合材料における第2材料の混合割合が20%以下であってもよい。この場合には、所望の発熱反応特性を有する反応材を確実に得ることができる。
本発明によれば、所望の発熱反応特性を有する反応材を使用する化学蓄熱装置が提供される。
図1は、化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。 図2は、反応材とNH(反応媒体)との化学反応が平衡状態となる平衡温度とNH(反応媒体)の圧力との関係の一例を示すグラフである。 図3は、反応材の発熱反応特性として、(a)は発熱反応開始からの経過時間と反応材の温度との関係の一例を示すグラフであり、(b)は発熱反応開始からの経過時間と反応材の反応率との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、化学蓄熱装置の一実施形態を備えた排気浄化システムを示す概略構成図である。図1において、排気浄化システム1は、車両のディーゼルエンジン2(以下、単にエンジン2という)の排気系に備えられ、エンジン2から排出される排気ガスに含まれる有害物質(環境汚染物質)を浄化する。
排気浄化システム1は、熱交換器3、ディーゼル酸化触媒(DOC:DieselOxidation Catalyst)4、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)5、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)6及びアンモニアスリップ触媒(ASC:Ammonia Slip Catalyst)7を備えている。熱交換器3、DOC4、DPF5、SCR6及びASC7は、エンジン2と接続された排気通路8の途中に、上流側から下流側に向けて順に配置されている。
熱交換器3は、排気ガスと反応材15(後述)との間で熱交換を行う。DOC4は、排気ガス中に含まれるHC及びCO等を酸化して浄化する。DPF5は、排気ガス中に含まれる粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集し、排気ガスからPMを取り除く。SCR6は、尿素またはアンモニア(NH)によって、排気ガス中に含まれるNOxを還元して浄化する。ASC7は、SCR6を通過したNHを酸化する。
また、排気浄化システム1は、可逆的な化学反応を利用して、外部エネルギーレスで加熱対象物である熱交換器3を加熱(暖機)する化学蓄熱装置10を備えている。具体的には、化学蓄熱装置10は、反応材15(後述)と反応媒体とを分離した状態にすることで、排気ガスの熱(排熱)を内部に蓄えておく。そして、化学蓄熱装置10は、必要なときに反応媒体を反応材15に供給して、反応媒体と反応材15とを化学反応(化学吸着)させることで、化学反応時の反応熱を利用して熱交換器3を加熱する。なお、本実施形態では、反応媒体としてアンモニア(NH)が用いられる。
化学蓄熱装置10は、リング状の反応器11と、この反応器11とNH流通管(流通路)12を介してNHを流通可能に接続された吸着器13とを備えている。NH流通管12には、反応器11と吸着器13との間の流路を開閉させる開閉弁14が設けられている。
反応器11は、熱交換器3の周囲に配置されている。反応器11は、NHとの化学反応により発熱すると共に排熱の蓄熱によりNHを脱離する反応材15を有している。反応材15の材料としては、組成式MXaで表されるハロゲン化物の混合材料が用いられる。Mは、Mg、CaまたはSr等のアルカリ土類金属、若しくはCr、Mn、Fe、Co、Ni、CuまたはZn等の遷移金属である。Xは、Cl、BrまたはI等である。aは、Mの価数により特定される数であり、2〜3である。なお、反応材15の材料については、後で詳述する。
吸着器13は、NHの物理吸着による保持及び脱離が可能な吸着材16を有している。吸着材16としては、活性炭、カーボンブラック、メソポーラスカーボン、ナノカーボンまたはゼオライト等が用いられる。吸着器13は、NHを吸着材16に物理吸着させることで、NHを貯蔵する貯蔵器を構成している。
このような化学蓄熱装置10を備えた排気浄化システム1では、エンジン2のコールドスタート時などのようにエンジン2から排出される排気ガスの温度が比較的低いときに、開閉弁14を開くように制御する。すると、吸着器13と反応器11との圧力差によって、吸着器13の吸着材16から脱離したNHがNH流通管12を通って反応器11に供給される。そして、反応器11の反応材15とNHとが化学反応して、反応材15から熱が発生する(発熱反応)。そして、反応材15から発生した熱が熱交換器3に伝えられる。これにより、熱交換器3が加熱され、これに伴って熱交換器3を流れる排気ガスが加熱される。そして、暖められた排気ガスによってDOC4が汚染物質の浄化に適した活性温度まで上昇する。
一方、エンジン2から排出される排気ガスの温度が十分(例えば触媒の活性温度以上)に高くなると、排気ガスの熱(排熱)が熱交換器3から反応器11の反応材15に与えられることで、反応器11内では再生反応が生じ、反応材15からNHが脱離する。そして、反応器11と吸着器13との圧力差によって、反応材15から脱離したNHがNH 流通管12を通って吸着器13に戻り、吸着器13の吸着材16にNHが物理吸着される。これにより、NHが吸着器13に回収される。
ここで、反応材と反応媒体であるNHとの化学反応が平衡状態となる平衡温度とNH の圧力との関係の一例を図2に示す。なお、平衡状態とは、発熱反応も再生反応も行われない状態である。図2において、NHの圧力(以下、NH圧力)がシステムの仕様に応じてP(kPa)と設定される。その圧力における平衡温度がTとなるような反応材が所望されたとしても(図中のC参照)、既知の反応材の平衡温度が所望する平衡温度Tから外れていて(既知の反応材Aの平衡温度T<T、既知の反応材Bの平衡温度T>T)、既知の材料からの選択では適切な材料を見つけることができないという場合があった。
このように反応材の発熱反応特性は選択する材料に依存するため、所望の発熱反応特性を満たす既存の材料が存在しないことがある。そこで本実施形態では、反応材が所望の発熱反応特性を有するように、発熱反応特性が異なる主材料(第1材料)及び副材料(第2材料)を混合して反応材15を形成している。主材料としては、上記のハロゲン化物材料の1種類が用いられる。副材料としては、上記のハロゲン化物材料の1種類以上が用いられる。主材料及び副材料を混合して得られる反応材15は、成型体であってもよいし、粉末状であってもよい。
主材料における反応開始から反応率が90%以上となる反応時間は、副材料における反応開始から反応率が90%以上となる時間よりも早い。ここで、反応率とは、反応材の全量に対する反応媒体との発熱反応が生じている部分の割合を意味する。即ち、反応率が高くなる(反応率が100%に近づく)ほど、反応材と反応媒体との反応が進んでいることになる。
副材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度は、主材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度よりも高い。ここでの最大発熱温度は、反応開始から反応率が100%となるまでの間における発熱温度のピーク値(最大値)をいう。
混合材料における主材料の混合割合は、混合材料における副材料の混合割合よりも高くなっている。主材料としては、例えばMgBrが用いられ、副材料としては、例えばMgIが用いられる。
なお、反応材15には、熱伝導性を向上させる添加物が混合されていてもよい。添加物としては、カーボンファイバ、カーボンビーズ、SiCビーズ、金属ビーズ、高分子ビーズまたは高分子ファイバ等が用いられる。金属ビーズの金属材料としては、Cu、Ag、Ni、Ci−Cr、Al、Feまたはステンレス鋼等が挙げられる。
図3(a)は、反応材の発熱反応特性として、反応開始からの経過時間と反応材の温度との関係の一例を示すグラフである。なお、図3(a)では、反応材と反応媒体との発熱反応は、反応材を185℃程度に暖めた状態から開始している。従って、反応材の発熱温度は、各時点における反応材の温度から初期状態の反応材の温度を引いた値となる。
図3(b)は、反応材の発熱反応特性として、反応開始からの経過時間と反応材の反応率との関係の一例を示すグラフである。なお、NHが反応材と化学反応する時のNH圧力P0は、760kPa程度である。
図3において、黒丸印付き線Pは、反応材としてMgBrを使用した時の特性である。白丸印付き線Qは、反応材としてMgIを使用した時の特性である。×印付き線Rは、反応材としてMgBr及びMgIの混合材料(MgBr:MgI=5:5)を使用した時の特性である。三角印付き線Sは、反応材としてMgBr及びMgIの混合材料(MgBr:MgI=9:1)を使用した時の特性である。
ここで、反応材としてMgBr及びMgIの混合材料を使用する場合の混合比は、モル比で表されている。反応材としてMgBr及びMgIの混合材料を使用する場合、MgBrが主材料であり、MgIが副材料である。また、反応材としてMgBr及びMgIの混合材料を使用する場合、反応材は、MgBr及びMgIを乳鉢で物理混合してペレット成型されている。なお、ここで、ペレット成形は、まず粉末のMgBrと粉末のMgIとを混合する。その混合粉末を型の中に詰め込み、プレス成型機によって所定の圧力をかけてプレス成型することで行われる。混合工程では、主材料である粉末のMgBrに対して副材料である粉末のMgIが均一に分散されるように混合する。プレス成型加工工程では、粉末の混合材料が押し固められてペレット成型体となるために必要な大きさの圧力を加える。成型時に加える圧力としてはおよそ40〜300MPaである。
MgBrの発熱反応特性は、図3(a)、(b)の曲線Pに示される。具体的には、反応開始直後に、反応率が約20%となると共に発熱温度が75℃となる。その後、時間の経過と共に一定の反応速度(反応率曲線の傾き)で反応が進行し、反応開始から約150秒経過時点で反応率が90%以上となる。MgBrは、反応開始から反応率が100%になるまで比較的高い反応速度を維持しているので、比較的長い時間、高温状態を維持することができる。
MgIの発熱反応特性は図3(a)、(b)の曲線Qに示される。具体的には、反応開始直後に、反応率が約50%となると共に発熱温度が130℃となるが、その後、反応はMgBrに比較して緩やかに進み、反応開始から約250秒経過時点で反応率が90%以上となる。MgIは、反応開始直後の反応率が高いため一時的に高温状態となるが、その後の反応速度が緩やかであるため、周囲に熱を奪われてしまい高温状態を長時間維持することができない。
MgBrとMgIとの混合比を5:5とした場合、図3(a)の曲線Rに示されるように、当該混合材料の最大発熱温度は、MgBrの最大発熱温度よりも高くなる。また、図3(b)の曲線Rに示されるように、当該混合材料の反応開始直後の反応率は40%以上となっており、MgBrの反応開始直後の反応率よりも高くなっている。しかしながら、その後の反応は非常に緩やかに進むため、当該混合材料の温度は高温を維持することができない。即ち、当該混合材料は、MgBrのように高温状態を長時間維持することができない。
MgBrとMgIとの混合比を9:1とした場合、図3(a)の曲線Sに示されるように、当該混合材料の最大発熱温度は、MgBrの最大発熱温度よりも高くなる。また、図3(b)の曲線Sに示されるように、当該混合材料の反応開始直後の反応率はMgBrの反応開始直後の反応率と同様に約20%となっている。その後、時間の経過と共にMgBrと同様の反応速度(反応率曲線の傾き)で反応が進行し、反応開始から約170秒経過時点で反応率が90%以上となる。当該混合材料は、MgBrと同様に、反応開始から反応率が100%になるまで比較的高い反応速度を維持しているので、比較的長い時間、高温状態を維持することができる。このとき、当該混合材料の最大発熱温度はMgBrの最大発熱温度よりも高いため、当該混合材料の温度は、反応開始から約200秒経過時点まではMgBrの温度よりも高い状態に維持される。
以上により、主材料としてMgBrを使用し、副材料としてMgIを使用する場合には、混合材料における主材料の混合割合を80%以上とし、混合材料における副材料の混合割合を20%以下とするのが好ましく、混合材料における主材料の混合割合を80%〜95%とし、混合材料における副材料の混合割合を5%〜20%とするのがより好ましい。
以上のように本実施形態にあっては、反応器11の反応材15は、発熱反応特性が異なる主材料及び副材料を混合した混合材料を含んでいる。主材料における反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間は、副材料における反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間よりも早い。副材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度は、主材料における反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度よりも高い。ここで、混合材料における主材料の混合割合を混合材料における副材料の混合割合よりも高くすることにより、主材料及び副材料の優れた特性を併せ持った反応材15を得ることができる。即ち反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間が早くなると共に反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度が高くなるような反応材15を得ることができる。これにより、所望の発熱反応特性を有する反応材15を使用する化学蓄熱装置10を提供することができる。その結果、反応材15と反応媒体との化学反応による発熱反応が促進されるため、熱交換器3を効果的に加熱することが可能となる。
また、主材料をMgBrとし、副材料をMgIとすると共に、混合材料における主材料の混合割合を80%以上とし、混合材料における副材料の混合割合を20%以下とすることにより、所望の発熱反応特性を有する反応材15を確実に得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、主材料(第1材料)としてMgBrを使用し、副材料(第2材料)としてMgIを使用しているが、使用する主材料及び副材料としては、特にそれには限られない。
また、上記実施形態では、反応媒体であるNHと組成式MXaで表される主材料及び副材料を混合した混合材料を含む反応材15とを化学反応させて熱を発生させている。ただし、反応媒体としては、特にNHには限られず、例えばCOまたはHO等を使用してもよい。反応媒体としてCOを使用する場合、CO2と化学反応する反応材の材料としては、MgO、CaO、BaO、Ca(OH)、Mg(OH)、Fe(OH)、Fe(OH)、FeO、FeまたはFe等を使用することができる。反応媒体としてHOを使用する場合、HOと化学反応する反応材の材料としては、CaO、MnO、CuOまたはAl等を使用することができる。何れの場合にも、反応材は、発熱反応特性が異なる主材料(第1材料)及び副材料(第2材料)を混合した混合材料を含んでいる。
また、上記実施形態は、熱交換器3を加熱する化学蓄熱装置10であるが、本発明は、DOC4等の触媒を加熱する化学蓄熱装置にも適用可能である。また、本発明は、ディーゼルエンジンの排気系に配設された加熱対象物以外にも、ガソリンエンジンの排気系に配設された加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置、或いはエンジンの排気系以外、例えばオイルの流通系等に配設された加熱対象物を加熱する化学蓄熱装置にも適用可能である。
さらに、本発明の化学蓄熱装置の加熱対象物としては、エンジンの排気系に設けられた熱交換器や触媒に限定されず、排ガスが流れる排気管そのものとしてもよい。あるいは、化学蓄熱装置の反応器は、エンジンの排気系以外、例えばオイルの流通系に設けられた配管等を加熱するものにも適用可能である。更に、化学蓄熱装置の反応器は、例えばエンジンオイル、変速機オイル、冷却水、又は空気等の車両における種々の熱媒体を加熱するものであってもよい。このとき、化学蓄熱装置の反応器を熱媒体が流れる熱媒体流路の外周部(外周部の一部又は外周部の全周)に配置して、熱媒体流路そのものを加熱してもよい。また、熱媒体が流れる熱媒体流路内に熱交換器を配置して、熱媒体流路の外周部に配置した反応器で、その熱交換器を介して熱媒体を加熱してもよい。
また、蓄熱材を備える反応部と熱交換フィンなどの熱交換部とを交互に複数個重ねて配置した熱交換部一体型の反応器を構成し、その熱交換部一体型の反応器を熱媒体が貯蔵されている熱媒体貯蔵部内や熱媒体が流れる熱媒体流路上に配置してもよい。さらに、本発明は、エンジン以外に配置される化学蓄熱装置にも適用可能である。
10…化学蓄熱装置、11…反応器、12…NH流通管(流通路)、13…吸着器(貯蔵器)、15…反応材。

Claims (1)

  1. 反応媒体との化学反応により発熱すると共に蓄熱により前記反応媒体を脱離する反応材を有する反応器と、
    前記反応器と流通路を介して前記反応媒体を流通可能に接続され、前記反応媒体を貯蔵する貯蔵器と、を備え、
    前記反応材は、発熱反応特性が異なる第1材料及び第2材料を混合した混合材料を含み、
    前記第1材料における前記反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間は、前記第2材料における前記反応媒体との反応率が90%以上となる反応時間よりも早く、
    前記第2材料における前記反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度は、前記第1材料における前記反応媒体との化学反応に伴う最大発熱温度よりも高く、
    前記混合材料における前記第1材料の混合割合は、前記混合材料における前記第2材料の混合割合よりも高く、
    前記第1材料はMgBr であり、
    前記第2材料はMgI であり、
    前記混合材料における前記第1材料の混合割合が80%以上であり、前記混合材料における前記第2材料の混合割合が20%以下であることを特徴とする化学蓄熱装置。
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