JP2004125329A - ガス浄化装置、およびガス浄化方法 - Google Patents

ガス浄化装置、およびガス浄化方法 Download PDF

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寺島 徹生
Motohiro Suzuki
鈴木 基啓
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Abstract

【課題】燃焼式のガス浄化方法には、直接燃焼式、触媒燃焼式、蓄熱燃焼式などがあり、近年特に熱回収効率が85%以上得ることができる蓄熱燃焼式が、イニシャルコストは高いものの、消費エネルギーが触媒燃焼式に比べて半分程度に小さくなるため、普及しつつある。しかし、そのようなガス浄化装置で希薄な可燃成分を燃焼させるにあたり、さらに消費エネルギー量を抑制し、ランニングコストを低減することが望まれていた。
【解決手段】外部から導入されてくるガスが有するVOCなどの可燃性ガス成分を凝縮する凝縮部10と、凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する吸着媒体11と、貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させるヒータ16と、気化された可燃性ガス成分を燃焼させるヒータ15とを備えたガス浄化装置である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業分野や民生分野において排出される可燃成分等を含む排気ガスを浄化するためのガス浄化装置、およびガス浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
産業分野や民生分野におけるガス浄化装置で利用される、希薄な可燃成分に対するガス浄化方法としては、主に燃焼式、吸着式、オゾン酸化式、微生物分解式などが開発され、実用化されている。
【0003】
これらの中で、特にトルエン、キシレン類などのVOC(volatile organic compounds、揮発性有機化合物)については、コストと処理効率の点から燃焼式が最も適している。
【0004】
燃焼式のガス浄化方法には、さらに直接燃焼式、触媒燃焼式、蓄熱燃焼式などがあり、近年特に熱回収効率が85%以上得ることができる蓄熱燃焼式が、イニシャルコストは高いものの、消費エネルギーが触媒燃焼式に比べて半分程度に小さくなるため、普及しつつある(たとえば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−44416号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなガス浄化方法が利用されるガス浄化装置で希薄な可燃成分を燃焼させるにあたり、さらに消費エネルギー量を抑制し、ランニングコストを低減することが望まれている。
【0007】
より具体的に述べると、蓄熱燃焼式の燃焼式浄化装置は、上述した燃焼式浄化装置の中でもその目的に合致したものであり、比較的可燃成分が希薄で風量の多い用途に用いられているが、(1)多量の顕熱蓄熱材が必要となるため、装置重量や大きさが著しく増加してしまって設置場所が限られ、(2)その熱容量が大きいため、装置が安定するまでに数時間もかかってしまうことがあることに、本発明者は気付いた。
【0008】
なお、ガス浄化装置に導入されるガス温度が高ければ、触媒と接触させて触媒燃焼させることによって浄化する方法も有効であるが、排ガスは通常150℃以下の低質な熱であることが多く、このような方法を用いることのできるケースは少ない。
【0009】
本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、低消費エネルギーで対象ガス成分を除去することができるガス浄化装置、およびガス浄化方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明は、外部から導入されてくるガスが有する所定の可燃性ガス成分を凝縮する可燃性ガス成分凝縮手段と、
前記凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する可燃性ガス成分貯蔵手段と、
前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させる可燃性ガス成分気化手段と、
前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させる可燃性ガス成分燃焼手段とを備えたガス浄化装置である。
【0011】
第2の本発明は、前記可燃性ガス成分凝縮手段は、前記可燃性ガス成分の凝縮を行って熱を回収し、その回収された熱を前記可燃性ガス成分の気化および/または燃焼を行う際に利用するためのケミカルヒートポンプを有する第1の本発明のガス浄化装置である。
【0012】
第3の本発明は、前記可燃性ガス成分貯蔵手段は、前記可燃性ガス成分を凝縮して貯蔵するための疎水性多孔質セラミックスを有し、
前記可燃性ガス成分気化手段は、前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させるためのヒータを有する第1の本発明のガス浄化装置である。
【0013】
第4の本発明は、前記可燃性ガス成分が燃焼される際に外部から空気を供給するための空気供給手段をさらに備えた第1の本発明のガス浄化装置である。
【0014】
第5の本発明は、前記可燃性ガス成分燃焼手段は、前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させるための燃焼触媒を有する第1の本発明のガス浄化装置である。
【0015】
第6の本発明は、前記可燃性ガス成分とは異なる、前記外部から導入されてくるガスが有する所定の成分をあらかじめ除去するための所定成分除去手段をさらに備えた第1の本発明のガス浄化装置である。
【0016】
第7の本発明は、前記外部から導入されてくるガスが有する水分をあらかじめ除去するための水分除去手段をさらに備えた第1の本発明のガス浄化装置である。
【0017】
第8の本発明は、前記可燃性ガス成分気化手段と前記可燃性ガス成分燃焼手段とは、一体的に形成されている第1の本発明のガス浄化装置である。
【0018】
第9の本発明は、外部から導入されてくるガスが有する所定の可燃性ガス成分を凝縮する可燃性ガス成分凝縮ステップと、
前記凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する可燃性ガス成分貯蔵ステップと、
前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させる可燃性ガス成分気化ステップと、
前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させる可燃性ガス成分燃焼ステップとを備えたガス浄化方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
【0020】
(実施の形態1)
はじめに、その理解を容易にするために、本実施の形態のガス浄化装置の原理について説明する。
【0021】
本実施の形態のガス浄化装置は、処理ガス中に含まれる希薄な可燃性ガス成分を凝縮して貯蔵し、定期的に加熱気化させて燃焼室内で燃焼させることで可燃性ガス成分の大気への放出を抑制するものである。
【0022】
凝縮された可燃性ガスを濃縮して燃料として燃焼させることで、従来方法で燃焼部の加熱に用いられていた電気、またはガスなどのエネルギー消費量を大幅に抑制することが可能となる。
【0023】
VOC類は凝縮しにくい成分が多いため、ガスをヒートポンプなどの手段で冷却することが好ましく、省エネの観点からは活性炭やゼオライトなどの吸着剤を併用することが好ましい。
【0024】
本実施の形態では、ガスの冷却に対して、排ガス中の熱を回収して化学物質として蓄えることが可能な、いわゆるケミカルヒートポンプを用いている。
【0025】
ケミカルヒートポンプは、本発明にかかる実施の形態1のケミカルヒートポンプの概念図である図1に示すように(信山社サイテック(社)、化学工学会編、蓄熱技術−理論とその応用、第二編より引用改変)、可逆的な化学反応に伴う吸熱または放熱を、分離・圧縮操作などの平衡移動操作を加えて利用するものである。
【0026】
化学反応に関わる物質を貯蔵することで蓄熱も可能であることから、廃熱利用や負荷平準化(任意性)の観点で展開が期待されているものである。
【0027】
ケミカルヒートポンプには、吸収、吸着、混合などの作用を用いたものがあるが、本実施の形態では、特に昇温作用に優れた可逆的な有機化学反応、例えば、特開平3−263550号公報に見られるようなイソプロパノールの脱水素化反応を利用した系、あるいはバッチ処理が容易である特開平6−213529号公報に見られるような酸化マグネシウムの水和反応を利用した系などの無機化学反応を用いたケミカルヒートポンプを応用したものが好ましい。
【0028】
本実施の形態のガス浄化装置は、上記ケミカルヒートポンプの原理を利用し、凝縮部で吸熱反応を行い効率的にガス中の可燃性成分を凝縮させるとともに、低温熱を回収し、発熱反応としてその熱を昇温して燃焼部の加熱、または凝縮部からの可燃成分の気化に用いることで、ガス中から回収した熱量をより有効に利用するものである。
【0029】
また、燃焼室の主燃焼部を燃焼触媒で構成することで、不純物が含まれる場合や、可燃成分濃度が不安定な状態でも低温で安定に燃焼させることが可能となり、凝縮部からの気化されたガスを火炎燃焼よりも安定させて完全に浄化することが可能となる。
【0030】
つぎに、本発明にかかる実施の形態1のガス浄化装置の概略図である図2を参照しながら、本実施の形態のガス浄化装置の構成について説明する。
【0031】
本実施の形態のガス浄化装置は、外部から導入されてくるガスが有するVOCなどの可燃性ガス成分を凝縮する凝縮部10と、凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する吸着媒体11と、貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させるヒータ16と、気化された可燃性ガス成分を燃焼させるヒータ15とを備えている。
【0032】
9のガス導入経路内のガス流は、凝縮部10内に設けられた吸着媒体11、燃焼室入口12を経由し、13の燃焼室、14の排ガス経路を経由して排出される。
【0033】
ガス導入経路9および燃焼室入口12は、凝縮部10内に設けられており、ここでガスは冷却作用を受けるとともにVOCなどの可燃成分が吸着媒体11で一定量凝縮捕捉される。
【0034】
吸着媒体11は、ヒータ16と熱的に連接しており、定期的にヒータ16を加熱することで吸着媒体11から可燃成分が脱離し、燃焼室13内に供給され、ヒータ15で活性化温度以上に加熱されている燃焼触媒17で燃焼による浄化作用を受け、排ガス経路14より排出される。
【0035】
凝縮部10は、凝縮部10の内部あるいは外部に連接して設けられた熱交換器19を通じ、圧縮式ヒートポンプ18(詳細は図示せず)による冷却作用を受けて、室温程度に冷却されている。
【0036】
特に、ガス温度が室温よりも高い場合は、圧縮式ヒートポンプ18を停止するだけで、吸着媒体11から可燃性成分をある程度放出することができるが、ヒータ16を用いることで、より完全に可燃成分を脱離させることができるとともに、気化速度を調節することで燃焼を制御することができる。その際、可燃性ガス成分の発生量または凝縮部6の温度を、熱電対などの検出手段によってモニターすることで、燃焼触媒17をヒータ15で加熱開始するタイミングを設定するようになっている。
【0037】
なお、凝縮部10は本発明の可燃性ガス成分凝縮手段に対応し、吸着媒体11は本発明の可燃性ガス成分貯蔵手段に対応し、ヒータ16は本発明の可燃性ガス成分気化手段に対応し、ヒータ15および燃焼触媒17を含む手段は本発明の可燃性ガス成分燃焼手段に対応する。
【0038】
つぎに、本実施の形態のガス浄化装置の動作について説明する。なお、本実施の形態のガス浄化装置の動作について説明しながら、本発明のガス浄化方法の一実施の形態についても説明する(以下の実施の形態2〜3においても、同様である)。
【0039】
1m/minで供給される排ガス中にトルエンが100ppm含まれていた場合、1hあたりガスとして約6Lのトルエンが回収され、約250kcal程度の発熱量が得られることになる。
【0040】
1m/minの排ガスをそのまま燃焼用空気に用いても良いが、燃焼室13で浄化する際に、定常時の排ガスの平均流量よりも流量を減少させた燃焼用空気を燃焼・パージ用空気口20より、三方弁21を介して供給すると、燃焼触媒17のサイズを小さくすることができる。なお、燃焼・パージ用空気口20および三方弁21を含む手段は、本発明の空気供給手段に対応する。
【0041】
触媒燃焼の触媒に対する最大燃焼負荷(耐熱温度を考慮した単位体積・時間あたりの最大燃焼量)として約13kcal/cm程度を目安にし、上記トルエン排出条件で一日の作業時間に相当する8h分を1hで再生することにすると、理論空燃比1の場合、空気量は7L/min程度で、触媒サイズは約0.15L程度で済むことになる。さらに自立燃焼が可能であるため、昇温時のみエネルギー消費とすることができる。
【0042】
それに対して、流量を減少させた燃焼用空気を用いずに常時加熱を続ける一般的な触媒浄化方法では、SV(space velocity)を40000/hとして触媒を用いるとすれば、1.5L(すなわち先ほどの約10倍)の触媒体積を必要とし、熱容量が10倍になるのみならず、定常的に5kWh程度の電力を要することになる。
【0043】
また、ヒータによる加熱は、ヒートポンプによる冷却エネルギーよりも3倍程度要することから、本実施の形態では、約1/3程度の省エネを図ることが可能である。
【0044】
なお、燃焼室13で凝縮成分を燃焼させるように、吸着媒体11から凝縮成分を気化させるため、吸着媒体11は加熱される必要がある。そのため、加熱により燃焼作用を受ける活性炭を用いることができない。そこで、吸着媒体としては、ハイシリカゼオライトやメソポーラス材料などの疎水性多孔質セラミックスを用いることで、良好な吸着媒体および均一な気化に供することができる。
【0045】
また、本実施の形態で用いられる燃焼触媒17は、白金族系金属を担持した触媒が活性および熱的安定性の観点から好ましい。また、燃焼触媒17および吸着媒体11は、流路抵抗を減ずるために、ハニカム形状であるように加工あるいはコーティングされたものであることが好ましい。
【0046】
(実施の形態2)
つぎに、本発明にかかる実施の形態2のガス浄化装置の概略図である図3を参照しながら、本実施の形態のガス浄化装置の構成および動作について説明する。
【0047】
なお、凝縮部10は本発明の可燃性ガス成分凝縮手段に対応し、吸着媒体11は本発明の可燃性ガス成分貯蔵手段に対応し、ヒータ16は本発明の可燃性ガス成分気化手段に対応し、燃焼触媒17および発熱反応部25を含む手段を含む手段は本発明の可燃性ガス成分燃焼手段に対応する。
【0048】
本実施の形態では、凝縮部10の冷却にケミカルヒートポンプ(CHPと略、詳細は図示せず)22を用いている。
【0049】
CHP22は、少なくとも吸熱反応部23と分離・圧縮部24、および発熱反応部25より構成されており、前述した実施の形態1における圧縮式ヒートポンプ18の場合と同様に、吸熱反応部23は凝縮部10と連接して設けられている。
【0050】
一方、発熱反応部25は、燃焼室13内の燃焼触媒17の上流側に(あるいは燃焼触媒17に連接して)設けられており、燃焼触媒17で吸着媒体11から放出される可燃成分を浄化する場合の触媒またはガスの加熱に、その発熱反応による熱を用いることができる。なお、余剰の熱は、熱交換器27による熱交換を利用して回収できる。
【0051】
ここで、CHP22は貯留部26を有することで、吸熱反応部23で生成した物質を貯留することができ、前述した実施の形態1と同様に凝縮部10で可燃成分を凝縮させ、間欠的に浄化を行う場合に用いることができる。
【0052】
凝縮部10における吸着媒体11から可燃成分が放出される前に、貯留部26に貯留されている上記物質を発熱反応部25に供給することで発熱反応が生じる。そこで、その熱を熱交換器26を通じて、前述した実施の形態1におけるヒータ15の代わりに、燃焼触媒17または燃焼触媒17で処理されるガスの加熱に用い、触媒燃焼による浄化を行うようになっている。
【0053】
このように、本実施の形態では、排ガスに含まれる低温熱を貯蔵・昇温して有効に利用することが可能になり、ガス浄化装置の加熱に係るエネルギーを大幅に抑制することが可能であり、特に再生時に燃焼に用いる空気流量を減らす場合には有効にガスに熱伝達供給されることになる。
【0054】
なお、CHP22で用いられる化学反応系については、凝縮部10に導入されるガス温度および使用温度によって選択することができる。排ガス温度が70℃程度であれば、蟻酸メチルの分解/合成系可逆反応を用いて120℃程度まで昇温可能である。排ガス温度が150℃であれば、塩化マンガン−塩化ニッケル/アンモニア系で200℃程度まで昇温可能であり、燃焼ガスまたは燃焼触媒17の加熱に有効な温度とすることができる。
【0055】
また、CHP22は、温度レベルを合わせるために異なる系のものを複数連接して設けても構わない。
【0056】
また、可燃性成分の凝縮吸着率が不充分な場合は、別途圧縮式ヒートポンプなどの冷却手段を設けることもできる。この場合、圧縮式ヒートポンプの排熱をCHP22で回収することも可能である。
【0057】
(実施の形態3)
つぎに、本発明にかかる実施の形態3のガス浄化装置の概略図である図4を参照しながら、本実施の形態のガス浄化装置の構成および動作について説明する。
【0058】
なお、凝縮部10は本発明の可燃性ガス成分凝縮手段に対応し、吸着媒体11は本発明の可燃性ガス成分貯蔵手段に対応し、ヒータ16は本発明の可燃性ガス成分気化手段に対応し、燃焼触媒17および発熱反応部25を含む手段は本発明の可燃性ガス成分燃焼手段に対応する。
【0059】
本実施の形態では、前述した実施の形態2におけるCHP22における発熱反応部25を、凝縮部10における吸着媒体11に連接して設け、吸着媒体11からの可燃性物質の脱離に発熱反応部25(図4ではヒータ16と重なって図示されている)から発生する熱をヒータ16と併用して加熱源として用いるようになっている。
【0060】
一般に、VOCの気化(脱離)に要する熱は比較的小さいため、発熱反応部25から発生する熱は気化熱に対して十分多量となることが多い。したがって排ガスから回収された熱が余剰となる場合は、前述した実施の形態2と同様に、その余剰な熱をガス加熱に用いることが可能である。
【0061】
また、本発明にかかる実施の形態3のガス浄化装置の吸着媒体、冷却部、および加熱部の構成断面図である図5に示すように、排ガス中の可燃成分濃度が高い場合などは、吸着媒体11をハニカム状にし、ガス流通方向に対して垂直に設けられた回転可能なローター28に対する冷却部29に設けられた吸熱反応部23で冷却凝縮する。そして、可燃成分を排ガス中から除去するとももに、加熱部30に設けられる発熱反応部25で加熱することで、連続再生して燃焼室13に供給することができる。
【0062】
この場合、加熱部30を流通する加熱再生に用いる空気を排ガス流速よりも大幅に減ずることにより、燃焼室13の加熱に必要な熱を抑制するとともに、CHP22により、ローター28に対する加熱部29の加熱エネルギーを排ガス中の低温熱でまかなうことができる。
【0063】
なお、ガス中の可燃性物質を一時的に凝縮吸着させるためには、目的外の凝縮物は予め除去されていることが、信頼性や吸着容量の観点から好ましい。特に、気化させにくいタール成分、オイル成分などについては、凝縮部10の手前に吸着フィルターを設けるなどの手段が考えられる。本実施の形態では、メンテナンスが必要な吸着フィルターの代わりに、第二の触媒31を設け、タールやオイルなどを吸着し、一時的に加熱することで分解除去できるようにしている。第二の触媒31については、タールやオイル成分を低温で分解除去するものが好ましく、例えばMn、Co(コバルト)、Ce、Crなどの酸化物や複合酸化物などが好ましい。なお、第二の触媒31は、本発明の所定成分除去手段に対応する。
【0064】
また、水分については、目的とする可燃性物質が凝縮吸着作用を受ける以前にある程度除去されていることが好ましく、凝縮部10手前に水分除去部32を設けることが好ましい。水分除去部32は、吸湿剤や凝縮によって除去するものである。特に、可燃性物質の蒸気圧が水よりも高い場合には、可燃性物質を凝縮させる凝縮部6よりも温度が高く設定され、目的とする可燃性物質が水分除去部32で捕捉されないようにすることが好ましい。また、燃焼室13における主燃焼部を燃焼触媒17で構成することで、吸着媒体11で水分が多少含まれていても問題なく燃焼を行うことが可能である。なお、水分除去部32は、本発明の水分除去手段に対応する。
【0065】
また、第二の触媒31、および吸湿剤で構成される水分除去部32についても、いわゆるガス濃縮装置や除湿機などと同様に、吸着・吸湿部分をローターで構成し、CHP22を連接して用い、発熱反応部25における発熱を利用することも可能である。
【0066】
また、本発明の可燃性ガス成分気化手段と本発明の可燃性ガス成分燃焼手段とは、たとえば、可燃性ガス成分の気化と燃焼とを一気に行えるような高出力のヒータ装置として一体的に形成されていてもよい。なお、上述した実施の形態3における発熱反応部25(図4参照)は、(ヒータ16を省略した装置構成をとった場合には)そのような可燃性ガス成分気化手段と可燃性ガス成分燃焼手段とを一体的に形成した一例となる(このようにした場合、燃焼触媒17(図4参照)は、浄化に対して補助的な役割のみを担うこととなる)。なお、可燃性ガス成分の気化と燃焼とを一気に行うとは、可燃性ガス成分の気化と燃焼とを瞬時に行うの意ではなく、可燃性ガス成分の気化と燃焼とを同時に行うの意である。もちろん、凝縮や燃焼に吸着媒体や触媒を使用する場合には、その材料の耐熱性に即した発熱反応部25の制御を行う必要がある。
【0067】
このように、ガス中の可燃成分を凝縮させた後に加熱気化させて燃焼させ、さらに排ガス中の低温熱をケミカルヒートポンプによって貯蔵、高温化し、燃焼室内における燃焼触媒やガスの加熱や吸着剤に凝縮吸着された可燃成分の気化熱等に用いることで、消費エネルギーを顕著に抑制し、ランニングコストを低減させることが可能となる。
【0068】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明は、低消費エネルギーで対象ガス成分を除去することができるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1のケミカルヒートポンプの概念図である。
【図2】本発明にかかる実施の形態1のガス浄化装置の概略図である。
【図3】本発明にかかる実施の形態2のガス浄化装置の概略図である。
【図4】本発明にかかる実施の形態3のガス浄化装置の概略図である。
【図5】本発明にかかる実施の形態3のガス浄化装置の吸着媒体、冷却部、および加熱部の構成断面図である。
【符号の説明】
1 吸熱反応部
2 分離部
3 コンデンサ
4 熱交換器
5 発熱反応部
6 ガス流経路
7 被吸熱媒体
8 被加熱媒体
9 ガス導入経路
10 凝縮部
11 吸着媒体
12 燃焼室入口
13 燃焼室
14 排ガス経路
15 ヒータ
16 ヒータ
17 燃焼触媒
18 圧縮式ヒートポンプ
19 熱交換部
20 燃焼・パージ用空気口
21 三方弁
22 ケミカルヒートポンプ(CHP)
23 吸熱反応部
24 分離・圧縮部
25 発熱反応部
26 貯留部
27 熱交換器
28 ローター
29 冷却部
30 加熱部
31 第二の触媒
32 水分除去部

Claims (9)

  1. 外部から導入されてくるガスが有する所定の可燃性ガス成分を凝縮する可燃性ガス成分凝縮手段と、
    前記凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する可燃性ガス成分貯蔵手段と、
    前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させる可燃性ガス成分気化手段と、
    前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させる可燃性ガス成分燃焼手段とを備えたガス浄化装置。
  2. 前記可燃性ガス成分凝縮手段は、前記可燃性ガス成分の凝縮を行って熱を回収し、その回収された熱を前記可燃性ガス成分の気化および/または燃焼を行う際に利用するためのケミカルヒートポンプを有する請求項1記載のガス浄化装置。
  3. 前記可燃性ガス成分貯蔵手段は、前記可燃性ガス成分を凝縮して貯蔵するための疎水性多孔質セラミックスを有し、
    前記可燃性ガス成分気化手段は、前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させるためのヒータを有する請求項1記載のガス浄化装置。
  4. 前記可燃性ガス成分が燃焼される際に外部から空気を供給するための空気供給手段をさらに備えた請求項1記載のガス浄化装置。
  5. 前記可燃性ガス成分燃焼手段は、前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させるための燃焼触媒を有する請求項1記載のガス浄化装置。
  6. 前記可燃性ガス成分とは異なる、前記外部から導入されてくるガスが有する所定の成分をあらかじめ除去するための所定成分除去手段をさらに備えた請求項1記載のガス浄化装置。
  7. 前記外部から導入されてくるガスが有する水分をあらかじめ除去するための水分除去手段をさらに備えた請求項1記載のガス浄化装置。
  8. 前記可燃性ガス成分気化手段と前記可燃性ガス成分燃焼手段とは、一体的に形成されている請求項1記載のガス浄化装置。
  9. 外部から導入されてくるガスが有する所定の可燃性ガス成分を凝縮する可燃性ガス成分凝縮ステップと、
    前記凝縮された可燃性ガス成分を貯蔵する可燃性ガス成分貯蔵ステップと、
    前記貯蔵されている可燃性ガス成分を定期的に気化させる可燃性ガス成分気化ステップと、
    前記気化された可燃性ガス成分を燃焼させる可燃性ガス成分燃焼ステップとを備えたガス浄化方法。
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