JP2015124273A - ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥、架橋によって優れた耐水性を備えるPVA架橋構造体が得られるAA−PVA水溶液の製造方法の提供すること。【解決手段】アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させるアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法であって、溶解時の水温を50〜82℃とする。【選択図】なし

Description

本発明は、水分を除去するとともに架橋させることにより耐水性に優れるポリビニルアルコール架橋構造体が得られるアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法に関するものである。
従来から、ポリビニルアルコール(以下、PVAということがある)は、水溶性であるという特性を生かして、様々な用途に適用されてきた。しかしながら、製造工程でPVAを水に溶かして使用する用途であっても、乾燥した際には耐水性を要求される用途も多く、PVAの耐水化においても、種々の検討がされてきた。
中でもアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(以下、AA−PVAということがある)は、自己架橋あるいは架橋剤を併用することによって耐水性に優れる架橋構造体が得られることが知られている。(例えば、特許文献1)
かかる架橋剤についても、更なる耐水性の向上のため、種々の架橋剤が提案されているが、通常、AA−PVAと架橋剤との反応は水系で行われることが多く、まずAA−PVAの水溶液を製造する必要がある。
PVA系樹脂の水への溶解は、時間を要するが低温の水でも可能である。しかしながら、生産効率の点から工業的には高温の水で溶解させることが一般的である。また、pHが中性から大きく外れない限り、PVAの構造は安定であり、これは変性PVAであるAA−PVAについても同様であると考えられてきたため、例えば85〜95℃の熱水で溶解させている例も挙げられている(例えば、特許文献2〜4参照)。
特開2010−077385号公報 特開平06−263953号公報 特開2007−277492号公報 特開2009−013386号公報
前述の通り、AA−PVAに対する架橋剤の検討は広く行われているが、本来水溶性であるPVAの耐水化は難しく、現在でもより優れた架橋剤の検討、及び耐水化方法が検討されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、乾燥、架橋によって優れた耐水性を備えるPVA架橋構造体が得られるAA−PVA水溶液の製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者は、耐水性に優れたAA−PVA架橋構造体を得るために鋭意検討をした結果、AA-PVAを水に溶解する際に、溶解温度を従来より低くすることが効果的であることを見出した。
これはAA−PVAを溶解する際に、アセトアセチル基(AA基)のエステル結合が、高温により加水分解を起こすものと推測され、本発明は、かかる加水分解を起こさないように低温で溶解することにより、AA基のエステル結合が加水分解を起こすことなくAA−PVA水溶液が製造できるため、耐水性に優れた架橋構造体が得られたと推測できる。
すなわち、本発明は、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させるアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法であって、溶解時の水温を50〜82℃とすることを特徴とするアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法に存する。
本発明の製造方法で得られたAA−PVA水溶液の水分を除去するとともに架橋させて得られた架橋構造体は、耐水性に優れるものである。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に限定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明で用いられるAA−PVAについて説明する。
[AA−PVA]
本発明で用いられるAA−PVAは、ビニルエステル系モノマーの重合体であるポリビニルエステル系樹脂をケン化して得られるPVAにアセトアセチル基を導入したものであり、側鎖にアセトアセチル基を有するPVAである。具体的には、下記の式(1)で表される構造単位を有するものであり、かかる式(1)で表されるアセトアセチル基を有する構造単位以外に、ビニルアルコール構造単位、さらには未ケン化部分である酢酸ビニル構造単位を有している。
Figure 2015124273
上記原料となるビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があげられるが、経済性の点から酢酸ビニルが好ましく用いられる。
また、上記ビニルエステル系モノマーとこのビニルエステル系モノマーと共重合性を有するモノマーとの共重合体のケン化物等を用いることもでき、このような共重合モノマーとしては、例えば、エチレンやプロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、3,4−ジヒドロキシ−1−ブテン等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類およびそのアシル化物などの誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸類、その塩、モノエステル、あるいはジアルキルエステル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸類あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン、グリセリンモノアリルエーテル、等のビニル化合物、酢酸イソプロペニル、1−メトキシビニルアセテート等の置換酢酸ビニル類、塩化ビニリデン、1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、ビニレンカーボネート等があげられる。
さらに、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレン基含有モノマー、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−アクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウムクロライド、3−ブテントリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウムクロライド等のカチオン基含有モノマー等もあげられる。
本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルをいい、(メタ)アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートをいう。
なお、上記共重合モノマーの導入量はモノマーの種類によって適宜設定されるが、通常は10モル%以下、特には5モル%以下であり、導入量が多すぎると、水溶性や架橋構造体としたときの耐水性が損なわれる場合があるため好ましくない。
また、通常のPVAの場合、主鎖の結合様式は1,3−ジオール結合が主であり、1,2−ジオール結合の含有量は1.5〜1.7モル%程度であるが、ビニルエステル系モノマーを重合する際の重合温度を高温にすることによって、その含有量を1.7〜3.5モル%としたものを使用することも可能である。
上記AA−PVAにおけるAA基を有する構造単位の含有量は、通常0.1〜20モル%、さらに好ましくは0.3〜10モル%、特に好ましくは1〜8モル%である。AA基を有する構造単位の含有量が少なすぎると、架橋構造体としたときの耐水性が低下する傾向がみられ、含有量が多すぎると、高温高湿環境下での長期保存等によってAA基同士が反応し、架橋構造を形成、水溶性が低下する傾向がみられる。
そして、上記AA−PVAにおけるケン化度(AA−PVAの原料となるPVAのケン化度)は、通常75〜99.9モル%、さらに好ましくは80〜99.5モル%、特に好ましくは85〜99.3モル%である。AA−PVAのケン化度が低すぎると、水に対する溶解性が低下する傾向がみられ好ましくない。
また、上記AA−PVAの平均重合度(JIS K6726に準拠)は、通常300〜4000、特に好ましくは400〜2000、さらに好ましくは500〜1500である。平均重合度が低すぎると、耐水性が低下する傾向がみられ、高すぎると、粘度が上昇し、扱いにくくなる傾向がある。
さらに、AA−PVAの平均粒子径は、通常50〜1000μm、好ましくは100〜900μm、特に好ましくは150〜800μmである。平均粒子径が小さすぎると、溶解時に継粉になりやすく、大きすぎると溶解に時間がかかる傾向がある。
ここで、平均粒子径とは、AA−PVA粒子を目開き、1700μm、1000μm、850μm、500μm、250μm、150μmの篩を用い、篩振とう機にて粒径が1700μm以上、1000μm以上1700μm未満、850μm以上1000μm未満、500μm以上850μm未満、250μm以上500μm未満、150μm以上250μm未満のものに分別し、各々の重量から求めた粉体粒度分布の累積値が50重量%となる粒子径をいう。
かかるAA−PVAの製造法としては、特に限定されるものではないが、例えば、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法、PVA系樹脂とアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができるが、製造工程が簡易で、品質の良いAA化PVAが得られることから、PVA系樹脂とジケテンを反応させる方法が好ましく用いられ、詳しくは、特開2012−232416号公報の段落〔0013〕〜〔0019〕に記載の方法で製造することができる。
[AA−PVA水溶液]
本発明のAA−PVA水溶液の製造方法は、溶解時の水温を50〜82℃とすることを特徴とする製造方法である。かかる溶解時の水温としては、50〜82℃、好ましくは60〜82℃、特に好ましくは70〜80℃である。かかる温度が低すぎると不溶解分が多くなる傾向があり、高過ぎると乾燥した際の架橋構造体の耐水性が低下する傾向がある。
AA-PVAの水への溶解方法としては、まずAA−PVAを低温の水中に分散させ、その後加熱昇温し、所定の温度で攪拌して完全に溶解させた後、冷却する方法が一般的に用いられるが、各工程について説明する。
まず、AA-PVAを低温の水中に分散させる工程であるが、AA-PVAと水の投入の順序としては、どちらが先であっても同時であっても良いが、最初に容器に水を投入し、これを攪拌しながら、AA−PVAを徐々に投入する方法が好ましい。また、攪拌が弱い、あるいは、AA−PVAの投入速度が速いと、AA−PVAが継粉になりやすく、溶解時間が長くなる傾向がある。
攪拌方法としては攪拌翼、循環翼、スターラーなどがあり、好ましくは攪拌翼である。かかる攪拌速度は通常0.l〜1000rpm、好ましくは0.5〜750rpm、特に好ましくは1〜500rpmである。
水温については、通常0〜40℃、好ましくは2〜35℃、特に好ましくは5〜30℃であり、かかる温度が高過ぎるとAA-PVAが継粉になる傾向がある。
次に、AA-PVAと水を攪拌しながら、加熱し、昇温していくわけであるが、その際の昇温速度は、通常、1〜100℃/分、好ましくは2〜50℃/分、特に好ましくは3〜30℃/分である。かかる昇温速度が遅すぎると溶解工程全体の時間が長くなる傾向があり、早すぎると本願発明で規定する溶解温度で止まらず、より高温になる場合がある。
加熱方法としてはマントルヒーター、ジャケット加熱、直火、スチーム加熱などがあるが、好ましくはジャケットで加熱する方法である。
そして、所定の温度で攪拌して完全に溶解させるわけであるが、溶解時間は通常10時間以下であり、好ましくは10分〜8時間、特に好ましくは30分〜7時間である。かかる時間が長すぎると乾燥した際の架橋構造体皮膜の耐水性が低下する傾向があり、短すぎると不溶解分が多くなる傾向がある。
また、水溶液を製造する際の容器の大きさは、通常直径が0.1〜50m、好ましくは0.2〜10mであり、高さは0.1〜50m、好ましくは0.2〜10mである。直径と高さの比は、通常1:5〜5:1、好ましくは1:3〜3:1である。
そして、最後に得られたAA−PVA水溶液の冷却するが、冷却方法としては、自然冷却、冷却水、冷水ジャケットなどがあり、好ましくはジャケットで冷却する方法である。また、降温速度は1〜100℃/分、好ましくは2〜50℃/分、特に好ましくは3〜30℃/分である。
本発明のAA−PVA水溶液の濃度は、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。かかる濃度が高過ぎると増粘する傾向があり、低すぎると乾燥に時間がかかり工業的に利用しづらい傾向がある。
またpHは通常2〜10、好ましくは3〜8である。pHが低すぎるとAA−PVAのAA基同士が反応し、増粘する傾向があり、大きすぎるとAA-PVAのAA基が水酸基に置換される傾向がある。
本発明の特定のAA−PVA水溶液の用途としては、例えば、下記に示すような各種用途があげられる。
(1)成形物関係:繊維、フィルム、シート、防漏膜等。
(2)接着剤関係:木材、紙、アルミ箔、プラスチック等の接着剤、粘着剤、再湿剤、不織布用バインダー、石膏ボードや繊維板等の各種建材用バインダー、各種粉体造粒用バインダー、セメントやモルタル用添加剤、感圧接着剤、アニオン性塗料の固着剤等。
(3)被覆剤関係:紙のクリアーコーティング剤、紙の顔料コーティング剤、繊維加工剤、皮革仕上げ剤、塗料、防曇剤、金属腐食防止剤、亜鉛メッキ用光沢剤、帯電防止剤、導電剤等。
(4)乳化分散安定剤関係:各種アクリルモノマー、エチレン性不飽和化合物、ブタジエン性化合物の乳化重合用乳化剤、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂等疎水性樹脂、エポキシ樹脂、パラフィン、ビチューメン等の後乳化剤等。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」は、重量基準を意味する。
[実施例1]
<AA−PVA水溶液の作製>
常温の水100部を攪拌しながら、AA−PVA(平均重合度1200、ケン化度99.1モル%、AA化度5.2モル%)3部を投入し、直ちに、80℃に昇温した。更に1時間攪拌し、AA−PVA水溶液を作製した。かかるAA−PVA水溶液に架橋剤としてグリオキシル酸ナトリウムの1重量%水溶液9部を添加し、よく攪拌した。
<架橋構造体皮膜の作製>
得られたAA-PVA水溶液を10cm×10cmの型枠に21.7部を流し込み、厚さ50μmの皮膜を作製した。かかる皮膜を23℃、50%RHで5日間静置し更に、70℃で5分間熱処理を行って架橋反応を完結させ、架橋構造体の皮膜とした。
[耐水性の評価方法]
上記の架橋構造体皮膜を80℃の熱水に1時間浸漬して、皮膜の溶出率(%)を測定した。なお、溶出率(%)の算出にあたっては、熱水浸漬前の皮膜の乾燥重量(X)および熱水浸漬後の皮膜の乾燥重量(X)(いずれもg)を求め、下式にて溶出率(%)を算出した。その結果を表1に示す。
溶出率(%)=[(X―X)/X]×100
実施例2
実施例1において、溶解時間を4時間に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、溶解時間を7時間に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例4
実施例2において、溶解温度を75℃に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例2と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例5
実施例2において、溶解温度を60℃に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例2と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例3において、溶解温度を50℃に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例3と同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例3において、溶解温度を85℃に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例3と同様に評価した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例2において、溶解温度を90℃に変更した以外は同様にしてAA-PVAの架橋構造体皮膜を得て、実施例2と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2015124273
上記結果から、溶解温度が本発明で規定されている50〜82℃であると溶出率が低く、耐水性に優れるAA−PVA架橋構造体の皮膜が得られた。一方、溶解温度が82℃を超えるものは、溶出率が高く、耐水性に劣るものであった。
本発明の方法によるAA−PVA水溶液は、例えば、接着剤や、耐水コーティング剤、防曇剤、感熱記録媒体の保護層用塗工液、インクジェット記録媒体のバインダーなどに好適に用いられる。

Claims (2)

  1. アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を水に溶解させるアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法であって、
    溶解時の水温を50〜82℃とすることを特徴とするアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法。
  2. アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液中のアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の濃度が0.1〜30重量%である請求項1記載のアセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂水溶液の製造方法。
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