JP2015123884A - フューエルフィラーリッド装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、給油に伴う燃料蒸発ガスの大気中への放出を防止するために、燃料タンクの給油口を覆う給油リッド(フューエルフィラーリッド)を閉状態でロック可能なフューエルフィラーリッド装置を備え、スイッチ等により給油リッドの開操作を行った場合に、給油リッドのロック解除前に密閉弁を開いて燃料蒸発ガスを流出させて燃料タンク内の圧力を十分に低下させるようにしている(特許文献1)。
また、給油リッドのロックを解除するためのアクチュエータが故障して、給油リッドが開状態にならない場合のために、給油リッドのロックを手動で解除可能なるエマージェンシーレバー(強制ロック解除部)を備えたものがある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、強制ロック解除部の操作により給油リッドの開作動を簡単な構成で検出可能なフューエルフィラーリッド装置を提供することにある。
また、請求項5のフューエルフィラーリッド装置では、請求項3または4において、前記燃料タンクは密閉タンクであって、前記ロック解除制御部は、前記ロック解除操作部が操作された場合に、前記燃料タンク内の圧力を所定値以下に低減してから、前記係止部が反突出方向へ移動するように前記可動部を作動して前記給油リッドのロックを解除することを特徴とする。
請求項3の発明によれば、ロック解除操作が行われずに、給油リッドが開放されている場合にユーザに警告することができる。
図1は、本発明に係るフューエルフィラーリッド装置70を備えた車両の燃料貯留装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る燃料貯留装置は、大きく車両に搭載されるエンジン(内燃機関)10、燃料を貯留する燃料貯留部20、燃料貯留部20で蒸発した燃料の蒸発ガスである燃料蒸発ガスを処理する燃料蒸発ガス処理部30、車両の総合的な制御を行うための制御装置である電子コントロールユニット(以下、ECUという)(ロック解除制御部、強制ロック解除判定部、警告規制部)50、車両の車体に設けられる燃料給油口22の蓋である給油リッド23、給油リッド23の開作動を操作するモーメンタリ動作式の給油リッドスイッチ61(ロック解除操作部)、給油リッド23の開閉を検出するドア開閉センサ62(検出部)、車両状態等を表示するディスプレイ63(警告部)、車両の主電源の断接を行うモーメンタリ動作式のメインスイッチ64、給油リッド23を閉状態でロックするリッドロック機構65を備えている。
キャニスタ31は、内部に活性炭を有している。また、キャニスタ31には、燃料タンク21内で発生した燃料蒸発ガス或いは活性炭に吸着した燃料蒸発ガスが流通する蒸発ガス流通孔31aが設けられている。また、キャニスタ31には、活性炭に吸着した燃料蒸発ガスを放出するときに外気を吸入する外気吸入孔31bが設けられている。また、外気吸入孔31bは、外部からのゴミの侵入を防ぐ一方を大気に開放されたエアフィルタ35の他方に連通するように接続されている。
パージバルブ37は、エンジン10の吸気通路11とバイパス弁32との間のパージ配管39に介装されている。また、パージバルブ37は、無通電の状態で閉弁し、外部から駆動信号が供給され通電の状態となることにより開弁状態となる常時閉タイプの電磁弁である。そして、パージバルブ37は、無通電状態で閉弁状態であるとパージ配管39を封鎖し、外部から駆動信号が供給され通電状態で開弁状態であるとパージ配管39を開放する。即ち、パージバルブ37は、閉弁状態であれば燃料蒸発ガス処理部30よりエンジン10への燃料蒸発ガスの流出を不可とし、開弁状態であればエンジン10へ燃料蒸発ガスの流出を可能とする。
ECU50は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央演算処理装置(CPU)及びタイマ等を含んで構成される。
一方、ECU50の出力側には、上記燃料噴射弁12、燃料ポンプ24、バイパス弁32、密閉弁33、パージバルブ37、ディスプレイ63、リッドロック機構65に備えられたドアモータ86が接続されている。
図2は、本発明の一実施形態に係るフューエルフィラーリッド装置70の構造を示す横断面図である。
図2に示すように、本実施形態のフューエルフィラーリッド装置70は、車両の車体に設けられる燃料給油口22を収納するための蓋である給油リッド23と、前述のリッドロック機構65及びドア開閉センサ62を備えている。
収容室71は、リヤフェンダ8に設けられた開口部73の内側に設けられている。収容室71は、筐体状の収容筐体74と、開口部73を開放可能に閉鎖する蓋板状の給油リッド23とよって、囲まれて形成されている。
そして、給油リッド23の閉時には、車両前方側に突出したドアフック85の側面が、ドアブラケット80の前後壁部82の外側面に沿って略隙間なく位置するように、ドアブラケット80とドアフック85の位置が設定されている。したがって、このときドアブラケット80の前後壁部82がドアフック85の側面に当接して給油リッド23の開移動が規制される。また、給油リッド23の閉時には、ドアモータ86への通電がOFFにされて、フックリターンスプリング88によって、ドアフック85の先端85aが車両前方側に突出するように付勢されるが、ドアブラケット80の左右壁部81の後面に当接して、ドアフック85の突出量が規制された位置で規制されるように設定されている。
図3は、ドアフック85の位置とドア開閉センサ62の出力信号との関係を示す説明図である。
ドア開閉センサ62は、ドアフック85の先端85aが、閉状態でのドアブラケット80の左右壁部81より若干前方の位置Aと前後壁部82の後端より若干前方の位置Bとを境にして、位置Aよりも車両前方に位置する場合(突出位置)には高電圧Hiを出力し、位置Aと位置Bとの間(規制された位置)では低電圧Loを出力し、位置Bよりも車両後方に位置する場合(反突出側の位置)には、高電圧Hiを出力する。なお、ドア開閉センサ62は、低電圧Loの代わりに出力0としてもよいが、低電圧Loにしておくことで、出力が0の場合に断線を検出することが可能となる。また、高電圧Hiと低電圧Loを逆にしてもよいが、通常時である給油リッド23閉状態、即ち位置Aと位置Bとの間、での出力を低電圧Loにすることで消費電力を低下させることができる。
ドアフック85の先端85aが後方へ所定時間(一定時間)移動するとドアモータ86がOFFになるが、このとき先端85aはドアブラケット80の前後壁部82の後端よりも車両後方に移動する。これにより、ドアフック85によるドアブラケット80の係止が外れ、スプリング75によって給油リッド23が開き始める。そして、図6に示すように、ドアフック85の先端85aがドアブラケット80の斜壁部83に当接しながら給油リッド23の開移動とともに車両前方へ移動して、ドアフック85の先端85aが位置Aと位置Bとの間の規制された位置となり、ドア開閉センサ62の出力は低電圧Loになる。
したがって、給油リッドスイッチ61を操作して給油リッド23を開作動させた場合には、図8に示すように、ドア開閉センサ62の出力は、LoからHi、Lo、Hiの順番で推移する。なお、このとき始めに低電圧Loから高電圧Hiになったときの高電圧Hiの継続時間T1(第1の所定時間)は、ドアモータ86があらかじめ決められた一定時間作動することから、略一定の時間になる。
図9は、エマージェンシーレバー87の操作により給油リッド23のロックを解除したときの、ドアフック85及び給油リッド23の移動状態を示す説明図である。図10は、エマージェンシーレバー87操作により給油リッド23のロックを解除したときのドア開閉センサ62の出力の推移を示すタイムチャートである。
このように、ドア開閉センサ62の出力の出力時間により、エマージェンシーレバー87の操作によって給油リッド23を開いたことを検出することができる。
例えば、上記実施形態では、ドアフック85の先端85aの位置を、リッドロック機構65と一体的に構成されたドア開閉センサ62によって検出しているが、リッドロック機構65と別体に設けた近接センサ等のセンサを用いて検出してもよい。
23 給油リッド
50 ECU(ロック解除制御部、強制ロック解除判定部、警告規制部)
61 給油リッドスイッチ(ロック解除操作部)
62 ドア開閉センサ(検出部)
63 ディスプレイ(警告部)
81 左右壁部(規制部)
85 ドアフック(係止部)
87 エマージェンシーレバー(強制ロック解除部)
Claims (5)
- 車両の燃料タンクの給油口を開閉する給油リッドと、
車体に備えられ前記車体から突出する方向へ可動する係止部と、
前記係止部を手動で強制的に移動させて前記給油リッドのロックを解除する強制ロック解除部と、
前記係止部の位置を検出するとともに該検出結果を出力する検出部と、
前記検出部からの出力の出力時間に基づいて、前記強制ロック解除部によって前記給油リッドのロックを解除したことを判定する強制ロック解除判定部と、
を備えたことを特徴とするフューエルフィラーリッド装置。 - 前記フューエルフィラーリッド装置は、
前記給油リッドに設けられ、前記係止部の突出を規制するとともに前記給油リッドを閉位置で係止しロック可能な規制部を備え、
前記検出部は、前記係止部が前記規制部により規制される位置である場合に第1の出力を出力し、前記係止部が前記規制部により規制される位置より反突出側の位置である場合に第2の出力を出力するものであり、
前記強制ロック解除判定部は、前記給油リッドが開いたときの、前記検出部から出力された前記第1の出力後の前記第2の出力の出力時間が第1の所定時間を超えた場合に、前記強制ロック解除部によって前記給油リッドのロックを解除したことを判定することを特徴とする請求項1に記載のフューエルフィラーリッド装置。 - 前記フューエルフィラーリッド装置は、
ロック解除操作部の操作により前記係止部を前記規制部により規制される位置より反突出方向へ作動させることで、前記給油リッドのロックを解除するロック解除制御部と、
前記ロック解除操作部が操作されていないにもかかわらず、前記検出部が前記第2の出力を第2の所定時間以上出力した場合に警告を行う警告部と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のフューエルフィラーリッド装置。 - 前記フューエルフィラーリッド装置は、
前記強制ロック解除判定部により前記強制ロック解除部によって前記給油リッドのロックが解除されたことが判定された場合には、前記警告部の作動を規制する警告規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のフューエルフィラーリッド装置。 - 前記燃料タンクは密閉タンクであって、
前記ロック解除制御部は、前記ロック解除操作部が操作された場合に、前記燃料タンク内の圧力を所定値以下に低減してから、前記係止部が反突出方向へ移動するように前記可動部を作動して前記給油リッドのロックを解除することを特徴とする請求項3または4に記載のフューエルフィラーリッド装置。
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