JP2015123637A - エジェクタ装置および成形金型 - Google Patents

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Yoshikazu Nagakubo
吉一 永久保
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Abstract

【課題】アンダーカット部から、コアを損傷することなく、透明成形品を簡単かつ容易に取り外すことができるエジェクタ装置を提供する。【解決手段】成形された透明成形品1のアンダーカット部に接するルーズコア3を斜め方向に移動させるコアロッド7、成形型の本体部2の近傍に設けられたガイドレイル9に形成される摺動路10、コアロッド7に連結されガイドレイル9の移動に連動して摺動路内をスライドするスライドベース8を含むエジェクタユニットYを有する。透明成形品1を突き出すエジェクタコア17およびコアロッド19をさらに備えることができる。透明成形品1はコアロッド7およびルーズコア3によって押し動かされると共に、その動作過程で、ルーズコア3がアンダーカット部1aの形成部位から離脱する。【選択図】図2

Description

本発明は、成形金型内で成形されたコア分割ラインを有する透明成形品を成形金型から取り出すためのエジェクタ装置および成形金型に関する。
車両、特に自動車のヘッドランプレンズ等の透明成形品には、車体に強固にかつ気密に取り付けるためにアンダーカット部が設けられている。
図8は、特許文献1に示された従来の成形金型を示す具体的構成図である。これは、透明成形品107の内面の一部およびアンダーカット部107aの表面に接する本体部(フローティングコアプレート)102と、成型品である透明成形品107の残部の内面およびアンダーカット部107aの内面に接するインナースライドコア103と、アンダーカット部107aおよび反対側の透明成形品107の周辺内面に接するエジェクタコア104とを有する。
本体部102は、主型102−1および製品部入れ子102−2とからなる。主型102−1と製品部入れ子102−2とは、平滑係合部103a、102−2aの係合によってインナースライドコア103を摺動可能に支持し、主型102−1の穴にインナースライドコア103を取り付けた中子105を組み付けている。また、中子105は、受け板106に取り付けられている。
コアロッド108は、主型102−1と製品部入れ子102−2および受け板106を連通するように設けられた連通孔109を貫通し、その下端は突き出し板上110に取り付けネジ112で取り付けられ、上端はエジェクタコア104に取り付けられている。リンク113は、上部突き出し板110と、その下の下部突き出し板114および受け板106に設けられた連通孔115を貫通し、その下端には抜け止め部材116が取り付けられ、製品部入れ子102−2の下面に係合している。
主型102−1と受け板106との間には緩衝部材117が設けられ、また、基台118上には、下部突き出し板114を受ける取り付け板111が設けられている。
成形後、図8(A)に示すように、透明部材107を覆う成形型の上蓋(図示せず)を離脱させて、透明部材107の上面を開放する。その後、図8(B)に示すように、上部突き出し板110、下部突き出し板114を突き出し方向(矢印b方向)に移動させることにより、コアロッド108、リンク113を介して本体部102とエジェクタコア104が、透明成形品107を突き出し方向(矢印b方向)に移動させる。
このような移動により、平滑係合部103a、102−2a及び中子105のキーの作用でインナースライドコア103は、相対的に斜め下方向(矢印a方向)に移動し、アンダーカット部107aから離脱する。
次いで、図8(C)に示すように、上部突き出し板110、下部突き出し板114を更に突き出し方向(矢印b方向)へ移動させると、コアロッド108がエジェクタコア104を押し上げ、透明成形品107を製品部入れ子102−2から離脱させて、当該透明成形品107の取り出しを可能とする。
特開2007−111963号公報
ところが、従来の成形金型は、第1に、インナースライドコア103を取り付けた中子105を使用し、この中子105が所定の強度を備えることを要するため、これを内包する本体部102を、主型102−1および製品部入れ子102−2で構成する必要がある。その結果、中子作動用の受け板106が必須になり、金型の本体部102から透明成形品107を取り外す方向(矢印b方向)の寸法が増大し、本体部102を含む成形金型の全体が大型になる問題がある。
第2に、構造上、金型の設計の自由度が低く、得られた透明成形品107の中央部に、コアの分割ラインが形成され外観を損ねる事態を回避しづらい等の問題が生じる。
第3に、中子105の周囲には空間がなく、透明成形品を構成するインナースライドコア103に冷却回路を設けることが困難なため、透明成形品107の冷却に時間を要する。しかも、傾斜面の中子105から得られるインナースライドコア103の駆動バランスが悪いため、金型の開閉に時間がかかり、各作業サイクルも長くなって、透明部材の成形サイクル全体が長期化する。
第4に、中子105の移動のための異形状勾配の雄雌の嵌合構造の製作に高精度が要求される一方で、成形熱による中子105の寸法変化の吸収、および成形時に中子105及びインナースライドコア103に発生する曲げモーメント回避等が容易でなく、両者の作動不良が頻発し、成形時の安全性にも問題が生じているのが実状である。
その他、中子105は、本体部102と勾配で強く嵌合し離脱する構造で、接触面にいわゆるカジリを生じ易く、本体部102を損傷する恐れがある。その際に生じた鉄粉がインナースライドコア103および製品部入れ子102にも侵入し、波及的な作動障害や、キャビティ120内に侵入するなど、透明成形品の品質を低下させる等の問題があった。
更には成形面を構成するインナースライドコア103は、熱膨張が起きるのにも拘わらず、作動嵌合面は、
(1)十分なスキマ(隙間)設定が取れない
(2)勾配嵌合が困難
(3)作動ストロークエンド時に摺動ガイド部が短くなり、モーメントの発生で作動不良が起きる
といった問題がある。
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、アンダーカット部を有する成型品を、金型内からコアを損傷することなく、簡単かつ容易に取り外すことができるエジェクタ装置を提供することを目的とする。
また、透明成形品の表面に生じるコア分割ラインによって外観が損なわれるのを回避するように、金型の設計の自由度を向上させたエジェクタ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために次のような構成とした。
成形金型内で成形されたコア分割ラインを有する透明成形品を成形金型から取り出すためのエジェクタ装置であって、
成形された前記透明成形品の内面の一部およびアンダーカット部の外面に接する成形型の本体部と、
前記透明成形品うち、前記成形型の本体部が接する部分を除く残部の内面およびアンダーカット部の内面に接するルーズコアと、
前記成形型の本体部を貫通して前記ルーズコアを斜め方向に移動させるコアロッド、前記成形型の本体部の近傍で移動可能に設けられるエジェクションプレート、このエジェクションプレートに形成される摺動路、および、前記コアロッドの端部に連結されると共に前記エジェクションプレートの移動に連動して前記摺動路内をスライドするスライドベースを含むエジェクタユニットと、
を備えた構成である。
このような構成の本発明によれば、透明成形品に対する前記ルーズコアの設置範囲を適切に調整することができ、コアの分割位置の設定の自由度が増大するので、透明成形品に対するコア分割ラインが好ましくない位置に生じることを回避することが可能となる。
また、エジェクションプレートの移動に連動して、前記スライドベースを斜め方向に案内するガイドロッドを有し、前記ガイドロッドは前記コアロッドと同角度で保持するように構成することができる。
この構成によれば、突き出し作動時にコアロッドに集中して曲げモーメントがかからず、コア及びコアロッドを小型化できる。
また、前記摺動路は、その始端から終端にかけて傾斜を有し、前記スライドベースは、前記摺動路内の斜面に沿って保持された構成とすることができる。
この構成によれば、摺動路内の斜面に沿ってスライドベースが常時傾斜しながらスライドする。したがって、スライドベースと共に斜め上方に移動するコアロッドや、スライドベースを斜め上方に案内するためのガイドレイルに作用する曲げ応力を減衰させることができ、ルーズコアを簡単かつ迅速にアンダーカット部から離脱させることができる。
なお、前記摺動路は、その始端から終端にかけて水平で、前記スライドベースは、前記摺動路内の水平面に沿って保持される構成とすることもできる。
前記透明成形品を突き出すエジェクタコアおよびこのエジェクタコアに取付けたコアロッドをさらに備え、前記エジェクタコアの突き出し動作に伴い、前記エジェクタユニットが作動して前記アンダーカット部を開放するように構成することが可能である。
このような構成では、透明成形品が比較的大きな場合であっても、突き出し力が偏ることなく、円滑にエジェクタコアによる透明成形品の突き出しが可能である。また、その動作と同時に、エジェクタコアの作動によるアンダーカット部の開放が容易に行えるので、迅速に透明成形品の取出しが実施できる。かつ、金型の突き出し方向の寸法を小さくすることができるので、金型全体の小型化を図ることができる。
また、前記ルーズコアに冷却部を設け、この冷却部に冷却液を供給する冷却液供給通路を前記コアロッド7内に設けることが可能である。
この構成によれば、簡単な構成で前記ルーズコアを迅速に冷却することができ、冷却時間の短縮化によって透明成形品の取り外し時間、つまり、成形サイクルを短縮化できる。
上記したエジェクタ装置を成形金型に組み込み、ルーズコアをコアロッドで直接突き出し方向に移動させながらアンダーカット部から外す構成とすることで、金型の突き出し方向の寸法を小さくすることができ、金型全体の小型化を図ることができる。
以上のように本発明によれば、成形金型内で成形されたコア分割ラインを有する透明成形品を、損傷を与えることなく簡単かつ迅速に取り外すことができる。しかも、コアの分割ラインの形成位置の制約が軽減されるので、成形品の設計の自由度が増す。
また、このエジェクタ装置を組み込むことで小型化された成形金型を提供することが可能となる。
本発明のエジェクタ装置を組み込んだ成形金型の実施の形態1を示す構成図である。 本発明のエジェクタ装置を組み込んだ成形金型の実施の形態2を示す構成図である。 成形金型の実施形態2の平面図である。 本発明のエジェクタ装置を組み込んだ成形金型の実施の形態3における脱型工程を示す図である。 成形金型の実施の形態3における脱型工程を示す斜視図である。 成形した透明成形品を示す斜視図である。 本発明のエジェクタ装置を組み込んだ成形金型の実施の形態4を示す構成図である。 従来の成形金型を示す構成図である。
以下、本発明に係るエジェクタ装置を説明する。
実施の形態1
本発明のエジェクタ装置は、キャビティ内へ樹脂を射出することによって透明成形品であるヘッドランプレンズ1が成形される金型に組み込まれ、アンダーカット部を成形するためのルーズコアを円滑に操作するための装置である。このエジェクタ装置は、図1に示すルーズコア3は様々な形状や大きさに形成できるので、透明成形品に生じるコア分割ラインの位置を適切に調整することが可能である。
図1に示す実施の形態1のエジェクタ装置は、ヘッドランプレンズ1の内面の一部およびアンダーカット部1aの外面に接する成形型の本体部2が上部に位置している。アンダーカット部1aを処理するために水平又は斜め方向に移動可能なルーズコア3は、成形されたヘッドランプレンズ1のうち、成形型の本体部2が接する部分を除く残部の内面、およびアンダーカット部1aの内面に接する。ここで、ルーズコアを水平方向、又は、斜め方向のどちらに移動可能に設定するかは、ヘッドランプレンズ1の周縁に形成された複数の凸状のリブ1bおよびリブ1cの向きによって決定される。
また、コアロッド7は、成形型の本体部2を貫通してルーズコア3を斜め方向に移動させるように設けられている。
このコアロッド7は、
(1)成形型の本体部2の近傍で上下に移動可能に設けられるガイドレイル9、
(2)このガイドレイル9に形成される水平又は傾斜した摺動路10、並びに、
(3)コアロッド7の端部に連結され、ガイドレイル9に形成される傾斜した摺動路10内をスライドするスライドベース8、
と共に、エジェクタユニットYを構成する。
前記本体部2の下端面には凹部2aが形成され、この凹部2a内にガイドプレート5が取り付けられている。このガイドプレート5と本体部2を貫通して、ヘッドランプレンズ1の内側方向に向くように傾斜して貫通孔6が設けられている。この貫通孔6に挿通させたコアロッド7の上部は、取り付けネジ4でルーズコア3に取り付けられ、このコアロッド7の下端7aは、後述するスライドベース8の一端側に回動自在に取り付けられている。ここで、本体部2は、内部にルーズコア3の収納空間を有する成形金型であり、コアロッド7はこの本体部2を貫通して、本体部2内のルーズコア3に取り付けられている。このコアロッド7の貫通角度は、突き出しストロークfが一定の場合、アンダーカット部1aの奥行きが深い程大きくなり、逆にアンダーカット部の奥行きが浅い程小さくなるように設定される。
前記ガイドレイル9は、本体部2の下方において、取付板27上に配置された下部突き出し板11と上部突き出し板13の穴14内に、組み込まれている。このガイドレイル9には、コアロッド7の上下動に伴うコアロッド下端7aの斜め左右方向移動に対応するように摺動路10が形成されている。図1に示すように、ルーズコア3のアンダーカット部1aに対する接離方向(矢印c方向)[図1(2)]と同一方向(平行な方向)に延在するように、前記摺動路10は、その始端から終端にかけて傾斜している。そして、この摺動路10内にスライドベース8が10内に平行状態で摺動可能に組み付けられている。
前記スライドベース8は、摺動路10内に極く僅かなクリアランスで組み付けられる長方形状の部材であり、上述のように一端側にコアロッド7の下端7aが回動自在に連結され、他端側には、その下面から上面にかけてガイドロッド15が貫通している。このガイドロット15は、スライドベース8を挿通し、これに対して回動自在に保持されている。また、ガイドロッド15の下端は、取付板27に組付けられたホルダブシュ28に連結されている。
また、ガイドロッド15は、本体部2の下方に斜めに支持されている。その傾斜角度はコアロッド7と同角度となるように調整され、スライドベース8は、ガイドロッド15に沿って水平又は斜め方向に移動可能に設けられている。
上記のガイドレイル9には、水平又は斜め方向に形成された摺動路10内にスライドベース8が組付けられる。そのスライドベース8にはガイドロッド挿通用の孔16が形成されたブシュがあり、ガイドロッド15は、このガイドロッド挿通用のブシュ16を貫通して摺動路10の水平又は斜め方向に延びている。
以下、図1に示す構成のエジェクタ装置において、その動作を説明する。
図1(2)に示すように、下部突き出し板11と上部突き出し板13を上昇させることによって、ガイドレイル9が上方に移動する。これに伴い上昇するコアロッド7を介し、ルーズコア3が突き出し方向(矢印d方向)に移動して、ヘッドランプレンズ1を本体部2より引き離す。このとき、ルーズコア3は突き出し方向(矢印d方向)に移動しながら矢印c方向にも移動し、アンダーカット部1aから離れる。そのため、ヘッドランプレンズ1の取り出しが可能となる。このとき、ヘッドランプレンズ1のリブ1bは、矢印c方向を向くように形成されているので、ルーズコア3は、ヘッドランプレンズ1から円滑に離脱することができる。
同時に、ルーズコア3ではなく本体部2に接するヘッドランプレンズ1のリブ1cは、コア分割ラインL1を境に、ルーズコア3の移動方向とは異なる方向(本体部2から離脱する際の方向)に向くように形成されている。
また、この突き出し移動の際、コアロッド7のルーズコア3の取付け側には、矢印c方向の曲げ力が加わるが、コアロッド7を取付けたスライドベース8が、ガイドロッド15に案内されつつ摺動路10内をスライドして、矢印c方向と同一の矢印e方向に移動する。このように、コアロッド7の移動方向とスライドベース8の移動方向とが一致するため、コアロッド7に作用する曲げ応力は解消され、コアロッド7はスライドベース8によって抵抗なく押し動かされる。
上述した説明から理解されるように、成形される前記ヘッドランプレンズ1は、ルーズコア3と金型の本体部2の境界に接して、その表面にコアの分割ラインL1が形成されることになる。しかし、上記のような構造の本発明に係るエジェクタ装置によれば、このコア分割ラインL1の位置を幅広い範囲で設定できるので、ヘッドランプレンズ1の中央を避け、端部寄りにコア分割ラインL1が生じるようにすることが容易である。
それと同時に、ヘッドランプレンズ1の周縁には、複数の凸状のリブ1bおよびリブ1cが形成されている。これらの複数のリブは、コアの分割ラインL1を境として、その向きが互いに異なるように形成される。すなわち、成型品を金型から取り出す際に、コアが移動して成型品が取り出される方向とリブの向きは合致しなければならないが、この装置によれば、コアの分割ラインL1の形成位置を、成型品の端部寄りに設定できるので、リブの向きが変更される位置も容易に端部寄りに設定することが可能になる。その結果、ヘッドランプレンズ1の外観を損ねることが抑制される。
以上のように、実施の形態1の構成によれば、ガイドレイル9に組付けられたスライドベース8は、形成された摺動路に沿って移動する。その移動により、コアロッド7を介して、ルーズコア3による成形品であるヘッドランプレンズ1を押し上げながら、ルーズコア3をアンダーカット部1aから円滑に離脱させるため、ヘッドランプレンズ1を迅速に取り出すことができる。すなわち、ルーズコア3をアンダーカット部1aから解放しながら突き出し動作を行うので、ヘッドランプレンズ1に損傷を与えることなく、簡単かつ迅速にヘッドランプレンズ1を取り出すことができる。
また、ルーズコア3をコアロッド7によって直接突き出すので、突き出し方向の寸法を小さくすることができ、成形金型全体の小型化を図ることができる。
また、本実施態様では、前記摺動路は、その始端から終端にかけて傾斜を有し、前記スライドベースは、前記摺動路内の斜面に沿って保持されるため、摺動路内の斜面に沿ってスライドベースが常時傾斜しながらスライドする。したがって、スライドベースと共に斜め上方に移動するコアロッドや、スライドベースを斜め上方に案内するためのガイドロッド15に掛かる曲げ応力の作用は小さく、ルーズコアを簡単かつ迅速にアンダーカット部から離脱させることができる。
実施の形態2
上記のような構造の金型において、キャビティ内へ樹脂を射出することによってヘッドランプレンズ1が成形されるが、図2及び図3に示す実施の形態2のエジェクタ装置は、前記の実施の形態1の構成を含み、これに加えて、ヘッドランプレンズ1を上方に突き出す第1エジェクタコア17と、この第1エジェクタコア17の両側にそれぞれ配置された第2エジェクタコア18とを備えている。図3に示すように、第2エジェクタコア18は、第1エジェクタコア17からヘッドランプレンズ1を引き離すため、成形後のヘッドランプレンズ1のうち、第1エジェクタコア17に接合していない、その端部を押圧するものである。
また、第1エジェクタコア17の下部面に取り付けられた第1コアロッド25と、第2エジェクタコア18、18の長手方向の下部面に、それぞれ取り付けた第2コアロッド19、20とを備えている。
また、第1エジェクタコア17と第2エジェクタコア18を作動させるための下部突き出し板11上部と、第2エジェクタコア18を作動させるための上部突き出し板13が設けられ、これらの間に中部突き出し板12を備えている。
図2において、垂直方向に延びるように設置された第1コアロッド25と第2コアロッド19、20は、金型の本体部2に、垂直方向に互いに平行に形成された第1貫通孔23と第2貫通孔21、22にそれぞれ貫通している。
また、貫通孔21、22と平行に本体部2と上部突き出し板13の同一線上に形成された貫通孔23には、冷却液供給通路24を有するロッド25が貫通しており、その上端は冷却液供給通路24がエジェクタコア17内の冷却通路17aに連通して取り付けられ、その下端は上部突き出し板13を貫通して、その下方の中部突き出し板12に取り付けられている。なお、冷却液供給通路を24と同様に第2コアロッド19、20に設ければ、第2エジェクタコア18も冷却が可能となる。
さらに、図2に示すように、ルーズコア3を、ヘッドランプレンズ1の端部のアンダーカット部1aに近い位置に接するように、容易に形成できるので、分割ラインL2はヘッドランプレンズ1の端部側に少ないエリアで設定できる。
実施の形態3
図4及び5には、実施形態3に係るエジェクタ装置が示されているが、この装置は、実施形態2のものと比較すると、冷却液供給通路24が設けられたロッド25の数や、各コアと成型品の形状や第2エジェクタコア18が設けられる位置等において差異があるが、基本的な構造は互いに共通である。
以下、この図4及び5に示す実施形態3に基づいて、成形後におけるヘッドランプレンズ1を取り出す動作を説明する。
まず、図4(A)及び図5(A)に示すように、ヘッドランプレンズ1を覆う成形型の上蓋(図示せず)を離脱させてヘッドランプレンズ1の上面を開放する。
次いで、図4(B)及び図5(B)に示すように、下部突き出し板11、中部突き出し板12および上部突き出し板13を上昇させる。すると、これらと共にガイドレイル9も上方に移動する。この移動に伴い、まず、第1コアロッド25が上昇して第1エジェクタコア17が移動して、ヘッドランプレンズ1を上昇させる。
また、第1エジェクタコア17の上昇と同時に、スライドベース8に連結されたコアロッド7が、そのスライドベース8に押し上げられて斜め下向きに突き出される。すなわち、ヘッドランプレンズ1はコアロッド7およびルーズコア3によって押し動かされると共に、その過程で、ルーズコア3はアンダーカット部1aの形成部位から矢印c方向に移動する。すなわち、コアロッド7を介してルーズコア3は、図において矢印d方向に移動しながら矢印c方向にも移動するので、アンダーカット部1aが解放され、ヘッドランプレンズ1の取り出しが可能となる。
本装置では、これらの第1エジェクタコア17とルーズコア3の組合せの構造により、アンダーカット部1aの開放がきわめて円滑かつ迅速に行われ、成形品であるヘッドランプレンズ1を損傷させることなく、成形品の製造サイクルを短くすることができる。
このような突き出し時には、コアロッド7のルーズコア3の取付け側には、矢印c方向の曲げ力が加わるが、コアロッド7を取付けたスライドベース8が、ガイドロッド15に案内されつつ摺動路10内を下向き方向にスライドしながら矢印c方向に移動する。このとき、コアロッド7の移動方向とスライドベース8の移動方向が一致するため、コアロッド7の曲げ応力は解消され、コアロッド7はスライドベース8によって抵抗なく押し動かされる。
次いで、図4(C)に示すように、突き出し板上13のみを、油圧シリンダ26等により、さらに上方に移動させることにより、第2コアロッド19、20のみが上昇し、第2エジェクタコア18を介して、ヘッドランプレンズ1を第1エジェクタコア17から引き離し、ヘッドランプレンズ1を取外し可能とする。
本装置では、ルーズコア3をコアロッド7によって直接突き出すので、突き出し方向の寸法を小さくすることができ、成形金型全体の小型化を図ることができる。
図6は、成形後、取り外したヘッドランプレンズ1を示す斜視図である。コア分割ラインL1は、ヘッドランプレンズ1の中央でなく、端部寄りに形成されるので製品の外観を損なうことはない。
以上のように、実施の形態3では、ルーズコア3の他に、2つの第1エジェクタコア17、第2エジェクタコア18を用いているため、ヘッドランプレンズ1が比較的大きな場合でも、これに作用する突き出し力を数か所に分散できる。その結果、成形されたヘッドランプレンズ1の取出し時、突き出し力の偏りが防止され、ヘッドランプレンズ1全面に渡って略均等な突き出し力が作用する。したがって、ヘッドランプレンズ1に曲がり、傷、割れなどの損傷を与えることなく、簡単かつ迅速にヘッドランプレンズ1を取出すことができる。また、ルーズコア3と、2つのエジェクタコア17、18の大きさや位置を適切に設定することによって、コアの分割ラインL1、L2の位置をヘッドランプレンズ1の中央(不適切な位置)からずらすことができる。
実施の形態4
図7に示す実施の形態4のエジェクタ装置は、2つのルーズコア3a、3bを設けた構造である。このルーズコア3a、3bを移動可能に操作するために、上述の実施の形態1〜3に示したエジェクタユニットYと同一構成のエジェクタユニットY1、Y2を備えている。
以下、成形後におけるヘッドランプレンズ1を取り出す動作を説明する。
まず、突き出し板下11、突き出し板中12、突き出し板上13と共に、ガイドレイル9a、9bを突き出し方向(矢印d方向)に移動させ、この移動に伴い、コアロッド7a、7b、19、20を介してルーズコア3a、3bと第1エジェクタコア17とを、それぞれ突き出し方向に移動させて、ヘッドランプ1を上方に移動させながらアンダーカット部1aを解放する。このとき、ルーズコア3a、3bは突き出し方向に移動しながらアンダーカット部1aから離れる。その後、第2エジェクタコア18のみを突き出し方向に移動させて、ヘッドランプレンズ1を第1エジェクタコア17から引き離すと、ヘッドランプレンズ1の取り出しが可能となる。
この突き出し移動時、コアロッド7a、7bの移動方向とスライドベース8a、8bの移動方向が一致するため、コアロッド7a、7bに対する曲げ応力は減衰され、コアロッド7a、7bはスライドベース8a、8bによって抵抗なく押し動かされる。
また、スライドベース8a、8bに連結されたコアロッド7a.7bがそのスライドベース8a.8bに押し動かされて斜めに突き出する。したがって、ヘッドランプレンズ1はコアロッド7a、7bおよびルーズコア3a、3bによって押し動かされると共に、その動作過程で、ルーズコア3a、3bがアンダーカット部1aの形成部位から矢印c方向に離脱し、ヘッドランプレンズ1を取外し可能とする。
以上のように、実施の形態4によれば、2つのルーズコアと2つのエジェクタコアを用いているので、実施の形態3よりも、さらにヘッドランプレンズ1に対する突き出し力を分散させることができ、成形されたヘッドランプレンズ1の取出し時、ヘッドランプレンズ1全面に渡ってより均等な突き出し力を付与し、さらに突き出し力の偏りを減少させることができる。したがって、ヘッドランプレンズ1に損傷を与えることなく、簡単かつ迅速にこれを取出すことが可能となる。
また、2つのルーズコアと2つのエジェクタコアの大きさによって、コアの分割ラインL1およびL2の位置を、ヘッドランプレンズ1の中央から容易にずらすことができる。
さらに、2つのエジェクタユニットは、それぞれコアロッドと同角度でスライドベースを斜め上方に案内するガイドロッドを有すると共に、スライドベースを斜めに傾けて保持する摺動路を備えるため、上記実施の形態1〜3と同様の作用効果を奏し、ルーズコアをアンダーカット部1aから迅速に離脱させることができ、成形サイクルの短縮化と相俟って、生産効率の向上を実現できる。
上述のように、実施の形態3、4に係る装置によれば、エジェクタコア17、ルーズコア3(3a、3b)に設けた冷却部17a、3−1(3a−1、3b−1)に冷却液を供給する冷却通路7−1(7a−1、7b−1)を、コアロッド7(7a、7b)に形成したことにより、エジェクタコア17、ルーズコア3(3a、3b)の冷却を簡単な構成で実現することができ、成形金型全体の小型化に寄与する。
また、実施の形態3では、ガイドレイル9とコアロッド19、20の駆動に、実施の形態4では、ガイドレイル9a、9bとコアロッド19、20の駆動に、それぞれ突き出し板下11、突き出し板中12、突き出し板上13を共用するように構成したので、構造の簡素化および小型化を図ることができる。
1 ヘッドランプレンズ(透明成形品)
1a アンダーカット部
2 金型の本体部(フローティングコアプレート)
3(3a、3b) ルーズコア
4 取付けネジ
5 ガイドプレート
6 貫通孔
7、19、20 コアロッド
8(8a、8b) スライドベース
9 ガイドレイル
10 摺動路
14 下部突き出し板
12 中部突き出し板
13 上部突き出し板
14 連通孔
15 ガイドロッド
16 孔
17 第1エジェクタコア
18 第2エジェクタコア
19 第1コアロッド
20 第2コアロッド
21、22、23 貫通孔
24 冷却液供給通路
25 ロッド
26 油圧シリンダ
27 取付板
28 ホルダブシュ
Y、Y1、Y2 エジェクタユニット
L1、L2、L3 コアの分割ライン

Claims (7)

  1. 成形金型内で成形されたコア分割ラインを有する透明部材を成形金型から取り出すためのエジェクタ装置であって、
    成形された前記透明成形品の内面の一部およびアンダーカット部の外面に接する成形型の本体部と、
    前記透明成形品うち、前記成形型の本体部が接する部分を除く残部の内面およびアンダーカット部の内面に接するルーズコアと、
    前記成形型の本体部を貫通して前記ルーズコアを斜め方向に移動させるコアロッド、前記成形型の本体部の近傍で移動可能に設けられるガイドレイル、このガイドレイルに形成される摺動路、および、前記コアロッドの端部に連結されると共に前記ガイドレイルの移動に連動して、前記摺動路内をスライドするスライドベースを含むエジェクタユニットと、を備えたことを特徴とするエジェクタ装置。
  2. 前記透明成形品を突き出すエジェクタコアおよびこのエジェクタコアに取付けたコアロッドをさらに備え、前記エジェクタコアの突き出し動作に伴い、前記エジェクタユニットが作動して前記アンダーカット部を開放することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ装置。
  3. 前記エジェクタユニットは、ガイドレイルの移動に連動して前記スライドベースを水平又は斜め方向に案内するガイドロッドを有し、
    前記ガイドロッドは前記コアロッドと同角度で保持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエジェクタ装置。
  4. 前記摺動路は、その始端から終端にかけて水平又は傾斜を有し、
    前記スライドベースは、前記摺動路内の斜面に沿って保持されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエジェクタ装置。
  5. 前記エジェクタユニットを複数備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエジェクタ装置。
  6. 前記ルーズコアに冷却部を設け、この冷却部に冷却液を供給する冷却液供給通路を前記コアロッド内に設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のエジェクタ装置。
  7. 請求項1から6のうちのいずれかに記載のエジェクタ装置が組み込まれた成形金型。
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KR102380527B1 (ko) * 2021-04-14 2022-04-01 이익주 사출물 언더컷 처리 구조가 구비된 사출 금형장치
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