JP2015123161A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超電導コイルを備えた超電導マグネット装置であってその軸方向の寸法を抑えながら高い磁場均一度を得ることが可能なものを提供する。
【解決手段】超電導マグネット装置は、メインコイル10を備え、このメインコイル10は、第1コイル11と、当該第1コイル11の中心軸と同一の中心軸を有して当該第1コイル11の径方向の外側に配置される第2コイル12と、を備える。前記第1コイルの内径の最小値をD1o、前記第2コイルの内径の最小値をD2o、ΔD=D2o−D1oとしたとき、400mm≦D1o≦950mmであって、かつ、0.2≦ΔD/D1o≦0.7という条件下で磁場の不均一度を最小にするように第1及び第2コイル11,12の形状が設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、MRI(Magnetic Resonanse Imaging;磁気共鳴画像)等に有用な超電導マグネット装置に関する。
従来、MRI等に好適な超電導マグネット装置として、所定の撮像空間を囲むメインコイル及びその外側に配置されたシールドコイルを備え、各コイルが超電導線材により構成されたものが知られている。当該各コイルは、液体ヘリウムまたは冷凍機によって超電導状態に至るまで冷却され、その状態で当該各コイルが通電されることにより前記撮像空間に強力な磁場が形成される。
この種の超電導マグネット装置が前記MRIに用いられる場合、そのコイルの軸方向の寸法の縮小が重要な課題となる。当該軸方向の寸法の縮小は、前記撮像空間に入る被験者の閉塞感を緩和することができる。このような軸方向の寸法の縮小を可能にしながら十分な磁場の形成を確保する手段として、特許文献1は、前記メインコイルを、多層コイル構造にすること、すなわち、当該メインコイルを径方向に並ぶ複数層のコイルに分割すること、を開示する。具体的に、当該特許文献1では、前記メインコイルの多層化により、1.5Tの磁場を形成しながら超電導マグネット装置の軸方向長さを(従来の一般的な寸法である1300mm〜1500mmよりも低い)900mmまで抑えられることが可能であることが、述べられている。
特表2009−505031号公報
前記MRIを実現するための超電導マグネット装置の重要な課題として、その軸方向の寸法の縮小に加え、前記撮像空間における磁場の均一度を高く維持することが挙げられる。しかしながら、前記のようにメインコイルを径方向に多層化することは、当該コイルの設計を複雑にし、高い磁場均一度を確保することを難しくする。この点について、前記特許文献1には、超電導マグネットの最適化の設計により磁場の均一度が高いレベルに保持されることが記載されているが、当該均一度をMRIにおいて要求されるレベル(一般には10ppm未満)に至るまで確実に高めるための具体的手段については何ら示されていない。
本発明は、このような事情に鑑み、超電導コイルを備えた超電導マグネット装置であってその軸方向の寸法を抑えながら高い磁場均一度を得ることが可能なものを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記軸方向の寸法の縮小化を達成するための手段として、撮像空間に磁場を形成するためのメインコイルが、第1コイルと、この第1コイルの径方向の外側に配置される第2コイルと、を有して第1及び第2コイルがそれぞれ超電導コイルにより構成される構造を採用するのに加え、当該メインコイルが形成する磁場について高い均一度を得るための手段として、ΔD/D1oというパラメータに着目した。ここで、D1oは前記第1コイルの内径D1の最小値であり、ΔDは前記第2コイルの内径D2の最小値D2oと前記第1コイルの内径最小値D1oとの差(=D2o−D1o)である。具体的に、本発明者らは、後に詳述するように、前記第1コイルの内径最小値D1oが400mm以上950mm以下の範囲内にある場合に、0.2≦ΔD/D1o≦0.7という条件を満たすように前記第1及び第2コイルの内径最小値D1o,D2oを設定することにより、前記撮像空間での磁場の不均一度を低いレベル(おおよそ5ppm以下)に抑えるようなコイル形状を実現できることを見出した。
本発明は、かかる観点からなされたものであり、特定の撮像空間に磁場を形成するための超電導マグネット装置であって、その軸方向の寸法を抑えながら前記撮像空間における磁場の均一度を高めることが可能なものを、提供する。この超電導マグネット装置は、前記撮像空間に磁場を形成するための超電導コイルであるメインコイルを備える。このメインコイルは、前記撮像空間を通る中心軸を有して当該撮像空間を囲む筒状に配置される第1コイルと、当該第1コイルの中心軸と同一の中心軸を有して当該第1コイルの径方向の外側に配置される第2コイルと、を備える。さらに、前記第1コイルの内径の最小値をD1o、前記第2コイルの内径の最小値をD2o、ΔD=D2o−D1oとしたとき、前記第1コイルの内径最小値D1oが400mm以上950mm以下であって、かつ、前記第1及び第2コイルの内径最小値D1o,D2oが0.2≦ΔD/D1o≦0.7という条件下で前記撮像空間における磁場の不均一度を最小にするように第1及び第2コイルの形状が設定されていることを特徴とする。
この超電導マグネット装置では、前記のパラメータΔD/D1oが0.4以上であることが、より好ましい。これにより、さらに高い磁場均一度を得ることが可能になるとともに、第2コイルに含まれる超電導コイルの軸方向寸法に対する径方向寸法の比を小さく抑えて当該超電導コイルの形状を実現容易な形状とすることが可能である。
一方、前記のパラメータΔD/D1oは0.6以下であることが、より好ましい。これにより、メインコイルの外径最大値を抑えながら、より高い磁場均一度を得ることが可能になる。
前記のとおり、本発明に係る超電導マグネット装置は、特にMRI用超電導マグネット装置として有用である。
本発明に係る超電導マグネット装置は、前記メインコイルに加え、その径方向の外側に配置されて当該メインコイルの漏れ磁場を遮断するような磁場を形成することが可能なシールドコイルをさらに備えることが、可能である。このシールドコイルも、前記撮像空間に形成される磁場に影響するが、その影響は微小であるため、当該シールドコイルの存在の有無にかかわらず、前記の条件0.2≦ΔD/D1o≦0.7の下で高い磁場均一度を得ることが可能なコイル設計が可能である。
前記メインコイルの好ましい構成としては、例えば、前記第1コイルが形成する磁場の向きが、前記メインコイル全体が撮像空間に形成する磁場である主磁場の向きと逆であり、前記第2コイルが形成する磁場の向きが前記主磁場の向きと同じであるものが、挙げられる。
また、本発明では、前記第1コイル及び第2コイルの少なくとも一方の一部が径方向に分割されたものであっても、前記の条件0.2≦ΔD/D1o≦0.7を満たすことにより高い磁場均一度を得ることが可能である。
前記超電導コイルを構成する超電導線材の具体的な材質としては、例えばNbTi、NbSn、MgB、Bi系酸化物、RE系酸化物等が挙げられる。
以上のように、本発明によれば、超電導コイルを備えた超電導マグネット装置であってその軸方向の寸法を抑えながら高い磁場均一度を得ることが可能なものを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 第1比較例に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 第2比較例に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 第3比較例に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 第4比較例に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示す断面正面図である。 第1コイルの内径最小値D1oが950mmであるときのΔD/D1oと磁場均一度との関係を示すグラフである。 第1コイルの内径最小値D1oが400mmであるときのΔD/D1oと磁場均一度との関係を示すグラフである。
本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態では、発明の理解の促進のために各寸法について具体的な数値が例示されているが、本発明に係る超電導マグネット装置の各寸法が当該具体的数値に限定されないことは言うまでもない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示したものである。この超電導マグネット装置は、図1において破線で囲まれる撮像空間2を囲むように配置されるメインコイル10と、その径方向の外側に配置されるシールドコイル20と、を備える。前記メインコイル10は、前記撮像空間2にMRIのための磁場を形成するものであり、前記シールドコイル20は当該メインコイル10の通電により発生する漏れ磁場を遮蔽するための磁場を形成するものである。
前記メインコイル10は、第1コイル11と、その径方向の外側に配置される第2コイル12と、を有する。このようにメインコイル10が径方向に分割されることにより、当該メインコイル10の軸方向の寸法は小さい寸法に抑えられている。具体的に、この第1の実施の形態及び後に述べる第2及び第3の実施の形態での軸方向の寸法はいずれも900mmに抑えられている。
前記第1及び第2コイル11,12及び前記シールドコイル20は、それぞれ軸方向に並ぶ複数の単位コイルを含み、これらの単位コイルは前記撮像空間2を通る共通の中心軸Zを有するように配置される。前記各コイル11,12及び20はいずれも超電導コイルであって、共通の巻枠と、その周囲に巻き付けられてそれぞれが前記単位コイルを構成する超電導線材と、を有する。この超電導線材は、NbTiからなる超電導材料により構成されるが、本発明はその材質によって限定されない。例えば、前記超電導線材は、NbSn、MgB、Bi系酸化物、RE系酸化物等によって構成されることも可能である。このように構成された超電導コイルは、図略の容器内に収容された液体ヘリウムに浸漬され、あるいは極低温冷凍機に接続されることにより、超電導状態に至るまで冷却され、その状態で通電されることにより前記磁場を形成する。
この第1の実施の形態に係る第1コイル11は、7個の単位コイルを含み、これらの単位コイルは互いに略同等の内径D1を有するとともに、互いに軸方向に並ぶように配置される。当該内径D1の最小値D1oは、本発明において規定される内径最小値の上限に相当する950mmであり、この内径は、被験者の身体全体を通過させるのに十分な寸法である。具体的に、当該第1コイル11は、前記撮像空間2として、径方向の寸法が460mm、軸方向の寸法が300mmをもつ空間を囲むことが可能である。
この第1の実施の形態に係る第2コイル12は、3個の単位コイルを含み、これらの単位コイルは前記第1コイル11を構成する単位コイルの外径よりも大きな内径D2を有する。これらの内径D2の最小値D2oは1350mmであり、従って、この実施の形態に係るΔD(=D2o−D1o)は400mm、ΔD/D1oは400/950≒0.42である。
前記シールドコイル20は、前記第2コイル12のさらに径方向外側の位置に配置されている。この第1の実施の形態に係るシールドコイル20を構成する単位コイルの個数は2個である。
この超電導マグネット装置では、前記のように第1及び第2コイル11,12の内径最小値D1o,D2oが定められた上で、全コイル11,12,20により撮像空間2内に形成される磁場の不均一度が最小となるように、各コイル11,12,20の形状、すなわち、当該各コイル11,12,20を構成する単位コイルの配置及び形状、が決定されている。具体的に、この第1の実施の形態に係る超電導マグネット装置の各単位コイルのパラメータは次の表1に示す通りである。
Figure 2015123161
この表1において、R1は各単位コイルの内側半径、R2は当該各単位コイルの外側半径、z1及びz2はメインコイル10の軸方向の中央を基準とした前記各単位コイルの左端及び右端の位置(当該中央よりも左側の位置に対して負の符号が与えられている。)をそれぞれ示す。電流密度は、各単位コイルに流れる電流を当該単位コイルの断面積で除したものであり、その電流の向きによって正負の符号が与えられている。また、計算の便宜上、軸方向中央に位置する単位コイルについては、その左側の要素(z1=負値、z2=0)と右側の要素(z1=0、z2=正値)とに分割されている。
一方、図1における矩形のうち、右上から左下に延びる斜線が付されたものは負の電流密度が与えられる単位コイルを示し、左上から右下に延びる斜線が付されたものは正の電流密度が与えられる単位コイルを示している。以上の表1及び図1に係る表記の規則は、他の表及び図においてもそのまま適用される。
前記のコイル配置によれば、前記第1コイル11に含まれる単位コイルが形成する磁場の総和が−1.41T、前記第2コイル12に含まれる単位コイルが形成する磁場の総和が3.81T、前記シールドコイル20に含まれる単位コイルが形成する磁場の総和が−0.94Tである。従って、撮像空間2内には総じて1.5Tの磁場(主磁場)が形成されることが可能である。
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る超電導マグネット装置のコイル配置を示したものである。この超電導マグネット装置の基本構成は、第1の実施の形態に係る装置と同様であり、第1コイル11及び第2コイル12を有するメインコイル10と、その径方向の外側に配置されるシールドコイル20と、を備えるが、前記第1コイル11を構成する単位コイルの内径D1の最小値D1oは、本発明において規定される内径最小値の下限に相当する400mmであり、この内径は第1コイル11の内側に被験者の頭部を挿入するのに最低必要とされる寸法である。第2コイル12を構成する単位コイルの内径D2の最小値D2oは600mmであり、従って、この第2の実施の形態に係るΔD(=D2o−D1o)は200mm、ΔD/D1oは200/400=0.50である。また、第1コイル11、第2コイル12及びシールドコイル20を構成する単位コイルの数はそれぞれ、13個、3個及び3個である。
この第2の実施の形態に係る超電導マグネット装置においても、前記のように第1及び第2コイル11,12の内径最小値D1o,D2oが定められた上で、全コイル11,12,20により撮像空間2内に形成される磁場の不均一度が最小となるように、各コイルの形状、すなわち、各コイルを構成する単位コイルの配置及び形状、が決定されている。具体的に、この第2の実施の形態に係る超電導マグネット装置の各単位コイルのパラメータは次の表2に示す通りである。
Figure 2015123161
第1及び第2の実施の形態のいずれにおいても、各コイル11,12の内径について与えられた条件(内径最小値D1o及びΔD/D1o)の下で、各単位コイルの通電により撮像空間2に形成される磁場の不均一度(ppm)を最小にするようなコイルの設計がなされ、その結果、当該磁場の均一度を6ppm以下の非常に高いレベルに維持することが可能となっている。これは、当該コイルの設計の前提として前記のパラメータΔD/D1oが0.2以上0.7以下の値に設定されていることが大きな要因となっている。以下、その理由を前記各単位コイルの配置の設計手法と併せて説明する。
いま、前記撮像空間2を囲むコイルの模擬体として、半径R(m)、長さL(m)の円筒を考え、その円筒表面において円周方向に流れる表面電流密度をJ(z)(A/m)とする。ここでJ(z)と表記しているのは表面電流密度がZ軸方向(図1等に示される中心軸Zの方向)について分布を有しているからである。円筒の全表面電流による撮像空間2での磁場不均一度を球面調和関数で展開したとき、その展開式におけるn次項の係数Cnは下記の(1)式によって与えられる。
Figure 2015123161
ここで、rは撮像空間2の半径、Pnはn次のルジャンドル関数を表す。
この式の第12次項までについて、磁場の不均一成分を0ppmにするような表面電流密度分布J(z)を数値計算により求めることが可能であり、この表面電流密度分布J(z)が得られるように設計されたのが図1及び図2に示される各単位コイルの配置である。このような設計がなされた結果、第14次項以下の要素によって生ずる磁場の不均一成分(=ΔB/Bo;Boは撮像空間中心での磁束密度の絶対値、ΔBは他の部位での磁束密度とBoとの差の絶対値の最大値)がその超電導マグネット装置により形成される磁場の不均一度に相当することになる。ここで、考慮すべき次数はボア径や撮像空間の大きさに基づいて設定されるのがよいが、通常のMRIの場合は第12次項まで考慮されれば十分である。
本発明者らは、前記のように、ΔD/D1oというパラメータに着目し、このパラメータと得られる磁場の均一度との関係について精査した。その結果を図8及び図9に示す。図8は、第1コイル11の内径最小値D1oが第1の実施の形態に対応する950mmである場合のΔD/D1oと磁場均一度との関係を示し、図9は、第1コイル11の内径最小値D1oが第2の実施の形態に対応する400mmである場合のΔD/D1oと磁場均一度との関係を示している。
これらの図8及び図9を参照して明らかなように、内径最小値D1oが950mm、400mmのいずれの場合であっても、ΔD/D1oが0.2以上0.7以下の範囲において優れた均一度(6ppm以下の均一度)を得ることが可能である。逆に、ΔD/D1oが0.2未満及び0.7よりも大きい範囲では、良好な均一度を得ることは困難である。例えば、(1)図3及び表3は比較例1としてD1o=950mm、D2o=1100mm、ΔD/D1o=150/950≒0.16である場合を示し、(2)図4及び表4は比較例2としてD1o=950mm、D2o=1800mm、ΔD/D1o=850/950≒0.89である場合を示し、(3)図5及び表5は比較例3としてD1o=400mm、D2o=470mm、ΔD/D1o=70/400≒0.18である場合を示し、(4)図6及び表6は比較例4としてD1o=400mm、D2o=750mm、ΔD/D1o=350/400≒0.88である場合を示しているが、これらの比較例1〜4のいずれにおいてもΔD/D1oは0.2≦ΔD/D1o≦0.7の範囲から逸脱しており、よって、その前提下において磁場の不均一度を最小にするようなコイル設計を行っても残存する不均一度は大きく、よって高い均一度を持つ磁場を形成することは困難である。特に、比較例4では、メインコイル10の外径の最大値が大きくなるので、メインコイル10の漏れ磁場が大きくなり、その分シールドコイル20を大きくせざるを得ない。その結果、シールドコイル20の局所磁場が大きくなり、超電導状態を保つことは難しくなる。
Figure 2015123161
Figure 2015123161
Figure 2015123161
Figure 2015123161
一方、前記パラメータΔD/D1oがさらに0.4以上であれば、より高い磁場均一度を得ることが可能であるのに加え、例えば第2コイル12の両外側の単位コイルの形状を図5及び図6に示すような変則的で製造が困難な形状(軸方向の寸法に対する径方向の寸法が著しく大きい形状)にする必要がなく、その製作が容易になる利点がある。また、前記パラメータΔD/D1oが0.6以下であれば、メインコイル全体の最大外径を抑えながらより高い均一度が得られる利点がある。
本発明では、前記シールドコイル20の有無について限定されない。当該シールドコイル20も撮像空間2に形成される磁場に影響するが、その影響は微小であるため、当該シールドコイル20の有無にかかわらず、前記の0.2≦ΔD/D1o≦0.7という条件の下で高い磁場均一度を得るためのコイル設計が可能である。
さらに、本発明は、前記第1及び第2コイル11,12の少なくとも一方について、当該コイルを構成する単位コイルの一部が径方向に分割されたものも包含する。その例を第3の実施の形態として図7及び次の表7に示す。この第3の実施の形態は、前記第1の実施の形態に係る第2コイル12のうちその軸方向両外側に位置する単位コイルが径方向に分割されたものである。
Figure 2015123161
ここで、径方向に分割されたコイル同士の間隔は、第1コイル11の内径最小値D1oの20%以下であることが好ましい。図7に示される分割コイル間の間隔は5mmである。
この第3の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様にΔD/D1oが0.2以上0.7以下の範囲内にある(ΔD/D1o≒0.42)ことから、当該第1の実施の形態と同様、高い磁場均一度を得るコイル設計を行うことが可能である。
2 撮像空間
10 メインコイル
11 第1コイル
12 第2コイル
20 シールドコイル

Claims (8)

  1. 特定の撮像空間に磁場を形成するための超電導マグネット装置であって、
    前記撮像空間に磁場を形成するための超電導コイルであるメインコイルを備え、
    このメインコイルは、前記撮像空間を通る中心軸を有して当該撮像空間を囲む筒状に配置される第1コイルと、当該第1コイルの中心軸と同一の中心軸を有して当該第1コイルの径方向の外側に配置される第2コイルと、を備え、
    前記第1コイルの内径の最小値をD1o、前記第2コイルの内径の最小値をD2o、ΔD=D2o−D1oとしたとき、前記第1コイルの内径最小値D1oが400mm以上950mm以下であって、かつ、前記第1及び第2コイルの内径最小値D1o,D2oが0.2≦ΔD/D1o≦0.7という条件下で前記撮像空間における磁場の不均一度を最小にするように第1及び第2コイルの形状が設定されている、超電導マグネット装置。
  2. 請求項1記載の超電導マグネット装置であって、前記ΔD/D1oが0.4以上である、超電導マグネット装置。
  3. 請求項1または2記載の超電導マグネット装置であって、前記ΔD/D1oが0.6以下である、超電導マグネット装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の超電導マグネット装置であって、前記メインコイルはMRI用の磁場を形成するものである、超電導マグネット装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の超電導マグネット装置であって、前記メインコイルの径方向の外側に配置されて当該メインコイルの漏れ磁場を遮断するような磁場を形成するシールドコイルをさらに備える、超電導マグネット装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の超電導マグネット装置であって、前記第1コイルが形成する磁場の向きが、前記メインコイル全体が撮像空間に形成する磁場である主磁場の向きと逆であり、前記第2コイルが形成する磁場の向きが前記主磁場の向きと同じである、超電導マグネット装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の超電導マグネット装置であって、前記第1コイル及び第2コイルの少なくとも一方の一部が径方向に分割されている、超電導マグネット装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の超電導マグネット装置であって、前記超電導コイルは、NbTi、NbSn、MgB、Bi系酸化物、RE系酸化物の中から選ばれる材料からなる超電導線材を含む、超電導マグネット装置。
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