JP2015119588A - 分電盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工やメンテナンスの作業性の向上を図る。【解決手段】本実施形態の分電盤は、第1の配電系に属する主開閉器50Aと、第2の配電系に属する主開閉器50Bとが別々の基板(第1の基板52A及び第2の基板52B)に取り付けられる。従来例のように主開閉器50Aと主開閉器50Bが1つの基板に混在して取り付けられる場合と比較して、分電盤の施工作業やメンテナンス作業において、各配電系毎に独立して作業を行うことができるために作業性の向上を図ることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、分電盤に関する。
従来の分電盤は、外部電線が1次側に接続される主開閉器(主幹ブレーカ)と、主開閉器の2次側に接続される母線(導電バー)と、母線に接続される複数の分岐開閉器とを金属製のキャビネット内に収納して構成される(例えば、特許文献1参照)。
キャビネットは、前面が開口したボックスと、主開閉器及び分岐開閉器のハンドルを前方へ露出させるようにしてボックスの前面を覆う保護板と、保護板の前方からボックスの前面を開閉可能に覆うドアとを備えている。
ボックスは、一対のベースレールが長手方向を縦方向(上下方向)に一致させて背面板に設けられている。各ベースレールは、ボルトの頭部を回動可能に保持する保持部が長手方向に沿って等間隔に設けられている。また、主開閉器や分岐開閉器などの内器は基板に取り付けられる。そして、基板の左右両端に貫通した挿通孔に、各ベースレールの保持部に頭部が保持されたボルトを挿通し、基板の前方からボルトにナットを締め付けることで基板がベースレールに固定される。
特開2011−36050号公報
ところで、外部電線(幹線)を複数の幹線に分岐するための配電系(以下、幹線配電ブロックと呼ぶ。)と、外部電線(幹線)を複数の分岐回路に分岐するための配電系(以下、幹線分岐ブロックと呼ぶ。)とが1つのキャビネットに収納される場合が有る。
従来例では、幹線配電ブロックの主開閉器と、幹線分岐ブロックの主開閉器とが取り付けられた基板と、幹線分岐ブロックの分岐開閉器が取り付けられた別の基板がベースレールに対して上下方向に並ぶように固定されていた。つまり、異なる2つの配電系(幹線配電ブロックと幹線分岐ブロック)に属する2種類の主開閉器が1つの基板に混在して取り付けられている。このため、従来例では、分電盤の施工作業やメンテナンス作業において、各配電系毎に独立して作業を行うことができず、作業性が良くないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、施工やメンテナンスの作業性の向上を図ることを目的とする。
本発明の分電盤は、前面が開口したボックスと、前記ボックスの前記開口を開閉可能に塞ぐドアと、長手方向を上下方向に一致させて前記ボックスの背面板に設けられる一対のベースレールと、左右方向の両端が前記ベースレールに固定される複数の桟と、長手方向を上下方向に一致させて前記桟に固定される一対の取付レールと、前記一対の取付レールに取り付けられる複数の基板と、前記基板に取り付けられる複数の内器とを備え、前記ベースレールは、前記桟が固定可能な複数の第1固定部が上下方向に沿って並ぶように構成され、前記桟は、前記取付レールが固定可能な複数の第2固定部が左右方向に沿って並ぶように構成され、前記取付レールは、前記基板が取り付け可能な複数の取付部が上下方向に沿って並ぶように構成され、前記複数の内器は、第1の配電系に属する1乃至複数の内器と、前記第1の配電系と異なる第2の配電系に属する1乃至複数の内器とに分けられ、前記複数の基板は、前記第1の配電系に属する前記内器が取り付けられる第1の基板と、前記第2の配電系に属する前記内器が取り付けられる第2の基板とに分けられることを特徴とする。
この分電盤において、前記第1の配電系は、1系統の幹線を複数系統の幹線に分岐するように構成され、前記第2の配電系は、1系統の幹線から複数の分岐回路を分岐するように構成されることが好ましい。
本発明の分電盤は、第1の配電系に属する内器と、第2の配電系に属する内器とが別々の基板に取り付けられるので、施工やメンテナンスの作業性の向上を図ることができるという効果がある。
本発明に係る分電盤の実施形態を示す一部省略した平面図である。 同上の断面図である。
以下、本発明に係る分電盤の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態の分電盤は、集合住宅やテナントビルに設置され、電力系統から引き込まれる1乃至複数系統の幹線をそれぞれ複数系統の幹線に分岐することを目的とした、いわゆる幹線分岐盤である。ただし、本発明の技術思想が適用可能な分電盤は、本実施形態の幹線分岐盤に限定されるものではない。
本実施形態の分電盤(幹線分岐盤)は、図1及び図2に示すようにキャビネット1と、キャビネット1内に収納される2つの内器ブロック5A,5Bとを有する。
キャビネット1は、前面が開口した矩形箱状のボックス2と、ボックス2の前面を開閉可能に塞ぐドア3と、ドア3とボックス2の前面との間に配置される保護板4とを備える。そして、キャビネット1は、建物の壁に沿って、又は壁に埋め込まれるようにして設置される。
ボックス2は、鋼板などの金属板を加工することにより、背面板20と、一対の側面板21と、上面板22と、下面板(図示せず)とを有する矩形箱状に形成される。
ドア3は、鋼板などの金属板を加工することにより、ボックス2の前面を覆う矩形に形成される。また、ドア3は、強度を向上するため、四辺の全てが後方に曲げ起こされている(図2参照)。さらに、ドア3は、ボックス2の右側の側面板21の前端に取り付けられる複数の蝶番210に支持される。その結果、ドア3は、ボックス2の前面を閉塞する閉位置(図2に示す位置)と、ボックス2の前面を開放する開位置との間で回転可能に構成される。
保護板4は、鋼板などの金属板を加工することにより、ボックス2の前面を覆い且つドア3よりも一回り小さい矩形に形成される。また、保護板4は、ボックス2に着脱可能に取り付けられ、且つボックス2の前面を閉塞する閉位置(図2参照)と、ボックス2の前面を開放する開位置との間で回転可能に構成される。なお、保護板4は、複数の窓孔(図示せず)が設けられ、閉位置において、窓孔を通して内器(主開閉器50や分岐開閉器51)のハンドル500,510を前方へ露出させるように構成される(図2参照)。
図1に示すように、ボックス2の背面板20に、一対のベースレール24が溶接、ねじ止め、かしめなどの適宜の方法で取り付けられている。なお、図1ではボックス2の側面板21、上面板22、下面板、ドア3、保護板4の図示を省略している。
ベースレール24は、金属板を加工することで長尺の樋状に形成され、長手方向を上下方向に一致させるようにして背面板20の左右両端の近くにそれぞれ取り付けられる。また、ベースレール24は、複数の第1固定部240が長手方向に沿って等間隔に設けられている。
第1固定部240は、ボルト241(図2参照)の頭部が挿通可能な大径孔2400と、頭部が挿通不可能であり且つボルト241の軸部が挿通可能な小径孔2401とを有する。つまり、ボルト241は、頭部が大径孔2400から挿通された後に小径孔2401に移動させられ、軸部が小径孔2401を通して背面板20の前方へ突出した状態に保持される。つまり、ボルト241は、回転が規制され且つ軸部が背面板20に対して垂直に起立した状態で第1固定部240に保持されることになる。
そして、これら一対のベースレール24に2つの内器ブロック5A,5Bが取り付けられる。各内器ブロック5A,5Bは、内器、基板52、桟53、取付レール54、高さ調整部材55、第1基板取付板56、第2基板取付板57で構成される。
桟53は、金属板によって長尺の矩形板状に形成され、且つ長手方向に沿った両側辺が後方に曲げ起こされている(図2参照)。また、桟53は、長手方向の両端に一対のねじ挿通孔530が設けられている。さらに、桟53は、複数の第2固定部531が長手方向に沿って間隔を空けて設けられている(図1参照)。第2固定部531は、第1固定部240と同様に大径孔と小径孔とを有し、大径孔に挿通されるボルト241の頭部が小径孔に移動させられることにより、軸部が背面板20に対して垂直に起立し且つ回転可能な状態でボルト241を保持するように構成される(図2参照)。
取付レール54は、長尺の金属板が長手方向に沿って両側辺が同じ方向に曲げ起こされることで角樋状に形成されている。また、取付レール54の底板に、複数のねじ挿通孔540が長手方向に沿って等間隔に設けられている(図1参照)。なお、これらのねじ挿通孔540が基板52を取り付ける(ねじ止めする)ための取付部に相当する。
高さ調整部材55は、金属板を曲げ加工することで角筒状に形成される(図2参照)。また、高さ調整部材55は、前後方向に対向する一対の底壁の中央にそれぞれねじ挿通孔(図示せず)が貫通されている。
一方の内器ブロック5Aは、幹線を分岐するための配電系(第1の配電系)を構成する内器(幹線分岐用の3個の主開閉器50A)を有している。これら3個の主開閉器50Aが取り付けられる第1の基板52Aは、図2に示すように第1取付部520Aと、第2取付部521Aと、第1取付部520Aと第2取付部521Aを繋ぐ縦壁522Aとが金属板が曲げ加工されることで一体に形成される。
第1取付部520Aには、3個の主開閉器50Aが縦方向(上下方向)に並べて取り付けられる。また、第2取付部521Aには、合成樹脂などの絶縁材料で角柱状に形成された3つの取付台523が幅方向(左右方向)に並べて取り付けられる。これら3つの取付台523は、その前面にそれぞれ母線(導電バー6)がねじ止めされる。さらに、第2取付部521Aには、電気絶縁性を有する材料からなり、導電バー6と保護板4との距離を所定値以上に保つように構成されたセパレータ7がねじ止めして取り付けられる。
導電バー6は、銅又は銅合金などの電気伝導度が比較的に高く且つ安価な金属材料によって幅細の板状に形成されている。また、導電バー6は、複数個のねじ挿通孔601が長手方向に沿って等間隔に設けられており、ねじ挿通孔601に挿通されるねじ(図示せず)で取付台523にねじ止めされる(図2参照)。なお、導電バー6の一端(下端)に外部電線(図示せず)の先端が接続される。
第1取付部520Aに取り付けられる各主開閉器50Aは、金属製の分岐バー58によって、1次側端子501が導電バー6と接続される。分岐バー58は、ねじ端子からなる1次側端子501に一端が接続され、他端が導電バー6にねじ止めされる。なお、分岐バー58と導電バー6とは、導電バー6のねじ挿通孔602に挿通されるねじ61で固定される。
第1基板取付板56及び第2基板取付板57は、何れも長尺の金属板の長手方向に沿った両側辺が同じ方向に曲げ起こされることで角樋状に形成される。なお、第1基板取付板56は、第2基板取付板57よりも前後方向の幅寸法(図2における高さ寸法)が大きくなっている。
第1基板取付板56は、第1の基板52Aの第1取付部520Aと、左側の取付レール54とにそれぞれねじ止めされる。第2基板取付板57は、第1の基板52Aの第2取付部521Aと、右側の取付レール54とにそれぞれねじ止めされる。その結果、第1取付部520A及び第2取付部521Aは、ボックス2の背面板20と平行になるように取付レール54に取り付けられる(図2参照)。
もう一方の内器ブロック5Bは、1個の主開閉器50B、及び主開閉器50Bの2次側に接続される複数(図示例では16個)の分岐開閉器51を有し、1系統の幹線を複数の分岐回路に分岐するためのものである。
主開閉器50Bは、2次側端子502Bを下にして矩形平板状の第2の基板52B1に取り付けられる。そして、主開閉器50Bの2次側端子502Bには、それぞれL字形の連結バー59の一端がねじ止めして接続される。また、3本の連結バー59の他端が3本の主幹バー(図示せず)の先端(上端)にそれぞれねじ止めして接続される。さらに、3本の主幹バーは、合成樹脂等の絶縁材料からなる保持台524に、前後方向(図1における紙面に垂直な方向)に沿って間隔を空けて平行に並ぶように保持される。なお、保持台524は、矩形平板状の第2の基板52B2の中央に取り付けられている。
16個の分岐開閉器51は、8個ずつに分けて、保持台524の左右両側に上下方向に並べて第2の基板52B2に取り付けられる。そして、各分岐開閉器51は、プラグイン式の1次側端子(図示せず)が、保持台524に保持された主幹バーにそれぞれ接続される。なお、プラグイン式端子は、従来周知であるから、詳細な構造の図示並びに説明を省略する。
これら2枚の第2の基板52B1,52B2は、基板取付板(図示せず)を介して取付レール54に取り付けられる(図1参照)。
上述のように構成される内器ブロック5Bは、例えば、集合住宅の共用部分(共同玄関や廊下など)に設置される照明器具等の電気機器に配電する役割を担っている。
上述のように本実施形態の分電盤は、前面が開口したボックス2と、ボックス2の開口を開閉可能に塞ぐドア3と、長手方向を上下方向に一致させてボックス2の背面板20に設けられる一対のベースレール24とを備える。また、本実施形態の分電盤は、左右方向の両端がベースレール24に固定される複数の桟53と、長手方向を上下方向に一致させて桟53に固定される一対の取付レール54と、一対の取付レール54に取り付けられる基板52と、基板52に取り付けられる内器とを備える。ベースレール24は、桟53が固定可能な複数の第1固定部240が長手方向に沿って並ぶように構成される。桟53は、取付レール54が固定可能な複数の第2固定部531が長手方向に沿って並ぶように構成される。取付レール54は、基板52が取り付け可能な複数の取付部(ねじ挿通孔540)が長手方向に沿って並ぶように構成される。さらに、複数の内器は、第1の配電系(内器ブロック5A)に属する1乃至複数の内器(主開閉器50A)と、第1の配電系と異なる第2の配電系(内器ブロック5B)に属する1乃至複数の内器(主開閉器50B及び分岐開閉器51B)とに分けられる。そして、複数の基板52は、第1の配電系に属する内器が取り付けられる第1の第1の基板52Aと、第2の配電系に属する内器が取り付けられる第2の第2の基板52B(52B1,52B2)とに分けられる。
本実施形態の分電盤は上述のように構成され、第1の配電系に属する主開閉器50Aと、第2の配電系に属する主開閉器50Bとが別々の基板(第1の基板52A及び第2の52B1)に取り付けられるので、施工やメンテナンスの作業性の向上を図ることができる。つまり、従来例のように主開閉器50Aと主開閉器50Bが1つの基板に混在して取り付けられる場合と比較して、分電盤の施工作業やメンテナンス作業において、各配電系毎に独立して作業を行うことができるために作業性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の分電盤は、キャビネット1を大型化せずにガタースペースの拡大を図ることができる。つまり、従来例のようにベースレール24に直接、あるいは基板取付板56を介して基板52が取り付けられる場合、取り付けられる内器の大きさや個数に関係なく、基板52の横幅(左右方向の長さ)がベースレール24の間隔とほぼ等しくなる。その結果、基板52(及び基板取付板56)によってボックス2内のガタースペースが狭められてしまう。
これに対して本実施形態の分電盤では、基板52が桟53と取付レール54を介してベースレール24に取り付けられるため、桟53に対する取付レール54の取付位置を、基板52の大きさ(横幅)に合わせて調整することができる。その結果、図1及び図2に示すように、同じ大きさのキャビネット1(ボックス2)のガタースペース(破線Xで囲まれる領域)の拡大を図ることができる。そして、ガタースペースが拡大されることにより、主開閉器50Aの2次側端子に電線(図示せず)を接続する際の作業性の向上を図ることができる。
1 キャビネット
2 ボックス
3 ドア
4 保護板
5A 内器ブロック(第1の配電系)
5B 内器ブロック(第2の配電系)
24 ベースレール
50 主開閉器(内器)
51 分岐開閉器(内器)
52A 第1の基板
52B 第2の基板
53 桟
54 取付レール
240 第1固定部
531 第2固定部
540 ねじ挿通孔(取付部)

Claims (2)

  1. 前面が開口したボックスと、前記ボックスの前記開口を開閉可能に塞ぐドアと、長手方向を上下方向に一致させて前記ボックスの背面板に設けられる一対のベースレールと、左右方向の両端が前記ベースレールに固定される複数の桟と、長手方向を上下方向に一致させて前記桟に固定される一対の取付レールと、前記一対の取付レールに取り付けられる複数の基板と、前記基板に取り付けられる複数の内器とを備え、
    前記ベースレールは、前記桟が固定可能な複数の第1固定部が上下方向に沿って並ぶように構成され、
    前記桟は、前記取付レールが固定可能な複数の第2固定部が左右方向に沿って並ぶように構成され、
    前記取付レールは、前記基板が取り付け可能な複数の取付部が上下方向に沿って並ぶように構成され、
    前記複数の内器は、第1の配電系に属する1乃至複数の内器と、前記第1の配電系と異なる第2の配電系に属する1乃至複数の内器とに分けられ、
    前記複数の基板は、前記第1の配電系に属する前記内器が取り付けられる第1の基板と、前記第2の配電系に属する前記内器が取り付けられる第2の基板とに分けられることを特徴とする分電盤。
  2. 前記第1の配電系は、1系統の幹線を複数系統の幹線に分岐するように構成され、前記第2の配電系は、1系統の幹線から複数の分岐回路を分岐するように構成されることを特徴とする請求項1記載の分電盤。
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